JP2596896B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2596896B2
JP2596896B2 JP10782195A JP10782195A JP2596896B2 JP 2596896 B2 JP2596896 B2 JP 2596896B2 JP 10782195 A JP10782195 A JP 10782195A JP 10782195 A JP10782195 A JP 10782195A JP 2596896 B2 JP2596896 B2 JP 2596896B2
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吉平 新山
広司 伊東
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株式会社ソフィア
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大当り等の特賞態様の
発生を可視表示するための前面枠用表示装置を、前面枠
の適所に備える遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機やパチスロ機等の遊技機にお
ける遊技内容においては、通常の遊技状態とは異なる特
別遊技を設定しており、特別賞態様(所謂大当たり)が
発生することに伴って開始される特別遊技においては、
遊技者が比較的短時間のうちに大きな遊技利益(多量の
賞球)を獲得できるものとなっている。そして、この大
当たりの発生確率(特別遊技の開始される確率)は、遊
技者と遊技店との利益バランスを図るために、比較的低
い値に設定されることが慣例であり、希にしか発生しな
い大当たりが発生した場合には、当該特別遊技によって
得られる大きな遊技利益に対する期待感から遊技者は歓
喜するものである。
【0003】このようなことから、遊技機における特別
遊技は遊技上の興趣を高める上で非常に有効な機能を備
えており、遊技に不慣れな遊技者に対しても大当たりの
発生を明瞭に報らせると共に、当該遊技機で遊技を行っ
ている遊技者に祝賞表示を行うべく、遊技機の前面枠上
に前面枠用表示装置を設けることが、本願出願人によっ
て例えば実開昭61−180082号公報(実公平4−
17181号公報)によって、また、当業界からは、例
えば実開昭61−26579号公報等によって提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の前面枠用表示装置では、比較的小型の表示装置
が前面枠の比較的狭小なスペースに漠然と取り付けられ
ているだけで、時流に合致した効果的な表示機能を発揮
しているとは言えない点があった。すなわち、稀にしか
発生しない特別賞態様が発生した場合には、当該特別賞
態様を発生させた遊技者に対しては当然に大々的な祝賞
表示を行ない、さらには、当該パチンコ機の周囲のパチ
ンコ機で遊技を行っている遊技者に対しても特別賞態様
発生への期待感を高める意味合いから、遊技意欲の向上
が図れる効果的な報知を行いたいという遊技店側の要望
を十分に満たしていないのである。
【0005】また、近年のパチンコ機においては、特別
賞態様の発生により多量の賞球を遊技者が獲得できるよ
うな遊技内容に変わってきていることから、これに伴っ
て遊技店が遊技者に対して提供するサービスの内容も変
化している。例えば、特別賞態様が発生すると、多量の
賞球を入れるために用いる球箱(通称ドル箱)を特別賞
態様が発生したパチンコ機の遊技者のところへ遊技店の
係員が持って出向いたり、或いはラッキーナンバーシス
テム(数字や図柄よりなる識別記号を変換表示可能な可
変表示装置を用いた遊技で特別賞態様が発生した場合
に、当該特別賞態様の発生が予め定めた特定図柄の組合
せに基づくものであった場合にのみ、特別遊技で獲得し
た賞球を用いて遊技を継続することを許可し、特定図柄
