JP2594245Y2 - 衝撃検出装置 - Google Patents

衝撃検出装置

Info

Publication number
JP2594245Y2
JP2594245Y2 JP1992081214U JP8121492U JP2594245Y2 JP 2594245 Y2 JP2594245 Y2 JP 2594245Y2 JP 1992081214 U JP1992081214 U JP 1992081214U JP 8121492 U JP8121492 U JP 8121492U JP 2594245 Y2 JP2594245 Y2 JP 2594245Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
pressure receiving
receiving portion
piece
membrane switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1992081214U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0642463U (ja
Inventor
久弘 安藤
政樹 林
保 堀場
誠 塩田
友之 深津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd, Toyota Motor Corp filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP1992081214U priority Critical patent/JP2594245Y2/ja
Publication of JPH0642463U publication Critical patent/JPH0642463U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2594245Y2 publication Critical patent/JP2594245Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、衝突時等にエアバッグ
装置等を作動させるために、衝突等による衝撃を検出す
る衝撃検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の側方からの衝突の場合にも、エア
バッグ装置を作動させることが考えられる。
【0003】そのためには、側方衝突による衝撃を検出
して、その検出信号をエアバッグ装置側に出力する衝撃
検出装置が必要である。
【0004】衝撃検出装置としては、車両の扉内に、ス
イッチ部材としてのメンブレンスイッチと、メンブレン
スイッチに対向して車両横方向外方に位置される受圧プ
レートとが設けられ、他の車両が横方向から扉に衝突し
た場合には、受圧プレートが押圧されて車両横方向内方
に弾性変形され、この弾性変形によってメンブレンスイ
ッチが押圧されて作動するものが考えられる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上記衝撃検
出装置にあっては、衝撃荷重が発生してメンブレンスイ
ッチが作動した後、衝撃荷重が消失される過程で、受圧
プレートを押圧する押圧力が減少して、メンブレンスイ
ッチの作動に要する変形形状が維持できなくなれば、メ
ンブレンスイッチの作動は停止する。
【0006】ここで、メンブレンスイッチの作動時間が
短いと、エアバッグ装置側への信号出力時間も短くな
り、エアバッグ装置を作動させるのに到らなかったり、
また、その信号出力が、真に衝突によるものか、あるい
は単に電気的ノイズによるものかの区別が困難となった
りして、これを回避しようとすれば、別途、制御回路を
設ける必要がある。
【0007】本考案は上記事実を考慮し、簡単な構造で
スイッチ部材の作動時間を長くできる衝撃検出装置を提
供することが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案の請求項1記載の
衝撃検出装置は、2枚のプレートの間にスイッチを配置
し、2枚のプレートの間隔を相対的に接近するよう移動
させる力によってスイッチを作動するようにした衝撃検
出装置であって、一方のプレートから延出された片部材
の斜面部位に対し、他方のプレートから延出された延出
片の斜面部位を弾性的に押圧するよう付勢しながら摺接
可能に接触させるとともに、2枚のプレートが相対的に
接近した後に離間する復帰移動時に、片部材の斜面部位
