JP2598243Y2 - パウダリング成形装置 - Google Patents

パウダリング成形装置

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JP2598243Y2
JP2598243Y2 JP1993052598U JP5259893U JP2598243Y2 JP 2598243 Y2 JP2598243 Y2 JP 2598243Y2 JP 1993052598 U JP1993052598 U JP 1993052598U JP 5259893 U JP5259893 U JP 5259893U JP 2598243 Y2 JP2598243 Y2 JP 2598243Y2
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mold frame
powdering
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hand
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竹己 松野
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Nakata Coating Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はパウダリング成形装置に
関し、特に、加熱した金型をパウダリング部の所定の位
置に定置するハンドの改良になるパウダリング成形装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パウダリング成形装置は、基本的には例
えば、本願出願人の出願になる特願平4−355425
号に示すように、粉体樹脂を収容した箱状容器であるリ
ザーバタンクの開口部に、加熱した金型を有するスラッ
シュ型を密に連結し、全体を旋回させ、上下を反転させ
ることにより粉体樹脂は金型内の成型面に付着し、金型
の熱で樹脂は溶け、成形面に均一な厚さの樹脂膜を形成
することになる。その後、スラッシュ型をリザーバタン
クから取り外し、金型全体を冷却(通常は水冷)して樹
脂成型品を金型の成形面から剥離すればよい。
【0003】図3は、パウダリング成形を全自動的に行
うようにした従来のパウダリング成形装置全体の概略を
示すものであり、パウダリング部A、後加熱部B、冷却
部Cおよび剥離部Dから構成されている。フックEで吊
り下げられた複数の金型枠Fは、チェーンコンベアのよ
うな搬送装置により循環して装置上方にある加熱炉G内
で所定の時間、所定の温度で加熱され、この加熱された
金型枠Fは、後記するハンガーによりパウダリング部A
に移送される。
【0004】金型枠Fは、図4に示すように、方形状に
組み立てられた構造体内に、成形面を下向きにした状態
で金型Iを着脱可能にしたものであり、金型枠Fの両側
対称位置には支持用のボスIが突設してある。この金型
枠Fは、図5に示す如く、パウダリング部Aの上方に前
記のフックE(図示せず)により吊り下げられている
が、パウダリング部Aのやや上方の両側に設置した循環
可能なチェーンベルトのような一対の昇降装置Jに設置
した対称形状の一対のハンドKが上昇して金型枠Fをフ
ックEから取り外し、下方へ移送する。
【0005】同期して作動可能な両昇降装置Jの同じ高
さ位置にはハンドKが水平状態で突設してある。図6、
図7に示すように、ハンドKは基部を昇降装置Jに連結
可能であるとともに先端にボスIを嵌め込み可能な掛止
溝Lを有しており、昇降装置Jの駆動により一対のハン
ドKは水平状態で同時に上昇してフックEに引っ掛けら
れている金型枠FのボスIを掛止溝L内に嵌め込み、金
型枠FをフックEから外した後に下降し、金型枠Fをパ
ウダリング部Aの所定の位置まで運んで定置する。
【0006】尚、両ハンドKは、掛止溝L内に金型枠F
のボスIが安定した状態で嵌まっていない時には昇降装
置が作動しない機構となっている。また、金型枠Fのボ
スIは、前記のフックEに引っ掛けたり、ハンドKに引
っ掛けて吊り下げた時、金型枠F全体が揺れ動くのを防
止するために角棒体となっており、ハンドKの掛止溝L
は角棒体のボスIが密に嵌め込まれ、金型枠Fが揺れ動
かない形状となっている。
【0007】金型枠FがハンドKに支持されて昇降装置
Jにより下降され、所定の位置に定置された下方には、
図5に示すように、粉末樹脂を収容した従来と同じリザ
ーバタンクMがあらかじめ設置されており、金型枠Fと
リザーバタンクMとは一体的に連結される。金型枠Fと
リザーバタンクMとを連結するために連結部材Nが使用
される。
【0008】この連結部材Nは、図9に示すように方形
状に組み立てた枠体Oの両側、即ち、ボスIとは上下対
称位置に回転軸Pを突設した形状を有しており、この連
結部材Nを間に介して上下に金型枠Fとリザーバタンク
Mとが密に連結して固定される。このため図面には示し
ていないが、連結部材Nの枠体Oには金型枠Fとリザー
バタンクMとを固定するための器具が取り付けてある。
【0009】上記のようにして金型枠Fとリザーバタン
クMとが連結されると、連結部材Nの回転軸Pを中心に
して全体が旋回して上下反転され、リザーバタンクM内
の粉末樹脂は金型Hの成形面に付着し、金型Hの熱で溶
着して樹脂膜を形成することになる。樹脂膜の形成が終
了し、金型枠FとリザーバタンクMとがの旋回して上下
反転し、停止すると、ハンドKは所定の位置に復帰して
金型枠FのボスIを支持する。その後、金型枠Fとリザ
ーバタンクMとの連結状態が解かれ、金型枠Fは後加熱
部Bに移送され、加熱することにより金型H内に付着し
ている樹脂膜面を平滑面に仕上げ、更に冷却部Cで水冷
により冷却し、剥離部Dで樹脂膜が金型Hから引き剥が
され、樹脂成形品が得られる。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】金型枠Fやリザーバタ
ンクMを回転軸Pを中心にして回転させる時、ハンドK
はやや下降させて掛止溝LからボスIの掛止状態を解
き、ボスIを自由状態にする必要がある。しかし、前記
の図6に示すように、両ハンドKは基部から先端まで直
線体であり、ボスIの回転軌道上に面して位置している
ので、図8に示すように、ハンドKを下降させたとして
も金型枠FとリザーバタンクMとを回転軸Pを中心にし
て回転させた時、ボスIがハンドKに突き当たり、金型
枠FやリザーバタンクM等は回転することができない状
態となる。
【0011】ハンドKとボスIとの突き当たり現象をな
くし、金型枠FやリザーバタンクMを円滑に回転させる
ために、両ハンドKを、例えば水平状態で後方へ引き下
げて退避させたり、両ハンドKをはね上げる等の処置を
し、ハンドKをボスIの回転軌道上から外すようにして
いた。しかし、ハンドKを退避させたり、はね上げるた
めにはそのための構造を必要とするので全体として構成
が複雑化し、機械的な故障の原因となるために保守点検
が面倒なものであった。
【0012】また、金型枠Fは、前記のように加熱炉G
で加熱された後にハンドKでパウダリング部Aに移され
るが、金型枠Fを連結部材Nに固定した後にハンドKを
前記のような処置をするために時間を要するので金型枠
Fの温度低下をきたし、樹脂の付着状態に不良を生ずる
原因となっていた。
【0013】本考案は、上記する従来のパウダリング成
形装置で使用されるハンドKと金型枠FのボスIとの位
置関係の問題点に鑑み、ハンドKは、金型枠Fを所定の
位置に下降させた状態で静止し、金型枠Fとリザーバタ
ンクMの旋回、反転を可能としたパウダリング成形装置
を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本考案は、加熱部、パウダリング部、後加熱部、冷
却部、剥離部等から構成され、装置上方の加熱部で加熱
された成形用金型を有する金型枠を、左右の昇降装置に
それぞれ水平状態に突設して昇降可能とした一対のハン
ドで支持してパウダリング部に移送し、金型枠とリザー
バタンクとを連結部材を介して連結し、連結部材の回転
軸を中心にして旋回、反転させてパウダリング処理をす
るパウダリング成形装置において、一対のハンド1は、
昇降装置に突設して連結する連結基部2から金型枠5の
ボス6を支持して掛止可能な掛止溝4を有する先端3側
を内側へ連続して傾斜状に形成し、両側の連結基部2間
を両側の先端3間よりも広く形成し、ハンド1の連結基
部2側をボス6の旋回軌道上より広く形成してある。
【0015】
【実施例】以下、図面に従って、本考案の一実施例を詳
細に説明する。図1は、本考案パウダリング成形装置に
使用するハンドを示すものであり、左右一対のハンド1
は、従来と同じく、上下方向に循環可能な一対の昇降装
置の同じ高さ位置で水平状態に突設してあり、上方に吊
り下げられた金型枠と下方に位置するパウダリング部間
を昇降可能となっている。
【0016】本考案においてハンド1は、昇降装置に直
接連結する連結基部2から金型枠のボスを支持可能な先
端3側を内側へ連続して傾斜状に形成し、両ハンド1の
連結基部2間Xよりも金型枠に突設したボスを支持する
先端3間Yの間隔を狭くし、全体として平面先細り形状
とし、連結基部2側をボスの旋回軌道上より広く形成し
たことを特徴としている。
【0017】尚、符号4は、ハンドKの先端に形成した
掛止溝であり、金型枠の角棒体であるボスを密に掛止で
きる構造となっており、これは従来のハンドの掛止溝と
同じである。また、このハンド1の場合も従来と同じ
く、掛止溝4内に金型枠のボスが安定して嵌まらない時
