JP2606510Y2 - シャッター装置 - Google Patents

シャッター装置

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JP2606510Y2
JP2606510Y2 JP1993074699U JP7469993U JP2606510Y2 JP 2606510 Y2 JP2606510 Y2 JP 2606510Y2 JP 1993074699 U JP1993074699 U JP 1993074699U JP 7469993 U JP7469993 U JP 7469993U JP 2606510 Y2 JP2606510 Y2 JP 2606510Y2
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知章 板橋
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旭光学工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、一眼レフレックスカメ
ラのシャッター装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の一眼レフレックスカメラのシャッ
ター機構は、基台上にシャッター機構が取り付けたられ
たユニット式が用いられており、この基台をカメラ本体
に取り付けることによって、容易にシャッター機構をカ
メラに取り付けることができる構成となっている。
【0003】一方、最近のシャッターの幕速度は高速の
ものが要求され、そのためにシャッターの走行に用いる
バネも、バネ荷重の大きいものが用いられている。この
ためシャッターを駆動させた際の衝撃が激しくなり、騒
音の増大や、ブレの原因となるため、この衝撃の緩和が
技術的な課題となっている。
【0004】従来では、基台をカメラ本体へ取り付ける
際に、基台をカメラ本体に取り付ける支持部の全てに、
ゴムなどの緩衝材を介挿するなどといった方法が取られ
ていた。
【0005】しかし、上記のように基台とカメラ本体と
の間に緩衝材を介挿したものでは、シャッター駆動用の
バネが強力であるため、シャッターチャージを行う際に
必要なチャージ荷重も大きくなり、シャッターチャージ
をする時にも、緩衝材に多大の荷重が加わり、緩衝材が
変形してチャージストロークが長くなるといった問題が
あった。
【0006】特に、カメラのように小型の精密機器で
は、チャージストロークが短く設定されているものが多
く、少しでもチャージストロークが変化するとシャッタ
ーチャージができなくなるため問題であった。また、こ
のような不都合を解消するために、緩衝材の厚さを薄く
すると、シャッター駆動の衝撃を吸収する作用が損なわ
れてしまう。
【0007】つまり、従来では、十分な緩衝機能を有
し、かつチャージストロークの変化が少ないシャッター
装置はなかった。一方、基台をカメラ本体に完全に固定
してしまうと、前記振動や騒音の原因となる他、大きな
チャージ荷重によって、シャッターを支持する基台が歪
んでしまい、シャッターのチャージ駆動や走行駆動に悪
影響を及ぼすなどの問題もある。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】本考案の目的は、シャ
ッター駆動の際の衝撃を十分に吸収して、かつチャージ
ストロークの変化の少ないシャッター装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、以下
の本考案(1)により達成され、さらに(2)ないし
(5)とするのが好ましい。
【0010】(1) 撮影画面に対応する開口を有する
基台と、前記基台に設置され前記開口を覆うシャッター
幕と、前記基台に設けられ前記シャッター幕を駆動する
シャッター駆動機構と、前記基台の角部に設けられ前記
基台をカメラ本体に支持する複数の支持部とを有するシ
ャッター装置であって、前記複数の支持部のうちの1つ
の支持部は、前記基台がシャッター駆動により生じる衝
撃を受けたとき当該支持部を中心として回動し得るよう
に前記基台を支持し、かつ、他の支持部は、前記基台が
回動するとき該基台の回動を妨げない構造をしており、
前記基台の回動を抑制する緩衝手段を、該基台の近傍に