と延出片の斜面部位とが相互に弾性的に圧接されている
付勢力に抗する方向に相対的に移動されながら摺接され
るときの摩擦力によって2枚のプレートの離間動作を遅
延させスイッチの作動時間を延長させることを特徴とす
る。
【0009】
【作用】 本考案に係る衝撃検出装置によれば、衝撃荷重
により2枚のプレートが相対的に接近するよう押圧され
ると、このプレートはスイッチを作動する方向への移動
を開始する。このプレートの受ける押圧力が上昇するの
に従い、プレートはスイッチを作動する方向に移動量を
増し、スイッチの作動を開始させる。
【0010】衝撃荷重の消失過程では、このプレートの
ける押圧力が減少するのに従い、プレートは復帰移動
される。
【0011】この復帰移動は、2枚のプレートの離間動
作であり、この2枚のプレートの離間移動に伴って片部
材の斜面部位と、延出片の斜面部位とが相互に摺動す
る。このとき、片部材の斜面部位と延出片の斜面部位と
は、それぞれ相対的に斜面に沿って摺動する。しかもこ
の斜面が2枚のプレートの離間動作開始から終了へかけ
て移動するのに従って各斜面部位を相互に圧接する付勢
力を増加させる方向に傾斜されているので、片部材の斜
面部位と延出片の斜面部位との間に働く摩擦力も2枚の
プレートの離間動作開始から終了へかけて増大し2枚の
プレートの離間動作を十分に遅延させる。
【0012】これにより、スイッチが作動されている時
間を延長できる。これは、別途、制御回路を設けること
なく簡単な構造で達成される。
【0013】
【実施例】本考案の第1実施例に係る衝撃検出装置を図
1乃至図7に基づき説明する。各図では、矢印FRは車
両前方を、矢印OUTは車両横方向外方を、矢印UPは
車両上方をそれぞれ示すまず、図2及び図3に示すよう
に、車両の扉12内には、サイドインパクトビーム14
が設けられている。サイドインパクトビーム14は、車
両前後方向を長手方向とする長尺な円管状に形成され
て、扉12の車両前後方向寸法に亘って延び(図3)、
車両横方向外方からの衝突に対して扉12が補強されて
いる。
【0014】サイドインパクトビーム14の車両横方向
外方には、セカンダリセンサ16が設けられている。セ
カンダリセンサ16では、図1に示すように、基板18
がサイドインパクトビーム14の周面に固着され、基板
18には、車両横方向外方に凹部20が形成され、凹部
20の底には、メンブレンスイッチ22が固着され、そ
して、凹部20が蓋板24で閉成されている。基板1
8、凹部20、メンブレンスイッチ22、蓋板24は、
それぞれ、サイドインパクトビーム14の車両前後方向
全寸法に亘って延び(図3)、セカンダリセンサ16の
全体の外観形状は、車両前後方向を長手方向とし、車両
上下方向を幅方向とする長板状に形成されている。
【0015】セカンダリセンサ16によれば、蓋板24
に車両横方向外方から衝撃荷重が掛ると蓋板24が車両
横方向内方に押圧されて凹部20の形状が潰れ、蓋体2
4によって、凹部20内のメンブレンスイッチ22が押
圧されて作動する。メンブレンスイッチ22が押圧され
て作動すると、メンブレンスイッチ22に接続され車両
前方端でL字型に突出形成された端子片26を介して、
図示を省略する乗員保護装置、例えば、エアバッグ装置
側に電気信号が出力される。
【0016】なお、セカンダリセンサ16は、高荷重下
で作動するように設定され、また、車両前後方向に沿う
いずれの位置で衝撃荷重を受けても作動可能となってい
る。
【0017】このセカンダリセンサ16には、図3に示
すように、車両前後方向に所定間隔をおいて、本実施例
に係る衝撃検出装置を構成する複数個のプライマリセン
サ28(図3では、3個のプライマリセンサ28)が装
着されている。
【0018】プライマリセンサ28は、図1、図4、図
5及び図6に示すように、ベース部材を構成するロアプ
レート30と受圧部材を構成するアッパプレート32と
の間にスイッチ部材を構成するメンブレンスイッチ34
が配置されて構成されている。ロアプレート30は、垂
直な背片36と上下で対向する水平な1対の対向片38
とよりコ字型に折り曲げ形成されている。背片36がセ
カンダリセンサ16の車両横方向外面に面接触して、両
対向片38がセカンダリセンサ16の車両上下方向端部
を挟持することにより、プライマリセンサ28の装着が
なされる。背片36と対向片38との折曲部40外面
は、円弧状に面取りされ、各対向片38には、車両前後
方向に対向片を3分割する2本のスリット41が形成さ
れている。3分割された各分割片のうちの車両後方の分
割片42、中央の分割片42は、先端部が内側にくの字
型に屈曲形成され、これがセカンダリセンサ16の車両
