JP2598261B2 - 熱転写方法、被熱転写シート及び熱転写シート - Google Patents

熱転写方法、被熱転写シート及び熱転写シート

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JP2598261B2 JP62071081A JP7108187A JP2598261B2 JP 2598261 B2 JP2598261 B2 JP 2598261B2 JP 62071081 A JP62071081 A JP 62071081A JP 7108187 A JP7108187 A JP 7108187A JP 2598261 B2 JP2598261 B2 JP 2598261B2
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    • B41M5/38207Contact thermal transfer or sublimation processes characterised by aspects not provided for in groups B41M5/385 - B41M5/395
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    • B41M5/52Macromolecular coatings

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱転写シートと被熱転写シートを組合せて
熱転写を行う熱転写方法、被熱転写シート及び熱転写シ
ートに関する。
〔従来の技術〕
従来、被熱転写シートと熱転写シートとを組合わせて
使用し、熱転写シートの色材層中の昇華性染料を被熱転
写シートに転写せしめて画像情報の記録を行う熱転写
は、一般に複数枚積み重ねた被熱転写シートを装置内
(具体的には転写印字部)に給紙し、一方、熱転写シー
トを巻取状態で供給し、両シートを重ねて共に走行さ
せ、熱転写シートの背面(非色材層面)よりサーマルヘ
ッド等の加熱手段により加熱して被熱転写シートに記録
を行い、しかる後、転写後の被熱転写シートを装置内か
ら排紙する熱転写装置を用いて行われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記装置等を用いて行われる熱転写で
は、被熱転写シートの給紙において、第1図に示すよう
に給紙のために取り出し用ゴムローラ1間で被熱転写シ
ート2が滑ったり又は複数枚が1度に重なり合った状態
となり、それによりシート2が装置内に送り込まれなか
ったり、また、被熱転写シートの排紙において第3図に
示すように排紙のための送り出し用ゴムローラ3間で転
写後の被熱転写シート2が滑って装置内から送り出され
ないことがあり、そのため、給紙、排紙が安定して行わ
れないことがあった。また装置内での転写時において、
第2図に示すように被熱転写シートと熱転写シート4の
重なり合った状態で同一方向へ走行する際、シート同
士、2、4が滑ってズレてしまったり、又は被熱転写シ
ート2のプラテンローラ5への密着不良によりズレが生
じ、その結果、被熱転写シートと熱転写シートとが転写
における正規の位置に対向してセットされず、結局、転
写画像もズレて記録されてしまうという問題があった。
さらに、第2図に示すように転写時にサーマルヘッド6
が熱転写シート4の背面に接触して加熱印字を行う際、
両者間における摩擦抵抗の関係により転写画像にムラ生
じるという不具合があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は上記の点に鑑み鋭意研究した結果、各々
のシートの表裏面における摩擦係数を特定数値範囲に規
定することにより、被熱転写シートや熱転写シートの走
行がスムーズとなり、熱転写シートとサーマルヘッドと
の間の摩擦抵抗に起因する問題も解決でき、更に被熱転
写シートの受容層と熱転写シートの色材層との間の摩擦
係数を特定数値範囲に規定することにより、被熱転写シ
ートの受容層面と熱転写シートの色材層面とを対向せし
めて両シートを同一方向に移送しながら、熱転写装置に
て転写を行う際に、シートの走行がスムーズに行われ、
ズレのない適正な転写画像を得ることができることを見
出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の熱転写方法は、シート基材上に受容層
を設けた被熱転写シートの受容層面と、昇華性染料を含
む色材層をフィルム基材上に設けた熱転写シートの色材
層面との間に摩擦係数(μ)がμ≧0.40である被熱
