JP2604206Y2 - 浄水器 - Google Patents

浄水器

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JP2604206Y2
JP2604206Y2 JP1993024141U JP2414193U JP2604206Y2 JP 2604206 Y2 JP2604206 Y2 JP 2604206Y2 JP 1993024141 U JP1993024141 U JP 1993024141U JP 2414193 U JP2414193 U JP 2414193U JP 2604206 Y2 JP2604206 Y2 JP 2604206Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本考案は、温水を導入して内部の濾過フィ
ルターを洗浄することができる浄水器に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】従来より被濾過水,例えば
水道から送られて来る水を濾過し、この被濾過水に含ま
れる雑菌,鉄錆等の金属不純物,残留塩素等の不純物を
取り除くために浄水器が用いられている。図8に、その
ような浄水器の一例として、水道蛇口に取り付ける簡易
型家庭用の浄水器の概念図を示す。
【0003】図8において、51は装着口部であり、水
道蛇口50に図示せぬパッキンを介して水密に浄水器の
内部管路を連結するものである。52は管路切り替え部
であり、装着口部51からの管路を、水道水を濾過せず
にそのまま外部に流出させる管路と、濾過室53に送る
管路とに、ノブ54の操作によって切り換える部分であ
る。濾過室53は、送られて来る水道水に含まれる不純
物を、内蔵する活性炭フィルター55及び中空糸膜フィ
ルター56で吸着濾過する事により、この水道水を濾過
する部分である。なお、これらフィルター55及び56
は、カートリッジ化されて一体に交換可能になってい
る。また、不純物のうち特に雑菌は、活性炭フィルター
55の様な多孔質担持体にのみ吸着することが知られて
いる。流出口57は濾過された浄水を外部に流出させる
口である。
【0004】ところで、このフィルター55を構成する
多孔質担持体は、低温の被濾過水が導入された場合に
は、その多孔質な表面で被濾過水に含まれる不純物を吸
着して被濾過水を濾過することができるが、高温な水が
導入された場合には、逆に、既に吸着されていた不純物
が脱着してしまう。従って、多孔質担持体を濾過フィル
ターとしてを使用する場合、一定期間低温の被濾過水の
濾過に使用し、フィルターの不純物吸着能力が低下した
後に、温水を導入すれば、多孔質担持体のフィルターを
洗浄することができるので、フィルターを長寿命化し
て、フィルターを内蔵するカートリッジの交換の面倒を
低減することができる。
【0005】しかしながら、従来の浄水器では、活性炭
フィルター55によって濾過された水は、その次に中空
糸膜フィルター56によって濾過される様に構成されて
いるが、この中空糸膜フィルタは微少な隙間の中に水を
通すことによって不純物の通過を阻止する透過フィルタ
ーなので、浄水器に高温の温水を導入することによって
活性炭フィルターを洗浄すると、活性炭から離脱した不
純物,例えば、熱湯によって殺菌された雑菌の死骸が中
空糸膜フィルター56によって捉えられてしまうので、
中空糸膜フィルター56が目詰まりを起こし、かえって
その寿命が短くなってしまう。
【0006】また,被濾過水を流し出す蛇口として、常
温の水及び高温の温水を、選択的に又は混合して流し出
す混合水栓が一般に用いられており、浄水器をこの混合
水栓に装着することが要望されている。また、この様な
混合水栓に浄水器を取り付ければ、容易に高温の熱湯を
浄水器内に導入することができるので、多孔質担持体の
洗浄が容易に行うことができると考えられる。
【0007】しかしながら、従来の浄水器では、水の出
口は流出口57一つしかない。そのため、活性炭フィル
タ55の洗浄の目的をもって意図的に温水を蛇口から流
し出す場合は別としても、無意識に間違って、温水側の
水栓を開けてしまったときには、上記のような中空糸膜
フィルタ56の短寿命化の問題の外に、中空糸膜フィル
タ56で捉えきらなかった雑菌の死骸等の不純物を高濃
度で含む水が、流出口57から流出してしまう問題があ
った。この不純物を高濃度で含む水を誤って飲用又は調
理用に供すると、かえって健康に悪影響を及ぼしてしま
う危険があると考えられる。
【0008】
【考案の目的】本考案は、以上の問題意識に基づいて為
されたものであり、意に反して浄水器内に温水を導入し
ても通常の浄水の流出口からは不純物を高純度で含む水
が流出しない浄水器を提供し、また、温水により多孔質
担持体フィルターを洗浄しても中空糸膜フィルターの寿
命が短くならない浄水器を提供することにより混合水栓
への浄水器の装着を促進することを目的とする。
【0009】
【考案の概要】本考案による浄水器は、以上の目的を達
成するために、被濾過水が導入され、これを濾過する多
孔質担持体フィルターを内蔵する第1濾過室と、第1濾
過室を通った水を外部に流出させる流出口とを有する浄
水器において、第1濾過室を通った水を流出口を介さず
直接浄水器外部に排出する排水口と、浄水器内を通った
水の温度に応じて、ある一定温度以下では第1濾過室か
ら流出口へ通水するようにし、また一定温度より高温で
は第1濾過室から排水口へ通水するように水路を開閉す
る水路切替え手段とを設けたことを特徴とする。更に本
考案による浄水器は、第1濾過室と流出口との間に、第
1濾過室を通った水が導入され更に濾過する透過フィル
ターを内蔵する第2濾過室を有し、一定温度より高温の
水は、水路切替え手段により第2濾過室への導入が阻止
されることを特徴とする。
【0010】
【考案の実施例】以下、この考案の実施例を図面を参照
しながら説明する。図2はこの考案の第1実施例による
浄水器の外観を示す斜視図であり、図1はその内部機構
を示す断面図である。
【0011】本考案を適用された浄水器1は、図2にお
いて、給水管取付部2,浄水器本体3,浄水流出部4及
び排水部5からなっている。なお、この浄水器は、沸騰
した熱湯を導入しても変形等のダメージが生じない程度
の耐熱性を有する材料で作られている。
【0012】給水管取付部2は水道の蛇口Bに浄水器1
を取り付けるもので、図1に示すように、浄水器本体3
内部に連通する開口2a内に水道栓Bの蛇口を取り込
み、周方向における3方から螺合するネジ2bにより、
蛇口Bを軸合わせした状態で水密に固定する。なお、図
示は省略しているが、蛇口の先端が当接する開口2a内
の段部には水密を高めるために、ゴム製のパッキングを
設けてある。また、この水道栓Bは図2に示すように、
常温水,及び、図示せぬ湯沸器にて沸かされた温水を、
二つのバルブによって各々流量を調節して、選択的に又
は混合して蛇口から流出させることができるいわゆる混
合水栓である。
【0013】浄水器本体3の内部は、給水管取付け部2
から送られて来る水道水を最初に濾過する多孔質担持体
フィルターとしての活性炭フィルター6を内蔵する第1
濾過室3aと、活性炭フィルターによって濾過された水
を更に漉す透過フィルターとしての中空糸膜フィルター
7を内蔵する第2濾過室3bと、両濾過室3a,3bを
連通する連通水路3cとに分かれている。なお、第1濾
過室3a,又は、第2濾過室3bは、各フィルター6,
7を各々容易に交換し得るように、脱着自在なカートリ
ッジとして構成してもよい。また、両濾過室3a,3b
及び連通水路3cを一体的に交換できるカートリッジと
してもよい。
【0014】流出部4は、浄水器本体3の下端(開口2
aの反対側)に設けられ、その内部は第2濾過室3bに
連通し、そこから送られて来る濾過された浄水を外部に
流出する流出管4aとして構成されている。
【0015】排水部5は、連通水路3cの一端に連通し
て設けられており、その内部は、第1濾過室3aから送
られて来る水を、第2濾過室3bを通す事なく、直接、
浄水器本体3の外部に排出することができる様、浄水器
本体3の外部に開口した排水管5aとして構成されてい
る。なお、排水部5の先端5aには可撓性のチューブ1
0が接続されており、排水管5aから排出された水を、
流出部4から離れた位置にて水を外部に吐出するように
なっている。
【0016】次に、浄水器に導入される水道水の温度に
応じて流路を切り換える機構について詳述する。
【0017】流出管4a及び排水管5aの内部には、各
々、そこを流れる水の温度に応じて自動的に管4a,4
bを開閉して、流路を切り換える感温式バルブ8,9が
備えられている。
【0018】流出管4aに備えられた第1の感温式バル
ブ8は、常温の水が流れたときには水路を開けたままだ
が、高温の水が流れたときには水路を閉じて水の流れを
阻止するものである。その具体的構成は図3(b)及び
図5(b)に示す通りであり、流出管4の中心軸に対し
て垂直に交わる方向に設けた回転軸8aによって楕円形
のバルブ本体8bが枢支されている。このバルブ本体8
bは、図3(b)に示すように、流出管4の中心軸方
向,即ち水流の方向に対して平行に向けたときには水の
流れを許容し、図5(b)に示すように流出管4の中心
軸方向から最大限まで回動させたときには、その周縁が
流出管4内周に密着するように面取りされているので、
水路を閉じて水の流れを阻止する。
【0019】8cは、感温素子兼バルブ本体の駆動部材
としての、形状記憶合金から成る形状記憶コイルであ
り、その一端がバルブ本体8b表面の軸8aから離間し
た位置に取着されているとともに、その他端が圧縮コイ
ルスプリング8dを介して流出管4内面に取着されてい
る。
【0020】形状記憶コイル8cは、水温が一定値を越
えて高くなると記憶形状復元機能を発現し、記憶した形
状に復元するが、その状態を示すのが図5(b)であ
る。即ち、形状記憶コイル8cは延びた形状を記憶して
おり、この状態で、バルブ本体8bを閉じる方向に回動
させるとともに、圧縮コイルスプリング8dを少し圧縮
するような長さとなる。従って、圧縮コイルスプリング
8dの反発により、バルブ本体8bは流水管4aを流れ
る水の圧力に抗してその内面に圧接され、水路を閉じる
ことができる。なお、形状記憶合金が記憶形状復元機能
を生じさせる温度は、合金を構成する金属の配合の調整
で任意に設定できるが、ここでは一例として、常温(1
8度程度)と明確に異なる温度であり、かつ、浄水器1
にダメージを与えない温度として、約45度に設定す
る。以下、これ以下の温度を「常温」と呼び、これ以上
の温度を「高温」と呼ぶ。
【0021】形状記憶コイル8cは、水温が常温になる
と、記憶形状復元機能が弱まり自由な形状を採ることが
できるようになる。従って、それまで圧縮されていた圧
縮コイルスプリング8dの弾発力や、バルブ本体8bに
かかる水圧により塑性変形させられ、図3(b)に示す
如く縮んだ形状になる。
【0022】排水管5aに備えられた第2の感温式バル
ブ9は、常温の水が流れたときには水路を閉じたままだ
が、高温の水が流れたときには水路を開いて水の流れを
許容するものである。その具体的構成は図3(a)及び
図5(a)に示す通りであり、排水管5の中心軸に対し
て垂直に交わる方向に設けた回転軸9aによって楕円形
のバルブ本体9bが枢支されている。このバルブ本体9
bは、第1の感温式バルブ8のものと同様の構成であ
る。
【0023】9cは、感温素子兼バルブ本体の駆動部材
としての、形状記憶合金から成る形状記憶コイルであ
り、その一端がバルブ本体9b表面の軸9aから離間し
た位置に取着されているとともに、その他端が排水管5
a内面に取着されている。
【0024】形状記憶コイル9cは、水温が高温になる
と記憶形状復元機能を発現し、記憶した形状に復元する
が、その状態を示すのが図5(a)である。即ち、形状
記憶コイル9cは形状記憶コイル9cとは逆に縮んだ形
状を記憶しており、この状態で、バルブ本体9bを排水
管5aの軸と平行な開いた状態に保持する。
【0025】なお、バルブ本体9bの反対側面には、一
端が排水管5a内面に取着された引っ張りコイルスプリ
ング9dの他端が取着されている。この引っ張りコイル
スプリング9dは、形状記憶コイル9cが記憶した形状
に復元し縮まった状態において、その復原力によって引
っ張られて図5(a)に示すような伸延状態になる程度
のバネ力を有している。
【0026】形状記憶コイル9cは、水温が常温になる
と、記憶形状復元機能が弱まり自由な形状を採ることが
できるようになる。引っ張りコイルスプリング9dの引
っ張り力は、排水管5aにかかる水圧に抗し、この状態
にある形状記憶コイル9cを塑性変形させて図3(a)
に示す如く延びた形状にし、且つ、バルブ本体9bを排
水管5aの内面に圧接して水路を閉じる程度に設定され
ている。
【0027】次に、上記のように構成した第1実施例の
作用を説明する。
【0028】図1に示す通常の浄水使用時には、水道栓
Bのコックを調整して常温の水を浄水器1に導入する。
導入された水は、第1濾過室3a,連通水路3c,第2
濾過室3bを通って不純物を取り除かれた後、流出部4
から外部に流出する。この時、第2の感温式バルブ9
は、その形状記憶コイル9cが自由に変形し得る状態に
あり、引っ張りスプリング9dがバルブ本体9bを水圧
に抗して引っ張っている状態にあるので、図3(a)に
示すように、排水管5aを閉じ、水が排水部5から漏れ
ることを防止している。また、第1の感温式バルブ8
は、その形状記憶コイル9cが自由に変形し得る状態に
あるので、図3(b)に示すように、流出管4aを流れ
る水の水圧に負けて形状記憶コイル9cが伸び、バルブ
本体8bが流出管4aの軸に平行な状態に維持されるの
で、流出管4aを開け、水が流出部4から流出すること
を許容している。
【0029】図4に示す活性炭フィルター6の洗浄時に
は、水道栓Bのコックを調整して高温の温水を浄水器1
に導入する。導入された温水は、第1濾過室3a,連通
水路3c,第2濾過室3bを通って流出部4に達する。
これと同時に、温水が排水管5a側にも侵入するので、
第2の感温式バルブ9は、その形状記憶コイル9cが記
憶していた縮んだ形状に復元し始める。そして、その復
原力が引っ張りスプリング9dの引っ張り力に打ち勝
ち、その引っ張り力に抗してバルブ本体9bを回動させ
るので、図5(a)に示すように、排水管5aを開け、
熱湯が排水部5から排出されることを許容する。また、
第1の感温式バルブ8は、その形状記憶コイル9cが記
憶していた延びた形状に復元し、圧縮バネ8dを少し圧
縮しつつバルブ本体8bを回動させ、図5(b)に示す
ように、流出管4aを流れる水の水圧に抗してバルブ本
体8bを流出管4aの内周に圧接するので、流出管4a
を閉じ、水が流出部4から流出することを阻止する。
【0030】この結果、浄水器1内を流れる温水は、全
て第2の感温式バルブ9を通って排水部5から排水され
る。従って、活性炭フィルター6から洗い流された不純
物を大量に中空糸膜7に流し込む事なく、活性炭フィル
ター6を熱湯に洗浄することができる。しかも、排水部
5にはチューブ10が連通しており、その先端は流出部
4から離れた位置にあるので、仮に、浄水を使用しよう
として流出部4の下に水を受けるべき容器を構えていな
がら、意に反して温水を浄水器1に導入してしまった様
な場合でも、活性炭を洗い流した不純物濃度の高い温水
は、容器に大量には入ることがないので、衛生的であ
る。
【0031】活性炭フィルター6の洗浄を行った後に通
常の浄水使用に戻る場合には、再度水道栓のコックを調
節して常温の水を浄水器1に導入する。この場合、先
ず、常温の水が、第1洗浄室内に滞留している温水を押
し出しつつ第2の感温バルブ9に到達する。すると、温
度が低下することにより、形状記憶コイル9cは自由に
変形し得る状態に戻るので、引っ張りコイルスプリング
9dの引っ張り力によりバルブ本体9bは徐々に回動
し、排水管5aを閉じ始める。
【0032】その結果、浄水器本体3内の水圧は上昇す
るので、第2の感温バルブ8のバルブ本体8bにかかる
水圧も増大する。ここで、圧縮スプリング8dはこの状
態でもさらに圧縮される余裕を残している。従って、バ
ルブ本体8bにかかる水圧が圧縮スプリング8dの弾発
力に打ち勝つ程上昇すると、バルブ本体8bは、形状記
憶コイルが記憶形状の復元状態を維持したまま、多少回
動して流出管4aを開ける。
【0033】その結果、常温の水が、徐々に、連通水路
3c,及び、第2濾過室3bに滞留している熱湯を押し
出しつつ、第1の感温バルブ8に到達する。すると、温
度が低下することにより、形状記憶コイル8cは自由に
変形し得る状態に戻るので、圧縮コイルスプリング8d
の弾発力,及び、バルブ本体8bにかかる水圧の共働に
より、バルブ本体9bは、形状記憶コイル8cを塑性変
形させて縮めつつ徐々に回動し、排水管5aをさらに開
ける。
【0034】以上の経過をたどり、ついに、第2の感温
バルブ9は排水管5aを完全に閉じるとともに、第1の
感温バルブは、完全に開き、図1の状態に復帰する。
【0035】上記実施例では感温素子として形状記憶合
金を用いたが、バイメタル等を用いてもよい。特に、熱
電対等温度変化を電気的に検出できる素子を用い、その
検出信号によって、感温バルブを電磁的に開閉駆動する
構成とすれば、温度変化に応じて正確かつ迅速に水路の
切り替えができる。また、第1の感温バルブ8を連通水
路3c内に設けてもよいし、両感温バルブ8及び9を一
つの三方弁として構成してもよい。要は、本考案にあっ
ては水温の変化を検出して第1濾過室を通った水を排出
する水路が切り替わればよい。
【0036】図6は、本考案の第2実施例による浄水器
を示す外観図であり、図7はその内部を示す断面図であ
る。第2実施例は、第2のバルブ11を除き、他の構成
は第1実施例と同じなので、第2のバルブ11について
のみ説明する。
【0037】第2のバルブ11は、手動操作により、排
水管5aの開閉を行うもので、排水管5a内に、排水管
5aの管軸と垂直な軸を中心に回転自在に設けたバルブ
本体11aと、このバルブ本体11aを外部操作によっ
て回転させるためのコック11bからなっている。この
バルブ本体11aには、バルブ本体11aの回転軸に直
行する方向に、貫通孔11cが穿たれている。従って、
コック11bを操作して、バルブ本体11bを回転さ
せ、貫通孔11cの方向を排水管5aの方向と平行とす
れば、排水管5aは開けられ、水は第2濾過室3bを通
ることなく、排水部5から浄水器1外部に排出させられ
る。また、貫通孔11cの方向を排水管5aの方向と直
交する方向とすれば、排水管5bは閉じられ、水は排水
部5の通過を阻止される。なお、バルブ本体11bが貫
挿されている排水部5の形状は、バルブ本体11bの外
側を伝わって、水が漏れないようになっていることは言
うまでもない。
【0038】次に、上記のように構成した第2実施例の
作用を説明する。
【0039】図7に示す通常の浄水使用時には、第2の
バルブ11を操作して排水管5bを閉じた状態で、水道
栓Bのコックを調整して常温の水を浄水器1に導入す
る。導入された水は、第1濾過室3a,連通水路3c,
第2濾過室3bを通って不純物を取り除かれた後、流出
部4から外部に流出する。この時、第1の感温式バルブ
9は、第1実施例の場合と同様に流出管4aを開け、水
が流出部4から流出することを許容している。
【0040】活性炭フィルター6の洗浄時には、第2の
バルブ11を操作して排水管5bを開けた状態で、水道
栓Bのコックを調整して熱湯を浄水器1に導入する。導
入された温水は、活性炭フィルター6内の不純物を洗い
流しつつ排水管5aに達する。この時、排水管5aを通
って浄水器1外部に達する水路の抵抗は、連通水路3c
から流出管4aに至る水路の抵抗よりも十分小さいの
で、不純物を高濃度で含んだ熱湯の大部分は排水管5a
を通って排水される。但し、熱湯の一部は連通水路3
c,第2濾過室3bを通って流出部4に達する。しか
し、第1の感温バルブ8は第1実施例の場合と同様に、
流出管4aを閉じるので、ついには全温水が排水管を通
って排水されるようになる。
【0041】活性炭フィルター6の洗浄を行った後に通
常の浄水使用に戻る場合には、第2のバルブを操作して
排水管5aを開けるとともに、再度水道栓のコックを調
節して常温の水を浄水器1に導入する。この場合、バル
ブ本体8bにかかる水圧が圧縮スプリング8dの弾発力
に打ち勝つので、バルブ本体8bは、形状記憶コイルが
記憶形状の復元状態を維持したまま、多少回動して流出
管4aを開ける。その後、第1実施例の場合と同様に、
第1の感温バルブは、完全に開き、図7の状態に復帰す
る。
【0042】上記第1及び第2の実施例を通して第1濾
過室に内蔵される多孔質担持体フィルターを活性炭フィ
ルターとして説明したが、多孔質担持体フィルターとし
てはこれに限らず、例えば、水酸化アパタイトからなる
セラミックフィルターであってもよい。また、各実施例
では、本考案による浄水器を、被濾過水を混合水栓より
流出した水道水として用いた例で説明したが、本考案は
これに限るものではなく、例えば、井戸水等に用いても
よい。
【0043】
【考案の効果】以上のように、本考案によれば、被濾過
水が導入され、これを濾過する多孔質担持体フィルター
を内蔵する第1の濾過室と、第1の濾過室を通った水を
外部に流出させる流出口とを有する浄水器において、第
1の濾過室を通った水を流出口を介さず直接浄水器外部
に排出する排水口と、浄水器内を通った水の温度に応じ
て、ある一定温度以下では第1の濾過室から流出口へ通
水するようにし、また一定温度より高温では第1の濾過
室から排水口へ通水するように水路を開閉する水路切替
え手段とを設けたので、意に反して浄水器内に温水を導
入しても、通常の浄水の流出口からは、多孔質担持体フ
ィルターから洗い流されて来た不純物を高純度で含む水
が流出しない衛生上優れた浄水器を提供する事ができ、
もって混合水栓への浄水器の装着を促進することができ
る優れた効果を有する。更に本考案によれば、第1濾過
室と流出口との間に、第1濾過室を通った水が導入され
更に濾過する透過フィルターを内蔵する第2濾過室を有
し、一定温度より高温の水は、水路切替え手段により第
2濾過室への導入が阻止されるため、温水により多孔質
担持体フィルターを洗浄するときに、自動的に第2濾過
室を通さず温水を浄水器外部に排出でき、第2フィルタ
ーの寿命を短くする事がないという効果を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例による浄水器の、通常の浄
水使用時における内部を示す断面図である。
【図2】本考案の第1実施例による浄水器の外観を示す
斜視図である。
【図3】図1における第1及び第2の感温バルブの拡大
図である。
【図4】本考案の第1実施例による浄水器の、フィルタ
ー洗浄時における内部を示す断面図である。
【図5】図4における第1及び第2の感温バルブの拡大
図である。
【図6】本考案の第2実施例による浄水器の外観を示す
斜視図である。
【図7】本考案の第2実施例による浄水器の内部を示す
断面図である。
【図8】従来例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 浄水器 3a 第1の濾過室 3b 第2の濾過室 4 流出部 5 排水部 6 活性炭フィルター 7 中空糸膜フィルター 8 第1の感温バルブ 9 第2の感温バルブ 11 第2のバルブ

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】被濾過水が導入され、これを濾過する多孔
    質担持体フィルターを内蔵する第1濾過室と、 この第1濾過室を通った水を外部に流出させる流出口と
    を有する浄水器において、 前記第1濾過室を通った水を前記流出口を介さず直接浄
    水器外部に排出する排水口 と、前記浄水器内を通った水の温度に応じて、ある一定温度
    以下では前記第1濾過室から前記流出口へ通水するよう
    にし、また前記一定温度より高温では前記第1濾過室か
    ら前記排水口へ通水するように水路を開閉する水路切替
    え手段とを設けたことを特徴とする浄水器。
  2. 【請求項2】前記第1濾過室と前記流出口との間に、前
    記第1濾過室を通った水が導入され更に濾過する透過フ
    ィルターを内蔵する第2濾過室を有し、 前記一定温度より高温の水は、前記水路切替え手段によ
    り前記第2濾過室への導入が阻止されることを特徴とす
    る、請求項1記載の浄水器。
  3. 【請求項3】 前記水路切替え手段は、感温性の形状記憶
    素材により開閉状態が変化される弁機構であることを特
    徴とする、請求項1又は2記載の浄水器。
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