JP2593485B2 - 磁気浮上式搬送システム - Google Patents

磁気浮上式搬送システム

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JP2593485B2 JP23980587A JP23980587A JP2593485B2 JP 2593485 B2 JP2593485 B2 JP 2593485B2 JP 23980587 A JP23980587 A JP 23980587A JP 23980587 A JP23980587 A JP 23980587A JP 2593485 B2 JP2593485 B2 JP 2593485B2
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  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は,工場,事務所,研究室,病院,装置間ある
いは装置内において,物品の搬送を行なう搬送システム
に係り,特に,騒音,振動,塵埃を発生しない磁気浮上
式搬送システムに関する。
(従来の技術) 周知のように,工場,事務所,病院等においては,建
屋内の複数の地点間で伝票,書類,現金,試料等を移送
する手段として,無人式の搬送システムを使用している
ところが多い。このような搬送システムとしては,専
ら,空気圧を利用したエアシュータ式,ベルトコンベア
式,自走式搬送車等が使用されている。しかし,これら
は共通して騒音,振動,塵埃等を発生し易く,必ずしも
好ましいシステムとは言えなかった。そこで,最近では
上述した問題点を解消できる磁気浮上式搬送システムが
使用される傾向にある。
磁気浮上式搬送システムは,通常,強磁性体材製のガ
イドレールと,このガイドレールに沿って走行自在に配
置された搬送車と,この搬送車に搭載されてガイドレー
ルと鉄心との間に生じる磁気吸引力で搬送車を非接触支
持する複数の電磁石と,各電磁石の鉄心の近傍にそれぞ
れ設けられ上記各鉄心と前記ガイドレールとの間のギャ
ップ長を検出するギャップセンサと,これらギャップセ
ンサの出力に基いて各電磁石の支持力を制御する複数の
支持力制御ユニットと,搬送車に推進力,制動力を選択
的に与えて搬送車の走行を制御する走行制御装置とで構
成されている。このような磁気浮上式搬送システムの中
には,各電磁石を,永久磁石を含む複合磁石構成とし,
永久磁石を磁気力源としてガイドレールと鉄心との間に
発生する磁気吸引力が支持総重量と等しくなる浮上ギャ
プ長が常に得られるようにコイル電流を制御する,いわ
ゆるゼロパワー制御方式を採用し,少ない電力で非接触
磁気支持を実現したものもある。また,走行制御装置
は,リニア誘導電動機を主体にして構成されたものが多
い。たとえば代表的なものは,ガイドレールの要所要所
に一次側固定子を配置するとともに搬送車に二次側導体
板を搭載した短一次短二次構成とし,一次側固定子が設
けられている位置で,加速,減速,停止を行なわせるよ
うにしている。このような磁気浮上式搬送システムで
は,搬送車が完全な非接触状態で走行するため騒音を発
生しない。また,振動や塵埃も発生しない。したがっ
て,オフィス等の環境を悪化させることはないし,また
システム全体がそれ程複雑化するようなこともない。
しかしながら,このような磁気浮上式搬送システムに
あっても,次のような問題があった。すなわち,建屋内
のフロア面積が広くなると,部屋と部屋との間に防火シ
ャッタを設置することが法規上義務づけられている。こ
のため、防火シャッタを境にして両側の部屋にまたがる
関係に磁気浮上式搬送システムを設置しようとしたとき
には,防火シャッタの開閉に悪影響を与えずに,しかも
この防火シャッタの設けられている部分で搬送路が中断
しないような搬送システムを設置しなければならない。
このようなことは,装置内搬送に適用した場合にも言え
る。たとえば,大気圧の部屋から低圧の部屋に物品を送
り込むような場合,通常は,大気圧の部屋と低圧の部屋
との間に中間圧の部屋を複数設け,これら中間圧の部屋
を順次通過させて低圧の部屋へ物品を送り込む方式が採
