JP2597997Y2 - ドライプロセス用蒸発るつぼ - Google Patents

ドライプロセス用蒸発るつぼ

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JP2597997Y2
JP2597997Y2 JP1992083199U JP8319992U JP2597997Y2 JP 2597997 Y2 JP2597997 Y2 JP 2597997Y2 JP 1992083199 U JP1992083199 U JP 1992083199U JP 8319992 U JP8319992 U JP 8319992U JP 2597997 Y2 JP2597997 Y2 JP 2597997Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はドライプロセス用蒸発る
つぼに関し、特に、HCD(HollowCathod
e Discharge)方式イオンプレーティング装
置に用いられる蒸発用るつぼに関する。
【0002】
【従来の技術】イオンプレーティング装置では蒸発るつ
ぼで金属を溶融して蒸着物質を発生させた後、この蒸着
物質をイオン化させて蒸発るつぼとメッキ試料との間に
電位差を与えて蒸着物質をメッキ試料の方向に加速し蒸
着を行っている。
【0003】ここで図3を参照して、一般に、イオンプ
レーティング装置で用いられる蒸発るつぼ10はCu製
ハース本体11を備えており、このハース本体11の上
面には凹部が形成され、この凹部には黒鉛製インナーハ
ース12が配設されている。さらに、ハース本体11内
に規定された空間内には永久磁石13が配置されてお
り、この永久磁石13は冷却水で冷却される。
【0004】ここで、図2を参照して、イオンプレーテ
ィング装置は真空チャンバ14を備えており、この真空
チャンバ14内には図示のように蒸発るつぼ10及びメ
ッキ試料としての基板15が配置される。基板15には
マイナス電位(図示せず)が印加され、蒸発るつぼ10
にはプラズマ用電源16のプラス側が接続される。真空
チャンバ14には電子ビーム銃(所謂HCDガン)17
が取り付けられ、このHCDガン17にはプラズマ用電
源16のマイナス側が接続されている。
【0005】HCDガン17からの放電プラズマ流(プ
ラズマビーム)はるつぼ10内に配置された永久磁石に
よって曲げられてるつぼ10に集中することになり、こ
れによって、るつぼ10に載置された金属が溶融されて
イオン化される(以下蒸着物質という)。そして、るつ
ぼ10と基板15との電位差によって蒸着物質が基板方
向に加速されて蒸着が行われる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述のイオ
ンプレーティング装置ではるつぼ10内の永久磁石13
を冷却するため、冷却水をハース本体内に循環させてい
る。つまり、永久磁石をキューリー点未満に冷却して永
久磁石の消磁化を防止している。
【0007】ところが、ハース本体への冷却水の循環に
よってるつぼ10に与えられるプラズマビームエネルギ
ーの内約50%が冷却水に取られてしまい、この結果、
るつぼ10に載置された金属の温度(溶融温度)が上昇
せず、特に、熱伝導率の良好なアルミニウム及び銅等を
溶融できないという問題点がある。
【0008】本考案の目的は熱伝導率の良好な金属も効
率良く溶融することのできしかも蒸発量を増大させるこ
とのできるドライプロセス用るつぼを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案によれば、プラズ
マビームによって金属を溶融して蒸着物質を発生させて
該蒸着物質を被メッキ材に蒸着する際に用いられ、前記
金属を溶融する際に使用されるるつぼであって、内部に
密閉空間が形成され該密閉空間に永久磁石が配置された
導電性の支持体と、前記永久磁石を冷却する冷却手段
と、前記金属を溶融するためのるつぼ部と、前記支持体
と前記るつぼ部との間に配置された断熱性部材とを有
し、前記断熱性部材はその熱伝導率が20W/m・k以
下であることを特徴とするドライプロセス用蒸発るつぼ
が得られる。さらに、本考案によれば、プラズマビーム
によって金属を溶融して蒸着物質を発生させて該蒸着物
質を被メッキ材に蒸着する際に用いられ、前記金属を溶
融する際に使用されるるつぼであって、内部に密閉空間
が形成され該密閉空間に永久磁石が配置された導電性の
支持体と、前記永久磁石を冷却する冷却手段と、前記金
属を溶融するためのるつぼ部と、前記支持体と前記るつ
ぼ部との間に配置された断熱性部材とを有し、前記断熱
性部材は皿状に形成されていることを特徴とするドライ
プロセス用蒸発るつぼが得られる。
【0010】
【作用】本考案では、Cu製支持体とるつぼ部との間に
断熱性部材を配設したから、支持体とるつぼ部との温度
差を大きくとることができ、その結果、永久磁石を冷却
しつつるつぼ部を高温に維持することができる。
【0011】
【実施例】以下本考案について実施例によって説明す
る。
【0012】図1を参照して、図示のるつぼ20はCu
製ハース本体21を備えており、このハース本体21は
縦断面矩形状のキャップ部21aと平板状の板体21b
とを有している。キャップ部21aと板体21bとはシ
ール材21cを介して組み合わせ固定され、これによっ
て、ハース本体21内には密閉空間が規定されている。
密閉空間内には永久磁石22が板体21bに支持されて
配設されている。板体21bには一対の通水孔21dが
形成されており、これら通水孔21dを介して密閉空間
内に水流が循環して永久磁石22が冷却される。
【0013】キャップ部21aの上面には皿状の中間板
体23が配設されている。この中間板体23は黒鉛製る
つぼ部24が載置される載置部23aと載置部23aの
外周端に沿って形成されたフランジ部23bとを備えて
おり、フランジ部23bによって中間板体23がキャッ
プ部21aにはめ込まれる。中間板体23は熱伝導率が
20W/m・k以下の金属であり、例えば、Ti又はS
US304が用いられる。
【0014】ところで、HCD方式イオンプレーティン
グ装置に用いられるるつぼには次の点が要求される。
【0015】(1)永久磁石の周囲温度が50℃以上と
ならないこと(一般に永久磁石のキューリー点は70℃
であり、高温となると消磁してしまい、プラズマビーム
を収束することができなくなってしまう)。
【0016】(2)るつぼはHCDガンの対向極として
作用するから、電気的導通性を有すること。
【0017】(3)高効率に蒸着金属を蒸発させるた
め、溶融金属を高温状態に維持できること。
【0018】(4)溶融金属とるつぼの界面において化
学反応が起こらないこと。
【0019】(5)るつぼ構成体が蒸着膜の汚染原にな
らないこと。
【0020】等である。
【0021】図1に示す蒸発るつぼでは、金属を溶融す
るるつぼ部24は黒鉛であるから、上記の(4)及び
(5)を満足し、しかも安価で電気抵抗も低い。さら
に、ハース本体21には冷却水が循環しているから、永
久磁石が高温となることがなく、その結果、上記の
(1)を満足する。また、ハース本体はCu製であるか
ら、上記の(2)も満足する。加えて、ハース本体21
とるつぼ部24との間には中間板体23が配置され、こ
の中間板体23は熱伝導率が低いから、上記の(3)も
満足することができる。
【0022】なお,中間板体23を皿状としたことによ
って、万一,るつぼ部24が破損して溶融金属がこぼれ
たとしても、溶融金属は中間板体24で受け止められ、
溶融金属によって真空装置が破損することはない。ま
た、中間板体23の材料としてBN(ボロンナイトライ
ド)を用いてもよい。
【0023】上述のるつぼの場合、ハース本体、中間板
体、及びるつぼ部に実質的に3分割されているから、メ
ンテナンスが極めて容易である。
【0024】
【考案の効果】以上説明したように、本考案ではハース
本体とるつぼ部との間に断熱性の皿状部材を配置したか
ら、るつぼ部とハース本体との温度差を大きくとること
ができ、結果的に、るつぼ部を高温にすることができ
る。従って、例えば、アルミニウム、銅、銀を溶融する
ことが可能となるばかりでなく、蒸着物質の蒸発量を増
大させることが可能となる。そして、本考案による蒸発
るつぼをイオンプレーティング装置に用いることによっ
て基板への蒸着時間を短縮でき、生産性の向上を計るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による蒸発るつぼの一実施例を示す図で
ある。
【図2】イオンプレーティング装置を概略的に示す図で
ある。
【図3】従来の蒸発るつぼを示す図である。
【符号の説明】
10 るつぼ 11 ハース本体 12 インナーハース 13 永久磁石 14 真空チャンバ 14 真空チャンバ 15 基板 16 プラズマ用電源 17 電子ビーム銃(HCDガン) 20 るつぼ 21 ハース本体 22 永久磁石 23 中間板体 24 るつぼ部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマビームによって金属を溶融して
    蒸着物質を発生させて該蒸着物質を被メッキ材に蒸着す
    る際に用いられ、前記金属を溶融する際に使用されるる
    つぼであって、内部に密閉空間が形成され該密閉空間に
    永久磁石が配置された導電性の支持体と、前記永久磁石
    を冷却する冷却手段と、前記金属を溶融するためのるつ
    ぼ部と、前記支持体と前記るつぼ部との間に配置された
    断熱性部材とを有し、前記断熱性部材はその熱伝導率が
    20W/m・k以下であることを特徴とするドライプロ
    セス用蒸発るつぼ。
  2. 【請求項2】 プラズマビームによって金属を溶融して
    蒸着物質を発生させて該蒸着物質を被メッキ材に蒸着す
    る際に用いられ、前記金属を溶融する際に使用されるる
    つぼであって、内部に密閉空間が形成され該密閉空間に
    永久磁石が配置された導電性の支持体と、前記永久磁石
    を冷却する冷却手段と、前記金属を溶融するためのるつ
    ぼ部と、前記支持体と前記るつぼ部との間に配置された
    断熱性部材とを有し、前記断熱性部材は皿状に形成され
    ていることを特徴とするドライプロセス用蒸発るつぼ。
JP1992083199U 1992-12-02 1992-12-02 ドライプロセス用蒸発るつぼ Expired - Fee Related JP2597997Y2 (ja)

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