JP2601487Y2 - 磁気軸受装置 - Google Patents

磁気軸受装置

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JP2601487Y2
JP2601487Y2 JP1993020720U JP2072093U JP2601487Y2 JP 2601487 Y2 JP2601487 Y2 JP 2601487Y2 JP 1993020720 U JP1993020720 U JP 1993020720U JP 2072093 U JP2072093 U JP 2072093U JP 2601487 Y2 JP2601487 Y2 JP 2601487Y2
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雅之 山本
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/44Centrifugal pumps
    • F16C2360/45Turbo-molecular pumps

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  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、磁気軸受装置に係り、
例えばターボ分子ポンプやスピンドル等に用いる磁気軸
受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気軸受装置は、回転体を磁気浮上させ
て、非接触でこれを支持するものであり、回転体の高速
回転が可能で高度のクリーン環境が要求される場所での
使用に適していること等から、ICの製造に関する技術
分野等で、例えば、ターボ分子ポンプのロータの軸受と
して用いられる。
【0003】磁気軸受装置において回転体は、周囲に配
設された電磁石によって磁気浮上され、位置センサによ
る検出値から励磁電流を制御することによって、所定の
位置に保たれる。回転体は磁気浮上されるとモータによ
り回転駆動され、定格回転数になるまで加速運転され
る。
【0004】磁気軸受装置では、回転体を停止状態から
定格回転数まで回転させる間に、共振周波数(共振点)
を通過しなければならない。共振周波数は、回転体の質
量と磁気軸受装置のばね定数とによって定まり、通常、
数10Hz〜数100Hzの間の値をとる。また、この共振
周波数は、例えば、±20Hz程度の上下幅(共振周波数
領域)を有する。
【0005】共振周波数領域を通過できるか否かは、回
転体の振れ回り方に依存し、一旦大きく振れ回ると振れ
回り続けるが、振れ回りが小さいまま共振周波数領域を
通過すれば、そのまま定格回転数まで加速する。共振周
波数領域では、磁気軸受装置のダンピングが減少するの
で、回転体の振れ回りは大きくなり、回転体のバランス
が悪い場合には、回転体の外周に配設された機械式の保
護ベアリングと接触して共振周波数領域を通過できなく
なることがある。
【0006】そこで、従来の磁気軸受装置では、回転体
の振れ回りを位置センサによって監視し、振れ回りの振
幅が一定以上になった場合には、これを大外乱と判断し
て、アラームを出力して、異常を知らせると共に、直ち
に回転体の回転を停止させるようにしていた。
【0007】なお、この明細書では、回転体が、保護ベ
アリング等の外周配設物に接触するおそれがある程に大
きく振れ回る状態を大外乱という。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】ところが、大外乱は、
例えば回転体の重量バランスが悪くなっている場合に多
く検出されるが、装置の運転上支障ない場合にも検出さ
れることがある。大外乱の検出は、回転始動時の装置や
回転体の微妙なコンディションの違いに左右されること
がある。従って、回転の停止後、再び回転体を回転させ
ると、大外乱は発生しないで共振周波数領域を通過でき
る場合がある。
【0009】従来の磁気軸受装置では、発生した大外乱
が装置の異常に起因するものであるか否かを判断するこ
とができなかったので、共振周波数領域を通過する確率
が比較的高い場合でも、一回の大外乱の検出で直ちに回
転体を停止させていた。従って、異常が発生していない
にもかかわらず、回転体が停止するので、操作者は、そ
の都度装置の再始動を試してみる必要があり、装置の運
転上効率が悪かった。
【0010】そこで、本考案の第1の目的は、共振周波
数領域内で運転上支障のない大外乱を検出しても、装置
の動作を継続することが可能な磁気軸受装置を提供する
ことにある。本考案の第2の目的は、装置の異常をより
正確に検出することのできる磁気軸受装置を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の考案で
は、回転体を所定位置に磁気浮上させる磁気軸受装置に
