JP2598633B2 - 原子炉建屋およびその接地方法 - Google Patents
原子炉建屋およびその接地方法Info
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- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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Description
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉建屋およびその
接地方法に係り、特に建物屋上の中心部以外に設置され
た高構造物へ落雷し、雷サージ電流が建物内で片寄って
流れることにより、建物内で電位差が発生するのを防止
するのに好適な原子炉建屋およびその接地方法に関す
る。
接地方法に係り、特に建物屋上の中心部以外に設置され
た高構造物へ落雷し、雷サージ電流が建物内で片寄って
流れることにより、建物内で電位差が発生するのを防止
するのに好適な原子炉建屋およびその接地方法に関す
る。
【従来の技術】従来の建物屋上設置高構造物の接地構造
においては、例えば通信局舎や電力所では、その建物の
屋上中心部に通信鉄塔を設置している例が多い。これら
の建物では、特にその接地線を設けている例はなく、局
舎等の建物を介して、雷サージ電流を大地へ逃す方式を
とっている。建物の中心部付近に屋上構造物がある場合
は、雷サージ電流は、ほぼ均一に各壁面に分流するので
同一階における電位傾度は大きくならない。また従来の
原子力プラントでは、建物の外壁に多くの鉄筋が埋め込
まれていて雷サージ電流が流れ易くなっているため、建
物と排気筒とを各々独立して接地しており、この時の排
気筒の接地方法は、排気筒脚部より建物周辺の地下に布
設されている接地系へ直接接地している。これにより高
構造物である排気筒へ落雷しても、排気筒付近の接地系
電位上昇を構内の接地系電位上昇と大差のないようにし
ている。そして、排気筒と建物周辺の接地系とを接続す
ることにより構内接地系電位上昇を平坦化し、構内の電
位傾度が大きくならないようにしてケーブル等への誘導
による被害を防止している。また、鉄筋コンクリート製
の原子炉建物では、落雷時に雷サージ電流を原子炉建物
の鉄筋並びに外壁及び原子炉建物の屋上(受雷部)より
避雷導線を経由して建物周辺に布設している接地系に流
している。なお、このとき布設している避雷導線は、J
IS A4201で規定された本数が設けられている
(布設間隔50m以内)。従って雷のような高周波電流
に対しては、避雷導線のサージインピーダンスの方が建
物の鉄筋及び外壁のサージインピーダンスより大きく、
ほとんどの雷サージ電流が建物の鉄筋及び外壁に流れて
いた。
においては、例えば通信局舎や電力所では、その建物の
屋上中心部に通信鉄塔を設置している例が多い。これら
の建物では、特にその接地線を設けている例はなく、局
舎等の建物を介して、雷サージ電流を大地へ逃す方式を
とっている。建物の中心部付近に屋上構造物がある場合
は、雷サージ電流は、ほぼ均一に各壁面に分流するので
同一階における電位傾度は大きくならない。また従来の
原子力プラントでは、建物の外壁に多くの鉄筋が埋め込
まれていて雷サージ電流が流れ易くなっているため、建
物と排気筒とを各々独立して接地しており、この時の排
気筒の接地方法は、排気筒脚部より建物周辺の地下に布
設されている接地系へ直接接地している。これにより高
構造物である排気筒へ落雷しても、排気筒付近の接地系
電位上昇を構内の接地系電位上昇と大差のないようにし
ている。そして、排気筒と建物周辺の接地系とを接続す
ることにより構内接地系電位上昇を平坦化し、構内の電
位傾度が大きくならないようにしてケーブル等への誘導
による被害を防止している。また、鉄筋コンクリート製
の原子炉建物では、落雷時に雷サージ電流を原子炉建物
の鉄筋並びに外壁及び原子炉建物の屋上(受雷部)より
避雷導線を経由して建物周辺に布設している接地系に流
している。なお、このとき布設している避雷導線は、J
IS A4201で規定された本数が設けられている
(布設間隔50m以内)。従って雷のような高周波電流
に対しては、避雷導線のサージインピーダンスの方が建
物の鉄筋及び外壁のサージインピーダンスより大きく、
ほとんどの雷サージ電流が建物の鉄筋及び外壁に流れて
いた。
【発明が解決しようとする課題】従来の建物屋上設置高
構造物の接地構造にあっては、例えば原子力プラントの
原子炉建物と排気筒とを一体化した場合、原子炉建物の
最上階に燃料プール及び燃料取替機等を有していること
から建物の中心付近に排気筒の基礎を設けることが困難
であり、排気筒は建物の屋上の端部に設けられる。この
場合、排気筒への落雷による雷サージ電流が、排気筒設
置側の建物の壁面の方により多く分流し、各階の同一高
さで電位差が生じてケーブル等へ好ましくない誘導を発
生させる。または避雷導線のサージインピーダンスが建
物の鉄筋及び外壁のサージインピーダンスより大きいの
で、ほとんどの雷サージ電流が建物の鉄筋び外壁に流れ
て建物内設備に悪影響を及ぼす等の問題点がある。本発
明の目的は、雷サージ電流が建物内で片寄って流れるこ
とによる建物内電位差の発生を防止できる原子炉建屋お
よびその接地方法を提供することにある。
構造物の接地構造にあっては、例えば原子力プラントの
原子炉建物と排気筒とを一体化した場合、原子炉建物の
最上階に燃料プール及び燃料取替機等を有していること
から建物の中心付近に排気筒の基礎を設けることが困難
であり、排気筒は建物の屋上の端部に設けられる。この
場合、排気筒への落雷による雷サージ電流が、排気筒設
置側の建物の壁面の方により多く分流し、各階の同一高
さで電位差が生じてケーブル等へ好ましくない誘導を発
生させる。または避雷導線のサージインピーダンスが建
物の鉄筋及び外壁のサージインピーダンスより大きいの
で、ほとんどの雷サージ電流が建物の鉄筋び外壁に流れ
て建物内設備に悪影響を及ぼす等の問題点がある。本発
明の目的は、雷サージ電流が建物内で片寄って流れるこ
とによる建物内電位差の発生を防止できる原子炉建屋お
よびその接地方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒が設置されている原子炉建屋において、前記
排気筒を介して前記建物の外壁に流れる雷サー ジ電流を
分流できる大きさのサージインピーダンスを有する多数
本の引き下げ導体を前記建物の外壁に布設し、前記多数
本の引き下げ導体の大地側をそれぞれ大地に布設した接
地系に接続してなることを特徴とする原子炉建屋を構成
したものである。 原子炉建屋としては、排気筒の上部に
避雷針が設置されているものや排気筒を支持する鉄塔が
設置され、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置され
ているものにも適用することができ、また、原子炉建屋
の接地構造としては以下の要素を付加することができ
る。 (1)引き下げ導体の一端を排気筒に接続し、引き下げ
導体の他端を大地に布設した接地系に接続する。 (2)引き下げ導体を建物の外壁のうち少なくとも排気
筒設置側の外壁に沿って布設する。 (3)引き下げ導体を建物の外壁のうち少なくとも排気
筒設置側の外壁内に埋め込んで布設する。 (4)建物の外壁の頂部に導電板を布設する。また、本
発明は、原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上中央部
を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気する排
気筒が設置されている原子炉建屋の接地方法において、
前記排気筒を介して前記建物の外壁に流れる雷サージ電
流を分流できる大きさのサージインピーダンスを有する
多数本の引き下げ導体を前記建物の外壁に布設し、前記
多数本の引き下げ導体の大地側をそれぞれ大地に布設し
た接地系に接続することを特徴とする原子炉建屋の接地
方法を採用したものである。原子炉建屋の接地方法を採
用するに際して、原子炉建屋としては、排気筒の上部に
避雷針が設置されているものや排気筒を支持する鉄塔が
設置され、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置され
ているものにも適用することができ、また、上記要素以
外に以下の要素を付加することができる。 (1)引き下げ導体の一端を排気筒に接続し、引き下げ
導体の他端を大地に布設した接地系に接続する。 (2)引き下げ導体を前記建物の外壁のうち少なくとも
排気筒設置側の外壁に 沿って布設する。 (3)引き下げ導体を建物の外壁のうち少なくとも排気
筒設置側の外壁内に埋め込んで布設する。 (4)建物の外壁の頂部に導電板を布設する。
め、本発明は、原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒が設置されている原子炉建屋において、前記
排気筒を介して前記建物の外壁に流れる雷サー ジ電流を
分流できる大きさのサージインピーダンスを有する多数
本の引き下げ導体を前記建物の外壁に布設し、前記多数
本の引き下げ導体の大地側をそれぞれ大地に布設した接
地系に接続してなることを特徴とする原子炉建屋を構成
したものである。 原子炉建屋としては、排気筒の上部に
避雷針が設置されているものや排気筒を支持する鉄塔が
設置され、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置され
ているものにも適用することができ、また、原子炉建屋
の接地構造としては以下の要素を付加することができ
る。 (1)引き下げ導体の一端を排気筒に接続し、引き下げ
導体の他端を大地に布設した接地系に接続する。 (2)引き下げ導体を建物の外壁のうち少なくとも排気
筒設置側の外壁に沿って布設する。 (3)引き下げ導体を建物の外壁のうち少なくとも排気
筒設置側の外壁内に埋め込んで布設する。 (4)建物の外壁の頂部に導電板を布設する。また、本
発明は、原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上中央部
を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気する排
気筒が設置されている原子炉建屋の接地方法において、
前記排気筒を介して前記建物の外壁に流れる雷サージ電
流を分流できる大きさのサージインピーダンスを有する
多数本の引き下げ導体を前記建物の外壁に布設し、前記
多数本の引き下げ導体の大地側をそれぞれ大地に布設し
た接地系に接続することを特徴とする原子炉建屋の接地
方法を採用したものである。原子炉建屋の接地方法を採
用するに際して、原子炉建屋としては、排気筒の上部に
避雷針が設置されているものや排気筒を支持する鉄塔が
設置され、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置され
ているものにも適用することができ、また、上記要素以
外に以下の要素を付加することができる。 (1)引き下げ導体の一端を排気筒に接続し、引き下げ
導体の他端を大地に布設した接地系に接続する。 (2)引き下げ導体を前記建物の外壁のうち少なくとも
排気筒設置側の外壁に 沿って布設する。 (3)引き下げ導体を建物の外壁のうち少なくとも排気
筒設置側の外壁内に埋め込んで布設する。 (4)建物の外壁の頂部に導電板を布設する。
【作用】本発明によれば、原子炉建屋などの建物屋上の
構造物、例えば、排気筒及び鉄塔を、排気筒を介して前
記建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさ
のサージインピーダンスを有する多数本の引き下げ導体
と接続し、引き下げ導体を大地に布設された接地系に接
続するため、原子炉建屋外壁に引き下げ導体で形成され
た落雷時の雷サージ電流分流ルートにより、原子炉建屋
など建物屋上の構造物への落雷時に、雷サージ電流の一
部分を雷サージ電流分流ルートにより直接接地系へ流
し、原子炉建屋など建物内部への侵入を低減するため、
高周波の雷サージ電流が建物の外壁より多数本の引き下
げ導体に導かれ、建物のうち排気筒設置側の電位上昇が
抑えられ、建物内設備に悪影響を及ぼす可能性が低減さ
れる。また、大地に布設している接地系と接続する多数
本の引き下げ導体を建物の外壁へ埋込んで布設する場合
においても、建物のうち排気筒設置側の原子炉建屋外壁
のサージインピーダンスが低減するため、建物のうち構
造物設置側の電位上昇が抑制され、建物内設備に悪影響
を及ぼす可能性が低減される。
構造物、例えば、排気筒及び鉄塔を、排気筒を介して前
記建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさ
のサージインピーダンスを有する多数本の引き下げ導体
と接続し、引き下げ導体を大地に布設された接地系に接
続するため、原子炉建屋外壁に引き下げ導体で形成され
た落雷時の雷サージ電流分流ルートにより、原子炉建屋
など建物屋上の構造物への落雷時に、雷サージ電流の一
部分を雷サージ電流分流ルートにより直接接地系へ流
し、原子炉建屋など建物内部への侵入を低減するため、
高周波の雷サージ電流が建物の外壁より多数本の引き下
げ導体に導かれ、建物のうち排気筒設置側の電位上昇が
抑えられ、建物内設備に悪影響を及ぼす可能性が低減さ
れる。また、大地に布設している接地系と接続する多数
本の引き下げ導体を建物の外壁へ埋込んで布設する場合
においても、建物のうち排気筒設置側の原子炉建屋外壁
のサージインピーダンスが低減するため、建物のうち構
造物設置側の電位上昇が抑制され、建物内設備に悪影響
を及ぼす可能性が低減される。
【実施例】本発明の第1の実施例を図1を参照しながら
説明する。図1に示すように、屋上の少なくともいずれ
か一個所に設置されて屋上より突出された高構造物(排
気筒)2へ避雷導線9を接続し、高構造物2へ落雷の際
に避雷導線9を経由して雷サージ電流を大地へ逃がす建
物屋上設置構造物の接地構造であって、避雷導線9を建
物(原子炉建物)1の外壁10の外側へ引き出して外側
に避雷導線9と接続する引き下げ導体12を設けるとと
もに、引き下げ導体12と建物1の周囲に布設した接地
系3とを接続し、引き下げ導体12は、雷サージ電流を
接地系3へ導き建物1内へ雷サージ電流の侵入量を減少
させ、高構造物2の設置側の外壁10と同等以下のサー
ジインピーダンスを有する構成とする。すなわち原子炉
建物1には、原子炉を格納し計装制御機器等の設備が多
数設置してあり接地系3が周囲の大地に埋設されてい
る。即ち、引き下げ導体12は大地に布設された接地系
3に接続されている。また、接地系3は電位上昇の平坦
化を図るためメッシュ接地構造であり、さらに構内の建
物間の接地系は建物間の接地系電位の電位差を抑えるた
め、すべて接続されている。一方、排気筒2はの原子炉
建物(原子力発電所建屋)1の屋上の端部に設置されて
いる。図2は排気筒2の全体を示すものであり、排気筒
2は排気筒筒身4、鉄塔5及び架台と一体化した脚部6
等で形成され、排気筒筒身4の先端に避雷針7を有して
いる。図3は排気筒の下部及び排気筒の設置側の原子炉
建物1の屋上端部を拡大したものである。図3に示すよ
うに、排気筒筒身4及び鉄塔5に導体接続板8を設け、
各々の導体接続板8から雷サージ電流を流す避雷導線9
を原子炉建物外壁10まで引き出している。このとき避
雷導線9は排気筒下に設置している避雷導線9用トレイ
11により原子炉建物外壁10まで引き出している。ま
た図4に示す引き下げ導体12は、排気筒2設置側の原
子炉建物外壁10の壁面と同等以下のサージインピーダ
ンスとなる100本で形成している。なお引き下げ導体
12の布設状態は図4の原子炉建物外壁10の断面図に
示すように、排気筒筒身4及び鉄塔5に設けた導体接続
板8からの避雷導線9を、排気筒下の避雷導線用トレイ
11により原子炉建物外壁10の頂部に布設している黄
銅板13まで引き出し、引き下げ導体12と接続し、さ
らに引き下げ導体12を原子炉建物1の周辺に布設して
いる接地系3と接続し、かつ原子炉建物外壁10の外側
に設けている。また引き下げ導体12はプラントの美観
を損なわないため塩化ビニール管14内に挿通してあ
り、塩化ビニール管14はそれを支えるサポート15と
原子炉建物外壁10内の埋込金具16とで原子炉建物外
壁10に固定している。ここで引き下げ導体12は、排
気筒2設置側の原子炉建物外壁10の壁面と同等以下の
サージインピーダンスを有するため、雷サージ電流は、
原子炉建物外壁10の壁面と塩化ビニール管14内に挿
通している100本の引き下げ導体12とへ分流し、雷
サージ電流の一部分は直接、原子炉建物1の周辺に布設
している接地系3へ導かれる。以上の構成により、排気
筒2への落雷時に、雷サージ電流は排気筒2の排気筒筒
身4及び鉄塔5から排気筒2の脚部6へと伝搬する。さ
らに一部分の雷サージ電流は、排気筒2の排気筒筒身4
及び鉄塔5の導体接続板8から引き出した避雷導線9か
ら原子炉建物外壁10頂部に布設している黄銅板13を
経由し、黄銅板13に接続される引き下げ導体12と、
そして建物周辺に布設している接地系3とを伝搬し、直
接、大地へ雷サージ電流を導き原子炉建物1の内部への
雷サージ電流の侵入を低減できる。以上の雷サージ電流
の分流ルートにより、原子炉建物1の内部の同一高さに
おいて電位傾度を抑えることができ、原子炉建物1の内
部に布設しているケーブル等への誘導ノイズを低減でき
る。第1の実施例によれば、雷サージ電流を接地系3に
導く引き下げ導体12を原子炉建物外壁10の外側に設
けているので施工が容易である。また建設中のプラント
ならびに既設プラントにも適用可能であり、必要に応じ
て引き下げ導体12の追設が容易であるという効果があ
る。次に本発明の第2の実施例を図5を参照しながら説
明する。本実施例では、第1の実施例に示した原子炉建
物外壁10の外側に設置し塩化ビニール管14内に挿通
している100本の引き下げ導体12を、排気筒2設置
側の原子炉建物外壁10の壁面に埋め込んだものであ
る。図6は原子炉建物外壁10内の鉄筋17と引き下げ
導体12との取合いを示す原子炉建物外壁10の断面図
である。この鉄筋17は格子状に形成されている。引き
