JP2593865Y2 - 微分干渉顕微鏡 - Google Patents

微分干渉顕微鏡

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JP2593865Y2
JP2593865Y2 JP1993006872U JP687293U JP2593865Y2 JP 2593865 Y2 JP2593865 Y2 JP 2593865Y2 JP 1993006872 U JP1993006872 U JP 1993006872U JP 687293 U JP687293 U JP 687293U JP 2593865 Y2 JP2593865 Y2 JP 2593865Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、干渉色あるいは明暗の
コントラストによって被検物表面の微小な凹凸を観察す
る微分干渉顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、顕微鏡観察の分野では、被検物表
面の微小な凹凸を確認できる微分干渉観察法が知られて
いる。
【0003】この微分干渉観察法は、ポラライザを通り
直線偏光された照明光を一軸性の複屈折物質より成る組
合わせプリズムにより二光束に分離して被検物に照射
し、被検物よりの観察光を同様のプリズムにより結合さ
せた後、アナライザで干渉させることにより、被検物の
微小な凹凸による光路差を光の干渉色として観察する手
法である。また、落射照明による微分干渉観察では、照
明光の二光束分割と、観察光の結合とを一つの組合わせ
プリズムで行う。
【0004】微分干渉観察法として最も一般的なノマル
スキー型の微分干渉法では、ノマルスキープリズムを通
過した二つの光線が角度を持っており、該光線がある一
点で交わる。この交点はローカライズ面と呼ばれる。ま
た、落射ノマルスキー微分干渉法では、前述のように照
明光を分離したプリズムで観察光を結合させなければな
らないため、ノマルスキープリズムのローカライズ面を
対物レンズの後側焦点面に一致させている。このとき、
両者がズレていると干渉色にムラを生じて良好な観察を
行えない。
【0005】また、顕微鏡観察では、一般的に倍率によ
って対物レンズの後側焦点距離が異なるので、対物レン
ズを変換する毎にノマルスキープリズムのローカライズ
面を対物レンズの後側焦点面に合わせる必要がある。
【0006】このため、実開平4−59815号公報に
示されているような構成のものが考えられている。図8
は係る顕微鏡のノマルスキープリズムの駆動機構を示す
断面図である。この駆動機構は、複数の対物レンズ10
1が取り付けられたレボルバー102の下部に設けられ
たボックス103内に収納されている。ボックス103
はその中央下部にナット104が固設されており、当該
ナット104と螺合するように下部に雄ネジ105aが
形成され、かつ、上部に歯車105bが固設された保持
軸105がボックス上部に回転可能に軸支されている。
また、下部に歯車106aを有する調整ノブ106がボ
ックス103上部に回転可能に軸支され、歯車106a
が保持軸105の歯車105bに噛合されている。
【0007】また、さらに保持軸105を中心軸として
回転可能にターレット盤107が設けられ、かつ、この
ターレット盤107と保持軸105との間にミニチュア
ベアリング108を介在させている。ターレット盤10
7は光軸L上にノマルスキープリズム109を有してい
る。
【0008】すなわち、この駆動機構は、調整ノブ10
6の回転により、歯車105bを介して歯車106aの
回転力が伝達されて保持軸105を回転させ、保持軸1
05の下端の雄ネジ105aがナット104に螺合され
ていることにより、保持軸105の回転に伴ってターレ
ット盤107自体が昇降するように構成されている。
【0009】従って、この顕微鏡においては、前述した
駆動機構により、ノマルスキープリズム109を光軸方
向に移動可能とし、対物レンズ変換時にノマルスキープ
リズム位置が調整される。
【0010】一方、実公昭51−51242号公報及び
実開平4−107212号公報に示されるように対物レ
ンズ毎にローカライズ位置を合わせて設計されたノマル
スキープリズムを使用することも考えられている。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、実開平
4−59815号公報に示されるような微分干渉顕微鏡
