JP2607061Y2 - 撮像素子を内蔵したカメラの焦点調整機構 - Google Patents

撮像素子を内蔵したカメラの焦点調整機構

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JP2607061Y2
JP2607061Y2 JP1993063909U JP6390993U JP2607061Y2 JP 2607061 Y2 JP2607061 Y2 JP 2607061Y2 JP 1993063909 U JP1993063909 U JP 1993063909U JP 6390993 U JP6390993 U JP 6390993U JP 2607061 Y2 JP2607061 Y2 JP 2607061Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は,メガネ店やヘア−サ
ロン等において,鏡に写る顧客自身の姿をそのまま撮像
することの出来る撮像素子を内蔵したカメラに関するも
ので,特に,カメラの焦点を調整する焦点調整機構に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に,メガネ店等で,顧客がメガネを
購入する際には,メガネを掛けた姿を鏡1で見ながら自
分の好みにあうメガネを選択するのが一般的である。し
かし,最近は,鏡1の代わりにテレビカメラが撮像した
姿をテレビに表示するようにした装置がある。
【0003】この装置は,図6に示すように,被写体で
ある顧客を写す鏡1の中心部に,小開口部2が透設され
ており,この小開口部2に小型テレビカメラ3が取り付
けられている。そこで,この小型テレビカメラ3で撮像
された画像は,プロセッサ部4で画像処理され,モニタ
テレビ5に表示されるように構成されている。従って,
顧客は鏡1に写る自分の姿を見ながらリモ−トコントロ
−ラ6を操作して,小型テレビカメラ3により自分自身
を撮像することが出来る。
【0004】このような装置では,小型テレビカメラ3
は,図4に示すように,CCD素子7等が基板8に実装
されており,これらはCCDマウント9に収納されて,
ベ−ス10に立設されている回転止めピン11によりベ
−ス10に対して回転しないように固定されている。な
お,ベ−ス10は鏡1に固定されている。
【0005】CCDマウント9の外周囲には,ねじ部1
2が刻設されているとともに,ロ−タリ−15により覆
われており,このCCDマウント9とロ−タリ−15と
は,ロ−タリ−ベ−ス13によりベ−ス10に固定され
ているブラケット14に回転自在に支持されている。こ
のロ−タリ−ベ−ス13の一端には,鍔部13aが,他
端にはねじ19がねじ込まれるねじ孔が設けられている
とともに,このロ−タリ−ベ−ス13はウエ−ブワッシ
ャ18を介してロ−タリ−15の内面からブラケット1
4へと嵌め込まれ,ブラケット14の上面からねじ19
によりねじ止めされている。
【0006】CCDマウント9のねじ部12とロ−タリ
−15の下端部内壁に刻設されているねじ部16とが噛
合しており,ロ−タリ−15を回転すると,CCDマウ
ント9が軸方向に可動可能となっている。従って,ロ−
タリ−15を回転させて,CCD素子7に対向して小開
口部2に嵌め込まれているレンズ17とCCD素子7と
の間隙を変えて焦点を調整するように構成されている。
【0007】そこで,被写体である顧客が,リモ−トコ
ントロ−ラ6を操作すると,小型テレビカメラ3の焦点
が調整され,鏡1に写る顧客の姿がそのまま撮像され,
その画像がモニタテレビ5に表示されるように構成され
ている。
【0008】
【考案が解決しようとする問題点】CCD素子7等が収
納されているCCDマウント9とロ−タリ−15とは互
いに回転する関係にあるから,CCD素子7のア−スは
ロ−タリ−15を介してベ−ス10に接続することが出
来ないため,CCD素子7を含む回路部分のア−スをと
ることが出来なかった。そのため,環境条件が厳しい場
合には,CCD素子7が破壊されるという問題があっ
た。
【0009】又,ロ−タリ−15を回転自在に支持する
ロ−タリ−ベ−ス13は,鍔部13aとロ−タリ−15
の内面との間隙に配設されているウエ−ブワッシャ18
を介してブラケット14に,ねじ19によりねじ止めさ
れている。一般に,ウヱ−ブワッシャ18の自由度は少
ないため,このねじ19の締付力が弱い場合には,がた
つきが発生し,一方,ねじ19の締付力が強すぎると,
ロ−タリ−15を円滑に回転させることが出来なくな
り,ねじ19の締付力の調整が難しいという問題があっ
た。
【0010】
【問題点を解決するための手段】この考案は,ロ−タリ
