JP2606930Y2 - サイレントチエーン - Google Patents

サイレントチエーン

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JP2606930Y2
JP2606930Y2 JP1993039022U JP3902293U JP2606930Y2 JP 2606930 Y2 JP2606930 Y2 JP 2606930Y2 JP 1993039022 U JP1993039022 U JP 1993039022U JP 3902293 U JP3902293 U JP 3902293U JP 2606930 Y2 JP2606930 Y2 JP 2606930Y2
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guide plate
silent chain
pin
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rocker joint
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直司 坂本
達司 植村
吉田  幸生
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ボーグ・ワーナー・オートモーティブ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はサイレントチエーンに関
し、更に詳細には、互いに向かい合って接触する円弧面
を有する長、短一組のロッカージョイントピンを備え、
長いロッカージョイントピンの両端をリンクの組の両側
に配置されたガイドプレートのピン穴内に嵌合した形式
のサイレントチエーンの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆるロッカージョイント式のサイレ
ントチエーンは、通常、図5[A]及び[B]に示され
るように、幅方向及び長手方向に並べられた複数のリン
クプレートaの整合されたピン穴bに、互いに転がり接
触する長、短一組のロッカージョイントピンc,dを、
ピン穴内で転がり運動ができるように挿入し、長いロッ
カージョイントピンの両端をサイレントチエーンの両側
に配置されたガイドプレートeのピン穴内fに嵌合固定
して構成されている。
【0003】このような構成のサイレントチエーンに引
っ張り荷重が作用するとロッカージョイントピンは湾曲
し、ガイドプレートの内側近傍において長いロッカージ
ョイントピンに作用する剪断応力、曲げ応力が他の部
分、すなわち内側に配置されたリンクプレートと接触し
ている部分において作用する剪断応力、曲げ応力より大
きくなり、サイレントチエーンの耐荷重性能が小さくな
る。
【0004】この問題を解決するため、本出願人による
出願に係る特公平1−55821号に示されるに、ガイ
ドプレートのすぐ内側に補助プレートを配設し、その補
助プレートのピン穴に長、短両方のロッカージョイント
ピンの端部を挿入し、それによってガイドプレート内側
近傍において長いロッカージョイントピンに作用する曲
げ応力を緩和してサイレントチエーンの耐荷重性能を改
善する技術が開発されたが、この技術では補助プレート
を挿入するのでその分サイレントチエーン全体の幅が広
くなりかつ重量も増加する問題がある。また補助プレー
トを入れるのでガイドプレートのあるリンクの組、いわ
ゆるガイド列とガイドプレートの無いリンクの組、いわ
ゆる非ガイド列との間で引っ張り荷重によるリンクプレ
ートの変形量に差が生じ、引っ張り荷重の下でのピンの
湾曲が増大する傾向があるという問題もある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】本考案が解決しようと
する課題は、長、短両方のロッカージョイントピンの両
端をガイドプレートのピン穴内でうけることによって、
チエーンの幅の増大を抑制し、かつチエーン各部の強度
バランスを確保して、軽量で耐荷重性能の優れたサイレ
ントチエーンを得ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、一対の歯及び
一対のピン穴を有する複数のリンクプレートを横に並べ
て形成したリンクの組を複数個長手方向に並べ、隣接す
るリンクの組の該ピン穴を整合して該ピン穴内に長、短
一組のロッカージョイントピンを挿入してリンクの組を
屈曲可能に連結し、幾つかの該リンクの組の両外側にガ
イドプレートを配置して該長いロッカージョイントピン
の端部を該ガイドプレートのピン穴内に嵌合したサイレ
ントチエーンにおいて、該ガイドプレートのピン穴には
ガイドプレートを貫通していて該長いロッカージョイン
トピンが嵌合される貫通部分と、短いロッカージョイン
トピンの端部を受ける盲穴部分とを設けて構成されてい
る。
【0007】
【作用】上記構成において、サイレントチエーンは駆動