上下方向両端部に弾性係合されて、プライマリセンサ2
8がセカンダリセンサ16に対して着脱自在となってい
る。これにより、プライマリセンサ28は、セカンダリ
センサ16に対して車両前後方向に沿う任意の位置への
装着が可能であり、プライマリセンサの取付け間隔や、
その個数が容易に変更可能となる。なお、くの字型に屈
曲形成された分割片42が係合される係合凹部17を、
セカンダリセンサ16に形成しておけば、プライマリセ
ンサ28の装着位置が確実に得られる。
【0019】アッパプレート32は、弾性変形可能な素
材よりなり、ロアプレート30に取付けられ、図5に示
すように、車両横方向から見て矩形形状に形成されて、
ロアプレート30の背片36の車両横方向外面に、背片
36の周部を残して配置されている。アッパプレート3
2の車両後端部は、背片36に当接されスポット溶接で
固着された取付部31とされ、残部は、折り曲げられて
ロアプレート30の背片36の車両横方向外面と離間さ
れ、車両前方に延びる受圧部44とされる(図6)。ま
た、受圧部44の車両前後方向中央部では、上下両端縁
にそれぞれ、凸部48が一体に突出形成され、各凸部4
8の突出先端は、ロアプレート30の上下端に距離L1
だけ到らない位置までそれぞれ延びている(図5)。
【0020】アッパプレート32の受圧部44に、車両
横方向外方から衝撃荷重が掛かると、受圧部44は、主
に、取付部31との基端を回動中心として回動するよう
な弾性変形を伴って、ロアプレート30の背片36と平
行な原形状位置(図6に実線で示す)から、背片36に
向けて近接移動される(図6に鎖線で示す)。衝撃荷重
が取り除かれると、弾性復原力で、受圧部44は、原形
状方向に復帰変形される。
【0021】メンブレンスイッチ34は、ロアプレート
30に取付けられ、図5に示すように、車両上下方向を
長手方向とする長板状に形成されて、ロアプレート30
の背片36とアッパプレート32の受圧部44との間を
挿通されている。メンブレンスイッチ34の上下各端部
は、受圧部44の各凸部48と対向位置されるととも
に、ロアプレート30の上下端から上下外方に長くそれ
ぞれ延出されている。各凸部48を介してその車両前後
側には、ロアプレート30の背片36に、合計4個の爪
片50がL字型に立ち起こされ、各爪片50に対応位置
するメンブレンスイッチ34の車両前後方向両端部がそ
れら爪片50によって係止されて、メンブレンスイッチ
34の取付けがなされる。ここで、各爪片50は、凸部
48を介してその車両前後側に位置されているので、ア
ッパプレート32の受圧部44の移動に際して邪魔とな
らず、また、アッパプレート32をロアプレート30に
取付けた後でも、爪片50によるメンブレンスイッチ3
4の取付け作業が容易である。
【0022】なお、メンブレンスイッチ34は、図示を
省略するが、りん青銅製の一対の電極が合成樹脂製のイ
ンシュレータを介して、車両横方向に離間配置されて、
これらがポリエステル等の合成樹脂製の絶縁性のケーシ
ング内に収容され、そして、ケーシングの車両横方向外
面には、アクチュエータ52が固着されている。アクチ
ュエータ52は、図5に示すように、車両上下方向を長
手方向とする角棒状に形成され、メンブレンスイッチ3
4の車両前後方向中央に位置されている。アクチュエー
タ52の上下各端部は、各凸部48の先端から上下外方
に距離L2だけそれぞれ突出されるとともに、ロアプレ
ート30の上下端からも上下外方に距離L3だけそれぞ
れ突出されている。
【0023】アッパプレート32の受圧部44が弾性変
形を伴ってロアプレート30の背片36に向けて近接移
動されると、アクチュエータ52は車両横方向内方に押
圧される。これにより、メンブレンスイッチ34のケー
シングが圧縮されて、電極が接触し、メンブレンスイッ
チ34の上端からL字型に突出された端子片54を介し
て、エアバッグ装置側に電気信号が出力される。アッパ
プレート32が復帰移動されると、アクチュエータ52
への押圧がなくなり、アクチュエータ52を含めメンブ
レンスイッチ32を構成する電極、インシュレータ、ケ
ーシングは原形状に復帰され、メンブレンスイッチ32
は全体として原形状を再び得る。
【0024】プライマリセンサ28は、低荷重下で作動
するように設定されているが、複数のプライマリセンサ
28のうちの1個のプライマリセンサ28が作動して
も、他のプライマリセンサ28を含めて全てのプライマ
リセンサ28が作動しないと、エアバッグ装置は作動し
ないようになっている。従って、1個のプライマリセン
サ28だけが作動したような場合には、そのプライマリ
