JP2604908B2 - 表面改質金属部材およびその製造方法 - Google Patents

表面改質金属部材およびその製造方法

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JP2604908B2 JP2501801A JP50180190A JP2604908B2 JP 2604908 B2 JP2604908 B2 JP 2604908B2 JP 2501801 A JP2501801 A JP 2501801A JP 50180190 A JP50180190 A JP 50180190A JP 2604908 B2 JP2604908 B2 JP 2604908B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は耐食性と耐摩耗性の双方にすぐれた合金材料
ならびにこの合金材料を用いて金属部材の表面の耐食性
ならびに耐摩耗性を改善する方法に関する。
背景技術 従来、機械装置を構成する金属部材の耐食性ならびに
耐摩耗性を改善する方法としては、たとえばステンレス
鋼などの構成材料を焼入れするか、あるいはめっきする
など金属部材の表面を改質する方法が一般的である。
上記のような表面処理法の他に、近年においては金属
部材を構成する金属材料中に特定の硬質粒子を添加する
方法が種々提案されている。このような方法としては、
たとえば、特開昭58−181470号公報に記載されているよ
うに、Ni基、Co基あるいはFe基合金からなるマトリック
ス金属中あるいはその母材表面に、WC、NbC、TiC、Cr
C、VCなどの硬質粒子を添加することによりマトリック
ス金属の硬度ないし耐摩耗性を向上させる方法が知られ
ている。本発明者らの知見によれば、この方法は、耐摩
耗性を向上させる上においてはある程度有効な方法では
あるが、反面、合金の靭性が低下するという点において
は必ずしも満足のいくものではない。たとえばNbC(融
点3480℃)、TiC(融点3180℃)などの硬質粒子は融点
が高く、溶融しにくいため、未溶融の状態で添加するこ
とを避けることは困難である。そのため、耐食・耐摩耗
層を形成する工程において、硬質粒子が比較的大きな形
態のままでマトリックス金属中に残留し、これに起因し
て金属材料の靭性が低下してしまうという問題がある。
一方、添加する炭化物をマトリックス金属中で溶融さ
せる場合においても、材料の脆化の問題が生じる場合が
ある。たとえば、MoCやWCをNi基、Co基あるいはFe基合
金とともに溶融すると脆弱なM6C型の化合物が晶出する
ことが知られている。このような脆弱な化合物の晶出
は、耐摩耗性の向上に寄与しないばかりか、マトリック
ス金属の脆化をもたらす結果となる。
また、特開昭63−157796号公報には、熱間圧延用ロー
ルの製造方法が開示されている。この方法においては、
鉄系合金にVC粉末を添加することによって耐摩耗性と耐
クラック性とを備え、強靭性に富んだロールを得ること
に向けられており、この方法では、鉄系合金に、10重量
%以上のVC粉末を添加することを必須の要件としてい
る。しかしながら、この方法は、ロールの焼入れ性の改
善に向けられたものであって、本発明者らの知見によれ
ば、Fe系合金を母材として用いる場合、これにVCを添加
した場合にはWC、CrCなどの複数の炭化物が不可避的に
多量発生し、必ずしも本発明が目的とする効果を得るこ
とはできない。さらに、この方法においては、VCを特定
状態に再晶出ないし再析出させる技術ではなく、耐摩耗
性と耐食性の双方を改善する上においては、必ずしも有
効な方法ではない。
また、従来の方法においては、硬質粒子の添加に際し
ては、マトリックス金属の溶着に必要な最小限の温度上
昇に止めて上述したような脆性化合物の晶出を阻止する
必要があり、さらにこのためには、添加する硬質粒子の
粒径をある程度大きくする必要があるが、粒径が大きく
なると均一な分散が困難となり、結果的に金属材料の靭
性を低下させることとなる。マトリックス金属中に、粗
く偏った硬質粒子が存在すると、上述したように、これ
らが摩擦運動に際して容易に脱落し、耐摩耗性を低下さ
せる結果となる。
さらに上記のような硬質粒子の分布状態の偏りあるい