では、ノマルスキープリズム位置を調整する場合、操作
者が対物レンズ101の変換毎に像を見ながら干渉ムラ
が無くなるように調整ノブ106を回転させながら光軸
上のノマルスキープリズム位置を微調整しなければなら
ないため、標本の観察倍率毎に、煩わしい微調整操作を
行う問題がある。
【0012】また、このように対物レンズ101毎に微
調整を伴う顕微鏡は、前述した通りに機構が複雑であ
り、かつ、調整ノブ106の回転操作により、歯車10
6a,105bを介してノマルスキープリズム109を
昇降させているので、操作性が極めて低いという問題が
ある。
【0013】一方、対物レンズ毎に対応して設計された
ノマルスキープリズムを使用する方式では、微調整の煩
わしさは解消されるが、使用する対物レンズ毎にノマル
スキープリズムを設けるので、何本もの対物レンズを使
用する場合には高価なものとなる。
【0014】これらの問題を解決するには、倍率によっ
て異なる対物レンズの後側焦点面を各倍率の対物レンズ
間で一致させる必要がある。これにより、対物レンズを
変換し、倍率を変えても一つのノマルスキープリズムが
無調整で使用可能となる。しかし、長作動距離対物レン
ズでは、レンズ群が一般対物レンズより後方に位置する
ので、設計上、後側焦点面が後方に寄る問題がある。
【0015】従って、同種の対物レンズ間では、異なる
倍率でも後側焦点面が一致可能であるが、一般対物レン
ズと長作動対物レンズとの間では後側焦点面が一致不可
能である。
【0016】そのため、一般対物レンズと長作動対物レ
ンズを併用する場合、同種の対物レンズ間の倍率変換で
は一つのノマルスキープリズムを無調整で使用できる
が、一般対物レンズから長作動距離対物レンズへ、ある
いはその逆へ変換した場合には、ノマルスキープリズム
のローカライズ面を調整する必要がある。
【0017】本考案は上記実情を考慮してなされたもの
で、光分岐部材を簡単な操作で容易に光軸上の所定位置
に移動させることができ、装置の構成を簡素化して低廉
化を図ることができると共に、操作の簡易化を図ること
が可能な微分干渉顕微鏡を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案の微分干渉顕微鏡では、照明光を2分割して被
検物側に導くと共に、被検物よりの2分割光束を結合さ
せる一軸性結晶より成る光分岐部材を備え、該光分岐部
材で結合させた光束により微分干渉観察を行う微分干渉
顕微鏡において、光分岐部材を光軸方向の複数の位置に
切換移動可能に保持する分岐部材保持手段を設けたもの
である。ここで、特に請求項1に対応する光分岐部材保
持手段は、 前記光分岐部材を保持するプリズム枠と、
このプリズム枠を光軸と直交する方向に直線移動可能に
支持するユニット本体と、このユニット本体に回転可能
に支持されると共に一端が前記プリズム枠と係合し、当
該軸の回転に伴って前記プリズム枠を直線移動させる色
調整軸と、高さの異なる複数のプリズム枠支持部が形成
されたカム面を有し、このカム面で前記プリズム枠を光
軸方向に支持するカム部材と、このカム部材を移動させ
て前記プリズム枠を実際に支持するプリズム枠支持部を
選択することにより前記プリズム枠の光軸方向位置を切
り替えるレバーとを有している。 また、請求項2に対応
する光分岐部材保持手段は、前記光分岐部材を保持する
プリズム台と、このプリズム台を光軸方向に直線移動可
能に支持するスライド台と、このスライド台を光軸と直
交する方向に直線移動可能に支持するユニット本体と、
このユニット本体に回転可能に支持されると共に一端が
前記スライド台と係合し、当該軸の回転に伴って前記ス
ライド台を直線移動させる色調整軸と、前記スライド台
に回転可能に支持されると共に一端がプリズム台と係合
し、他端を操作することで前記プリズム台を上下動させ
る切換棒と、前記プリズム台のスライド台に対する光軸
方向位置を複数の位置に選択的に位置決めする係止機構
とを有している。
【0019】
【作用】従って、本考案の微分干渉顕微鏡においては、
光分岐部材保持手段では、光分岐部材が光軸方向の複数
の位置に切換移動可能に保持され、かつ、該光分岐部材
が光軸に対して垂直方向に移動可能に保持される。例え
ば、請求項1に対応する考案は、レバーの押し引き操作
により、カム部材を移動させてプリズム枠を実際に支持
するプリズム枠支持部を選択することによりプリズム枠
の光軸方向位置を切り替える。 また、請求項2に対応す
る考案は、切換棒の他端の上下操作により、プリズム台
