JP2599581B2 - インシュリンパッチ - Google Patents

インシュリンパッチ

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JP2599581B2
JP2599581B2 JP7123804A JP12380495A JP2599581B2 JP 2599581 B2 JP2599581 B2 JP 2599581B2 JP 7123804 A JP7123804 A JP 7123804A JP 12380495 A JP12380495 A JP 12380495A JP 2599581 B2 JP2599581 B2 JP 2599581B2
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    • A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61N—ELECTROTHERAPY; MAGNETOTHERAPY; RADIATION THERAPY; ULTRASOUND THERAPY
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、インシュリン経皮投与
に使用されるインシュリンパッチに関し、より詳しく
は、インシュリンを盛る容器と、インシュリンに電流を
供給する電源供給装置を有するインシュリンパッチに関
する。
【０００２】
【従来の技術】一般的に、インシュリンは、その分子量
が６，０００以上の巨大な分子から構成されているの
で、化学的溶媒を使用して皮膚の性質を変形させても、
表皮層を透過させるのが不可能であり、また、アミノ酸
のペプチド結合体として親水性の強い薬物なので疏水性
である表皮層とは親和性が良くなく、表皮層を透過でき
ないので皮膚内に伝達させることが不可能なものとして
知られている。これに対して、近ごろパッチ形のインシ
ュリンを皮膚を介して血液中に伝達させる経皮投与方法
が研究開発されている。
【０００３】人体の皮膚は、表皮層、経皮層及び真皮層
から構成されており、これらの構成要素のうち薬物伝達
がもっとも難しい表皮層は、２０％の脂質と４０％の蛋
白質から構成され、その厚さは０．１ｍｍ以上であり、
蛋白質の各セグメントを脂質が取り囲む構造を持ってい
て、表皮の性質は疏水性を帯びている。そして、真皮層
や経皮層では含水率が７０％以上なのに、表皮層の含水
率は４０％で小さいため電気的抵抗が大きく、熱的刺激
や外部の刺激から真被層を保護する作用をする。
【０００４】経皮投与方法による従来のインシュリンパ
ッチ用投与装置は例えば、韓国特許公報第９２−２２６
４号に開示されており、これは、パッチ胴体の主要部を
成すインシュリン溶媒貯蔵槽と、インシュリンが粉末状
で分散されており、水膨融性を持つ高分子支持体と、皮
膚接着後溶媒の放出により膨潤挙動を示す皮膚針支持体
と、この皮膚針支持体に垂直に固定分布され皮膚と接触
するようになる複数の皮膚針及びインシュリン溶媒貯蔵
槽と皮膚に電気を通電させるようにインシュリン溶媒貯
蔵槽の上段内部に設けられた電極から構成される。
【０００５】前記のような従来のインシュリンパッチ用
投与装置によれば、皮膚に皮膚針支持体の皮膚針が接触
されると、皮膚針により通路が形成される。形成された
通路は、内部の膨潤によって一時的に閉じるが、インシ
ュリン溶媒貯蔵槽上段内部の電極に直流又は脈流を印加
すればイオン化されたインシュリンと溶媒が反対側の電
極に向けて移動し、この時、皮膚の親水性蛋白質とポリ
ペプチドが正（＋）極に向けて平行に配列されて、収縮
が起こるので表皮層の通路が開くようになり、通路中の
インシュリンが真皮層に投与されることになる。
【０００６】しかし、このようなインシュリンパッチ用
投与装置は、インシュリン貯蔵容器が皮膚針と一体に形
成されており、一回用として、一回だけ使用した後、廃
棄処分しなければならなく、需要者の経済的負担を加重
させるという問題点があった。
【０００７】このような問題点を解決するために、本出
願人はインシュリンパッチと皮膚針駆動装置を別にした
形態のインシュリンパッチ用皮膚前処理器を複数個案出
した。
【０００８】このような皮膚針前処理器は、単純にイン
シュリンを投与する前に皮膚に複数の傷を形成するもの
であって、皮膚前処理後にユーザーはインシュリンを皮
膚に投与しなければならない。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記のよう
な点を勘案してなされたものであって、本発明の目的
は、インシュリン投与に使用され、皮膚針駆動装置が一
体に形成されていなく、簡単でスリム形に作製可能な構
造のインシュリンパッチを提供することにある。
【００１０】本発明の他の目的は、インシュリンを盛る
容器とインシュリンに電流を供給するパワーサプライを
着脱可能に結合形成し、パッチ板とプリント回路基板と
の電気的接続を確実にできるようにしたインシュリンパ
ッチを提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】前記のような目的を達成
するための本発明によるインシュリンパッチの特徴は、
少なくともある一側に、ゲル状態のインシュリンが収容
される第１の凹溝部が設けられ、該第１の凹溝部の反対
側に複数の固定溝及び第２の凹溝部からなる収容部が形
成されたパッチ本体と、該パッチ本体の第２の凹溝部に
付着する接地板と、前記パッチ本体の下部面に固定結合
され、第１の凹溝部の底面を形成すると共に該底面の折
曲部から水平に上方又は下向に突出した複数のエンボシ
ング部が形成された伝導性パッチ板から構成されること
である。
【００１２】本発明によるインシュリンパッチの更に他
の特徴は、少なくともある一側に、ゲル状態のインシュ
リンが収容される第１の凹溝部が設けられ、該第１の凹
溝部の反対側に複数の固定溝及び第２の凹溝部からなる
収容部が形成されたパッチ本体と、該パッチ本体の第２
の凹溝部に付着する接地板と、前記パッチ本体の下部面
に固定結合され、第１の凹溝部の底面を形成すると共に
該底面の折曲部から水平に上向又は下向に突出した複数
のエンボシング部が形成された伝導性パッチ板と、該伝
導性パッチ板及びパッチ本体の収納部に嵌め込まれ、パ
ッチ板自体に駆動電流が印加されるように各種の回路素
子が実装され、その対向面にパッチ板と電気的に接続す
るための銅薄板の電極パターンが形成されたプリント回
路基板と該プリント回路基板を外部で包み保護する保護
キャップからなるパワーサプライから構成されることで
ある。
【００１３】
【実施例】本発明の一実施例を図１から図４に基づいて
説明する。
【００１４】図１は本発明の一実施例によるインシュリ
ンパッチの分解斜視図であって、ゲル状態のインシュリ
ン（図示省略）が収容されるパッチ本体１０を含む。
【００１５】このパッチ本体１０には、インシュリンが
収容される第１の凹溝部１２が形成されている。そし
て、パッチ本体１０には、後に説明するプリント回路基
板の接地板１４が収容される第２の凹溝部１６が形成さ
れ、又、パワーサプライを固定させるための複数の固定
溝１８が形成されている。以下、前記第２の凹溝部１６
及び固定溝１８を収納部と称する。
【００１６】一方、図１に示したように、パッチ板２０
はパッチ本体１０の内部に一体に形成されるが、このパ
ッチ板２０は、良好な電気伝導性材料から構成されるの
が望ましい。パッチ板２０の前方部は、パッチ板の本体
部より少し高く湾曲されており、該前方部には、プリン
ト回路基板との電気的接続を容易にするためのエンボシ
ング部２２が形成されている。このエンボシング部２２
は、弾性を有すると共に図４に示すように下側に突出形
成されており、複数の接点部を有する。そして、パッチ
板２０の外周辺には、パッチ本体１０と一体に結合され
るようにした複数の結合穴２４が形成されている。この
ような結合穴２４があることによって、パッチ本体１０
とパッチ板２０を結合させる時、柔軟性のあるパッチ本
体１０の材料（例えば、樹脂又はゴム）が、これらの穴
に入ることにより、パッチ板２０が、パッチ本体１０に
結合される。即ち、図３及び図４に示すようにパッチ本
体１０の柔軟な樹脂体１１が、結合穴２４と一体に形成
される。
【００１７】再び図１を参照すると、パッチ板２０の前
方部には、折曲部２６が形成されており、これによって
パワーサプライキャップの係止突起が結合することがで
きる。
【００１８】パワーサプライ３０は、インシュリンが置
かれるパッチ板２０に電流（直流又は脈流）を印加する
ための各種回路素子が実装されたプリント回路基板３１
と、該プリント回路基板３１を保護するパワーサプライ
保護キャップ３２から構成される。
【００１９】図１に示したように、プリント回路基板３
１の上には、パッチ板２０のエンボシング部２２と接触
する銅薄板３１ａ，３１ｂが形成されており、この銅薄
板３１ａ，３１ｂはプリント回路基板３１の下部に実装
されている回路素子から出力される電流をエンボシング
部（接点部）を介してパッチ板２０に供給するためのも
のである。
【００２０】パワーサプライ保護キャップ３２は、その
