JP2597565Y2 - 可動式騒音キャンセル・スピーカを用いた消音装置 - Google Patents

可動式騒音キャンセル・スピーカを用いた消音装置

Info

Publication number
JP2597565Y2
JP2597565Y2 JP1993032978U JP3297893U JP2597565Y2 JP 2597565 Y2 JP2597565 Y2 JP 2597565Y2 JP 1993032978 U JP1993032978 U JP 1993032978U JP 3297893 U JP3297893 U JP 3297893U JP 2597565 Y2 JP2597565 Y2 JP 2597565Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speaker
noise
muffler
movable
actuator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1993032978U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH075199U (ja
Inventor
浩 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP1993032978U priority Critical patent/JP2597565Y2/ja
Publication of JPH075199U publication Critical patent/JPH075199U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2597565Y2 publication Critical patent/JP2597565Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Silencers (AREA)
  • Pipe Accessories (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は車両のエンジン等の騒音
をキャンセルする消音装置に関し、特に本考案では周波
数特性について最適制御を行うことに関する。
【0002】
【従来の技術】従来このような分野の技術として以下に
説明する消音装置がある。図5は従来の消音装置を示す
図である。本図に示すように、消音装置は車両のエンジ
ン1からの排気ガスを排出するテールパイプ2の出口付
近に設けられたアクチュエータ3を具備する。このアク
チュエータ3はテールパイプ2からの排気ガスに伴う排
気音である騒音と逆位相・等音圧のキャンセル音を出力
して騒音をキャンセルする。騒音がキャンセルされる付
近にマイクロフォン4が設けられ、これは騒音がキャン
セルされた結果としての残留音を検出し誤差信号として
フィートバックに用いられるようにしたものである。エ
ンジン1のエンジン回転数をパルスとして検出するエン
ジン回転数検出器5からパルスを被制御信号として入力
するコントローラ6が設けられる。このコントローラ6
では前記被制御信号から騒音再現信号が形成されこの騒
音再現信号について前記誤差信号が最小になるようにキ
ャンセル信号が形成されて前記アクチュエータ3に出力
される。
【0003】図6は図5のアクチュエータ3の構成を説
明する図である。本図に示すアクチュエータ3はキャン
セル音を形成するスピーカ10と、このスピーカ10の
後部等を囲うスピーカボックス11と、スピーカ10か
ら出力されたキャンセル音をテールパイプ2の出口付近
に案内するアウトレットパイプ部12を具備する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところで、従来の消音
装置は本来騒音の周波数に応じた特性をもつスピーカを
複数設置することが好ましい。しかしながら、車両に搭
載されるため空間的制約のため一のアクチュエータしか
設置できない。このためエンジンの回転数に伴う騒音の
周波数の変化に対して中間的周波数で代表させると例え
ばエンジンの低回転域でのアクチュエータの音圧不足等
に対応することが困難であるという問題がある。また高
回転域での高騒音レベルに対応するのも困難であるとい
う問題がある。さらに車種により騒音の大きさも異なる
が、車種毎にアクチュエータを設けると煩雑であるの
で、ある程度の車種の範囲では同一のアクチュエータが
使用できるればコスト低減にも寄与する。
【0005】したがって、本考案は上記問題に鑑み一の
アクチュエータで騒音の周波数の変化に対応して音圧を
制御できる消音装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は前記問題点を解
決するために、テールパイプからの騒音をキャンセルす
るキャンセル音を出力するスピーカをテールパイプ出口
の付近に有する消音装置に、スピーカボックス及びアウ
トレットパイプ部を設ける。前記スピーカボックスは前
記スピーカを囲みこれを含む面の位置を前後に移動して
スピーカの後方の空間容積を可変にできる可動部を有す
るようにしてある。
【0007】前記アウトレットパイプ部は前記スピーカ
からのキャンセル音を前記テールパイプの出口に案内し
前記スピーカの移動に伴いスピーカからテールパイプま
での空間容積が変化するようにしてある。さらに、前記
スピーカボックスに前記スピーカの後方の空間容積だけ
を可変にできる可動部を設けるようにしてある。また前
記可動部がモータで駆動できるようにしてある。
【0008】
【作用】本考案の可動式騒音キャンセル・スピーカを用
いた消音装置によれば、エンジンの回転が低回転の場合
には、スピーカボックスの空間容積が大きくなりアウト
レットパイプ部の空間容積が小さくなるようにスピーカ
を移動することによりスピーカボックスの内圧が低下し
スチフネスが減少し最低共振周波数は低くなり低域の特
性に移り低域での音圧が上昇する。これに対してエンジ
ンの回転が高回転の場合には、スピーカボックスの空間
容積が小さくなりアウトレットパイプ部の空間容積が大
きくなるようにスピーカを移動することにより、スピー
カボックスの内圧が上昇しスチフネスが大きくなり最低
共振周波数は高くなり、高域の特性に移る。さらにアウ
トレットパイプ部の空間容積が増加することにより、空
気密度の疎密を形成しない放射リアクタンスが減少し高
域での音圧が上昇する。かくして一のアクチュエータで
騒音の周波数の変化に対応して音圧を制御できるように
なる。さらに前記アウトレットパイプ部では前記スピー
カからのキャンセル音を前記テールパイプの出口に案内
し前記スピーカの移動に伴いスピーカからテールパイプ
までの空間容積が変化することにより、車両が大型
騒音をさらに低音としさらに音圧を高くすることが求め
られても前記と同様にできるので適用の範囲が広がっ
