JP2595840Y2 - トルクコンバータ - Google Patents
トルクコンバータInfo
- Publication number
- JP2595840Y2 JP2595840Y2 JP1993017617U JP1761793U JP2595840Y2 JP 2595840 Y2 JP2595840 Y2 JP 2595840Y2 JP 1993017617 U JP1993017617 U JP 1993017617U JP 1761793 U JP1761793 U JP 1761793U JP 2595840 Y2 JP2595840 Y2 JP 2595840Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spline
- oil passage
- output shaft
- torque converter
- turbine hub
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動車の自動変速機等
に用いられるトルクコンバータに関する。
に用いられるトルクコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トルクコンバータとしては、例え
ば、実開昭63−11965号公報に記載のものが知ら
れている。この従来のトルクコンバータは、周知のよう
に、ポンプ羽根車,タービン羽根車,ステータ羽根車な
どを備えている。そして、タービン羽根車はタービンハ
ブに固定され、このタービンハブが、スプラインにより
変速機入力軸(トルクコンバータの出力軸)に結合され
た構造となっている。
ば、実開昭63−11965号公報に記載のものが知ら
れている。この従来のトルクコンバータは、周知のよう
に、ポンプ羽根車,タービン羽根車,ステータ羽根車な
どを備えている。そして、タービン羽根車はタービンハ
ブに固定され、このタービンハブが、スプラインにより
変速機入力軸(トルクコンバータの出力軸)に結合され
た構造となっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来装置にあっては、タービンハブと変速機入力軸との
スプラインによる結合部分に油が供給されない構造であ
るため、この結合部分に摩耗が生じたり熱が発生すると
いう問題があり、さらに、発生した摩耗粉が溜ると、摩
耗がいっそう促進されてしまうという問題があった。
従来装置にあっては、タービンハブと変速機入力軸との
スプラインによる結合部分に油が供給されない構造であ
るため、この結合部分に摩耗が生じたり熱が発生すると
いう問題があり、さらに、発生した摩耗粉が溜ると、摩
耗がいっそう促進されてしまうという問題があった。
【0004】本考案は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、タービンハブとトルクコンバータ出力
軸とのスプラインによる嵌合部分の摩耗を抑制すること
を目的としている。
なされたもので、タービンハブとトルクコンバータ出力
軸とのスプラインによる嵌合部分の摩耗を抑制すること
を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本考案では、ト
ルクコンバータ内の油路の一部に、タービンハブと出力
軸とを結合するスプラインを通って迂回するバイパス油
路を形成して上述の目的を達成することとした。
ルクコンバータ内の油路の一部に、タービンハブと出力
軸とを結合するスプラインを通って迂回するバイパス油
路を形成して上述の目的を達成することとした。
【0006】すなわち、本考案のトルクコンバータは、
ポンプ羽根車,タービン羽根車,ステータ羽根車および
油を送る油路を備え、前記タービン羽根車の内周に設け
られたタービンハブが、出力軸にスプラインを嵌合させ
て結合されたトルクコンバータにおいて、前記油路の一
部は、メイン油路である出力軸の中空穴から前記スプラ
インを通って前記中空穴と並列に設けたバイパス油路に
より形成した。
ポンプ羽根車,タービン羽根車,ステータ羽根車および
油を送る油路を備え、前記タービン羽根車の内周に設け
られたタービンハブが、出力軸にスプラインを嵌合させ
て結合されたトルクコンバータにおいて、前記油路の一
部は、メイン油路である出力軸の中空穴から前記スプラ
インを通って前記中空穴と並列に設けたバイパス油路に
より形成した。
【0007】なお、バイパス油路を形成するにあたり、
前記タービンハブと出力軸との間には、スプラインによ
る結合部分よりも奥側に、タービンハブ内周と出力軸外
周をシールリングを介して嵌合させた嵌合部を設けた上
で、出力軸の軸心に穿設された油路から嵌合部のシール
リングとスプラインとの間に向けて径方向に貫通された
貫通孔と、タービンハブ側のスプライン内周と出力軸側