用される。この場合,各部屋の境には物品を通過させる
ときだけ開けられる間仕切り用シャッタが設けられる。
したがって,このような系に磁気浮上式搬送システムを
設置しようとしたときには,各間仕切り用シャッタを如
何にしてクリアーさせるかと言う点が問題となる。従来
の磁気浮上式搬送システムでは,このような特殊条件下
での使用を考慮に入れていない。このため,上述した特
殊条件下へのシステムの設置が困難であった。
(発明が解決しようとする問題点) 上述の如く,従来の磁気浮上式搬送システムでは,搬
送経路の途中をシャッタ板で選択的に分断しなければな
らないような条件の場所に設置することが困難であっ
た。また,設置できたとしても分断点位置を搬送車が通
過する際,スムーズな通過が困難で,この結果,被搬送
物品に大きな振動が加わるなどの問題があった。
そこで本発明は,搬送経路の途中をシャッタ板で選択
的に分断しなければならないような条件の場所への設置
を可能にし,しかも磁気浮上式特有のスムーズな搬送を
実現できる磁気浮上式搬送システムを提供することを目
的としている。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明に係る磁気浮上式搬送システムは,部屋と部屋
との間に両部屋をシャッタ板によって選択的に仕切る仕
切機構を有した少なくとも2つの部屋と,これらの部屋
にまたがるとともに前記仕切機構が位置する部分に前記
シャッタ板の挿入を許容するシャッタ挿入用間隙をあけ
て施設された強磁性体材製のガイドレールと,このガイ
ドレールの下面に沿って走行自在に配置された搬送車
と,永久磁石,鉄心および鉄心に巻装されたコイルから
なり,前記搬送車に搭載されて前記ガイドレールの下面
と上記鉄心との間に生じる磁気吸引力で上記搬送車を非
接触支持する複数の複合磁石と,前記各鉄心の近傍で上
記搬送車の進行方向前後位置にそれぞれ設けられ上記各
鉄心と前記ガイドレールとの間のギャップ長を検出する
複数組のギャップセンサと,これらギャップセンサで検
出されたギャップ長のうち短い方のギャップ長に基いて
前記各複合磁石の支持力をゼロパワー制御方式で制御す
る複数の支持力制御ユニットと,前記搬送車に推進力,
制動力を選択的に与えて上記搬送車の走行を制御する走
行制御装置とを備え,前記仕切機構が位置する部分に形
成された前記シャッタ挿入用間隙の間隙長が,前記鉄心
の進行方向長さの1/2以下で,かつ前記複数組のギャッ
プセンサの取付け間隔より短く設定されている。
(作用) 上述の如く,ガイドレールの下面と各鉄心との間に生
じる磁気吸引力によって搬送車が非接触支持される。こ
れらの支持力は鉄心の近傍で搬送車の進行方向前後位置
に設けられた複数組のギャップセンサによって検出され
たギャップ長のうちの短い方のギャップ長に基いて支持
力制御ユニットによって制御される。今,説明の便宜
上,搬送車の進行方向を基準にし,シャッタ挿入用間隙
を境にして進行方向前方に位置するガイドレールを前方
ガイドレールと呼び,進行方向後方に位置するガイドレ
ールを後方ガイドレールと呼ぶことにする。搬送車が仕
切機構の設けられている位置にさしかかり,鉄心の近傍
に配置された一対のギャップセンサのうち進行方向前方
に位置するギャプセンサがシャッタ挿入用間隙の下に位
置すると,このギャップセンサはギャップ長無限大に近
い出力を送出する。このとき,進行方向後方に位置する
ギャップセンサは後方ガイドレールとの間のギャップ長
い対応した出力を送出する。支持力制御ユニットは,一
対のギャップセンサで検出されたギャップ長のうち短い
方のギャップ長に基いてゼロパワー制御方式で支持力を
制御する。具体的には永久磁石に基く磁気吸引力が支持
総重量と等しくなるギャップ長が得られるようにコイル
電流を制御する。このとき,鉄心の進行方向先端側がガ
イドレールに対向していないので,鉄芯とガイドレール
との間に生じる磁気吸引力が減少し,浮上状態の維持が
困難になろうとするが,上記のように支持力制御ユニッ
トが検出された短い方のギャップ長検出信号に基いてゼ
ロパワー制御方式で支持力を制御するので,浮上状態が
維持される。シャッタ挿入用間隙の間隙長は,鉄心の進