転写シートと熱転写シートとを、被熱転写シートの受容
層面と熱転写シートの色材層面とを対向せしめて同一方
向に移送しながら熱転写装置の加熱手段によって加熱
し、熱転写シートの色材層中の昇華性染料を加熱転写せ
しめて被熱転写シートの受容層に画像情報に応じた記録
を行うことを特徴とする。また本発明の被熱転写シート
は、熱転写シートの色材層面と対向せしめて熱転写シー
トと同一方向に移送しながら熱転写装置の加熱手段によ
って加熱し、熱転写シートの色材層中から転写される昇
華性染料によって画像情報に応じた記録を行う受容層を
シート基材に設けた被熱転写シートであって、受容層面
の摩擦係数(μ)及びシート基材裏面の摩擦係数(μ
)が各々、μ≧0.30、0.10≦μ≦0.45であること
を特徴とする。更にまた本発明の熱転写シートは、被熱
転写シートの受容層面と対向せしめて被熱転写シートと
同一方向に移送しながら熱転写装置の加熱手段によって
加熱し、被熱転写シートの受容層に画像情報に応じた記
録を行うための昇華性染料を含む色材層をフィルム基材
に設けた熱転写シートであって、色材層面の摩擦係数
(μ)及びフィルム基材裏面の摩擦係数(μ)が各
々、μ≧0.30、μ≦0.25であることを特徴とする。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明において用いられる被熱転写シート2は、第4
図に示されるようにシート基材7の片面に受容層8を設
け、且つ受容層8面の摩擦係数:μ及びシート基材7
裏面の摩擦係数:μが各々、μ≧0.30、0.10≦μ
0.45となるように構成される。被熱転写シートにおいて
上記μ、μを特定範囲に規定することにより、第1
図及び第3図に示されるように被熱転写シート2の給紙
及び排紙に際して、各ゴムローラ1、3に対する摩擦抵
抗が良好なものとなり、また被熱転写シート同士がくっ
つき合うという虞れがなくなるため、給紙及び排紙にお
ける被熱転写シート2の走行の異常が解消される。また
μの規定により、第2図に示されるように転写時のプ
ラテンローラ5との密着が確実なものとなり、位置的な
ズレが生じることはなく、その結果、転写画像における
ズレも生じない。
また本発明に用いられる熱転写シート4は、フィルム
基材9の片面に昇華性染料を含有する色材層10を設け、
且つ色材層10面の摩擦係数:μ及びフィルム基材9裏
面の摩擦係数:μが各々、μ≧0.30、μ≦0.25と
なるように構成される。熱転写シートにおいて上記
μ、μを特定範囲に規定することにより、第2図に
示されるように巻取状態(熱転写シート4を巻回したロ
ールがカセットホルダーにより支持され、転写時に順
次、被熱転写シートの移送方向と同一方向に送り出され
れる)でのシート4の走行が円滑に行われ、またμ
規定により転写時のサーマルッド6との間の摩擦抵抗が
少なくなり、該ヘッド6の加熱印字作業が良好に行わ
れ、その結果、転写画像にムラが生じない。
更に、上記被熱転写シート及び熱転写シートは受容層
面と色材層面との間の摩擦係数:μがμ≧0.40とな
るように構成される。上記両シート間において、μ
規定により転写時に両シートが位置的にズレることはな
く、その結果、転写画像もズレのないものとなる。
被熱転写シートと熱転写シートにおける各摩擦係数μ
、μ、μ、μ、μが上述の如き所定数値範囲
に設定するためには、摩擦係数を上げる樹脂材料や摩擦
係数を下げる樹脂材料を各シートの所定の面に塗布する
ことにより調整を図ったり、その他にも、塗布方法にて
シート表面に微細凹凸を形成する等の処理方法より調整
を図ることができる。例えば、摩擦係数を上げるための
材料としてはアクリル樹脂(例えば、三菱レーヨン製:B
R−85)、スチレン樹脂(例えば、電気化学MT−2)、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(例えば、電気化
学デンカラック)、体質顔料(シリカ、水酸化マグネシ
ウム、炭酸マグネシウムなど)等が挙げられる。また、
摩擦係数を下げる材料としては、フッ素樹脂(例えば、
ダイキン工業製:ルブロンL2)、シリコーン、自己潤滑
性のある樹脂(例えば、電気化学、ABS樹脂、SDA−20
1)が挙げられ、その他にも帯電防止剤(例えば、スタ
チサイド、ライオン製:レオスタット217)等を用いる
こともできる。従って、所定の摩擦係数となるように摩
擦係数を挙げる材料と摩擦係数を下げる材料とを適宜配
合して塗布する。
本発明において、上記各摩擦係数は下記の如き測定を
行うことにより算出されるものである。摩擦係数μ
μ、μ、μの算出に当たっては、第6図に示され
るように重さ(M)が1250±10gの金属板11(1辺が63.
5mmの平面正方形状のもの)の下面に、試料12(図中、
斜線部分)(被熱転写シート又は熱転写シート)を測定
すべき面(シート基材面、受容層面等)を下方にして両
面粘着テープにて取り付ける。図中、13は金属板11に貼
着したシリコンラバーを示す。次いで、試料12を取り付
けた金属板11は、表面が平滑面である測定基台14に敷設
した上質紙15(ゼロックスコピー用紙、平滑度50±0.03
秒、厚さ7±10μm:JIS 8118、密度0.84±0.03)上に載
置し、テンシロン16のロードセルに連結させたナイロン
モノフィラメント17を介して金属板11を引っ張り、これ
により各試料における引っ張り張力(F)を下記条件下
のもとで測定する。
室温:23±2℃、湿度:50±5r.h. 引っ張り速度:1000mm/min チャート速度:300mm/min。
以上の測定を行った後、次式により摩擦係数:μを算
出する。
μ=F/M また摩擦係数μの算出に当たっては、上記上質紙15
の代わりに熱転写シート4を色材層10を上にして基台14
に敷設する他は、上述の条件下で同様に張力Fを測定
し、上記算出式より摩擦係数を算出する。尚、試料12は
被熱転写シート2であり、受容層8を下にして金属板11
に取り付ける。
上記被熱転写シートのシート基材としては、コート
紙、キャストコート紙、グラシン紙、硫酸紙、またはサ
イズ度の高い紙或いはポリエステルフィルム等のプラス
チックフィルムやミクロボイドを有するポリプロピレン
主体の所謂合成紙等の如き可撓性のシートまたはフィル
ムが挙げられる。これらのうち合成紙、ポリエチレンテ
レフタレートフィルムが好ましく用いられ、特に耐熱性
を重視する場合にはポリエチレンテレフタレートフィル
ムが好ましい。
被熱転写シートの受容層を構成する材質は、熱転写シ
ートから移行する昇華性染料を受容し、受容により形成
された画像を維持することができるものを使用し、従来
からこの種被熱転写シートの受容層に使用されているも
のであればどの様なものであっても使用することがで
き、例えば、下記(a)〜(e)の合成樹脂が単独若し
くは2種以上の混合により使用できる。
(a) エステル結合を有するもの。
ポリエステル樹脂(フェニル変性以外のもの)。ポリ
アクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ビニルト
ルエンアクリレート樹脂。
(b) ウレタン結合を有するもの。
ポリウレタン樹脂等。
(c) アミド結合を有するもの。
ポリアミゾ樹脂(ナイロン)。
(d) 尿素結合を有するもの。
尿素樹脂等。
(e) その他極性の高い結合を有するもの。
ポリカプロラクトン樹脂、ポリスチレン糸樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等。
あるいは受容層は飽和ポリエステルと塩化ビニル/酢
酸ビニル共重合体との混合樹脂により構成される。
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂は塩化ビニル成
分含有率85〜97重量%で、重合度200〜800程度のものが
好ましい。又、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体成分の
みの共重合体である場合にかぎらず、ビニルアルコール
成分、マレイン酸成分等を含むものであってもよい。
受容層はまた、ポリスチレン系の樹脂により構成され
ていてもよく、例えば、スチレン系モノマー、例えば、
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの単独
もしくは共重合体からなるポリスチレン系樹脂、或い
は、前記スチレン系モノマーと他のモノマー、例えば、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル等のアクリルもしくはメ
タクリル系モノマーもしくは無水マレイン酸との共重合
体であるスチレン系共重合体樹脂が挙げられる。
また、被熱転写シートのシート基材の裏面に帯電防止
剤を含有せしめることができる。帯電防止剤を含有せし
めることにより、シート同士の滑りをより円滑にするこ
とができると共に、被熱転写シートのほこり等の付着を
防止する効果がある。帯電防止剤はシート基材或いは受
容層中に含有せしめてもよいし、或いは帯電防止剤層と
してシート基材裏面等に設けることができるが、シート
基材裏面に帯電防止剤として設けることが好ましい。
本発明における被熱転写シートは、シート基材の裏面
に滑性層を設けることができる。被熱転写シートは積み
重ねて1枚ずつ送り出して転写を行うものであり、この
際、滑性層を設けるとシート同士の滑りが円滑となり、
上述の帯電防止処理と相挨って1枚ずつ正確に取り出す