の組合せでない場合には、当該特別遊技で獲得した賞球
での遊技継続を許可しないシステム)に基づく遊技継続
の可否を判断し、必要な場合には獲得賞球の景品交換を
促すような指示を係員が行うのである。従って、遊技店
の店員に対しては、特別賞態様の発生に伴う上記のよう
な作業に備えて特別賞態様の発生したパチンコ機を迅速
に特定できる報知機能として、明瞭で効果的な報知効果
を伴う前面枠用表示装置が求められていたのである。
【0006】このようなことから、前面枠用表示装置を
比較的大型化して照明表示効果・報知効果を高めるべ
く、例えば前面枠の上部隅角部に逆L字状の外観形状と
した表示装置を取り付けるようにしたものもあるが、盤
面に多数の電飾装置が設けられているパチンコ機が数十
台も列設される島設備の端部から観た場合には、特別賞
態様が発生しているパチンコ機を誤認し易く(島設備の
右端から観たり左端から観たりしていると、特に、隣の
パチンコ機と見誤り易く)、また、賞態様の発生したパ
チンコ機の周辺のパチンコ機で遊技を行っている遊技者
から必ずしも認識しやすい配置構成ではないため、特別
賞態様の発生したパチンコ機の周辺で遊技している遊技
者に対しても特別賞態様の発生への期待感を高めたいと
いう遊技店側の期待を満足させるような報知機能を期せ
るとは言えない点があった。また、大型で逆L字状の表
示装置とした場合には、その形状から前面枠用表示装置
の取扱いが不便となって、パチンコ機の製造時や表示装
置内のランプ切れ等の場合の補修時において取り扱いが
煩雑になるという欠点もある。
【0007】さらに、近年は、遊技領域等へピアノ線等
を挿入させて不当に遊技利益を獲得するような不正行為
が行われる場合もあり、斯かる不正行為は、前面枠の縁
飾りを若干浮かせてピアノ線等を遊技領域内へ挿入する
ことが可能な構造となっていることに起因する。すなわ
ち、ガラス枠を支持するための縁飾りには、ガラス枠と
縁飾りとの間を介してピアノ線等の異物を遊技領域内へ
招じ入れ難い様な構造が採られているものの、縁飾り自
体は前面枠の内側空隙の縁部に板状体を釘等で装着して
いるのみであることから、不正行為を許容してしまうの
である。
【0008】そこで、本発明は、特別賞態様を発生させ
た遊技者自身・周囲の遊技者・遊技店の店員の三者に対
して効果的な表示機能および報知機能を発揮することを
観点として、効果的なパチンコ機の前面枠という狭小な
スペースに取り付けることが可能で、特別賞態様が発生
したパチンコ機で遊技を行っている遊技者はもとより、
当該特別賞態様の発生したパチンコ機の周辺のパチンコ
機で遊技している遊技客からも容易に視認できる表示効
果が得られると共に、上記した遊技店側で種々のサービ
スを行うべく、特別賞態様の発生したパチンコ機を遊技
店の店員等が容易に認識できる程に良好な報知効果を得
られ、さらに、前面枠の縁飾りからピアノ線等を挿入す
る不正行為を効果的に防止できる遊技機の提供を目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る遊技機は、ガラス枠(3a)が開閉可
能に設けられる縁飾り(36)を有する前面枠(3)の
上部における横長状前面領域(3c)に設けられて、少
なくともパチンコ遊技における特別賞態様の発生を可視
表示する前面枠用表示装置(5)を備えた遊技機(例え
ばパチンコ機1)において、前記前面枠用表示装置は、
前面枠の横長状前面領域に止着される本体ベース(6)
と、該本体ベースに装着されて発光源を前面より覆う透
光性合成樹脂製レンズ部材(例えば第1〜第3レンズ部
材8a〜8c)とから構成し、上記本体ベースは、長手
方向において上記縁飾りをガラス枠の開閉に支承ない状
態で重ね合わせて覆う係合部分(例えば延設領域9d)
を形成することにより、比較的大きな上下幅を設定可能
とし、上記レンズ部材は、上記本体ベースに対応させて
上記比較的大きな上下幅を有するように設定すると共
に、前面側の所定部分には膨出形状の曲面部を形成し
た。
【0010】
【作用】前面枠の横長状前面領域に止着される本体ベー
スを長手方向において縁飾りに重ね合わせて覆うととも
に、本体ベースに対応させてレンズ部材の上下幅を大き
く設定することで、前面枠用表示装置による照明効果が
高くなって、前面枠用表示装置による報知対象領域を広
範囲とすることができる。また、レンズ部材の前面側に
膨出形状の曲面部を形成することにより、外力に対する
物理的強度が高まると共に、清掃作業に適した形状とな
る。さらに、前面枠用表示装置の係合部分で前面枠の縁
飾りを覆うことで、当該箇所の縁飾りからピアノ線等の
挿入が困難となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。
【0012】遊技機たるパチンコ機1は、図1に示すよ
うに、機枠2の一側に額縁状の前面枠3をヒンジ4,4
により開閉可能に蝶着し、該前面枠3の表面の上部に前
面枠用表示装置5を取付けてある。また、前面枠3の内
側空部には、各種遊技装置等を設けた遊技盤の遊技領域
を遊技者に対して視認可能にするためのガラス枠3a
と、打球発射機構に供給する遊技球を貯留するための球
供給皿を設けた前面パネル3bを開閉可能に取り付けて
ある。
【0013】前面枠用表示装置5は、前面枠3の上部に
おける横長状前面領域3cに取付ける本体ベース6と、
該本体ベース6に発光源として取付けたランプ7…と、
これらランプ7…を前面より覆うように本体ベース6に
装着されるレンズ部材8…とが主要な構成部材である。
【0014】本体ベース6は、図3および図4に示すよ
うに、合成樹脂製の横長な部材であって、下端縁から前
方に起立する横長な第1区画壁9aを形成するととも
に、該第1区画壁9aの上方に間隙を配して第1区画壁
9aと同様な第2区画壁9bを形成し、第1区画壁9a
と第2区画壁9bとの間を縦方向の仕切壁10…で区切
って補強空間11…を形成し、これら第1,第2区画壁
9a,9bの前面側端部を連結するように設けた延設領
域9dに形成した凹部には、遊技者が比較的短時間のう
ちに大きな遊技利益を獲得できる特別遊技を起生する条
件として設定した“特別賞態様の発生”を意味する『大
当り』等の機能を表示したり装飾模様を施したプレート
12を止着し、上端縁には第1区画壁9a並びに第2区
画壁9bと同様な形状及び大きさの第3区画壁9cを形
成してレンズ収納空間13を形成し、該レンズ収納空間
13の左右に位置する前面にはシールや飾りプレート等
の装飾部材14を嵌合する浅い嵌合凹部15を形成する
とともに、パチンコ機1の前面枠3の表面に止着する止
着部として止着孔16を開設してなる。
【0015】そして、上記レンズ収納空間13内にはレ
ンズ部材止着手段として雌ネジ部17,17を2箇所形
成するとともに、先端に対向する係止爪18,18を有
する第1ランプホルダ19a、第2ランプホルダ19
b、第3ランプホルダ19c、第4ランプホルダ19d
を発光源止着手段として突設し、またレンズ収納空間1
3の一側正面部分に配線挿通口20を開設し、該配線挿
通口20の近傍に一対のピン状のコードバインダ21を
突設し、上記雌ネジ部17,17、ランプホルダ19
…、配線挿通口20等を除く正面部分には反射部材22
を添設する。また、レンズ収納空間13の左右端部には
レンズ部材8b,8cの各一端を止着するためにスリッ
ト状の止着用係合部47,47を形成する。
【0016】上記した構成からなる本体ベース6に取付
けるランプ7は、各々ねじ式ソケット23に螺合され、
該ソケット23を本体ベース6の各ランプホルダ19の
係止爪18,18間に係止することにより本体ベース6
に止着されている。そして、第1ランプホルダ19aと
第2ランプホルダ19bに係止する第1ソケット23
a、第2ソケット23bには一端にコネクタ24を接続
した比較的太い芯線の第1コード25a、第2コード2
5bの他端を接続し、第3ソケット23c、第4ソケッ
ト23dには第1ソケット23a、第2ソケット23b
