JP2602402Y2 - 圧電トランス - Google Patents

圧電トランス

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JP2602402Y2
JP2602402Y2 JP1992092013U JP9201392U JP2602402Y2 JP 2602402 Y2 JP2602402 Y2 JP 2602402Y2 JP 1992092013 U JP1992092013 U JP 1992092013U JP 9201392 U JP9201392 U JP 9201392U JP 2602402 Y2 JP2602402 Y2 JP 2602402Y2
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【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、チタン酸バリウム、P
ZT磁器、チタン酸鉛磁器等の圧電材料を用いた圧電ト
ランスの改良に関するものであり、特にその素子として
の圧電セラミック板の稜部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧電トランスは、図5に示すように、矩
形状の圧電セラミック板1の左半分を駆動部1Aとした
場合、その表裏両面には入力電極2(裏面については図
示せず)が形成されており、その右半分は発電部1Bと
なり、その右端部側面には出力電極4が形成されてい
る。そして、これらの電極は例えば銀炉ペイントの焼付
けによって設ける。そして、電歪効果によりトランスと
しての機能をもたせるため、入力電極2と裏面側の入力
電極を短絡して、それと出力電極4との間に直流電界を
かけて発電部1Bを長さ方向に分極した後、入力電極2
と裏面側の入力電極を開放してその間に直流電界を印加
し駆動部1Aを厚み方向に分極する。この分極により駆
動部1Aと発電部1Bとは分極の方向が直交することに
なる。以上のように構成された圧電トランスは、その寸
法によって輪郭固有振動を示し、その長手方向の共振周
波数の電圧を入力端子5、6に加えて励振すると、変圧
された電圧を出力端子7から取り出すことができる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、圧電セラミッ
ク板は、分極中あるいは機械に組み込んだ動作中に圧電
トランスの機械的破壊、つまりセラミック板が自己破壊
することがある。このセラミック板の自己破壊はセラミ
ックの欠陥(表面の傷や欠け等)に起因するものと、圧
電セラミック板の振動応力が稜部へ集中しやすいことに
起因するものとがある。前者は、圧電トランス製造する
際におけるセラミック板焼成、電極形成、分極、洗浄、
機械への組み込みといった多くの工程を経るうちにセラ
ミック板の欠陥が起こることによると考えられる。この
セラミック板の外部的欠陥の大部分はセラミック板の稜
部から発生する。特にセラミック板の稜部が鋭角になっ
ている場合、小さな外圧により容易に欠けるものであ
る。後者は、圧電トランス自身の振動応力によって、圧
電セラミック板の稜部に振動応力が集中し、セラミック
材料の強度限界を超えて、素子が自己破壊を起こすもの
である。そこで、圧電トランスの特有の構成を説明し、
自己破壊の問題点を説明する。圧電トランスの特有の構
成としては、駆動部と発電部を具備しており、駆動部か
ら発電部への長手方向に振動変位が存在している。そし
て、最も振動変位が小さいノーダルポイントにおいて、
支持具等により機械的に保持する必要がある。このノー
ダルポイントが、振動応力の最大点となっている。ま
た、圧電のトランスのように輪郭固有振動する素子は、
その稜部において振動応力の影響を受けやすく、入力電
力の増大とともに、振動変位量も増大し、振動応力も増
大するため、影響が大きくなる。さらに、圧電トランス
は、駆動部の分極方向は厚み方向へ施され、発電部の分
極方向は長手方向へと施されており、分極方向が異なっ
ているため、発電部と駆動部の境界部分において内部応
力方向が異なり、その稜部において振動応力の影響を受
けやすい構成となっている。従って、圧電セラミック素
子を、高電圧による分極したり、ハイパワーによって駆
動させたり際に、振動応力の働く振動変位方向(長手方
向)で、かつ、振動応力の最大点であるノーダルポイン
トの稜部、あるいは内部応力方向の異なる発電部と駆動
部の境界部分の稜部からの自己破壊が発生しやすいもの
であった。
【0004】本考案の目的は、圧電トランスの基材であ
るセラミック板の各稜部を加工することにより、外部的
欠陥を防止するだけでなく、素子の分極時、駆動時に発
生する自己破壊を防止することのできる、より信頼性の
高い圧電トランスを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本考案は、矩形
状の圧電セラミック板の一部が厚み方向に分極され、そ
の少なくとも表裏面には、入力電極が形成された駆動部
と、前記圧電セラミック板の前記駆動部以外の部分が長
手方向に分極され、その端部には、出力電極が形成され
た発電部を具備し、前記駆動部と前記発電部が各々ほぼ
直交する方向に分極されてなり、前記各入力電極に交流
電圧を印加することにより、全体として、長手方向に強
い機械的振動を起こし、変圧された電圧を前記出力電極
から出力されてなる圧電トランスにおいて、前記圧電ト
ランスの前記振動変位方向である長手方向の各綾部のみ
が、平面状の面取り、あるいはアール状の面取りが施さ
れていることを特徴とする。
【0006】
【作用】本考案により、圧電セラミック板の綾部の欠け
を著しく減少させて、外部からの力による欠陥の発生を
抑制することができる。また、分極時、駆動時に、振動
応力が圧電セラミック板の稜部への集中するのを緩和し
て自己破壊を起こしにくくすることができる。従って、
圧電セラミック素子の限界電流値を高めることができ、
圧電トランスとして利用できる出力パワーを上げること
が可能となる。なお、限界電流値とは、素子への電気入
力を上げてゆくと振動振幅の増大とともに振動応力も増
大し、この素子自身の振動応力によってセラミック材料
の強度限界を超えて素子が自己破壊を起こす限界電気入
力のことである。る。
【0007】
【実施例】次に、本考案の実施例について、図1、図2
を参照にして説明する。図1は本考案の実施例を示す圧
電トランスの斜視図であり、図2は図1の出力電極方向
からみた側面図である。圧電セラミック板11はセラミ
ックを焼成して形成された矩形状の圧電セラミック板で
あり、全ての稜部を研磨により平面状の面取りを行うこ
とにより得られる。また、あらかじめ全ての稜部が平面
状の面取り形状に形成されたセラミック成形型を用いて
成形されたセラミック材料を焼成することによっても得
られる。その平面状の面取りが行われた圧電セラミック
板11の左半分は駆動部11Aでありその表裏両面に入
力電極21、31が形成されている。前記圧電セラミッ
ク板11の右半分は発電部11Bでありその右端部側面
に出力電極41が形成されている。これらの電極は銀炉
ペイントの焼付けによって設ける。そして、電歪および
圧電効果によりトランスとしての機能をもたせるため、
入力電極21、31を短絡して、それと出力電極41と
の間に直流電界をかけて発電部11Bを長さ方向に分極
した後、入力電極21、31を開放してその間に直流電
界を印加し駆動部11Aを厚み方向に分極する。この分
極により駆動部11Aと発電部11Bとは分極の方向が
直交することになる。以上のように構成された圧電トラ
ンスは、その寸法によって輪郭固有振動を示し、その長
手方向の共振周波数の電圧を入力電極21、31に接続
された入力端子(図示せず)に加えて励振すると、変圧
された電圧を出力電極に接続された端子(図示せず)か
ら取り出すことができる。
【0008】本考案の実施例では、圧電セラミック板の
全ての稜部に平面状の面取り加工したが、矩形状の圧電
トランスの場合、長手方向に延在する稜部11a、11
b、11c、11dのみを平面状に面取り加工するだけ
でもよい。これは、振動応力による自己破壊が多いの
は、応力の働く変位方向(長手方向)で、かつノーダル
ポイント(振動節部)の綾部であることに起因する。
【0009】また、本考案の実施例では、稜部を平面状
に面取り加工したが、図3、図4に示すように、圧電セ
ラミック板12の稜部をバレル研磨等によりアール状に
面取り加工してもよい。この場合においても、面取り加
工の部位としては全ての稜部について行ってもよいし、
12a、12b、12c、12dといった振動応力の破
壊部位が高い(応力のもっとも大きくなる部位)長手方
向の稜部についてのみ行ってもよい。面取り加工の形状
をアール形状にしたことにより、圧電セラミック板の稜
部に角がなくなり、外部欠陥の抑制、振動応力の緩和を
平面状の面取りに比べてより一層効果的にすることがで
きる。
【0010】また、本考案の実施例では、圧電トランス