下げ導体12は、排気筒2の排気筒筒身4及び鉄塔5の
導体接続板8から引き出した避雷導線9と排気筒下の避
雷導線9用トレイ11上でクランプ18で接続しテーピ
ングしている。クランプ18で避雷導線9と接続した引
き下げ導体12を原子炉建物外壁10の内側から壁面に
埋め込み、格子状に形成している鉄筋17に接続する。
ここで図7に原子炉建屋外壁10内の鉄筋17と引き下
げ導体12の布設状態を示す。鉄筋17は現地での作業
工数短縮のためモジュール化しており、モジュール19
ごとの鉄筋17の組立ては、バン線20で巻きつけ結合
する。また、引き下げ導体12は、各モジュール19ご
とに、鉄筋17の外壁側にバン線20で接続し、モジュ
ール19間の組立ての際は、クランプ18で接続し、テ
ーピングを施す。また引き下げ導体12の原子炉建物外
壁10の壁面から外部への引出しは、原子炉建物外壁1
の地下のレベルより引出し接地系3と接続する。この排
気筒2設置側の原子炉建物外壁10の壁面に埋め込んで
いる引き下げ導体12と原子炉建物外壁10の鉄筋17
等とを合わせた排気筒2設置側の原子炉建物1の壁面の
サージインピーダンスは、原子炉建物1の他の壁面のサ
ージインピーダンスより低くなる。すなわち一部の雷サ
ージ電流は引き下げ導体12と原子炉建物外壁10の鉄
筋17で構成する雷サージ電流の分流ルートにより原子
炉建物外壁10を流れることにより原子炉建物1の内部
への侵入を低減できる。この第2の実施例によれば、雷
サージ電流を接地系3に導く引き下げ導体12が排気筒
2設置側の原子炉建物外壁10の壁面に埋め込まれてい
るのでプラントの美観がよいという効果がある。次に本
発明の第3の実施例を図8及び図9を参照しながら説明
する。図3に示す排気筒筒身4及び鉄塔5に設けた導体
接続板8から図9に示す原子炉建物外壁10の頂部に布
設している黄銅板13まで、排気筒下の避雷導線用トレ
イ11により引き出した避雷導線9は、第1の実施例の
構成と同様である。本実施例では、図9の原子炉建物外
壁10の断面図に示すように、排気筒2設置側の原子炉
建物外壁10に黄銅板(導電体)21を取り付ける。こ
こで黄銅板21の原子炉建物外壁10への取り付け状態
は図9に示すように、原子炉建物外壁10内の埋込金具
22にボルト締めすることにより、黄銅板21を原子炉
建物外壁10に固定している。また固定した黄銅板21
と原子炉建物外壁10との間に原子炉建物外壁10の亀
裂を防止するためモルタル23を施工している。さらに
原子炉建物外壁10に固定した黄銅板21と原子炉建物
外壁10の頂部に布設している黄銅板13とは導線24
で接続する。同様に原子炉建物1の周囲に埋設してある
接地系3との接続も導線25で行う。雷サージ電流は高
周波のためサージインピーダンスが低い黄銅板21の表
面を流れ、いわゆる表皮効果により、雷サージ電流を原
子炉建物1の下に布設している接地系3へ流入させるこ
とができる。このため第1,2の実施例に示した100
本の引き下げ導体12と同様、原子炉建物内部への雷サ
ージ電流の流入を減少させる役割を果たす。この雷サー
ジ電流の分流ルートを設けることにより第1,2の実施
例に示した100本の引き下げ導体12を削除すること
ができるこの第3の実施例によれば、雷サージ電流を接
地系3へ導く黄銅板21が排気筒2設置側の原子炉建物
外壁10のほぼ全面に設けられているため、第1,2の
実施例に示す100本の引き下げ導体12で構成する雷
サージ電流の分流ルートと比較するとサージインピーダ
ンスをより小さくできるという効果がある。
説明する。図1に示すように、屋上の少なくともいずれ
か一個所に設置されて屋上より突出された高構造物(排
気筒)2へ避雷導線9を接続し、高構造物2へ落雷の際
に避雷導線9を経由して雷サージ電流を大地へ逃がす建
物屋上設置構造物の接地構造であって、避雷導線9を建
物(原子炉建物)1の外壁10の外側へ引き出して外側
に避雷導線9と接続する引き下げ導体12を設けるとと
もに、引き下げ導体12と建物1の周囲に布設した接地
系3とを接続し、引き下げ導体12は、雷サージ電流を
接地系3へ導き建物1内へ雷サージ電流の侵入量を減少
させ、高構造物2の設置側の外壁10と同等以下のサー
ジインピーダンスを有する構成とする。すなわち原子炉
建物1には、原子炉を格納し計装制御機器等の設備が多
数設置してあり接地系3が周囲の大地に埋設されてい
る。即ち、引き下げ導体12は大地に布設された接地系
3に接続されている。また、接地系3は電位上昇の平坦
化を図るためメッシュ接地構造であり、さらに構内の建
物間の接地系は建物間の接地系電位の電位差を抑えるた
め、すべて接続されている。一方、排気筒2はの原子炉
建物(原子力発電所建屋)1の屋上の端部に設置されて
いる。図2は排気筒2の全体を示すものであり、排気筒
2は排気筒筒身4、鉄塔5及び架台と一体化した脚部6
等で形成され、排気筒筒身4の先端に避雷針7を有して
いる。図3は排気筒の下部及び排気筒の設置側の原子炉
建物1の屋上端部を拡大したものである。図3に示すよ
うに、排気筒筒身4及び鉄塔5に導体接続板8を設け、
各々の導体接続板8から雷サージ電流を流す避雷導線9
を原子炉建物外壁10まで引き出している。このとき避
雷導線9は排気筒下に設置している避雷導線9用トレイ
11により原子炉建物外壁10まで引き出している。ま
た図4に示す引き下げ導体12は、排気筒2設置側の原
子炉建物外壁10の壁面と同等以下のサージインピーダ
ンスとなる100本で形成している。なお引き下げ導体
12の布設状態は図4の原子炉建物外壁10の断面図に
示すように、排気筒筒身4及び鉄塔5に設けた導体接続
板8からの避雷導線9を、排気筒下の避雷導線用トレイ
11により原子炉建物外壁10の頂部に布設している黄
銅板13まで引き出し、引き下げ導体12と接続し、さ
らに引き下げ導体12を原子炉建物1の周辺に布設して
いる接地系3と接続し、かつ原子炉建物外壁10の外側
に設けている。また引き下げ導体12はプラントの美観
を損なわないため塩化ビニール管14内に挿通してあ
り、塩化ビニール管14はそれを支えるサポート15と