のスプライン外周との間に形成された隙間とにより構成
してもよい。
前記タービンハブと出力軸との間には、スプラインによ
る結合部分よりも奥側に、タービンハブ内周と出力軸外
周をシールリングを介して嵌合させた嵌合部を設けた上
で、出力軸の軸心に穿設された油路から嵌合部のシール
リングとスプラインとの間に向けて径方向に貫通された
貫通孔と、タービンハブ側のスプライン内周と出力軸側
のスプライン外周との間に形成された隙間とにより構成
してもよい。
【0008】
【作用】トルクコンバータの作動に基づいて油が油路を
流れると、その一部が油路を迂回してバイパス油路を通
りスプラインを流れる。請求項2記載のものでは、この
バイパス油路の流れは、出力軸の軸心に形成された油路
から、貫通孔を径方向に向かい、スプラインの一端から
タービンハブ側のスプライン内周と出力軸側のスプライ
ン外周との間の隙間を通ってスプラインの他端側へ流れ
ることになる。なお、シールリングにより、嵌合部から
スプラインとは反対方向への油の漏れは阻止される。
流れると、その一部が油路を迂回してバイパス油路を通
りスプラインを流れる。請求項2記載のものでは、この
バイパス油路の流れは、出力軸の軸心に形成された油路
から、貫通孔を径方向に向かい、スプラインの一端から
タービンハブ側のスプライン内周と出力軸側のスプライ
ン外周との間の隙間を通ってスプラインの他端側へ流れ
ることになる。なお、シールリングにより、嵌合部から
スプラインとは反対方向への油の漏れは阻止される。
【0009】以上のようにバイパス油路を流れる油によ
りスプラインによる結合部分が冷却されるとともに潤滑
されて摩耗が抑制される。また、摩耗粉が生じた場合、
このバイパス油路を流れる油により洗われて摩耗粉が運
ばれ、摩耗粉を原因とした摩耗促進を防止できる。
りスプラインによる結合部分が冷却されるとともに潤滑
されて摩耗が抑制される。また、摩耗粉が生じた場合、
このバイパス油路を流れる油により洗われて摩耗粉が運
ばれ、摩耗粉を原因とした摩耗促進を防止できる。
【0010】
【実施例】本考案実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】(実施例の構成) 図1は、本考案の実施例のトルクコンバータを示す図で
あって、このトルクコンバータは、エンジンのクランク
シャフト(図示省略)にコンバータシェル1を介して連
結されたポンプ羽根車2と、変速機入力軸(出力軸)3
にタービンハブ4を介して連結されたタービン羽根車5
と、ワンウエイクラッチ6を介してケース7に固定され
たステータ羽根車8と、前記ポンプ羽根車2とタービン
羽根車5とが収納されたコンバータ油室9と、ベアリン
グ10と、作動油流入路11aおよび作動油流出路11
bとを備えている。
あって、このトルクコンバータは、エンジンのクランク
シャフト(図示省略)にコンバータシェル1を介して連
結されたポンプ羽根車2と、変速機入力軸(出力軸)3
にタービンハブ4を介して連結されたタービン羽根車5
と、ワンウエイクラッチ6を介してケース7に固定され
たステータ羽根車8と、前記ポンプ羽根車2とタービン
羽根車5とが収納されたコンバータ油室9と、ベアリン
グ10と、作動油流入路11aおよび作動油流出路11
bとを備えている。
【0012】また、図中12はロックアップ機構であ
り、ロックアップピストン12aと、このロックアップ
ピストン12aに円周方向に噛合されるとともにタービ
ンハブ4にスプライン結合されたトーションダンパ12
bと、ロックアップピストン12aの外径部に設けられ
たクラッチフェーシング12cとを備え、この作動時に
はクラッチフェーシジング12cがコンバータシェル1
に圧接され、クランクシャフトの動力を変速機入力軸3
に直接伝達させるものである。
り、ロックアップピストン12aと、このロックアップ
ピストン12aに円周方向に噛合されるとともにタービ
ンハブ4にスプライン結合されたトーションダンパ12
bと、ロックアップピストン12aの外径部に設けられ
たクラッチフェーシング12cとを備え、この作動時に
はクラッチフェーシジング12cがコンバータシェル1
に圧接され、クランクシャフトの動力を変速機入力軸3
に直接伝達させるものである。
【0013】ところで、前記タービンハブ4は、内周の
一端から中間部までスプライン4a(図3参照)が形成
され、このスプライン4aを変速機入力軸3の一端に形
成されたスプライン3a(図3参照)に嵌合させて結合
され、かつ、タービンハブ4のスプライン4aが形成さ
れていない部分である図中左端部の内周を、変速機入力
軸3の外周に嵌合させて嵌合部4bが形成され、さら
に、この嵌合部4bにはシールリング13が介在されて
いる。
一端から中間部までスプライン4a(図3参照)が形成
され、このスプライン4aを変速機入力軸3の一端に形
