JP2608737B2 - 溶融還元炉の炉口フード - Google Patents

溶融還元炉の炉口フード

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JP2608737B2 JP62310119A JP31011987A JP2608737B2 JP 2608737 B2 JP2608737 B2 JP 2608737B2 JP 62310119 A JP62310119 A JP 62310119A JP 31011987 A JP31011987 A JP 31011987A JP 2608737 B2 JP2608737 B2 JP 2608737B2
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卓也 前田
慶吉 村上
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充晴 岸本
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、炉内の溶融金属浴中に、原料としての鉱
石を石炭、石灰とともに装入し、酸素を吹き込んで溶融
状態で還元にすると共に、溶融金属浴中から発生する可
燃性ガスに酸素を吹き込んで二次燃焼させてその燃焼熱
を前記鉱石の還元に利用する方式の溶融還元炉におい
て、その二次燃焼時の特に輻射熱を溶融還元に有効に利
用できる溶融還元炉の炉口フードに関するものである。
(従来の技術) 溶融還元法は、鉄鉱石(酸化鉄)などの金属酸化物を
含有する鉱石を、溶融状態で還元して鉄やフェロアロイ
を製造する方法であり、将来の原料およびエネルギー事
情に適応するとして最近注目されるようになり、実用化
のための研究開発が進められている技術である。この方
法に期待される特長はつぎの点にある。すなわち、製鉄
法としては、高炉法と比べて、安価な原料の使用、粉鉱
の塊成化などの事前処理工程の省略、設備の小型化など
を実現できること、またフェロアロイの製造法として
は、電力に依存しないプロセスの実用化が可能であるこ
となどである。
溶融還元法には種々のプロセスが提案されており、還
元炉の形式も多様であるが、代表的な形式として金属浴
炉式の溶融還元炉があげられる。これは、たとえば製鉄
用のものでは、鉄浴(溶鉄)内へ石炭および酸素ととも
に鉄鉱石を装入し、これを還元して溶鉄(銑鉄)を得る
還元炉であるが、反応が速く(固体状態で還元するもの
に比べて100倍以上の速度で還元することができる)、
設備形式がシンプルであるなどの理由で多くのプロセス
に採用されている。反面、この種の溶融還元炉はエネル
ギー利用率が悪いという面あるので、いわゆる二次燃焼
技術として、溶融還元炉内の上部空間部に酸素を吹き込
んで金属浴中から発生する可燃性のガスを燃焼させ、そ
の燃焼熱を金属浴中に回収させることにより、還元炉の
エネルギー利用率を上げる方法が提案されている。
ところで、溶融還元炉における従来の炉口フードは、
主として耐久性の面からフードの壁面を水冷管壁(メン
ブレンチューブ)で形成した水冷式構造のものが一般的
である。
(発明が解決しようとする問題点) 二次燃焼を行わない溶融還元炉では、炉内ガス温度が
せいぜい1400〜1500℃程度であるので、フードへのガス
の輻射熱量がそれほど大きくないため、上記した従来の
水冷式フードであっても、炉内ガスの熱(特に輻射熱)
損失は小さく、したがって水冷式構造による利点の方が
大きいといえる。
しかしながら、二次燃焼を行う溶融還元炉では、その燃
焼部付近の炉内ガス温度が1800〜2000℃程度にまで達す
るため、フードへのガスの輻射熱量も大幅に増大する
が、従来の水冷式構造のフードでは、その輻射熱のかな
りの部分が冷却水に吸収されてしまうので輻射熱量の損
失が大きくなり、また、二次燃焼による還元効率の所定
の上昇効果を得ようとすると、酸素の吹き込み量を増や
して二次燃焼率を高くする必要があり、ランニングコス
トがアップする。さらに、フードを2基設けて交替で使
用しようとする場合に、水冷用配管を配備しておかなけ
ればならないので、構造が複雑になり、フードの交替に
手間がかかる。
(発明の目的) この発明は上述の点に鑑みなされたもので、二次燃焼
により発生する熱、特に輻射熱を炉内に溶融還元に無駄
なく利用でき、二次燃焼率を従来の水冷式フードを用い
た場合に比べてかなり低くでき、ランニングコストや付
