JP2595780Y2 - 中空糸膜カ−トリッジフィルタ− - Google Patents
中空糸膜カ−トリッジフィルタ−Info
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- JP2595780Y2 JP2595780Y2 JP1992023144U JP2314492U JP2595780Y2 JP 2595780 Y2 JP2595780 Y2 JP 2595780Y2 JP 1992023144 U JP1992023144 U JP 1992023144U JP 2314492 U JP2314492 U JP 2314492U JP 2595780 Y2 JP2595780 Y2 JP 2595780Y2
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- hollow fiber
- fiber membrane
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- cartridge filter
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、液体中の粒子、細菌等
の除去を行なうための濾過用中空糸膜カ−トリッジフィ
ルタ−に関する。
の除去を行なうための濾過用中空糸膜カ−トリッジフィ
ルタ−に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、中空糸膜は純水器、血しょう分
離、家庭用浄水器、バイオリアクタ−等として、主に製
薬分野や純水の製造に用いられてきた。また、近年にお
いては、平膜カ−トリッジフィルタ−と互換性のある形
態の中空糸膜カ−トリッジフィルタ−の開発が進み、こ
れまで平膜が主として用いられてきた分野においても中
空糸膜が用いられつつある。しかしながら、従来の中空
糸膜カ−トリッジフィルタ−においては、平膜カ−トリ
ッジフィルタ−と比べた場合、中空糸膜の束を端部にて
接着部材で封止しなければならないといった構造上の違
いから高い濾過圧力に対する充分な耐性を得ることがで
きなかった。
離、家庭用浄水器、バイオリアクタ−等として、主に製
薬分野や純水の製造に用いられてきた。また、近年にお
いては、平膜カ−トリッジフィルタ−と互換性のある形
態の中空糸膜カ−トリッジフィルタ−の開発が進み、こ
れまで平膜が主として用いられてきた分野においても中
空糸膜が用いられつつある。しかしながら、従来の中空
糸膜カ−トリッジフィルタ−においては、平膜カ−トリ
ッジフィルタ−と比べた場合、中空糸膜の束を端部にて
接着部材で封止しなければならないといった構造上の違
いから高い濾過圧力に対する充分な耐性を得ることがで
きなかった。
【0003】そこで、これらに対処するため実公昭63
−26164号では、接着固定部における環状部材に傾
斜面を設けた技術が提案されている。また、特開昭60
−225612号、実開昭62−136201号、特開
平2−119923号においてはその接着面において凹
状の溝や凸状の突起を施し、さらに特開昭60−225
612号はその溝にOリングを装填することによって強
度を高める技術が提案されている。しかし、これらの技
術を用いても長期間にわたり使用した場合、繰返しの高
圧濾過や熱水殺菌、高圧蒸気滅菌、またはインラインス
チ−ム滅菌による温度の変化などの悪条件下においては
それら部材の膨張率や収縮率の差により、部材間の接着
力が低下したり、遂には剥離が生じ封止が不十分となり
その隙間から濾過液が漏れるという難点があった。
−26164号では、接着固定部における環状部材に傾
斜面を設けた技術が提案されている。また、特開昭60
−225612号、実開昭62−136201号、特開
平2−119923号においてはその接着面において凹
状の溝や凸状の突起を施し、さらに特開昭60−225
612号はその溝にOリングを装填することによって強
度を高める技術が提案されている。しかし、これらの技
術を用いても長期間にわたり使用した場合、繰返しの高
圧濾過や熱水殺菌、高圧蒸気滅菌、またはインラインス
