JP2596349B2 - 圧縮率調整方法 - Google Patents

圧縮率調整方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はデジタル信号の圧縮方法
に関し、特に、記録媒体に動画像データを記録する際の
圧縮率調整法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、デジタル信号の符号化において
は、その圧縮技術として予測符号化又は変換符号化等が
用いられている。そして、離散コサイン変換、フレーム
内予測符号化法、フレーム間予測符号化法、及び動き補
償等の圧縮技術を組み合わせることによって種々の符号
化方法が実現されている。
【0003】これらの符号化方法を用いてデータ圧縮を
行う際、記録媒体からメモリに一度に送るデータ量によ
ってビットレートが決定される。つまり、まず記録媒体
を決定するとそれに応じてビットレートが決定される。
次に、圧縮率を指定してデータの圧縮を行う。この際、
画像を構成する周波数成分にばらつきがあると、生成デ
ータ量も変動することになる。この結果、ユーザが指定
したビットレートでは転送できないことがある。
【0004】従来、蓄積型データ圧縮装置において、指
定ビートレートでの転送を実現する際には、圧縮率及
びビットレートを決定する。データを始めから終りま
での全フレーム圧縮する。目的のビットレートを満たせ
なかった場合には、圧縮率を調整する。そして、目的
のビットレートが満たされるまで、上記の及びを手
動で行う必要がある。
【0005】さらに、特開平2−182081号公報に
は、指定ビットレートの簡易実現方法が記載されてい
る。ここでは、静止画像を対象として量子化テーブルを
調整して指定ビットレートを得るものであり、量子化テ
ーブルを備えていない装置又は刻一刻と画像が変化する
動画像には適用できない。加えて、特開平3−1179
19号公報、特開平3−117920号公報、及び特開
平3−117921号公報に記載されたディジタル信号
符号化装置では量子化手段を補正することによってビッ
トレートの調整を行っており、このため、量子化手段以
外でのビットレートの調整はできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】いずれにしても、従来
の蓄積型圧縮装置では、一定(所定)のビットレートに
調整する際には、手動で圧縮率等を調整した後、全フレ
ーム分のデータを圧縮しなければ所定のビットレートが
得られるか否かの結果が分からず、指定値(指定ビット
レート)になるまで圧縮をやり直さなければならない。
このため、ビットレート調整に時間がかかり、効率が悪
くなるという問題点がある。
【0007】また、圧縮率を一定としてビットレートを
変化させるようにする手法においても圧縮率の調整に時
間がかかってしまうという問題点がある。
【0008】本発明の目的は効率的に圧縮率を調整する
ことのできる圧縮率調整法を提供することにある。
【0009】本発明の他の目的は効率的にビットレート
を調整することのできる圧縮率調整法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、画像デ
ータを記録媒体に記憶する際に用いられるデータ圧縮方
法において前記画像データの圧縮率を調整する方法であ
って、前記画像データにおいて1シーン毎に受けシーン
変化を判別してシーン変化を特定する識別子を生成する
第1のステップと、該識別子をその発生時間順に記憶識
別子として記憶する第2のステップと、前記記憶識別子
に基づいて互いに隣り合う識別子間にある画像データを
1単位とする第3のステップと、前記1単位毎に該1単
位内で予め定められた範囲の画像データを圧縮して圧縮
率を求め該圧縮率を前記1単位の圧縮率とする第4のス
テップとを有することを特徴とする圧縮率調整方法が得
られる。
【0011】さらに、本発明によれば、画像データを記
録媒体に記憶する際に用いられるデータ圧縮方法におい
て前記画像データの圧縮率を調整する方法であって、前
記画像データにおいて1シーン毎に受けシーン変化を判
別してシーン変化を特定する識別子を生成する第1のス
テップと、該識別子をその発生時間順に記憶識別子とし
て記憶する第2のステップと、前記記憶識別子に基づい
て互いに隣り合う識別子間にある画像データを1単位と
する第3のステップと、前記1単位毎に該1単位内で予
め定められた範囲の画像データを圧縮してビットレート
を求め該ビートレートを前記1単位毎のビットレートと
する第4のステップとを有することを特徴とする圧縮率
調整方法が得られる。
【0012】
【実施例】以下本発明について実施例によって説明す
る。
【0013】図1を参照して、デジタル信号入力部11
から与えられたデータ(動画像データ)はシーンチェン
ジ判定部12でシーンチェンジの有無を判定される。そ
の結果、シーンチェンジが認められると、シーンチェン
ジ判定部12ではメモリ13にフレーム番号を記憶す
る。ユーザ入力部14から与えられるビットレート及び
許容誤差範囲に基づいて圧縮率判定部15ではメモリ1
3に記憶されたフレーム番号に応じて指定ビットレート
に適応する圧縮率を判定調整する。そして、メモリ13
に記憶されているフレーム番号に基づいてシーンチェン
ジフレームと次のシーンチェンジフレームとを特定して
この間にあるデータを一単位として圧縮率判定部15か
らの圧縮率に応じて圧縮部16でデータを圧縮して圧縮
データ出力部17から圧縮データとして出力される。
【0014】ここで、図2を参照して、本発明による圧
縮率調整方法について具体的に説明する。デジタル信号
(動画像データ)入力があると(ステップs1)、この
デジタル信号は開始フレームから終了フレームまでその
フレームがシーンチェンジフレームであるか否か判定さ
れる(ステップs2)。この判定の結果、シーンチェン
ジフレームであると、そのフレーム番号がメモリに記憶
される(ステップs3)。そして、シーンチェンジフレ
ームであるか否かの判定が全てのフレームに対して行わ
れる(ステップs4)。そして、メモリに記憶されたフ
レーム番号に基づいて1単位(1シーン)ずつ画像デー
タを圧縮する。この際、各シーンにおいてビットレート
が変化しないように各シーンにおいて始めの3フレーム
程度圧縮する(ステップs5)。これによって求められ
た圧縮率をそのシーンにおける圧縮率代表値とする。
【0015】ここで目標圧縮率は次のようにして定めら
れる。ユーザ入力部14から入力されたビットレートA
及びその許容誤差範囲を表す閾値Bがそれぞれ圧縮率α
及び圧縮率βに換算される。
【0016】ステップs6においては、圧縮率代表値が
(α−β<圧縮率代表値<α+β)の範囲にあるか否か
を判断して(α−β<圧縮率代表値<α+β)の範囲に
なければ、パラメータを変更する(ステップs7)。そ
して、パラメータを変更した後、再び、ステップs5が
実行される。このようにして圧縮率(圧縮率代表値)を
パラメータを変更することによって目標圧縮率に近づけ
ていく。ここではパラメータとしては量子化テーブルの
値、フレーム間予測における予測フレームの頻度、又は
動き補償における検索範囲等が用いられる。
【0017】ここで、図3も参照して、図3(a)には
実際の圧縮率(圧縮率代表値)と圧縮率α及び圧縮率β
との関係が示されており、ここでは、始めの数フレーム
(例えば、3フレーム)を圧縮したが、その圧縮率代表
値が許容誤差範囲(閾値)を越えている。そこで、前述
のようにして、パラメータを変更して再圧縮を行った結
果、図3(b)に示すように圧縮率代表値が許容誤差範
囲内に治まったとする。この結果、この変更後パラメー
タを用いて1シーン分のデータを圧縮する。つまり、同
一シーンを圧縮する(ステップs8(図2))。これに
よって、図3(c)に示すように1シーン分が許容誤差
範囲内で圧縮されることになる。
【0018】その後、ステップs9において、最終フレ
ームまで終了したか否かを判断して、最終フレームまで
終了していなければ、次のシーンへ移り(ステップs1
0)、同様の処理を繰り返す。その結果、図3(d)に
示す結果が得られ、処理を終了する(ステップs1
1)。
【0019】なお、ユーザ入力部14から指定圧縮率及
びその許容誤差範囲を入力して、ビットレートをパラメ
ータとして圧縮率を調整することも上記の実施例と同様
にして行うことができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明では1シーン
においてまず数フレームのみを圧縮して圧縮率代表値を
求め、この圧縮率代表値に基づいて1シーン分を圧縮す
るようにしたから、効率的にビットレートを調整するこ
とができるという効果がある。そして、CD−ROMの
ように多量のデータを転送する記録媒体を用いる場合、
ビットレートが一定に維持できるから、数個の画像デー
タを一つに重畳しても動画像データ再生の際、滑らかな
動きで画像再生を行うことができる。
【0021】加えて、圧縮率を固定してビットレートを
パラメータとして変化させるようにした場合には、この
場合にはATM(Asynchronous tran
sfer Mode:非同期転送モード)用通信の画像
に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧縮率調整方法の一実施例を説明
するためのブロック図である。
【図2】本発明による圧縮率調整方法の一実施例を説明
するための流れ図である。
【図3】図2に示す圧縮率調整においてパラメータ変更
を説明するための図である。
【符号の説明】
11 デジタル信号入力部 12 シーンチェンジ判定部 13 メモリ 14 ユーザ入力部 15 圧縮率判定部 16 圧縮部 17 圧縮データ出力部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データを記録媒体に記憶する際に用
    いられるデータ圧縮方法において前記画像データの圧縮
    率を調整する方法であって、前記画像データにおいて1
    シーン毎に受けシーン変化を判別してシーン変化を特定
    する識別子を生成する第1のステップと、該識別子をそ
    の発生時間順に記憶識別子として記憶する第2のステッ
    プと、前記記憶識別子に基づいて互いに隣り合う識別子
    間にある画像データを1単位とする第3のステップと、
    前記1単位毎に該1単位内で予め定められた範囲の画像
    データを圧縮して圧縮率を求め該圧縮率を前記1単位の
    圧縮率とする第4のステップとを有することを特徴とす
    る圧縮率調整方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された圧縮率調整方法に
    おいて、前記第1のステップでは前記識別子としてフレ
    ーム番号を生成するようにしたことを特徴とする圧縮率
    調整方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された圧縮率調整方法に
    おいて、前記第4のステップでは前記1単位毎に所定個
    数のフレーム分の画像データを前記予め定められた範囲
    の画像データとして該画像データをビットレートが所定
    の値になるように圧縮して圧縮率を求め該圧縮率を前記
    1単位毎の圧縮率とするようにしたことを特徴とする圧
    縮率調整方法。
  4. 【請求項4】 画像データを記録媒体に記憶する際に用
    いられるデータ圧縮方法において前記画像データの圧縮
    率を調整する方法であって、前記画像データにおいて1
    シーン毎に受けシーン変化を判別してシーン変化を特定
    する識別子を生成する第1のステップと、該識別子をそ
    の発生時間順に記憶識別子として記憶する第2のステッ
    プと、前記記憶識別子に基づいて互いに隣り合う識別子
    間にある画像データを1単位とする第3のステップと、
    前記1単位毎に該1単位内で予め定められた範囲の画像
    データを圧縮してビットレートを求め該ビートレートを
    前記1単位毎のビットレートとする第4のステップとを
    有することを特徴とする圧縮率調整方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載された圧縮率調整方法に
    おいて、前記第1のステップでは前記識別子としてフレ
    ーム番号を生成するようにしたことを特徴とする圧縮率
    調整方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された圧縮率調整方法に
    おいて、前記第4のステップでは前記1単位毎に所定個
    数のフレーム分の画像データを前記予め定められた範囲
    の画像データとして該画像データを圧縮率が所定の値に
    なるように圧縮してビットレートを求め該ビットレート
    を前記1単位のビットレートとするようにしたことを特
    徴とする圧縮率調整方法。
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