帯設備を削減できる溶融還元炉の炉口フードを提供しよ
うとするものである。
(問題点を解決するための手段) 上記した目的を達成するためのこの発明の要旨とする
ところは、炉内の溶融金属浴中に、原料としての鉱石を
石炭、石灰とともに装入し、酸素を吹き込んで溶融状態
で還元するとともに、溶融金属浴中から発生する可燃成
分を有するガスに酸素を吹き込んで二次燃焼させてその
燃焼熱を前記還元に利用する溶融還元炉の炉口フードで
あって、炉口の開口断面形状に対応する開口断面をもつ
筒状の炉口フード本体の上端を、前記金属浴に臨ませた
天板で閉塞し、フード本体の側周壁にガス排出管を接続
し、前記天板または側周壁の内面に耐火材を施すととも
に、かかるフード本体を2基、それぞれ炉口に対し着脱
自在に配備して、各フード本体を交替可能にしたことで
ある。
(作用) この発明の炉口フードによれば、炉内の上部で溶融金
属浴中から発生する可燃性ガスに酸素を吹き込んで二次
燃焼させた際、二次燃焼による輝炎がフード内面の耐火
材で反射され、その輻射熱が下方の金属浴中に伝播され
て、二次燃焼熱が溶融還元に有効に供されて、溶融還元
炉におけるエネルギーの利用率が向上する。
また、同様に構成した2基の炉口フードを交替で使用
できるので、一方の炉口フードの使用中に他方の炉口フ
ードの点検や補修が容易に行える。一方の炉口フードに
ついて耐火材を補修する必要が生じた場合にも、他方の
炉口フードを使用することにより溶融還元炉を連続的に
運転することができる。なお、耐火物を施すので水冷用
配管をなくすこともできるが、そうした場合には、炉口
フードを2基設けたことによって当該配管の接続形態が
複雑化したり上記交替に手間かがかかったりすることは
ない。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は製鉄用溶融還元炉に炉口フードを装着した状態
の断面図である。図において、1は溶融還元炉11の上端
炉口12上に装着される炉口フードAの本体で、このフー
ド本体1は、炉口12の開口断面形状に対応する開口断面
をもつ円筒形状からなり、フード本体1の上端には、平
坦な点板2が炉11内の溶融鉄浴F面に臨ませて一体に形
設され、フード本体1上端を閉塞している。また、フー
ド本体1の下端周囲に、前記炉口12の開口周縁部に対応
するフランジ3が一体に突設されている。さらに、フー
ド本体1の側周壁に、ガス排出管5が接続されている。
そして、前記フード本体1、天板2およびフランジ3は
通常、鋼板で形成され、フード本体1の内周面および天
板2の内面は、耐火材4でライニングされている。な
お、図中、Sはスラグである。
一方、前記溶融還元炉11はつぎのような構成からなる。
すなわち、通常、予備還元炉21で予備還元した鉄鉱石を
装入管13により炉11内底部の溶融鉄浴F中に装入すると
ともに、石炭および石灰を装入管14により炉11内の溶融
鉄浴F中に装入し、酸素を吹き込み管15より炉11内の溶
融鉄浴F中に吹き込んで燃焼させ、溶融状態で鉄鉱石を
還元する。さらに、炉11上部の吹き込み管16からも炉内
ガス空間部11aに酸素が吹き込まれ、溶融鉄浴F中から
出てくる可燃成分を有するガスの一部を二次燃焼させ、
この二次燃焼による発生熱も前記鉄浴F中に回収させて
鉄鉱石の還元に供する。そして、溶融還元炉11から排出
されるガスは、炉口フード本体1およびガス排出管5を
経て予備還元炉21へ送られる。なお、符号21aは流動層
式予備還元炉21の分散板である。
上記した本実施例の炉口フードAを備えた溶融還元炉
11によれば、炉11内の上部11aで溶融鉄浴F中から発生
する可燃性ガスに吹き込み管16より酸素を吹き込んで二
次燃焼させた際、二次燃焼による輝炎が炉口フードAの
天板2内面および本体1側周壁内面の耐火材4で反射さ
れ、その輻射熱が下方の溶融鉄浴F中に伝播されて回収
され、二次燃焼による発生熱が無駄なく溶融還元に供さ
れるものである。
ここで、上記実施例の炉口フードAを備えた溶融還元炉
11(以下、B1という)と従来の水冷式炉口フードを備
えた溶融還元炉B2との比較データを下記に示す。
なお、両溶融還元炉とも、耐火材4の最大許容値の関係
から炉口ガス温度は常用で1500〜1600℃、高くても1800
℃前後に保持されるように、二次燃焼させた。
・ B2の二次燃焼率が約50%であるのに対しB1は約40
%でよかった。
・ 二次燃焼用酸素の吹込み量は、B1がB2より約20%
少なかった。
・ 石炭の使用量は、B1がB2よりも約10%少なかっ
た。
・ 炉から排出されるガス中のCOやH2などの還元成分
の含有率が、B1ではB2に比べて約20%高くなった。こ
れに伴い、予備還元炉を併設して溶融還元炉からの排ガ
スで鉄鉱石を予備還元し、予備還元鉄を溶融還元炉で最
終還元するシステムでは予備還元率が高くなるので、石
炭の使用量は、B1がB2よりも約15%少なかった。
つぎに、第2図は炉口フードの他の実施例を示す。図
において、前記実施例と同一構造の炉口フードAを2基
備え、各炉口フードAを軌道6上に移動自在に載置され
た搬送装置7により、吊具8などで吊持して、溶融還元
炉11の炉口12上と各待機位置間で移動できるように構成
されている。また、各炉口フードAは、溶融還元炉11の
炉口12およびガス排出管5に対し容易に着脱できるよう
になっている。
したがって、本実施例の場合は、2基の炉口フードAを
交替で使用するので、一方の炉口フードAの耐火材(損
傷による)の補修時には他方の炉口フードを連続して使
用できるとともに、点検や補修が容易である。
(効果) 上記のように構成したこの発明の炉口フードによれ
ば、以下の効果がもたらされる。
(1) 従来の水冷式炉口フードに比べて二次燃焼率を
低くできる。このため、酸素使用量が減少し、ランニン
グコストが下がり、また、酸素吹込み口部付近の炉耐火
材の寿命が延びる。
(2) 前記(1)の二次燃焼率の低下に伴い、石炭の
使用量が減少し、また、溶融還元炉からの排ガスを用い
る予備還元炉を併設する場合には、排ガス中のCO,H2
どの還元成分含有率が上がって予備還元率が高くなるの
で、石炭使用量は一層減少する。
(3) 前記(1)の二次燃焼率の低下に伴い、予備還
元炉の有無に拘わらず、排ガスの燃料用ガスとしての価
値が高まる。
(4) 従来の水冷式炉口フードに比べて、構造が簡単
になり、水冷設備が不要で、設備費が低減されるととも
に、とくに2基の炉口フードAを交替で使用するのに好
適である。
(5) 2基の炉口フードを交替で使用できるので、一
方の炉口フードについて耐火材を補修する必要が生じた
場合にも、他方の炉口フードを使用することによって溶
融還元炉を連続的に運転でき、生産性の向上をはかるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る炉口フードを溶融還元炉
に装着した状態に断面図、第2図は炉口フードの他の実
施例を示す断面図である。 1……炉口フード本体、2……天板、3……フランジ、
4……耐火材、5……ガス排出管、11……溶融還元炉、
12……炉口、16……酸素吹き込み管、A……炉口フー
ド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 邁 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 岸本 充晴 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 矢島 健一 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (56)参考文献 特開 昭63−35724(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉内の溶融金属浴中に、原料としての鉱石
    を石炭、石灰とともに装入し、酸素を吹き込んで溶融状
    態で還元するとともに、溶融金属浴中から発生する可燃
    成分を有するガスに酸素を吹き込んで二次燃焼させてそ
    の燃焼熱を前記還元に利用する溶融還元炉の炉口フード
    であって、 炉口の開口断面形状に対応する開口断面をもつ筒状の炉
    口フード本体の上端を、前記金属浴に臨ませた天板で閉
    塞し、フード本体の側周壁にガス排出管を接続し、前記
    天板または側周壁の内面に耐火材を施し、 かかるフード本体を2基、それぞれ炉口に対し着脱自在
    に配備して、各フード本体を交替可能にした ことを特徴とする溶融還元炉の炉口フード。
JP62310119A 1987-12-07 1987-12-07 溶融還元炉の炉口フード Expired - Lifetime JP2608737B2 (ja)

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