はこれに起因する硬質粒子の脱落の問題は、マトリック
ス金属と硬質粒子との間の比重差によっても促進され
る。たとえば、マトリックス金属としてFe基合金を用
い、硬質粒子としてAl2O3、SiC、あるいはTiCを使用し
た場合においては、硬質粒子の凝集あるいは偏りが特に
生じやすくなる。さらに、硬質粒子としてCr系炭化物を
使用した場合にあっては、加熱後の冷却工程において再
晶出ないし再析出したクロムの炭化物が凝集して粗大な
炭化物粒に成長し、その結果、硬質粒子がマトリックス
金属から脱落しやすくなるという問題が生じる。
発明の開示 本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みてなされた
ものであり、マトリックス金属の脆化をもたらすことな
く硬質粒子を微細かつ均一にマトリックス金属中に分布
させ、耐食性と耐摩耗性の双方を格段に向上させた耐食
耐摩耗性合金ならびにその製造方法を提供することを目
的としている。
本発明の他の目的は、金属部材の表面に上述した耐食
他摩耗性合金の層を形成することにより、金属部材の表
面を改質する方法、言換えれば耐食性と耐摩耗性が改良
された表面改質金属部材の製造方法を提供することを目
的としている。
本発明による耐食耐摩耗性合金の製造方法は、Fe基合
金、Co基合金およびNi基合金からなる群から選ばれた少
なくとも1種よりなるマトリックス金属粉末と炭化バナ
ジウム粉末とからなる粉末混合物を熱処理するに際し、
高エネルギー密度の熱源を用いた熱処理による溶融およ
び再溶融を繰り返すことによって、マトリックス金属相
中に均一かつ微細な炭化バナジウム粒子相を再晶出およ
び再析出させることを特徴とするものである。
さらに本発明による耐食性と耐摩耗性が改良された表
面改質金属部材の製造方法は、金属部材を構成する基材
の表面に、Fe基合金、Co基合金およびNi基合金からなる
群から選ばれた少なくとも1種よりなるマトリックス金
属粉末と炭化バナジウム粉末とからなる粉末混合物を供
給して、高エネルギー密度の熱源を用いた熱処理に付す
ことにより、前記粉末混合物の溶融および再溶融を繰り
返すことによって、基材の表面に、マトリックス金属相
中に均一かつ微細な炭化バナジウム粒子相を再晶出およ
び再析出させてなる肉盛合金層を形成することを特徴と
するものである。
図面の簡単な説明 第1図〜第5図、第17図〜第19図は各々本発明の実施
例において得られた耐食耐摩耗性合金の断面の金属組織
の顕微鏡写真であり、第6A図、第6B図および第20図は摩
耗試験の結果を表すグラフであり、第7図〜第9図は本
発明の方法によって表面改質された金属部材の断面の金
属組織の顕微鏡写真であり、第10図〜第12図は本発明の
方法によって表面改質された部材の硬さ測定の結果を示
すグラフであり、第13図は本発明の実施例において表面
改質の対象となった射出成形用スクリュウの外観図であ
り、第14図は本発明の実施例において表面改質の対象と
なった射出成形用シリンダの断面図であり、第15A図お
よび第15B図はウィービングパターンを示す説明図、第1
6図は本発明の方法を実施する場合に用いるダブルトー
チのブラズマアーク溶接機の概要図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明による耐食耐摩耗性合金においては、マトリッ
クス金属として、耐食性にすぐれたFe基合金、Co基合金
またはNi基合金が好ましく用いられ得る。たとえば、耐
食性Fe基合金としては、オーステナイト系ステンレス
鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、フェライト系ステ
ンレス鋼などが用いられ得る。
また、耐食性Co基合金としては、ステライト系Co合
金、たとえば、Co−Cr−W系合金やCo−Ni−Cr−W系合
金などが用いられ得る。
さらに、Ni基合金としては、ハステロイ系合金、イン
コネル系合金、コルモノイ系合金が用いられ、具体的に
は、Ni−Cr−Si系合金、Ni−Cr−Fe−W系合金などが用
いられ得る。
本発明の合金を得るに際しては、上述したマトリック
ス金属粉末の少なくとも1種に、炭化バナジウム粉末を
70重量%以下混合し粉末混合物を調製する。この炭化バ