−とベ−スとの間隙に介在させ,撮像素子マウントの下
面に圧接してこの撮像素子マウントを上面方向に弾性的
に押圧するとともに,導電性部材で形成されたバネ片を
立設した摺動子を,ベ−スに固定するようにしたもので
ある。
【0011】
【作用】ロ−タリ−15を回転すると,CCDマウント
9はベ−ス10に係止され,ロ−タリ−15のみが回転
して,軸方向に移動する。従って,CCD素子7とレン
ズ17との間隙が変動し,焦点を合わせることができ
る。この際,CCDマウント9は,摺動子21のバネ片
21a,22a,22bによりロ−タリ−15方向に弾
性的に押圧されているので,ロ−タリ−15とCCDマ
ウント9との間にがたつきが発生することもなく,又,
ロ−タリ−15は円滑に回転することが出来る。
【0012】CCD素子7等が配線されている基板8の
ア−ス電流は,摺動子21からバネ片21a→ア−ス端
子25→リ−ド線26→外部の配線基板のア−ス端子へ
と流れる。
【0013】
【考案の実施例】この考案の実施例を,図1〜図3に基
づいて詳細に説明する。図1は,この考案の実施例を示
す一部断面図を含む側面図,図2は,図1を略90度回
転した一部断面図を含む側面図,図3は要部平面図であ
る。なお,従来例と同一のものは,同一名称,同一符号
を使用するとともに,その説明を省略する。
【0014】図1〜図3において,1は鏡,2は鏡1の
中央部に透設されている小開口部,3は小型テレビカメ
ラで,この実施例では,撮像素子としてCCD素子7が
使用されており,鏡1の背面に固定されている円板状の
ベ−ス10に取り付けられている。ベ−ス10の中心部
には,鏡1の小開口部2に連通するレンズ孔20が透設
されており,ここに小型テレビカメラのレンズ17が嵌
め込まれている。
【0015】21は摺動子で,導電性部材で形成されて
おり,図3に示すように,ベ−ス10の両端部に一対対
向して配置され,それぞれねじ23により固定されてい
る。一方の摺動子21の外周囲の一辺は,ベ−ス10の
周辺に沿って略円弧状に形成され,他辺は真っすぐに切
断されて直線状に形成されており,この直線辺部分の中
央部には,切り起こしによりL型のバネ片21aが,撮
像素子マウント(以下,CCDマウント9と記す)の下
面に弾性的に当接するように形成されている。他方の摺
動子22の直線辺部分の両端には,切り起こしによりL
型のバネ片22a,22bが同様に,CCDマウント9
の下面に弾性的に当接するように形成されている。
【0016】なお,摺動子21,22としては,この実
施例では2箇所に設けられているとともに,CCDマウ
ント9の下面は,バネ片21a,22a,22bにより
3箇所で押圧しているが,少なくとも1箇所に設けられ
ていれば本願の目的を達する効果がある。
【0017】CCDマウント9は,ベ−ス10に立設さ
れている回転止めピン11によりロ−タリ−15ととも
に回転しないように係止されている。さらに,CCDマ
ウント9とロ−タリ−15とは,ねじ部12とねじ部1
6とが噛合した状態で,ブラケット14にねじ止めされ
ているロ−タリ−ベ−ス13に支持されているととも
に,CCDマウント9は,摺動子21,22のバネ片2
1a,22a,22bによりロ−タリ−15方向に弾性
的に押圧されている。。
【0018】ロ−タリ−15の上面には,この円の中心
点から適当な位置に,ねじ孔29が任意の数放射状に設
けられている。一方,これらのねじ孔29に対向するブ
ラケット14には,略180度の角度を持つ三日月型の
開口部24が透設されている。従って,ロ−タリ−15
を所定角度回転した後,ブラケット14の上面からねじ
28をねじ込めば,ロ−タリ−15は固定されるように
構成されている。
【0019】25は摺動子21に取り付けられているア
−ス端子で,このア−ス端子25にはリ−ド線26を介
して配線基板(図示せず)のア−ス配線に接続されてい
る。なお,必要に応じて摺動子21と他方の摺動子22
とは,リ−ド線27により接続されている。
【0020】この実施例では,摺動子21,22はいず
れも導電性部材で形成されているが,バネ片21a,2
2a,22bのみを導電性部材で形成した場合には,ア
−ス端子25は直接バネ片21a,22a,22bのい
ずれかに接続される。
【0021】次に,作用動作について説明する。通常の
状態では,CCDマウント9とロ−タリ−15とは,ね
じ部12とねじ部16とが噛合した状態で,ねじ19に
よりブラケット14にねじ止めされているロ−タリ−ベ
−ス13に支持されており,このブラケット14は,ベ
−ス10に固定されており,このベ−ス10は鏡1(図
6)に固定されている。CCDマウント9は,摺動子2
1のバネ片21a,22a,22bによりロ−タリ−1
