JP2603131Y2 - エレクトロクロミックミラー - Google Patents
エレクトロクロミックミラーInfo
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- JP2603131Y2 JP2603131Y2 JP1992091569U JP9156992U JP2603131Y2 JP 2603131 Y2 JP2603131 Y2 JP 2603131Y2 JP 1992091569 U JP1992091569 U JP 1992091569U JP 9156992 U JP9156992 U JP 9156992U JP 2603131 Y2 JP2603131 Y2 JP 2603131Y2
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- electrochromic
- coloring
- power supply
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- Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、エレクトロクロミック
素子(以下EC素子という)の反射率をスイッチの操作
により変更させるエレクトロクロミックミラーに関す
る。
素子(以下EC素子という)の反射率をスイッチの操作
により変更させるエレクトロクロミックミラーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】後方車からの後方光により、ミラーに眩
しさを感じたとき、反射率を切換える防眩ミラーとし
て、プリズム式、液晶式、エレクトロクロミック式等各
種のタイプが用いられている。従来は、後方光により眩
しさを感じたときは高反射率より低反射率へ切換え、後
方光がなくなり眩しさを感じなくなったときは、前記低
反射率より高反射率に切換えるだけで、任意の必要とす
る反射率に設定することは困難であった。しかし、前記
エレクトロクロミック式自動防眩タイブの一部に反射率
を無段階に調整するものもがあるが、駆動回路は煩雑で
高コストにも拘らず、運転者が見易い反射率の防眩ミラ
ーは得られていない。
しさを感じたとき、反射率を切換える防眩ミラーとし
て、プリズム式、液晶式、エレクトロクロミック式等各
種のタイプが用いられている。従来は、後方光により眩
しさを感じたときは高反射率より低反射率へ切換え、後
方光がなくなり眩しさを感じなくなったときは、前記低
反射率より高反射率に切換えるだけで、任意の必要とす
る反射率に設定することは困難であった。しかし、前記
エレクトロクロミック式自動防眩タイブの一部に反射率
を無段階に調整するものもがあるが、駆動回路は煩雑で
高コストにも拘らず、運転者が見易い反射率の防眩ミラ
ーは得られていない。
【0003】前記駆動回路は、周囲光の明るさと後方光
の明るさをそれぞれ自動的に検出するセンサ回路を必要
とし、また、前記それぞれ変化する周囲光と後方光の明
るさに対応して変化する眩しさに対応させて、反射率切
換えの指令を出す着消色切り替え信号回路と、反射率切
換えのための着消色駆動回路とを必要とする。
の明るさをそれぞれ自動的に検出するセンサ回路を必要
とし、また、前記それぞれ変化する周囲光と後方光の明
るさに対応して変化する眩しさに対応させて、反射率切
換えの指令を出す着消色切り替え信号回路と、反射率切
換えのための着消色駆動回路とを必要とする。
【0004】周囲光の明るさと後方光による眩しさの関
係は、一様に律し得るものでなく、例えば街灯の照明で
明るい路上を走行中に後方から光を受けたとき、複数以
上の後方光が同時にミラーに照射されたとき、または瞬
間的に明るい照明に曝されたとき等、ミラーで検知され
る光レベルは、上記のように不規則であるから、ミラー
の着消色の遷移が何らかの制限を受けないかぎり、多く
の走行条件でミラーは殆ど連続的に明と暗の二つの状態
の間を往復することとなり、運転者を混乱に陥れるばか
りでなく、重大な安全上の問題を起こすことがある。
係は、一様に律し得るものでなく、例えば街灯の照明で
明るい路上を走行中に後方から光を受けたとき、複数以
上の後方光が同時にミラーに照射されたとき、または瞬
間的に明るい照明に曝されたとき等、ミラーで検知され
る光レベルは、上記のように不規則であるから、ミラー
の着消色の遷移が何らかの制限を受けないかぎり、多く
の走行条件でミラーは殆ど連続的に明と暗の二つの状態
の間を往復することとなり、運転者を混乱に陥れるばか
りでなく、重大な安全上の問題を起こすことがある。
【0005】上記のように、運転者が車両走行中遭遇す
る色々の場合を想定した走行条件下でミラーを眺めたと
きに眩しさを最小にし、一方ミラーの反射率を充分に高
い値に保持して良好な後方視界を維持する必要があり、
これらの外的条件を満足させるだけでも至難のことであ
る。その上、ミラーを介しての眩しさの程度は運転者が
経験するにつれ、時間の経過につれ、眩しさの度合いが
変わる問題もあり、且つ、眩しさを感ずる度合いは個人
差を伴うものである。
る色々の場合を想定した走行条件下でミラーを眺めたと
きに眩しさを最小にし、一方ミラーの反射率を充分に高
い値に保持して良好な後方視界を維持する必要があり、
これらの外的条件を満足させるだけでも至難のことであ
る。その上、ミラーを介しての眩しさの程度は運転者が
経験するにつれ、時間の経過につれ、眩しさの度合いが
変わる問題もあり、且つ、眩しさを感ずる度合いは個人
差を伴うものである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上記のように、種々複
雑な走行状況、運転者の個人差、運転中の眼の明暗に対
する時間的馴れ等の問題のため、従来の自動防眩タイプ
の無段階反射率調整方式のエレクトロクロミック式ミラ
ーでも、これらの問題を柔軟に処理することは困難であ
る。本考案は、上記問題点を解決すべくなされたもの
で、その都度変化する種々の走行条件に対応し、且つ運
転者各人の個人差にも対応でき、低廉且つ確実に機能す
るエレクトロクロミックミラーの提供を目的とするもの
である。
雑な走行状況、運転者の個人差、運転中の眼の明暗に対
する時間的馴れ等の問題のため、従来の自動防眩タイプ
の無段階反射率調整方式のエレクトロクロミック式ミラ
ーでも、これらの問題を柔軟に処理することは困難であ
る。本考案は、上記問題点を解決すべくなされたもの
で、その都度変化する種々の走行条件に対応し、且つ運
転者各人の個人差にも対応でき、低廉且つ確実に機能す
るエレクトロクロミックミラーの提供を目的とするもの
である。
【0007】上記目的を達成するため、本考案は、走行
状況に応じて運転者自身が満足できる眩しさに対応し
て、EC素子を着消色して適当の反射率に調整するとと
もに、EC素子が着消色用電源の電圧の印加または入力
端子の短絡により、一旦着色または消色すると、前記電
圧の印加を取り止めても着色または消色の状態を維持す
るようにしたものである。すなわち、本考案の請求項1
に記載の考案は、ガラス基板上に、メモリ機能を有する
エレクトロクロミック素子を取り付け、該エレクトロク
ロミック素子の2個の電極間に直流電圧を印加すること
により着色、消色を制御し防眩作用を得るエレクトロク
ロミックミラーにおいて、直流電源と、該直流電源のプ
ラス出力端子及びマイナス出力端子と、前記エレクトロ
クロミック素子の電極との間に配置され、前記直流電源
の電圧極性を逆転して前記エレクトロクロミック素子の
2個の電極に接続可能で、且つ、ニュートラル点を有す
る2極左右双投押圧接触型自動復帰式スイッチと、を有
し、着色時には前記2極左右双投押圧接触型自動復帰式
スイッチを一方の接点側に接続し、消色時には他方の接
点側に接続することことにより、エレクトロクロミック
素子への印加電圧極性を適宜切り換えて着色、消色を調
整することが特徴である。また、請求項2に記載の考案
は、ガラス基板上に、メモリ機能を有するエレクトロク
ロミック素子を取り付け、該エレクトロクロミック素子
の2個の電極間に直流電圧を印加することにより着色、
消色を制御し防眩作用を得るエレクトロクロミックミラ
ーにおいて、直流電源と、該直流電源のプラス出力端子
及びマイナス出力端子と、前記エレクトロクロミック素
子との間に配置され、ニュートラル点及び自動で復帰す
る2個の接点を有し、一方の接点に接続された際には、
前記エレクトロクロミック素子の電極に対して着色方向
に前記直流電源の電圧を印加するように接続し、他方の
接点に接続された際には前記エレクトロクロミック素子
の2個の電極間を短絡するように接続する2極左右双投
押圧接触型自動復帰式スイッチと、を有し、着色時には
前記2極左右双投押圧接触型自動復帰式スイッチを一方
の接点側に接続し、消色時には他方の接点側に接続する
ことことにより、エレクトロクロミック素子の着色、消
色を調整することを特徴とする。
状況に応じて運転者自身が満足できる眩しさに対応し
て、EC素子を着消色して適当の反射率に調整するとと
