JP2594598B2 - ロール材の摩耗試験方法及び装置 - Google Patents

ロール材の摩耗試験方法及び装置

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JP2594598B2
JP2594598B2 JP63036156A JP3615688A JP2594598B2 JP 2594598 B2 JP2594598 B2 JP 2594598B2 JP 63036156 A JP63036156 A JP 63036156A JP 3615688 A JP3615688 A JP 3615688A JP 2594598 B2 JP2594598 B2 JP 2594598B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、実際のロールの摩耗状況を正確にかつ容易
に再現して測定することができる方法、及び小型で取扱
いやすいロール材の摩耗試験装置に関するものである。
〔従来の技術及び問題点〕
実際のロールの摩耗状況を小型試験機で再現すること
は従来より数多く試みられているが、実際の圧延に近い
ものとしては特開昭57−82746号公報に開示された技術
がある。この技術は、ロール及び圧延材コイルの軸芯を
垂直に配置し、ロール径及びロール周速度を実際の圧延
機の約1/10程度の規模に縮小し、しかも圧延距離に対す
るロールと被圧延材との接触回数を実圧延機と等しくし
た構造の試験機を使って試験するものである。しかし、
この規模でも試験機としては大きすぎる欠点があった。
従ってロール材の摩耗試験機としては、より小さくま
とめて取扱いやすいものが望まれていた。
本発明はかかる要望に対してなされたものであって、
その目的とする所は、実際のロールの圧延状況を再現で
き、しかも試験機をより小さくまとめて取扱い易くする
ことができるロールの摩耗試験方法及び装置を提供する
ことである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は鋭意研究を行った結果、摩耗試験装置を小
型化するとともに実際のロールの圧延状況を正確に再現
するためには、圧延荷重が小さくて済みしかも広い場所
を要しない構造にすることが必要であることに着目し
て、次の知見を得た。即ち、 (1)1対のロールからなるロール摩耗試験機を使用し
てロールの摩耗試験をするに際し、ロール圧延機の前方
(圧延材の出側)で圧延材に張力をかけながら圧延する
と、圧延荷重を小さくすることができる。即ち、前方張
力をかけることにより圧延材が前方に引き抜かれて圧延
荷重が小さくなる。
(2)1対のロールの一方のみを駆動し他方を従動とす
る非対称圧延方式とすることにより、圧延の中立点が両
ロールで異なるので、圧延材が変形しやすくなって圧延
荷重を小さくすることができる。
(3)さらに付随的に、圧延材コイルの加熱炉、圧延
機、圧延材冷却水槽、圧延材の張力を制御するテンショ
ンコントローラ、圧延材に張力を付与するとともに圧延
材を巻取るため巻取機などにおいて、圧延材が実質的に
水平になるように構成することにより、摩耗試験機全体
を小型化することができる。
以上の知見に基づき、本発明を感性した。即ち、本発
明のロール材の摩耗試験方法は、実質的に回転軸芯が水
平で、外径が実質的に同一の上下1対のロールを用い、
圧延材を水平方向に圧延することにより、ロール材の摩
耗試験を行なうに際し、前記圧延材に巻取機の巻取り力
により前方張力をかけ、上下1対のロールの一方のみを
駆動し、他方のロールを従動するようにして、上下ロー
ルの中立点を変えた非対称圧延を行なうことを特徴とす
る。
また、本発明のロール材の摩耗試験装置は、(a)摩
耗試験すべきロール材からなる実質的に回転軸芯が水平
で、外径が実質的に同一の上下1対のロールと、圧延荷
重付加機構と、一方のロールのみ駆動し他方のロールを
従動とする機構とを有し、圧延材を水平方向に圧延する
圧延機と、(b)水平軸に巻かれた圧延材を加熱する加
熱炉と、(c)圧延材の冷却水槽と、(d)圧延材の前
