JP2596135B2 - シリコンゲルマニウム混晶の分子線エピタキシャル成長方法 - Google Patents
シリコンゲルマニウム混晶の分子線エピタキシャル成長方法Info
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- JP2596135B2 JP2596135B2 JP1212291A JP21229189A JP2596135B2 JP 2596135 B2 JP2596135 B2 JP 2596135B2 JP 1212291 A JP1212291 A JP 1212291A JP 21229189 A JP21229189 A JP 21229189A JP 2596135 B2 JP2596135 B2 JP 2596135B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、シリコンゲルマニウム混晶の分子線エピタ
キシャル成長方法に関する。
キシャル成長方法に関する。
(従来の技術) シリコンゲルマニウム混晶の分子線エピタキシャル成
長法においては従来シリコンおよびゲルマニウム分子線
の発生方法として固体シリコンと固体ゲルマニウムを電
子線加熱する方法が用いられていた。こうした固体ソー
スを用いたシリコンゲルマニウム混晶の分子線エピタキ
シャル成長では、酸化膜等の絶縁膜上にも多結晶のシリ
コンゲルマニウム膜が堆積してしまう。このため部分的
に絶縁膜で覆われたシリコンやゲルマニウム、シリコン
ゲルマニウム等の半導体に対し露出部分だけに選択的に
シリコンゲルマニウム混晶をエピタキシャル成長するこ
とは不可能であった。
長法においては従来シリコンおよびゲルマニウム分子線
の発生方法として固体シリコンと固体ゲルマニウムを電
子線加熱する方法が用いられていた。こうした固体ソー
スを用いたシリコンゲルマニウム混晶の分子線エピタキ
シャル成長では、酸化膜等の絶縁膜上にも多結晶のシリ
コンゲルマニウム膜が堆積してしまう。このため部分的
に絶縁膜で覆われたシリコンやゲルマニウム、シリコン
ゲルマニウム等の半導体に対し露出部分だけに選択的に
シリコンゲルマニウム混晶をエピタキシャル成長するこ
とは不可能であった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は、従来の固体ソース分子線エピタキシ
ャル成長方法では不可能であったシリコンゲルマニウム
混晶の選択エピタキシャル成長を実現することである。
ャル成長方法では不可能であったシリコンゲルマニウム
混晶の選択エピタキシャル成長を実現することである。
(課題を解決するための手段) 本発明ではシリコンゲルマニウム混晶を分子線エピタ
キシャル成長させる際にシリコン、ゲルマニウムのソー
スとしていづれもガスソースを用いる。ゲルマニウムソ
ースガスとしてはゲルマンなど、シリコンソースガスと
してはジシランやシラン等を用いる。このようにすれば
部分的に酸化膜等の絶縁膜で覆われたシリコン、ゲルマ
ニウム、シリコンゲルマニウム等の半導体露出部分だけ
に選択的にエピタキシャル成長できる。
キシャル成長させる際にシリコン、ゲルマニウムのソー
スとしていづれもガスソースを用いる。ゲルマニウムソ
ースガスとしてはゲルマンなど、シリコンソースガスと
してはジシランやシラン等を用いる。このようにすれば
部分的に酸化膜等の絶縁膜で覆われたシリコン、ゲルマ
ニウム、シリコンゲルマニウム等の半導体露出部分だけ
に選択的にエピタキシャル成長できる。
(作用) ガスソース分子線エピタキシャル成長では成長中の真
空度は10-5Torr以下であり、このような高真空下では気
体は基板温度と熱平衡状態にない。また気体分子同士の
衝突確率も極めて小さい。このため気相中でソースガス
分子が解離して基板にいたる通常の化学気相反応成長法
における成長過程は適用されない。ガスソース分子線エ
ピタキシャル成長ではソースガス分子は全て気相中で分
解することなしに基板に到達する。これらのソースガス
分子は基板において熱エネルギーを受け取り解離吸着す
ることによって成長に寄与する。基板表面の解離吸着は
半導体表面の化学的に活性なダングリングボンドと気体
分子の反応によって起こる。この解離吸着過程に必要な
ダングリングボンドは清浄な半導体表面には存在するが
絶縁膜上には存在しない。従って選択的にエピタキシャ
ル膜を形成することが可能となる。シリコンゲルマニウ
ム混晶の選択エピタキシャル成長を行う場合にはシリコ
ンソースガスとしてジシランやシラン等ゲルマニウムソ
ースガスとしてゲルマン等を用い、これらのソースガス
は半導体表面が露出した部分のみ表面のダングリングボ
ンドにより解離吸着してシリコンゲルマニウム混晶の選
択成長が開始され、その後も成長したシリコンゲルマニ
ウム混晶表面のダングリングボンドによって解離吸着が
進行するため絶縁膜パターンの開口部分にはシリコンゲ
ルマニウム混晶が成長する。一方絶縁膜上には化学的に
活発なダングリングボンドが存在しないためにジシラ
