JP2593898B2 - 半導体素子 - Google Patents

半導体素子

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JP2593898B2
JP2593898B2 JP62301684A JP30168487A JP2593898B2 JP 2593898 B2 JP2593898 B2 JP 2593898B2 JP 62301684 A JP62301684 A JP 62301684A JP 30168487 A JP30168487 A JP 30168487A JP 2593898 B2 JP2593898 B2 JP 2593898B2
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英章 中幡
貴浩 今井
直治 藤森
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/02Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/12Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by the materials of which they are formed
    • H01L29/16Semiconductor bodies ; Multistep manufacturing processes therefor characterised by the materials of which they are formed including, apart from doping materials or other impurities, only elements of Group IV of the Periodic Table
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ダイヤモンドを主要な材料とする半導体素
子に関する。
[従来の技術] 現在、半導体材料として用いられているのは主として
Siである。半導体市場の主流である論理回路や半導体メ
モリーなどの集積回路を構成している半導体デバイスに
Siが用いられている。半導体デバイスの中で半導体メモ
リーには、集積化の容易なMOS型電界効果トランジスタ
が用いられ、高速性を要求される論理演算子にはバイポ
ーラ型トランジスタが用いられている。
これら以外にもアナログICなど多くの電子部品におい
てSiが用いられている。また、GaAsやInPなどの化合物
半導体は光学デバイス、超高速ICのような限定された用
途に向けて開発が進んでいる。
しかし、Siは200℃以上、GaAsは300℃以上の高温では
使用できないという問題がある。これは、バンドギャッ
プがSiで1.1eV、GaAsで1.5eVと小さいために、Siは200
℃以上、GaAsは300℃以上で真性領域に入り、キャリア
密度が増大してしまうためである。
ところで、集積回路の集積度は近年ますます高まる傾
向にあるが、それに伴って、素子の熱発生の割合も高ま
り、これは回路の誤動作の原因となるため、放熱の手段
も問題になってきている。
以上のことを解決するため、ダイヤモンドを用いて耐
熱性、放熱性に優れた半導体素子を製造することが提案
されている(特開昭59−213126号公報及び特開昭59−20
8821号公報参照)。ダイヤモンドは、バンドギャップが
5.5eVと大きいため、真性領域に相当する温度領域は、
ダイヤモンドが熱的に安定な1400℃以下には存在しな
い。また化学的にも非常に安定である。よって、ダイヤ
モンドで作製したデバイスは高温での動作が可能とな
り、耐環境性の優れたものとなる。また、ダイヤモンド
の熱伝導率は20[W/cm・K]とSiの10倍以上であり、放
熱性にも優れている。さらに、ダイヤモンドはキャリア
の移動度が大きい(電子移動度:2000[cm2/V・秒]、ホ
ール移動度:2100[cm2/V・秒]at300K)。誘電率が小さ
い(K=5.5)、破壊電界が大きい(EB=5×106V/cm)
などの特徴を有しており、高周波で大電力用のデバイス
を作製することができる可能性がある。
半導体素子の動作層として働くダイヤモンド薄膜単結
晶層は、気相合成法によってダイヤモンド単結晶基板の
上にエピタキシャル成長させることができる。この際
に、適当な不純物をドーピングすることによってP型半
導体又はN型半導体のいずれかを形成することが可能で
ある。
しかし、ダイヤモンドエピタキシャル層の電気的特性
は、その結晶性に大きく左右される。欠陥などが存在
し、結晶性の悪い場合には、キャリアの移動度は小さく
なり、欠陥により半導体素子の動作が阻害される。
PN接合、ショットキー接合又はMIS構造を形成するに
あたって、ダイヤモンド層の結晶性が悪く欠陥の多い場
合や、PN接合でのP型ダイヤモンド層とN型ダイヤモン
ド層を積層した時の界面の凹凸、ショットキー接合での
半導体タイヤモンド層と金属層の界面の凹凸、又はMIS
構造での半導体ダイヤモンド層と絶縁体ダイヤモンド層
の界面の凹凸が激しく界面準位の多い場合などには、良
好なPN接合、ショットキー接合又はMIS構造が形成でき
ないことがある。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、表面平担性、結晶性の優れたダイヤ
モンドエピタキシャル層を用いて良好な電気的特性を有
した半導体素子を形成することにある。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、ダイヤモンド単結晶の(100)面に対して1
0゜を越えない角度を持つ研磨された少なくとも1つの
面を有するダイヤモンド単結晶を基板として該面上に気
相成長法により成長させたダイヤモンドエピタキシャル
層及び少なくとも1つの金属電極を有する半導体素子で
あって、基板となるダイヤモンド単結晶が、Si又はGaAs
基板上にSiC層をバッファ層としてヘテロピタキシャル
成長させたダイヤモンド単結晶膜であることを特徴とす
る半導体素子を提供する。
さらに本発明は、ダイヤモンド単結晶の(100)面に
対して10゜を越えない角度を持つ研磨された少なくとも
1つの面を有するダイヤモンド単結晶を基板として該面
上に気相成長法により成長させたP型またはN型の半導
体ダイヤモンドエピタキシャル層、絶縁層及び少なくと
も1つの金属電極を有するMIS構造の半導体素子であっ
て、MIS構造の絶縁層が、SiO2,Si3N4またはAl2O3からな
ることを特徴とする半導体素子を提供する。
本発明においては、ダイヤモンド単結晶層をエピタキ
シャル成長させるに際して、ダイヤモンド単結晶の(10
0)面に対して10゜を越えない角度を持つ研磨された面
を用いる。
発明者らは、ダイヤモンドエピタキシャル層を成長さ
せる際に、基板として、ダイヤモンド単結晶の(100)
面を用いた時の方が、(110)面又は(111)面などを用
いた時よりも成長層の結晶性が優れており、キャリアの
移動度が大きいことを見出した。また、成長層表面のモ
フォロジーも平坦性に優れていることを見出した。これ
らのことは、デバイスを良好に動作させる上で重要なこ
とである。
(100)面を基板に用いた時には、この様な心配がな
く、良好に動作する半導体デバイスを作製することがで
きる。
(111)面を用いた場合には(100)面の場合に結晶性
はほぼ匹敵しているが平坦性は(100)面の場合よりは
劣る。また(111)面は、面の研磨が困難であるという
点でも(100)面より好ましくない。
ダイヤモンドエピタキシャル層を成長させる面は、研
磨精度等から(100)面に対して10゜を越えない角度で
傾いていており、更に好ましくは5゜を越えない角度で
傾いている。ダイヤモンドエピタキシャル層を成長させ
る面は、丁度(100)面であることが最も好ましい。
ダイヤモンド単結晶基板は、天然ダイヤモンド、ある
いは超高圧下又は気相中で合成されたダイヤモンド単結
晶である。あるいは、ダイヤモンド単結晶基板は、Si又
はGaAs基板上にSiC層をバッファ層としてヘテロエピタ
キシャル成長させたダイヤモンド単結晶膜であってもよ
い。
ダイヤモンド層を成長させる気相合成法としては、
1)熱電子放射材を加熱して原料ガスを活性化する方
法、2)直流、高周波又はマイクロ波電界による放電を
利用する方法、3)イオン衝撃を利用する方法、4)光
によりガス分子を分解せしめる方法があるが、いずれを
用いても良好なダイヤモンドエピタキシャル層が得られ
る。
金属電極の材料は、半導体素子において通常に用いら
れる金属電極の材料のいずれであってもよい。
本発明の半導体素子は、通常、半導体ダイヤモンドの
少なくとも1つのPN接合を有するか、あるいは半導体ダ
イヤモンドと金属の少なくとも1つのショットキー接合
を有するか、あるいはMIS構造を有する。MIS構造におい
ては、絶縁層は、ダイヤモンド単結晶から成っていても
よく、あるいはSiO2、Si3N4又はAl2O3から成っていても
よい。
[発明の効果] 本発明の半導体素子は耐熱性及び耐環境性に優れてお
り、自動車のエンジンルーム、原子炉及び人工衛星など
の過酷な環境下で使用できる。
本発明の半導体素子は、例えば、ダイヤモンドの熱伝
導率の良好さから高集積化が容易であるので、耐熱性高
速論理素子及び高周波大出力素子などとして有用であ
る。
[実施例] 以下に本発明の実施例を示す。
実施例1 第1図に示したような手順により、ダイヤモンド単結
晶の(100)面上にダイヤモンドから成るMIS型電界効果
トランジスタを作製した。
(i)3×2×1mmのIb型人工単結晶ダイヤモンド基板1
1の上に公知のマイクロ波プラズマCVD法で厚さ0.4μm
のBドープP型ダイヤモンド薄膜層12を形成した。この
時の基板の成長面は(100)面に対して0.5゜以内であっ
た。
(合成条件:マイクロ波パワー=350W、反応圧力=30To
rr、反応ガス=CH4(0.5%)+B2H6(0.00005%)+H2
(残)) (ii)CVD法で厚さ50nmのSiO2薄膜層13を形成した。
(iii)SiO2層の一部にCrをマスク14として蒸着し、マ
スクで覆われていないダイヤモンド薄膜層12、およびSi
O2薄膜層13を深さ150nmでエッチングした。
(iv)マスク14を王水で除去した。
(v)Au/Mo/Tiの3層電極を蒸着後、一部エッチングを
行いソース、ゲート、ドレインのそれぞれに金属電極1
5,16,17を形成した。
このようにして作製したMIS型電界効果トランジスタ
の特性を測定したところ800℃でもトランジスタ動作を
示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の半導体素子の製造の一例を示す断面
図である。 11……基板、 12……ダイヤモンド層、 14……マスク、13……SiO2薄膜層 15,16,17……金属電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−213126(JP,A) 特開 昭59−137396(JP,A) 特開 昭63−224225(JP,A) 特開 平1−246867(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダイヤモンド単結晶の(100)面に対して1
    0゜を越えない角度を持つ研磨された少なくとも1つの
    面を有するダイヤモンド単結晶を基板として該面上に気
    相成長法により成長させたダイヤモンドエピタキシャル
    層及び少なくとも1つの金属電極を有する半導体素子で
    あって、基板となるダイヤモンド単結晶が、Si又はGaAs
    基板上にSiC層をバッファ層としてヘテロピタキシャル
    成長させたダイヤモンド単結晶膜であることを特徴とす
    る半導体素子。
  2. 【請求項2】ダイヤモンド単結晶の(100)面に対して1
    0゜を越えない角度を持つ研磨された少なくとも1つの
    面を有するダイヤモンド単結晶を基板として該面上に気
    相成長法により成長させたP型またはN型の半導体ダイ
    ヤモンドエピタキシャル層、絶縁層及び少なくとも1つ
    の金属電極を有するMIS構造の半導体素子であって、MIS
    構造の絶縁層が、SiO2,Si3N4またはAl2O3からなること
    を特徴とする半導体素子。
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