の素子として単層の圧電セラミック板を例示したが、多
層の圧電セラミック板に内部電極を形成した、積層型圧
電トランスにも適用できることは言うまでもない。
【0011】
【考案の効果】本願考案により、次のような効果を得る
ことができる。圧電トランス(圧電セラミック板)の
綾部の欠けを著しく減少させて、外部からの力による欠
陥の発生を抑制することができる。従って、圧電トラン
スの外部的要因による欠陥を防止することができる。
圧電トランス(圧電セラミック板)を駆動部から発電部
への長手方向に分極処理する際に、圧電セラミック板が
長手方向に伸びようとする。このとき、圧電トランス
(圧電セラミック板)の綾部の欠陥によって起因する自
己破壊(素子の機械的破壊)を防止することができる。
圧電トランス(圧電セラミック板)を駆動(輪郭固有
振動)させた場合に、圧電トランス(圧電セラミック
板)の綾部に集中しやすい振動応力を分散、緩和させる
ことができる。従って、前記稜部に振動応力が集中する
ことによって起因する自己破壊(素子の機械的破壊)を
防止することができる。特に、振動応力の最大部分とな
るノーダルポイント、ならびに内部応力方向の異なる駆
動部と発電部の境界部分において自己破壊が発生しやす
くなるが、当該圧電トランス(圧電セラミック板)の綾
部への振動応力を分散、緩和させることにより、前記自
己破壊を防止することができる。なお、これらの自己破
壊は、ハイパワーになるほど、振動変位量が大きくな
り、振動応力も増大するため、素子自身の振動応力によ
ってセラミック材料の機械的強度限界を超えて素子が自
己破壊を起こしやすくなる。圧電トランスのノーダル
ポイントでは、前記振動の応力最大部分であるが、振動
変位の最も小さい部分であるため、支持具、ケースの支
持部分等を配置して圧電トランスが機械的に保持され
る。そのため、前記支持具、前記ケース支持部分などが
圧電トランスの稜部と接触することによる外部的要因
と、振動応力の最大部分であることの内部的要因が組合
わさり、最も、圧電トランスの自己破壊が発生しやす
い。しかし、面取りを施すことにより、圧電トランスの
自己破壊をなくすことができるため、電気的特性が劣化
したり、保持強度が劣化することのないより信頼性の高
い圧電トランスを提供できる。圧電トランスの自己破
壊が発生しにくいため、素子の限界電流値を高める(ハ
イパワーにする)ことができる。この限界電気入力を高
める事ができれば利用できる出力パワーを上げることが
可能となり、より電気的特性の優れた圧電トランスを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す圧電トランスの斜視図で
ある。
【図2】図1の側面図である。
【図3】本考案の他の実施例を示す圧電トランスの斜視
図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】従来の圧電トランスの斜視図である。
【符号の説明】
1,11・・・圧電セラミック板 1A,11A・・・駆動部 1B,11B・・・発電部 2,21,3,31・・・入力電極 4,41・・・出力電極 5,6・・・入力端子 7・・・出力端子

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 矩形状の圧電セラミック板の一部が厚み
    方向に分極され、その少なくとも表裏面には、入力電極
    が形成された駆動部と、 前記圧電セラミック板の前記駆動部以外の部分が長手方
    向に分極され、その端部には、出力電極が形成された発
    電部を具備し、 前記駆動部と前記発電部が各々ほぼ直交する方向に分極
    されてなり、前記各入力電極に交流電圧を印加すること
    により、全体として、長手方向に強い機械的振動を起こ
    し、変圧された電圧を前記出力電極から出力されてなる
    圧電トランスにおいて、前記圧電トランスの前記振動変位方向である長手方向の
    各綾部のみが、 平面状の面取り、あるいはアール状の面
    取りが施されていることを特徴とする圧電トランス。
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WO2013171914A1 (ja) * 2012-05-14 2013-11-21 京セラ株式会社 圧電アクチュエータ、圧電振動装置および携帯端末
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