おいて、前記回転体の回転数を検出する回転数検出手段
と、前記回転体の位置を検出する位置検出手段と、この
位置検出手段及び前記回転数検出手段の検出値から共振
周波数領域において発生する大外乱を検出する大外乱検
出手段と、この大外乱検出手段が大外乱を検出した場合
に前記回転体の回転速度の加減速を指令して所定回数前
記共振周波数領域の通過を試みる回転速度制御手段と、
この回転速度制御手段によって前記共振周波数領域の通
過を所定回数試みても前記大外乱検出手段が大外乱を検
出する場合に前記回転体の回転停止を指令する回転停止
指令手段とを磁気軸受装置に具備させて前記目的を達成
する。
【0012】請求項2記載の考案では、回転体を所定位
置に磁気浮上させる磁気軸受装置において、前記回転体
の回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転体の位
置を検出する位置検出手段と、この位置検出手段及び前
記回転数検出手段の検出値から共振周波数領域において
発生する大外乱を検出する大外乱検出手段と、この大外
乱検出手段による大外乱検出の有無を所定数記憶する記
憶手段と、この記憶手段が記憶した所定数の大外乱検出
の有無のデータから大外乱の発生率を算出しこの発生率
が所定値以上になったら前記回転体の回転停止を指令す
る回転停止指令手段とを磁気軸受装置に具備させて前記
目的を達成する。
【0013】
【作用】請求項1記載の磁気軸受装置では、回転体が磁
気浮上され、回転駆動されると、大外乱検出手段が、回
転数検出手段と位置検出手段の検出値から、共振周波数
領域において発生する大外乱を検出する。そして、回転
速度制御手段が回転体の回転速度を加減速制御して、所
定回数共振周波数領域の通過を試みる。所定回数通過を
試みた結果、更に大外乱検出手段が大外乱を検出する場
合には、回転停止指令手段が回転体の停止を指令する。
【0014】請求項2記載の磁気軸受装置では、回転体
が磁気浮上され、回転駆動されると、大外乱検出手段
が、回転数検出手段と位置検出手段の検出値から、共振
周波数領域において発生する大外乱を検出する。そし
て、記憶手段は大外乱検出手段による大外乱検出の有無
を所定数記憶し、この記憶したデータから大外乱の発生
率を算出する。回転停止手段はこの発生率が所定値以上
になったら前記回転体の回転停止を指令する。
【0015】
【実施例】以下、本考案の磁気軸受装置における一実施
例を図1ないし図5を参照して詳細に説明する。図1
は、本実施例による磁気軸受装置の構成の一部を表した
ものである。
【0016】この磁気軸受装置では、回転体10は、電
磁石11の発生する磁力によって磁気浮上されるように
なっており、回転体10の位置変位は変位センサ12に
よって検知されるようになっている。位置検出回路1
3、比較器14、PID補償回路15及び電磁石駆動回
路16は、電磁石11に供給される励磁電流を変位セン
サ12の検知信号を基に制御して、回転体10を所定位
置に浮上保持するための制御回路である。
【0017】すなわち、変位センサ12の検知信号か
ら、位置検出回路13において回転体10の位置を示す
位置信号Sが得られ、これが比較器14で回転体10の
所定の浮上位置を指令する位置指令信号Pと比較され
る。両信号S、Pの差に応じた信号がPID補償回路1
5に供給され、ここで位相を進ませる等の処理が行わ
れ、電磁石駆動回路16に供給されるようになってい
る。電磁石駆動回路16は、このPID補償回路15か
らの信号に応じて、励磁電流を増幅し、電磁石11に供
給するようになっている。
【0018】これにより、回転体10は、所定の位置
(制御中心)に磁気浮上される。磁気浮上された回転体
10は、モータ17によって回転駆動される。その駆動
力は、モータ17に接続されたインバータ18によって
制御されるようになっている。
【0019】また、磁気軸受装置では、回転体10の回
転変位を検知する回転数センサ19が設けられ、これに
は回転数検出回路20が接続されている。回転数検出回
路20は、図示しないA/D変換部を有しており、回転
数センサ19からの検知信号を基に回転体10の回転数
を示す回転数信号Vを得ると共に、これをデジタル変換
して制御部21に供給するようになっている。
【0020】位置検出回路13は制御部21と、A/D
変換器22を介して接続されており、位置信号SをA/
D変換器22でデジタル変換して、制御部21に供給す
るようになっている。制御部21は、各種判断や処理を
行うCPU(中央処理装置)で構成されている。すなわ
ち、各回路13、20から供給される位置信号Sや回転
数信号Vを基に大外乱を検出すると共に、その大外乱が
共振周波数領域において発生しているか否かの判断を行
うようになっている。また、発生した大外乱が装置の異
常によるものか否かを判断して、回転体10の回転を停
止させる等の所定の処理も行うようになっている。
【0021】この制御部21には、データバス等のバス
ラインを介してROM(リード・オンリ・メモリ)2
3、ワーキングメモリとしてのRAM(ランダム・アク
セス・メモリ)24が接続されている。ROM23に
は、大外乱の検出に必要なしきい値としてのデータや共
振周波数領域のデータ及び各種処理を行うためのプログ
ラムデータ等が格納されている。RAM24の所定のエ
リアには、共振周波数領域の通過を試みた場合におい
て、過去所定回の通過の成否のデータ(大外乱発生の有
無を示すデータ)等が格納されるようになっている。
【0022】制御部21には、インバータ18が接続さ
れており、各種制御において、モータ17の駆動開始や
停止及び回転速度の加減速等を指令する制御信号をイン
バータ18に供給するようになっている。なお、インバ
ータ18に対するモータ17の駆動開始や停止を指令す
る制御信号は、矢印aで示すように図示しないキーボー
ドや操作盤等の入力部から回転体10の回転開始及び停
止を指示するスタート信号やストップ信号が入力される
ことによっても制御部21から出力されるようになって
いる。
【0023】また、制御部21には、異常表示回路25
が接続されている。この異常表示回路25は、図示しな
い警告ランプ、アラーム用のブザーやスピーカ等を備え
ている。制御部21は、装置の異常を検出した場合に、
この異常表示回路25に所定の信号を供給することによ
り、アラームを出力したり、警告ランプを点灯させたり
するようになっている。
【0024】なお、図1及び以上の説明においては省略
したが、電磁石11や変位センサ12は、回転体10を
挟んで相対向する位置にそれぞれ2つづつ設けられ、か
つ、これらに対し制御回路13、14、15、16と同
様の回路が設けられている。そして、これらの対となっ
た電磁石や変位センサ等が、2組あるいは4組配設され
ることによって、いわゆる2軸型や4軸型の軸受を構成
している。
【0025】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。先ず、第1の実施例における制御動
作の概要について説明する。図2は、第1の実施例にお
いて制御部21が検出する回転体10の振れ回り振幅の
一例を表したものであり、図3は、その時の回転体10
の回転数ωと時間tとの関係を表したものである。但
し、図においてω0 は定格回転数、ωh は共振周波数領
域の上限回転数、ωL は共振周波数領域の下限回転数を
表している。
【0026】図3に示すように、回転体10の回転数ω
を上昇させていった時に、共振周波数領域(ωL <ω<
ωh )において図2の矢印Aで示すような振幅の大外乱
を検出すると、制御部21は、インバータ18に減速指
令を供給し、回転数ωL より低い回転数まで下げる。次
に、回転数ωを再び上昇させ、共振周波数領域の通過を
試みる。再び図2の矢印Bで示すような大外乱を検出す
るようであれば、再度回転数ωを下げ、再び共振周波数
領域の通過を試みる。
【0027】図3の例においては、3回目の回転数ωの
上昇時に図2のCで示す振れ回りしか生じないので、そ
のまま回転数ωを定格回転数ω0 まで上昇させている。
しかし、再び大外乱を検出した場合には、更に回転数ω
の加減速制御を続けて、共振周波数領域の通過を試み
る。そして、所定回数I0 (例えば、6回)共振周波数
領域の通過を試みても、大外乱を検出するようであれ
ば、その大外乱が装置の異常を原因とするものであると
判断して、回転体10の回転停止を指令する。
【0028】次に、第1の実施例において制御部21が
行う具体的な処理動作について説明する。図4は、第1
の実施例において制御部21が行う動作を表したもので
ある。電磁石11の発生する磁力によって回転体10が
所定の位置に磁気浮上され、回転体10の回転開始を指
令するスタート信号が制御部21に入力されると(図1
の矢印a)、制御部21は、インバータ18に加速を指
示する(ステップ1)。これにより、モータ17は駆動
を開始し、回転体10は回転を始める。
【0029】次に、制御部21は、共振周波数領域の通
過を試みた回数Iをまず1に設定し(ステップ2)、位
置検出回路13からの位置信号Sを基に大外乱が生じて
いるか否かを監視する(ステップ3)。すなわち、制御
部21は、位置信号Sを基に回転体10の振れ回り振幅
を検出し、この検出した振幅値を、ROM23に格納さ
れているしきい値としての振幅値データ(大外乱検出レ
ベル)と比較する。
【0030】そして、実際に検出した振幅値の方が大外
乱検出レベルよりも小さい場合には、大外乱の監視を続
ける(ステップ3;N)。大外乱が発生していると判断
した場合(ステップ3;Y)、制御部21は、回転数検
出回路20からの回転数信号Vを基に、この発生してい
る大外乱が共振周波数領域内において生じたものである
か否かを判断する(ステップ4)。すなわち、ROM2
3に格納されている共振周波数領域のデータ(回転数ω
L 、ωh )と、回転数信号Vが示す回転数ωとの大小関