センサ28は、荷重が取り除かれれば、その作動を止
め、以後の衝突に備えることになる。
【0025】上記のセカンダリセンサ16は、高荷重下
で作動してエアバッグ装置を作動させるのに対し、プラ
イマリセンサ28は、低荷重下で作動し、しかも、所定
個数、例えば2個以上のプライマリセンサ28が作動し
ないと、エアバッグ装置を作動させないようにしている
が、これは、種々の衝撃形態に対応させたものである。
例えば、衝撃荷重が扉12に分散して掛かる場合、その
衝撃荷重が、部分的には、セカンダリセンサ16を作動
させるような高荷重ではないが、全体としてはエアバッ
グ装置を作動させる必要のある荷重であるときには、所
定個数、例えば2個以上のプライマリセンサ28が作動
することによって、エアバッグ装置が作動する。
【0026】逆に、衝撃荷重が扉12のある部位に集中
して掛かる場合、その衝撃荷重が、エアバッグ装置を作
動させる必要のある高荷重であれば、プライマリセンサ
28の作動、非作動にかかわらず、セカンダリセンサ1
6が作動してエアバッグ装置が作動する。
【0027】受圧部44の車両前方端部には、受圧部4
4と一体移動する一対の延出片62が設けられている。
各延出片62はそれぞれ、受圧部44の上下端部から上
下方向に一旦延びた後に車両横方向内方に向けて折り曲
げ形成されて対向され、上記対向片38の3つの分割片
のうちの車両前方の分割片64の外側に沿って対向配置
されている。図4に示すように、上下で対向する各分割
片64の先端部には、外側にくの字型に屈曲されたくの
字部66が形成されるとともに、これに対応して、各延
出片62の先端部にも、外側にくの字型に屈曲された対
応くの字部68が形成されている。くの字部66と、対
応くの字部68とは、復帰手段を構成する。
【0028】両延出片62は、弾性復原力によって、受
圧部44との基端を回動中心として、対応くの字部68
が互いに近接する方向に回動付勢されている。通常は、
図4に示すように、くの字部66の車両横方向内方斜面
部位72が、対応くの字部68の車両横方向内方斜面部
位70に当接してその車両横方向内方斜面部位70を延
出片62の弾性復原力(回動付勢力)に抗して押圧し、
両延出片62は、水平に位置されるとともに、対応くの
字部68の車両横方向外方斜面部位74と、くの字部6
6の車両横方向外方斜面部位76とは大きく離間されて
いる。
【0029】受圧部44がロアプレート30の背片36
に近接移動(メンブレンスイッチ作動方向に移動)され
ると、図7に示すように、各延出片62は、車両横方向
内方に一体移動されるとともに、延出片62の弾性復原
力に基づき、対応くの字部68の車両横方向内方斜面部
位70が、くの字部66の車両横方向内方斜面部位72
を摺接して下る。これにより、延出片62は、水平位置
から傾斜されて位置される。この際、対応くの字部68
の車両横方向外方斜面部位74は、くの字部66の車両
横方向外方斜面部位76と近接される。
【0030】受圧部44が復帰移動されると、各延出片
62は、車両横方向外方に一体移動されるとともに、延
出片62の弾性復原力に抗して、対応くの字部68の車
両横方向内方斜面部位70が、くの字部66の車両横方
向内方斜面部位72を摺接して昇り、延出片62は、再
び水平位置を得る(図4)。
【0031】次に上記実施例の作用を説明する。まず、
車両の扉12に車両横方向外方から他の車両が衝突した
場合には、衝撃荷重が発生してアッパプレート32の受
圧部44が押圧される。そして、受圧部44は、弾性変
形を伴ってスイッチ部材作動方向への移動を開始する。
受圧部44の受ける押圧力が上昇するのに従い、受圧部
44はメンブレンスイッチ作動方向に移動量を増す。そ
して、受圧部44の受ける押圧力がメンブレンスイッチ
34を作動開始させるのに要する作動開始荷重に達する
と、メンブレンスイッチ34は作動を開始する。
【0032】衝撃荷重の消失過程では、受圧部44の受
ける押圧力が減少するのに従い、受圧部44は復帰移動
されることになる。
【0033】ここで、受圧部44が復帰移動される際に
は、各延出片62は、車両横方向外方に一体移動される
とともに、延出片62の弾性復帰力に抗して、対応くの
字部68の車両横方向内方斜面部位70が、くの字部6
6の車両横方向内方斜面部位72を摺接して昇ることを
要するので、受圧部44には、受圧部44の復帰移動に
対する抵抗が付与される。しかも、受圧部44のメンブ
レンスイッチ作動方向の移動量が大きくなるのに従い、
すなわち、受圧部44の受ける押圧力が減少を始める前
の受圧部44のスイッチ部材作動方向への移動量が大き