もに、EC素子が着消色用電源の電圧の印加または入力
端子の短絡により、一旦着色または消色すると、前記電
圧の印加を取り止めても着色または消色の状態を維持す
るようにしたものである。すなわち、本考案の請求項1
に記載の考案は、ガラス基板上に、メモリ機能を有する
エレクトロクロミック素子を取り付け、該エレクトロク
ロミック素子の2個の電極間に直流電圧を印加すること
により着色、消色を制御し防眩作用を得るエレクトロク
ロミックミラーにおいて、直流電源と、該直流電源のプ
ラス出力端子及びマイナス出力端子と、前記エレクトロ
クロミック素子の電極との間に配置され、前記直流電源
の電圧極性を逆転して前記エレクトロクロミック素子の
2個の電極に接続可能で、且つ、ニュートラル点を有す
る2極左右双投押圧接触型自動復帰式スイッチと、を有
し、着色時には前記2極左右双投押圧接触型自動復帰式
スイッチを一方の接点側に接続し、消色時には他方の接
点側に接続することことにより、エレクトロクロミック
素子への印加電圧極性を適宜切り換えて着色、消色を調
整することが特徴である。また、請求項2に記載の考案
は、ガラス基板上に、メモリ機能を有するエレクトロク
ロミック素子を取り付け、該エレクトロクロミック素子
の2個の電極間に直流電圧を印加することにより着色、
消色を制御し防眩作用を得るエレクトロクロミックミラ
ーにおいて、直流電源と、該直流電源のプラス出力端子
及びマイナス出力端子と、前記エレクトロクロミック素
子との間に配置され、ニュートラル点及び自動で復帰す
る2個の接点を有し、一方の接点に接続された際には、
前記エレクトロクロミック素子の電極に対して着色方向
に前記直流電源の電圧を印加するように接続し、他方の
接点に接続された際には前記エレクトロクロミック素子
の2個の電極間を短絡するように接続する2極左右双投
押圧接触型自動復帰式スイッチと、を有し、着色時には
前記2極左右双投押圧接触型自動復帰式スイッチを一方
の接点側に接続し、消色時には他方の接点側に接続する
ことことにより、エレクトロクロミック素子の着色、消
色を調整することを特徴とする。
【0008】
【作用】上記構成であるので、EC素子を内蔵する防眩
ミラーの着消色時には、運転者自身が直接運転中必要に
応じて操作するため、従来見受けられた個人差による眩
しさの差異は排除できる。また、必要に応じて、適当な
反射率になるまで操作スイッチを最長約8秒程押圧すれ
ばよく、希望する反射率に確実迅速に設定でき、かつそ
のあとは、前記スイッチを開放してもその反射率をEC
素子のメモリ機能により維持することができる。このよ
うな構成のため、構造は簡単で、低廉な製作費のためコ
スト削減に貢献できる。
ミラーの着消色時には、運転者自身が直接運転中必要に
応じて操作するため、従来見受けられた個人差による眩
しさの差異は排除できる。また、必要に応じて、適当な
反射率になるまで操作スイッチを最長約8秒程押圧すれ
ばよく、希望する反射率に確実迅速に設定でき、かつそ
のあとは、前記スイッチを開放してもその反射率をEC
素子のメモリ機能により維持することができる。このよ
うな構成のため、構造は簡単で、低廉な製作費のためコ
スト削減に貢献できる。
【0009】
【実施例】次に、図面に基づき本考案を具体的に説明す
る。図1は本考案の一実施例を模式的に示す正面図で、
防眩ミラー1は着消色切換え用スイッチ4と着消色用電
池5とEC素子からなる。着消色切換え用スイッチであ
る2極左右双投押圧接触型自動復帰式スイッチ4を操作
して電池5の電圧EをEC素子に印加する。例えば、ス
イッチ4の可動接触子を図1の実線矢印方向に動かし電
源側の一方の固定端子に押圧して、前記防眩ミラー1に
内蔵するEC素子の電極2、3に電池5の電圧Eを印加
すると、EC素子は着色を始め、反射率を低下させる。
所定の反射率になるまで前記押圧を続け、以後自動復帰
開放状態とする。この場合、EC素子のメモリ機能によ
り所定の反射率はそのまま維持される。また、防眩ミラ
ー1を消色するときは、前記スイッチ4の可動接触子を
点線矢印方向に押圧し電源側の他方の固定端子に接触さ
せて、電極2、3に逆電圧(マイナスE)を印加し、所
定の反射率に復帰するまで押圧を続け、以後自動復帰さ
せ開放状態にすれば、前記復帰した反射率はEC素子の
メモリ機能によりそのまま維持させることができる。
る。図1は本考案の一実施例を模式的に示す正面図で、
防眩ミラー1は着消色切換え用スイッチ4と着消色用電
池5とEC素子からなる。着消色切換え用スイッチであ
る2極左右双投押圧接触型自動復帰式スイッチ4を操作
して電池5の電圧EをEC素子に印加する。例えば、ス
イッチ4の可動接触子を図1の実線矢印方向に動かし電
源側の一方の固定端子に押圧して、前記防眩ミラー1に
内蔵するEC素子の電極2、3に電池5の電圧Eを印加
すると、EC素子は着色を始め、反射率を低下させる。
所定の反射率になるまで前記押圧を続け、以後自動復帰
開放状態とする。この場合、EC素子のメモリ機能によ
り所定の反射率はそのまま維持される。また、防眩ミラ
ー1を消色するときは、前記スイッチ4の可動接触子を
点線矢印方向に押圧し電源側の他方の固定端子に接触さ
せて、電極2、3に逆電圧(マイナスE)を印加し、所
定の反射率に復帰するまで押圧を続け、以後自動復帰さ
せ開放状態にすれば、前記復帰した反射率はEC素子の
メモリ機能によりそのまま維持させることができる。
【0010】図2は、別の実施例を示す正面図で、消色
時には、EC素子の電極2、3を短絡するように構成し
た摸式図を示してある。着消色の切換え用スイッチ4
は、2極のオルタネート型押しボタンスイッチを使用し
てもよい。この場合は着色用と消色用の二組のスイッチ
を必要とし、開開時にはそれぞれ開閉の押しボタン操作
を必要とする。また、切換え用スイッチ4は何れの形式
を使用するにしても、車両の運転用ハンドルの近傍に設
けて、ハンドル操作をしながら、手軽に操作できること
が望ましい。
時には、EC素子の電極2、3を短絡するように構成し
た摸式図を示してある。着消色の切換え用スイッチ4
は、2極のオルタネート型押しボタンスイッチを使用し
てもよい。この場合は着色用と消色用の二組のスイッチ
を必要とし、開開時にはそれぞれ開閉の押しボタン操作
を必要とする。また、切換え用スイッチ4は何れの形式
を使用するにしても、車両の運転用ハンドルの近傍に設
けて、ハンドル操作をしながら、手軽に操作できること
が望ましい。
【0011】上記構成であるので、車両の運転者は運転
中後方光による眩しさを感じたときは、直ちにスイッチ
4を実線矢印方向に倒し押圧すれば、図3に示すように
ミラーの反射率は2〜3秒程で約70%より15%に降
下し、操作開始より約8〜10秒以内に10%に降下す
る。上記反射率の降下過程で最適の反射率に到達したと
きに前記スイッチの押圧操作を停止すると、反射率の降
下は停止し、それ以後EC素子のメモリ機能により反射
率をそのまま維持することができる。ついで、上記眩し
さの原因となった後方光が後方視界よりなくなつたとき
は、運転者は前記スイッチ4を消色側の点線矢印方向に
倒し押圧するこよにより、図4に示すように4〜7秒以
内に反射率を70%程度に復帰させる。この場合も周囲
の明るさに対し、ある程度低い反射率を必要とする場合
とか、個人差により適当反射率に復帰させたいときは、
スイッチ4の投入操作を停止して任意反射率に設定で
き、EC素子のメモリ機能により反射率をそのまま維持
することができる。
中後方光による眩しさを感じたときは、直ちにスイッチ
4を実線矢印方向に倒し押圧すれば、図3に示すように
ミラーの反射率は2〜3秒程で約70%より15%に降
下し、操作開始より約8〜10秒以内に10%に降下す
る。上記反射率の降下過程で最適の反射率に到達したと
きに前記スイッチの押圧操作を停止すると、反射率の降
下は停止し、それ以後EC素子のメモリ機能により反射
率をそのまま維持することができる。ついで、上記眩し
さの原因となった後方光が後方視界よりなくなつたとき
は、運転者は前記スイッチ4を消色側の点線矢印方向に
倒し押圧するこよにより、図4に示すように4〜7秒以
内に反射率を70%程度に復帰させる。この場合も周囲
の明るさに対し、ある程度低い反射率を必要とする場合
とか、個人差により適当反射率に復帰させたいときは、
スイッチ4の投入操作を停止して任意反射率に設定で
き、EC素子のメモリ機能により反射率をそのまま維持
することができる。
【0012】EC素子のメモリ機能について図5により
簡単に説明する。図5は、WO3を用いた全固体型EC
素子の構成とその駆動回路図を示すもので、硝子基板に
透明電極であるITO膜、還元発色層である水酸化イリ
ジウム、誘電体層である五酸化タンタル、酸化発色層で
ある酸化タングステン、電極兼反射膜であるAl膜の順
に積層してEC素子11を構成させている。このEC素
子11は、電極12、13を有し、着消色用電池(電
源)15により着消色切り替えスイッチ14を介して実
線または点線矢印方向に操作することにより、着色また
は消色するようになっている。各層での反応は次のよう
になる。
簡単に説明する。図5は、WO3を用いた全固体型EC
素子の構成とその駆動回路図を示すもので、硝子基板に
透明電極であるITO膜、還元発色層である水酸化イリ
ジウム、誘電体層である五酸化タンタル、酸化発色層で
ある酸化タングステン、電極兼反射膜であるAl膜の順
に積層してEC素子11を構成させている。このEC素
子11は、電極12、13を有し、着消色用電池(電
源)15により着消色切り替えスイッチ14を介して実
線または点線矢印方向に操作することにより、着色また
は消色するようになっている。各層での反応は次のよう
になる。
【0013】
【化1】
【0014】但し、左辺は消色状態、右辺は着色状態を
示す。上記反応式のように、電圧を印加すれば電子の供
給が起き、反応は右辺に進み着色する。印加時間により
電子の供給量が変わり、着色濃度を変えることができ
る。また、Ta2O5層はイオンを供給し運搬するが電
子は通さない。従って、WO3層からTa2O5層を通
って還元発色層に電子が流れることはないので、スイッ
チ14が開放されているときは、WO3層にある電子が
前記還元発色層に到達することがなく、着色は維持され
る。なお、このことは消色時においても同様のことがい
える。
示す。上記反応式のように、電圧を印加すれば電子の供
給が起き、反応は右辺に進み着色する。印加時間により
電子の供給量が変わり、着色濃度を変えることができ
る。また、Ta2O5層はイオンを供給し運搬するが電
子は通さない。従って、WO3層からTa2O5層を通
って還元発色層に電子が流れることはないので、スイッ
チ14が開放されているときは、WO3層にある電子が
前記還元発色層に到達することがなく、着色は維持され
る。なお、このことは消色時においても同様のことがい
える。
【0015】上記構成であるので、従来タイプには、走
行中におけるの周囲の明るさの予断を許さぬ複雑な変化
に対応すべく、周囲の明るさ検出に時間的遅れを以て対
処する必要があったが、本考案の場合はその必要がなく
運転者自身が後方光による眩しさを感じたときは、ただ
ちに対処でき、かつ、所要の反射率を自らのスイッチ操
作により、またスイッチの投入時間により任意に設定で
きる。また、前記設定後はEC素子のメモリ機能により
その状態が維持できる。
行中におけるの周囲の明るさの予断を許さぬ複雑な変化
に対応すべく、周囲の明るさ検出に時間的遅れを以て対
処する必要があったが、本考案の場合はその必要がなく
運転者自身が後方光による眩しさを感じたときは、ただ
ちに対処でき、かつ、所要の反射率を自らのスイッチ操
作により、またスイッチの投入時間により任意に設定で
きる。また、前記設定後はEC素子のメモリ機能により
その状態が維持できる。
【0016】
【考案の効果】本考案によれば、防眩ミラーの着消色時
には、運転者自身が直接運転中、必要に応じて操作する
ため、従来見受けられた個人差による眩しさの差異は排
除できる。また、必要に応じて、適当な反射率になるま
で操作スイッチを長くても約8秒程押圧すればよく、従
来の高機能の自動防眩タイプに比し、周囲の環境変化に
対し時間的遅れをもって対処する必要がなく、迅速に自
分の望む反射率に確実に設定でき、かつそのあとは前記
スイッチを開放してその状態がメモリ機能により維持で
きる。このような構成のため、構造は簡単で、低廉な製
作費で済みコスト削減に貢献する。
には、運転者自身が直接運転中、必要に応じて操作する
ため、従来見受けられた個人差による眩しさの差異は排
除できる。また、必要に応じて、適当な反射率になるま
で操作スイッチを長くても約8秒程押圧すればよく、従
来の高機能の自動防眩タイプに比し、周囲の環境変化に
対し時間的遅れをもって対処する必要がなく、迅速に自
分の望む反射率に確実に設定でき、かつそのあとは前記
スイッチを開放してその状態がメモリ機能により維持で
きる。このような構成のため、構造は簡単で、低廉な製
作費で済みコスト削減に貢献する。
【図1】本考案のエレクトロクロミックミラーを模式的
に示す正面図である。
に示す正面図である。
【図2】別の実施例を示す正面図である。
【図3】消色時のスイッチ投入操作時間とEC素子の反
射率の変化との関係を示す特性線図である。
射率の変化との関係を示す特性線図である。
【図4】着色時のスイッチ投入操作時間とEC素子の反
射率の変化との関係を示す特性線図である。
射率の変化との関係を示す特性線図である。
【図5】WO3−全固体型EC素子の構成と駆動回路を
示す図である。
示す図である。
1 防眩ミラー 2、3 電極 4 着消色切換え用スイッチ 5 電池 11 EC素子 12、13 電極 14 スイッチ 15 電源
Claims (2)
- 【請求項1】 ガラス基板上に、メモリ機能を有するエ
レクトロクロミック素子を取り付け、該エレクトロクロ
ミック素子の2個の電極間に直流電圧を印加することに
より着色、消色を制御し防眩作用を得るエレクトロクロ
ミックミラーにおいて、 直流電源と、 該直流電源のプラス出力端子及びマイナス出力端子と、
前記エレクトロクロミック素子の電極との間に配置さ
れ、前記直流電源の電圧極性を逆転して前記エレクトロ
クロミック素子の2個の電極に接続可能で、且つ、ニュ
ートラル点を有する2極左右双投押圧接触型自動復帰式
スイッチと、 を有し、着色時には前記2極左右双投押圧接触型自動復
帰式スイッチを一方の接点側に接続し、消色時には他方
の接点側に接続することことにより、エレクトロクロミ
ック素子への印加電圧極性を適宜切り換えて着色、消色
を調整することを特徴とするエレクトロクロミックミラ
ー。 - 【請求項2】 ガラス基板上に、メモリ機能を有するエ
レクトロクロミック素子を取り付け、該エレクトロクロ
ミック素子の2個の電極間に直流電圧を印加することに
より着色、消色を制御し防眩作用を得るエレクトロクロ
ミックミラーにおいて、 直流電源と、 該直流電源のプラス出力端子及びマイナス出力端子と、
前記エレクトロクロミック素子との間に配置され、ニュ
ートラル点及び自動で復帰する2個の接点を有し、一方
の接点に接続された際には、前記エレクトロクロミック
素子の電極に対して着色方向に前記直流電源の電圧を印
加するように接続し、他方の接点に接続された際には前
記エレクトロクロミック素子の2個の電極間を短絡する
ように接続する2極左右双投押圧接触型自動復帰式スィ
ッチと、 を有し、着色時には前記2極左右双投押圧接触型自動復
帰式スイッチを一方の接点側に接続し、消色時には他方
の接点側に接続することことにより、エレクトロクロミ
ック素子の着色、消色を調整することを特徴とするエレ
クトロクロミックミラー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992091569U JP2603131Y2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | エレクトロクロミックミラー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992091569U JP2603131Y2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | エレクトロクロミックミラー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0660540U JPH0660540U (ja) | 1994-08-23 |
JP2603131Y2 true JP2603131Y2 (ja) | 2000-02-28 |
Family
ID=14030164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992091569U Expired - Fee Related JP2603131Y2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | エレクトロクロミックミラー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7098281B2 (ja) * | 2016-09-05 | 2022-07-11 | キヤノン株式会社 | エレクトロクロミック素子ユニット |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07104532B2 (ja) * | 1987-02-05 | 1995-11-13 | 株式会社村上開明堂 | Ec防眩ミラ−の反射率連続制御駆動方法およびその駆動回路 |
JPH0235119U (ja) * | 1988-08-30 | 1990-03-07 |
-
1992
- 1992-12-18 JP JP1992091569U patent/JP2603131Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0660540U (ja) | 1994-08-23 |
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