を上下動させ、係止機構によりプリズム台のスライド台
に対する光軸方向位置を複数の位置に選択的に位置決め
する。
【0020】これにより、光分岐部材を簡単な操作で容
易に光軸上の所定位置に移動させることができるので、
装置の構成を簡素化して低廉化を図ることができると共
に、操作の簡易化を図ることができる。
【0021】
【実施例】以下、本考案の実施例に係るノマルスキー型
微分干渉顕微鏡について説明する。実施例の詳細を説明
する前に、図6を参照してノマルスキー型落射照明微分
干渉顕微鏡の基本的な光学系について述べる。このノマ
ルスキー型落射照明微分干渉顕微鏡においては、光源1
で発生する照明光が光軸上に設けられたポラライザ2に
よって直線偏光され、かつ、この直線偏光された光線が
顕微鏡の観察光軸上に配置されたハーフミラー3で反射
されてノマルスキープリズム4に入射する。
【0022】ノマルスキープリズム4は、くさび形の一
軸性結晶2枚から形成された光分岐部材であって、ポラ
ライザ2によって直線偏光された光線を二つの光線に分
離して各々角度を持たせて出射させると共に、該二つの
光線をローカライズ面5で交差させた後に夫々対物レン
ズ6に入射させる。
【0023】ここで、ローカライズ面5が対物レンズの
後側焦点面7に一致するようにノマルスキープリズム4
が配置されるため、対物レンズ6に入射された二つの光
線はわずかに横ズレした平行光線となって標本8に照射
される。
【0024】標本8で反射された二つの光線は再び対物
レンズ6を通り、後側焦点面7で交差して夫々ノマルス
キープリズム4に入射される。ノマルスキープリズム4
では前述とは逆に二つの光線が結合されて出射され、該
結合された光線はハーフミラー3を透過し、ハーフミラ
ー3の後段に配置されたアナライザ9に入射される。ア
ナライザ9はノマルスキープリズム4によって結合され
た二つの光線を干渉させるように作用する。
【0025】ここで、標本8の表面に微小な凹凸がある
と、二つの光線にわずかな光路差を生じるため、該二つ
の光線は、アナライザ9で干渉させられると、干渉色の
コントラストを生じる。なお、ノマルスキープリズム4
が光軸方向にズレていると、そのローカライズ面5と対
物レンズ6の後側焦点面7とが一致せず、干渉色のコン
トラストにムラが生じて良好な微分干渉像を得ることが
できない。
【0026】また、微分干渉像は良好であるが干渉色を
変えたい場合、ノマルスキープリズム4を光軸に垂直な
方向にズラすことにより、任意に干渉色を変化させるこ
とができる。次に、このような光学系を用いた微分干渉
顕微鏡の詳細を説明する。
【0027】図7は本考案の第1の実施例に係る微分干
渉顕微鏡の構成を示す外観図である。この微分干渉顕微
鏡は、顕微鏡上部に光源1を内蔵するランプハウス10
が設けられ、このランプハウス10に落射照明用投光管
11の一端が連結されている。落射照明用投光管11に
対し、ポラライザ2を有するポラライザスライダ12、
及びアナライザ9を有するアナライザスライダ13が前
述した光学系を構成するように挿入され、さらに図示し
ないハーフミラー3が内蔵されている。
【0028】また、レボルバユニット14は、落射照明
用投光管11の下方に配置され、かつ、ノマルスキープ
リズム4を有する分岐部材保持手段としてのノマルスキ
ーユニット15が光軸に対して垂直に挿入される。ま
た、レボルバユニット14は、ノマルスキーユニット1
4の下方に回転自在に設けられたレボルバ本体16を有
し、そのレボルバ本体16に複数の対物レンズ6が取り
付けられている。よって、レボルバユニット14は、レ
ボルバ本体16の回転により、光軸上の各対物レンズ6
を交換可能としている。ここで、この微分干渉顕微鏡に
光軸に垂直に挿入されるノマルスキーユニット15につ
いて図1乃至図3を用いて詳細に説明する。
【0029】図1乃至図3はノマルスキーユニット15
の構成を示す平面図又は側面図である。このノマルスキ
ーユニット15は、ユニット本体17が長方形に形成さ
れ、かつ、該ユニット本体17の中央部に光線の透過孔
17aが円形に形成され、この透過孔17aを閉塞しな
いように枠状に形成されたカムスライダ18をユニット
本体17の長手方向に摺動可能に保持している。なお、
ユニット本体17はその長手方向(以下、スライド方向
という)に沿って顕微鏡に挿入されている。また、顕微
鏡の光軸上でユニット本体17を係止するにあたり、顕
微鏡側に図示しないクリックを設け、スライド方向に沿
って挿入されるユニット本体17には、光軸挿脱用クリ
ック溝35a,35bが切られている。
【0030】カムスライダ18は、その上面にカム面を
持つカム19及びこのカム19の上下にプリズム枠支持
部としての水平面を持つ水平部20,21が各々形成さ
れ、かつ、スライド方向手前側の端部にレバー22の一
端部22aが連結され、当該レバー22の他端をユニッ
ト本体17の外部から進退させることにより、ユニット
本体17の内面に当接しながら摺動するようになってい
る。
【0031】また、カムスライダ18は、そのカム19
及び水平部20,21とユニット本体17の内面との間
にプリズム枠23を有し、スライド方向に進退されるこ
とにより、カム19がこのプリズム枠23を光軸方向に
移動させる。
【0032】プリズム枠23は、その両脇にカムスライ
ダ18のカム19及び水平部20,21と当接するよう
に下面にカム面を持つカム24及び水平面を持つ水平部
25が形成されている。なお、当該水平部25はその長
さがカムスライダ18の水平部21の長さより短くなる
ように設計されている。
【0033】また、プリズム枠23は、スライド方向奥
側の平面部に上記透過孔17aを閉塞しないように枠状
のプリズム保持部26が設けられ、このプリズム保持部
26にノマルスキープリズム4が保持されている。プリ
ズム保持部26にはプリズム下面に光透過用の略楕円孔
26aが設けられている。
【0034】さらに、プリズム枠23は、プリズム保持
部26に隣接して嵌合部27が形成され、光軸方向の溝
28aを有するブロック28を該嵌合部27が溝28a
に嵌合されることによって保持している。また、プリズ
ム枠23は、そのスライド方向手前側の端部にブロック
29を有している。なお、ブロック28及びブロック2
9は、ネジ部を有するガイド溝がプリズム枠23のスラ
イド方向に形成されている。
【0035】色調整軸30は、一端にツマミ31を有
し、他端及び中途部にネジ部32,33が形成され、他
端のネジ部32がスライド方向手前側からユニット本体
17を貫通するように設けられている。また、色調整軸
30は、他端のネジ部32がブロック28のガイド溝に
係合し、中途部のネジ部33がブロック29のガイド溝
に係合している。
【0036】また、色調整軸30の中途部に形成された
ネジ部33の両端に色調整軸30の外周部に沿うように
リング34が取り付けられている。このリング34は、
色調整軸30の回転によって移動するブロック29に衝
突し、ブロック29の移動範囲を制限する。
【0037】なお、このようなユニット本体17に対
し、板バネ35の一端部35aがユニット本体17に固
設され、板バネ35の他端部35bがプリズム枠23に
当接している。よって、この板バネ35がプリズム枠2
3をカム19側に付勢していることにより、当該プリズ
ム枠23がカム19に対してガタ無く動くように構成さ
れている。次に、以上のように構成された微分干渉顕微
鏡の動作を説明する。いま、操作者によるレボルバ本体
16の回転により、対物レンズ6が変換されたとする。
【0038】ここで、操作者により、ノマルスキーユニ
ット15のレバー22が引き出されると、レバー22に
連結されているカムスライダ18がユニット本体17内
をスライドし、カム19にならってプリズム枠23が光
軸方向に上がる。逆にレバー22を押し込むとプリズム
枠23は光軸方向に下がる。
【0039】従って、レバー22の押引操作でノマルス
キープリズム4の位置を光軸方向に移動させ、2段階に
切換えることができ、ワンタッチで光軸上のローカライ
ズ面5を切換移動させることができる。
【0040】さらに、操作者が色調整軸30のツマミ3
1を回すと、軸先端のネジ32に螺合したブロック28
がネジをリードとして色調整軸30の方向に移動する。
従って、ブロック28に嵌合されたプリズム枠23はカ
ムスライダ18の水平部20あるいは21上を摺動す
る。なお、プリズム枠23が光軸上の下位置にある場合
でも、プリズム枠23の水平部25がカムスライダ18
の水平部21より短く設計されているため、プリズム枠
23が水平方向に移動しても、プリズム枠23の水平部
25がカムスライダ18の水平部21上を水平移動する
だけなので、プリズム枠23の光軸上の位置が変わらな
い。
【0041】また、この水平移動に応動し、色調整軸3
0の中途部のネジ部33に係合したブロック29が軸方
向に移動する。この色調整軸30に設けられたリング3
4はブロック29の移動範囲を制限するので色調整軸3