ければ大きい程、対応くの字部68の車両横方向内方斜
面部位70がくの字部66の車両横方向内方斜面部位7
2を摺接して下る量(延出片62の弾性復帰方向への移
動量)が大きくなって、対応くの字部68の車両横方向
内方斜面部位70をくの字部66の車両横方向内方斜面
部位72に摺接させて昇らせるには、延出片62の弾性
復帰力に対抗すべく大きな対抗力が必要となり、受圧部
44の復帰移動に対する抵抗力が増大される。
【0034】この受圧部44の復帰移動に対する抵抗に
よれば、受圧部44の復帰移動が遅れ、受圧部44の受
ける押圧力が作動開始荷重を下回っても、受圧部44の
メンブレンスイッチ34の作動に要する受圧部44の位
置が維持され、メンブレンスイッチ34の作動が続く。
そして、受圧部44は、メンブレンスイッチ34を作動
終了させる位置に復帰される。
【0035】これにより、別途、制御回路を設けること
なく簡単な構造で、メンブレンスイッチ34の作動時間
が長くなり、エアバッグ装置側への電気信号の出力時間
も長くなって、エアバッグ装置を作動させるのに十分な
時間が得られる。また、その電気信号が、真に衝突によ
るものか、あるいは単に電気的ノイズによるものかの区
別が容易となる。従い、衝撃の検出にあたって、信頼性
の高い作動が得られる。
【0036】本実施例では、プライマリセンサ28は、
複数個設けられ、そのうちの所定個数、例えば2個以上
のプライマリセンサ28が作動した場合に、エアバッグ
装置が作動するようになっている。この際、メンブレン
スイッチ34が必ずしも同時に作動開始するとは限らな
い。そこで、プライマリセンサ28の作動時間が長くな
れば、各プライマリセンサ28が同時に作動開始しなく
ても、各プライマリセンサ28の作動時間の重なる時間
が長く得られて、衝撃の検出にあたり、作動の信頼性が
向上される。
【0037】なお、アッパプレート32の受圧部44
は、この受圧部44がこの車両上下方向全寸法のいずれ
の位置で押圧されても、ロアプレート30の背片36に
向けて移動が可能でる。しかも、受圧部44の車両上下
方向端縁には車両上下方向に凸部48が突出形成されて
いる。他の車両が扉に車両横方向外方から衝突する場
合、他の車両のうちの扉に先に当接する部位は、通常バ
ンパの部位となるが、そのバンパの高さがプライマリセ
ンサ26の装着高さと異なると、アッパプレート32の
受圧部44には、図4に示すように、車両横方向と車両
上下方向との間の斜め方向(矢印A、Bで示す)から衝
撃荷重が作用することになる。このとき、その斜め方向
からの衝撃荷重は、受圧部44の車両上下方向端部が受
ける。すなわち、斜め上方(矢印A)からの衝撃荷重
は、受圧部44の上端部が受け、斜め下方(矢印B)か
らの衝撃荷重は、受圧部44の下端部で受ける。その車
両上下方向端部では、受圧部44の移動が可能となると
ともに、受圧部44は、この凸部48によって剛性が弱
められてその弾性変形が容易となり、衝撃荷重の作用方
向が上記斜めの方向であっても、衝撃荷重が真横(矢印
Cで示す)から受圧部44に作用する場合と同等に、受
圧部44に所定の弾性変形を生じさせることができる。
そして、メンブレンスイッチ34のアクチュエータ52
が受圧部44の凸部48より上下外方に延出されている
ので、受圧部44の車両横方向端部での弾性変形によっ
て、アクチュエータ52が確実に押圧され、メンブレン
スイッチ34が的確に作動される。
【0038】このように、受圧部44に対する衝撃荷重
の作用方向が異なっても、同等の大きさの衝撃荷重でメ
ンブレンスイッチ34が作動する。従って、衝撃検出装
置を作動させるのに衝撃荷重の作用方向が広い範囲に亘
って許容される。
【0039】実験的には、衝撃荷重の作用方向が、矢印
Cで示す水平方向から上下に45°の範囲にある場合に
は、極めて良好な結果が得られた。
【0040】また、受圧部44の上下端部によってアク
チュエータ52が押圧される際、ロアセンサ30の背片
36と対向片38との折曲部40で、プライマリセンサ
28が屈曲されても、折曲部40は、円弧状に形成され
ているので、プライマリセンサ28は、その円弧状に沿
って屈曲され、原形状に復帰できない塑性変形の生ずる
のが阻止される。特に、メンブレンスイッチ34は軟弱
な素材で形成されている点で、有効的である。更に、ア
クチュエータ52がロアセンサ30の背片36の上下端
から上下外方に突出されているので、ロアプレート30
の背片36と対向片38との折曲部40でメンブレンス
イッチ34の屈曲されるのが抑制される。
【0041】次に、第2実施例を図8乃至図10に基づ
き説明する。本実施例のプライマリセンサ100では、