行方向長さの1/2以下で,しかも各組のギャップセンサ
の取付け間隔より短かい値に設定されている。したがっ
て,搬送車がさらに進行し,進行方向前方に位置するギ
ャップセンサが前方ガイドレールとの間のギャップ長を
検出する位置まで進行したときには,進行方向後方に位
置するギャップセンサは後方ガイドレールとの間のギャ
ップ長を検出している状態となる。このときも検出され
た短い方のギャップ長検出信号に基いてゼロパワー制御
方式で支持力が制御される。したがって,浮上状態が維
持される。搬送車がさらに進行すると,ついには進行方
向前方に位置するギャップセンサが前方ガイドレールと
の間のギャップ長を検出した状態で,かつ進行方向後方
に位置するギャップセンサがギャップ長無限大に近い出
力を送出した状態となる。支持力制御ユニットは,前述
の如く検出されたギャップ長のうちの短い方のギャップ
長検出信号に基いてゼロパワー制御方式で支持力を制御
する。したがって,この場合も浮上状態が維持される。
このような制御を受けながら搬送車は前方ガイドレール
側へと走行する。したがって,シャッタ挿入用間隙が存
在していても,この間隙の影響を何等受けることなく,
搬送車を非接触支持状態で走行させることが可能とな
る。この場合,シャッタ挿入用間隙の下を複合磁石が通
過するとき、搬送車の浮上量は変動する。しかし,シャ
ッタ挿入用間隙の間隙長が,鉄心の進行方向長さの1/2
以下で,かつ各組のギャップセンサの取付け間隔より短
く設定されているので,浮上量の変化を僅かに抑えるこ
とができ,磁気浮上式の特徴であるスムーズな,かつ振
動の少ない走行を実現できる。
(実施例) 以下,図面を参照しながら実施例を説明する。
第1図には本発明の一実施例に係る磁気浮上式搬送シ
ステムを構成する構造物が局部的に取出され,一部切欠
して示されている。
この第1図において,Xで示す範囲は部屋1内を示し,Y
で示す範囲は部屋2内を示している。そして,部屋1と
部屋2との境界位置には防火用の仕切機構3が設けられ
ている。仕切機構3は,第2図にも示すように,部屋1
と部屋2とを連絡させる連絡通路4の側壁5a,5bおよび
底壁6の内面に連続した溝7を設けるとともに上壁8に
上記溝7に通じるスリット9を設け,このスリット9に
金属材あるいは耐熱材で形成されたシャッタ板10を挿入
し,このシャッタ板10を溝7に案内させて下降させるこ
とによって部屋1と部屋2とを選択的に仕切ることがで
きるように構成されている。なお,シャッタ板10の昇降
は,実際には図示しない昇降駆動機構によって行われ
る。また,シャッタ板10の厚みは,後述する値に設定さ
れている。
部屋1内と部屋2内とには両部屋にまたがる関係に搬
送軌道11が施設してあり,この搬送軌道11の下方に搬送
軌道11に沿って部屋1内と部屋2内との間を自由に非接
触支持状態で走行する搬送車両12が配置されている。
搬送軌道11は,直線状に形成された軌道ユニット13を
必要な数だけ,かつ仕切機構3が位置する部分にシャッ
タ板10の昇降を許容するシャッタ挿入用間隙14を設けて
配列したものとなっており,図示しない支持材によって
床面から所定の高さ位置に設置されている。各軌道ユニ
ット13は,強磁性体板で形成され平行に配設されたガイ
ドレール15a,15bと,これらガイドレール15a,15b間に磁
極面を下に向けて配置され搬送車両12に推進力,制動力
を選択的に与えるリニア誘導電動機の一次側固定子16
と,搬送車両12の通過,通過速度,識別コード等を検出
するセンサ17と,これらの要素を支持する非磁性材製の
支持部材18a,18b,18cと,図示しない配線を接続するた
めの図示しないコネクタとで構成されている。
搬送車両12は,被搬送物品20を積載可能な,たとえば
枠状に形成された非磁性材製の搬送車21と,この搬送車
21の上面4隅位置に前記ガイドレール15a,15bに対向す
る関係に固定された複合磁石22a,22b,22c,22dと,これ
ら複合磁石の近傍で搬送車両12の進行方向前後位置にそ
れぞれ配置された一対のギャップセンサ23a,23bと,こ
れらギャップセンサ23a,23bの出力に基いて対応する複
