JP2607950B2 - 加工性にすぐれる合金化溶融亜鉛めつき高強度冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

加工性にすぐれる合金化溶融亜鉛めつき高強度冷延鋼板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、加工性にすぐれる合金化溶融亜鉛めつき高
強度冷延鋼板の製造方法に関し、詳しくは、引張強さが
70kgf/mm2以上であつて、しかも、プレス成形品の形状
凍結性降伏比が0.50以下の低降伏比)及び、全伸びや穴
拡げ性等に代表される加工性にすぐれる合金化溶融亜鉛
めつき高強度冷延鋼板の製造方法に関する。
従来の技術 近年、自動車の安全及び軽量化対策としての高強度鋼
板の採用と共に、自動車の寿命延長のために、冷延鋼板
の防錆力の向上が強く望まれており、このために、加工
性にすぐれる合金化溶融亜鉛めつき鋼板の開発が必要と
されている。特に、最近においては、バンパーやドアー
インパクトバー等の補強部材についても、引張強さ80〜
100kgf/mm2級の薄鋼板の防錆化が要請されている。
自動車に用いられる鋼板の大部分は、プレス成形に使
用されるため、成形時に割れやしわが発生しないことに
加えて、プレス後の部品形状がスプリングバツクによつ
て変化しないような特性、即ち、形状連結性が要求さ
れ、これらの特性は、一般的には、降伏強度や降伏比
(降伏強度/引張強度)が低いほど、すぐれていること
が知られている。
引張強度が70kgf/mm2以上、特に、めつき薄鋼板の分
野においては、従来、みられなかつたような80〜100kgf
/mm2級の高強度鋼板を得るためには、従来より知られて
いる固溶強化や析出強化による強化方法では困難であ
り、マルテンサイト及びベイナイトのような硬質相を含
む複合組織強化によることが必要となる。しかし、複合
組織鋼板であつても、前記したような高強度を得るため
には、鋼板の組織中に占める硬質相の割合を高くする必
要があり、その結果、降伏比が高くなるのみならず、全
伸びや伸びフランジ性を示す穴拡げ特性等の加工性も極
度に悪くなる。更に、このような複雑組織鋼板は、めつ
き及びその後の合金化処理によつて、マルテンサイト組
織が焼戻しされて、引張強度が低下し、目標とする高い
引張強度を得ることができないという問題が新たに生じ
ている。
かかる問題を解決するために、従来、例えば、特公昭
63−3930号公報に記載されているように、鋼中のP量を
増やすことによつて、低降伏比の複合組織とすることが
提案されている。しかしながら、この方法による複合組
織鋼板は、降伏比が0.59〜0.62の範囲にあつて、従来の
フエライト・パーライト組織鋼板に比べれば低いもの
の、複合組織鋼板としては、特に、低降伏比であるとは
いい難い。
一方、特開昭55−122820号公報には、合金化温度をAc
1〜Ac3変態温度間とし、その冷却速度を添加合金元素と
の関係によつて規制して、複合組織鋼板とすることが提
案されている。しかし、この方法においては、合金化温
度が高いために、めつきむらや合金層の発達の不具合に
よるパウダリング性不良等が生じて、材質を劣化させ、
或いは製品価値を損ないやすいという問題がある。
発明が解決しようとする課題 以上のように、70kgf/mm2以上、特に、80〜100kgf/mm
2級の溶融亜鉛めつき高強度冷延鋼板を製造するに際し
ては、複合組織強化が必要とされるが、しかし、上記強
度は、従来にないような高強度であるために、化学成分
や、焼鈍、合金化温度、冷却速度等に着目した従来の方
法によつては、降伏比、加工性及び表面性状のすべての
面において満足できる溶融亜鉛めつき高強度鋼板を製造
することは困難である。
本発明者らは、70kgf/mm2以上、特に、80〜100kgf/mm