係を比較して、大外乱が発生した時の回転体10の回転
数ωが共振周波数領域内にあるか否かを判断する。
【0031】大外乱が共振周波数領域外で発生している
と判断した場合(ステップ4;N)、制御部21は、こ
の大外乱が共振現象による軸剛性の低下に起因するもの
ではなく、装置の異常に起因するものであると判断す
る。そして、異常表示回路25に異常を知らせる信号を
出力して(ステップ5)、図示しないアラームを鳴らし
たり、警告ランプを点灯させたりする。また、インバー
タ18に減速を指示し(ステップ6)、回転体10の回
転が停止したか否かを監視し(ステップ7)、停止した
ら(ステップ7;Y)処理を終了する。
【0032】一方、ステップ4において、大外乱が共振
周波数領域内で発生していると判断した場合には(ステ
ップ4;Y)、Iが所定回数I0 であるか否かを判断す
る(ステップ8)。制御部21は、所定の回数I0 にな
っていない場合(ステップ8;N)、このIに1を加算
する(ステップ9)。
【0033】次に、制御部21は、インバータ18に減
速を指示し(ステップ10)、回転体10の回転数ωを
下げ、回転数ωが回転数ωL よりも小さくなったか否か
を監視する(ステップ11)。回転数ωが回転数ωL
りも小さくなったら(ステップ11;Y)、再びインバ
ータ18に加速指示を出して(ステップ12)、共振周
波数領域の通過を試みる。
【0034】そして、ステップ3に戻って、通過を試み
た回数Iが所定回数I0 になるまで、回転体10の加減
速を行って(ステップ10〜12)、共振周波数領域の
通過を試みる。一方、回数I=I0 となった場合(ステ
ップ8;Y)、発生している大外乱が装置の異常を原因
とするものと判断して、ステップ5に移動する。
【0035】次に、第2の実施例の概要について説明す
る。第2の実施例では、過去所定回(例えば、100
回)の共振周波数領域の通過の試みにおける大外乱発生
率(通過失敗率)を求めることによって、装置の異常を
検出する。
【0036】すなわち、第1の実施例において行うモー
タ17の加減速によって共振周波数領域の通過を試みた
時に、制御部21は各回における大外乱の発生又は通過
成功をRAM24の所定のエリアに格納する。そして、
過去所定回の共振周波数領域の通過の試みにおいて、大
外乱が何回発生したかを求めて、大外乱の発生率を算出
する。この発生率が一定レベル(例えば、80%)以上
になったら、発生した大外乱が装置の異常に起因するも
のと判断して、回転体10の回転停止を指令する。
【0037】図5は、第2の実施例において制御部21
が行う動作を表したものである。第2の実施例は、第1
の実施例による共振周波数領域通過のための加減速処理
と並行して行われる。回転体10が所定位置に磁気浮上
し、第1の実施例によって回転体10が回転を始める
と、制御部21は、この回転状態を回転数信号Vを基に
監視し、回転体10が加速中であるか否かを判断する
(ステップ13)。そして、加速中である場合には(ス
テップ13;Y)、制御部21は、回転数信号Vを基に
回転体10の回転数ωが共振周波数領域内(ωL <ω<
ωh )になったか否かを判断する(ステップ14)。共
振周波数領域内になったと判断した場合(ステップ1
4;Y)、制御部21は、Jを1に設定し(ステップ1
5)、以後ステップ16〜18のループ処理を実行す
る。
【0038】RAM24の所定のエリアには、J回目の
共振周波数領域の通過の成否を示すデータP(J)(通
過できた場合には0、大外乱を検出した場合には1の値
をとる)が過去J0 回(例えば、100回)分、P
(1)からP(J0 )まで格納されている。そして、ス
テップ16〜18のループ処理によって、P(2)から
P(J0 )までのデータを、それぞれP(1)からP
(J0 −1)までシフトさせる。
【0039】J=J0 になったら(ステップ18;
Y)、制御部21は、回転数ωが回転数ωh より大きく
なっているか否かを判断し(ステップ19)、大きくな
っていると判断した場合には(ステップ19;Y)、大
外乱が発生することなく共振周波数領域を通過できたと
判断して、P(J0 )のデータを0に書換えて(ステッ
プ20)、処理を終了する。
【0040】一方、回転数ωが回転数ωh より小さかっ
たら(ステップ19;N)、制御部21は、大外乱が発
生しているか否かを判断する(ステップ21)。大外乱
が発生していないと判断した場合には(ステップ21;
N)ステップ19の処理に戻り、大外乱が発生している
と判断した場合には(ステップ21;Y)共振周波数領
域を通過できなかったことになるので、P(J0 )のデ
ータを1に書き換える(ステップ22)。
【0041】次に、制御部21は、P(1)からP(J
0 )までのデータを加算して大外乱の発生率(共振周波
数領域の通過失敗率)を求める。すなわち、例えばJ0
が100の場合、P(J0 )までの加算値が70であれ
