JP2593155Y2 - 移動コンテナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、移動コンテナに関す
る。すなわち、食品その他の物品を収納し押して移動さ
れる、移動コンテナに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】このような移動コンテナは、一般に箱状
をなし扉とキャスターを備え、手で押して移動される。
そして、例えばトラックによる運搬等に際し、屋外で積
み降ろしされ、屋外の小石その他の障害物が存する路面
上で移動される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。すなわ
ち、移動コンテナが小石その他の障害物の存する路面上
で移動される際、そのキャスターが小石その他の障害物
に衝突したり乗り上げると、移動コンテナ全体が傾いた
り転倒したりするので、内部に収納された食品その他の
物品が、こぼれたり割れたりする損傷事故が発生し、問
題となっていた。

【０００４】本考案は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、キャ
スター付近にカバーボードを付設し、カバーボードが、
所定の高さ，横幅，位置の降下部を備えてなることによ
り、キャスターが、小石その他の障害物に衝突したり乗
り上げたりすることが防止される、移動コンテナを提案
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成する本考
案の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
移動コンテナは、箱状をなし扉を備えると共に下部にキ
ャスターを備え、トラック等で運搬されて屋外で積み降
ろしされ屋外の路面上で手で押して移動される。そし
て、該キャスター付近にカバーボードが付設されてお
り、該カバーボードは、水平部と降下部が一体的に折曲
形成され、断面略Ｌ字状をなしている。そして、該カバ
ーボードの水平部は、床にボルト，ナット等にて固定さ
れている。又、該カバーボードの降下部は、該キャスタ
ーの接地した高さレベルより僅かに短い高さレベルつま
り路面に僅かに接しない長さよりなると共に、該キャス
ターの横幅を十分にカバーできる大きさを備え、該キャ
スターの外側に位置し、路面上の小石その他の障害物を
該キャスターに至らないように押して除去可能となって
いること、を特徴とする。

【０００６】

【作用】本考案は、このような手段よりなるので、次の
ごとく作用する。すなわち、この移動コンテナでは、キ
ャスターにカバーボードが付設されており、カバーボー
ドの降下部は、キャスターに対し、ほぼ見合った高さレ
ベルと、その横幅を十分にカバーできる大きさとを備
え、その外側に位置している。そこで、移動コンテナが
路面上で移動される際、カバーボードの降下部が路面上
の小石その他の障害物を押して除去し、キャスターに至
らない前に除去してしまう。従ってキャスターが、小石
その他の障害物に衝突したり乗り上げたりすることは、
確実に防止され、移動コンテナ全体が、傾いたり転倒し
たりすることも回避される。

【０００７】

【実施例】以下本考案を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図１は本考案の実施例を示し、
（１）図は全体の側面図、（２）図は要部の側面図、
（３）図はそのカバーボードの斜視図である。図２は本
考案の他の実施例を示し、（１）図は要部の正面図、
（２）図はそのカバーボードの斜視図である。

【０００８】この移動コンテナ１は、比較的小型のもの
よりなり、天井，床，両側面，前後面等を備えた箱状を
なし、前面には扉（図示せず）、床下の下部四隅にはキ
ャスター２が設けられている。内部には、適宜棚等が設
けられ、この棚に食品，その容器，その他の物品が収納
され、手で押すことによって路面Ａ上を移動され、例え
ばトラック等にて運搬される。キャスター２は、接続
板，ホーク，車軸等の取付部材３を介し、移動コンテナ
１の床に取り付けられている。

【０００９】さて、この移動コンテナ１にあっては、キ
ャスター２付近にカバーボード４が付設されている。こ
のカバーボード４は、キャスター２の高さレベルＨにほ
ぼ見合うと共にキャスター２の横幅を十分にカバーでき
る大きさを備え、かつキャスター２の外側に位置し、路
面Ａ上の小石Ｂその他の障害物を、キャスター２に至ら
ないように押して除去可能となっている。これらについ
て詳述すると、まず、カバーボード４は、水平部５と降
下部６が一体的に折曲形成されてなり、全体的な断面が
略Ｌ字状をなす。そして水平部５が、移動コンテナ１の
床に、ボルト，ナット等にて固定されている。これと共
に降下部６が、路面Ａ等に向け若干傾斜して配されてい
るが、路面Ａには僅かに接しない長さに設定されてい
る。つまり、カバーボード４の降下部６は、移動コンテ
ナ１の床に対し、キャスター２の接地した高さレベルＨ
より僅かに短い高さレベルＲで設けられている。

【００１０】これと共に、カバーボード４の降下部６
は、キャスター２の横幅つまり車輪の軸方向の幅より、
十分に広い幅に設定されている。カバーボード４の降下
部６は、このような高さレベルＲと幅とからなる大きさ
を備えると共に、キャスター２の外側、つまりキャスタ
ー２を内側に置き進行方向の前側又は後側に位置してい
る。そして図１の実施例では、このようなカバーボード
４が、４個のキャスター２の外側にそれぞれ、つまり、
前の２個のキャスター２のそれぞれ前側に２個、又、後
の２個のキャスター２のそれぞれ後側に２個の計４個設
けられている。他方、図２の実施例では、前の２個のキ
ャスター２の前側に１個、後の２個のキャスター２の後
側に１個の計２個のカバーボード４が設けられている。
つまり、図２の実施例のカバーボード４は、左右方向に
長く形成され、横に長い降下部６が、左右のキャスター
２を共にカバーできるようになっている。

【００１１】本考案は、以上のように構成されている。
そこで以下のようになる。すなわち移動コンテナ１は、
例えばトラックによる運搬等に際し屋外で積み降ろしさ
れ、屋外の小石Ｂその他の障害物が存する路面Ａ上を、
押して移動される。さて、この移動コンテナ１では、キ
ャスター２にカバーボード４が付設されており、このカ
バーボード４の降下部６は、キャスター２に対し、ほぼ
見合った高さレベルと共に、その横幅を十分にカバーで
きる大きさを備え、その外側に位置している。そこで、
移動コンテナ１が路面Ａ上で移動される際、カバーボー
ド４の降下部６が、路面Ａ上の小石Ｂその他の障害物を
押して除去し、キャスター２に至らない前に除去してし
まう。従って、この種従来例のように、キャスター２
が、小石Ｂその他の障害物にぶつかって衝突したり乗り
上げたりすることは、確実に防止され、もって移動コン
テナ１全体が、傾いたり転倒したりすることも回避され
る。

【００１２】

【考案の効果】本考案に係る移動コンテナは、以上説明
したように、キャスター付近にカバーボードを付設し、
カバーボードが、所定の高さ，横幅，位置の降下部を備
えてなることにより、次の効果を発揮する。

【００１３】すなわち、キャスターが、小石その他の障
害物に衝突したり乗り上げたりすることが防止されるの
で、移動コンテナ全体が、傾いたり転倒したりすること
も回避される。もって、内部に収納された食品その他の
物品は、確実に保護され、それらがこぼれたり割れたり
する損傷事故も、発生しなくなる。このように、この種
従来例に存した問題点が一掃される等、本考案の発揮す
る効果は、顕著にして大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る移動コンテナの実施例を示し、
（１）図は全体の側面図、（２）図は要部の側面図、
（３）図はそのカバーボードの斜視図である。

【図２】本考案の他の実施例を示し、（１）図は要部の
正面図、（２）図はそのカバーボードの斜視図である。

【符号の説明】

１ 移動コンテナ ２ キャスター ３ 取付部材 ４ カバーボード ５ 水平部 ６ 降下部 Ａ 路面 Ｂ 小石 Ｈ 高さレベル Ｒ 高さレベル

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 箱状をなし扉を備えると共に下部にキャ
   スターを備え、トラック等で運搬されて屋外で積み降ろ
   しされ屋外の路面上で手で押して移動される移動コンテ
   ナであって、 該キャスター付近にカバーボードが付設されており、該
   カバーボードは、水平部と降下部が一体的に折曲形成さ
   れ断面略Ｌ字状をなしており、 該カバーボードの水平部は、床にボルト，ナット等にて
   固定されており、該カバーボードの降下部は、該キャス
   ターの接地した高さレベルより僅かに短い高さレベルつ
   まり路面に僅かに接しない長さよりなると共に、該キャ
   スターの横幅を十分にカバーできる大きさを備え、該キ
   ャスターの外側に位置し、路面上の小石その他の障害物
   を該キャスターに至らないように押して除去可能となっ
   ていること、を特徴とする移動コンテナ。