原子炉建物外壁10内の埋込金具16とで原子炉建物外
壁10に固定している。ここで引き下げ導体12は、排
気筒2設置側の原子炉建物外壁10の壁面と同等以下の
サージインピーダンスを有するため、雷サージ電流は、
原子炉建物外壁10の壁面と塩化ビニール管14内に挿
通している100本の引き下げ導体12とへ分流し、雷
サージ電流の一部分は直接、原子炉建物1の周辺に布設
している接地系3へ導かれる。以上の構成により、排気
筒2への落雷時に、雷サージ電流は排気筒2の排気筒筒
身4及び鉄塔5から排気筒2の脚部6へと伝搬する。さ
らに一部分の雷サージ電流は、排気筒2の排気筒筒身4
及び鉄塔5の導体接続板8から引き出した避雷導線9か
ら原子炉建物外壁10頂部に布設している黄銅板13を
経由し、黄銅板13に接続される引き下げ導体12と、
そして建物周辺に布設している接地系3とを伝搬し、直
接、大地へ雷サージ電流を導き原子炉建物1の内部への
雷サージ電流の侵入を低減できる。以上の雷サージ電流
の分流ルートにより、原子炉建物1の内部の同一高さに
おいて電位傾度を抑えることができ、原子炉建物1の内
部に布設しているケーブル等への誘導ノイズを低減でき
る。第1の実施例によれば、雷サージ電流を接地系3に
導く引き下げ導体12を原子炉建物外壁10の外側に設
けているので施工が容易である。また建設中のプラント
ならびに既設プラントにも適用可能であり、必要に応じ
て引き下げ導体12の追設が容易であるという効果があ
る。次に本発明の第2の実施例を図5を参照しながら説
明する。本実施例では、第1の実施例に示した原子炉建
物外壁10の外側に設置し塩化ビニール管14内に挿通
している100本の引き下げ導体12を、排気筒2設置
側の原子炉建物外壁10の壁面に埋め込んだものであ
る。図6は原子炉建物外壁10内の鉄筋17と引き下げ
導体12との取合いを示す原子炉建物外壁10の断面図
である。この鉄筋17は格子状に形成されている。引き
下げ導体12は、排気筒2の排気筒筒身4及び鉄塔5の
導体接続板8から引き出した避雷導線9と排気筒下の避
雷導線9用トレイ11上でクランプ18で接続しテーピ
ングしている。クランプ18で避雷導線9と接続した引
き下げ導体12を原子炉建物外壁10の内側から壁面に
埋め込み、格子状に形成している鉄筋17に接続する。
ここで図7に原子炉建屋外壁10内の鉄筋17と引き下
げ導体12の布設状態を示す。鉄筋17は現地での作業
工数短縮のためモジュール化しており、モジュール19
ごとの鉄筋17の組立ては、バン線20で巻きつけ結合
する。また、引き下げ導体12は、各モジュール19ご
とに、鉄筋17の外壁側にバン線20で接続し、モジュ
ール19間の組立ての際は、クランプ18で接続し、テ
ーピングを施す。また引き下げ導体12の原子炉建物外
壁10の壁面から外部への引出しは、原子炉建物外壁1
の地下のレベルより引出し接地系3と接続する。この排
気筒2設置側の原子炉建物外壁10の壁面に埋め込んで
いる引き下げ導体12と原子炉建物外壁10の鉄筋17
等とを合わせた排気筒2設置側の原子炉建物1の壁面の
サージインピーダンスは、原子炉建物1の他の壁面のサ
ージインピーダンスより低くなる。すなわち一部の雷サ
ージ電流は引き下げ導体12と原子炉建物外壁10の鉄
筋17で構成する雷サージ電流の分流ルートにより原子
炉建物外壁10を流れることにより原子炉建物1の内部
への侵入を低減できる。この第2の実施例によれば、雷
サージ電流を接地系3に導く引き下げ導体12が排気筒
2設置側の原子炉建物外壁10の壁面に埋め込まれてい
るのでプラントの美観がよいという効果がある。次に本
発明の第3の実施例を図8及び図9を参照しながら説明
する。図3に示す排気筒筒身4及び鉄塔5に設けた導体
接続板8から図9に示す原子炉建物外壁10の頂部に布
設している黄銅板13まで、排気筒下の避雷導線用トレ
イ11により引き出した避雷導線9は、第1の実施例の
構成と同様である。本実施例では、図9の原子炉建物外
壁10の断面図に示すように、排気筒2設置側の原子炉
建物外壁10に黄銅板(導電体)21を取り付ける。こ
こで黄銅板21の原子炉建物外壁10への取り付け状態
は図9に示すように、原子炉建物外壁10内の埋込金具
22にボルト締めすることにより、黄銅板21を原子炉
建物外壁10に固定している。また固定した黄銅板21
と原子炉建物外壁10との間に原子炉建物外壁10の亀
裂を防止するためモルタル23を施工している。さらに
原子炉建物外壁10に固定した黄銅板21と原子炉建物
外壁10の頂部に布設している黄銅板13とは導線24
で接続する。同様に原子炉建物1の周囲に埋設してある
接地系3との接続も導線25で行う。雷サージ電流は高
周波のためサージインピーダンスが低い黄銅板21の表
面を流れ、いわゆる表皮効果により、雷サージ電流を原
子炉建物1の下に布設している接地系3へ流入させるこ
とができる。このため第1,2の実施例に示した100
本の引き下げ導体12と同様、原子炉建物内部への雷サ
ージ電流の流入を減少させる役割を果たす。この雷サー
ジ電流の分流ルートを設けることにより第1,2の実施
例に示した100本の引き下げ導体12を削除すること
ができるこの第3の実施例によれば、雷サージ電流を接
地系3へ導く黄銅板21が排気筒2設置側の原子炉建物
外壁10のほぼ全面に設けられているため、第1,2の
実施例に示す100本の引き下げ導体12で構成する雷
サージ電流の分流ルートと比較するとサージインピーダ
ンスをより小さくできるという効果がある。
【発明の効果】本発明によれば、建物の屋上に設置され
た構造物への落雷の際、一部の雷サージ電流を多数本の
引き下げ導体を経由して大地に布設した接地系へ導くこ
とにより、建物内部への雷サージ電流の侵入量を低減
し、建物内部の電位傾度を平坦化することにより計装及
び制御機器の誤動作,損傷等の被害を低減できる効果が
ある。
た構造物への落雷の際、一部の雷サージ電流を多数本の
引き下げ導体を経由して大地に布設した接地系へ導くこ
とにより、建物内部への雷サージ電流の侵入量を低減
し、建物内部の電位傾度を平坦化することにより計装及
び制御機器の誤動作,損傷等の被害を低減できる効果が
ある。
【図1】本発明の第1の実施例を示す斜視図である。
【図2】図1の高構造物を説明する側面図である。
【図3】図1の要部を拡大した図である。
【図4】図1の要部を拡大した図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示す斜視図である。
【図6】図5の要部を拡大した図である。
【図7】図5の要部を拡大した斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施例を示す斜視図である。
【図9】図8の要部を拡大した図である。
1 原子炉建物 2 排気筒 3 接地系 4 排気筒筒身 5 鉄塔 6 脚部 7 避雷針 8 導線接続板 9 避雷導線 10 原子炉建物外壁 11 避雷導線用トレイ 12 引き下げ導体 13 黄銅板 14 塩化ビニール管 15 サポート 16 埋込金具 17 鉄筋 18 クランプ 19 モジュール 20 バン線 21 黄銅板 22 埋込金具 23 モルタル 24 導線 25 導線
Claims (20)
- 【請求項1】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒が設置されている原子炉建屋において、前記
排気筒を介して前記建物の外壁に流れる雷サージ電流を
分流できる大きさのサージインピーダンスを有する多数
本の引き下げ導体を前記建物の外壁に布設し、前記多数
本の引き下げ導体の大地側をそれぞれ大地に布設した接
地系に接続してなることを特徴とする原子炉建屋。 - 【請求項2】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒が設置されている原子炉建屋において、前記
排気筒を介して前記建物の外壁に流れる雷サージ電流を
分流できる大きさのサージインピーダンスを有する多数
本の引き下げ導体を前記建物の外壁に布設し、前記多数
本の引き下げ導体の一端をそれぞれ前記排気筒に接続
し、前記引き下げ導体の他端をそれぞれ大地に布設した
接地系に接続してなることを特徴とする原子炉建屋。 - 【請求項3】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒が設置され、排気筒の上部に避雷針が設置さ
れている原子炉建屋において、前記避雷針を介して前記
建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさの
サージインピーダンスを有する多数本の引き下げ導体を
前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の外
壁に布設し、前記多数本の引き下げ導体の大地側をそれ
ぞれ大地に布設した接地系に接続してなることを特徴と
する原子炉建屋。 - 【請求項4】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒が設置され、排気筒の上部に避雷針が設置さ
れている原子炉建屋において、前記避雷針を介して前記
建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさの
サージインピーダンスを有する多数本の引き下げ導体を
前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の外
壁に布設し、前記多数本の引き下げ導体の一端をそれぞ
れ前記排気筒に接続し、前記多 数本の引き下げ導体の他
端をそれぞれ大地に布設した接地系に接続してなること
を特徴とする原子炉建屋。 - 【請求項5】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒が設置され、排気筒の上部に避雷針が設置さ
れている原子炉建屋において、前記避雷針を介して前記
建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさの
サージインピーダンスを有する多数本の引き下げ導体を
前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の外
壁内に埋め込んで布設し、前記多数本の引き下げ導体の
大地側をそれぞれ大地に布設した接地系に接続してなる
ことを特徴とする原子炉建屋。 - 【請求項6】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒が設置され、排気筒の上部に避雷針が設置さ
れている原子炉建屋において、前記避雷針を介して前記
建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさの
サージインピーダンスを有する多数本の引き下げ導体を
前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の外
壁内に埋め込んで布設し、前記多数本の引き下げ導体の
一端をそれぞれ前記排気筒に接続し、前記多数本の引き
下げ導体の他端をそれぞれ大地に布設した接地系に接続
してなることを特徴とする原子炉建屋。 - 【請求項7】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒およびこの排気筒を支持する鉄塔が設置さ
れ、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置されている
原子炉建屋において、前記避雷針を介して前記建物の外
壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさのサージイ
ンピーダンスを有する多数本の引き下げ導体を前記建物
の外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の外壁に布設
し、前記多数本の引き下げ導体の大地側をそれぞれ大地
に布設した接地系に接続してなることを特徴とする原子
炉建屋。 - 【請求項8】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒およびこの排気筒を支持する鉄塔が設置さ