合磁石22a,22b,22c,22dの支持力を制御する支持力制御
装置24と,前記一次側固定子16に対向する関係に固定さ
れたリニア誘導電動機の二次導体板25と,前記センサ17
に対向する位置に固定された被検出板26とで構成されて
いる。
各複合磁石22a,22b,22c,22dおよび各ギャップセンサ2
3a,23bは,具合的には第3図(a),(b)に示すよう
に設けられている。この図は複合磁石22aが取付けられ
ている部分だけを示している。すなわち,複合磁石22a
は,第3図(a)に示す極性に着磁されかつ着磁方向を
ガイドレール15aの延びる方向に対して直交させて搬送
車21に固定された永久磁石31と,この永久磁石31を挟む
ように配置され上記永久磁石31とで両磁極面がガイドレ
ール15aの下面に対向するコ字状のヨークを構成する一
対の鉄心32a,32bと,これら鉄心32a,32bに巻装されたコ
イル33a,33bとで構成されている。一方,ギャップセン
サ23a,23bは,ガイドレール15aの下面を反射面として利
用した反射形のフォトカプラによって構成されている。
そして,これらギャップセンサ23a,23bは,鉄心32aと32
bとの間にガイドレール15aの延びる方向に所定の間隔l
3をあけて配置され,搬送車21に固定された支持部材34
によって支持されている。
ここで,前述したシャッタ挿入用間隙14の間隙長l1
と,鉄心32a,32bにおけるガイドレール15aが延びる方向
の長さ(搬送車両12の進行方向長さ)l2と,ギャップ
センサ23a,23bの設置間隔l3との関係は次のように設定
されている。すなわち,シャッタ挿入用間隙14の間隙長
1は,鉄心32a,32bの長さl2の1/2以下で,しかもギャ
ップセンサ23a,23bの取付け間隔l3以下に設定されてい
る。したがって,シャッタ板10の厚みは,間隙長l1
下に設定されている。
支持力制御装置24は,各複合磁石22a,22b,22c,22dに
対応する4つの支持力制御ユニットで構成されている。
複合磁石22aと対をなす支持力制御ユニット41だけを取
出して示すと第4図に示すように構成されている。すな
わち,各ギャップセンサ23a,23bの発光素子に駆動信号
を送出するとともに各受光素子の受光信号を変調する一
対の変調器42a,42bと、これら変調器42a,42bからの信号
をギャップ長に対応した電圧信号,つまりギャップ長信
号に変換する一対の変換器43a,43bと,これら変換器43
a,43bから出力されたギャップ長信号のうち小さい方の
信号を出力する選択回路44と,コイル33a,33bに励磁電
流を供給する増幅器45と,選択回路44から出力されたギ
ャップ長信号を少なくとも1回微分し,この微分値,そ
の傾きならびにシャント46によって得られたコイル電流
値に基いてゼロパワー制御を実現する励磁電流値を演算
して増幅器45の入力を制御する演算回路47とで構成され
ている。なお,搬送車両12への推進力,制動力は,前述
した一次側固定子16と二次導体板25との間に生じる力に
よって与えられるが,これらの力の与え方は公知であ
り,ここでは推進力,制動力を制御する走行制御系は省
略されている。
次に,上記のように構成された磁気浮上式搬送システ
ムの動作を説明する。
前述の如く,搬送車両12を非接触支持するための力
は,ガイドレール15a,15bの下面と各複合磁石22a,22b,2
2c,22dを構成している鉄心32a,32bの磁極面との間に生
じる磁気吸引力によって与えられる。すなわち,各複合
磁石22a,22b,22c,22dに1対1に対応して設けらた各支
持力制御ユニット41は,各複合磁石に隣接して設けられ
たギャップセンサ23a,23bで得られたギャップ長検出信
号のうちの短い方のギャップ長検出信号の変化に基い
て,各永久磁石31を磁気力源として各鉄心32a,32bと各
ガイドレール15a,15bとの間に生じる磁気吸引力が被搬
送物品20を含む支持総重量と等しくなるギャップ長が得
られるように各コイル33a,33bの励磁電流を制御する。
したがって,搬送車両12は,被搬送物品20の重量が重い
ときには小さいギャップ長で,また軽いときには大きい