チ−ム滅菌による温度の変化などの悪条件下においては
それら部材の膨張率や収縮率の差により、部材間の接着
力が低下したり、遂には剥離が生じ封止が不十分となり
その隙間から濾過液が漏れるという難点があった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、従来の上記
実情に鑑みてなされたもので、長期間使用した場合に生
じる繰返しの高圧濾過や温度変化などに対して、接着部
に完全な液密性を与えることにより耐圧性、耐熱性に優
れた中空糸膜カ−トリッジフィルタ−を提供するもので
ある。
実情に鑑みてなされたもので、長期間使用した場合に生
じる繰返しの高圧濾過や温度変化などに対して、接着部
に完全な液密性を与えることにより耐圧性、耐熱性に優
れた中空糸膜カ−トリッジフィルタ−を提供するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、筒体1に収納された中空糸膜2束の開口
端部が前記筒体1の端部側壁面に接着部材3を介して固
定される濾過用カートリッジフィルターにおいて、 前記
筒体1の内側壁面の円周方向分度間隔に筒軸方向に幅を
有する溝13または筒軸方向に幅を有する突部14を、
該溝13または突部14の円周断面形状が該溝13また
は突部14の基部から食込段差部5を有する末広形状と
なるように形成し、前記接着部材3がこの食込段差部5
に食込んで中空糸膜2と接着部材3と筒体1とが強固に
封着されて成る中空糸膜カートリッジフィルターであ
る。 また、上記構成において、溝13が蟻溝15であ
り、突部14が蟻ほぞ16である中空糸膜カートリッジ
フィルターである。 さらに、筒体1の内側壁面の接着部
位に形成した溝13または突部14に、隣接してまたは
重ねて凹溝17または突起18を周設して成る中空糸膜
カートリッジフィルターである。
に、本考案は、筒体1に収納された中空糸膜2束の開口
端部が前記筒体1の端部側壁面に接着部材3を介して固
定される濾過用カートリッジフィルターにおいて、 前記
筒体1の内側壁面の円周方向分度間隔に筒軸方向に幅を
有する溝13または筒軸方向に幅を有する突部14を、
該溝13または突部14の円周断面形状が該溝13また
は突部14の基部から食込段差部5を有する末広形状と
なるように形成し、前記接着部材3がこの食込段差部5
に食込んで中空糸膜2と接着部材3と筒体1とが強固に
封着されて成る中空糸膜カートリッジフィルターであ
る。 また、上記構成において、溝13が蟻溝15であ
り、突部14が蟻ほぞ16である中空糸膜カートリッジ
フィルターである。 さらに、筒体1の内側壁面の接着部
位に形成した溝13または突部14に、隣接してまたは
重ねて凹溝17または突起18を周設して成る中空糸膜
カートリッジフィルターである。
【0006】
【実施例】本考案を、図面の実施例に基づいて説明する
と、図1及び図2に示す態様は、筒体1を外筒体1aと
内筒体1bの間に空間部を有する二層とし、この内外筒
体間に中空糸膜2の束を挿着する場合の実施例で、中空
糸膜カ−トリッジフィルタ−をハウジング9にセットし
た状態を示す。この図1の下部側の中空糸膜と接着部材
の一部は切欠状態で示している。前記態様の中空糸膜カ
−トリッジフィルタ−は、周壁部に通液孔4を多数有す
る外筒体1aの内側壁と、無孔の内筒体1bの外側壁の
両壁面両端部の接着封止面に、円周方向の溝13を2箇
所づつ向い合せに設け、この溝13の円周断面形状を図
2に示すように溝13の基部から奥へ食込段差部5を有
する末広形状に形成する。前記外筒体1aと内筒体1b
の間の空間部に中空糸膜2の束を挿着し、この中空糸膜
2の端部を筒体1の両端から外に向けて開口状態の濾過
液出口2aを形成する。前記中空糸膜2の束の両端部を
外筒体1aと内筒体1bとの間に挟んだ状態で接着部材
3にて中空糸膜2同士の隙間と、その中空糸膜2と溝1
3の隙間を気泡が入らないように充填し、中空糸膜2端
部と筒体1を固着封止する。
と、図1及び図2に示す態様は、筒体1を外筒体1aと
内筒体1bの間に空間部を有する二層とし、この内外筒
体間に中空糸膜2の束を挿着する場合の実施例で、中空
糸膜カ−トリッジフィルタ−をハウジング9にセットし
た状態を示す。この図1の下部側の中空糸膜と接着部材
の一部は切欠状態で示している。前記態様の中空糸膜カ
−トリッジフィルタ−は、周壁部に通液孔4を多数有す
る外筒体1aの内側壁と、無孔の内筒体1bの外側壁の
両壁面両端部の接着封止面に、円周方向の溝13を2箇
所づつ向い合せに設け、この溝13の円周断面形状を図
2に示すように溝13の基部から奥へ食込段差部5を有
する末広形状に形成する。前記外筒体1aと内筒体1b
の間の空間部に中空糸膜2の束を挿着し、この中空糸膜
2の端部を筒体1の両端から外に向けて開口状態の濾過
液出口2aを形成する。前記中空糸膜2の束の両端部を
外筒体1aと内筒体1bとの間に挟んだ状態で接着部材
3にて中空糸膜2同士の隙間と、その中空糸膜2と溝1
3の隙間を気泡が入らないように充填し、中空糸膜2端
部と筒体1を固着封止する。
【0007】前記濾過液出口2aの後に濾過液の集液室
6を設ける。そして、外筒体1a全体を液体水路となる
空間を設けて円筒状ハウジング9と液体流入口7を有す
るヘッド10で覆う。この際、中空糸膜カ−トリッジフ
ィルタ−の一端を座金12を用いて円筒状ハウジング9
に固定するとともに、円筒状ハウジング9とヘッド10
は漏れ止めOリング11によって液密性を確保して螺着
固定する。即ち、筒体1a,1bの両側部に形成された
集液室6a,6bは無孔の内筒1bの筒中心通路で連通
される。この中空糸膜カ−トリッジフィルタ−の交換は
円筒状ハウジング9とヘッド10を外して行なう。
6を設ける。そして、外筒体1a全体を液体水路となる
空間を設けて円筒状ハウジング9と液体流入口7を有す
るヘッド10で覆う。この際、中空糸膜カ−トリッジフ
ィルタ−の一端を座金12を用いて円筒状ハウジング9
に固定するとともに、円筒状ハウジング9とヘッド10
は漏れ止めOリング11によって液密性を確保して螺着
固定する。即ち、筒体1a,1bの両側部に形成された
集液室6a,6bは無孔の内筒1bの筒中心通路で連通
される。この中空糸膜カ−トリッジフィルタ−の交換は
円筒状ハウジング9とヘッド10を外して行なう。
【0008】上記構成の濾過装置での液体の流れを説明
すると、図1の太矢印が液体の流れの方向を示してい
る。まず液体流入口7よりハウジング9内に流体が加圧
されて流入し、ハウジング9内に満たされ、さらにカ−
トリッジフィルタ−の外筒体1aの通液孔4を通り抜け
中空糸膜2周壁の微小多孔内にて濾過が行なわれ、液体
中の粒子、細菌等が中空糸膜2外周壁に溜まり、濾過液
が中空糸膜2内部空洞部に浸入する。さらに、この濾過
液は前記中空糸膜2の細い空洞部内を流れ、中空糸膜2
末端の濾過液出口2aから出て集液室6に集まる。この
集液室6から一部は内筒1b内を通り液体流出口8より
外部へ排出される。
すると、図1の太矢印が液体の流れの方向を示してい
る。まず液体流入口7よりハウジング9内に流体が加圧
されて流入し、ハウジング9内に満たされ、さらにカ−
トリッジフィルタ−の外筒体1aの通液孔4を通り抜け
中空糸膜2周壁の微小多孔内にて濾過が行なわれ、液体
中の粒子、細菌等が中空糸膜2外周壁に溜まり、濾過液
が中空糸膜2内部空洞部に浸入する。さらに、この濾過
液は前記中空糸膜2の細い空洞部内を流れ、中空糸膜2
末端の濾過液出口2aから出て集液室6に集まる。この
集液室6から一部は内筒1b内を通り液体流出口8より
外部へ排出される。
【0009】本考案に用いられる中空糸膜2の材質は、
例えばポリオレフィン系、セルロ−ス系、ポリスルホン
系、ポリビニ−ルアルコ−ル系、ポリアミド系等の素材
が使用できるが、好ましくはクリ−ン性などの点から界
面活性剤を用いた親水化処理を行わなくてすむ親水性素
材のポリアミド系が望ましい。中空糸膜2束をその両端
部において内外筒と接着封止するための接着部材3とし
ては、筒状体と接着性のよいポリウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂等の樹脂系の接着材が用いられる。
例えばポリオレフィン系、セルロ−ス系、ポリスルホン
系、ポリビニ−ルアルコ−ル系、ポリアミド系等の素材
が使用できるが、好ましくはクリ−ン性などの点から界
面活性剤を用いた親水化処理を行わなくてすむ親水性素
材のポリアミド系が望ましい。中空糸膜2束をその両端
部において内外筒と接着封止するための接着部材3とし
ては、筒状体と接着性のよいポリウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂等の樹脂系の接着材が用いられる。
【0010】図1及び図2においては、食込段差部5を
有する末広形状の溝13は外筒体1aの内壁と内筒体1
bの外壁の両面に設けてあるが、いずれか一面だけに設
けても使用環境によっては充分効果がある。図3乃至図
15は筒体1の態様が単独である場合を示し、図3乃至
図7と図13、図14の(ロ)は接着部の溝13の円周
断面形状を示している。図15は一つの溝13部の部分
を示し、この溝13の溝両端に形成した食込段差部5を
示しているA斜面の傾斜は、筒体の中心からの放射線
(図の一点鎖線)を基準として、図の(イ)に示される
x:yが少なくとも50:1以上、好ましくは10:1
以上あることが望ましい。図15の(ロ)に示されるよ
うにA斜面の傾斜が少ないと引張り強度が少なく、溝1
3から接着部材3が界離してしまいアンカ−効果の目的
を充分果たせない。また、図15の(ハ)に示すように
溝13の深さCは、少なくとも0.5mm以上あること
が望ましい。浅いと溝13の溝幅の広り部分の強度が劣
り接着部材3の変形破壊が生じることがある。さらに、
図15の(ニ)に示すように溝13の基部Dの幅が小さ
いとこの部分の強度が弱くなる。
有する末広形状の溝13は外筒体1aの内壁と内筒体1
bの外壁の両面に設けてあるが、いずれか一面だけに設
けても使用環境によっては充分効果がある。図3乃至図
15は筒体1の態様が単独である場合を示し、図3乃至
図7と図13、図14の(ロ)は接着部の溝13の円周
断面形状を示している。図15は一つの溝13部の部分
を示し、この溝13の溝両端に形成した食込段差部5を
示しているA斜面の傾斜は、筒体の中心からの放射線
(図の一点鎖線)を基準として、図の(イ)に示される
x:yが少なくとも50:1以上、好ましくは10:1
以上あることが望ましい。図15の(ロ)に示されるよ
うにA斜面の傾斜が少ないと引張り強度が少なく、溝1
3から接着部材3が界離してしまいアンカ−効果の目的
を充分果たせない。また、図15の(ハ)に示すように
溝13の深さCは、少なくとも0.5mm以上あること
が望ましい。浅いと溝13の溝幅の広り部分の強度が劣
り接着部材3の変形破壊が生じることがある。さらに、
図15の(ニ)に示すように溝13の基部Dの幅が小さ
いとこの部分の強度が弱くなる。
【0011】また、これら溝13の溝両端の傾斜面Aは
必ずしも溝13の両側面になければならないものではな
く、図15の(ホ)に示すように溝の一側を傾斜面Aと
して他側を無傾斜または内向傾斜面Bとしても充分アン
カ−効果が発揮できる。さらに、使用する際に順圧のみ
ならず逆洗等の際に逆圧が多大にかかる虞のある場合に
は、図6と図13に示すように溝13に隣接させて凹溝
17を設けるか、または図7と図14に示すように溝1
3または突部14に隣接させて突起18を周設する態様
であれば固着性がより強固となる。図8、図9は、中空
糸膜カ−トリッジフィルタ−の筒体1が単独の場合の態
様である。図8の場合においては、筒体1の両端部の内
壁に溝13を設け、液体は筒体1の通液孔4を通り抜け
中空糸膜2で濾過されて濾過液出口2aから出る。図9
の場合においては、筒体1の一方の端部の内壁に溝13
を設け、液体は他方の筒口から入り中空糸膜2で濾過さ
れて一方の濾過液出口2aから出る。
必ずしも溝13の両側面になければならないものではな
く、図15の(ホ)に示すように溝の一側を傾斜面Aと
して他側を無傾斜または内向傾斜面Bとしても充分アン
カ−効果が発揮できる。さらに、使用する際に順圧のみ
ならず逆洗等の際に逆圧が多大にかかる虞のある場合に
は、図6と図13に示すように溝13に隣接させて凹溝
17を設けるか、または図7と図14に示すように溝1
3または突部14に隣接させて突起18を周設する態様
であれば固着性がより強固となる。図8、図9は、中空
糸膜カ−トリッジフィルタ−の筒体1が単独の場合の態
様である。図8の場合においては、筒体1の両端部の内
壁に溝13を設け、液体は筒体1の通液孔4を通り抜け
中空糸膜2で濾過されて濾過液出口2aから出る。図9
の場合においては、筒体1の一方の端部の内壁に溝13
を設け、液体は他方の筒口から入り中空糸膜2で濾過さ
れて一方の濾過液出口2aから出る。
【0012】図11の(イ)(ロ)(ハ)は、溝13が
深まるに従って溝幅が奥に広がる形状Fであり、いずれ
もアンカ−効果がある。これら溝13と同様逆形状の突
起14を筒体に周設する態様も有効である。図4の
(イ)、(ロ)に示すように溝13の縦断面の形状が蟻
溝乃至略蟻溝15とするか、または図5の(イ)、
(ロ)に示すように突部14の縦断面の形状が蟻ほぞ乃
至略蟻ほぞ16であればさらに強固に固着できる。前記
筒体1側壁の接着面に設けた蟻溝15等の溝13に、隣
接または重ねて凹溝17を設けたり、または蟻ほぞ16
等の突部14に隣接または重ねて突起18を周設したり
することによって、溝13と溝13の中間部または突部
14と突部14の中間部の弱点を補強することになる。
このため、図13と図14に示すように溝13を外側開
放溝としたり、または突部14を外側開放突部とするこ
とが可能となる。なお、溝13または突部14は筒体1
の必ずしも同一円周上になくても良い。さらに図12の
ように多分度複数連設させれば当然効果はより増大す
る。しかし図10の(イ)に示す溝13または突部14
が1箇所の場合、接着部材3が収縮する時、一方向に固
着部が偏るために他方向の接着部材3との剥離面に比較
的大きな隙間Sが生じやすなる。このため溝13または
突部14を均等に多分度連設すれば図10の(ロ)に示
すように隙間Sを狭くできる。
深まるに従って溝幅が奥に広がる形状Fであり、いずれ
もアンカ−効果がある。これら溝13と同様逆形状の突
起14を筒体に周設する態様も有効である。図4の
(イ)、(ロ)に示すように溝13の縦断面の形状が蟻
溝乃至略蟻溝15とするか、または図5の(イ)、
(ロ)に示すように突部14の縦断面の形状が蟻ほぞ乃
至略蟻ほぞ16であればさらに強固に固着できる。前記
筒体1側壁の接着面に設けた蟻溝15等の溝13に、隣
接または重ねて凹溝17を設けたり、または蟻ほぞ16
等の突部14に隣接または重ねて突起18を周設したり
することによって、溝13と溝13の中間部または突部
14と突部14の中間部の弱点を補強することになる。
このため、図13と図14に示すように溝13を外側開
放溝としたり、または突部14を外側開放突部とするこ
とが可能となる。なお、溝13または突部14は筒体1
の必ずしも同一円周上になくても良い。さらに図12の
ように多分度複数連設させれば当然効果はより増大す
る。しかし図10の(イ)に示す溝13または突部14
が1箇所の場合、接着部材3が収縮する時、一方向に固
着部が偏るために他方向の接着部材3との剥離面に比較
的大きな隙間Sが生じやすなる。このため溝13または
突部14を均等に多分度連設すれば図10の(ロ)に示
すように隙間Sを狭くできる。
【0013】
【作用】上記の構成なので、温度変化による接着部材3
と筒体1の膨張収縮によって材質同士接着面に引っ張り
破壊力が生じるが、食込段差部5を有する末広形状とす
る溝13または突部14により充填される接着部材3の
侵入基部にその先の広幅部分が引っ掛かるため引抜けな
い効果(アンカ−効果)を有することができる。このア
ンカ−効果で接着部材3と筒体1を強固に固着封止でき
る。また、前記筒体1側壁の接着面に設けた前記溝13
に隣接または重ねて凹溝17を設けるかまたは突部14
に隣接または重ねて突起18を周設することにより、繰
返しの高圧濾過や逆洗の際の逆圧により生じる接着面の
ズレを防止するとともに、前記溝13または突部14に
万一隙間が発生することがあったとしても、この部分で
確実に固着封止することができる。
と筒体1の膨張収縮によって材質同士接着面に引っ張り
破壊力が生じるが、食込段差部5を有する末広形状とす
る溝13または突部14により充填される接着部材3の