れ、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置されている
原子炉建屋において、前記避雷針を介して前記建物の外
壁に流れる雷サージ電流を分流できる大 きさのサージイ
ンピーダンスを有する多数本の引き下げ導体を前記建物
の外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の外壁内に埋
め込んで布設し、前記多数本の引き下げ導体の一端をそ
れぞれ前記排気筒に接続し、前記多数本の引き下げ導体
の他端をそれぞれ大地に布設した接地系に接続してなる
ことを特徴とする原子炉建屋。 - 【請求項9】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋上
中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排気
する排気筒およびこの排気筒を支持する鉄塔が設置さ
れ、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置されている
原子炉建屋において、前記建物の外壁の頂部に導電板を
布設するとともに、前記避雷針を介して前記建物の外壁
に流れる雷サージ電流を分流できる大きさのサージイン
ピーダンスを有する多数本の引き下げ導体を前記建物の
外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の外壁に布設
し、前記多数本の引き下げ導体の大地側をそれぞれ大地
に布設した接地系に接続してなることを特徴とする原子
炉建屋。 - 【請求項10】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒およびこの排気筒を支持する鉄塔が設置さ
れ、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置されている
原子炉建屋において、前記建物の外壁の頂部に導電板を
布設するとともに、前記避雷針を介して前記建物の外壁
に流れる雷サージ電流を分流できる大きさのサージイン
ピーダンスを有する多数本の引き下げ導体を前記建物の
外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の外壁に布設
し、前記多数本の引き下げ導体の一端をそれぞれ前記導
電板の一端に接続し、前記多数本の引き下げ導体の他端
をそれぞれ大地に布設した接地系に接続し、前記導電板
の他端を前記排気筒および前記鉄塔に接続してなること
を特徴とする原子炉建屋。 - 【請求項11】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒が設置されている原子炉建屋の接地方法に
おいて、前記排気筒を介して前記建物の外壁に流れる雷
サージ電流を分流できる大きさのサージインピーダンス
を有する多数本の引き下げ導体を前記建物の外壁に布設
し、前記多数本の引き下げ導体の大地側をそれぞれ大地
に布設した接地系に接続することを特徴とする原子炉建
屋の接地方法。 - 【請求項12】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒が設置されている原子炉建屋の接地方法に
おいて、前記排気筒を介して前記建物の外壁に流れる雷
サージ電流を分流できる大きさのサージインピーダンス
を有する多数本の引き下げ導体を前記建物の外壁に布設
し、前記多数本の引き下げ導体の一端をそれぞれ前記排
気筒に接続し、前記多数本の引き下げ導体の他端をそれ
ぞれ大地に布設した接地系に接続することを特徴とする
原子炉建屋の接地方法。 - 【請求項13】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒が設置され、排気筒の上部に避雷針が設置
されている原子炉建屋の接地方法において、前記避雷針
を介して前記建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流で
きる大きさのサージインピーダンスを有する多数本の引
き下げ導体を前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気
筒設置側の外壁に布設し、前記多数本の引き下げ導体の
大地側をそれぞれ大地に布設した接地系に接続すること
を特徴とする原子炉建屋の接地方法。 - 【請求項14】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒が設置され、排気筒の上部に避雷針が設置
されている原子炉建屋の接地方法において、前記避雷針
を介して前記建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流で
きる大きさのサージインピーダンスを有する多数本の引
き下げ導体を前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気
筒設置側の外壁に布設し、前記多数本の引き下げ導体の
一端をそれぞれ前記排気筒に接続し、前記多数本の引き
下げ導体の他端をそれぞれ大地に布設した接地系に接続
することを特徴とする原子炉建屋の接地方法。 - 【請求項15】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒が設置され、排気筒の上部に避雷針が設置
されている原子炉建屋の接地方法において、前記避雷針
を介して前記建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流で
きる大きさのサージインピーダンスを有する多数本の引
き下げ導体を前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気
筒設置側の外壁内に埋め込んで布設し、前記多数本の引
き下げ導体の大地側をそれぞれ大地に布設した接地系に