ギャップ長でガイドレール15a,15bの下面に対して非接
触支持される。一方,搬送車両12に対する推進力および
制動力は,リニア誘導電動機を構成する一次側固定子16
と二次導体板25との間に生じる力によって与えられる。
この実施例の場合には,短一次短二次構成を採用してい
るので,一次側固定子16が設けられている位置において
加速,減速,停止が行われ,他の位置では惰性走行が行
われることになる。したがって,被搬送物品20の積み降
ろしは一次側固定子16が設けられている位置において行
われる。
ところで,上記のように搬送車両12が非接触支持され
た状態で,部屋1から部屋2へ向けて走行しようとした
り,部屋2から部屋1に向けて走行しようとしたときに
はシャッタ挿入用間隙14の部分を通過しなければならな
いが,この通過は次のようにして行われる。今,搬送車
両12が第3図(b)に示す位置にあり,図中右側から左
側に向けて進行しているものとする。搬送車両12が仕切
機構3の設けられている位置にさしかかり,一対のギャ
ップセンサ23a,23bのうち進行方向前方に位置するギャ
プセンサ23aがシャッタ挿入用間隙14の下に位置する
と,このギャップセンサ23aはギャップ長無限大に近い
出力を送出する。このとき,進行方向後方に位置するギ
ャップセンサ23bは,またガイドレール15a,15bの下に位
置しているのでガイドレールとの間のギャプ長に対応し
た出力を送出する。支持力制御装置24を構成している各
支持力制御ユニット41は,一対のギャップセンサ23a,23
bで検出されたギャップ長検出信号のうち短い方のギャ
ップ長検出信号に基いて永久磁石31による磁気吸引力と
支持総重量とが等しくなるギャップ長が得られるように
コイル33a,33bの励磁電流を制御する。したがって,鉄
心32a,32bの進行方向先端側がガイドレール15a,15bに対
向していなくても,永久磁石31による磁気吸引力で支持
総重量を支持できるギャップ長に制御されることにな
る。このため,搬送車両12の浮上状態は確実に維持され
る。シャッタ挿入用間隙14の間隙長l1は,鉄心32a,32b
の進行方向長さl2の1/2以下で,しかも一対のギャップ
センサ23a,23bの取付け間隔l3より短かい値に設定され
ている。したがって,搬送車両12がさらに進行し,進行
方向前方に位置するギャップセンサ23aがシャッタ挿入
用間隙14より前方のガイドレール15a,15bとの間のギャ
ップ長を検出する位置まで進行したときには,進行方向
後方に位置するギャップセンサ23bはシャッタ挿入用間
隙14より後方に位置しているガイドレール15a,15bとの
間のギャップ長を検出している状態となる。このときも
短い方のギャップ長に基いてゼロパワー制御方式で支持
力が制御される。したがって,搬送車両12の浮上状態は
維持される。搬送車両12がさらに進行すると,ついには
進行方向前方に位置するギャップセンサ23aがシャッタ
挿入用間隙14より前方のガイドレール15a,15bとの間の
ギャップ長を検出した状態で、かつ進行方向後方に位置
するギャップセンサ23bがギャップ長無限大に近い出力
を送出した状態となる。支持力制御装置24の各支持力制
御ユニット41は,前述の如く一対のギャップセンサ23a,
23bで検出されたギャップ長のうち短い方のギャップ長
に基いてゼロパワー制御方式で支持力を制御するので,
この場合も搬送車両12は浮上状態を確実に維持する。
このような制御を受けながら搬送車両12がシャッタ挿
入用間隙14の下を通過する。したがって,シャッタ挿入
用間隙14が存在していても,この間隙の影響を何等受け
ることなく,搬送車両12は非接触浮上状態で部屋1から
部屋2へと走行することになる。このとき,浮上量その
ものは変動する。しかし,シャッタ挿入用間隙14の間隙
長l1が,鉄心32a,32bの進行方向長さl2の1/2以下で,
しかも一対のギャップセンサ23a,23bの取付け間隔l3
り短かい値に設定されているので,変動は僅かな値に抑
えられる。したがって,被搬送物品20に振動を与えるよ
うなこともない。
なお,本発明は,上述した実施例に限定されるもので
はない。すなわち,上述した実施例では,シャッタ板10