2級の溶融亜鉛めつき高強度冷延鋼板の製造における上
記した問題を解決するために鋭意研究した結果、従来、
全く着目されていない熱間圧延段階における仕上温度を
Ar1〜Ar3点とすることによつて、0.50以下の低降伏比と
すぐれた加工性とを達成すると共に、合金化処理を低い
温度でなし得る溶融亜鉛めつき高強度鋼板を得ることが
できることを見出して、本発明に至つたものである。
課題を解決するための手段 本発明による加工性にすぐれる引張強さ70kgf/mm2
上、降伏比0.50以下の合金化溶融亜鉛めつき高強度冷延
鋼板の製造方法は、重量%にて C 0.05〜0.25%、 Si 1.0%以下、 Mn 1.0〜2.5%、 S 0.010%以下、及び Al 0.10%以下を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼を熱間圧延するに
際して、仕上圧延温度をAr1〜Ar3点の範囲の温度とし、
巻取までの冷却速度を10℃/秒以上として、熱延コイル
を巻取り、酸洗、冷間圧延して、薄鋼板とし、次いで、
連続亜鉛めつきラインによつて合金化溶融亜鉛めつき高
強度鋼板を製造するに際して、上記薄鋼板をAc1点〜850
℃の温度に10秒間以上加熱した後、平均冷却速度10℃/
秒以上にてめつき温度まで冷却し、めつきを施し、この
後、450〜600℃の範囲の温度で合金化処理を施すことを
特徴とする。
先ず、本発明の方法における熱間圧延条件及び合金化
処理条件を定める基礎となつた実験について説明する。
C 0.15%、 Si 0.20%、 Mn 2.3%、 P 0.02%、 S 0.002%、 Al 0.04%、 N 0.004% からなる鋼を溶製し、30mm厚のスラブとした。このスラ
ブを加熱温度1200℃、仕上温度720〜970℃、仕上から巻
取までの平均冷却速度30℃/秒、及び巻取温度500℃と
して、熱間圧延して、3mm厚の熱延鋼板を得た。
次いで、この熱延鋼板を常法に従つて酸洗、冷間圧延
して、1.4mm厚とした後、800℃で20秒間焼鈍し、めつき
処理までの冷却速度10℃/秒、めつき温度450℃にて両
面めつきを行なつた後、500℃にて合金化処理を施し
た。
このようにして得られた合金化溶融亜鉛めつき鋼板の
降伏強さ、引張強度、伸び、降伏比及び穴拡げ率(伸び
フランジ性)と仕上熱間圧延温度との関係を第1図に示
す。
この結果から、熱延仕上温度の低下に伴つて、強度の
減少と、伸び及び穴拡げ率の向上が認められる。特に、
注目されるべきは、仕上温度がオーステナイト・フエラ
イト二相域に入る840℃から降伏比が特に低くなり、0.4
以下という従来、みられないすぐれた特性を示す。
更に、仕上温度を800℃(二相域)及び970℃(オース
テナイト域)として、同様に、酸洗、冷間圧延した鋼板
について、めつき後の合金化温度を影響を調べた結果を
第2図に示す。この結果から、オーステナイト域での高
温仕上材では、合金化温度によらず、0.6以上の高降伏
比を有するのに対して、二相域仕上材では、450〜600℃
にて降伏比が大幅に向上し、しかも、この温度範囲で
は、伸び及び穴拡げ率共によくなることが認められる。
上述したように、仕上温度をAr1〜Ar3点の二相域と
し、その後の冷間圧延鋼板の焼鈍、めつき処理後の合金
化温度を適切に選ぶことによつて、従来、みられない低
降伏比で、且つ、高加工性を有する合金化溶融亜鉛めつ
き高強度鋼板を得ることができる。
このように、仕上温度と合金化処理とを適切に選ぶこ
とによつて、上記特性が向上する理由は必ずしも明らか
ではないが、結晶組織がオーステナイト仕上と二相域仕
上とでは大きく異なり、後者が第二相(フエライト以外
の組織)の体積率が小さく、フエライトと第2相との割
合が最適状態になつたたことに起因するとみられる。こ
の仕上温度による組織の異なる傾向は、熱延鋼板及び合