成されたスプライン3a(図3参照)に嵌合させて結合
され、かつ、タービンハブ4のスプライン4aが形成さ
れていない部分である図中左端部の内周を、変速機入力
軸3の外周に嵌合させて嵌合部4bが形成され、さら
に、この嵌合部4bにはシールリング13が介在されて
いる。
【0014】前記変速機入力軸3には、前記ロックアッ
プピストン12aに対してリリーフ圧を供給するための
油路3bが軸心方向に形成されているとともに、嵌合部
4bのシールリング13とスプライン3a,4aとの間
を連通する貫通孔3cが径方向に穿設されている。な
お、図2は、変速機入力軸3の、スプライン3a,油路
3b,貫通孔3cおよびシールリング13を示すための
変速機入力軸3の先端部の平面図である。
プピストン12aに対してリリーフ圧を供給するための
油路3bが軸心方向に形成されているとともに、嵌合部
4bのシールリング13とスプライン3a,4aとの間
を連通する貫通孔3cが径方向に穿設されている。な
お、図2は、変速機入力軸3の、スプライン3a,油路
3b,貫通孔3cおよびシールリング13を示すための
変速機入力軸3の先端部の平面図である。
【0015】また、図3に示すように、前記変速機入力
軸3のスプライン3aの山および谷の表面と、タービン
ハブ4のスプライン4aの谷および山の表面との間には
隙間14が形成されていて、この隙間14と、前記貫通
孔3cにより油路3bを迂回するバイパス油路15が構
成されている。
軸3のスプライン3aの山および谷の表面と、タービン
ハブ4のスプライン4aの谷および山の表面との間には
隙間14が形成されていて、この隙間14と、前記貫通
孔3cにより油路3bを迂回するバイパス油路15が構
成されている。
【0016】以上のように構成した実施例では、油路3
bからロックアップピストン12aにリリーフ圧を供給
した際に、油は、油路3bを通る経路だけでなく、バイ
パス油路15を通る経路で供給され、スプライン3a,
4aに対してその一端から他端に万遍なく流れる。
bからロックアップピストン12aにリリーフ圧を供給
した際に、油は、油路3bを通る経路だけでなく、バイ
パス油路15を通る経路で供給され、スプライン3a,
4aに対してその一端から他端に万遍なく流れる。
【0017】したがって、スプライン3a,4aによる
結合部分が潤滑されると共に冷却されて、この部分の摩
耗が抑制される。また、この部分の摩耗により摩耗粉が
生じた場合、この摩耗粉は、バイパス油路15を流れる
油により洗い流され、摩耗粉を原因とした摩耗の進行が
抑えられ、耐久性が向上する。
結合部分が潤滑されると共に冷却されて、この部分の摩
耗が抑制される。また、この部分の摩耗により摩耗粉が
生じた場合、この摩耗粉は、バイパス油路15を流れる
油により洗い流され、摩耗粉を原因とした摩耗の進行が
抑えられ、耐久性が向上する。
【0018】以上、実施例について説明してきたが具体
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本考案
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本考案
に含まれる。
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本考案
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本考案
に含まれる。
【0019】例えば、実施例では、バイパス油路15
は、ロックアップピストン12aにリリーフ圧を供給す
るための油路3bを迂回する油路としたが、実施例の作
動油流出路11bを迂回するようなバイパス油路を形成
してもよい。この場合、油路3b側と区画するシール構
造を設ける必要がある。
は、ロックアップピストン12aにリリーフ圧を供給す
るための油路3bを迂回する油路としたが、実施例の作
動油流出路11bを迂回するようなバイパス油路を形成
してもよい。この場合、油路3b側と区画するシール構
造を設ける必要がある。
【0020】
【考案の効果】以上説明してきたように本考案のトルク
コンバータでは、トルクコンバータ内の油路の一部は、
メイン油路である出力軸の中空穴からスプラインを通っ
て中空穴と並列に設けたバイパス油路により形成したた
め、バイパス油路を流れる油によりスプラインによる結
合部分が冷却されるとともに潤滑され、これにより、摩
耗が抑制され、また、摩耗粉が生じた場合、このバイパ
ス油路を流れる油により洗われて摩耗粉が運ばれ、摩耗
粉を原因とした摩耗促進が防止されるという効果が得ら
れる。
コンバータでは、トルクコンバータ内の油路の一部は、
メイン油路である出力軸の中空穴からスプラインを通っ
て中空穴と並列に設けたバイパス油路により形成したた
め、バイパス油路を流れる油によりスプラインによる結
