JP2594286Y2 - エンジンの吸気装置 - Google Patents

エンジンの吸気装置

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JP2594286Y2 JP1993069253U JP6925393U JP2594286Y2 JP 2594286 Y2 JP2594286 Y2 JP 2594286Y2 JP 1993069253 U JP1993069253 U JP 1993069253U JP 6925393 U JP6925393 U JP 6925393U JP 2594286 Y2 JP2594286 Y2 JP 2594286Y2
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幸二郎 村上
伸一 笹岡
光博 中川
啓司 白石
忠 佐竹
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、吸気管路・主燃料供給
ポートと副燃料供給ポートとを穿設したベンチュリ管を
設けたミキサ・吸気マニホールド等で構成される、エン
ジンの吸気装置の改良に関する。
【0002】本考案の明細書において、ミキサとは通称
キャブレータと呼ばれているものであって、後述のよう
に主燃料と副燃料と混ぜ合わせ、すなわち燃料と空気と
を混ぜ合わせて混合気を作る装置を指す。
【0003】
【従来の技術】エンジンの吸気装置に関する開示例とし
ては、特開平4−259652号公報がある。
【0004】図2は吸気装置の従来の吸気管路の一部を
示す側断面図、図3は図2と同一装置の正面図である。
吸気管路の一部を、図2に示した線分abを通る紙面に
垂直な平面で切断した場合の断面図が図3である。
【0005】図2及び3には、本考案に直接関係のない
部分まで描かれているが、以下本考案に直接関係のある
部分だけに着目して説明する。両図中、1は燃料遮断
弁、2はメインアジャストスクリュー(主調整ねじ)、
3はベンチュリ管、7はソレノイドバルブ(電磁弁)
で、8はスロットルバルブ(以下、スロットルと略称す
る)である。ベンチュリ管3において、4は主燃料供給
ポート、5は副燃料供給ポートで、6は分離壁であり、
これらを備えたベンチュリ管3がミキサを構成してい
る。前記の分離壁6のため、主燃料と副燃料とは各ポー
ト4,5を通ってベンチュリ管3に流入した後に混ぜ合
わされるようになっている。両図では、燃料遮断弁1が
僅かに開かれ、メインアジャストバルブ2も僅かに緩め
られた所が示されている。
【0006】主燃料は高濃度の、すなわち空燃比(空気
と燃料との重量比)の低い基幹的な燃料で、両図中2点
鎖線の矢印で示した経路αでベンチュリ管3に流入し、
副燃料と混ぜ合わされつつスロットル8を経由して下流
側の吸気管路に向かう。一方副燃料は低濃度の、すなわ
ち空燃比の高い補助的な燃料であり、エンジンの燃料消
費量に応じて変動する混合気の濃度を検出し、これをフ
ィードバックしてソレノイドバルブ7を制御することに
より、副燃料のベンチュリ管3への流入量が加減され
る。例えば、車両を急激に加速した場合等には、エンジ
ンの燃料消費量の急増により混合気の濃度が低下するた
め、ソレノイドバルブ7が大きく開き、副燃料の流入量
が増大して濃度を調整する。副燃料は、両図中点線の矢
印で示した経路βでベンチュリ管3に流入し、主燃料と
混ぜ合わされつつスロットル8を経由して下流側の吸気
管路に向かう。
【0007】図4は、ベンチュリ管から吸気マニホール
ドの各枝管までの、ベンチュリ管下流側の吸気管路の要
部だけを抽出して描いた構成図である。同図中3,4,
5及び8は、既述のようにそれぞれベンチュリ管、主燃
料ポート、副燃料供給ポート及びスロットルであり、9
は吸気管路下流部、10は吸気マニホールドで11は各枝管
である。主燃料供給ポート4及び副燃料供給ポート5を
通ってベンチュリ管3に流入した主燃料と副燃料とは、
互いに混ざり合いつつスロットル8及び吸気管路下流部
