JP2597084Y2 - フロント・アクスル - Google Patents

フロント・アクスル

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JP2597084Y2
JP2597084Y2 JP1993065070U JP6507093U JP2597084Y2 JP 2597084 Y2 JP2597084 Y2 JP 2597084Y2 JP 1993065070 U JP1993065070 U JP 1993065070U JP 6507093 U JP6507093 U JP 6507093U JP 2597084 Y2 JP2597084 Y2 JP 2597084Y2
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JP
Japan
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front axle
leaf spring
seat surface
spring
spring seat
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JP1993065070U
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English (en)
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JPH0733777U (ja
Inventor
誠 細田
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Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、フロント・アクスル・
ビームのばね座面の形状を改良し、キャスタ角の設定が
容易にできるようにしたフロント・アクスルに関する。
【0002】
【従来の技術】車両の前車輪は操向輪であり、操縦性を
よくして走行安定を保つために後輪と異なってある角度
を以て取り付けられており、この角度を前車輪のアライ
メントと称す。このアライメントの一つとしてキャスタ
角が知られており、このキャスタ角は通常1°〜3°程
度が適当とされており、キャスタ角はこの範囲を越えて
大きくなるとシミー運動を起こしやすくなるので、注意
を要する。
【0003】このため、フロント・アクスルにあって
は、キングピンを両端に支持するフロント・アクスル・
ビームのばね座面とこのばね座面に着座してフロント・
アクスル・ビームを支持するリーフ・スプリングの底面
との間に、キャスタウェッジと呼ばれる楔状の角度調整
部材を挿入し、この角度調整部材の楔角度に応じてキャ
スタ角が調整できるよう構成されたものがある。
【0004】図4に示すフロント・アクスル1は、I字
状の断面を有する硬鋼を鍛造したフロント・アクスル・
ビーム2がリーフ・スプリング3に支持されており、こ
のリーフ・スプリング3の両端はシャーシ・フレーム4
のブラケット5に結合される。シャーシ・フレーム4に
かかる車重は、リーフ・スプリング3を緩衝材としてフ
ロント・アクスル・ビーム2に作用し、フロント・アク
スル・ビーム2の両端に組み付けられた前輪6によって
支えられる。フロント・アクスル・ビーム2は、図5に
示したように、両端にキングピン孔7を有し、そこから
少し内側の位置にリーフ・スプリング3が着座するばね
座面8を加工してある。リーフ・スプリング3は、数枚
を重ねて束にしたものを用いるため、各単葉スプリング
の中央部分に位置決め整合用のセンタボルト孔(図示せ
ず)が穿設してあり、これらセンタボルト孔にセンタボ
ルト9を挿通させてばね座面8中央のセンタボルト孔8
aに螺合させることにより、リーフ・スプリング3の全
葉を位置決め整合することができる。センタボルト9に
よる位置決め後は、リーフ・スプリング3を跨ぐ一対の
Uボルト10をセンタボルト9の挿通部分を挟む前後の
箇所に上から宛てがい、Uボルト10の先端をばね座面
8に形成されたUボルト孔8bに挿通させ、下側からナ
ット11を締め付ける。これにより、リーフ・スプリン
グ3はフロント・アクスル・ビーム2を支持し、最下層
の単葉スプリングの中央部下面がフロント・アクスル・
ビーム2のばね座面8に着座してばね座面8を固定す