0の回転が規制される。よって、プリズム枠23の摺動
範囲が規制される。従って、ツマミ31の回転操作によ
り、ノマルスキープリズム4の光軸上の位置にかかわら
ず、ノマルスキープリズム4を光軸に垂直な方向に移動
させることができ、標本8の干渉色を任意に変化させる
ことができる。
【0042】さらに、孔17aは、光軸挿脱用クリック
溝35bにより顕微鏡光軸上に係止される。また、該孔
17aは、光軸挿脱用クリック溝35aにより顕微鏡光
軸上を外れた位置でも係止される。また、ユニット本体
17は、顕微鏡本体から着脱可能となっている。
【0043】上述したように、第1の実施例において
は、レバー22の進退操作に応動してカムスライダ18
が進退し、カムスライダ18のカム部19がプリズム枠
23を光軸上の所定位置に押上げ又は引下げするので、
プリズム枠23に固設されたノマルスキープリズム4
を、調整ノブの回転操作の場合と比べ、所定位置に短時
間で切換え完了することができる。
【0044】また、第1の実施例においては、色調整軸
30のツマミ31を回転操作することにより、軸先端の
ネジ部32が回転して該ネジ部32に係合されたブロッ
ク28を介し、該ブロック28に係合されたプリズム枠
23をノマルスキーユニット15のスライド方向に進退
させているので、プリズム枠23に固設されたノマルス
キープリズム4を光軸に対して垂直に動かして標本8の
干渉色を変化させることができる。
【0045】従って、第1の実施例においては、一つの
ノマルスキープリズムを有するノマルスキーユニット1
台だけで長作動距離対物レンズを含むすべての対物レン
ズに対応できるので、安価に、かつ、簡単な操作で微分
干渉観察を行うことができる。次に、本考案の第2の実
施例について図4乃至図7を用いて説明する。
【0046】なお、この第2の実施例は、図7に示す装
置のノマルスキーユニット15を他の構成により実現し
た例であるため、図7と同一部分には同一符号を付して
その詳しい説明を省略し、ここでは異なる部分について
のみ述べる。
【0047】図4及び図5はノマルスキーユニット15
の第2の実施例を示す平面図又は側面図である。このノ
マルスキーユニット15は、ユニット本体41が長方形
に形成され、該本体41の中央部に光線の透過孔41c
が円形に形成されると共に、該本体41の長手方向(ス
ライド方向)にスライド台42が摺動可能に保持されて
いる。また、ユニット本体41はスライド方向手前側の
端面に貫通孔41a,41bを有している。
【0048】スライド台42は中空形状に形成され、ス
ライド方向奥側の内面に本スライド台42の半分の厚さ
のプリズム台43を光軸方向に移動可能に保持してい
る。また、スライド台42は、スライド方向手前側の内
面に光軸方向及びスライド方向に対して垂直方向に切換
支持棒44が設けられ、かつ、スライド方向手前の端部
に雌ネジ部45が形成されている。この雌ネジ部45に
は色調整軸46が螺合している。
【0049】色調整軸46は、一端にツマミ46aを有
し、かつ、他端に雄ネジ部46bが形成され、ユニット
本体41の貫通孔41aをスライド方向に貫通するよう
に設けられている。また、色調整軸46は、その雄ネジ
部46bがスライド台42の雌ネジ部45に螺合されて
いる。よって、色調整軸46はツマミ46aの回転操作
によりスライド台42をスライド方向に進退可能に摺動
させる。また、色調整軸46の雄ネジ部46bは、両端
にリング47が取り付けられ、当該リング47によって
スライド台42から外れないように動作が制限されてい
る。
【0050】プリズム台43は中央に光線を通過させる
ための略楕円孔43aを有すると共に、略楕円孔43a
を覆うようにノマルスキープリズム4が接着材等で固定
されている。
【0051】また、プリズム台43は、その両脇に光軸
方向及びスライド方向に対して垂直に突起部43b,4
3cが設けられ、これら突起部43b,43cに切換棒
48が係合されている。
【0052】切換棒48は、ユニット本体41内に設け
られ、一端が二つに分岐してそれぞれ長孔48a,48
bを有し、他端がユニット本体41の外部に突出してい
る。また、切換棒48は、対応する長孔48a,48b
にプリズム台43の突起部43b,43cがそれぞれ遊
挿され、かつ、該切換棒48の中途部が前述したスライ
ド台42の切換支持棒44に軸支されている。よって、
切換棒48は外部からの上下操作に応動してプリズム台
43を光軸方向に移動させる。
【0053】また、ユニット本体41においては、プリ
ズム台43よりスライド方向手前側の内面に本体突起部
49が設けられ、かつ、本体突起部49とプリズム台4
3との間にバネ50を介在させ、当該バネ50の反発力
によってプリズム台43をユニット本体41のスライド
方向奥部に押し付けている。
【0054】ユニット本体41の奥部は、その中央部に
スライド方向に溝51が形成され、当該溝51にボール
クリック52を有し、このボールクリック52がプリズ
ム台43を押し返して当該中央部にプリズム台43を位
置させないことにより、当該プリズム台43を光軸方向
の上位置又は下位置に安定させている。次に、以上のよ
うに構成された微分干渉顕微鏡の動作を説明する。い
ま、操作者によるレボルバ本体16の回転により、対物
レンズ6が変換されたとする。
【0055】ここで、操作者はユニット本体41外部の
切換棒48を上に操作すると、切換棒48が中途で切換
支持棒44に軸支されていることから、切換棒48先端
の長孔48a,48bが突起部43b,43cを介して
プリズム台43を光軸上の下方向に移動させる。このと
き、プリズム台43はバネ50及びボールクリック51
により挟まれているので、光軸上の下位置で安定して位
置決めされる。
【0056】また、操作者はユニット本体41外部の切
換棒48を下に操作すると、前述と同様に切換棒48先
端の長孔48a,48bが突起部43b,43cを介し
てプリズム台43を光軸上の上方向に移動させ、該プリ
ズム台43が光軸上の上位置で安定して位置決めされ
る。
【0057】従って、プリズム台43に固設されたノマ
ルスキープリズム4は、当該変換された対物レンズ6の
後側焦点面7に一致するようなローカライズ面5に配置
される。
【0058】また、操作者は標本8の干渉色を変化させ
る場合、色調整軸46のツマミ46aを回転させること
により、該色調整軸46の回転力をその雄ネジ部46b
からスライド台43の雌ネジ部45に伝達してスライド
台42をスライド方向に進退移動させる。
【0059】これにより、スライド台42に保持されて
いるプリズム台43が移動し、プリズム台43に固設さ
れているノマルスキープリズム4が光軸に対して垂直方
向に移動して干渉色を変化させることができる。
【0060】上述したように、第2の実施例において
は、切換棒48を上下に切換えるだけのワンタッチ操作
により、調整ノブの回転操作の場合と比べ、極めて短時
間でノマルスキープリズム4を光軸上の所定の上位置又
は下位置に切換移動させることができる。従って、ノマ
ルスキープリズム4の光軸方向の微調整を不要にし、か
つ、顕微鏡の操作性を格段に向上させることができる。
【0061】また、第2の実施例においては、色調整軸
46のツマミ46aを回転操作することにより、色調整
軸46の雄ネジ部46bが回転し、プリズム台43を保
持するスライド台43をその雌ネジ部45を介してスラ
イド方向に進退させる。これにより、プリズム台43に
固定されたノマルスキープリズム4を光軸に対して垂直
に動かして標本8の干渉色を変化させることができる。
【0062】従って、第2の実施例においては、ノマル
スキープリズム4を一つだけ用い、かつ、切換棒48及
び色調整軸46の駆動力を直接的に当該ノマルスキープ
リズム4に伝達する如き、比較的単純な機構で実現した
ので、安価に構成することができる。
【0063】なお、上記第1の実施例では、2箇所の後
側焦点面に対応して光軸方向の移動位置が2箇所である
場合について説明したが、これに限らず、対物レンズの
設計上、3箇所以上となる後側焦点面に対応するように
カムスライダ18を長くしてカムを3段以上とした構成
としても、本考案を同様に実施して同様の効果を得るこ
とができる。
【0064】また、上記第2の実施例では、ボールクリ
ック52がプリズム台43を押し返すことにより、プリ
ズム台43を上位置又は下位置に固定させた場合につい
て説明したが、これに限らず、ボールクリック52と当
接するプリズム台43の所定位置に溝を形成して当該溝
にボールクリック52を嵌めてプリズム台43の固定位
置を増加させた構成、又は厚くしたスライド台43にボ
ールクリック52を光軸方向に複数設けることによりプ
リズム台43の固定位置を増加させた構成としても、本
考案を同様に実施して同様の効果を得ることができる。
その他、本考案はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形
して実施できる。
【0065】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、分
岐部材保持手段が、光分岐部材を光軸方向の複数の所定
位置に切換移動可能に保持し、かつ、該光分岐部材を光
軸に対して垂直方向に移動可能に保持するようにしたの
で、光分岐部材を簡単な操作で容易に光軸上の所定位置
に移動させることができ、装置の構成を簡素化して低廉
化を図ることができると共に、操作の簡易化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例に係るノマルスキーユニ
ットの構成を示す平面図。
【図2】同実施例におけるノマルスキーユニットの構成
を示す側面図。
【図3】同実施例におけるノマルスキーユニットの構成
を示す側面図。
【図4】第2の実施例におけるノマルスキーユニットの
構成を示す平面図。
【図5】同実施例におけるノマルスキーユニットの構成
を示す側面図。
【図6】第1及び第2の実施例における光学系の構成を
示す図。
【図7】同実施例における顕微鏡の外観図。
【図8】従来のノマルスキープリズムの駆動機構を示す
断面図。
【符号の説明】
4…ノマルスキープリズム、15…ノマルスキーユニッ
ト、17…ユニット本体、18…カムスライダ、19,
24…カム、20,21,25…水平部、22…レバ
ー、23…プリズム枠、26…プリズム保持部、27…
嵌合部、28,29…ブロック、28a…溝、30…色
調整軸、31…ツマミ、32、33…ネジ部、34…リ
ング、35…板バネ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−53916(JP,A) 実開 平4−59815(JP,U) 実開 平1−85814(JP,U) 実開 平4−107217(JP,U) 実公 昭51−51242(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 21/00 - 21/36

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光を2分割して被検物側に導くと共
    に、被検物よりの2分割光束を結合させる一軸性結晶よ
    り成る光分岐部材を備え、該光分岐部材で結合させた光
    束により微分干渉観察を行う微分干渉顕微鏡において、 前記光分岐部材を光軸方向の複数の位置に切換移動可能
    に保持する光分岐部材保持手段であって、 前記光分岐部材を保持するプリズム枠と、 このプリズム枠を光軸と直交する方向に直線移動可能に
    支持するユニット本体と、 このユニット本体に回転可能に支持されると共に一端が
    前記プリズム枠と係合し、当該軸の回転に伴って前記プ
    リズム枠を直線移動させる色調整軸と、 高さの異なる複数のプリズム枠支持部が形成されたカム
    面を有し、このカム面で前記プリズム枠を光軸方向に支
    持するカム部材と、 このカム部材を移動させて前記プリズム枠を実際に支持
    するプリズム枠支持部を選択することにより前記プリズ
    ム枠の光軸方向位置を切り替えるレバーとを有する光分
    岐部材保持手段 を設けたことを特徴とする微分干渉顕微
    鏡。
  2. 【請求項2】 照明光を2分割して被検物側に導くと共
    に、被検物よりの2分割光束を結合させる一軸性結晶よ
    り成る光分岐部材を備え、該光分岐部材で結合させた光
    束により微分干渉観察を行う微分干渉顕微鏡において、 前記光分岐部材を光軸方向の複数の位置に切換移動可能
    に保持する光分岐部材保持手段であって、 前記光分岐部材を保持するプリズム台と、 このプリズム台を光軸方向に直線移動可能に支持するス
    ライド台と、 このスライド台を光軸と直交する方向に直線移動可能に
    支持するユニット本体と、 このユニット本体に回転可能に支持されると共に一端が
    前記スライド台と係合し、当該軸の回転に伴って前記ス
    ライド台を直線移動させる色調整軸と、 前記スライド台に回転可能に支持されると共に一端がプ
    リズム台と係合し、他端を操作することで前記プリズム
    台を上下動させる切換棒と、 前記プリズム台のスライド台に対する光軸方向位置を複
    数の位置に選択的に位置決めする係止機構とを有する光
    分岐部材保持手段を設けたことを特徴とする 微分干渉顕
    微鏡。
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