9を経由して吸気マニホールド10に達し、ここから分岐
する複数の枝管11のそれぞれに直結するエンジンの複数
の気筒に供給される。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】前記ベンチュリ管3に
流入した主燃料と副燃料とは、換言すれば燃料と空気と
は吸気マニホールド10に達するまでに互いによく混ざり
合っており、よく混ざり合った混合気が複数の気筒に均
等な濃度で供給される筈である。しかしながら、上述の
ように両ポートが上下に2分割された構造の従来技術に
よるエンジンの吸気装置の実情はこれと異なり、濃い混
合気と薄い混合気とが2層に分かれてよく混ざり合わ
ず、濃い混合気は図4中破線で示した上層の経路γを流
れて吸気マニホールド10に達し、薄い混合気は1点鎖線
で示した下層の経路δを流れて吸気マニホールド10に達
するので、気筒間に供給される混合気の濃淡のバラツキ
ができ、したがって燃焼にもバラツキが生ずるのでエン
ジンのスムースな運転を困難とする。
【0009】更に、ミキサを備えたエンジンでは、内部
に僅かな圧力変動があってもミキサから吐出される燃料
の量がその圧力変動に応じて変化する。このため、上述
のような従来のエンジンの吸気装置では、図5に示すよ
うに吸気管路の管軸PQの方向に沿って混合気の濃い部
分hと混合気体の薄い部分wのむら、すなわち混合気の
濃薄の縦波が発生する。したがって混合気の濃い部分h
を吸入する気筒と、薄い部分wを吸入する気筒とが生ず
る。これにより各気筒間で燃焼のバラツキが生じて、こ
の現象もやはりエンジンのスムースな運転を困難とす
る。
【0010】したがって本考案の目的は、従来技術によ
る上述のような難点を除き、気筒による吸入混合気の濃
薄の差の発生を抑止して、エンジンのスムースな運転を
可能とする点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】既述の目的を達成するた
め、本考案は下記の構成とする。すなわち請求項1で
は、吸気管路の途中の管壁の相対向する位置に主燃料供
給ポートと副燃料供給ポートとを穿設したベンチュリ管
を設けて空気と燃料とを混合するミキサを形成し、その
下流側に混合気の流量を制御するスロットルバルブを設
けてベンチュリ管下流側の吸気管路及び吸気マニホール
ドの各枝管を通して各気筒に混合気を供給するエンジン
の吸気装置において、前記吸気管路の管軸の方向を実質
的に鉛直とし、前記各枝管の前記吸気マニホールドから
の分岐部位を前記管軸を通る一鉛直面に関し互いに面対
称な水平位置に配置し、前記主燃料供給ポートと副燃料
供給ポートとの穿設部位を前記一鉛直面と同一の鉛直面
に関し互いに面対称な水平位置に設定する。
【0012】また請求項2では、請求項1において、ベ
ンチュリ管下流側の吸気管路と吸気マニホールドとの混
合気総容積を、1気筒が1サイクルに吸入する混合気体
積と同等乃至はそれより小に設定する。
【0013】
【作用】濃い混合気と薄い混合気とが2層に分かれてよ
く混ざり合わない最も大きな原因は、両者の密度が異な
ることによる。したがって請求項1のように構成したた
め、吸気管路及び吸気マニホールドの各枝管の分岐部
位、及び両ポートの穿設部位が左右対称となるから、主
副両燃料の流通路がほぼ均等となる。更に混合気の吸気
通路は重力に対して全く平等となるので、濃い混合気と
薄い混合気とはよく混ざり合うこととなる。
【0014】また、混合気の濃い部分を吸入する気筒
と、薄い部分を吸入する気筒とが生ずる最大の原因は、
濃薄の縦波が発生した混合気を複数の気筒が吸入するこ
とによる。したがって請求項2のように構成したため、
たとえ濃薄の縦波が発生したとしてもその混合気は単一
の気筒に吸入されるだけであるから、気筒による混合気
の濃薄のバラツキは生じ得ない。
【0015】したがって本考案により、エンジンのスム
ースな運転が可能となる。
【0016】
【実施例】図1は本考案の実施例を示す構成図である。