侵入基部にその先の広幅部分が引っ掛かるため引抜けな
い効果(アンカ−効果)を有することができる。このア
ンカ−効果で接着部材3と筒体1を強固に固着封止でき
る。また、前記筒体1側壁の接着面に設けた前記溝13
に隣接または重ねて凹溝17を設けるかまたは突部14
に隣接または重ねて突起18を周設することにより、繰
返しの高圧濾過や逆洗の際の逆圧により生じる接着面の
ズレを防止するとともに、前記溝13または突部14に
万一隙間が発生することがあったとしても、この部分で
確実に固着封止することができる。
【0014】
【考案の効果】以上のように、本考案の中空糸膜カ−ト
リッジフィルタ−は、接着部材3と筒体1が食込段差部
5を有する末広形状の溝13または突部14により固着
封止するものなので、接着材の接着力だけではなく、こ
の末広形状部5の物理的アンカ−効果により確実に固着
封止することができる。長期間使用した場合、繰返しの
高圧濾過や逆洗の際の逆圧や、温度変化が生じ、これら
悪条件下においても蟻継固着部により完全な液密性を保
持することができる。
リッジフィルタ−は、接着部材3と筒体1が食込段差部
5を有する末広形状の溝13または突部14により固着
封止するものなので、接着材の接着力だけではなく、こ
の末広形状部5の物理的アンカ−効果により確実に固着
封止することができる。長期間使用した場合、繰返しの
高圧濾過や逆洗の際の逆圧や、温度変化が生じ、これら
悪条件下においても蟻継固着部により完全な液密性を保
持することができる。
【図1】本考案の実施例を示す図2態様のB−B線縦断
側面図。
側面図。
【図2】図1態様のA−A線円周断面図。
【図3】(イ)がB−B線縦断側面図、(ロ)がA−A
線円周断面図。
線円周断面図。
【図4】溝13が蟻溝の形状である態様を示し(イ)が
B−B線縦断側面図、(ロ)がA−A線円周断面図。
B−B線縦断側面図、(ロ)がA−A線円周断面図。
【図5】突起14が蟻ほぞ16である態様を示し(イ)
がそのB−B線縦断側面図、(ロ)がA−A線円周断面
図。
がそのB−B線縦断側面図、(ロ)がA−A線円周断面
図。
【図6】溝13に隣接して凹溝17を周設した態様を示
し(イ)がそのB−B線縦断側面図、(ロ)がA−A線
円周断面図。
し(イ)がそのB−B線縦断側面図、(ロ)がA−A線
円周断面図。
【図7】溝13に隣接して突起18を周設した態様を示
し(イ)がそのB−B線縦断側面図、(ロ)がA−A線
円周断面図。
し(イ)がそのB−B線縦断側面図、(ロ)がA−A線
円周断面図。
【図8】筒体1が単層である態様の縦断側面図。
【図9】筒体1が単層である別の態様の縦断側面図。
【図10】(イ)が一箇所のみ、(ロ)が二箇所の溝1
3を有する態様の円周断面図。
3を有する態様の円周断面図。
【図11】溝13の別の形状を示す円周断面図。
【図12】講13を分度で複数連設した円周断面図。
【図13】溝13を開放溝とし、隣接して凹溝17を周
設した態様を示し(イ)がそのB−B線縦断側面図、
(ロ)がA−A線円周断面図。
設した態様を示し(イ)がそのB−B線縦断側面図、
(ロ)がA−A線円周断面図。
【図14】突起14を開放溝とし、隣接して突起18を
周設した態様を示し(イ)がそのB−B線縦断側面図、
(ロ)がA−A線円周断面図。
周設した態様を示し(イ)がそのB−B線縦断側面図、
(ロ)がA−A線円周断面図。
【図15】食込み段差部の部分を示し(イ)が好ましい
態様、(ロ)が傾斜面が小さい態様、(ハ)が深さが浅
い態様、(ニ)が基部が狭い態様である要部の各横断平
面図。
態様、(ロ)が傾斜面が小さい態様、(ハ)が深さが浅
い態様、(ニ)が基部が狭い態様である要部の各横断平
面図。
1 筒体 1a 外筒体 1b 内筒体 2 中空糸膜 2a 濾過液出口 3 接着部材 4 通液孔 5 食込段差部 6 集液室 7 液体流入口 8 液体流出口 9 ハウジング 10 ヘッド 11 Oリング 12 座金 13 溝 14 突部 15 溝の蟻溝乃至略蟻溝 16 突部の蟻ほぞ乃至略蟻ほぞ 17 凹溝 18 突起 A 傾斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−102878(JP,A) 特開 平5−49875(JP,A) 特開 昭60−225612(JP,A) 実開 平5−74626(JP,U) 実開 昭62−87705(JP,U) 実開 昭62−136201(JP,U) 実開 平5−33830(JP,U) 実公 昭63−26164(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 63/02 B01D 63/00
