JP2603273Y2 - 金属塩を含むミストを同伴する排ガスの処理装置 - Google Patents
金属塩を含むミストを同伴する排ガスの処理装置Info
- Publication number
- JP2603273Y2 JP2603273Y2 JP1993055867U JP5586793U JP2603273Y2 JP 2603273 Y2 JP2603273 Y2 JP 2603273Y2 JP 1993055867 U JP1993055867 U JP 1993055867U JP 5586793 U JP5586793 U JP 5586793U JP 2603273 Y2 JP2603273 Y2 JP 2603273Y2
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- JP
- Japan
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- exhaust gas
- metal salt
- acid
- mist
- washing
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- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は金属塩を含むミストを同
伴する排ガスの処理装置に関し、この処理装置は、例え
ば、金属表面処理におけるソルトバス排ガスのような、
中性又はアルカリ性のミストを含む排ガスに広く適用で
きる。
伴する排ガスの処理装置に関し、この処理装置は、例え
ば、金属表面処理におけるソルトバス排ガスのような、
中性又はアルカリ性のミストを含む排ガスに広く適用で
きる。
【０００２】
【従来の技術】従来、ミストを含む排ガスは、充填塔等
の洗浄塔を用いて水洗浄したり、又は水による洗浄手段
を備えたエリミネーター等のミスト分離器を使用するの
が一般的である。このようなミストの中に金属塩やその
他の種々の固形物が存在しない場合には、従来の一般的
な方法で問題なく処理可能である。
の洗浄塔を用いて水洗浄したり、又は水による洗浄手段
を備えたエリミネーター等のミスト分離器を使用するの
が一般的である。このようなミストの中に金属塩やその
他の種々の固形物が存在しない場合には、従来の一般的
な方法で問題なく処理可能である。
【０００３】しかしながら、金属塩を含む中性又はアル
カリ性のミストを同伴する排ガスに対して前記の一般的
なミスト除去方法を適用した場合には、ミストに含まれ
る金属塩が洗浄塔の充填材やエリミネーターのエレメン
ト等の上に析出し、かつ析出した金属塩は水洗浄では除
去できないために徐々に装置の各所に堆積し、ついには
閉塞してガスの通過を不可能にするといった事態にまで
悪化することがある。
カリ性のミストを同伴する排ガスに対して前記の一般的
なミスト除去方法を適用した場合には、ミストに含まれ
る金属塩が洗浄塔の充填材やエリミネーターのエレメン
ト等の上に析出し、かつ析出した金属塩は水洗浄では除
去できないために徐々に装置の各所に堆積し、ついには
閉塞してガスの通過を不可能にするといった事態にまで
悪化することがある。
【０００４】従って、従来は、洗浄塔では充填材の交
換、ミスト分離器ではエレメントの交換といった対策を
余儀なくされていた。そのために、交換に多大な時間と
費用がかかるだけではなく、製造工程を停止しなければ
ならないことも含め、莫大な損失となっているのが現状
である。
換、ミスト分離器ではエレメントの交換といった対策を
余儀なくされていた。そのために、交換に多大な時間と
費用がかかるだけではなく、製造工程を停止しなければ
ならないことも含め、莫大な損失となっているのが現状
である。
【０００５】
【考案が解決しようとする課題】従って、本考案は、前
記したような性状のミストを含む排ガスに適用しても、
閉塞を起こさない洗浄塔やミスト分離器を開発すること
を目的とする。
記したような性状のミストを含む排ガスに適用しても、
閉塞を起こさない洗浄塔やミスト分離器を開発すること
を目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本考案に従えば、金属塩
を含むミストを含む排ガスからミストを分離して処理す
る装置において、処理装置に付着して閉塞の原因となる
金属塩を、その金属と不溶性の塩を作らない酸を用いて
洗浄除去して閉塞を除去する装置を備えた排ガス処理装
置が提供される。
を含むミストを含む排ガスからミストを分離して処理す
る装置において、処理装置に付着して閉塞の原因となる
金属塩を、その金属と不溶性の塩を作らない酸を用いて
洗浄除去して閉塞を除去する装置を備えた排ガス処理装
置が提供される。
【０００７】本考案の考案者は、前記した問題を解決す
べく鋭意努力した結果、酸による洗浄を行うことによっ
て堆積した金属塩を溶解せしめ、充填材やエリミネータ
ーエレメントの交換を行うことなく短時間で、閉塞を除
去することに成功した。即ち本考案に従えば、酸循環槽
と散水ポンプと散水管を備え、定期的に又は圧力損失が
一定値を超えた場合に、酸洗浄を行う洗浄塔又はミスト
分離器を提供できる。
べく鋭意努力した結果、酸による洗浄を行うことによっ
て堆積した金属塩を溶解せしめ、充填材やエリミネータ
ーエレメントの交換を行うことなく短時間で、閉塞を除
去することに成功した。即ち本考案に従えば、酸循環槽
と散水ポンプと散水管を備え、定期的に又は圧力損失が
一定値を超えた場合に、酸洗浄を行う洗浄塔又はミスト
分離器を提供できる。
【０００８】
【実施例】以下、実施例によって本考案を更に具体的に
説明するが、本考案の範囲をこれらの実施例に限定する
ものでないことは言うまでもない。
説明するが、本考案の範囲をこれらの実施例に限定する
ものでないことは言うまでもない。
【０００９】実施例１ 図１にはエリミネーターにて酸洗浄を行う例を示す。酸
循環槽１から、循環ポンプ２によって揚水された、例え
ば塩酸のような酸は、酸供給バルブ３を通り、散水スプ
レー５より散水され、エレメント６を洗浄する。エレメ
ント６を洗浄した酸は、洗浄液戻しバルブ７を通過し、
酸循環槽１へ戻る。洗浄が終わった後は、洗浄液排出バ
ルブ８を通過し、廃水処理場へ移送される。酸洗浄が終
わったエレメント６は、工水供給バルブ４を通過した工
業用水により酸が洗い流される。以降は通常運転に戻る
ことができる。
循環槽１から、循環ポンプ２によって揚水された、例え
ば塩酸のような酸は、酸供給バルブ３を通り、散水スプ
レー５より散水され、エレメント６を洗浄する。エレメ
ント６を洗浄した酸は、洗浄液戻しバルブ７を通過し、
酸循環槽１へ戻る。洗浄が終わった後は、洗浄液排出バ
ルブ８を通過し、廃水処理場へ移送される。酸洗浄が終
わったエレメント６は、工水供給バルブ４を通過した工
業用水により酸が洗い流される。以降は通常運転に戻る
ことができる。
【００１０】図１に示す装置において、排ガス量は１，
０００m2／min であり、エレメントの断面積は４m2であ
った。通常運転後、エレメントに圧力損失が生じたので
通ガスを停止し、酸循環槽１に貯留した４００リットル
の３５％塩酸を、８０リットル／min で３０分間散水し
て洗浄した。その結果、１４０mmAqあったエレメントの
圧力損失が３０mmAqに低下し、新品のエレメントの値と
同等になった。同じ装置で、酸洗浄槽１に貯留した４０
０リットルの５％塩酸を、８０リットル／min で散水し
た場合も、１４０mmAqの圧力損失が６０分間散水後３２
mmAqに低下した。なお散水用スプレーノズルは、充円錐
型を使用した。
０００m2／min であり、エレメントの断面積は４m2であ
った。通常運転後、エレメントに圧力損失が生じたので
通ガスを停止し、酸循環槽１に貯留した４００リットル
の３５％塩酸を、８０リットル／min で３０分間散水し
て洗浄した。その結果、１４０mmAqあったエレメントの
圧力損失が３０mmAqに低下し、新品のエレメントの値と
同等になった。同じ装置で、酸洗浄槽１に貯留した４０
０リットルの５％塩酸を、８０リットル／min で散水し
た場合も、１４０mmAqの圧力損失が６０分間散水後３２
mmAqに低下した。なお散水用スプレーノズルは、充円錐
型を使用した。
【００１１】比較例１ 図１に示す装置で、工水供給バルブ４を通った工業用水
にて連続的に散水洗浄しながら排ガスを通過させた例を
比較例１として示す。比較例１の場合、洗浄しながら通
ガスしていたにもかかわらず、金属塩の堆積が進行し、
圧力損失が上昇していった。次に、エレメント６を取り
出して１０kg／cm2 のジェットワッシャーで１時間洗浄
したが、この場合、圧力損失は１４０mmAqから１２０mm
Aqに低下しただけであった。
にて連続的に散水洗浄しながら排ガスを通過させた例を
比較例１として示す。比較例１の場合、洗浄しながら通
ガスしていたにもかかわらず、金属塩の堆積が進行し、
圧力損失が上昇していった。次に、エレメント６を取り
出して１０kg／cm2 のジェットワッシャーで１時間洗浄
したが、この場合、圧力損失は１４０mmAqから１２０mm
Aqに低下しただけであった。
【００１２】実施例２ 図２は充填材を充填した洗浄塔で金属塩を含むミストを
同伴する排ガスの処理装置に酸洗浄を行う場合の例を示
す。この場合には、塔下部より排ガスを供給し、塔内の
充填材１４の層で洗浄液貯留槽９から循環ポンプ１０で
揚水されて散水スプレー１３から散水される洗浄液と交
流接触されて排ガスの洗浄を行う。かかる洗浄装置にお
いて、例えば充填材中に金属塩が付着して閉塞を起こし
た場合には酸供給バルブ１１を開けて、これより酸を供
給し、充填材１４中に付着した金属塩を効果的に除去す
ることができる。なお、１２は洗浄液排出バルブであ
る。
同伴する排ガスの処理装置に酸洗浄を行う場合の例を示
す。この場合には、塔下部より排ガスを供給し、塔内の
充填材１４の層で洗浄液貯留槽９から循環ポンプ１０で
揚水されて散水スプレー１３から散水される洗浄液と交
流接触されて排ガスの洗浄を行う。かかる洗浄装置にお
いて、例えば充填材中に金属塩が付着して閉塞を起こし
た場合には酸供給バルブ１１を開けて、これより酸を供
給し、充填材１４中に付着した金属塩を効果的に除去す
ることができる。なお、１２は洗浄液排出バルブであ
る。
【００１３】
【考案の効果】本考案によれば、洗浄塔の充填材やミス
ト分離器のエレメントを交換する必要がなくなり、かつ
停止を要する時間が短くてすむので製造工程の停止時間
も短くてすむ。そのため保守に直接に要するコストが減
少するだけでなく、製造工程停止による損失も短くてす
むという長所がある。
ト分離器のエレメントを交換する必要がなくなり、かつ
停止を要する時間が短くてすむので製造工程の停止時間
も短くてすむ。そのため保守に直接に要するコストが減
少するだけでなく、製造工程停止による損失も短くてす
むという長所がある。
【図１】本考案の一例を実施するための装置の説明図で
ある。
ある。
【図２】本考案の他の例を実施するための装置の説明図
である。
である。
１…酸貯留槽 ２…循環ポンプ ３…酸供給バルブ ４…工水供給バルブ ５…散水スプレー ６…エレメント ７…洗浄液戻しバルブ ８…洗浄液排出バルブ ９…洗浄液貯留槽 １０…循環ポンプ １１…酸供給バルブ １２…洗浄液排出バルブ １３…散水スプレー １４…充填材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−68110（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B01D 46/00 - 46/54 F27D 17/00 104
Claims (1)
- 【請求項１】 金属塩を含むミストを含む排ガスからミ
ストを分離して処理する装置において、処理装置に付着
して閉塞の原因となる金属塩を、その金属と不溶性の塩
を作らない酸を用いて洗浄除去して閉塞を除去する装置
を備えた排ガス処理装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993055867U JP2603273Y2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 金属塩を含むミストを同伴する排ガスの処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993055867U JP2603273Y2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 金属塩を含むミストを同伴する排ガスの処理装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0724417U JPH0724417U (ja) | 1995-05-09 |
| JP2603273Y2 true JP2603273Y2 (ja) | 2000-03-06 |
Family
ID=13011035
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1993055867U Expired - Lifetime JP2603273Y2 (ja) | 1993-10-15 | 1993-10-15 | 金属塩を含むミストを同伴する排ガスの処理装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2603273Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-10-15 JP JP1993055867U patent/JP2603273Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0724417U (ja) | 1995-05-09 |
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