方張力を制御するテンションコントローラと、(e)圧
延材に巻取機の巻取り力により前方張力を付与するとと
もに圧延材を水平軸に巻取るための巻取機とを有するこ
とを特徴とする。
〔実施例〕
本発明の方法及び装置を図面によって詳細に説明す
る。
第1図は本発明の方法を実施するための摩耗試験機の
一例を示したものである。1は加熱炉、2は圧延材、3
は圧延材を圧延機4に供給する装置、5は上ロール、
5′は下ロール、6は圧延した高温の圧延材を冷却する
水槽、7は圧延材の張力を制御するためのテンションコ
ントローラ、8は圧延材に前方張力を付与するとともに
圧延材を巻取るための巻取機である。本実施例において
は、摩耗試験機全体を小型化して床占有面積を小さくす
るために、圧延材(ロールとした場合その軸芯)が実質
的に水平になるように各ユニットが配置されている。す
なわち、加熱炉1では圧延材2は水平の軸(図示せず)
にロール状に巻かれて保持され、上下のロール5、5′
は水平であるのでその間を水平に通過し、かつ冷却水槽
6及びテンションコントローラ7も水平に通過し、最後
に巻取機8の水平の軸(図示せず)により巻き取られ
る。
実際のロールの摩耗状況を再現するためには、圧延材
2の表面の酸化膜の状態も制御する必要がある。このた
め加熱炉11内の雰囲気はN2やH2ガスなどで調整すること
が可能であり、実際の圧延鋼板と同じように表面にFe3O
4やFeOを生成することができる。なお加熱炉1の温度は
一般に800〜1050℃とするのが好ましい。
圧延機4には回転軸芯が水平の上下1対のロール5、
5′が組み込まれている。好ましい態様としては、ロー
ル5、5′に例えば外径60mm、内径35mmのスリーブロー
ルを回転軸に固定して使用する。ロール材には通常の鋳
鉄ロール材ほか各種の圧延ロール用材料を用いることが
できる。
本実施例においては、ロール5、5′は連結された駆
動装置(図示せず)により下ロール5′のみ駆動され、
上ロール5は従動するようになっている。しかし、逆に
上ロール5を駆動し、下ロール5′は従動するようにし
ても同様の効果が得られる。
このように一方のロールのみ駆動するために、圧延の
中立点が上ロール5と下ロール5′ではずれて、圧延荷
重が少なくてすむとともに、圧延材の上面と下面でそれ
ぞれ異った条件で圧延がなされる。これによって、試験
装置を小型化しても実際の圧延状況を正確に再現するこ
とができるとともに、上ロール5と下ロール5′とでそ
れぞれ条件の異なる2つの試験を同時に実施できること
になる。
テンションコントローラ7は、本実施例においては、
最大100kgの張力をかけることができる。
巻取機8は圧延材2のコイルを回転軸芯が水平になる
ようにして巻取るようになっており、巻取力によって圧
延材2を引張ってロール前方(圧延材の出側)に張力を
かける。この結果、圧延荷重を小さくすることができる
ので、試験機を小型化できる。なお、加熱炉1及び巻取
機8のいずれの場合も回転軸芯を水平にして圧延材2の
コイルが巻かれているので、床占有面積が少なくてす
む。
本発明を以下の具体的な実施例によりさらに詳細に説
明する。
実施例1 第1図に示すロール摩耗試験機を使用して、下記条件
で摩耗試験を行った。
条 件: ロ ー ル 材:グレン鋳鉄ロール材 圧 延 材 料:SUS304 圧 下 率:25% 圧 延 速 度:150m/min 圧延材料の温度:900℃ 圧 延 距 離:300m ロール冷却方法:水冷 前 方 張 力:30kgf 試験結果: ロールの摩耗状態は触針式表面粗さ計(東京精密
(株)製SURFCOM)によって測定した。
第2図にロール摩耗試験圧延後のロール表面をロール
回転軸方向に沿って測定した結果を示す。同図において
(a)は上ロール、(b)は下ロールの凹凸状況を示
す。
比較のため、下記用途の実際の圧延に使用されたグレ
ン鋳鉄ロールの摩耗状況をロール研削盤に装備されたプ
ロフィルメータ(東京精密(株)製)にて測定した結果
を第3図に示す。
ロール用途:熱延仕上圧延機、No.4スタンド、下ロール ロール直径:600mm ロール胴長:1810mm 圧 延 材:SUS304 圧延距離:約30km 第2図及び第3図において、いずれも横軸はロール回