設けたことを特徴とするシャッター装置。
【0011】(2) 前記基台を回動自在に支持してい
る支持部は、前記複数の支持部のうち、シャッター駆動
機構のシャッターチャージに伴う荷重が作用する位置に
最も近い支持部である上記(1)に記載のシャッター装
置。
【0012】(3) 前記緩衝手段は、前記複数の支持
部のうち、シャッター駆動の衝撃が最も大きく作用する
支持部に設けられている上記(1)または(2)に記載
のシャッター装置。
【0013】(4) 前記緩衝手段は、前記衝撃が加わ
る方向に対向する方向へ基台を付勢する付勢部材を有
し、該緩衝手段が設けられている支持部は所定範囲で移
動自在に構成されている上記(3)に記載のシャッター
装置。
【0014】(5) 前記緩衝手段は、カメラ本体と基
台との間に介挿された弾性部材である上記(1)ないし
(3)のいずれかに記載のシャッター装置。 (6) 前記基台を回動自在に支持している支持部では
カメラ本体に対する基台の自由度が回動方向にのみあ
り、前記他の支持部は、前記基台の回動を許容するよう
間隙または緩衝部材を介して前記基台を支持している上
記(1)ないし(5)のいずれかに記載のシャッター装
置。 (7) 前記衝撃が作用する方向は、衝撃が加わる方向
の延長線上に前記基台を回動自在に支持している支持部
を含まない方向である上記(1)ないし(6)のいずれ
かに記載のシャッター装置。 (8) 前記衝撃を吸収して緩和する衝撃吸収機構を有
する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のシャッ
ター装置。 (9) 前記衝撃吸収機構は、前記複数の支持部のう
ち、シャッター駆動の衝撃が最も大きく作用する支持部
の近傍に設けられている上記(8)に記載のシャッター
装置。
【0015】
【実施例】以下、本考案の好適実施例について、添付図
面に基づいて詳細に説明する。図1は、シャッター装置
1を構成する基台2の全体正面図である。
【0016】基台2は、シャッター幕3a、3bによっ
て閉鎖され、フィルムの撮影画面を規定する矩形の開口
21と、3つの角部に形成されカメラ本体4に固定する
ための軸が挿通する挿通孔22、23、24と、さらに
シャッター幕3a、3bの駆動ピンが案内される円弧状
の長孔25a、25bとを有している。
【0017】図1はカメラ本体4に固定されているシャ
ッター装置1を、レンズ側から見た図であり、同図にお
いて、カメラ本体4側のシャッター装置取り付け部分
は、基台2の背面側に隠れている。図1中、前記開口2
1の左側には、シャッター駆動機構5が前記長孔25
a、25bに重ねて配置されている。
【0018】基台2の背面側にはカバー26が被せら
れ、基台2とカバー26との間には、フォーカルプレー
ンシャッターを構成する2つの黒色のシャッター幕3
a、3bが収納されて支持されている。この2つのシャ
ッター幕3a、3bは、シャッター駆動時に最初に駆動
するシャッター幕(以下「先幕」という)3aと、後か
ら駆動するシャッター幕(以下「後幕」という)3bで
あって、それぞれ同じ構造のものが用いられている。
【0019】図2に示されているように、シャッター幕
3a、3bは5枚の羽根31、32、33、34、35
と、リンク部材36、37とから構成されている。羽根
31、32、33、34、35の基端部は、ピンにより
リンク部材36、37に回動自在に、それぞれ接続され
ている。さらに、リンク部材36、37の基端部は、基
台2の背面側にピンによりそれぞれ回動自在に支持され
ており、リンク部材36、37を回動させることによ
り、前記5枚の羽根31、32、33、34、35は重
なった状態(図3参照)と広がった状態(図2参照)と
に変化する。また、リンク部材36の基端部には、前記
基台2に形成されている長孔25内に収容されるピン3
8が挿通する。
【0020】このように構成された先幕3aと後幕3b
は、基台2に形成されている長孔25a、25bに対応
する位置に、それぞれ設けられ、5つの羽根が重なっ
て、基台2の背面側に収納された状態と、上下端部が重
なったまま広がって開口21を閉鎖した状態とに変化す
る。
【0021】以上のように取り付けられた先幕3aと後
幕3bは、基台2の背面側から覆い被せられるカバー2