ことができる。滑性層としてはメチルメタクリレート等
のメタクリレート樹脂若しくは対応するアクリレート樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のビニル樹脂等
が挙げられる。
また、本発明における被熱転写シートは基材シートと
受容層との間にクッション性等を有する中間層を設ける
ことができ、この中間層を設けた場合、ノイズが少なく
画像情報に対応した画像を再現性良く転写記録すること
ができる。中間層を構成する材質としては、例えばウレ
タン樹脂、アクリル樹脂、エチレン系樹脂、ブタジエン
ラバー、エポキシ樹脂等が挙げられる。中間層の厚さは
2〜20μmが好ましい。
さらに、本発明における被熱転写シートは熱転写シー
トとの剥離性を向上せしめるために受容層中に離型剤を
含有せしめることができる。離型剤としてはポリエチレ
ンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー等の固
形ワックス類、弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤、
シリコーンオイル等が挙げられるがシリコーンオイルが
好ましい。
上記シリコーンオイルとしては油状のものも用いるこ
とができるが、硬化型のものが好ましい。硬化型のシリ
コーンオイルとしては、反応硬化型、光硬化型、触媒硬
化型等が挙げられるが、反応硬化型のシリコーンオイル
が特に好ましい。反応硬化型シリコーンオイルとして
は、アミノ変性シリコーンオイルとエポキシ変性シリコ
ーンオイルとを反応硬化させたものが好ましい。これら
硬化型シリコーンオイルの添加量は受容層を構成する樹
脂100重量部に対して0.05〜5重量部程度である。
また、本発明では被熱転写シートに検知マークを設け
ることも可能である。検知マークは熱転写シートと被熱
転写シートとの位置決めを行う際等に極めて便利であ
り、例えば、光電管検知装置により検知しうる検知マー
クを基材シート裏面等に印刷等により設けることができ
る。
一方、本発明における熱転写シートのフィルム基材と
しては、コンデンサーペーパー、ポリエステルフィル
ム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリスチレン
フィルム、ポリサルファンフィルム、ポリイミドフィル
ム、ポリビニルアルコールフィルム、セロファン、アラ
ミド(芳香族ポリアミド)フィルム等のプラスチックフ
ィルムが用いられ、厚みとしては2〜50μm、好ましく
は2〜12μmである。これらプラスチックフィルムは表
面が平滑である上に機械的強度が高いので好ましく、中
でもポリエステルフィルム、アラミドフィルムを用いる
ことが望ましい。
本発明においては発明の主旨から言って、基材シート
はプラスチックフィルムが主となるが、この他、シート
自体の価格、シート自体の耐熱性を重要視するときはコ
ンデンサーペーパーのような紙も使用できる。
また熱転写シートの色材層は、加熱により溶融もしく
は昇華して転移する染料とバインダーとから成ってい
る。
染料は、好ましくは昇華性の分散染料、昇華性の油溶
性染料、もしくは昇華性の塩基性染料であり、分子量は
150〜800、好ましくは350〜700である。これら染料は昇
華温度、色相、耐候性、インキ中もしくはバインダー樹
脂中への溶解性等を考慮して選択され、例えば次のよう
なものである。
C.I.(カラーインデックスの略、以下においても同じ)
イエロー51、同3、、同54、同79、同60、同23、同7、
同141、 C.I.ディスパースブルー24、同56、同14、同301、同33
4、同165、同19、同72、同87、同287、同154、同26、 C.I.ディスパースレッド135、同146、同59、同1、同7
3、同60、同167、 C.I.ディスパースバイオレット4、同13、同36、同56、
同31、 C.I.ソルベントバイオレット13、 C.I.ソルベントブラック3、 C.I.ソルベントグリーン3、 C.I.ソルベントイエロー56、同14、同16、同29、 C.I.ソルベントブルー70、同35、同63、同36、同50、同
49、同111、同105、同97、同11、 C.I.ソルベントレッド135、同81、同18、同25、同19、
同23、同24、同143、同146、同182。
色材層のバインダーとしては、エチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセル
ロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース等のセルロ
ース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリエステル、ポリ酢酸
ビニル、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂が使用で
きる。
より好ましくはバインダーの例として、上記した通常
のビニルブチラール樹脂ではなく、分子量が60,000〜20
0,000、ビニルアルコール部分の重量%がポリビニルブ
チラール樹脂中10〜40%、好ましくは15〜30%、ガラス
転移点が60℃〜110℃、好ましくは70℃〜110℃の特殊な
ポリビニルブチラール樹脂が挙げられる。
色材層中での染料とバインダーの重量比は染料/バイ
ンダーが0.3以上であることが望ましく、0.3未満では印
字濃度、熱感度が不充分である。又、染料/バインダー
2.3を越えると、染料のバインダー中での保持性が不充
分に成って熱転写シートの保存性が低下する。従って、
染料/バインダーは0.3〜2.3であることが好ましく、よ
り好ましくは0.55〜1.5である。
染料は色材層のバインダー中に溶解していることが望
ましい。従来の布地用の昇華転写紙においては、染料の
バインダー中に分散しているので、染料を昇華させるに
は、染料分子どうしの相互作用、および染料分子〜バイ
ンダー間の相互作用に打ち勝つエネルギーを与える必要
があり、必然的に高いエネルギーを必要とする結果、熱
感度が低下する。この点、染料がバインダー中に溶解し
ていると熱感度の点で有利である。
色材層は、印字したときに所望の色相を転写できるよ
う、染料を選択し、必要に応じて、染料の異なる2以上
の色材層を一つの熱転写シートに並べて形成されていて
もよい。例えば、分色信号に応じて各色の印字をくり返
して天然色写真のような画像を形成するときは、印字し
たときの色相がシアン、マゼンタ、イエローの各色であ
ることが望ましく、このような色相を与える染料を含有
する3つの色材層を並べる。或いは、シアン、マゼン
タ、イエローに加えて更にブラックの色相を与える染料
を含有する色材層を追加してもよい。なお、それら色材
層の形成の際にいずれかの色材層の形成と同時に位置検
出用のマークを設けると、色材層形成とは別のインキ
や、印刷工程を要しないので好ましい。
本発明熱転写方法は、上記の如き構成を有する被熱転
写シート及び熱転写シートを用いて、通常の熱転写装置
にて熱転写を行うことができ、従って、被熱転写シート
の受容層と熱転写シートの色剤層とが接触するように重
ね合わせ、熱転写シートのフィルム基材側よりサーマル
ヘッド等により加熱した後、転写シートを剥離すること
により色材層中の昇華性染料が被熱転写シートの受容層
に転写され、被熱転写シートに画像情報に応じた画像が
記録される。
次に、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
する。
実施例 (被熱転写シートの作成) 厚さ130μmの合成紙(王子油化製:ユポFPG130)
に、下記組成の受容層形成用樹脂組成物を用い、ワイヤ
ーバーコーティングにより乾燥時の厚さが10μmとなる
ように塗布してドライヤーで仮乾燥後、100℃のオーブ
ン中で30分間乾燥させて受容層を形成した。
受容層形成用樹脂組成物 ポリエステル(Tg=67℃) (東洋紡製:バイロン200) 7.5 重量部 ポリエステル(Tg=77℃) (東洋紡製:バイロン290) 7.5 重量部 アミノ変性シリコーン (信越化学製:KF−393) 1.05重量部 エポキシ変性シリコーン (信越化学製:X−22−343) 1.05重量部 トルエン 35 重量部 メチルエチルケトン 35 重量部 シクロヘキサン 25 重量部 顔料(シリカ) 2.0 重量部 次いで、合成紙の裏面にアクリル樹脂溶液をワイヤー
バーコーティングにより乾燥時の厚さが2μmとなるよ
うに塗布してドライヤーで仮乾燥した後、80℃のオーブ
ン中で10分間乾燥させ、被熱転写シートとした。
(熱転写シートの作成) 片面にコロナ処理が施された厚さ6μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(東洋紡製:S−PET)をフィ
ルム基材とし、該フィルム基材のコロナ処理が施された
面上に下記組成の色材層形成用樹脂組成物をワイヤーバ
ーコーティングにより乾燥時の厚さが1μmとなるよう
に塗布して色材層を形成し、裏面にシリコーンオイル
(信越化学製:X−41−4003A)をスポイトにて2滴垂ら
した後、全面に広げて活性層を形成して熱転写シートと
した。
色材層形成用樹脂組成物 分散染料 4重量部 (日本化薬製:カヤセットブルー136) エチルヒドロキシエチレンセルロース(ハーキュ レス社製) 5重量部 トルエン 40重量部 メチルエチルケトン 40重量部 ジオキサン 10重量部 上記被熱転写シート及び熱転写シートにおける各摩擦
係数μ、μ、μ、μ、μはそれぞれ、μ
0.35、μ=0.30、μ=0.35、μ=0.20、μ=0.
45であった。
この被熱転写シートと熱転写シートを用いて、プリン
ター(例えば、日立製作所製:VY−100、VY−50,シャー
プ製:GZ−P10、GZ−P11)にて熱転写を行った。転写に
おけるサーマルヘッドの転写記録条件は、出力1W/ドッ
ト、パルス幅0.3〜0.45m/sec、ドット密度3ドット/mm
であった。この熱転写においては、両シートは適正で且
つスムーズな走行をし、また転写画像はズレのない鮮明
なものであった。
比較例 実施例における被熱転写シートにおいて受容層を4μ
mの厚さとし、またシート基材裏面にアクリル樹脂溶液
を塗布しないという他は、実施例と同様の被熱転写シー
ト及び熱転写シートを用いて、同様のプリンターにて、
同じ転写記録の条件下で熱転写を行った。
上記被熱転写シートにおけるシート基材裏面の摩擦係
数μは、μ=0.05であった。
この熱転写を行ったところ、被熱転写シートがスムー
ズに走行せず、転写画像もズレて記録された。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明熱転写方法は被熱転写シ
ートの受容層面と熱転写シートの色材層面との間の摩擦
係数(μ)がμ≧40である被熱転写シート及び熱転
写シートを使用するため、被熱転写シートと熱転写シー
トとを同一方向に移送させて転写を行う通常の熱転写装
置にて、熱転写シートの色材層面と被熱転写シートの受
容層面とを対向せしめて両者を同一方向に移送しながら
熱転写を行った場合、転写時における被熱転写シートと
熱転写シートとの装置内においてスムーズに走行し、位
置的なズレも生じることがなく、その結果、転写画像の
ズレのない適正な熱転写を行うことができるという優れ
た効果がある。本発明の被熱転写シートは、受容層にお
ける摩擦係数(μ)及びシート基材裏面の摩擦係数
(μ)を各々、μ≧0.30、0.10≦μ≦0.45とした
ことにより、被熱転写シートの給紙、排紙がスムーズに
行われ、転写時のプラテンローラとの密着が確実となる
ため、位置的なズレを生じ虞れがない等の効果がある。
また本発明の熱転写シートは、色材層面の摩擦係数(μ
)及びフィルム基材裏面の摩擦係数(μ)を各々、
μ>0.30、μ≦0.25としたことにより、熱転写シー
トの走行がスムーズで、しかも転写時のサーマルヘッド
との間の摩擦抵抗が少なく、ヘッドによる加熱印字作業
が良好に行われる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明熱転写方法において通常の熱転
写装置にて熱転写を行う場合の各工程の状態を示す説明
略図であり、第1図は被熱転写シートの給紙の状態を示
す説明図、第2図は転写時の状態を示す説明図、第3図
は被熱転写シートの排紙の状態を示す説明図、また、第
4図は本発明方法に用いられる被熱転写シートの縦断面
図、第5図は本発明方法に用いられる熱転写シートの縦
断面図、第6図は本発明に用いられる被熱転写シートと
熱転写シートにおける摩擦係数を算出するために使用す
る引っ張り張力測定機の説明図である。 2……被熱転写シート、4……熱転写シート 7……シート基材、8……受容層 9……フィルム基材、10……色材層

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート基材上に受容層を設けた被熱転写シ
    ートの受容層面と、昇華性染料を含む色材層をフィルム
    基材上に設けた熱転写シートの色材層面との間の摩擦係
    数(μ)がμ≧0.40である被熱転写シートと熱転写
    シートとを、被熱転写シートの受容層面と熱転写シート
    の色材層面とを対向せしめて同一方向に移送しながら熱
    転写装置の加熱手段によって加熱し、熱転写シートの色
    材層中の昇華性染料を加熱転写せしめて被熱転写シート
    を受容層に画像情報に応じた記録を行うことを特徴とす
    る熱転写方法。
  2. 【請求項2】熱転写シートの色材層面と対向せしめて熱
    転写シートと同一方向に移送しながら熱転写装置の加熱
    手段によって加熱し、熱転写シートの色材層中から転写
    される昇華性染料によって画像情報に応じた記録を行う
    受容層をシート基材に設けた被熱転写シートであって、
    受容層面の摩擦係数(μ)及びシート基材裏面の摩擦
    係数(μ)が各々、μ≧0.30、0.10≦μ≦0.45で
    あることを特徴とする被熱転写シート。
  3. 【請求項3】被熱転写シートの受容層面と対向せしめて
    被熱転写シートと同一方向に移送しながら熱転写装置の
    加熱手段によって加熱し、被熱転写シートの受容層に画
    像情報に応じた記録を行うための昇華性染料を含む色材
    層をフィルム基材に設けた熱転写シートであって、色材
    層面の摩擦係数(μ)及びフィルム基材裏面の摩擦係
    数(μ)が各々、μ≧0.30、μ≦0.25であること
    を特徴とする熱転写シート。
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