ナジウム粉末としては、VCが好ましく用いられる。
このVC粉末の粒径は、特に限定されるものではない
が、分散状態を良好なものにするためには60〜100μm
の範囲が望ましい。
また、炭化バナジウムの添加量としては、上記のよう
に70重量%以下の範囲内において、目的とする耐磨耗特
性に応じて適宜選択し得る。しかしながら、マトリック
ス金属がFe基合金からなる場合においては、炭化バナジ
ウムの量は10重量%以下の量、さらに好ましくは7.5重
量%以下であることが好ましい。
一方、マトリックス金属がCo基合金またはNi基合金か
らなる場合においては、炭化バナジウムの量は70重量%
以下が好ましい。通常、炭化バナジウムの含有量が多く
なるほど耐摩耗性は向上するが、上述した上限値を超え
て添加すると、未溶融添加の状態となり、靭性の低下や
炭化物の欠落に起因する耐摩耗性の低下が生じるので好
ましくない。
本発明においては、上記のようにして調製された粉末
混合物を、好ましくはアルゴンガスなどの不活性ガス雰
囲気中において、高エネルギー密度の熱源を用いて熱処
理を行う。すなわち、高エネルギー密度の熱源を用いた
熱処理による溶融および再溶融を繰り返すことによっ
て、マトリックス金属相中に均一かつ微細な炭化バナジ
ウム粒子相を再晶出および再析出させる。
上記熱処理は、具体的には、下記の工程(イ)および
(ロ)を連続的に実施することによって行うことが好ま
しい。
(イ)第1の高エネルギー密度の熱源を用いて、Fe基合
金、Co基合金およびNi基合金からなる群から選ばれた少
なくとも1種よりなるマトリックス金属粉末と炭化バナ
ジウム粉末とからなる粉末混合物を溶融しかつマトリッ
クス金属相中に均一かつ微細な炭化バナジウム粒子相を
再晶出および再析出させる工程、および (ロ)第2の高エネルギー密度の熱源を用いて、前記マ
トリックス金属相中の炭化バナジウム粒子相を再溶融
し、マトリックス金属相中に均一かつ微細な炭化バナジ
ウム粒子相を再晶出および再析出させる工程。
上記の第1および第2の熱処理は連続的に行ってもよ
いが、溶融および再溶融を繰り返す操作が行われる限り
おいて、不連続あるいは間欠的な工程であってもよい。
上記熱処理の際の冷却は、約100℃/秒以上の冷却速
度で行うことが、炭化バナジウム粒子相の良好な晶出・
析出状態を現出させる上において肝要である。このよう
な急速冷却は強制空冷や強制水冷によって行うことがで
きる。本発明の知見によれば、上記の冷却速度条件を満
足することによって、マトリックス金属中に固溶したVC
を微細かつ均一な状態で晶出ないし析出させることがで
きる。
上記冷却過程において、マトリックス金属相中に一旦
溶融した炭化バナジウム粒子相が晶出および析出する。
本発明においてはこのようにして得られた熱処理物に対
してさらに熱処理を行うことにより溶融を繰り返す。具
体的には、上記のような熱処理を行うことによって、上
記第1熱処理物を溶融させ、さらにこれを冷却させるこ
とにより、炭化バナジウム粒子相の分散状態をより特徴
化させることができる。この熱処理によって、マトリッ
クス金属相中に再溶融した炭化バナジウム粒子相が再び
晶出および析出してくる。そして、この再晶出および再
析出によって得られる本発明の耐食耐摩耗性合金の炭化
バナジウム粒子相は、極めて微細かつ均一なものとな
る。すなわち、複数回にわたる溶融ならびに冷却によっ
てVCはほぼ完全に溶解したのち微細粒子相として晶出・
析出し、しかもこのVC粒子の分散状態は極めて良好なも
のとなる。
具体的には、上記の一連の工程によって得られる耐食
耐摩耗性合金は、マトリックス金属相中に再晶出および
/または再析出均一かつ微細な炭化バナジウム粒子相の
粒径が10μm以下であり、かつ、合金相全体に対する炭
化バナジウム粒子相の面積比が10%以上であることが肝
要である。炭化バナジウム粒子相の粒径が10μmを超え
ると、合金自体の靭性低下を招くとともに硬質粒子が欠
落する危険性が増して耐摩耗性の向上を阻害するので好
ましくない。また、合金相全体に対する炭化バナジウム
粒子相の面積比が10%未満では、耐摩耗性の改善効果が
低下するので好ましくない。
高エネルギー密度の熱源を用いた溶融手段としては、