金化溶融亜鉛めつき鋼板のいずれにおいても同様に認め
られるところから、本発明によれば、先ず、熱延鋼板の
組織を体積率で50%以上の微細フエライトと残部が第二
相からなる複合組織鋼板とすること重要である。
更に、合金化温度を適切に選ぶことが必要であつて、
450〜600℃の範囲では、焼鈍、冷却後に生成された硬質
相から生じるフエライト中の可動転位の一部が消滅し、
転位密度が最適になることから、十分に低い降伏比を得
ることができ、しかも、硬質相も細粒であるために、あ
る程度の高温でも、硬質相は安定しており、目標とする
高強度を達成することができるのであろう。
次に、本発明において用いる鋼の化学成分について説
明する。
Cは、鋼板の引張強さを支配する重要な元素であつ
て、硬質相(主としてマルテンサイト)を導入させ、70
kgf/mm2以上の複合組織鋼板を得るためには、0.05%以
上の添加を必要とする。しかし、過多に添加するとき
は、硬質相が高くなり、低降伏比、高加工性の確保が困
難となり、また、スポツト溶接性も低下するので、Cの
上限は0.25%とする。
Siは、フエライト相中の固溶Cをオーステナイト相中
へ排出する効果を有するために、本発明においては、安
定な硬質相を得ると共に、全伸び及び降伏比の向上を得
るために添加される。しかし、過多に添加するときは、
合金化めつきを施した場合に、めつき不良を生じるの
で、添加量は1.0%以下とする。
Mnは、オーステナイト相を安定化し、冷却過程におい
て硬質相の生成を容易として、低降伏比、高強度を得る
ために添加される。従つて、添加量が余りに少ないとき
は、硬質相を得ることができず、所要の高強度を達成す
ることができないので、下限量を1.0%とする。しか
し、過多に添加するときは、オーステナイト相の割合が
増し、不安定となつて、硬質相を得にくくなるので、添
加量の上限を2.5%とする。
Alは、鋼の脱酸のために添加されるが、過多に添加し
ても、効果が飽和するのみならず、鋼製造費用を高く
し、また、めつき不良を招くので、添加量は0.10%以下
とする。
Sは、非金属介在物の生成を介して加工性を阻害し、
特に、本発明におけるように、高強度鋼板においては、
その影響が顕著にあらわれやすいので、その量は0.010
%以下とすることが必要であり、好ましくは、0.005%
以下とする。
本発明においては、用いる鋼は、上記した元素に加え
て、 P 0.10%以下、 Cr 1.0%以下、及び B 0.003%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有し
ていてもよい。
Pは、0.02%以上の添加によつて、Siと同様の作用を
有し、強度と加工性とのバランスを確保するために、必
要に応じて添加される。しかし、0.10%を越えて過多に
添加するときは、めつき不良やスポツト溶接性を阻害す
る。
Cr及びBは、Mnと同様な効果を有し、硬質相の生成を
容易にして、低降伏比、高強度を得るために、必要に応
じて、添加される。しかし、過多量の添加は、加工性を
阻害するのみならず、これらの元素は高価でもあつて、
鋼製造費用を高くするので、Crは1.0%、Bは0.003%を
それぞれ添加量の上限とする。
更に、本発明においては、用いる鋼は、REMやCaを必
要に応じて加えてもよい。かかる元素は、非金属介在物
の形態制御を介して加工性を向上させる。添加量は、通
常、REMは0.01〜0.1%の範囲、Caは0.006%以下の範囲
である。
次に、本発明の方法における製造条件について説明す
る。
本発明の方法によれば、上述したような化学成分を有
するスラブを通常の造塊又は連続鋳造によつて得た後、
熱間圧延を経て、ホツトコイルにする。熱間圧延に際し
ては、スラブの加熱温度及び巻取温度は常法に従えばよ
く、通常、加熱温度は1100〜1250℃、巻取温度は700℃
