JP2607505Y2 - ヒンジキャップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この考案は、各種液体商品を収容
する瓶に装着して用いるキャップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、公知のため図示は省略するが、ヒ
ンジキャップにおいて、外ヒンジと内ヒンジの長さの異
なる二種類のヒンジを設け、この二つのヒンジによりス
プリング作用をさせ、開放及び閉止の際に、そのスプリ
ング作用に逆らって所定回動角を回動させると、思案点
を過ぎ急激にそのスプリング作用が消え、同一方向に勢
いよく回動する形式のものが用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし上記従来のヒン
ジキャップは一般に次のような難点を有している。それ
は内外二つのヒンジが、基体の上部に設けられている蓋
体との係止部端縁に並設されているため、上記スプリン
グ作用が弱いのである。即ち思案点を越した場合の、同
一方向への回動の勢いが少ないのである。このため開閉
の際に爽快な動作ができない。この考案はこのような問
題を解決しようとするもので、ごく小さい部材により強
く弾性を発揮して爽快な動作で開閉するヒンジキャップ
を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するこ
の考案について述べるとそれは、容器に装着する合成樹
脂製の、筒部１を有する基体２；該基体の上部に形成さ
れる蓋体３との係止部４；上記筒部１の上部５に、外ヒ
ンジ６、６を介して一体に設けられた上記蓋体３；上記
外ヒンジの内側下方に位置する、上記基体２と蓋体３間
に設けられる内ヒンジ７；前記外ヒンジ６、６の上面８
が水平の状態にされて蓋体３が開放された場合に、前記
基体２及び蓋体３の側壁にそれぞれほぼ直角に設けられ
た内ヒンジ７の基体腕９及び蓋体腕１０；該両腕９、１
０の先端部１１、１２を弧状部１３で一体に接合した内
ヒンジ７；から成るヒンジキャップに構成したことであ
る。

【０００５】

【作用】蓋体２の開閉の際のスプリング作用をするの
は、両ヒンジ６、７であるがこの場合特に内ヒンジ７で
ある。そして、同内ヒンジ７は、基体２と蓋体３の側壁
であって、外ヒンジ６の上面８が水平になって蓋体３が
開放された際に、内ヒンジ７の基体腕９、蓋体腕１０は
基体２及び蓋体３の側壁にそれぞれ直角に設けられてあ
り、このため両腕を結合している弧状部１３は曲率半径
をごく小さく形成することができる。このため蓋体３の
開閉のスプリング作用を強く形成することができる。こ
のため蓋体３開閉の際のスプリング作用を強く形成で
き、かつ思案点を過ぎた場合の、付勢方向への回動を急
激に、すなわち爽快にすることができる。

【０００６】

【実施例】図１及び図２において２は合成樹脂製で、図
示しない容器の口部に取付ける基体で、筒部１を有して
いる。４は蓋体３に係止する係止部で、上記筒部１の上
端部５の一部に、外ヒンジ６を介して蓋体３が設けられ
ている。７は内ヒンジあり、外ヒンジ６、６の間で、蓋
体３と基体２間に設けられている。９、１０は内ヒンジ
７の一部を構成する基体腕及び蓋体腕であり、それぞれ
基体２及び蓋体３の側壁に設けられている。この基体腕
９、蓋体腕１０は蓋体３が開放されて外ヒンジ６の上面
が水平の状態とされた際に、それぞれ基体２、蓋体３に
対してそれぞれ直角になるように形成されている。１３
は弧状部であり、上記両腕９、１０の先端部１１、１２
間に一体に設けられている。

【０００７】１５は蓋体３内面に設けられた円状突起、
１６は同円状突起１５の内側に、一体に形成された線状
突起であり、この両突起１５、１６により、このヒンジ
キャップが、加熱液体を収容した容器に装着された場合
に、熱により永久歪を起こして歪んでしまうのを防止す
ることができる。１７は基体２の内側に形成された、図
示しない容器の突起と係止する係止部である。この実施
例の作用は、前記の、この考案の作用とほぼ同様のため
省略する。

【０００８】

【考案の効果】この考案は前記のように構成され、前記
基体腕９、蓋体腕１０は、蓋体３が開放されて、前記外
ヒンジ６の上面８が水平になった際に、それぞれ基体２
及び蓋体３に直角になるように設けられたことにより、
前記弧状部１３は曲率半径をごく小さく形成することが
でき、このため強いスプリング作用をさせることがで
き、このため蓋体３開閉の際の、思案点を過ぎた場合
の、付勢方向への回動を急激に、すなわち爽快にするこ
とができる。

【０００９】又蓋体３閉止の際に、従来一般に内ヒンジ
は外側に大きく突出して、キャッピングの際に整列機上
で隣接のヒンジキャップと干渉し合って整列が不良にな
る問題を有していたがそれを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例を示し、ヒンジキャップの断
面図である。

【図２】図１のヒンジキャップの要部の拡大詳細図であ
る。

【図３】図１のヒンジキャップの平面図である。

【符号の説明】

１ 筒部 ２ 基体 ３ 蓋体 ４ 係止部 ５ 上端部 ６ 外ヒンジ ７ 内ヒンジ ８ 上面 ９ 基体腕 １０ 蓋体腕 １１ 先端部 １２ 先端部 １３ 弧状部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器に装着する合成樹脂製の、筒部１を有
   する基体２；該基体３の上部に形成される蓋体３との係
   止部４；上記筒部１の上部５に、外ヒンジ６、６を介し
   て一体に設けられた上記蓋体３；上記外ヒンジ６、６の
   内側下方に位置し、かつ上記基体２と蓋体３間に設けら
   れた内ヒンジ７；蓋体３が開放され前記外ヒンジ６、６
   の上面８が水平の状態にされた場合に、前記基体２及び
   蓋体３の側壁にそれぞれほぼ直角に設けられた内ヒンジ
   ７の基体腕９及び蓋体腕１０；該両腕９、１０の先端部
   １１、１２を弧状部１３で一体に接合した内ヒンジ７；
   から成ることを特徴とするヒンジキャップ。