Claims (3)
- 【請求項1】筒体(1)に収納された中空糸膜(2)束
の開口端部が前記筒体(1)の端部側壁面に接着部材
(3)を介して固定される濾過用カートリッジフィルタ
ーにおいて、前記筒体(1)の内側壁面の円周方向分度
間隔に筒軸方向に幅を有する溝(13)または筒軸方向
に幅を有する突部(14)を、該溝(13)または突部
(14)の円周断面形状が該溝(13)または突部(1
4)の基部から食込段差部(5)を有する末広形状とな
るように形成し、前記接着部材(3)がこの食込段差部
(5)に食込んで中空糸膜(2)と接着部材(3)と筒
体(1)とが強固に封着されて成る中空糸膜カートリッ
ジフィルター。 - 【請求項2】溝(13)が蟻溝(15)であり、突部
(14)が蟻ほぞ(16)である請求項1記載の中空糸
膜カートリッジフィルター。 - 【請求項3】筒体(1)の内側壁面の接着部位に形成し
た溝(13)または突部(14)に、隣接してまたは重
ねて凹溝(17)または突起(18)を周設して成る請
求項1または2記載の中空糸膜カートリッジフィルタ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992023144U JP2595780Y2 (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 中空糸膜カ−トリッジフィルタ− |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992023144U JP2595780Y2 (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 中空糸膜カ−トリッジフィルタ− |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0574627U JPH0574627U (ja) | 1993-10-12 |
JP2595780Y2 true JP2595780Y2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=12102376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992023144U Expired - Lifetime JP2595780Y2 (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | 中空糸膜カ−トリッジフィルタ− |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595780Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003164735A (ja) * | 2001-11-29 | 2003-06-10 | Nok Corp | 中空糸膜モジュール |
KR101340671B1 (ko) | 2011-12-27 | 2013-12-12 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 여과막용 헤더 및 이것을 포함하는 여과막 모듈 |
-
1992
- 1992-03-18 JP JP1992023144U patent/JP2595780Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0574627U (ja) | 1993-10-12 |
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