以下である。
しかしながら、熱延仕上温度は、本発明の方法におい
て最も重要な因子であつて、前述したように、Ar1〜Ar3
点の範囲とすることが必要である。仕上温度がAr3点よ
りも高いときは、熱間圧延板組織或いは焼鈍板組織の殆
どが硬質相となつて、降伏比の上昇及び加工性の劣化を
招く。一方、仕上温度がAr1点よりも低いときは、熱延
板組織に加工組織が多量に残存し、焼鈍において、結晶
粒径が大きくなりやすいために、高強度の確保が困難と
なる。更に、熱間圧延における変形抵抗が増し、圧延作
業を困難にする。特に、本発明においては、仕上温度
は、750〜820℃の範囲が好ましい。
更に、本発明の方法においては、巻取までの冷却は、
結晶粒の細粒化を保証するために、10℃/秒以上とする
ことが必要である。
その後、常法に従つて、酸洗し、40%以上の冷間圧延
を施して、薄鋼板を得る。次いで、この薄鋼板を溶融亜
鉛めつきラインに導いて、焼鈍、亜鉛めつき及び合金処
理を施す。焼鈍は、本発明に従つて、鋼板のAc1変態点
〜850℃の温度にて10秒以上施すことが必要である。焼
鈍加熱温度がAc1点よりも低いときは、硬質相を得るこ
とができないので、高強度を得ることができない。他
方、焼鈍加熱温度が850℃よりも高いときは、硬質相の
みの組織を生成し、降伏比が高くなり、加工性が劣化す
る。
次いで、本発明によれば、焼鈍からめつき処理までの
冷却は、オーステナイト相を硬質相に変態させるため
に、平均冷却速度にて10℃/秒以上とすることが必要で
ある。しかし、その際の冷却の手段としては、等速冷却
してもよいし、或いは冷却の途中にて冷却速度を変更し
てもよい。
めつき付着後の鋼板は、更に、本発明に従つて、450
〜600℃の範囲の温度にて合金化処理が施される。この
合金化処理が450℃よりも低いときは、目的とするFeとZ
nとの合金相が生成し難いのみならず、既に説明したよ
うに、フエライト中の転位密度が高くなつて、0.5以下
の低降伏比を得ることができない。他方、600℃よりも
高いときは、硬質相が焼戻しされて、低降伏比や高強度
を確保することが困難となる。かかる合金化処理の後の
冷却は、常法に従つて、その速度が5℃/秒以上であれ
ばよい。
発明の効果 以上のように、本発明の方法によれば、引張強さ70kg
f/mm2以上、特に、80〜100kgf/mm2級合金化溶融亜鉛め
つき冷延鋼板の製造において、プレス成形品の形状凍結
性(低降伏比)の著しい向上と加工性の向上を図ること
ができる。しかも、本発明の方法によれば、低温にて合
金化処理を行なうことができるので、めっきむら、パウ
ダリング性等、表面性状の向上に加えて、エネルギー費
用の低減も可能である。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
第1表に示す化学成分を有する鋼を溶製し、30mm厚の
スラブとした。これを第1表に示す条件にて3.2mm厚の
熱延鋼板とした。得られた鋼板を酸洗し、冷間圧延し
て、1.4mm厚(圧下率56%)の冷間圧延鋼板を得た。
これら冷延鋼板について、第1表に示す連続めつき条
件にて合金化溶融亜鉛めつき鋼板(両面めつき)を得、
これらについて、引張特性、伸びフランジ性(穴拡げ
率)、めっきむら性、パウダリング性を調べた。結果を
第1表に示す。
第1表において、比較鋼I及びJは、それぞれC量及
びSi量が本発明で規定する範囲をはずれており、比較鋼
K及びLはMn量及びP量、比較鋼MはS量、比較鋼N及
びOはCr量及びB量がそれぞれ本発明で規定する範囲を
はずれている。
第1表に示すように、本発明の方法による鋼板は、い
ずれも、70kgf/mm2以上の高強度であるにもかかわら
ず、0.50以下の低降伏比と高加工性、即ち、伸び及び穴
拡げ率とを有する。尚、組織は、いずれも、フエライト
とマルテンサイト(一部、ベイナイトを含む。)との複
合組織である。
これに対して、製造条件が本発明で規定する範囲にあ
つても、化学成分が本発明で規定する範囲をはずれる比
較鋼I〜Pは、強度、降伏比、加工性、表面性状の少な
くともいずれかにおいて、本発明が目的とする特性をも
たない。
次に、第1表に示す鋼Aと同じ化学成分を有する鋼を
用いて、製造条件の影響を調べた。
鋼A1及びA2は、仕上温度及び巻取までの冷却速度が本
発明で規定する範囲をはずれており、鋼A3、A4及びA5
は、焼純温度、めつきまでの冷却速度及び合金化処理温
度が本発明で規定する範囲をはずれている。
かかる鋼板について、前記と同じく、材質を調べた結
果を第2表に示す。これら鋼板は、いずれも、降伏比、
加工性、表面性状の少なくともいずれかにおいて、本発
明が目的とする特性をもたな い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、合金化溶融亜鉛めつき冷延鋼板の降伏強さ、
引張強さ、伸び、降伏比及び穴拡げ率に及ぼす熱間圧延
での仕上温度の影響を示すグラフ、第2図は、仕上温度
を800℃及び970℃としたときの合金化溶融亜鉛めつき冷
延鋼板の降伏強さ、引張強さ、伸び、降伏比及び穴拡げ
率に及ぼすめつき後の合金化温度の影響を示すグラフで
ある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%にて C 0.05〜0.25%、 Si 1.0%以下、 Mn 1.0〜2.5%、 S 0.010%以下、及び Al 0.10%以下を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼を熱間圧延するに
    際して、仕上圧延温度をAr1〜Ar3点の範囲の温度とし、
    巻取までの冷却速度を10℃/秒以上として、熱延コイル
    を巻取り、酸洗、冷間圧延して、薄鋼板とし、次いで、
    連続亜鉛めつきラインによつて合金化溶融亜鉛めつき高
    強度鋼板を製造するに際して、上記薄鋼板をAc1点〜850
    ℃の温度に10秒間以上加熱した後、平均冷却速度10℃/
    秒以上にてめつき温度まで冷却し、めつきを施し、この
    後、450〜600℃の範囲の温度で合金化処理を施すことを
    特徴とする加工性にすぐれる引張強さ70kgf/mm2以上、
    降伏比0.50以下の合金化溶融亜鉛めつき高強度冷延鋼板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】重量%にて (a) C 0.05〜0.25%、 Si 1.0%以下、 Mn 1.0〜2.5%、 S 0.010%以下、及び Al 0.10%以下を含有し、更に、 (b) P 0.10%以下、 Cr 1.0%以下、及び B 0.003%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼を熱間圧延するに
    際して、仕上圧延温度をAr1〜Ar3点の範囲の温度とし、
    巻取までの冷却速度を10℃/秒以上として、熱延コイル
    を巻取り、酸洗、冷間圧延して、薄鋼板とし、次いで、
    連続亜鉛めつきラインによつて合金化溶融亜鉛めつき高
    強度鋼板を製造するに際して、上記薄鋼板をAc1点〜850
    ℃の温度に10秒間以上加熱した後、平均冷却速度10℃/
    秒以上にてめつき温度まで冷却し、めつきを施し、この
    後、450〜600℃の範囲の温度で合金化処理を施すことを
    特徴とする加工性にすぐれる引張強さ70kgf/mm2以上、
    降伏比0.50以下の合金化溶融亜鉛めつき高強度冷延鋼板
    の製造方法。
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