た。また前記可動部がモータで駆動できることによりエ
ンジンの回転の変化に対応して高速に制御できる。
【0009】
【実施例】以下本考案の実施例について図面を参照して
説明する。図1は本考案の実施例に係る可動式騒音キャ
ンセル・スピーカを用いた消音装置を示す図である。本
図において図5と異なるのはアクチュエータ30であ
る。図2に示すようにこのアクチュエータ30ではキャ
ンセル音を出力するスピーカ10を囲うスピーカボック
ス31とキャンセル音を案内するアウトレットパイプ部
32とが分離され、相互に嵌合され摺動して可動するよ
うになっている。さらにスピーカ10のエッジ部はアウ
トレットパイプ部32の内側にスピーカユニット取付部
33で取り付けられる。このスピーカユニット取付部3
3はアウトレットパイプ部32の内側を摺動して可動す
るようになっている。これらのスピーカボックス31及
びスピーカユニット取付部33の移動は周知のラックピ
ニオン、ボールねじ等を用いてこれらをモータで駆動す
るようにしてある。このモータ制御ではコントローラ6
で形成されたキャンセル音の周波数が車両のエンジンの
回転数に対応する。コントローラ6はこのキャンセル音
の周波数に基づいてモータの移動を制御するモータ制御
信号も形成する。本図ではスピーカボックス31をアウ
トレットパイプ部32の外側にしたが逆にこれを内側に
してスピーカユニット取付部33を取り付けるようにし
てもよい。
【0010】このようにしてアウトレットパイプ部32
の空間容積及びスピーカ10の後方の空間容積を変化さ
せて以下のようにしてアクチュエータ30の特性を制御
する。ここでスピーカ10の周波数特性を決定する最低
共振周波数f0は一般的に以下のように与えられる。 f0=(S/M)1/2 /2π(c/s) …(1) ここに、Sは振動系を保持するエッジ等の弾性の強さで
あるスチフネスを、Mはスピーカのコーン、ボイスコイ
ル等の質量を表す。上記式のスチフネスを制御すること
により最低共振周波数を調整し低域回転での音圧不足を
解消できる。
【0011】次に音響放射インピーダンスを制御して高
回転域での騒音レベルに対するキャンセル音の音圧を高
くする。すなわち、このように音圧を高くするには、空
気を振動させて空気の密度の疎密を効率的に形成する必
要がある。音響放射インピーダンスではこの空気密度の
疎密を形成するものを放射抵抗といい、空気密度の疎密
の形成に寄与しない部分を放射リアクタンスという。こ
の放射リアクタンスがが生じるのは振動板が空気を押す
と逃げ、引くと戻ってき結果的に疎密を形成しない空気
が存在するからである。したがってこの空気が逃げるの
を少なくすれば放射リアクタンスを低減でき結果として
音圧を上げることができる。以下に具体的に説明する。
【0012】図2は図1のアクチュエータ30の構成で
あってエンジン低回転時のものの可動例を説明する図で
ある。本図ではエンジンの低回転数の騒音周波数が低域
の場合についてスピーカユニット取付部33の位置が図
中上部位置にありスピーカボックス31の位置も上部位
置にある。騒音の周波数が低域に対応してスピーカ10
の後部の空間容積、さらにアウトレットパイプ部32の
空間容積を設定する。
【0013】図3は図のアクチュエータ30の構成で
あってエンジン高回転時のものの可動例を示す図であ
る。本図に示すスピーカユニット取付部33の位置は、
図2のスピーカボックス31の位置をそのままにして、
図中下部に下げたものである。これによりスピーカ10
の後部空間の容積は減少し、アウトレットパイプ部32
の空間容積は増加する。このため、スピーカ10の後部
空間の圧力が増加し実質的に(1)式のスチフネスが大
きくなり最低共振周波数は高くなり、高域の特性に移
る。さらにアウトレットパイプ部32の空間容積が増加
することにより、空気密度の疎密を形成しないものが逃
げにくくなり減少してすなわち放射リアクタンスが減少
し高域での音圧が上昇する。逆にエンジン回転数が高域
から低域に切り換わるとスピーカユニット取付部33が
上部位置に移動してスピーカ1の後部空間の容積が増加
し後部空間の圧力が低下し実質的に(1)式のスチフネ
スが減少し最低共振周波数は低くなり低域の特性に移り
低域のでの音圧が上昇する。
【0014】したがって、スピーカボックス31及びア
ウトレットパイプ部32の寸法を変化させずに、一のア
クチュエータでエンジンの回転数に応じて音圧を適切に
制御できるようになった。図は図のアクチュエータ
30の大型車種でのエンジン低回転時の可動例を示す図
である。本図に示すように本消音装置を大型車両に取り
付けたときにはスピーカユニット取付部33を図中下部
位置に下げて低回転時のキャンセル音の音圧を上げるこ
とができる。さらにスピーカボックス31を図中下部位
置に下げてスピーカ10の後部空間の容積を大きくして
キャンセル音の最低共振周波数を低下できる。これによ
り大型車のエンジン低回転時の騒音をキャンセルでき
る。さらにエンジン高回転時にはスピーカユニット取付
部33を図中下部位置より更に下げることによりキャン
セル音の最低共振周波数を上げることができ、さらにア
ウトレットパイプ部32の空間容積も増加し音圧を上昇
できる。
【0015】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、エ
ンジンの回転によりスピーカボックス及びアウトレット
パイプ部の空間容積をスピーカを含む面の位置を制御し
てスピーカのスチフネス及び放射インダクタンスを制御
するので、一のアクチュエータで騒音の周波数の変化に
対応して音圧を制御できるようになる。さらに車両が大
型し騒音がさらに低音となりさらに音圧が高くなっても
前記と同様にできるので適用の範囲が広がった。モータ
の駆動制御によりエンジンの回転の変化に対応して高速
に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る可動式騒音キャンセル・
スピーカを用いた消音装置を示す図である。
【図2】図1のアクチュエータ30の構成であってエン
ジン低回転時のものの可動例を説明する図である。
【図3】図1のアクチュエータ30のエンジン高回転時
での可動例を示す図である。
【図4】図1のアクチュエータ30の大型車種でのエン
ジン高回転時の可動例を示す図である。
【図5】従来の消音装置を示す図である。
【図6】図5のアクチュエータ3の構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…テールパイプ 2…テールパイプ 3、30…アクチュエータ 4…センサ 5…回転数検出器 6…コントローラ 10…スピーカ 31…スピーカボックス 32…アウトレットパイプ部 33…スピーカユニット取付部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10K 11/178 H04R 1/02