転軸方向、縦軸はロール表面の凹凸、すなわち摩耗量を
示す。そして、いずれのロールも圧延材と接触した部分
は摩耗して凹状になっている。
第2図と第3図の比較から、本発明の方法による摩耗
状況は実際の圧延の場合と近似していることは明らかで
ある。また、本試験圧延後のロール及び上記実際の圧延
に使用されたロールを切断して、ロール表面を含む断面
の顕微鏡観察を行った結果、本試験圧延後のロールにお
いては実際の圧延に使用されたロールの場合と同様の炭
化物の欠け落ちなどの表面損傷の状況が認められた。こ
れらにより本発明の方法は実際の圧延の場合の摩耗状況
及び表面損傷の状況を再現できることが確認できる。ま
た、第2図において、上ロールと下ロールの圧延面は摩
耗状況が異なっており、1回の試験で同時に2つの圧延
条件の試験ができることが確認できた。
〔発明の効果〕
以上に説明した本発明は下記の効果を有する。
(1)実際の圧延に使用されるロール材の耐摩耗性及び
耐肌あれ性の評価を行うことができるとともに、同じ圧
延効果を得るのに圧延荷重を小さくすることができる。
(2)実際の圧延に類似した摩耗及び表面損傷状態を再
現できる。
(3)1回の圧延摩耗試験で、同時に2つの圧延条件の
試験ができる。
(4)床占有面積を小さくできるので、狭い場所で摩耗
試験を行うことができる。
(5)圧延材表面の酸化膜の生成及び組成を制御でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法に使用する摩耗試験機の一例を説
明する概略図であり、 第2図は本発明の方法によって試験したロール表面の凹
凸状況を示すグラフであって、(a)は上ロール、
(b)は下ロールの凹凸状況を示し、 第3図は実際の圧延に使用されたロールの摩耗状況を示
すグラフである。 1:加熱炉、2:圧延材 3:圧延材供給装置、4:圧延機 5:上ロール、5′:下ロール 6:冷却水槽、7:テンションコントローラ 8:巻取機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−82746(JP,A) 実開 昭57−170821(JP,U) 特公 昭51−47421(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に回転軸芯が水平で、外径が実質的
    に同一の上下1対のロールを用い、圧延材を水平方向に
    圧延することにより、ロール材の摩耗試験を行なうに際
    し、前記圧延材に巻取機の巻取り力により前方張力をか
    け、上下1対のロールの一方のみを駆動し、他方のロー
    ルを従動するようにして、上下ロールの中立点を変えた
    非対称圧延を行なうことを特徴とするロール材の摩耗試
    験方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のロール材の摩耗試験方法
    において、非対称圧延を行なうことにより、圧延荷重を
    小さくするとともに、圧延材の上面と下面で同時に異な
    る条件の摩耗試験をすることを特徴とするロール材の摩
    耗試験方法。
  3. 【請求項3】(a)摩耗試験すべきロール材からなる実
    質的に回転軸芯が水平で、外径が実質的に同一の上下1
    対のロールと、圧延荷重付加機構と、一方のロールのみ
    駆動し他方のロールを従動とする機構とを有し、圧延材
    を水平方向に圧延する圧延機と、(b)水平軸に巻かれ
    た圧延材を加熱する加熱炉と、(c)圧延材の冷却水槽
    と、(d)圧延材の前方張力を制御するテンションコン
    トローラと、(e)圧延材に巻取機の巻取り力により前
    方張力を付与するとともに圧延材を水平軸に巻取るため
    の巻取機とを有することを特徴とするロール材の摩耗試
    験装置。
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