JP2602368B2 - 熱間圧延材の圧延機出側温度制御方法 - Google Patents

熱間圧延材の圧延機出側温度制御方法

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JP2602368B2 JP3058979A JP5897991A JP2602368B2 JP 2602368 B2 JP2602368 B2 JP 2602368B2 JP 3058979 A JP3058979 A JP 3058979A JP 5897991 A JP5897991 A JP 5897991A JP 2602368 B2 JP2602368 B2 JP 2602368B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間圧延プロセスにお
ける仕上圧延機出側の圧延材の温度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延プロセスにおいては、仕上圧延
機出側の圧延材の温度がそれの品質に大きな影響を及ぼ
すので、その温度をあらかじめ定めた目標温度に制御す
るために、制御系の板間セットアップ時に、圧延材の頭
部が仕上圧延機を抜けるときの通板速度(以下、初期通
板速度と呼ぶ)が設定される。
【0003】そこで従来は、粗圧延機最終段後方及び仕
上圧延機の入側に圧延材の温度を測定する温度計を設置
し、該温度計の検出温度に基づいて圧延材が圧延機を出
る際の温度を予測し、これが目標温度と一致するように
圧延速度等の調整を行っている。この種の技術は、例え
ば、特公昭61−3565号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法には、次のような問題がある。すなわち、従来の方法
では、圧延機入側の圧延材の温度,ロール冷却水温度,
圧延加工中の発熱量,目標板厚,目標温度等に基づいて
不完全な数式モデル式を用いて仕上圧延機出側の温度を
予測した上で、仕上圧延機出側の温度が管理温度の公差
内に入るように初期通板速度を決定している。このた
め、操業中に操業条件が変化した場合や仕上圧延機出側
の温度の予測が困難な圧延材では、従来方法で予測した
速度で初期通板をさせた場合、圧延材頭部の仕上圧延機
出側の温度が管理の公差範囲に入らないことが生ずる。
【0005】このため、操業条件が変化した場合や仕上
圧延機出側の温度の予測が困難な場合は、従来法により
算出された初期通板速度を熟練オペレータが自分の経験
に基づいて補正を行っていた。
【0006】本課題を解決すべく、本発明者らは特願平
1−250203号により、一手法を提案している。
【0007】本発明は、操業条件の変化がある場合や仕
上圧延機出側の温度の予測が困難な場合でも、仕上圧延
機出側の温度が管理温度の公差範囲に入るように目標温
度を再度決定し、初期通板速度設定を与える方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、順次に送り込まれる圧延材を、
加熱炉,スケールブレーカ,粗圧延機,及び仕上圧延機
に順に通して圧延する際に、仕上圧延開始直前の圧延材
に関する第1群データと同一の加熱炉から抽出され既に
圧延された直近の圧延材に関する第1群データとのそれ
ぞれのデータについて差分をつくり、 a)該差分が予め設定した基準以内であるときは、前記
同一加熱炉から抽出され既に圧延された直近の圧延材を
圧延した初期通板速度実績を基準として、圧延開始直前
の圧延材に関する第2群データと同一加熱炉から抽出さ
れ既に圧延された直近の圧延材に関する第2群データの
それぞれのデータに関する差分に応じて補正した初期通
板速度に基づいて圧延材を仕上圧延し、 b)該差分が予め設定した基準超であるときは、頻繁に
圧延される典型圧延材を圧延するときの典型材の初期通
板速度を基本にし、典型圧延材に関する第1A群データ
と仕上圧延開始直前の圧延材に関する第1A群データの
それぞれのデータについての差分と、さらに、圧延開始
直前の圧延材に関する第2群データと典型圧延材に関す
る第2群データのそれぞれのデータに関する差分に応じ
て補正した初期通板速度に基づいて圧延材を仕上圧延す
る。
【0009】本発明の好ましい実施態様において、圧延
材に関する第1群データは、 最終段粗圧延機到着時刻(t R6 [時°分′秒″], 最終段粗圧延機通過時板厚(h R6 [mm], 製品目標板厚(h F7AIM [mm], 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度(TR6
[℃], 製品目標引っ張り強さ(TS)[kg/mm2]及び 圧延材頭部が仕上圧延機出側を通過したときの目標温
(FT AIM [℃] (製品の引っ張り強さ,製品板厚等の条件と仕上温度上
限公差及び仕上温度下限公差から計算される圧延材頭部
が仕上圧延機出側を通過したときの目標温度で、通常
「FT狙い温度」と称される)である。
【0010】また、第1A群データは、 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度(T R6