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テールパイプ(2)からの騒音をキャン
    セルするキャンセル音を出力するスピーカ(10)をテ
    ールパイプ(2)出口の付近に有する消音装置であっ
    て、 前記スピーカ(10)を囲みこれを含む面の位置を前後
    に移動してスピーカ(10)の後方の空間容積を可変に
    できる可動部を有するスピーカボックス(31)と、 前記スピーカ(10)からのキャンセル音を前記テール
    パイプ(2)の出口に案内し前記スピーカ(10)の移
    動に伴いスピーカ(10)からテールパイプ(2)まで
    の空間容積が変化するアウトレットパイプ部(32)と
    を備えることを特徴とする可動式騒音キャンセル・スピ
    ーカを用いた消音装置。
  2. 【請求項2】 前記スピーカボックス(31)に前記ス
    ピーカ(10)の後方の空間容積だけを可変にできる可
    動部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の可動式
    騒音キャンセル・スピーカを用いた消音装置。
  3. 【請求項3】 前記可動部がモータで駆動できることを
    特徴とする可動式騒音キャンセル・スピーカを用いた消
    音装置。
JP1993032978U 1993-06-18 1993-06-18 可動式騒音キャンセル・スピーカを用いた消音装置 Expired - Fee Related JP2597565Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993032978U JP2597565Y2 (ja) 1993-06-18 1993-06-18 可動式騒音キャンセル・スピーカを用いた消音装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993032978U JP2597565Y2 (ja) 1993-06-18 1993-06-18 可動式騒音キャンセル・スピーカを用いた消音装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH075199U JPH075199U (ja) 1995-01-24
JP2597565Y2 true JP2597565Y2 (ja) 1999-07-05

Family

ID=12373980

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993032978U Expired - Fee Related JP2597565Y2 (ja) 1993-06-18 1993-06-18 可動式騒音キャンセル・スピーカを用いた消音装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2597565Y2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3275486B2 (ja) * 1993-10-27 2002-04-15 松下電器産業株式会社 防音装置
DE102008018085A1 (de) * 2008-04-09 2009-10-15 J. Eberspächer GmbH & Co. KG Aktiver Schalldämpfer

Also Published As

Publication number Publication date
JPH075199U (ja) 1995-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8526627B2 (en) Noise reduction device
US5651072A (en) Vibration damping system for vehicle
JP4513810B2 (ja) 能動騒音低減装置
EP1952387B1 (en) Engine sound control apparatus and control method
US5987144A (en) Personal active noise cancellation method and device having invariant impulse response
CN110232906A (zh) 低成本声学轮胎腔共振消除的方法和设备
EP3996086B1 (en) Virtual location noise signal estimation for engine order cancellation
JP2014514607A (ja) 自動車のアクティブバフェッティング制御
JP2597565Y2 (ja) 可動式騒音キャンセル・スピーカを用いた消音装置
JPH06110474A (ja) 消音装置
EP0555266B1 (en) Active vibration control system
JPH08338224A (ja) 包囲型エンジンの騒音低減装置
JPH03222854A (ja) 吸気音制御装置
JP3435729B2 (ja) 車両の能動消音装置
JP3742702B2 (ja) 能動振動抑制装置
JPH0622389A (ja) 音場再生装置
JP3146489B2 (ja) アクティブ車室内騒音低減装置
JPH04342296A (ja) 能動型不快波制御装置
JP3275449B2 (ja) 能動型騒音制御装置及び能動型振動制御装置
KR20220125627A (ko) 차량의 능동소음제어 장치
JP3503140B2 (ja) 車両用振動制御装置
JP3122192B2 (ja) 能動型騒音制御装置及び適応騒音制御方法
JP3278173B2 (ja) 車両用騒音制御装置
JP3278179B2 (ja) 車両用騒音制御装置
JP2022031960A (ja) アクティブノイズコントロール用音響変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990330

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees