JP2601064B2 - 型 枠 - Google Patents

型 枠

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JP2601064B2
JP2601064B2 JP15742691A JP15742691A JP2601064B2 JP 2601064 B2 JP2601064 B2 JP 2601064B2 JP 15742691 A JP15742691 A JP 15742691A JP 15742691 A JP15742691 A JP 15742691A JP 2601064 B2 JP2601064 B2 JP 2601064B2
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暁 原田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はコンクリート打設用の
型枠に関し、特に、型枠に透水材を貼着し、かつ、型枠
の内部でコンクリートを打ち継ぐ場合に好適な型枠に関
する。
【0002】
【従来の技術】型枠内に打設されたコンクリート中の過
剰水分を早期に排出して、硬化したコンクリートの組織
を緻密化させ、その強度を向上させる技術が近時注目を
集めており、例えば、特開昭52−137136号公報
などに開示されている。この公報に示されている型枠
は、型枠板のコンクリート打設面側に、水分のみを透過
させる不織布や織布などのフィルターシートを貼着し
て、透水性を持たせたものである。
【0003】ところで、このような型枠を用いてコンク
リートを打設する際には、1回に全量のコンクリートを
打設するだけでなく、複数回に別けて打設することが、
例えば、マッシブなコンクリート構造物の構築などでは
行われている。このようにコンクリートの打設を複数回
に分ける場合、上部側のコンクリート打設は、下部側の
コンクリートがある程度硬化した状態で行われるのが一
般的である。
【0004】ここで、コンクリートの打設を複数回に分
けて行う場合でも、前述した透水性を有する型枠を用い
ると、硬化したコンクリートの強度向上などが期待され
るが、この場合に以下に説明する技術的課題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、前述した型
枠は、その打設面側に透水性のフィルターが貼着されて
いるので、下部側のコンクリートが硬化した後に、その
上部に再びコンクリートを打設すると、打設されたコン
クリート中の水分が、フィルターを通って下部側に流下
する。このため、すでに硬化している下部側のコンクリ
ートの表面に、水分が流下することによる変色した痕跡
が残り、美観を損なうという問題があった。
【0006】この発明は前述したような従来の問題点を
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、透水
性の型枠を用いてコンクリートの打設を複数回行って
も、コンクリートの表面に変色した痕跡が残らない型枠
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明は、型枠板のコンクリート打設面に透水材
を設け、この透水材の端部を隣接設置される前記型枠板
間に挟持する型枠において、前記透水材の挟持部分に不
透水性シートを介設したことを特徴とする。
【0008】
【作用】上記構成の型枠では、透水材が型枠板間に挟持
された部分に、不透水性のシートが介設されているの
で、上部側に打設されたコンクリート中の水分は、透水
材を流下する際に、この不透水性シートでそれ以下への
流下が阻止される。
【0009】
【実施例】以下本発明の好適な実施例を図に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明にかかる透水性型枠の一
実施例を示している。同図に示す型枠10は、上部およ
び下部型枠板12,14と、これらの各型枠板12,1
4のコンクリート打設面側に貼着された透水材16,1
8とから構成されている。
【0010】この実施例に示す型枠10は、ほぼ1回の
コンクリート打設高さに相当する大きさの型枠板12,
14が用いられていて、各型枠板12,14に貼着され
た透水材16,18は、型枠板12,14の端縁で折り
曲げられ、透水材16,18の端部が上部および下部型
枠板12,14間に挟持されるようにして設置されてい
る。
【0011】そして、透水材12,14の端部が上部お
よび下部型枠板12,14間に挟持された部分には、不
透水性シート20が介在されている。この不透水性シー
ト20が介在された部分は、打設されるコンクリートの
打継部Aに対応している。この不透水性シート20は、
型枠板12,14の幅方向の全長に亘って設けられてい
る。
【0012】さて、以上のように構成された型枠10で
は、その設置が終了すると、型枠10の内方にまず、下
部コンクリート22が打設される。下部コンクリート2
2が打設されると、コンクリート中に含まれている過剰
な水分は、その自重やバイブレータによる振動などによ
り、側方に移動して、透水材18を介して下方に排出さ
れ、これにより、硬化したコンクリートの強度が大きく
なる。
【0013】そして、下部コンクリート22の硬化があ
る程度進行した状態で上部コンクリート24の打設が行
われる。上部コンクリート24が打設されると、コンク
リート中に含まれている過剰な水分は、下部コンクリー
ト22の場合と同様に、側方に移動して、透水材16を
介して下方に排出される。そして、透水材16を伝って
流下した水分は、透水材16の端部に達すると、下部型
枠板14側に貼着された透水材18の端部との間に不透
水性シート20が介在させてあるので、このシート20
によりそれ以降への流下が阻止される。
【0014】このようにして流下を阻止された水分は、
型枠板12に挟持された透水材16の端部から外部に排
出されることになり、下部コンクリート22の表面側を
流下することがなくなる。
【0015】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように本
発明にかかる透水性型枠によれば、コンクリートを複数
回に分けて打設する際に、先に打設されたコンクリート
面に、水分の流下に伴う変色の発生を効果的に防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 型枠 12,14 型枠板 16,18 透水材 20 不透水性シート 22 下部コンクリート 24 上部コンクリート A 打継部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠板のコンクリート打設面に透水材を
    設け、この透水材の端部を隣接設置される前記型枠板間
    に挟持する型枠において、前記透水材の挟持部分に不透
    水性シートを介設したことを特徴とする型枠。
JP15742691A 1991-06-03 1991-06-03 型 枠 Expired - Fee Related JP2601064B2 (ja)

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