図9及び図10に示すように、ロアプレート102の対
向片101(図10)を3つの分割片に分割して車両前
方に得られる分割片104の先端部が外側に垂直に屈曲
されて支片106とされるとともに、アッパプレート1
08の延出片110の先端部が外側に垂直に屈曲されて
支片112とされ、支片112は支片106と離間して
対向されている。
【0042】支片112には、復帰手段を構成する吸盤
114が取付けられている。吸盤114は、頭部116
と吸盤本体118との間に首部120が形成されて構成
され、首部120が支片112に穿孔された取付け孔1
22に嵌合され、頭部116と吸盤本体118との間に
支片112が挟持されるようにして吸盤114の取付け
がなされる。なお、図9中の124は、取付け孔122
と連通され外部に開口された開溝であり、開溝124を
通って、吸盤114が取付け孔122へ導入される。
【0043】ここで、吸盤本体118は支片106と対
面され、通常は、吸盤本体118と被吸着部106とは
距離L4で離間されている。アッパプレート108の受
圧部44がメンブレンスイッチ作動方向に移動し、延出
片110が一体移動すると、吸盤本体118は、車両横
方向内方に移動して、支片106に当接し、そして、支
片106に吸着される。
【0044】受圧部44が復帰移動されて延出片110
が一体移動するのに従い、吸盤本体118は、車両横方
向外方に移動し、支片106から離れる。
【0045】ここで、受圧部44が復帰移動される際に
は、吸盤本体118は、その吸着力に抗して被吸着部1
06から離れるので、受圧部44には、受圧部44の復
帰移動に対する抵抗が付与される。しかも、受圧部44
のメンブレンスイッチ作動方向の移動量が大きくなるの
に従い、すなわち、受圧部44の受ける押圧力が減少を
始める前の受圧部44のスイッチ部材作動方向への移動
量が大きければ大きい程、支片112が支片106によ
り近接するので、吸盤本体118の吸着力が大きくなっ
て、吸盤本体118を支片106から離すのには、吸着
力に対抗すべく大きな対抗力が必要となり、受圧部44
の復帰移動に対する抵抗力が増大される。
【0046】この受圧部44の復帰移動に対する抵抗に
よって、上記第1実施例と同様に、受圧部44の復帰移
動が遅れ、メンブレンスイッチ34の作動時間が長くな
る。
【0047】なお、受圧部44が押圧力を受けない状態
では、吸盤本体118と支片106とは距離L4で離間
されているが、これは、吸着力を完全になくして、押圧
部が原形状に確実に保持されるようになっている。
【0048】また、受圧部44の復帰移動の際の抵抗を
コントロールするために、例えば吸盤本体118のゴム
壁に微小孔を設け、この微小孔から吸盤本体118内に
空気をわずかづつ流入させるようにすることもできる。
【0049】更に、吸盤本体118をアッパプレート1
08の延出片110側に設けたが、ロアプレート30の
分割片104側に設けてもよいものであり、更に、吸盤
114の替わりに、一対の磁石を設けてもよい。
【0050】これは、図示は省略するが、延出片110
の支片112と分割片104の支片106とに、異なる
磁極を対面させた磁石がそれぞれ固着されて、それら磁
石によって復帰手段が構成されるものである。これによ
れば、受圧部44のメンブレンスイッチ作動方向への移
動に伴い、支片112が支片106に向けて近接移動す
ることによって、磁石間で吸引力が得られ、この吸引力
によって、受圧部44の復帰移動に対する抵抗が生ず
る。この吸引力も、受圧部44のメンブレンスイッチ作
動方向の移動量が大きくなるのに従い、すなわち、受圧
部44の受ける押圧力が減少を始める前の受圧部44の
スイッチ部材作動方向への移動量が大きければ大きい
程、支片112が支片106により近接して、吸引力が
大きくなる。この際、両磁石は、支片112が支片10
6に向けて最も近接移動する位置で、接触しないのがよ
く、これによれば、接触することにより吸引力が過大と
なってしまうことを阻止し、受圧部44の復帰移動が確
実となる。
【0051】これによって、受圧部44の復帰移動が遅
れ、メンブレンスイッチ34の作動時間が長くなるの
は、上記第1実施例と同様である。
【0052】更に、図示は省略するが、分割片104の
支片106にはゴム材が設けられ、また、延出片110
はその先端部を屈曲させることなくストレートに延出さ
れ、延出片110のストレートな先端部が、分割片10
4の支片106への近接移動によって、ゴム材に形成さ
れ底に向かって狭くなるようにテーパー状に形成された
穴に入り込むことにより、延出片とゴム材との間で、ダ