スプロケット及び非駆動スプロケットに掛けられて駆動
スプロケットからの動力を非駆動スプロケットに伝達す
る。サイレントチエーンがスプロケットの回りに巻き付
くとき隣接するリンクプレートの組は互いに相対的に回
動してチエーンとして屈曲するが、この時一対のロッカ
ージョイントピン同志は接触面で転がり運動する。チエ
ーンに引っ張り力が作用してロッカージョイントピンに
剪断力が作用しても、一対のロッカージョイントピンが
ガイドプレートのピン穴内に入っていてガイドプレート
とそのガイドプレートのすぐ内側のリンクプレートとの
間で作用する剪断力は一対のロッカージョイントピンで
受けることになるので、その近傍でロッカージョイント
ピンに作用する剪断応力を少なくできる。したがってサ
イレントチエーンの幅の増大を招くことなく隣り合うガ
イドプレートのない組との間の強度バランスを大きく崩
すこともなくなる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本考案のサイレントチ
エーンの実施例を説明する。図1[A]及び[B]にお
いて、第1の実施例のサイレントチエーン1が示されて
いる。同図において、2、2’は複数のリンクプレート
3を横すなわちチエーンの幅方向に並べたリンクの組で
あって、2は両側にガイドプレート4が配置されたリン
クの組で2’が両側にガイドプレートが配置されていな
いリンクの組である。リンクプレートは一対の歯31と
一対のピン穴32が所定の間隔で形成された通常のロッ
カージョイント式のリンクプレートである。リンクプレ
ートの組2と2’とは、組2のリンクプレート3の間に
隣接する組2’のリンクプレート3が差し込まれかつピ
ン穴32が互いに整合するようにして、交互に長手方向
に配置されている。整合されたピン穴内には長、短一対
のロッカージョイントピン5及び5’が挿入されてい
る。
【0009】ガイドプレート4には整合されたリンクプ
レートのピン穴32と整合するピン穴42が形成されて
いる。このピン穴32は長いロッカージョイントピン5
の端部が嵌合されかつガイドプレートを貫通して伸びて
いる貫通部分43と、短いロッカージョイントピン5’
の端部を収容する盲穴部分44とを有している。盲穴部
分44の深さはガイドプレートの肉厚の約1/2が好ま
しいが、これに限られることはない。長いロッカージョ
イントピン5の端部は、ピン穴42に貫通部分内にかし
め、その他公知の手段によってガイドプレートから抜け
出ないように固定されている。したがって長いロッカー
ジョイントピン5はガイドプレート4に関して及びガイ
ドプレートがある組2のリンクプレート3に関しては固
定され、短いロッカージョイントピン5’がそれらのリ
ンクプレートのピン穴32内で転がり運動できる。一
方、短いロッカージョイントピン5’はガイドプレート
のない組2’のリンクプレート3に関しては固定され、
長いロッカージョイントピン5がそれらのリンクプレー
トのピン穴32内で転がり運動できる。したがって、リ
ンクプレート3のピン穴32は上記のようなロッカージ
ョイントピンの運動ができるように形状が決められてい
る。
【0010】上記構成のサイレントチエーン1は所定の
長さのものを無端状に接続され、図示しない駆動スプロ
ケット及び非駆動スプロケットとに掛けられ、通常のサ
イレントチエーンと同様に駆動スプロケットから非駆動
スプロケットに動力を伝達する。この場合サイレントチ
エーンには長手方向の引っ張り力が作用し、ロッカージ
ョイントピン5、5’には各リンクプレート3の間及び
リンクプレートとガイドプレート4との間で剪断応力が
作用する。図5に示される従来のサイレントチエーンに
おいては、ガイドプレート4とそのガイドプレートのす
ぐ内側のリンクプレート3との間では、短いロッカージ
ョイントピンの端部がリンクプレートとガイドプレート
との境界面で終わっているため、長いロッカージョイン
トピンのみに剪断応力が作用するが、本考案のサイレン
トチエーンでは短いロッカージョイントピン5’の端部
がピン穴42の盲穴部分44内に入っているため、2本
のロッカージョイントピン5、5’に剪断応力が作用す
ることになる。
【0011】図2[A]及び[B]において、他の実施
例のサイレントチエーン1aが示されている。この実施
例において、ガイドプレート4aの形状が前の実施例の
ガイドプレートと異なるだけでその他の点は同じであ
る。ガイドプレート4aではピン穴42aが形成される
部分45aがその他の部分に関して外側に円形に突出し
て形成されている。ピン穴42aの直径に対する部分4
5aの直径は必要に応じて任意に決められる。このよう
にすることにより、ガイドプレート4aの必要な部分の
み肉厚を厚くして強度を十分に確保しながらリンクプレ
ートの重量を減少させ、それによってサイレントチエー
ンの重量を減少できる。また、ガイドプレートを含むリ
ンクの組とガイドプレートを含まないリンク組との強度