接続することを特徴とする原子炉建屋の接地方法。 - 【請求項16】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒が設置され、排気筒の上部に避雷針が設置
されている原子炉建屋の接地方法において、前記避雷針
を介して前記建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流で
きる大きさのサージインピーダンスを有する多数本の引
き下げ導体を前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気
筒設置側の外壁内に埋め込んで布設し、前記多数本の引
き下げ導体の一端をそれぞれ前記排気筒に接続し、前記
多数本の引き下げ導体の他端をそれぞれ大地に布設した
接地系に接続することを特徴とする原子炉建屋の接地方
法。 - 【請求項17】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒およびこの排気筒を支持する鉄塔が設置さ
れ、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置されている
原子炉建屋の接地方法において、前記避雷針を介して前
記建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさ
のサージインピーダンスを有する多数本の引き下げ導体
を前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の
外壁に布設し、前記多数本の引き下げ導体の大地側をそ
れぞれ大地に布設した接地系に接続することを特徴とす
る原子炉建屋の接地方法。 - 【請求項18】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒およびこの排気筒を支持する鉄塔が設置さ
れ、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置されている
原子炉建屋の接地方法において、前記避雷針を介して前
記建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさ
のサージインピーダンスを有する多数本の引き下げ導体
を前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の
外壁内に埋め込んで布設し、前記多数本の引き下げ導体
の一端をそれぞれ前記排気筒に接続し、前記多数本の引
き下げ導体の他端をそれぞれ大地に布設した接地系に接
続することを特徴とする原子炉建屋の接地方法。 - 【請求項19】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒およびこの排気筒を支持する鉄塔が設置さ
れ、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置されている
原子炉建屋の接地方法において、前記建物の外壁の頂部
に導電板を布設するとともに、前記避 雷針を介して前記
建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさの
サージインピーダンスを有する多数本の引き下げ導体を
前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の外
壁に布設し、前記多数本の引き下げ導体の大地側をそれ
ぞれ大地に布設した接地系に接続することを特徴とする
原子炉建屋の接地方法。 - 【請求項20】 原子炉を収納する建物の屋上のうち屋
上中央部を外れた位置に建物内の気体を建物外上方に排
気する排気筒およびこの排気筒を支持する鉄塔が設置さ
れ、排気筒または鉄塔の上部に避雷針が設置されている
原子炉建屋の接地方法において、前記建物の外壁の頂部
に導電板を布設するとともに、前記避雷針を介して前記
建物の外壁に流れる雷サージ電流を分流できる大きさの
サージインピーダンスを有する多数本の引き下げ導体を
前記建物の外壁のうち少なくとも前記排気筒設置側の外
壁に布設し、前記多数本の引き下げ導体の一端をそれぞ
れ前記導電板の一端に接続し、前記多数本の引き下げ導
体の他端をそれぞれ大地に布設した接地系に接続し、前
記導電板の他端を前記排気筒および前記鉄塔に接続する
ことを特徴とする原子炉建屋の接地方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5331204A JP2598633B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 原子炉建屋およびその接地方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5331204A JP2598633B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 原子炉建屋およびその接地方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07192784A JPH07192784A (ja) | 1995-07-28 |
JP2598633B2 true JP2598633B2 (ja) | 1997-04-09 |
Family
ID=18241061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5331204A Expired - Fee Related JP2598633B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 原子炉建屋およびその接地方法 |
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- 1993-12-27 JP JP5331204A patent/JP2598633B2/ja not_active Expired - Fee Related
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