ンピング抵抗が生じ、このダンピング抵抗が、受圧部4
4の復帰移動に対する抵抗となるものも可能である。こ
のように構成された復帰手段によっても、受圧部44の
メンブレンスイッチ作動方向の移動量が大きくなるのに
従い、すなわち、受圧部44の受ける押圧力が減少を始
める前の受圧部44のスイッチ部材作動方向への移動量
が大きければ大きい程、延出片110のストレートな先
端部が、ゴム材の穴に入り込む量が大きくなり、ダンピ
ング抵抗が増し、上記第1実施例と同様な作用効果が得
られ、受圧部44の復帰移動が遅れ、メンブレンスイッ
チ34の作動時間が長くなる。
【0053】なお、復帰手段としては、それら以外に、
種々のものが可能である。本考案は、上記各実施例に限
定されるものではなく、種々変更可能である。例えば、
上記各実施例では、車両の側方衝突の際に、乗員保護装
置としてのエアバッグ装置を作動させるための衝撃検出
装置について説明したが、衝撃検出装置は、車両の側方
衝突に限らず、また、エアバッグ装置は、衝撃検出装置
を設けた扉内に取付けたものに限らず、運転席用、助手
席用のものであってもよく、更には、エアバッグ装置に
限らず、車両急減速時にウエビングを巻き取るプリロー
ダ等のその他の乗員保護装置や、乗員保護装置以外のも
のを作動させるためであってもよい。従って、低荷重用
に限定されず、また、複数個設けずに、単一であって
も、適用可能である。
【0054】また、上記各実施例では、アッパプレート
32、108が、受圧部44に凸部48を突出形成して
構成されているが、アッパプレート32、108の形状
は、そのような形状に限定されない。
【0055】
【考案の効果】以上のように構成したので、本考案に係
る衝撃検出装置によれば、簡単な構造でスイッチ部材の
作動時間が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る衝撃検出装置の斜視
図である。
【図2】第1実施例に係る衝撃検出装置を車両の扉内に
おいて示す、車両後方から見た図である。
【図3】第1実施例に係る衝撃検出装置を車両の扉内に
おいて示す、車両上方から見た図である。
【図4】第1実施例に係る衝撃検出装置を車両前方から
見た図である。
【図5】第1実施例に係る衝撃検出装置を車両横方向外
方から見た図である。
【図6】第1実施例に係る衝撃検出装置を車両下方から
見た図である。
【図7】図4において、衝撃検出装置の作動状態を示す
図である。
【図8】本考案の第2実施例に係る衝撃検出装置を車両
前方から見た図である。
【図9】第2実施例に係る衝撃検出装置を車両横方向外
方から見た図である。
【図10】第2実施例に係る衝撃検出装置を車両下方か
ら見た図である。
【符号の説明】
30 ロアプレート(プレート) 32 アッパプレート(プレート) 34 メンブレンスイッチ(スイッチ) 62 延出片 64 分割片(片部材) 70 内方斜面部位(斜面部位) 72 内方斜面部位(斜面部位)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 堀場 保 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番 地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)考案者 塩田 誠 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)考案者 深津 友之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−78749(JP,A) 実開 平4−126170(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60R 21/32 B60R 21/00 610 G01P 15/00

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚のプレートの間にスイッチを配置
    し、前記2枚のプレートの間隔を相対的に接近するよう
    移動させる力によって前記スイッチを作動するようにし
    た衝撃検出装置であって、 前記一方のプレートから延出された片部材の斜面部位に
    対し、前記他方のプレートから延出された延出片の斜面
    部位を弾性的に押圧するよう付勢しながら摺接可能に接
    触させるとともに、前記2枚のプレートが相対的に接近
    した後に離間する復帰移動時に、前記片部材の斜面部位