バランスの差を縮めることができる。
【0012】図3[A]及び[B]において、別の実施
例のサイレントチエーン1bが示されている。この実施
例においても、ガイドプレート4bの形状が最初の実施
例のガイドプレートと異なるだけでその他の点は同じで
ある。このガイドプレート4bでは背側の縁部分に一対
のピン穴の間まで伸びる切欠き46bが形成されてい
る。このようにすることによって、切欠き46bによっ
て除かれた量だけガイドプレートの重量が軽くなり、サ
イレントチエーンの重量を減少できる。また、ガイドプ
レートを含むリンクの組とガイドプレートを含まないリ
ンク組との強度バランスの差を縮めることができる。
【0013】図4[A]及び[B]において、別の実施
例のサイレントチエーン1cが示されている。この実施
例においても、ガイドプレート4cの形状が最初の実施
例のガイドプレートと異なるだけで、しかも図2及び図
3の実施例のガイドプレートの特徴部分を備えた構造に
なっている。すなわちガイドプレート4cには外側に突
出する部分45cと背側の切欠き46cとが形成されて
いる。この実施例ではガイドプレートの必要な強度を保
ったまま重量を更に減少できる。
【考案の効果】本考案によれば、次の通りの効果を奏す
ることが可能である。 (1)ロッカージョイントピンの径を増大することなく
強度を大きくできる。 (2)サイレントチエーンの各部の強度のバランスが良
くなる。 (3)軽量で耐荷重性能の良いサイレントチエーンをつ
くることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】[A]は本考案のサイレントチエーンの第1の
実施例の一部分の平断面図で、[B]はそのサイレント
チエーンの側面図である。
【図2】[A]は本考案のサイレントチエーンの第2の
実施例の一部分の平断面図で、[B]はそのサイレント
チエーンの側面図である。
【図3】[A]は本考案のサイレントチエーンの第3の
実施例の一部分の平断面図で、[B]はそのサイレント
チエーンの側面図である。
【図4】[A]は本考案のサイレントチエーンの第4の
実施例の一部分の平断面図で、[B]はそのサイレント
チエーンの側面図である。
【図5】[A]は従来のサイレントチエーンの平断面図
で、[B]はそのサイレントチエーンの側面図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c サイレントチエーン 2、2’ リンクの組 3 リンクプレート 31 歯 32 ピン穴 4、4a、4b、4c ガイドプレート 42、42a、42b、42c ピン穴 43、43a、43b、43c 貫通部分 44、44a、44b、44c 盲穴部分 45a、45c 部分 46b、46c
切欠き 5、5’ ロッカージョイントピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 中屋 裕一郎 (56)参考文献 特開 平4−46261(JP,A) 特開 昭61−105328(JP,A) 特公 平1−55821(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 13/02 - 13/10

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の歯及び一対のピン穴を有する複数
    のリンクプレートを横に並べて形成したリンクの組を複
    数個長手方向に並べ、隣接するリンクの組の該ピン穴を
    整合して該ピン穴内に長、短一組のロッカージョイント
    ピンを挿入してリンクの組を屈曲可能に連結し、幾つか
    の該リンクの組の両外側にガイドプレートを配置して該
    長いロッカージョイントピンの端部を該ガイドプレート
    のピン穴内に嵌合したサイレントチエーンにおいて、該
    ガイドプレートのピン穴にはガイドプレートを貫通して
    いて該長いロッカージョイントピンが嵌合される貫通部
    分と、短いロッカージョイントピンの端部を受ける盲穴
    部分とを設けたことを特徴とするサイレントチエーン。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のサイレントチエーンに
    おいて、該ガイドプレートの該ピン穴の部分及びその周
    辺の所望の範囲をガイドプレートの他の部分より外側に
    突出させ、それによってガイドプレートの重量を減少し
    たサイレントチエーン。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のサイレントチエ
    ーンにおいて、該ガイドプレートの背側に該一対のピン
    穴の間で切欠きを形成し、それによってガイドプレート
    の質量を減少したサイレントチエーン。
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