6内に収容される。基台2に設置されている前記シャッ
ター駆動機構5は、前記長孔25a、25b内から基台
2の正面側に突出しているピン38a、38bに作用
し、シャッター幕3a、3bを駆動させる。長孔25
a、25b内を移動するピン38a、38bによって、
先幕3aと、後幕3bとは平行リンク運動を行い、走行
駆動時に後から駆動する後幕3bと、先幕3aとの間に
はスリットが形成される。
【0022】図1では、シャッター駆動が終了した直後
の状態が示されており、先幕3aは基台2の背面側に収
納され(図4参照)、後幕3bによって開口21が塞が
れている。シャッター駆動機構5は、図1に示されてい
るようなチャージレバー51を有している。チャージレ
バー51は、基台2に支点511にて回動自在に支持さ
れており、該チャージレバー51の回動操作によって、
シャッターの駆動力が蓄積(チャージ)される。シャッ
ター駆動機構5による駆動力は、バネの復元力から得ら
れ、その復元力はチャージレバー51の回動操作によっ
て蓄積される。図1の場合には、a位置からb位置へチ
ャージレバー51の先端を移動させることによって、駆
動力がチャージされる。
【0023】このシャッター駆動機構5のチャージ構造
および駆動機構については、例えば特開平5−7260
6号に記載されているような公知の任意の構造が用いら
れる。チャージ終了状態では、ピン38a、38bは、
長孔25a、25b内の上端に位置し、先幕3aが開口
21を塞ぎ、後幕3bが基台2の背面側の上部に収納さ
れている状態となる。そして、レリーズ操作によって、
シャッター駆動機構5が駆動し、長孔25a、25b内
のピン38a、38bをそれぞれ所定のタイミングで、
長孔25a、25bの下端へ移動させ、シャッター駆動
が行われる。
【0024】この時、シャッター駆動によって基台2に
作用する衝撃は、円弧形状の長孔25aの下端部に作用
し、その方向は、主に長孔25aの下端部の中心線方向
(図4中、矢印p方向)となる。
【0025】この長孔25aの下端部には、衝撃吸収機
構6が設けられている。図1および図4に示されている
ように、衝撃吸収機構6は、アーム61と、アーム61
の回動軸62と、回動軸62に巻つけられたバネ(トー
ションバネ)63と、基台2に立設された係止ピン64
と、アーム61の基端部に形成された係止片65とから
構成されている。バネ63の一端63aは、前記係止片
65に当接し、また他端63bは係止ピン64に当接し
ている。そして、バネ63は係止片65を係止ピン64
の方向へ付勢している。シャッターがレリーズ待機状態
にあるときは、係止ピン64に係止片65が当接した状
態となっており、アーム61の端辺で構成される当接部
611は、長孔25aの下端部に重なって位置し、アー
ム61全体は、図4中時計回り方向へ付勢されている。
【0026】レリーズ操作によって、シャッターが駆動
すると、長孔25a内のピン38aが、長孔25aの下
端部へ衝突する。この時、前記アーム61の当接部61
1がピン38aに当接し、アーム61を図4中反時計回
りに回転させる。バネ63は、アーム61に加えられた
衝撃を吸収して緩和する。
【0027】一方、基台2は、角部に設けられた3つ支
持部7、8、9において、カメラ本体4に支持されてい
る。図4および図5に示されているように、第1の支持
部7は、シャッター駆動機構5の下方、即ち、前記長孔
25aの下端部に最も近接した位置にあって、挿通孔2
2に挿入されたピン71と、カメラ本体4側に突設さ
れ、中央にピン穴411を有しているピン保持部41と
から構成されている。そして、前記ピン71の上端面に
は、上方に突出している小径部711が形成され、該小
径部711には回動部材72の先端部72aが嵌合され
ている。
【0028】支持部7の近傍のカメラ本体4には、円柱
状に突出した軸受部40が設けられており、その中心に
は孔401が形成されて、前記回動部材72の回動軸と
なるネジ73が螺入されている。このネジ73は頭部側
の端部にネジ山が形成されていない円筒部731が形成
され、この円筒部731に回動部材72の基端部72b
が回動自在に嵌合している。
【0029】前記軸受部40の外周には緩衝手段である
付勢部材のバネ(トーションバネ)74が外装されてい
る。バネ74の一端74aは、ピン保持部41の側面に