    と前記延出片の斜面部位とが相互に弾性的に圧接されて
    いる付勢力に抗する方向に相対的に移動されながら摺接
    されるときの摩擦力によって前記2枚のプレートの離間
    動作を遅延させ前記スイッチの作動時間を延長させるこ
    とを特徴とする衝撃検出装置。
JP1992081214U 1992-11-25 1992-11-25 衝撃検出装置 Expired - Lifetime JP2594245Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992081214U JP2594245Y2 (ja) 1992-11-25 1992-11-25 衝撃検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992081214U JP2594245Y2 (ja) 1992-11-25 1992-11-25 衝撃検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0642463U JPH0642463U (ja) 1994-06-07
JP2594245Y2 true JP2594245Y2 (ja) 1999-04-26

Family

ID=13740237

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992081214U Expired - Lifetime JP2594245Y2 (ja) 1992-11-25 1992-11-25 衝撃検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2594245Y2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2974380B2 (ja) * 1990-07-19 1999-11-10 マツダ株式会社 車体側部の衝突エネルギ吸収構造
JPH04126170U (ja) * 1991-05-02 1992-11-17 センサー・テクノロジー株式会社 衝突センサ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0642463U (ja) 1994-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6422594B2 (en) Airbag apparatus
US4398764A (en) Air balance panel for vehicles
US20100026283A1 (en) Position detecting device, and seat position detecting device of vehicle
US6767029B2 (en) Runner for a vehicle seat and a system for a vehicle including a seat equipped with such a runner
US11034319B2 (en) Air bag module
JPH03182025A (ja) 速度変化感知装置
US6908102B2 (en) Airbag apparatus
JP2594245Y2 (ja) 衝撃検出装置
JP2000131157A (ja) 感圧センサ
US5141193A (en) Mounting system for a deceleration sensor
JP2588886Y2 (ja) 衝撃検出装置
EP0827878A2 (en) Steering wheel assembly
JP2583835Y2 (ja) 乗員保護装置用センサ
JPH05563U (ja) 乗員保護装置用センサ
JP2001030871A (ja) 乗員保護装置のサテライトセンサ取付構造
JPH04257748A (ja) 衝突検知装置
JPH051628U (ja) 乗員保護装置用センサ
US3771370A (en) Sensor for a positive or negative acceleration responsive switch
KR100387825B1 (ko) 에어백 충돌 감지센서
JPH1038908A (ja) 衝突検知センサ
JPH05564U (ja) 乗員保護装置用センサ
KR200158459Y1 (ko) 자동차의 장애물 감지장치
JPH078922U (ja) スイッチ
JPH10177035A (ja) 加速度検知センサ
JP2006082778A (ja) 衝突検出装置