内部にプリント回路基板３１を収容するもので、その外
周辺に四つの係止突起３３が形成されており、これはパ
ッチ本体１０の四つの穴１８に各々挿入されることによ
りパワーサプライ３０がパッチ本体１０に結合されるよ
うにする。
【００２１】このように構成される本発明によるインシ
ュリンパッチの組立過程においては、先ず、パッチ本体
１０の内部にパッチ板２０を結合形成させた後、パワー
サプライ保護キャップ３２にプリント回路基板３１を挿
入固定する。そして、接地板１４をプリント回路基板３
１の上面に連結結合する。
【００２２】次に、パッチ本体１０の穴１８に、パワー
サプライ３０の保護キャップ３２に形成された係止突起
３３を挿入してパッチ本体１０とパワーサプライ３０を
結合する。
【００２３】図２は、このようにして組み立てられたイ
ンシュリンパッチの組立平面図を示す。また、図３は、
図２に示したインシュリンパッチのＩＩＩ−ＩＩＩ線の
断面図であり、図４は、ＩＶ−ＩＶ線の断面図である。
【００２４】このようにして、組立完了すると、図示省
略のゲル状態のインシュリン溶媒を第１の凹溝部１２の
上に安着させる。そして図示省略の皮膚前処理器を使用
して皮膚に前処理を行った後、インシュリン溶媒を安着
させたインシュリンパッチを皮膚傷部位に繃帯のような
適当な手段で張り付ける。
【００２５】ユーザーがインシュリンパッチを皮膚に接
着させると、接地板１４による閉ループが形成され、イ
ンシュリンがイオン化されて皮膚に浸透することにな
る。
【００２６】図４に拡大図示したように、パッチ板２０
の先端部には、下側に突出したエンボシング部２２が形
成されており、これはプリント回路基板３１の銅薄板３
１ａとの電気的接続を確実にするためのものである。
【００２７】これにより、パッチ板２０のエンボシング
部２２によりプリント回路基板３１とパッチ板２０は効
率的な電気的接続がなされ、インシュリンは皮膚に容易
に投与される。
【００２８】次に本発明の他の実施例を図５から図８に
基づいて説明する。
【００２９】図５は本発明の他の実施例によるインシュ
リンパッチの分解斜視図であり、図５において、図１と
同一又は類似な参照番号は、同一又は類似な部品を表示
するのでこれらに対する詳細な説明は省略する。
【００３０】また、図６は図５に示したインシュリンパ
ッチの組立平面図であり、図７は図６に示したＶＩＩ−
ＶＩＩ線の断面図であり、図８はＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線
の断面図である。
【００３１】図５に図示したように、パッチ本体１０
は、柔軟性のある樹脂又はゴム等の材質から形成され、
また、パッチ板２００には、先端部に二つのエンボシン
グ部２０２が下側に突出して形成され、その外周縁に
は、パッチ本体１０と一体に結合されるようにした複数
の穴が形成されている。また、図１とは異なり、パワー
サプライ保護キャップ３２の係止突起３３が位置される
部位には上側に突出された別のエンボシング部２０４が
形成されている。前記エンボシング部２０２，２０４
は、パワーサプライ３００との結合を容易にするため弾
性を有する複数個の接点部となっている。
【００３２】そして、プリント回路基板３０１には、パ
ッチ板２００のエンボシング部２０４と接触されるよう
にした二つの脚部３０２に銅薄板の接点が形成されるこ
とにより、伝導性パッチ板２００との電気的接続を確実
にできる。
【００３３】このように、プリント回路基板３０１に銅
薄板３０１ａ，３０１ｂと脚部３０２が形成されている
のでプリント回路基板３０１と、パッチ板２００は電気
的に強く相互接続されることになる。
【００３４】従って、図８のように、プリント回路基板
３０１の上・下面がパッチ板２００と接続されることに
よりプリント回路基板３０１のある一方の面が分離され
ても、他の一方の面の接点が維持できるので電気的接続
が完全に得られる。
【００３５】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
るインシュリンパッチは、非常に薄いスリム形に作製可
能であり、使用が大変簡単であり、更にパワーサプライ
のプリント回路基板とパッチ板が、エンボシング部によ
り電気的に強く接続される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の１実施例によるインシュリンパッチの
分解斜視図である。
【図２】図１に示した本発明によるインシュリンパッチ
の組立平面図である。
【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線の断面図である。
【図４】図２のＩＶ−ＩＶ線の断面図である。
【図５】本発明の他の実施例によるインシュリンパッチ
の分解斜視図である。
【図６】図５に示したインシュリンパッチの組立平面図
である。
【図７】図６のＶＩＩ−ＶＩＩ線の断面図である。
【図８】図６のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線の断面図である。
【符号の説明】
１０ パッチ本体 １２ 凹溝部 １４ 接地板 ２０，２００ パッチ板 ３０，３００ パワーサプライ ３１，３０１ プリント回路基板

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 少なくともある一側にゲル状態のインシ
    ュリンが収容される第１の凹溝部が設けられ、該第１の
    凹溝部の反対側に複数の固定溝及び第２凹溝部からなる
    収納部が形成されたパッチ本体と、 該パッチ本体の第２凹溝部に付着する接地板と、 前記パッチ本体の下部面に固定結合され、第１の凹溝部
    の底面と共に該底面の折曲部から水平に上向又は下向に
    突出した複数のエンボシング部が形成された伝導性パッ
    チ板から構成されることを特徴とするインシュリンパッ
    チ。
  2. 【請求項２】 前記パッチ本体は、柔軟性を有すること
    を特徴とする請求項１記載のインシュリンパッチ。
  3. 【請求項３】 前記パッチ本体は、樹脂からなることを
    特徴とする請求項１又は請求項２記載のインシュリンパ
    ッチ。
  4. 【請求項４】 前記パッチ本体は、ゴムからなることを
    特徴とする請求項１又は請求項２記載のインシュリンパ
    ッチ。
  5. 【請求項５】 前記エンボシング部が接点部を有するこ
    とを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれか一項に
    記載のインシュリンパッチ。
  6. 【請求項６】 前記接点部が弾性を有することを特徴と
    する請求項５に記載のインシュリンパッチ。
  7. 【請求項７】 少なくともある一側にゲル状態のインシ
    ュリンが収容される第１の凹溝部が設けられ、該第１の
    凹溝部の反対側に複数の固定溝及び第２の凹溝部からな
    る収容部が形成されたパッチ本体と、 該パッチ本体の第２の凹溝部に付着する接地板と、 前記パッチ本体の下部面に固定結合され、第１の凹溝部
    の底面と共に該底面の折曲部から水平に上向又は下向に
    突出した複数のエンボシング部が形成された伝導性パッ
    チ板と、 該伝導性パッチ板及びパッチ本体の収納部に嵌め込ま
    れ、パッチ板自体に駆動電流が印加されるように各種の
    回路素子が実装され、その対向面にパッチ板と電気的に
    接続するための銅薄板の電極パターンが形成されたプリ
    ント回路基板と前記プリント回路基板を保護する保護キ
    ャップからなるパワーサプライから構成されることを特
    徴とするインシュリンパッチ。
  8. 【請求項８】 前記伝導性パッチ板には、前記プリント
    回路基板の電極パターンと接続される複数の接点部を備
    えることを特徴とする請求項７記載のインシュリンパッ
    チ。
  9. 【請求項９】 前記複数の接点部が、弾性を有すること
    を特徴とする請求項８記載のインシュリンパッチ。
  10. 【請求項１０】 前記プリント回路基板は、前記伝導性
    パッチ板との電気的接続を確実にするための少なくとも
    二つの脚部を更に備えることを特徴とする請求項７又は
    請求項８記載のインシュリンパッチ。
  11. 【請求項１１】 前記伝導性パッチ板の外周縁には、前
    記パッチ本体と一体に結合されるようにした複数の穴が
    形成されることを特徴とする請求項７乃至請求項１０の
    いずれか一項に記載のインシュリンパッチ。
  12. 【請求項１２】 前記パッチ本体は、柔軟性を有するこ
    とを特徴とする請求項７記載のインシュリンパッチ。
  13. 【請求項１３】 前記パッチ本体は、樹脂からなること
    を特徴とする請求項７又は請求項１２記載のインシュリ
    ンパッチ。
  14. 【請求項１４】 前記パッチ本体は、ゴムからなること
    を特徴とする請求項７又は請求項１３記載のインシュリ
    ンパッチ。
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