ン、シラン、ゲルマンともに解離吸着せず、結果として
シリコンゲルマニウム混晶の選択エピタキシャル成長が
実現される。
空度は10-5Torr以下であり、このような高真空下では気
体は基板温度と熱平衡状態にない。また気体分子同士の
衝突確率も極めて小さい。このため気相中でソースガス
分子が解離して基板にいたる通常の化学気相反応成長法
における成長過程は適用されない。ガスソース分子線エ
ピタキシャル成長ではソースガス分子は全て気相中で分
解することなしに基板に到達する。これらのソースガス
分子は基板において熱エネルギーを受け取り解離吸着す
ることによって成長に寄与する。基板表面の解離吸着は
半導体表面の化学的に活性なダングリングボンドと気体
分子の反応によって起こる。この解離吸着過程に必要な
ダングリングボンドは清浄な半導体表面には存在するが
絶縁膜上には存在しない。従って選択的にエピタキシャ
ル膜を形成することが可能となる。シリコンゲルマニウ
ム混晶の選択エピタキシャル成長を行う場合にはシリコ
ンソースガスとしてジシランやシラン等ゲルマニウムソ
ースガスとしてゲルマン等を用い、これらのソースガス
は半導体表面が露出した部分のみ表面のダングリングボ
ンドにより解離吸着してシリコンゲルマニウム混晶の選
択成長が開始され、その後も成長したシリコンゲルマニ
ウム混晶表面のダングリングボンドによって解離吸着が
進行するため絶縁膜パターンの開口部分にはシリコンゲ
ルマニウム混晶が成長する。一方絶縁膜上には化学的に
活発なダングリングボンドが存在しないためにジシラ
ン、シラン、ゲルマンともに解離吸着せず、結果として
シリコンゲルマニウム混晶の選択エピタキシャル成長が
実現される。
(実施例) 第1図は、本発明の実施例を説明するためのガスソー
ス分子線成長装置の概要図である。基板として表面に厚
さ5000Åの酸化膜パターンが形成された4インチn型Si
(100)基板1を用いた。この基板はガスソースシリコ
ン分子線成長装置2にロードされる。このシリコン基板
に対して超高真空の分子線成長装置内で基板裏側のヒー
ター3により900℃、10分間の加熱を行う。このプロセ
スによって基板表面の初期清浄化が実現される。表面の
清浄さは高速電子銃4と蛍光スクリーン5で構成される
反射高速電子線回折装置の回折パターンにおいて、清浄
なSi(100)面に特徴的な2×1表面超構造と酸化膜に
起因するハローな回折パターンが観察されることで確認
した。この基板に対して基板温度を550℃に保ってシリ
コンソースガスであるジシランおよびゲルマニウムソー
スガスであるゲルマンの混合ガスをガスセル6から供給
する。混合ガスのゲルマンとジシランの混合比はサブチ
ェンバー7に供給されるジシランガス流量とゲルマンガ
ス流量の比で決定される。今回サブチェンバーに供給さ
れるジシラン流量は7sccm、ゲルマン流量は1sccmとし
た。この時出来るシリコンゲルマニウム混晶中の組成比
はX線回折およびX線光電子分光により決定した。今回
の場合Si1-XGeX混晶の混晶比Xは0.2であった。
ス分子線成長装置の概要図である。基板として表面に厚
さ5000Åの酸化膜パターンが形成された4インチn型Si
(100)基板1を用いた。この基板はガスソースシリコ
ン分子線成長装置2にロードされる。このシリコン基板
に対して超高真空の分子線成長装置内で基板裏側のヒー
ター3により900℃、10分間の加熱を行う。このプロセ
スによって基板表面の初期清浄化が実現される。表面の
清浄さは高速電子銃4と蛍光スクリーン5で構成される
反射高速電子線回折装置の回折パターンにおいて、清浄
なSi(100)面に特徴的な2×1表面超構造と酸化膜に
起因するハローな回折パターンが観察されることで確認
した。この基板に対して基板温度を550℃に保ってシリ
コンソースガスであるジシランおよびゲルマニウムソー
スガスであるゲルマンの混合ガスをガスセル6から供給
する。混合ガスのゲルマンとジシランの混合比はサブチ
ェンバー7に供給されるジシランガス流量とゲルマンガ
ス流量の比で決定される。今回サブチェンバーに供給さ
れるジシラン流量は7sccm、ゲルマン流量は1sccmとし
た。この時出来るシリコンゲルマニウム混晶中の組成比
はX線回折およびX線光電子分光により決定した。今回
の場合Si1-XGeX混晶の混晶比Xは0.2であった。
第2図に以上の方法によって厚さ5000Åの酸化膜パタ
ーン21によって覆われたSi(100)基板1上に作成した
膜厚3000Åのシリコンゲルマニウム混晶の選択エピタキ
シャル成長膜20の断面の2次電子走査顕微鏡観察の結果
を示す。図から明らかなようにシリコン基板の開口部に
だけ選択的にエピタキシャル膜が成長していることがわ
かる。
ーン21によって覆われたSi(100)基板1上に作成した
膜厚3000Åのシリコンゲルマニウム混晶の選択エピタキ
シャル成長膜20の断面の2次電子走査顕微鏡観察の結果
を示す。図から明らかなようにシリコン基板の開口部に
だけ選択的にエピタキシャル膜が成長していることがわ
かる。
なお、本実施例では絶縁膜としてシリコン酸化膜を用
いたがシリコ窒化膜でもよい。
いたがシリコ窒化膜でもよい。
(発明の効果) 以上詳しく説明したように本発明を用いれば部分的に
絶縁膜で覆われた半導体に対し露出部分だけに選択的に
シリコンゲルマニウム混晶膜をエピタキシャル成長させ
ることができる。
絶縁膜で覆われた半導体に対し露出部分だけに選択的に
シリコンゲルマニウム混晶膜をエピタキシャル成長させ
ることができる。
第1図は本発明の実施例を説明するためのガスソース方
式のシリコン分子線エピタキシャル成長装置の装置概略
図である。 図において、1は4インチn型Si(100)基板、2はシ
リコン分子線成長装置、3は基板ヒーター、4は反射高
速電子線回折用高速電子銃、5は反射高速電子線回折パ
ターン観測用蛍光スクリーン、6はガスセル、7はサブ
チェンバー、8、9はソースガス流量制御のためのマス
フローコントローラー、10はジシランガスボンベ、11は
ゲルマンガスボンベである。 第2図は第1図の装置を用いて得られた選択的に成長し
たシリコンゲルマニウム混晶エピタキシャル膜の断面を
2次電子走査顕微鏡で観察した結果を示す図である。 図において、20はシリコンゲルマニウム混晶エピタキシ
ャル膜、21は酸化膜パターンである。
式のシリコン分子線エピタキシャル成長装置の装置概略
図である。 図において、1は4インチn型Si(100)基板、2はシ
リコン分子線成長装置、3は基板ヒーター、4は反射高
速電子線回折用高速電子銃、5は反射高速電子線回折パ
ターン観測用蛍光スクリーン、6はガスセル、7はサブ
チェンバー、8、9はソースガス流量制御のためのマス
フローコントローラー、10はジシランガスボンベ、11は
ゲルマンガスボンベである。 第2図は第1図の装置を用いて得られた選択的に成長し
たシリコンゲルマニウム混晶エピタキシャル膜の断面を
2次電子走査顕微鏡で観察した結果を示す図である。 図において、20はシリコンゲルマニウム混晶エピタキシ
ャル膜、21は酸化膜パターンである。
Claims (1)
- 【請求項1】基板加熱可能な分子線成長装置を用いた分
子線成長方法であって、ゲルマニウムおよびシリコンの
ソースとしていづれもガスソースを用い、成長用半導体
基板の一部分にシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜を
有し、前記成長用半導体基板の半導体表面のみに選択的
にシリコンゲルマニウム混晶をエピタキシャル成長させ
ることを特徴とするシリコンゲルマニウム混晶の分子線
エピタキシャル成長方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1212291A JP2596135B2 (ja) | 1989-08-18 | 1989-08-18 | シリコンゲルマニウム混晶の分子線エピタキシャル成長方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1212291A JP2596135B2 (ja) | 1989-08-18 | 1989-08-18 | シリコンゲルマニウム混晶の分子線エピタキシャル成長方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0375294A JPH0375294A (ja) | 1991-03-29 |
JP2596135B2 true JP2596135B2 (ja) | 1997-04-02 |
Family
ID=16620161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1212291A Expired - Lifetime JP2596135B2 (ja) | 1989-08-18 | 1989-08-18 | シリコンゲルマニウム混晶の分子線エピタキシャル成長方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2596135B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6313378A (ja) * | 1986-07-04 | 1988-01-20 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 半導体装置およびその製造方法 |
JPS63122116A (ja) * | 1986-11-11 | 1988-05-26 | Seiko Epson Corp | 変調ド−ピング超格子構造の製造方法 |
-
1989
- 1989-08-18 JP JP1212291A patent/JP2596135B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0375294A (ja) | 1991-03-29 |
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