[℃], 製品目標引っ張り強さ(TS)[kg/mm2]及び 圧延材頭部が仕上圧延機出側を通過したときの目標温
(FT AIM [℃] (製品の引っ張り強さ、製品板厚等の条件と仕上温度上
限公差及び仕上温度下限公差から計算される圧延材頭部
が仕上圧延機出側を通過したときの目標温度で、通常
「FT狙い温度」と称される)の少なくともを含む1
つ以上である。
【0011】さらに、圧延材第2群データは、 レバース通板を行うスケールブレーカの通過回数(N
VSB [回] レバース通板を行う粗圧延機の通過回数(N R2
[回] 最終段粗圧延機通過時から仕上圧延機入側到着迄の経
過時間(t R6FMMNLAP )[秒] のうち少なくともを含む1つ以上である。
【0012】
【作用】まず、図2を用いて、本発明を実施する圧延シ
ステムの主要部の構成を説明する。図2において連続鋳
造機(図示せず)によって生成されるスラブは、所定の
経路を搬送され、装入テーブル10を通って加熱炉に装
入される。この例では、3基の加熱炉21,22及び2
3が備わっており、スラブはこれらのうちいづれかの加
熱炉に装入される。加熱炉内のスラブは、所定の圧延温
度に達すると、加熱炉から抽出されて抽出テーブル12
上を通って矢印ARの方向に搬送される。概略で言う
と、スラブの進行方向には、まずスケールブレーカVS
B(バーティカル・スケール・ブレーカ)が存在し、次
に粗圧延機が存在し、次に仕上げ圧延機が存在する。な
お、仕上げ圧延が終了した薄板状の圧延材は、図示しな
いコイラーにより、コイル状に巻き取られる。スケール
ブレーカVSBは、圧延材の表面に水を吹き付けて、圧
延材の表面に付着したスケールを除去する。粗圧延装置
は、この例では圧延材の進行方向に向けて順番に並べら
れた6基の圧延スタンドR1〜R6で構成されている。
また、仕上げ圧延装置は、同様に7基の圧延スタンドF
1〜F7で構成されている。仕上げ圧延装置の直前位
置、及び仕上げ圧延装置の1番スタンドと2番スタンド
の間に、それぞれスケールブレーカFSBが配置されて
いる。更に、仕上げ圧延装置の各スタンドの間には、ス
タンド間注水機構SHが配置されている。
【0013】次に、データについて詳細を説明する。
【0014】まず、圧延材に関する第1群データは、 最終段粗圧延機到着時刻(tR6[時°分′秒″]
圧延材頭部が板厚計S1に到着した時刻とし、 最終段粗圧延機通過時板厚(hR6[mm]は板厚計
S1により計測され、 製品目標板厚(hF7AIM[mm]は図示しない上位
計算機から伝送される。 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度(TR6
[℃]はS3により計測され、 製品目標引っ張り強さ(TS )[kg/mm 2 は図
示しない上位計算機から伝送され、 圧延材の頭部が仕上圧延機出側を通過したときの目標
温度(FTAIM )[℃] (製品の引っ張り強さ、製品板厚等の条件と仕上温度上
限公差及び仕上温度下限公差から計算される、圧延材頭
部が仕上圧延機出側を通過したときの目標温度で、通常
「FT狙い温度」と称される)は本発明実施中に計算さ
れる。
【0015】圧延材に関する第2群データは、 レバース通板を行うスケールブレーカの通過回数(N
VSB )はVBSカウンタで計測され、 レバース通板を行う粗圧延機の通過回数(NR2 )は
R2カウンタで計測され、最終段粗圧延機通過時から
仕上圧延機入側到着迄の経過時間( R6FMNLAP )は、最
終段粗圧延機到着時刻(tR6 )と圧延材頭部が仕上圧
延機入側温度計S4に到着した時刻(tFMN )との差を
時間測定装置30が測定したものである。
【0016】さらに、上記以外のデータとして、最終段
粗圧延機通過板幅(WR6 )は板幅計S2により計測さ
れ、仕上圧延機入側温度(TF0 )はS4の計測値であ
り、仕上圧延機出側温度(TF7 )はS5の計測値であ
る。なお、仕上圧延機入側温度計S4を以下においては
FMNと称する。
【0017】図2において、粗圧延機で圧延中で圧延材
の頭部が板厚計S1を通過した圧延材(以下、今回材と
呼ぶ)がS1を通過したときに、図1に示すフローに基
づき初期通板速度を決定し、今回材の頭部がS4を通過
したときに行われる仕上圧延機のセットアップを行う計
算に際し、計算された初期通板速度が用いられる。
【0018】次に、図1に基づいて、本発明の作用を説
明する。以下の説明において等号”=”は代入を意味す
る。
【0019】本発明の方法の前半は、直近に圧延された
圧延材と今回圧延する圧延材との第1群のデータに関す
る差分が予め設定した基準以内の場合に、前材の初期通
板速度をもちいて、今回材の初期通板速度を決定する場
合である。仕上げ圧延装置出側の圧延材頭部の初期通板
速度を、基本的には次のフローに基づいて算出してい
る。
【0020】図1において、 (A1):今回材が、圧延困難グループ,温度が出やす
いグループ,一般グループのいずれに属するかの判定。
【0021】(A2):今回材の頭部が仕上げ圧延機出
側温度が仕上圧延機出側の管理目標温度(FT)の公差
範囲内に入るように、再度仕上出側の目標温度(以下、
FT狙い温度と称する)FTAIM を以下のように算出す
る。