プラズマアークやレーザー光熱源を用いた溶融方法が使
用できる。また、後述するような金属部材表面に上記の
合金を肉盛溶接する方法としては、プラズマアークを熱
源とするプラズマ粉体溶接法(P.T.A法)が好ましく用
いられる。これらの溶融手段によれば、少なくとも瞬間
的に3000℃を超える加熱が可能であり、上述した粉末混
合物を効果的に溶融することができる。
上記の複数回にわたる熱処理の結果再晶出および/ま
たは再析出する炭化物は、実質的にVCからなるが、この
他にも副成分としてV2Cが生じる可能性がある。また上
記の他にも微量成分として、(Fe,Cr,V,W)23C6が析出
するものと考えられる。本発明においては、これらの不
可避的成分の存在は、本発明の目的から逸脱しない範囲
において容認される。
次に、本発明による金属部材の表面改質法について説
明する。
本発明の表面改質法は、基本的に、上述した方法で得
られる耐食耐摩耗性合金からなる肉盛層を所望の金属部
材の表面に適用することを特徴とする。
すなわち、本発明の表面改質法は、金属部材を構成す
る基材の表面に、Fe基合金、Co基合金およびNi基合金か
らなる群から選ばれた少なくとも1種よりなるマトリッ
クス金属粉末と炭化バナジウム粉末とからなる粉末混合
物を供給して、高エネルギー密度の熱源を用いた熱処理
に付すことにより、前記粉末混合物の溶融および再溶融
を繰り返すことによって、基材の表面に、マトリックス
金属相中に均一かつ微細な炭化バナジウム粒子相を再晶
出および再析出させてなる肉盛合金層を形成することを
特徴とするものである。
この場合のプラズマ粉体溶接法自体は、従来公知の方
法を用いることができる。
また、上述した熱処理は、プラズマアークを熱源とす
るプラズマ粉体溶接法(P.T.A.法)が好ましく用いられ
る。上述したように、これらの溶融手段によれば、少な
くとも瞬間的に3000℃を超える加熱が可能であり、上述
した粉末混合物を効果的に溶融することができる。ま
た、プラズマ粉体溶接法を用いる場合は、第2熱処理に
おいては粉末を供給する必要はなく、加熱のみが効果的
に行われれば充分であることから、通常のプラズマ加熱
が用いられる。
その他の冷却条件、あるいは炭化バナジウム粒子相の
析出ないし分散状態については、上述した記載と同様で
ある。特に、上記熱処理の際の冷却は、約100℃/秒以
上の冷却速度で行うことが、炭化バナジウム粒子相の良
好な晶出・析出状態を現出させる上において肝要であ
る。このような急速冷却は強制空冷や強制水冷によって
行うことができる。本発明の知見によれば、上記の冷却
速度条件を満足することによって、マトリックス金属中
に固溶したVCを微細かつ均一な状態で晶出および析出さ
せることができる。通常、金属部材の基材部分と肉盛層
との界面における割れの発生を防止する上では、冷却速
度は遅いほど好ましいことが予想されるが、本発明の知
見によれば、冷却速度を遅くすることは、VC粒子相の析
出状態を上記のような状態にする上においては必ずしも
有効ではないことが判明している。
なお、本発明においては、上記の冷却方法として、た
とえば、肉盛層を形成する対象金属抜材を強制的に冷却
しながら上記の方法を実施してもよい。
本発明においては、上述した複数回にわたる熱処理を
ウィービング法を用いて効率的に行うことができる。第
15A図および第15B図は、各々、プラズマアーク溶接機を
用いて肉盛層の形成を行う場合のトーチのウィービング
パターンを示す例であり、この場合のウィービングの態
様は、ジグザグ形(第15A図)あるいは円弧形(第15B
図)の往復運動であってもよく、実質的に上述した複数
回にわたる加熱溶融処理が行われるような態様であれば
足りる。
第16図は、2個のトーチを備えたプラズマアーク溶接
機を用いて肉盛層の形成を行う場合の説明図である。こ
の例の場合のプラズマアーク溶接機は、トーチ本体10
に、プラズマ粉体溶接を行う第1トーチ11と、この第1
トーチに原料粉末を供給する粉体送給管13と、プラズマ
アーク加熱のみを行う第2トーチ12が設けてなる。この
プラズマアーク溶接機と金属部材20とを適正な位置関係
を保持するように制御して移動させることによって、上
述した耐食耐摩耗性合金からなる肉盛層21を形成するこ
とができる。
上述した金属部材の表面改質方法は、部分的に良好な
耐食性、摺動特性ならびに耐摩耗性が要求させる機械部
品に適用することができる。
従来、機械の構成金属部品の表面改質法としては、メ
ッキ、CVD、PVDあるいは高温熱源を用いた表面クラッデ
ィングや表面合金化法によって、金属部品の表面を処理
することが行われている。たとえば、プラスチック成形
機のスクリュウの耐食性および耐摩耗性を向上させるた
めには、通常、スクリュウに焼入れを施し、硬度を高く
したのち、メッキ処理を行う方法、あるいはPVDやCVDを
施すのが一般的である。一方、上述したスクリュウと組
合わせて用いられるシリンダとしては、従来、窒化鋼を
素材としてその内面に窒化処理を施したもの、あるいは
シリンダの内壁の全面もしくは部分的に耐食性ならびに
耐摩耗性にすぐれた自溶性合金をコーティングするか、
あるいは耐食性、耐摩耗性にすぐれた合金ライナを嵌合
わせる方法が一般に採用されている。
しかしながら、上記従来の方法においては金属部品の
基材と改質された表面層との間の接着力が低いため、熱
的負荷がかかった場合あるいは比較的低い荷重下におい
て剥離や割れなどが発生することがある。さらに、従来
の方法で得られた表面改質部品は、耐摩耗性の点におい
ても、必ずしも十分満足のいくものではない。また、特
に上述したようなプラスチック成形機用の部品にあって
は、プラスチック原料が移動する部分(特に原料の供給
部分)においてはプラスチック原料の作用による摩耗が
大きくなるとともに、プラスチックの射出あるいは吐出
部分において原料プラスチックから発生するガスによる
腐食損傷と高圧力下における摩耗損傷が問題となってい
る。
上述した本発明の金属部材の表面改質方法によれば、
表面改質層と基材との間の接合力は極めて良好であり、
しかも表面層は耐食性、摺動特性ならびに耐摩耗性にす
ぐれているので、本発明は上述したプラスチック成形機
用の部品のように部分的に耐食性や耐摩耗性が要求され
る金属部材の表面改質法としてすこぶる有用である。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
以下の例において、実施例1〜6はウィービング方式
で耐食耐摩耗性合金あるいは肉盛層の形成を行った例で
あり、実施例7〜9はダブルトーチのプラズマアーク溶
接機を用いて実施した場合の例である。
実施例1 重量比で、C:0.2%、Si:0.6%、Cr:26.5%、Ni:2.7
%、Mo:5.4%、Fe:0.3%、残部が実質的にCoからなるCo
基合金粉末(マトリックス金属粉末)にVC粉末(平均粒
径70μm)を重量比で、各々、18%、40%、および67%
混合した試料を調製した。
これら粉末混合物の各々の試料を、プラズマ粉体溶接
機を用いて小さいピッチのウィービングを行い、VCの融
点(約2830℃)の近傍の温度に加熱して溶融を行い、本
発明による耐食耐摩耗性合金を製造した。
得られた各試料合金について硬さの測定値を下記第1
表に示す。
また、第1図、第2図および第3図は、各々、上記で
得られた試料1、2および3の合金の金属組織の顕微鏡
写真である(倍率400倍)。いずれの金属組織において
も、微細なVC粒子相(粒径約3μm以下を主体とする)
が、マトリックス金属相中において、均一な分布状態で
存在していることが分かる。
次に、上記試料合金の各々について、腐食試験を行っ
た。この腐食試験は、腐食液として、6Nの塩酸水溶液と
6Nの硝酸水溶液を用いて行った。得られた結果を下記第
2表に示す。
さらに、上記各試料合金について、摩耗試験を行っ
た。試験装置としては、大越式摩耗試験装置を用い、相
手材SKD−11(HRC58)、最終荷重18.9kg f、摩擦距離60
0Mの条件で測定した。結果を第6A図に示す。この試験結
果から、本発明による試料合金1、2および3は、いず
れも良好な耐摩耗性を示し、硬質粒子VCの添加量が多く
なるほど耐摩耗性が向上する傾向がみられる。
実施例2 重量比で、C:1.2%、Si:0.6%、Mn:0.3%、Cr:4.5
%、Mo:5.1%、W:6.3%、V:3.1%、Co:8.4%、残部が実
質的にFeからなるFe基合金粉末(マトリックス金属粉
末)にVC粉末(平均粒径70μm)を重量比において、7.