を昇降させるように設けているが,水平方向にスライド
させるように設けるようにしてもよい。これはシステム
が設置される場所の条件によって選択される。また,シ
ャッタ板は防火用のものに限らず,設置場所によっては
環境,たとえば圧力の異なる部屋どうしを仕切る間仕切
用のシャッタ板に置き代えられる。また,本発明は短一
次短二次駆動方式のものに限らず,さらには被搬送物品
の自動積み降ろし手段を付加したものにも適用できる。
また,ギャップセンサも光学式のものに限られるもので
はない。
[発明の効果] 以上述べたように,本発明によれば,磁気浮上式の特
徴を損うことなく,部屋と部屋との間の両部屋を選択的
に仕切る仕切機構を有した部屋間にまたがって設置可能
な磁気浮上式搬送システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る磁気浮上式搬送システ
ムを構成する構造物を局部的に取出して一部切欠して示
す図,第2図は第1図におけるA−A線に沿って切断し
矢印方向に見た図,第3図(a)は複合磁石の取付け部
分だけを取出して示す正面図,第3図(b)は(a)に
おけるB−B線に沿って切断し矢印方向に見た図,第4
図は支持力制御装置を構成する支持力制御ユニットのブ
ロック的構成図である。 1,2……部屋,3……仕切機構,4……連絡通路,10……シャ
ッタ板,11……搬送軌道,12……搬送車両,13……軌道ユ
ニット,14……シャッタ挿入用間隙,15a,15b……ガイド
レール,16……一次側固定子,21……搬送車,22a,22b,22
c,22d……複合磁石、23a,23b……ギャップセンサ,24…
…支持力制御装置,25……二次導体板,31……永久磁石、
32a,32b……鉄心,33a,33b……コイル,41……支持力制御
ユニット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−7666(JP,A) 特開 昭62−166707(JP,A) 特開 昭60−261302(JP,A) 特開 昭62−73718(JP,A) 特開 昭61−102105(JP,A) 特開 昭64−69205(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】部屋と部屋との間に両部屋をシャッタ板に
    よって選択的に仕切る仕切機構を有した少なくとも2つ
    の部屋と,これらの部屋にまたがるとともに前記仕切機
    構が位置する部分に前記シャッタ板の挿入を許容するシ
    ャッタ挿入用間隙を設けて施設された強磁性体材製のガ
    イドレールと,このガイドレールの下面に沿って走行自
    在に配置された搬送車と,永久磁石,鉄心および鉄心に
    巻装されたコイルからなり,前記搬送車に搭載されて前
    記ガイドレールの下面と上記鉄心との間に生じる磁気吸
    引力で上記搬送車を非接触支持する複数の複合磁石と,
    前記各鉄心の近傍で上記搬送車の進行方向前後位置にそ
    れぞれ設けられ上記各鉄心と前記ガイドレールとの間の
    ギャップ長を検出する複数組のギャップセンサと,これ
    らギャップセンサで検出されたギャップ長のうち短い方
    のギャップ長に基いて前記各複合磁石の支持力をゼロパ
    ワー制御方式で制御する複数の支持力制御ユニットと,
    前記搬送車に推進力,制動力を選択的に与えて上記搬送
    車の走行を制御する走行制御装置とを具備し,前記仕切
    機構が位置する部分に形成された前記シャッタ挿入用間
    隙の間隙長が,前記鉄心の進行方向長さの1/2以下で,
    かつ前記複数組のギャップセンサの取付け間隔より短く
    設定されてなることを特徴とする磁気浮上式搬送システ
    ム。
  2. 【請求項2】前記仕切機構は,防火用または部屋相互間
    の環境分離用のものであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の磁気浮上式搬送システム。
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