【0022】 FTAIM =(FT+FTMAX )/2 (今回材が困難グループに属する場合) (1a) FTAIM =(FT+FTMIN )/2 (今回材が温度が出やすいグループに属する場合) (1b)FT AIM =FT (今回材が一般のグループに属する場合) (1c) ただし、 FT [℃]:今回材の頭部の仕上圧延機出側の管理
目標温度, FTMAX[℃]:今回材の頭部の仕上圧延機出側の管理
目標温度公差上限, FTMIN[℃]:今回材の頭部の仕上圧延機出側の管理
目標温度公差下限、 である。
【0023】(B1):今回材と同一炉から抽出され圧
延済みの直近の圧延材(以下、前材と呼ぶ)に関する第
1群データの差すなわち、今回材の 最終段粗圧延機到着時刻(t R6)[秒], 最終段粗圧延機通過時板厚(h R6)[mm], 製品目標板厚(h F7AIM)[mm], 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度(T R6
[℃], 製品目標引っ張り強さ(TS)[kg/mm2]及び FT狙い温度(FAIM )[℃]、 からそれぞれ、前材の 最終段粗圧延機到着時刻(t R6 )[秒], 最終段粗圧延機通過時板厚(h R6 )[mm], 製品目標板厚(h F7AIM )[mm], 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度(T R6
[℃], 製品目標引っ張り強さ(TS)[kg/mm 2 ]及び FT狙い温度(FT AIM )[℃] を差引き、最終段粗圧延機到着時刻の差(Δt R6 )[秒], 最終段粗圧延機通過時板厚の差(Δh R6 )[mm], 製品目標板厚の差(Δh F7AIM )[mm], 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度の差(ΔT R6
[℃], 製品目標引っ張り強さの差(ΔTS)[kg/m
2 ]及び FT狙い温度の差(ΔFT AIM )[℃] とし、〜 が所定の基準値を満たすかを確認する。
【0024】次に、何故〜のデータの差を用いて、
前材を用いるか典型圧延材を用いるかを判別するかの根
拠を述べる。の差は今回材と前材との時間の隔たりを
表す。操業条件は時々刻々と変化しているので、今回材
と前材との時間の隔たりが大きい場合は、前材を基準と
して今回材の初期通板速度をすると、大きな誤差を招く
ことになるので、一定の時間超の間隔をおいたならば、
典型圧延材を基本にして初期通板速度を算出すべきであ
る。 の差及びの差は、今回材と前材の温度の差であ
り、 は熱容量の差ととらえられる。今回材と前材の温
度に関わる値の差が一定の値より大の場合、典型圧延材
を基本にして初期通板速度を算出すべきである。の差
は、圧下率等、今回材と前材圧延条件に大きく影響を与
えるので、今回材と前材の温度の差が一定の値より大の
場合、典型圧延材を基本にして初期通板速度を算出すべ
きである。は鋼種を意味する。鋼種に関して今回材と
前材の差異どれほど有るかを定量化したい。しかしなが
ら、膨大な量の鋼種を定量化するのは極めて困難であ
る。そこで、鋼種を製品の引っ張り強さで代表させ、製
品の引っ張り強さの差を今回材と前材の鋼種の差とす
る。
【0025】次に所定の基準値の決め方について述べ
る。まず、最終段粗圧延機到着時刻の差(ΔtR6
[秒]は、前材以前の圧延材の値を用いて今回材の仕上
圧延機出側の温度を仕上圧延機出側の管理目標温度の公
差内(例えば±45[℃]以内)に入れる初期通板速度
を算出しえた今回材と前材以前の圧延済材との最小時間
間隔とする。次に、最終段粗圧延機通過時板厚の差
(Δh R6 )[mm]は、過去の圧延結果の統計より仕上
圧延機出側の温度に影響を及ぼす最小の板厚変化とす
る。次に、製品目標板厚の差(Δh F7AIM )[mm]
は、圧延機のセット替えが必要な値を使用した。
【0026】次に、最終段粗圧延機到着時の圧延材の
温度の差(Δt R6 )[℃]は、仕上圧延機出側の管理目
標温度の公差例えば±45[℃]前後とする。これは、
最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度の差が仕上圧延機
出側の管理目標温度の公差を超えたなら、今回材を前材
と同様に圧延したのでは仕上圧延機出側の管理目標温
の公差に入れることは困難と考えられるからである。次
に、製品目標引っ張り強さの差(ΔTS)[kg/m
2]は、圧延上区別したい鋼種を代表する製品目標引
っ張り強さの差の最小値とする。最後に、FT狙い温
度の差(ΔFTAIM )[℃]は、仕上圧延機出側の管理
目標温度の公差の中で最小のものとした。また、圧延ピ
ッチが速いとき、伝送等の都合により、前材のデータを
アクセスできないときがある。この時は、同一炉から抽
出されて圧延済みの直近より1本前の圧延材(以下、前
々材と称する)を前材と見なして以下の処理を行う。
【0027】(C1):所定の基準値を満たした場合
は、今回材と前材は同じ性質の板であると考え、今回材
の初期通板速度VN[mpm]を前材の初期通板速度VB
[mpm]とする。すなわち、VN =VBとする。
【0028】(C2):前材と今回材の第2群データの
差分に相当する速度補正を実施する。 VSBのパス回数の差(ΔNVSB )[回], R2パス回数の差(ΔNR2 )[回]及び R6からFMN移送時間の差(Δt R6FMNLAP
[秒]、 に起因する誤差に相当する速度ΔVVSB[mpm],Δ
R2[mpm],ΔV R6FMNLAP [mpm]をそれぞれ、 ΔVVSB =fVSB ・ΔNVSB ・fCO (2) ΔVR2 =fR2 ・ΔNR2 ・fCO (3) ΔV R6FMNLAP R6FMNLAP Δt R6FMNLAP ・fCO (4) と計算し、 VN =VN +ΔVVSB +ΔVR2ΔV R6FMNLAP (5) と補正を施す。
【0029】ここで、VSBのパス回数の差(ΔN
VSB )[回]は、パス回数で失う熱量の差を示してお
り、R2パス回数の差(ΔNR2 )[回]は、R2パ
ス回数で失う熱量の差を示しており、R6からFMN
移送時間の差(Δt R6FMNLAP [秒]は、最終段粗圧
延機から仕上圧延機入側までの移送中に失う熱量の差を
表しているので、前材と今回材の失った熱量の差分をと
り、今回材の方が前材より熱量を失っているなら、ΔV
VSB[mpm],ΔVR2[mpm],ΔV
R6FMNLAP [秒]と速度を増加させることで温度の降下を
防止する。なぜなら、初期通板速度を高めれば、仕上圧
延機出側の圧延材頭部の温度は上がるからである。
【0030】 fVSB [℃] :今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]から VSBを[回]通過あたり 仕上圧延機出側での今回材の温度降量[℃/回]を 求めるテーブルである。
【0031】 fR2 [℃] :今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]から R2を[回]通過あたり 仕上圧延機出側での今回材の温度降量[℃/回]を 求めるテーブルである。
【0032】 R6FMNLAP [℃]:今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]及び 今回材の最終段粗圧延機出側板厚(hR6 )から 最終段粗圧延機から仕上圧延機入側まで移送される 時間による今回材の温度降量を算出する温度降下係 数[℃/秒]を求めるテーブルである。
【0033】 fCO[mpm/℃] :今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]及び 今回材の最終段粗圧延機出側板厚(hR6 )から 温度降下量に基づく速度補正係数[mpm/℃]を 求めるテーブルである。
【0034】以上述べたfVSB,fR2 R6FMNLAP 及び
CO における目標板厚に関しては、本発明者らの行っ
た種々の実験の結果より、5.0[mm]以下の任意の
きざみ幅とすれば、仕上圧延機通過時の圧延材頭部の温
度を安定的に管理目標温度の公差範囲内に入れることが
できる。また、最終段粗圧延機出側板厚に関しては5.
0[mm]以下の任意のきざみ幅とすることが好まし
い。
【0035】(C3):スタンド間注水本数およびFS
B使用本数については、前材と同じとする。
【0036】以上の手順により、初期通板速度,スタン
ド間注水使用本数,FSB使用本数がきめられ、圧延材
頭部の仕上圧延機出側温度が所定の管理値の公差範囲に
入りうる。
【0037】次に、本発明の方法の後半について説明す
る。本発明の方法の後半は、典型圧延材を用いて初期通
板速度を決める場合である。本発明の方法の後半におい
て使用するデータは、本発明の方法の前半と同様に〜
である。また、〜を第1A群データと呼ぶ。以
下、図1を用いて説明する。図1において、ブロック
(A1)〜(B1)は上述の本発明の方法の前半と同様
に処理される。
【0038】(D1):所定の基準値を満たさない場合
は、今回材と前材はほぼ同じ性質の板ではないと考え
る。そこで、頻繁に通板される圧延材(以下、典型材と
呼ぶ)の初期通板速度を今回材の初期通板速度VN[m
pm]とする。すなわち、VN =fV とする。ここで、
V[mpm]は、今回材の目標板厚(hF7AIM )[m
m]と今回材の最終段粗圧延機出側板厚(hR6 )から
初期通板速度[mpm/℃]を引くテーブルである。
【0039】(D2):典型圧延材と今回材と第1A群
のデータの差すなわち、今回材の 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度(T R6 )[℃] 製品目標引っ張り強さ(TS)[kg/mm2]及び FT狙い温度(FAIM )[℃]、 からそれぞれ、典型圧延材の 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度(T R6 )[℃] 製品目標引っ張り強さ(T[kg/mm2]及び FT狙い温度(FAIM )[℃]、 を差引き、 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度の差(ΔTR6
[℃], 製品目標引っ張り強さの差(ΔTS)[kg/m
2]及び FT狙い温度の差(ΔFTAIM )[℃]、 とし、〜に起因する初期通板速度誤差ΔV TR6 [m
pm],ΔVFTAIM[mpm]及びΔVTS[mpm]を
補正する。すなわち、 ΔV TR6 =f TR6 (6) ΔVFTAIM =fFTAIM (7) ΔVTS =fTS (8) とそれぞれ計算し、 VN =VN +ΔVR6T +ΔVFTAIM +ΔVTS (9) と補正を施す。ここで、 TR6 ,fFTAIM ,fTSは以下
に示す通りである。
【0040】 TR6 [mpm]:今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]及び今回材 典型材とのΔTR6[℃]からΔVTR6[mpm]を求め るテーブルである。
【0041】 fFTAIM[mpm]:今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]及び今回材 典型材とのΔFTAIM[℃]からΔVFTAIM[mpm]を 求めるテーブルである。
【0042】 fTS [mpm]:今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]及び今回材 典型材とのΔTS[kg/mm2]からΔVTS[mpm] を求めるテーブルである。
【0043】以上述べたfV TR6 ,fFTAIM
R6FMNLAP びfCO における目標板厚に関しては、本発
明者らの行った種々の実験の結果より、5.0[mm]
以下の任意のきざみ幅とすれば、仕上圧延機通過時の圧
延材頭部の温度を安定的に管理目標温度の公差範囲内に
入れることができる。また、温度に関しては20.0
[℃]以下の任意のきざみ幅とすることが好ましい。同
様に、引っ張り強さに関しては5.0[kg/mm2
のきざみ幅をもたせることが好ましい。
【0044】(D3):今回材第2群データ VSBのパス回数(N VSB )[回], R2パス回数(N R2 )[回]及び R6からFMN移送時間(t R6FMNLAP [秒]、 から典型圧延材の第2群データ VSBのパス回数(N VSB )[回], R2パス回数(N R2 )[回]及び R6からFMN移送時間(t R6FMNLAP [秒]、 をそれぞれ差引き、VSBのパス回数の差(ΔN VSB )[回], R2パス回数の差(ΔN R2 )[回]及び R6からFMN移送時間の差(Δt R6FMNLAP
[秒] 〜に起因する誤差に相当する速度ΔVVSB[mp
m],ΔVR2[mpm],ΔV R6FMNLAP [mpm]を
それぞれ ΔVVSB =fVSB ・ΔNVSB ・fCO (10) ΔVR2 =fR2 ・ΔNR2 ・fCO (11) ΔV R6FMNLAP R6FMNLAP ・Δt R6FMNLAP ・fCO (12) と計算し、 VN=VN+ΔVVSB+ΔVR2ΔV R6FMNLAP (13) と補正を施す。
【0045】ここで、 fVSB [℃] :今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]からVSBを [回]通過あたりの仕上圧延機出側での今回材の温度 降量[℃]を求めるテーブルである。
【0046】 fR2 [℃] :今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]からVSBを [回]通過あたりの仕上圧延機出側での今回材の温度 降下量[℃]をめるテーブルである。
【0047】 fR6FMNLAP [℃]:今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]及び今回材の最 終段粗圧延機出側板厚(hR6 )から最終段粗圧延機から 仕上圧延機入側まで移送される時間(t R6FMNLAP )[秒] の差による今回材の温度降量を算出する温度降下係数 [℃/秒]を求めるテーブルである。
【0048】 fCO[mpm/℃] :今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]及び今回材の最終 段粗圧延機出側板厚(hR6 )から温度降下量に基づく速 度補正係数[mpm/℃]を求めるテーブルである。
【0049】(E1):FSBの使用本数は、予め登録
した特殊材の場合は1本とする。予め登録した特殊材以
外は2本とする。
【0050】(E2):FSB使用本数を1本と変更し
た場合の温度変化量を ΔVFSB =fFSB ・fCO (14) として初期通板速度を、 ΔVN =ΔVN −ΔVFSB (15) と減少させる方向で補正する。ここで、fFSB[℃]
:今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]から仕上圧
延機出側での今回材の温度降下量[℃]を引くテーブル
、目標板厚に関しては0.2[mm]〜5.0[mm]きざみのメッ
シュをもつ
【0051】(F1):スタンド間注水本SHの使用本
数SHNの初期値を決める。スタンド間注水はSH1か
らSH6まで順次用いることとし、 SHN =4 (16) とは、SH1,SH2,SH3及びSH4の4本を用い
ることを意味する。
【0052】 SHN =fW (17) ここで、fW[本]は、今回材の目標板厚(hF7AIM
[mm]からスタンド間注水機構の使用本数(SHN
の初期値を引くテーブルである。
【0053】(F2):注水により予測される温度降下
分を初期通板速度を VN =VN +ΔVW (18) ΔVW =fWT CO SHN (19) のように増加させることで補正する。ただし、 fWT[℃/本] :今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]からスタンド間注 水機構使用1[本]あたりの温度降下量を求めるテーブル である。
【0054】(G1):仕上圧延機を材料が抜けてから
次の材料を噛み込むまでの時間(以下、圧延ピッチと呼
ぶ)が所定の時間超の場合は、(I1)へ飛ぶ。
【0055】(H1):圧延ピッチが所定の時間以内の
場合は、初期通板速度を上げる必要があるので、上げる
べき通板速度の量に応じて注水本数を増やして冷却する
ことで、温度を適正な値とする必要がある。そこで、現
在の注水本数を、 SHN1 =SHN (20) と別の変数(SHN1 )に記憶させ、注水本数を強制的
に6本にする。すなわち 、 SHN =6 (21) とし、注水により予測される温度降下分に相当する初期
通板速度増加量を ΔVW =fWT ・fCO ・(6−SHN1 ) と算出し、 VN =VN +ΔVW (22) のように補正する。
【0056】(I1):既に決められた、所定の速度上
限と速度下限以内に速度が決まった場合、VN[mp
m]をもって、初期通板速度とする。
【0057】(J1):初期通板速度が所定の速度上限
(VMAX )[mpm]を超える場合、すなわち、VN
VMAX の場合は、 SHN =SHN −1 (23) とし、注水により予測される温度降下分を初期通板速度
を VN =VN −ΔVW (24) ΔVW =fWT ・fCO ・SHN (25) のように補正する。ただし、fVMAX[mpm]:今回材
の目標板厚(hF7AIM )[mm]から速度上限値(V
MAX )[mpm]を求めるテーブルである。
【0058】(J2)初期通板速度が所定の速度下限
(VMIN )[mpm]を下まわる場合、すなわち、 VN <fVMIN (26) の場合は、 SHN =SHN +1 (27) とし、注水により予測される温度降下分を初期通板速度
を VN =VN +ΔVW (28) ΔVW =fWT ・fCO ・SHN (29) のように補正する。ただし、 fVMIN[mpm]:今回材の目標板厚(hF7AIM )[mm]から速度上限値 (VMIN )[mpm]を求めるテーブルである。
【0059】以上の手順により、第2番の発明につい
て、初期通板速度,スタンド間注水使用本数,FSB使
用本数がきめられ、圧延材頭部の仕上圧延機出側温度が
所定の管理目標温度の公差範囲に入りうる。
【0060】
【実施例】本発明の実施例を、表1,表2及び表3を参
照しながら数値を用いて具体的に説明する。
【0061】
【表1】
【0062】表1には実施例に用いる前材(0A)と典
型圧延材(0B)の一例を示す。表2には前材を用いて
初期通板速度を決定した場合の例を示し、表3には典型
材を用いて初期通板速度を決定した場合の例を示した。
【0063】各表に示された、〜は第1群データで
ある。また、〜は前述の第1A群データである。な
お、aは圧延ピッチ[秒]である。
【0064】また、{今回材データ}−{前材・典型圧
延材データ}は、今回材データと前材データのそれぞれ
のデータの差分であり、〜に示される。
【0065】前述の式に現れたf V ,f TR6 ,f FTAIM
TS ,f VSB ,f R2 ,f R6FMNLAP ,f CO ,SH N ,f W
FSB ,V MAX ,V MIN は、表2,表3上の(10)〜(20)及
び(A)のように予め設定されている。例えば、表3の
該当する欄には (10)典型材の初期通板速度テーブル値(f V )[mp
m] 、 (11)最終段粗圧延機出側温度の差(に対応)による初
期通板速度補正テーブル (fTR6)[mpm]、 (12)FT狙い温度の差(対応)による初期通板速度補
正テーブル値(fFTAIM) [mpm]、 (13)製品目標引っ張り強さの差(に対応)による初期
通板速度補正テーブル値(fTS)[mpm]、 (14)VSB通過回数による温度降下補正テーブル値(f
VSB)[℃/回]、 (15)R2通過回数による温度降下補正テーブル値
(fR2)[℃/回]、 (16)最終段粗圧延機から仕上圧延機入側到着迄の温度降
下補正テーブル値(f R6FMNLAP [℃/秒]、 (17)温度降下から初期通板速度への換算テーブル値(f
CO)[mpm/℃]、 (18)スタンド間注水機構使用本数(SHN)初期値
[本]、 (19)スタンド間注水機構使用による温度降下(fW
[℃/本]、 (20)FSB使用本数変更による温度変更(fFSB
[℃]、 (A)速度上下限値(VMAX,VMIN)[mpm] のように対応するテーブル値を引いて記入した。
【0066】また、本実施例は、FSBの本数変更のな
い場合を取り上げた。
【0067】さて、本発明の方法の前半の実施例につい
て、図1を参照しながら説明する。これは、ケースNo.
1〜4に対応する。
【0068】
【表2】
【0069】(A1):本実施例において、 1)製品目標板厚(h F7AIM )が4.0[mm]以下の
圧延材は「圧延困 難グループ」として取り扱う。
【0070】2)製品目標板厚(h F7AIM )が4.0
[mm]以下かつ、 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温
度(T R6 )が1100[℃]以上 の場合は「温度が出や
すいグループ」として取り扱う。
【0071】という条件を設定した。
【0072】したがって、製品目標板厚(h F7AIM )が
3.0[mm]であるため、圧延困難グループに属する
と判定される。
【0073】 (A2):仕上圧延機出側管理目標温度(FT)が850[℃] 仕上圧延機出側管理目標温度公差上限(FTMAX)が950[℃] 仕上圧延機出側管理目標温度公差下限(FTMIN)が750[℃] FT狙い温度(FTAIM)は900[℃] と計算される。
【0074】(B1):表2の{今回材データ}−{前
材・典型圧延材データ}と記載された欄の〜に記載
されている。処理の分岐基準として、例えば、 最終段粗圧延機到着時刻の差(ΔtR6)が±780
[秒]以内、最終段粗圧延機通過時板厚の差(Δh R6 )が5.0
[mm]以内 、 製品目標板厚の差(ΔhF7AIM)が±0.4[mm]
以内、最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度の差(ΔT R6
が±50[℃]以内 、 製品目標引っ張り強さの差(ΔTS)が5.0[kg
/mm2]以内及び FT狙い温度の差(ΔFTAIM)が30.0[℃]以
内、 であるとき、前材を用いることとすると、いずれも満た
されるので、ケースNo. 1〜4は前材を用いて初期通板
速度を決定できる場合であると判断される。
【0075】(C1):初期通板速度の初期値を(10)の
欄に示す。
【0076】(C2):補正すべき量を(14)〜(20)に示
す。
【0077】(C3):FSBの使用本数は2本とする
ため、補正は行う必要なし。
【0078】スタンド間注水の本数も前材のままとする
ので補正の必要なし。
【0079】補正後の初期通板速度をの欄に示す。
【0080】2群データの補正のみを実施する。例え
ば、ケースNo.1の場合は、 (10)+{(14)×+(15)×+(16)×}×(17)+(20) =670+(1×2+1×2+1×5)×3+0 =697 と算出される。
【0081】以上の手順により、前材を用いる場合につ
いて、初期通板速度,スタンド間注水使用本数,FSB
使用本数をきめた。
【0082】次に、本発明の後半の実施例について説明
する。これは、表3に示すケースNo.8〜23に対応す
る。
【0083】
【表3】
【0084】(A1):本実施例において、 1)製品目標板厚(h 7FAIM )が4.0[mm]以下の
圧延材は「圧延 困難グループ」として取り扱う。
【0085】2)製品目標板厚(h 7FAIM )が4.0
[mm]以下かつ、 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温
度(T R6 )が1100[℃]以 上の場合は「温度が出や
すいグループ」として取り扱う。
【0086】という条件を設定した。
【0087】したがって、製品目標板厚(h 7FAIM )が
3.0[mm]であるため、圧延困難グループに属する
と判定される。
【0088】 (A2):仕上圧延機出側管理目標温度(FT)が860[℃] 仕上圧延機出側管理目標温度公差上限(FTMAX)が960[℃] 仕上圧延機出側管理目標温度公差下限(FTMIN)が760[℃] FT狙い温度(FTAIM)は910[℃] と計算される。
【0089】(B1):表3に示される{今回材デー
タ}−{前材・典型圧延材データ}欄の〜に記載さ
れている。処理の分岐基準として、例えば、 最終段粗圧延機到着時刻の差(ΔtR6)が±780
[秒]以内、 最終段粗圧延機通過時板厚の差(ΔhR6)が5.0
[mm]以内、 製品目標板厚の差(ΔhF7AIM)が±0.4[mm]
以内、 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度の差(ΔTR6
が±50[℃]以内、 製品目標引っ張り強さの差(ΔTS)が6.0[kg
/mm2]以内及び FT狙い温度の差(ΔFTAIM)が30.0[℃]以
内、 であるとき、前材を用いることとする。
【0090】しかしながら、が960[秒]で条件を
満たしていないので、ケースNo.8〜23は典型圧延材
を用いて初期通板速度を決定する場合であると判断され
る。
【0091】(D1〜D2):初期通板速度の初期値及
び補正すべき量を(10)〜(13)の欄に示す。
【0092】(D3)〜(F2):補正すべき量を(14)
〜(20)に示す。特殊材でないのでFSBの使用本数は2
本とする。スタンド間注水の本数は典型材のままとす
る。
【0093】例えば、1A群及び2群のデータに基づい
て補正するのでケースNo.8は、 (10)+(11)+(12)+(13)+{(14)×+(15)×+(16)×+(18)×(19)} ×(17)+(20) =630−5+20−10+(1×2+1×2+1×5+2×6)×3+0 =698 と算出される。
【0094】(G1):圧延ピッチが所定の時間19.
0[秒]を超えているので、圧延ピッチによる補正はし
ない。初期通板速度の最終結果をIに示す。
【0095】以上の手順により、典型圧延材を用いる場
合について、初期通板速度,スタンド間注水使用本数,
FSB使用本数をきめた。
【0096】表2,表3でI:通板速度,II:スタンド
間注水機構使用本数,III:FSB使用本数,IV:管理
温度(FT)と仕上圧延機出側温度(TF7)との誤差
(ΔTF7)[℃]及びV:判定を意味する。判定基準
には 2重丸:極めて良好(0.0≦|ΔTF7|≦45.
0), △:良好(45.0<|ΔTF7|<50.0), ×:使用不可(50.0≦|ΔTF7|) を採用した。
【0097】その結果、本発明の方法の前半を実施する
場合であるケースNo.1〜4は良好であった。
【0098】また、主要部分であり、本発明の方法の後
半を実施する場合であるケースNo.8〜23も良好であ
った。
【0099】
【効果】本発明の方法により、操業条件が変化した場合
や仕上圧延機出側の温度の予測が困難な場合熟練したオ
ペレータが介入しなくとも、圧延材頭部温度が安定して
公差範囲(±45.0[℃])に入り、歩留まり向上お
よび省力化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の仕上圧延出側温度制御の為の初期通
板速度決定処理を示すフロ−チャ−トである。
【図2】 本発明を実施する圧延システムを示すブロッ
クである。
【符号の説明】
10:装入テーブル 11:抽出テ
ーブル 12:搬送テーブル 20:装入/
抽出制御装置 21:第1加熱炉 22:第2加
熱炉 23:第3加熱炉 30:時間測
定装置 VSB:スケールブレーカ FSB:スケ
ールブレーカ R1〜R6:粗圧延機スタンド F1〜F7:
仕上圧延機スタンド SH:スタンド間注水機構 S1:粗圧延
機出側板厚計 S2:粗圧延機出側板幅計 S3:粗圧延
機出側温度計 S4:仕上圧延機入側温度計 S5:仕上圧
延機出側温度計 特許出願人 新日本製鐵株式会社代理人 弁理士 杉
信 興

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順次に送り込まれる圧延材を、加熱炉,
    スケールブレーカ,粗圧延機,及び仕上圧延機に順に通
    して圧延する際に、仕上圧延開始直前の圧延材に関する
    第1群データと同一の加熱炉から抽出され既に圧延され
    た直近の圧延材に関する第1群データとのそれぞれのデ
    ータについて差分をつくり、 a)該差分が予め設定した基準以内であるときは、前記
    同一加熱炉から抽出され既に圧延された直近の圧延材を
    圧延した初期通板速度実績を基準として、圧延開始直前
    の圧延材に関する第2群データと同一加熱炉から抽出さ
    れ既に圧延された直近の圧延材に関する第2群データの
    それぞれのデータに関する差分に応じて補正した初期通
    板速度に基づいて圧延材を仕上圧延し、 b)該差分が予め設定した基準超であるときは、頻繁に
    圧延される典型圧延材を圧延するときの典型材の初期通
    板速度を基本にし、典型圧延材に関する第1A群データ
    と仕上圧延開始直前の圧延材に関する第1A群データの
    それぞれのデータについての差分と、さらに、圧延開始
    直前の圧延材に関する第2群データと典型圧延材に関す
    る第2群データのそれぞれのデータに関する差分に応じ
    て補正した初期通板速度に基づいて圧延材を仕上圧延す
    ることを特徴とする熱間圧延材の圧延機出側温度制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記圧延材に関する第1群データが、 最終段粗圧延機到着時刻[時°分′秒″], 最終段粗圧延機通過時板厚[mm], 製品目標板厚[mm], 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度[℃], 製品目標引っ張り強さ[kg/mm2]及び 圧延材頭部が仕上圧延機出側を通過したときの目標温
    度[℃](製品の引っ張り強さ,製品板厚等の条件と仕
    上温度上限公差及び仕上温度下限公差から計算される圧
    延材頭部が仕上圧延機出側を通過したときの目標温度)
    であり、 第1A群データが、 最終段粗圧延機到着時の圧延材の温度[℃], 製品目標引っ張り強さ[kg/mm2]及び 圧延材頭部が仕上圧延機出側を通過したときの目標温
    度[℃](製品の引っ張り強さ、製品板厚等の条件と仕
    上温度上限公差及び仕上温度下限公差から計算される圧
    延材頭部が仕上圧延機出側を通過したときの目標温度) の少なくともを含む1つ以上であり、 圧延材第2群データが、 レバース通板を行うスケールブレーカの通過回数
    [回] レバース通板を行う粗圧延機の通過回数[回] 最終段粗圧延機通過時から仕上圧延機入側到着迄の経
    過時間[秒] のうち少なくともを含む1つ以上である ことを特徴とする請求項1記載の熱間圧延材の圧延機出
    側温度制御方法。
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