に一端を接続した比較的細い芯線の第3コード25c、
第4コード25dの他端を接続し、各4コード25の途
中を本体ベース6から突設したコード保持部材26で支
持して、チューブ状のコード保護部材27で束ねた第1
コード25aと第2コード25bを本体ベース6の配線
挿通口20内に通してコネクタ24側の部分を本体ベー
ス6の裏側に出す。
【0017】上記の様に、コネクタ24側に比較的太い
コード25a,25bを使用し、それから先には比較的
細いコード25c,25dを使用したのは、大きな電流
が流れるのはコネクタ24側のコード25a,25bで
ありその先のコード25c,25dには小さな電流が流
れるだけであり、通る電流の大きさに対応した容量とし
たからである。この様に電流の大きさに対応させてコー
ド25…の太さを選択すると、従来よりも細いコードの
使用範囲が拡大され、経済的である。また、図3に示す
ように、ソケット23とランプ7との間にゴム紐等の弾
性部材28をソケット23の長さ方向に介在させると、
弾性部材28の弾性によりソケット23とランプ7との
間の導通状態が安定して接触不良を未然に防止すること
ができ、また繰り返して振動や衝撃を受けても、弾性部
材28が緩衝材として機能するので、ランプ7が緩んだ
り外れたりしない。
【0018】レンズ部材8は、中央の第1レンズ部材8
aと、左側の第2レンズ部材8b、右側の第3レンズ部
材8cの3つからなる。
【0019】第1レンズ部材8aは、前面が曲面で上下
左右の面が平面で後面が開放した略蒲鉾状(前面側に曲
面部を形成した膨出形状)の透光性合成樹脂製箱体であ
り、前面と上下の面の内側面には四角錘形の小さな凹凸
を無数に形成したレンズ加工を施し、該前面の左右に開
設した止着孔29,29から後方に向けてボス30,3
0を突設して本体ベース用止着部とする。なお、ボス3
0は、第1レンズ部材8aの左右の端部が押圧部31
a,31aとして機能するので、端部よりも僅か中央側
に位置している。
【0020】第2レンズ部材8bは、僅かに傾斜した前
面が第1レンズ部材8aの前面とほぼ同じ曲率の曲面部
を有する膨出形状で左側の端部には鍔状の係止部32b
を左方向に突設し、右側には階段状の受部33bを形成
した後面開放の透光性合成樹脂製箱体である。第3レン
ズ部材8cは、第2レンズ部材8bと左右対称の透光性
合成樹脂製箱体であり、右側の端部に鍔状の係止部32
cを突設し、左側には階段状の受部33cを形成してあ
る。なお、第2レンズ部材8bと第3レンズ部材8cの
前面にも第1レンズ部材8aと同様のレンズ加工を施し
てある。
【0021】上記した構成からなる第1レンズ部材8
a、第2レンズ部材8b、第3レンズ部材8cを本体ベ
ース6に止着するには、第2レンズ部材8bを本体ベー
ス6のレンズ収納空間13内の左側に、第3レンズ部材
8cをレンズ収納空間13内の右側に臨ませ、第2レン
ズ部材8bの係止部32bを本体ベース6の左側の係合
部47内に、第3レンズ部材8cの係止部32cを右側
の係合部47内に係合し、その後に第1レンズ部材8a
を第2レンズ部材8bと第3レンズ部材8cの間に臨ま
せ、第1レンズ部材8aの左側押圧部31aを第2レン
ズ部材8bの受部33bに、右側押圧部31aを第3レ
ンズ部材8cの受部33cに夫々重合し、この状態で第
1レンズ部材8aをレンズ収納空間13内の所定位置ま
で前進させて本体ベース6に当接し、第1レンズ部材8
aの本体ベース用止着部、即ち止着孔29内に挿通した
ねじの先端を本体ベース6のレンズ部材止着手段として
の雌ネジ部17に螺合する。
【0022】ねじを充分に締め付けると、第1レンズ部
材8aはボス30内に通した上記ねじにより本体ベース
6に強固に止着され、また、第2レンズ部材8b及び第
3レンズ部材8cは係止部32と係合部47との係合に
より一端が止着され、他端は受部33と隣り合う第1レ
ンズ部材8aの押圧部31aに押圧されることにより本
体ベース6に堅固に止着される。そして、レンズ部材8
を本体ベース6のレンズ収納空間13内に止着すると、
第2ランプ7bと第3ランプ7cが第1レンズ部材8a
内に、第1ランプ7aが第2レンズ部材8b内に、第4
ランプ7dが第2レンズ部材8b内に夫々収納される。
【0023】上述したように、第1〜第3レンズ部材8
a〜cの前面側に膨出形状の曲面部を形成することによ
り、外力に対する物理的強度が高まるので、図面に示す
ように横長形状で比較的大きな上下幅を有するように形
成しても、適宜な強度を得ることができる。なお、第1
レンズ部材8aの止着孔29の周囲を窪ませておき、こ
こにシールや板材等の覆い部材34を嵌合して止着孔2
9を塞ぐと体裁がよくなる。
【0024】上記した構成からなる前面枠用表示装置5
をパチンコ機1の前面枠3に取付けるには、前面枠3に
開設した貫通孔35内にコネクタ24とコード25を通
してから本体ベース6の後面を前面枠3の表面に当接
し、本体ベース6の左右に開設してある止着孔20,2
0内にねじを挿入し、該ねじを前面枠3にねじ込んで固
定する。
【0025】また、図5に示すように、本体ベース6の
下部に形成した延設領域9dが前面枠3の縁飾り36に
重なり合う状態となり、この延設領域9dが横長状前面
領域3cに位置する縁飾り36の止着縁部を長手方向に
亘って覆い隠すのである。すなわち、延設領域9dが長
手方向において縁飾り36をガラス枠3aの開閉に支障
無い状態で重ね合わせて覆う係合部分となるのである。
このとき、縁飾り36の平板部36aから突出部36b
に変わる境界部分に第1区画部材9aの裏面側端縁部が
位置するように設定しておくと、本体ベース6を前面枠
3に装着する際の位置決めが容易になると共に、縁飾り
36が意図的にずり動かされることを効果的に防止でき
る。
【0026】そして、図2に示すように、前面枠3の裏
側に出たコード25を遊技盤収納フレーム37の一部を
切り起こしてなるコードバインダ38により止着し、コ
ネクタ24に一端を接続した中間コード39の他端を裏
機構盤40に設けた中継基板41に接続し、該中継基板
41に一端を接続した連絡コード42…の他端を電気的
制御装置43に接続する。上記の様に、コードバインダ
38でコード25の途中を止着すると、配線を整然と整
理することができ、また中継基板41を設けると、1本
のコードの長さを短く抑えて配線の共通化もできる。
【0027】上記した前面枠用表示装置5は、図6に示
すように、遊技中に特別賞態様が形成されたときに電気
的制御装置43からの信号により全てのランプ7…を点
滅させたり、発射装置が作動しているときに第1ランプ
7aを点灯させたり、特定ランプの球切れや排出待機球
の球切れのときに第2ランプ7bを点滅させたり、オー
バーフローが発生したときに第3ランプ7cを点灯した
り、前面枠3のガラス枠3aが完全に閉じていないとき
に第4ランプ7dを点滅させたりして、種々の状況をラ
ンプ7…の点灯乃至点滅によって遊技者や係員等に可視
表示することができる。
【0028】なお、ランプ7を交換する場合には、第1
レンズ部材8aのねじを緩めることにより第1レンズ部
材8aを取り外すと、第2レンズ部材8bと第3レンズ
部材8cの各受部33が押圧されない状態となるので、
第2レンズ部材8b及び第3レンズ部材8cを簡単に取
り外すことができる。したがって、ランプ7が断線した
場合にも、レンズ部材8を簡単に取り外して、内部のラ
ンプ7を新しいランプ7に容易に交換することができ
る。
【0029】図7から図9に示す前面枠用表示装置5′
は、前面枠3の表面に取付ける本体ベース6′と、該本
体ベース6′に発光源として取付けたランプ7…と、ラ
ンプ7…と本体ベース6′の前面を覆う第4レンズ部材
8d、第5レンズ部材8e、第6レンズ部材8f、第7
レンズ部材8gとが主要な構成部材であり、上述した前
面枠用表示装置5と同様に、縁飾り36を長手方向に重
ね合わせて覆う係合部を備える。なお、この前面枠用表
示装置5′においては、本体ベース6′の係合部も有効
に使用することで、第4〜第7レンズ部材8d〜8gの
上下幅を一層大ならしめるものとしてある。
【0030】本体ベース6′は、図8に示すように、合
成樹脂製の横長な部材であって、上端縁と下端縁から後
方に起立する横長な区画壁9d…を形成するとともに、
該区画壁9d,9d間を縦方向の仕切壁10で区切って
補強空間11を形成し、前面の横長なレンズ収納空間1
3′のほぼ中央に中央壁部44を立設し、該中央壁部4
4の左右の上下に爪係合部45…を形成し、さらにその
側方に半円状のランプホルダ19e…を突設し、一対の
ランプホルダ19,19間に配線挿通口20′を、各ラ
ンプ7に対応する部分に放熱孔46をそれぞれ開設し、
レンズ収納空間13′の左右の端部にはスリット状の止
着用係合部47,47を形成し、また両係合部47,4
7の外側に位置する端部には止着孔16′,16′を開
設してなる。
【0031】上記した構成からなる本体ベース6′に取
付けるランプ7e…は、ねじ式ソケット23′に螺合さ
れ、該ソケット23′に接続した挟持部材48により本
体ベース6′の各ランプホルダ19を挟み込むことによ
り本体ベース6′に止着されている。また、ソケット2
3′に一端を接続したコード25′は、配線挿通口2
0′を通して本体ベース6′の裏側に出す。
【0032】第4レンズ部材8d及び第5レンズ部材8
eは、いずれも前面が曲面で構成された断面略横U字状
の透光性合成樹脂製であり、左右の開口部分には押圧部
として機能する縁部31′を形成し、内側面にはダイヤ
カットを施し、上面と下面の縁には係合爪49,49を
形成してある。第6レンズ部材8fは、第4レンズ部材
8dや第5レンズ部材8eと同様に、前面が曲面で構成
された断面略横U字状の透光性合成樹脂製であり、内側
面にはダイヤカットを施し、左側面の後端には係止部3
2fを左側に向けて突設してある。また、第7レンズ部
材8gは、第6レンズ部材8fと同様であり、右側面の
後端に係止部32gを右側に向けて突設してある。
【0033】本体ベース6′にレンズ部材8…を止着す
るには、左側の第6レンズ部材8fの係止部32fを本
体ベース6′の左側の係合部47内に係合してから第4
レンズ部材8dの縁部31′を第6レンズ部材8fの受
部33fとしての端部に当接し、この状態で第4レンズ
部材8dの係合爪49,49を本体ベース6′の爪係合
部45,45内に係合する。この様にすると、第4レン
ズ部材8dの縁部31′が押圧部として第6レンズ部材
8fの一端を押圧して本体ベース6′に堅固に止着す
る。同様にして、第7レンズ部材8gの係止部32gを
本体ベース6′の右側の係合部47内に係合してから第
5レンズ部材8eの縁部31′を第7レンズ部材8gの
受部33gとしての端部に当接し、この状態で第5レン
ズ部材8eの係合爪49,49を本体ベース6′の爪係
合部45,45内に係合する。
【0034】上記した構成からなる前面枠用表示装置
5′をパチンコ機1の前面枠3の表面に取付けるには、
図9に示すように、本体ベース6′の裏側に出したコー
ド25′を前面枠3の貫通孔35′内に挿通し、本体ベ
ース6′の各止着孔16′内に挿通したねじの先端を前
面枠3にねじ込むことにより止着する。なお、図9に示
すように、本体ベース6′の裏面に位置決め突起50,
50を突設し、該位置決め突起50,50を前面枠3の
表面に穿設した位置決め孔51,51内に嵌合すること
により前面枠用表示装置5′の位置を所定位置に合せる
ようにしてもよい。
【0035】なお、前面枠用表示装置5,5′に装着す
る発光源は、上記したランプ7に限定されるものではな
く、例えば発光ダイオード等であってもよい。また、レ
ンズ部材8の係止部32や受部33は、隣り合うレンズ
部材の止着により当該レンズ部材を本体ベース6に止着
できるものであればどのような構成でもよく、例えば突
起と該突起を嵌合する孔とで構成してもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る遊技
機によれば、前面枠の横長状前面領域に止着される本体
ベースを長手方向において縁飾りに重ね合わせて覆うと
ともに、本体ベースに対応させてレンズ部材の上下幅を
大きく設定することで、前面枠用表示装置による照明効
果が高くなって、前面枠用表示装置による報知対象領域
が広範囲となるので、稀にしか発生しない特別賞態様が
発生した場合には、当該特別賞態様を発生させた遊技者
に対して当然に大々的な祝賞表示を行なうことができ、
当該パチンコ機の周囲のパチンコ機で遊技を行っている
遊技者に対しても特別賞態様発生への期待感を高めるた
める意味合いから遊技意欲の向上が図れる効果的な表示
を行うことができ、更に遊技店の店員に対しては特別賞
態様の発生に伴う作業(球箱などを用意する)に備えて
特別賞態様の発生したパチンコ機を迅速に特定するため
の報知を効果的に行うことが可能となり、特別賞態様を
発生させた遊技者自身・周囲の遊技者・遊技店の店員の
三者に対応した総合的な表示・報知機能を備えた遊技機
とすることができる。
【0037】また、前面枠用表示装置におけるレンズ部
材の前面側に膨出形状の曲面部を形成することにより、
外力に対する物理的強度が高まるので、比較的大型とな
る本体ベースに対応した比較的大きな上下幅を有するよ
うに形成したレンズ部材とすることが可能となり、遊技
機製造時の組立作業や搬送作業、遊技店における保守・
清掃作業時等に多少の外力を受けても、破損し難くする
ことができる。また、汚れが付着したり欠けたりし易い
角部とせずに曲面部とすることにより、清掃作業に適し
た形状となって、作業効率を高めることに寄与する。
【0038】さらに、前面枠用表示装置の係合部分で前
面枠の縁飾りを覆うことにより、当該箇所の縁飾りから
ピアノ線等を挿入し難くしたので、遊技領域内の各種遊
技装置や球センサ等に誤動作させる不正行為を未然に防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】前面枠用表示装置の装着状態を示すパチンコ機
の斜視図である。
【図2】パチンコ機の裏側の斜視図である。
【図3】表示器の分解斜視図である。
【図4】図3に示す前面枠用表示装置の裏側から見た斜
視図である。
【図5】図3に示す前面枠用表示装置の断面図である。
【図6】前面枠用表示装置の表示制御に関連した概略ブ
ロック図である。
【図7】前面枠用表示装置の他の例の斜視図である。
【図8】図7に示す前面枠用表示装置の分解斜視図であ
る。
【図9】図7に示す前面枠用表示装置の断面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機 3 前面枠 3a ガラス枠 3c 横長状前面領域 5 前面枠用表示装置 6 本体ベース 7 ランプ 8a レンズ部材 8b レンズ部材 8c レンズ部材 9d 延設領域 36 縁飾り

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス枠が開閉可能に設けられる縁飾り
    を有する前面枠の上部における横長状前面領域に設けら
    れて、少なくとも遊技における特別賞態様の発生を可視
    表示する前面枠用表示装置を備えた遊技機において、 前記前面枠用表示装置は、前面枠の横長状前面領域に止
    着される本体ベースと、該本体ベースに装着されて発光
    源を前面より覆う透光性合成樹脂製レンズ部材とから構
    成し、 上記本体ベースは、長手方向において上記縁飾りをガラ
    ス枠の開閉に支承ない状態で重ね合わせて覆う係合部分
    を形成することにより、比較的大きな上下幅を設定可能
    とし、 上記レンズ部材は、上記本体ベースに対応させて上記比
    較的大きな上下幅を有するように設定すると共に、前面
    側の所定部分には膨出形状の曲面部を形成したことを特
    徴とする遊技機。
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