には昇降装置は作動しないようになっている。
【0018】本考案ハンド1は上記の構成であるから、
従来と同じく、ハンド1を昇降装置の駆動によって上昇
させ、フックに引っかけてある金型枠の両ボスを両側一
対のハンド1の掛止溝4内にそれぞれ嵌め込み、平行状
態で下降してパウダリング部に運んで定置させる。この
時、図2に示すように、金型枠5の両側に突設したボス
6の先端位置は、ハンド1の連結基部2間よりも内側に
位置しているので、金型枠5を図示しないが従来のよう
に連結部材を介してリザーバタンクに連結し、連結部材
の回転軸を中心にして回転させても、ボス6の旋回軌道
上にハンド1が位置していないので、ボス6はハンド1
に突き当たることなく旋回、反転が可能となる。尚、ハ
ンド1は、金型枠5を所定の位置に定置し、リザーバタ
ンクに連結した後、やや下降させ(下降巾は定置位置か
ら約10〜15cmの範囲内)、掛止溝4とボス6との
掛止状態を解くのは従来と同じである。
【0019】
【考案の効果】以上、説明した本考案によれば、パウダ
リング部の両側に昇降可能に設置される一対のハンド1
は、昇降装置との連結基部2間の間隔を金型枠5のボス
6を掛止して支持する先端3間の間隔よりも広く形成し
たことにより、両側のハンド1の先端掛止溝4に支持さ
れた金型枠5の両ボス6間は連結基部2の内側に位置す
るので、金型枠5とリザーバタンクとを連結部材を介し
て連結し、旋回、反転させてもボス6がハンド1に突き
当たることがない。
【0020】従って、ハンド1は、金型枠5を所定の位
置に下降させて定置した後、やや下降するだけで金型枠
5とリザーバタンクとを旋回させることができるので、
パウダリングのための工程の時間短縮を図ることができ
るとともに金型の温度低下を最小にすることができ、樹
脂の付着状態にむらを生ずることがなく、常に安定した
樹脂成形品を得ることができる。
【0021】ハンド1は、昇降装置に突設した状態で設
置するのみであるから全体の構造を簡易化でき、故障の
発生を無くして保守点検に金銭的、時間的に無駄な浪費
をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案パウダリング成形装置に使用する一対の
ハンドの斜視図である。
【図2】本考案パウダング成形装置に使用する一対のハ
ンド間に金型枠を支持した状態の平面図である。
【図3】従来のパウダリング成形装置全体の概略側面図
である。
【図4】従来の金型枠の斜視図である。
【図5】従来のパウダリング成形装置のパウダング部の
概略正面図である。
【図6】従来の一対のハンドに金型枠を支持した状態の
平面図である。
【図7】従来のハンドに設置した金型枠を連結部材を介
してリザーバタンクに連結した状態の側面図である
【図8】図7において金型枠とリザーバタンクとを旋回
させた状態の側面図である。
【図9】金型枠と連結部材とリザーバタンクの分解斜視
図である。
【符号の説明】
1 ハンド 2 連結基部 3 先端 4 掛止溝 5 金型枠 6 ボス A パウダリング部 B 後加熱部 C 冷却部 D 剥離部 E フック F 金型枠 G 加熱炉 H 金型 I ボス J 昇降装置 K ハンド L 掛止溝 M リザーバタンク N 連結部材 O 枠体 P 回転軸

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱部、パウダリング部、後加熱部、冷
    却部、剥離部等から構成され、装置上方の加熱部で加熱
    された成形用金型を有する金型枠を、左右の昇降装置に
    それぞれ水平状態に突設して昇降可能とした一対のハン
    ドで支持してパウダリング部に移送し、金型枠とリザー
    バタンクとを連結部材を介して連結し、連結部材の回転
    軸を中心にして旋回、反転させてパウダリング処理をす
    るパウダリング成形装置において、一対のハンド1は、
    昇降装置に突設して連結する連結基部2から金型枠5の
    ボス6を支持して掛止可能な掛止溝4を有する先端3側
    を内側へ連続して傾斜状に形成し、両側の連結基部2間
    を両側の先端3間よりも広く形成し、ハンド1の連結基
    部2側をボス6の旋回軌道上より広く形成したことを特
    徴とするパウダリング成形装置。
JP1993052598U 1993-09-03 1993-09-03 パウダリング成形装置 Expired - Lifetime JP2598243Y2 (ja)

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JPH0726110U JPH0726110U (ja) 1995-05-16
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