5方向に弾性的に押圧されている。
【0022】そこで,ロ−タリ−15を回転すると,C
CDマウント9は回転止めピン11によりベ−ス10に
係止されているので,ロ−タリ−15のみが回転して,
軸方向に移動する。従って,CCD素子7とレンズ17
との間隙が変動し,焦点を合わせることができる。
【0023】この際,CCDマウント9は,摺動子21
のバネ片21a,22a,22bによりロ−タリ−15
方向に弾性的に押圧されているので,ロ−タリ−15と
CCDマウント9との間にがたつきが発生することもな
く,又,ロ−タリ−15は円滑に回転することが出来
る。なお,この際,ベ−ス10に設けられている略18
0度の三日月型の開口部24とねじ28とにより,ロ−
タリ−15の回転角度が規制されているので,必要以上
にロ−タリ−15が回転されることもなく,焦点の調整
が容易になる。
【0024】CCD素子7等が配線されている基板8の
ア−ス電流は,摺動子21からバネ片21a→ア−ス端
子25→リ−ド線26→外部の配線基板のア−ス端子へ
と流れるので,CCD素子7等がア−ス電流により破壊
されることもない。
【0025】
【考案の効果】この考案は,ロ−タリ−とベ−スとの間
隙に介在させ,撮像素子マウントの下面に圧接してこの
撮像素子マウントを上面方向に弾性的に押圧するととも
に,導電性部材で形成されたバネ片を立設した摺動子
を,ベ−スに固定するようにしたので,CCD等の撮像
素子等が実装されている基板のア−ス電流を外部の配線
基板のア−ス端子に流すことが出来るので,撮像素子等
の回路部分が破壊されることもない。
【0026】又,撮像素子マウントは,摺動子のバネ片
によりロ−タリ−方向に弾性的に押圧されているので,
ロ−タリ−と撮像素子マウントとの間にがたつきが発生
することもなく,ロ−タリ−を円滑に回転させることが
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例を示すもので,一部断面図を
含む側面図である。
【図2】この考案の実施例を示すもので,図1を90度
回転した一部断面図を含む側面図である。
【図3】この考案の実施例を示す要部平面図である。
【図4】従来例を示す一部断面図を含む側面図である。
【図5】従来例を示す側面図である。
【図6】システム構成図である。
【符号の説明】
3 小型テレビカメラ 7 撮像素子 8 基板 9 撮像素子マウント 10 ベ−ス 12 撮像素子マウント9のねじ部 13 ロ−タリ−ベ−ス 14 ブラケット 15 ロ−タリ− 16 ロ−タリ−15のねじ部 17 レンズ 21,22 摺動子 21a バネ片 22a,22b バネ片 25 ア−ス端子

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像素子を実装した基板が組み込まれ、
    外周囲にねじ部が刻設された撮像素子マウントと、 この撮像素子マウントの回転を阻止するための回転止め
    ピンが立設され、中心部に小開口部が形成されていると
    ともに、この小開口部に前記撮像素子に対向してレンズ
    が嵌め込まれた前記撮像素子マウントのベ−スと、 前記撮像素子マウントを覆うとともに、下端部内壁に、
    前記撮像素子マウントの前記ねじ部と噛合するねじ部が
    刻設され、上面中央部に嵌め込まれたロ−タリ−ベ−ス
    に支持されて回転するロ−タリ−と、 前記撮像素子マウントと前記ロ−タリ−とを支持するロ
    −タリ−ベ−スが固定されるとともに、前記ベ−スに固
    定されたブラケットとを備え、前記ロ−タリ−を回転し
    て焦点を調整する撮像素子を内蔵したカメラにおいて、 前記ロ−タリ−と前記ベ−スとの間隙に介在させ、前記
    撮像素子マウントの下面に圧接してこの撮像素子マウン
    トを上面方向に弾性的に押圧するとともに、導電性部材
    で形成されたバネ片を立設した摺動子を、前記ベ−スに
    固定したことを特徴とする撮像素子を内蔵したカメラの
    焦点調整機構。
  2. 【請求項2】 前記摺動子のバネ片に、ア−ス端子を設
    けたことを特徴とする請求項1に記載した撮像素子を内
    蔵したカメラの焦点調整機構。
  3. 【請求項3】 前記摺動子を導電性部材で形成するとと
    もに、前記バネ片を切り起こしにより形成したことを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載した撮像素子を内
    蔵したカメラの焦点調整機構。
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