5%混合した試料を調製した。
この粉末混合物試料を用いて実施例1と同様の方法で
本発明による耐食耐摩耗性合金を製造した。
得られた試料合金の硬さは、Hv950〜1000であった。
したがって、Fe基合金をマトリックス金属とする場合に
おいては、VCの添加量が7.5%程度であっても、Co基合
金に比べても高い硬度が得られることが分かる。
第4図は、本実施例で得られた試料合金の金属組織の
顕微鏡写真である(倍率400倍)。微細なVC粒子相(粒
径約20μm)が、マトリックス金属相中において、均一
な分布状態で存在していることが分かる。
次に、この試料合金(No.4)について上記実施例1と
同様の方法で腐食試験を行った。腐食量(mg/cm2・Hr)
は、塩酸水溶液で0.05,硝酸水溶液で63.7であった。
さらに、上記の試料合金(No.4)について、摩耗試験
を行った。試験装置としては、大越式摩耗試験装置を用
い、相手材SKD−11(HRC58)、最終荷重18.9kg f、摩擦
距離600Mの条件で測定した。結果を第6A図に示す。この
試験結果から、上記試料合金も良好な耐摩耗性を示して
いる。
実施例3 重量比で、C:0.042%、Si:0.30%、B:0.008%、Cr:2
0.50%、Fe:0.27%、Mn:0.29%、Ti:2.70%、残部が実
質的にNiからなるNi基合金粉末(マトリックス金属粉
末)にVC粉末(平均粒径70μm)を重量比で、19%混合
した試料を調製した。
この粉末混合物試料を、プラズマ粉体溶接機によっ
て、実施例1と同様の方法で熱処理を行って、本発明に
よる耐食耐摩耗性合金を製造した。
得られた試料合金の硬さは、Hv510〜590であった。
第5図は、本実施例で得られら試料合金の金属組織の
顕微鏡写真である(倍率400倍)。微細なVC粒子相(粒
径約3μm)が、マトリックス金属相中において、均一
な分布状態で存在していることが分かる。
次に、この試料合金(No.5)について上記実施例1と
同様の方法で腐食試験を行った。腐食量(mg/cm2・Hr)
は、塩酸水溶液で0.07,硝酸水溶液で0.09であった。
さらに、上記の試料合金(No.5)について、摩耗試験
を行った。試験装置としては、大越式摩耗試験装置を用
い、相手材SKD−11(HRC58)、最終荷重18.9kg f、摩擦
距離600Mの条件で測定した。結果を第6A図に示す。この
試験結果から、上記試料合金も良好な耐摩耗性を示して
いる。
比較例 下記第3表に示す組成のマトリックス金属粉末ならび
に硬質粒子粉末を混合し、実施例1と同様の条件で、各
試料をプラズマ粉体溶接機を用い、ウィービング操作を
行って、硬質粉末の融点(約2730℃)以上の温度に加熱
して溶融した。溶融後、放冷することにより、硬質粒子
含有を含有する合金を製造した。
得られた各試料合金(A、BおよびC)について硬さ
の測定値を下記第4表に示す。
得られた各試料合金(A、BおよびC)の硬さ(Hv)
は、各々、550〜600、600〜750、700〜970であった。
さらに、上記各試料について、実施例1と同様の方法
で腐食試験を行った。結果を下記第4表に示す。
さらに、上記各試料A、BおよびCについて、実施例
1と同様の方法で摩耗試験を行った。結果を第6B図に示
す。
実施例4 重量比で、C0.15〜0.35%、Si0.90〜1.30%、Mn1.00
%以下、P0.030%以下、S0.030%以下、Ni2.50〜3.50
%、Cr24.0〜28.0%、Mo5.00〜6.00%、Fe1.50%以下を
含み残部がCoからなる化学組成のCo基合金粉末と、VCを
主成分とする粉末とを混合するに際し、VC粉末(平均粒
径70μm)を重量比で、各々、18%、40%、および67%
混合した試料を調製した。
これらの混合粉末を、プラズマ粉体溶接機を用いて、
鉄鋼材料(SCM440)上にウィービングにより肉盛溶接し
て、該鉄鋼材料表面に耐食耐摩耗性合金層を形成した。
プラズマ粉体溶接の操作条件は以下の通りである。
電流:125A、電圧:40V、プラズマガス量:1.4リットル
/分、シールドガス量:16リットル/分、パウダーガス
量:3.1リットル/分、粉末送給量:11.8g/分、ウィービ
ング回数:46回/分、ウィービング幅:7mm、溶接速度:80
mm/分、エクステンション:8mm 上記の例において供与された粉末の粒度は、160〜250
メッシュの範囲であり、粒度分布のピークは、−200メ
ッシュのものであった。
第7図〜第9図(各々、VCを18重量%、40重量%、お
よび67重量%添加したものに対応)、このようにして得
られた肉盛溶接部の断面の金属組織の顕微鏡写真である
(倍率400倍)。
このようにして得られた表面改質金属部材について、
剥離強さおよび剪断強さの測定結果を下記第5表に示
す。
さらに、上記の表面改質金属部材の硬さ測定の結果を
第10図〜第12図(各々、VCを18重量%、40重量%、およ
び67重量%添加したものに対応)に示す。なお、腐食試
験結果は、上記実施例1における結果と同様であった。
上記の試験結果から、本発明による金属部材は、従
来技術において問題となっていた、基材と肉盛溶接部と
の間の接合硬度の不足、添加粒子の粗大化、分布状態
の偏りなどの起因する耐摩耗性の低下、が解消され、す
ぐれた部材特性を有していることが分かる。
実施例5 実施例4で用いた材料ならびに方法と同様の方法によ
り、部材表面が改質された射出成形用スクリュウを製作
した。第13図は、この射出成形用スクリュウ30の外観図
である。このようにして得られた射出成形用スクリュウ
と、従来法によって焼入れ硬化したのち表面に硬質クロ
ムメッキを施した射出成形用スクリュウとを比較する実
践試験を行った。この場合の耐用寿命試験は、上記従来
法で表面改質されたスクリュウの耐用寿命を基準とし
て、これに対して本発明のスクリュウの耐用寿命を耐用
寿命比として計算した。本発明に係る射出成形用スクリ
ュウの耐用寿命比は2.3であり、従来法で得られた射出
成形用スクリュウの耐用寿命比は1.0であった。
上記の結果からも明らかなように、本発明による射出
成形用スクリュウの耐用寿命は、従来のものに比べて、
著しく改良されていることが分かる。
実施例6 実施例4で用いた材料ならびに方法と同様の方法によ
り、部材表面が改質された射出成形用シリンダを製作し
た。この射出成形用シリンダの断面図を第14図に示す。
図中、符号1はシリンダ本体、2はプラスチック原料供
給口、3は表面処理の対象部分であるシリンダ内面壁で
ある。
このようにして得られた射出成形用シリンダと、従来
法により、SACM645よりなる射出成形用シリンダ本体の
内面に窒化処理を施したものとを比較する実践試験を行
った。この場合の耐用寿命試験は、上記従来法で表面改
質されたシリンダの耐用寿命を基準として、これに対し
て本発明のシリンダの耐用寿命を耐用寿命比として計算
した。本発明に係る射出成形用シリンダの耐用寿命比は
2.1であり、従来法で得られた射出成形用シリンダの耐
用寿命比は1.0であった。
上記の結果からも明らかなように、本発明による射出
成形用シリンダの耐用寿命は、従来のものに比べて、著
しく改良されていることが分かる。
実施例7 重量比で、C:0.2%、Si:0.6%、Cr:26.5%、Ni:2.7
%、Mo:5.4%、Fe:0.3%、残部が実質的にCoからなるCo
基合金粉末(マトリックス金属粉末)にVC粉末(平均粒
径70μm)を重量比で、40%混合した試料を調製した。
これら粉末混合物試料を、第16図に示すダブルトーチ
のプラズマ粉体溶接機を用いて本発明による耐食耐摩耗
性合金を製造した。このとき冷却速度は、100℃/sec以
上になるようにコントロールした。
得られた各試料合金について硬さの測定値は、HCR60
〜65であった。
また、第17図は得られた合金の金属組織の顕微鏡写真
である(倍率400倍)。微細なVC粒子相(粒径約5μm
以下を主体とする)が、マトリックス金属相中におい
て、均一な分布状態で存在していることが分かる。
次に、上記試料合金の各々について、腐食試験を行っ
た。この腐食試験は、腐食液として、6Nの塩酸水溶液と
6Nの硝酸水溶液を用いて行った。得られた結果を下記第
6表に示す。
さらに、上記各試料合金について、摩耗試験を行っ
た。試験装置としては、大越式摩耗試験装置を用い、相
手材SKD/11(HRC58)、最終荷重18.9kg f、摩擦距離600
Mの条件で測定した。結果を第20図に示す。この試験結
果から、本発明による合金良好な耐摩耗性を示すことが
分かる。
実施例8 実施例2と同様のFe基合金ならびにVC粉末を用い、さ
らに第16図に示すダブルトーチのプラズマ粉体溶接機を
用いて本発明の合金を形成した。
得られた各試料合金についての硬さの測定値は、HCR6
5であった。
また、第18図は得られた合金の金属組織の顕微鏡写真