同図は本考案のエンジンの吸気装置の要部を、管軸PQ
を通り既述の一鉛直面に垂直な平面で切断したと仮定し
た場合の縦断面図である。
【0017】図1において、管軸PQは実質的に鉛直で
あり、各枝管11の吸気マニホールド10からの分岐部位12
は管軸PQを通る一鉛直面、すなわち同図では線分PQ
を通る紙面に垂直な平面に関し互いに面対称な水平位置
に配置してあり、さらに主燃料供給ポート4及び副燃料
供給ポート5の穿設部位それぞれ4φ及び5φを、前記
一鉛直面と同一の鉛直面、すなわち線分PQを通る紙面
に垂直な平面に関し互いに面対称な水平位置に設定して
ある。また吸気管路9及び吸気マニホールド10の各枝管
の分岐部位12が左右対称となる。また主燃料供給ポート
4と、副燃料供給ポート5の穿設部位4φ,5φは共に
左右対称となるので、主・副燃料の流通路がほぼ均等と
なる。更に混合気の吸気通路は重力に対して全く平等と
なるので、濃い混合気を薄い混合気とは良く混ざり合う
こととなる。
【0018】そして特に請求項2に示すように混合気総
容積を選定すれば、尚良く混ざり合って良い効果が得ら
れる。
【0019】
【考案の効果】以上述べたように本考案によれば、気筒
による吸入混合気の濃薄の差の発生を抑止して、エンジ
ンのスムースな運転を可能とするエンジンの吸気装置が
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の構成図である。
【図2】従来の吸気管路の構成側面図である。
【図3】従来の吸気管路の構成正面図である。
【図4】濃薄混合気の2層化吸気通路である。
【図5】吸気管路内の混合気の濃薄縦波である。
【符号の説明】
1 燃料遮断弁 2 メインアジャストスクリュー 3 ベンチュリ管 4 主燃料供給ポート 5 副燃料供給ポート 4φ 主燃料供給ポートの穿設部位 5φ 副燃料供給ポートの穿設部位 6 分離壁 7 ソレノイドバルブ 8 スロットル 9 吸気管路下流部 10 吸気マニホールド 11 枝管 12 各枝管の分岐部位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 中川 光博 埼玉県上尾市大字壱丁目1番地 日産デ ィーゼル工業株式会社内 (72)考案者 白石 啓司 埼玉県上尾市大字壱丁目1番地 日産デ ィーゼル工業株式会社内 (72)考案者 佐竹 忠 埼玉県上尾市大字壱丁目1番地 日産デ ィーゼル工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 21/04 F02M 17/34 F02M 35/104

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気管路の途中の管壁の相対向する位置
    に主燃料供給ポートと副燃料供給ポートとを穿設したベ
    ンチュリ管を設けて空気と燃料とを混合するミキサを形
    成し、その下流側に混合気の流量を制御するスロットル
    バルブを設けてベンチュリ管下流側の吸気管路及び吸気
    マニホールドの各枝管を通して各気筒に混合気を供給す
    るエンジンの吸気装置において、 前記吸気管路の管軸の方向を実質的に鉛直とし、 前記各枝管の前記吸気マニホールドからの分岐部位を前
    記管軸を通る一鉛直面に関し互いに面対称な水平位置に
    配置し、 前記主燃料供給ポートと副燃料供給ポートとの穿設部位
    を前記一鉛直面と同一の鉛直面に関し互いに面対称な水
    平位置に設定することを特徴とするエンジンの吸気装
    置。
  2. 【請求項2】 ベンチュリ管下流側の吸気管路と吸気マ
    ニホールドとの混合気総容積を、1気筒が1サイクルに
    吸入する混合気体積と同等乃至はそれより小に設定した
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの吸気装
    置。
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