ば、大外乱の発生率は70%ということになる。加算処
理を終えたら、制御部21は、この算出した加算値をR
OM23に格納された所定の設定値Plim (例えば、8
0%)と比較する(ステップ23)。大外乱の発生率が
このPlim よりも小さければ(ステップ23;N)、回
転体10に異常は認められないとし、以後、回転体10
が第1の実施例によって減速状態に入ったか否かを監視
する(ステップ24)。そして、減速状態になったら
(ステップ24;Y)、ステップ13の処理に戻り、第
1の実施例における次の共振周波数領域の通過処理に対
応して、回転体10が加速中か否かの監視状態に入る。
【0042】一方、ステップ23において、P(J0
までの加算値がPlim より大きい場合(ステップ23;
Y)、制御部21は、装置に異常があると判断する。そ
して、第1の実施例による回転体10の回転状態にかか
わりなく、異常を知らせる信号を異常表示回路25に出
力する(ステップ25)と共に、インバータ18に減速
指示を出し(ステップ26)、回転体10が停止したら
(ステップ27;Y)、処理を終了する。
【0043】以上本考案の一実施例について説明した
が、本考案はこれに限定されず、本考案の有する技術的
思想に基づいて種々の変形が可能である。例えば、以上
の実施例では、制御部21は、第1の実施例と第2の実
施例とを並行して行うようにしていたが、それぞれの処
理を独立して行ったり、あるいは、どちらか一方の処理
のみ行う磁気軸受装置であってもよい。
【0044】また、以上の実施例では、第2の実施例に
おいて、大外乱の発生率(共振周波数領域の通過失敗
率)を求めることによって、装置の異常を検出するよう
にしていたが、共振周波数領域を通過できた数を過去J
0 回についてカウントして、図5のステップ23で共振
周波数領域の通過成功率を求めるようにしてもよい。
【0045】
【考案の効果】以上説明したように本考案の磁気軸受装
置によれば、検出した大外乱から装置の異常を判断し、
異常が認められた場合に初めて回転体の停止処理に入る
ようにしているので、異常検出による回転体の停止回数
を少なくでき、装置の作動状態を継続できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例による磁気軸受装置の概略構
成を示すブロック図である。
【図2】同磁気軸受装置による第1の実施例において、
制御部が検出する回転体の振れ回り振幅の一例を示す図
である。
【図3】同実施例における回転体の回転数の時間変化を
示す図である。
【図4】同実施例における制御部の動作を示すフローチ
ャートである。
【図5】同磁気軸受装置による第2の実施例における制
御部の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 回転体 11 電磁石 12 変位センサ 13 位置検出回路 14 比較器 15 PID補償回路 16 電磁石駆動回路 17 モータ 18 インバータ 19 回転数センサ 20 回転数検出回路 21 制御部 22 A/D変換器 23 ROM 24 RAM P 位置指令信号 S 位置信号 V 回転数信号

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体を所定位置に磁気浮上させる磁気
    軸受装置において、 前記回転体の回転数を検出する回転数検出手段と、 前記回転体の位置を検出する位置検出手段と、 この位置検出手段及び前記回転数検出手段の検出値から
    共振周波数領域において発生する大外乱を検出する大外
    乱検出手段と、 この大外乱検出手段が大外乱を検出した場合に、前記回
    転体の回転速度の加減速を指令して所定回数前記共振周
    波数領域の通過を試みる回転速度制御手段と、 この回転速度制御手段によって前記共振周波数領域の通
    過を所定回数試みても、前記大外乱検出手段が大外乱を
    検出する場合に、前記回転体の回転停止を指令する回転
    停止指令手段とを具備することを特徴とする磁気軸受装
    置。
  2. 【請求項2】 回転体を所定位置に磁気浮上させる磁気
    軸受装置において、 前記回転体の回転数を検出する回転数検出手段と、 前記回転体の位置を検出する位置検出手段と、 この位置検出手段及び前記回転数検出手段の検出値か
    ら、共振周波数領域において発生する大外乱を検出する
    大外乱検出手段と、 この大外乱検出手段による大外乱検出の有無を所定数記
    憶する記憶手段と、 この記憶手段が記憶した所定数の大外乱検出の有無のデ
    ータから、大外乱の発生率を算出し、この発生率が所定
    値以上になったら、前記回転体の回転停止を指令する回
    転停止指令手段とを具備することを特徴とする磁気軸受
    装置。
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