る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記従来のフロント・
アクスル1は、リーフ・スプリング3が着座するフロン
ト・アクスル・ビーム2のばね座面8を、センタボルト
孔6aとこれを囲むようにして4箇所に穿設されるUボ
ルト孔8bのいずれの開口部をも含む領域について切削
して、領域全体を平坦に加工することにより形成してい
た。
【0006】しかしながら、リーフ・スプリング3にフ
ロント・アクスル・ビーム2を係止させるUボルト10
は、リーフスプリング3を跨いだ状態でフロント・アク
スル・ビーム2のUボルト孔8bを挿通しており、リー
フ・スプリング3の幅はUボルト孔8bの左右の間隔よ
りも狭い。従って、ばね座面8に着座するリーフ・スプ
リング3の着座面積は、当然のことながらばね座面8の
面積よりも狭いのであるが、従来のばね座面8はリーフ
・スプリング3の着座面積を越える領域まで平坦に加工
してあるため、無駄が多いものであった。フロント・ア
クスル・ビーム2のばね座面8は、キングピン(図示せ
ず)に対する傾斜角度θ(図4に示す)がキャスタ角そ
のものを決定するため、慎重かつ正確に切削加工する必
要があり、このことはばね座面8をキングピンの軸線に
垂直に切削加工する場合も、或いはまた図5に示したキ
ャスタウェッジ12を使用してキャスタ角が事後調整で
きるよう、キャスタウェッジ12の楔角度だけキングピ
ンの軸線から傾斜させてばね座面8を切削加工する場合
も事情は同じである。しかも、フロント・アクスル・ビ
ーム2は、一般に切削加工が容易でない鍛造硬鋼からな
り、切削加工面積が大きくなるほどキャスタ角の精度要
求を満たす仕上げが難しいものであった。
【0007】本考案は、フロント・アクスル・ビームの
ばね座面の面積を、リーフスプリングの着座に必要な最
小限の面積に止めることにより、ばね座面の切削加工を
簡単化することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案は、両端部を挿通するキングピンの軸線に対
して垂直か又は一定角度だけ傾斜するばね座面を設けた
フロント・アクスル・ビームを具備し、該ばね座面を
ルト手段を介してリーフ・スプリングに固定する、フロ
ント・アクスルにおいて、切削加工等によって前記ばね
座面に加工される前記フロント・アクスル・ビームの部
位を、前記リーフ・スプリングが着座する面積と略等し
い面積を有する凸部に形成してなることを特徴とするフ
ロント・アクスルを提供することにより、前記目的を達
成するものである。
【0009】
【作用】上記構成に基づき、凸部を平坦あるいは一定角
度だけ傾斜するように切削加工等してばね座面を形成す
ることにより、キャスタ角を短時間で所定精度に仕上げ
られる。
【0010】
【実施例】以下、本考案の実施例について、図1ないし
図3を参照して説明する。図1,2は、それそぞれ本考
案のフロント・アクスルの一実施例を示す要部平面図及
び要部正面図、図3は、図1に示したフロント・アクス
ル・ビームのばね座面の形状を示す一部拡大斜視図であ
る。
【0011】図1,2に示すフロント・アクスル21
は、両端部を挿通するキングピン22の軸線に対して垂
直又は一定角度だけ傾斜するばね座面に加工される凸部
23を有したフロント・アクスル・ビーム24を備えて
おり、凸部23を加工して形成したばね座面に、リーフ
・スプリング27を、センタボルト25にて位置決めし
て着座させ、センタボルト25の挿通部分前後2箇所に
一対のUボルト26を締結することにより、リーフ・ス
プリング27に取り付けられる。前輪28を回転自在に
支持するナックル29は、キングピン22によりフロン
ト・アクスル・ビーム24の端部に揺動自在に支持され
ている。図1、2中、30は、ナックルアームであり、
31はタイロッドである。
【0012】フロント・アクスル・ビーム24のばね座
面に加工される凸部23は、図3にクロスハッチングを
施して示したように、センタボルト25のセンタボルト
孔23aをほぼ中心とし、センタボルト孔23aを囲む
4箇所のUボルト孔23bの開口縁部に内接する領域に
形成してある。すなわち、ばね座面に加工される凸部2
3は、リーフスプリング27の幅と略等しい幅とし、リ
ーフスプリング27の着座に必要な最小限の面積として
ある。
【0013】このため、凸部23を切削加工等してばね
座面とした後、このばね座面にリーフ・スプリング27
を着座させてセンタボルト25により位置決め整合さ