である(倍率400倍)。微細なVC粒子相(粒径約3μm
以下を主体とする)が、マトリックス金属相中におい
て、均一な分布状態で存在していることが分かる。
耐食性ならびに摩耗試験の結果は以下の通りであっ
た。6N塩酸水溶液に対する腐食量は、0.06mg/cm2・Hrで
あった。また、実施例7と同様の条件で、大越式摩耗試
験機を用いて摩耗試験を行った。その結果を第20図に示
す。
実施例9 実施例3と同様のNi基合金ならびにVC粉末を用い、さ
らに第16図に示すダブルトーチのプラズマ粉体溶接機を
用いて本発明の合金を形成した。
得られた各試料合金について硬さの測定値は、HRC55
であった。
また、第19図は得られた合金の金属組織の顕微鏡写真
である(倍率400倍)。微細なVC粒子相(粒径約10μm
以下を主体とする)が、マトリックス金属相中におい
て、均一な分布状態で存在していることが分かる。
実施例7と同様の方法で行った摩耗試験の結果は第20
図に示す通りであった。
また、6N塩酸水溶液に対する腐食量は0.01mg/cm2・Hr
であり、6N硝酸水溶液に対する腐食量は0.07mg/cm2・Hr
であった。
産業上の利用可能性 本発明の方法は、各種の機械装置を構成する金属部材
の耐食性ならびに耐摩耗性を改善する方法として広く適
用することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−270376(JP,A) 特開 昭61−296973(JP,A) 特開 昭61−296974(JP,A) 特開 昭62−54588(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属部材を構成する基材の表面に、プラズ
    マ粉体溶接によって該基材の表面を溶融しつつFe基合
    金、Co基合金およびNi基合金からなる群から選ばれた少
    なくとも1種よりなるマトリックス金属粉末と炭化バナ
    ジウム粉末とからなる粉末混合物を溶融し、かつ、マト
    リックス金属相中に炭化バナジウム粒子相を晶出および
    析出させつつ肉盛すると共に、前記プラズマ粉体溶接用
    のトーチまたは他の高エネルギー密度の熱源を用いた熱
    処理に付すことにより、前記肉盛された合金層を再溶融
    し、前記マトリックス金属相中の炭化バナジウム粒子相
    を再晶出および再析出させて該炭化バナジウム粒子相を
    均一かつ微細にすることを特徴とする、耐食性と耐摩耗
    性の双方が改良された表面改質金属部材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記マトリックス金属がFe基合金からな
    り、前記炭化バナジウムを10重量%以下混合する、請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記マトリックス金属がCo基合金またはNi
    基合金からなり、前記炭化バナジウムを70重量%以下混
    合する、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記炭化バナジウムが、実質的にVCからな
    る、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記熱処理後の冷却を、約100℃/秒の冷
    却速度で行う、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記冷却を強制空冷によって行う、請求項
    5に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記冷却を強制水冷によって行う、請求項
    5に記載の方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項の方法によっ
    て得られた耐食性と耐摩耗性の双方が改良された表面改
    質金属部材であって、マトリックス金属相中に再晶出お
    よび再析出した均一かつ微細な炭化バナジウム粒子相の
    粒径が10μm以下であり、かつ、合金相全体に対する炭
    化バナジウム粒子相の面積比が10%以上であることを特
    徴とする、表面改質金属部材。
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