当接し、他端74bは回動部材72に係止されている。
そして、回動部材72は、図4中時計回りに回転する方
向へ付勢される。即ち、バネ74により回動部材72を
介して基台2をシャッター駆動力による衝撃の方向と対
向する方向に付勢している。
【0030】第2の支持部8は、図1中シャッター駆動
機構5の上方、即ち、チャージ荷重が作用するチャージ
レバー51の支点511に最も近い位置に設けられてい
る。図6に示されているように、第2の支持部8は、挿
通孔23に挿入された回動軸81と、カメラ本体側に突
設され、中央にネジ穴421を有している軸保持部42
とから構成されている。
【0031】回動軸81は、先端部にネジ部分82を有
し、頭部側の端部に、ネジ山を有さず、ネジ部分82と
頭部との間に、ネジ部分82よりも径が大きい軸部83
を有している。回動軸81は、基台2の挿通孔23内に
挿通し、軸保持部42のネジ穴421にネジ部分82が
螺入され、基台2を挿通孔23を介して支持する。
【0032】この支持状態では、回動軸81の軸部83
は、挿通孔23内に位置しており、この軸部83の外径
と挿通孔23の内径は同一となっている。このため、第
2の支持部8では、基台2は、カメラ本体4に対して
は、滑らかに回動可能となり、前記回動軸81の軸に対
して直角な方向、即ち基台2の平面内で、回動軸81を
中心とする回動移動以外の移動はできない構成となって
いる。
【0033】従って、前記シャッター駆動機構5のシャ
ッターの駆動によって、基台2に衝撃が加わると、基台
2は第2の支持部8を中心として、図1中時計回りに回
転する力が加えられる。また、シャッター駆動機構5の
チャージを行うために、チャージレバー51の先端にチ
ャージ荷重を加えても、このチャージレバー51の支点
511に最も近い位置の支持部が移動することがないの
で、チャージストロークの変化は生じない。
【0034】また、たとえ基台2がチャージ荷重によっ
て第2の支持部8を中心としてわずかに回転したとして
もチャージレバー51のチャージストロークの変化を最
小限に抑えることができる。とくに、最も大きなチャー
ジ荷重がかかるのは、チャージレバー51の支点511
に最も近い位置にある上記第2の支持部8であり、この
支持部8にはゴムなどの緩衝手段を設けていないので、
このような緩衝手段の摩耗や変形、疲労などが原因で生
ずるチャージストロークの変化が抑えられる。
【0035】即ち、第2の支持部8をチャージ荷重がか
かる最も近い位置に設け、この位置で基台2を支持する
ことにより、第2の支持部8で大きなチャージ荷重を支
持するとともに、チャージストロークの変化を防止し、
回動軸81を中心に基台2を回転させることで、シャッ
ター駆動の衝撃を十分吸収するために必要なストローク
を確保している。
【0036】第3の支持部9は、図1に示されているよ
うに、基台2の対角線に対して、第1の支持部7の反対
側の角部に設けられている。第3の支持部9は、挿通孔
24に挿入されたネジ91と、カメラ本体4側に突設さ
れ、中央にネジ穴431を有しているピン保持部43と
から構成されている。
【0037】挿通孔24に挿入された状態で、ネジ91
がネジ穴431内に螺入され、基台2がカメラ本体4に
支持される。この支持状態は、挿通孔24の内径よりも
ネジ91のネジ部分の外径を若干小さくし、間隙を介し
て保持された状態であり、ネジ91の頭部によって、基
台2がネジ91の軸方向へ移動しないように構成され
る。チャージ荷重が加わっても、遊びの範囲で基台2が
移動するため、基台2に余分な歪みが生じないような構
成となっている。
【0038】次に上記構成のシャッター装置の作動を説
明する。シャッター駆動機構5に駆動のための復元力が
蓄積されているチャージ状態では、先幕3aと後幕3b
は、ピン38a、38bをそれぞれ長孔25a、25b
の上方に位置させた状態となっており、基台2の開口2
1は、先幕3aで閉鎖されており、後幕3bは基台2の
上部背面側に収納されている。
【0039】レリーズ操作によって、シャッター駆動機
構5にチャージされている復元力が解放されると、長孔
25a、25b内のピン38a、38bが下方へ降ろさ
れて、シャッター幕3が駆動する。詳しくは、ピン38
a、38bの移動によって、各リンク部材36、37が
回動し、最初に先幕3aは、羽根が重ねられる方向へ移
動し、後幕3bは、羽根が広げられる方向へ移動する。
先幕3aの駆動よりも、後幕3bの駆動の開始が若干遅
く設定され、この差によって先幕3aと後幕3bの間に
スリットが形成される。
【0040】先幕3aと後幕3bの上記のような駆動
は、ピン38a、38bが長孔25a、25bの下端部
に衝突することによって終了する。この衝突によって、
基台2に対して、シャッター駆動の衝撃が加わる。ピン
38aは、最初に衝撃吸収機構6のアーム61に当接
し、バネ63の変形によって基台2に加わる衝撃力が緩
和され、さらに移動して長孔25aの下端部に衝突す
る。
【0041】この衝撃の方向は、長孔25aの下端部の
中心線方向であり、第2の支持部8の回動軸81を中心
として基台2を時計回りに回転させる力が作用する。こ
の回転させる力に対して、第1の支持部7のバネ74が
作用し、回動部材72を介して、基台2に回転を与える
力を吸収するとともに、基台2の回動を最小限に抑え
る。従って、シャッター駆動によってカメラ本体4に伝
わる振動は少なくなり、また騒音も小さくなる。さら
に、シャッター駆動の衝撃によって基台2に生ずる歪み
も小さくなる。
【0042】次に、シャッター駆動機構5に駆動力をチ
ャージする。つまり、チャージレバー51の先端を、開
口21の方向、即ち支点511を中心として時計回りに
回転させる。このチャージ荷重はチャージレバー51の
先端に作用するが、このチャージレバー51の先端の近
傍に第2の支持部8が設けられており、基台2はチャー
ジ荷重の作用方向には動かない。また、第2の支持部8
は、チャージ荷重の作用位置(チャージレバー51の支
点511)にできるだけ近い位置に設けられているた
め、回動軸81を中心として基台2を回転させる力も大
きくならず、第2の支持部8以外の支持部には、あまり
大きなチャージ荷重はかからない。また、第1の支持部
7や第3の支持部9は、完全に固定された構成となって
いないので、チャージ荷重が加わることによって、基台
2に多大の歪みが生ずることもない。
【0043】本考案のシャッター装置では、基台2を回
動軸81を中心として、わずかに回動させることによ
り、緩衝のためのストロークを取っているため、衝撃が
加わる方向は、基台2に回転を生じさせる方法、即ち、
衝撃が加わる方向の延長線上に前記回動軸81を含まな
い方向であることが好ましい。
【0044】以上説明した構成の他、第1の支持部7に
設けられた緩衝手段は、弾性部材としてもよい。例え
ば、図8に示されているように、挿通孔22に挿通する
ネジ75で、カメラ本体4に突設され、ネジ穴441を
有するピン保持部44に固定する。ここで、前記ネジ7
5には、リング状の弾性部材であるゴム76が外装され
ており、このゴム76はネジ75と基台2との間に位置
している。
【0045】シャッター駆動の衝撃が加わったときに
は、前記ゴム76が変形することによって、衝撃を吸収
する。このような緩衝部材である弾性部材を介挿した構
成は、例えば第3の支持部9についても用いることがで
きる。このようにすることによって、さらに衝撃緩衝作
用が向上する。
【0046】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のシャッタ
ー装置によれば、シャッター装置の基本的な構造を変え
ることなく、基台とカメラ本体との間に緩衝手段を設け
ることで、低コストで、かつシャッターの特性に影響を
与えることなく、シャッター駆動の際の衝撃の緩和を可
能とした。
【0047】シャッターチャージに伴う荷重が加わる位
置に最も近い支持部で、基台を回動自在に支持したた
め、チャージストロークの狂いの防止と、衝撃を緩和す
るためのストロークの確保とが同時に可能となり、さら
にチャージ操作時に生ずる基台の歪みを抑制することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のシャッター装置の基台を示す、全体正
面図である。
【図2】シャッター幕の構成を示すもので、シャッター
幕が広がった状態を示す、全体正面図である。
【図3】シャッター幕の構成を示すもので、シャッター
幕の各羽根が重なった状態を示す、全体正面図である。
【図4】緩衝手段の一例を示すもので、第1の支持部を
示す、カメラ本体に取り付けられている基台の部分拡大
正面図である。
【図5】緩衝手段の一例を示すもので、第1の支持部を
示す、カメラ本体に取り付けられている基台の部分拡大
側面図である。
【図6】第2の支持部の構成を示す、第2の支持部の断
面図である。
【図7】第3の支持部の構成を示す、第2の支持部の断
面図である。
【図8】第1または第3の支持部の構成を示す、第2の
支持部の断面図である。
【符号の説明】
1 シャッター装置 2 基台 21 開口 22、23、24 挿通孔 25a、25b 長孔 26 カバー 3 シャッター幕 3a 先幕 3b 後幕 31〜35 羽根 36、37 リンク部材 38 ピン 4 カメラ本体 40 軸受部 401 孔 41 ピン保持部 411 ピン穴 42 軸保持部 421 ネジ穴 43 ピン保持部 431 ネジ穴 5 シャッター駆動機構 51 チャージレバー 511 支点 6 衝撃吸収機構 61 アーム 62 回動軸 63 バネ 64 係止ピン 65 係止片 7 第1の支持部 71 ピン 711 小径部 72 回動部材 72a 先端部 72b 基端部 73 ネジ 731 円筒部 74 バネ 75 ネジ 76 ゴム 8 第2の支持部 81 回動軸 82 ネジ部分 83 軸部 9 第3の支持部 91 ネジ

Claims (9)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影画面に対応する開口を有する基台
    と、前記基台に設置され前記開口を覆うシャッター幕
    と、前記基台に設けられ前記シャッター幕を駆動するシ
    ャッター駆動機構と、前記基台の角部に設けられ前記基
    台をカメラ本体に支持する複数の支持部とを有するシャ
    ッター装置であって、 前記複数の支持部のうちの1つの支持部は、前記基台が
    シャッター駆動により生じる衝撃を受けたとき当該支持
    部を中心として回動し得るように前記基台を支持し、か
    つ、他の支持部は、前記基台が回動するとき該基台の回
    動を妨げない構造をしており、 前記基台の回動を抑制する緩衝手段を、該基台の近傍に
    設けたことを特徴とするシャッター装置。
  2. 【請求項2】 前記基台を回動自在に支持している支持
    部は、前記複数の支持部のうち、シャッター駆動機構の
    シャッターチャージに伴う荷重が作用する位置に最も近
    い支持部である請求項1に記載のシャッター装置。
  3. 【請求項3】 前記緩衝手段は、前記複数の支持部のう
    ち、シャッター駆動の衝撃が最も大きく作用する支持部
    に設けられている請求項1または2に記載のシャッター
    装置。
  4. 【請求項4】 前記緩衝手段は、前記衝撃が加わる方向
    に対向する方向へ基台を付勢する付勢部材を有し、該緩
    衝手段が設けられている支持部は所定範囲で移動自在に
    構成されている請求項3に記載のシャッター装置。
  5. 【請求項5】 前記緩衝手段は、カメラ本体と基台との
    間に介挿された弾性部材である請求項1ないし3のいず
    れかに記載のシャッター装置。
  6. 【請求項6】 前記基台を回動自在に支持している支持
    部ではカメラ本体に対する基台の自由度が回動方向にの
    みあり、 前記他の支持部は、前記基台の回動を許容するよう間隙
    または緩衝部材を介して前記基台を支持している請求項
    1ないし5のいずれかに記載のシャッター装置。
  7. 【請求項7】 前記衝撃が作用する方向は、衝撃が加わ
    る方向の延長線上に前記基台を回動自在に支持している
    支持部を含まない方向である請求項1ないし6のいずれ
    かに記載のシャッター装置。
  8. 【請求項8】 前記衝撃を吸収して緩和する衝撃吸収機
    構を有する請求項1ないし7のいずれかに記載のシャッ
    ター装置。
  9. 【請求項9】 前記衝撃吸収機構は、前記複数の支持部
    のうち、シャッター駆動の衝撃が最も大きく作用する支
    持部の近傍に設けられている請求項8に記載のシャッタ
    ー装置。
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