せ、センタボルト25を挟む前後2箇所に上からUボル
ト26を宛てがい、Uボルト孔23bを挿通したUボル
ト26にナット32を螺合して締め付けると、フロント
・アクスル・ビーム24がリーフ・スプリング27に取
り付けられる。このとき、リーフ・スプリング27の最
下層はばね座面から少しもはみ出ず、指定場所に正確に
着座する。また、ナット32はフロント・アクスル・ビ
ーム24の裏面に係止するため、ばね座面に隣接して開
口するUボルト孔23bの開口部が平坦でなくとも、締
結に支障をきたすことはない。また、実施例の場合、キ
ャスタウェッジ12等を用いない構造であるため、ばね
座面23はキングピン22の軸線に垂直に加工される
が、従来のばね座面8と比べ、Uボルト孔23bの開口
部分は切削加工しないため、かなりの面積が切削対象か
ら除外され、それだけ切削作業能率を高めることができ
る。また、切削加工面積の低減に伴い、同精度のキャス
タ角要求に対しても従来の加工法に比べ切削加工上のミ
スが生じにくく、品質管理が容易になる。
【0014】このように、上記フロント・アクスル21
は、センタボルト孔23aを囲む4箇所のUボルト孔2
3bが、フロント・アクスル・ビーム24に対するリー
フ・スプリング27の着座面の外側に穿設されることに
鑑みるまでもなく、Uボルト孔23bを必ずしも平坦面
に開口させる必要はなく、従ってUボルト孔23bの開
口縁部に内接する領域だけを平坦に切削加工しても、リ
ーフスプリング27のばね座面への着座に支障をきたす
ことは全くない。従って、必要最小限の加工でばね座面
を形成することにより、フロント・アクスル・ビーム2
4が両端に保持するキングピン22の後傾角度であるキ
ャスタ角を、短時間で所定精度に仕上げることができ
る。
【0015】なお、上記実施例では、フロント・アクス
ル・ビーム24の凸部23をキングピン22の軸線に対
して垂直になるように加工してばね座面を形成する場合
を例にとったが、一定角度傾斜するように加工させても
よい。
【0016】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
リーフスプリングが着座するばね座面に加工されるフロ
ント・アクスル・ビームの部位を、リーフ・スプリング
が着座する面積と略等しい面積を有する凸部に形成して
なるので、必要最小限の切削加工等を加えることで、ば
ね座面を形成することができ、仕上げ精度の向上と製造
時間の短縮が可能である等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のフロント・アクスルの一実施例を示す
要部平面図である。
【図2】図1に示したフロント・アクスルの要部正面図
である。
【図3】図1に示したフロント・アクスル・ビームの凸
部の形状を示す一部拡大斜視図である。
【図4】従来のフロント・アクスルの一例を示す側面図
である。
【図5】図4に示したフロント・アクスル・ビームを示
す斜視図である。
【符号の説明】
21 フロント・アクスル 22 キングピン 23 ばね座面に加工される凸部 23a センタボルト孔 23b Uボルト孔 24 フロント・アクスル・ビーム 25 センタボルト 26 Uボルト 27 リーフ・スプリング 28 前輪

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部を挿通するキングピンの軸線に対
    して垂直か又は一定角度だけ傾斜するばね座面を設けた
    フロント・アクスル・ビームを具備し、該ばね座面を
    ルト手段を介してリーフ・スプリングに固定する、フロ
    ント・アクスルにおいて、切削加工等によって 前記ばね座面に加工される前記フロ
    ント・アクスル・ビームの部位を、前記リーフ・スプリ
    ングが着座する面積と略等しい面積を有する凸部に形成
    してなることを特徴とするフロント・アクスル。
JP1993065070U 1993-12-06 1993-12-06 フロント・アクスル Expired - Lifetime JP2597084Y2 (ja)

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JPH0733777U JPH0733777U (ja) 1995-06-23
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