合部分が冷却されるとともに潤滑され、これにより、摩
耗が抑制され、また、摩耗粉が生じた場合、このバイパ
ス油路を流れる油により洗われて摩耗粉が運ばれ、摩耗
粉を原因とした摩耗促進が防止されるという効果が得ら
れる。
【0021】さらに、請求項2記載の考案にあっては、
バイパス油路が、出力軸に形成した貫通孔と、タービン
ハブ側と出力軸側のスプラインの内外面の間の隙間とで
構成されているため、バイパス油路を流れる油によりス
プラインの一端から他端までの全体に亘って潤滑され
る。
バイパス油路が、出力軸に形成した貫通孔と、タービン
ハブ側と出力軸側のスプラインの内外面の間の隙間とで
構成されているため、バイパス油路を流れる油によりス
プラインの一端から他端までの全体に亘って潤滑され
る。
【図1】本考案実施例のトルクコンバータを示す断面図
である。
である。
【図2】実施例トルクコンバータの変速機入力軸の一端
を示す平面図である。
を示す平面図である。
【図3】実施例トルクコンバータの変速機入力軸とター
ビンハブとの結合部分を示す断面図である。
ビンハブとの結合部分を示す断面図である。
2 ポンプ羽根車 3 変速機入力軸(出力軸) 3a スプライン 3b 油路 3c 貫通孔 4 タービンハブ 4a スプライン 4b 嵌合部 5 タービン羽根車 8 ステータ羽根車 11a 作動油流入路(油路) 11b 作動油流出路(油路) 13 シールリング 14 隙間 15 バイパス油路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 41/30 F16H 41/24 F16H 45/02
Claims (2)
- 【請求項1】 ポンプ羽根車,タービン羽根車,ステー
タ羽根車および油を送る油路を備え、前記タービン羽根
車の内周に設けられたタービンハブが、出力軸にスプラ
インを嵌合させて結合されたトルクコンバータにおい
て、 前記油路の一部は、メイン油路である出力軸の中空穴か
ら前記スプラインを通って前記中空穴と並列に設けたバ
イパス油路により形成されていることを特徴とするトル
クコンバータ。 - 【請求項2】 前記タービンハブと出力軸との間には、
スプラインによる結合部分よりも奥側に、タービンハブ
内周と出力軸外周をシールリングを介して嵌合させた嵌
合部が設けられ、 前記バイパス油路は、出力軸の軸心に穿設された油路か
ら前記嵌合部のシールリングとスプラインとの間に向け
て径方向に貫通された貫通孔と、タービンハブ側のスプ
ライン内周と出力軸側のスプライン外周との間に形成さ
れた隙間とにより構成されていることを特徴とする請求
項1記載のトルクコンバータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993017617U JP2595840Y2 (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | トルクコンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993017617U JP2595840Y2 (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | トルクコンバータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0676752U JPH0676752U (ja) | 1994-10-28 |
JP2595840Y2 true JP2595840Y2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=11948844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993017617U Expired - Fee Related JP2595840Y2 (ja) | 1993-04-08 | 1993-04-08 | トルクコンバータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595840Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102405363B (zh) * | 2009-04-28 | 2016-08-10 | 丰田自动车株式会社 | 链传动油泵的油路结构 |
-
1993
- 1993-04-08 JP JP1993017617U patent/JP2595840Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0676752U (ja) | 1994-10-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |