JP2593145Y2 - バラストふるい分け車両 - Google Patents

バラストふるい分け車両

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JP2593145Y2
JP2593145Y2 JP1992087073U JP8707392U JP2593145Y2 JP 2593145 Y2 JP2593145 Y2 JP 2593145Y2 JP 1992087073 U JP1992087073 U JP 1992087073U JP 8707392 U JP8707392 U JP 8707392U JP 2593145 Y2 JP2593145 Y2 JP 2593145Y2
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利夫 鈴木
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は鉄道線路に敷かれたバラ
スト(砕石)をふるい分けて、再利用可能なバラスト
と、廃棄用のバラストとを選別するためのバラストふる
い分け機構を備えたバラストふるい分け車両に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道線路には軌道の枕木下に、軌道上を
走行する鉄道車両から発生する騒音や振動を吸収して、
それらを抑制する機能を果たすバラスト(砕石)が敷か
れている。そのバラストも、鉄道車両が走行する度に車
両重量によって粉砕され、軌道下のバラスト全体が硬化
し弾性を失って、その機能が低下する。
【0003】そこで、鉄道施設保線作業の一環として、
バラストの再生・入れ換え等の作業が必要に応じ行われ
ていた。そのようなバラスト作業にあたっては、先ず軌
道下を掘削してバラストを掻き出し、更に掻き出したバ
ラスト(以下、単に掘削バラストという)の中から再利
用可能なバラスト(以下、単に再用バラストという)を
選別するという作業が行われていた。
【0004】従来、そのようなバラストの掘削・掻き出
し・選別といった作業は、掘削・掻き出し機構及びバラ
ストふるい分け機構の両機構を備えた一台のバラスト作
業車を投入することにより行われていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかし、そのような従
来のバラスト作業車は、一台の作業車に掘削・掻き出し
のための機構、及びバラストふるい分けのための機構を
共に備えていたので、バラストの掘削・掻き出しにより
発生する掘削振動と、バラストふるい分けの際に発生す
るふるい分け振動という二種の異なる振動が同時に作業
車に伝わり、それらの異なる二種の振動の相乗効果によ
って作業車の機械部品は作業の度に著しいダメージを受
けていた。
【0006】本考案はバラストふるい分け作業にあたっ
て作業車両が受けるダメージを低減することにより作業
車両を構成する機械部品の寿命を延ばし、且つふるい分
け作業の効率化を図ることができるバラストふるい分け
車両の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のバラスト
ふるい分け車両の構成は、軌道下に敷かれたバラストを
ふるい分けて再利用可能なバラストを選び出すためのバ
ラストふるい分け機構を備えたバラストふるい分け車両
であって、該ふるい分け機構は、所定粒度のバラストを
選び出すため格子状に形成されたフィルタ及び該フィル
タの外縁に取り付けられ該フィルタを支持する支持枠か
ら成るふるい分け部と、前記支持枠に取り付けられ、前
記ふるい分け部を振動させるための振動部と、車体フレ
ームに固設されると共に、前記振動部に接続されて該振
動部を駆動するための駆動源と、前記支持枠と車体フレ
ームとの間に配設されて、前記支持枠から前記車体フレ
ームに伝わる振動を緩和する緩衝部と、を有し、該ふる
い分け機構に投入するバラストを軌道下から掻き出すた
めのバラスト作業車とは別個の車両として構成されたこ
とを特徴とする。
【0008】また請求項2記載のバラストふるい分け車
両の構成は、請求項1記載のバラストふるい分け車両に
おいて、前記ふるい分け部の上方に位置する開口を有
し、軌道下から掻き出したバラストを前記バラスト作業
車から導き、該導いたバラストを該開口から前記フィル
タ面に向かって吐出させるための導入部と、前記開口に
設けられ、該開口の開度を制限する開閉扉と、前記開口
に隣接して形成され、前記開閉扉による前記開口の開度
の制限に応じた量のバラストをバイパスさせて前記導入
部から直ちに廃棄口へと導くためのバイパス路と、を備
えることを特徴とする。
【0009】
【作用及び考案の効果】請求項1記載のバラストふるい
分け車両では、軌道下が掘削されることにより、掘削バ
ラストが、ふるい分け部のフィルタ面上に投入される。
そして、駆動源にて振動部が駆動されることにより、ふ
るい分け部が振動する。すると、その振動により、格子
状に形成されたフィルタにて、掘削バラストが、フィル
タの格子の隙間よりも大きい再用バラストと、その格子
の隙間よりも小さいためフィルタ面からこぼれ落ちる廃
棄用のバラスト(以下、単に廃棄バラストという)とに
選別される。
【0010】請求項1記載のバラストふるい分け車両
は、軌道下からバラストを掻き出すためのバラスト作業
車とは別個の車両として構成されているので、軌道下を
掘削しバラストを掻き出す際に発生する掘削振動が、バ
ラストふるい分け車両に伝わることはない。従って、ふ
るい分け車両の各機械部品に伝わる振動は、格子状のフ
ィルタがバラストを選別する際に生じるふるい分け振動
だけであるため、従来の掘削・掻き出し機構及びバラス
トふるい分け機構の両機構を備えたバラスト作業車のよ
うに、作業時に掘削振動とふるい分け振動とが競合する
ことはなく、それ故、二種の異なる振動の競合による相
乗的なダメージを各機械部品は受けない。また、緩衝部
は支持枠から車体フレームに伝わる振動を緩和している
ため、大量で重いバラストを扱う場合に発生し易い振動
及び騒音を減らすことができる。
【0011】また請求項2記載のバラストふるい分け車
両では、掘削バラストを再用バラストと廃棄バラストと
に選別するにあたって、バラスト作業車が軌道下から掻
き出したバラストを導入部にて導き、その掘削バラスト
をふるい分け部の上方に位置する開口からフィルタ面に
向かって吐出させる。すると、その格子状フィルタによ
り前述同様なバラストの選別が行われる。
【0012】そして開口には、その開度を制限する開閉
扉が設けられ、導入部にて導かれたバラストのうちで開
口からフィルタ面に吐出される量を調整可能としてい
る。また、開口に隣接して形成されたバイパス路によ
り、開閉扉が制限する開口の開度に応じた量のバラスト
をバイパスさせて、吐出部から直ちに廃棄口へと導く。
【0013】そのような請求項2記載のバラストふるい
分け車両では、例えば再用バラストを含む割合が低い掘
削バラストについては、予め開閉扉により開口の開度を
ほぼ全閉としてフィルタによる選別を経ることなく掘削
バラストをバイパス路を通じて廃棄口へと導き、一方、
再用バラストを含む割合が高い掘削バラストについて
は、開閉扉をほぼ全開して、全ての掘削バラストをフィ
ルタにより選別するといった開閉扉の操作を行うことに
より、必要度の高いときだけふるい分け部及び振動部を
稼動させることにより、種々の状況に応じて柔軟且つ効
率的にバラストのふるい分け作業を行うことができる。
【0014】
【実施例】以下、図面に基づき本考案の実施例を詳細に
説明する。但し、本考案は以下に詳述する一実施例に限
定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲
で、当業者が想到し得る全ての実施例を含む。
【0015】図1に本実施例であるバラストふるい分け
車両1の外観正面を示す。バラストふるい分け車両1
は、図示しないバラスト作業車が軌道A下を掘削して掻
き出したバラストを、再用バラストと、廃棄バラストと
に選別するふるい分け作業を行うための車両である。
【0016】車両1を構成する主だった機構は、図示し
ないバラスト作業車が軌道A下から掻き出したバラスト
を導くためのメインコンベア11と、その掘削バラスト
を選別用及び廃棄用に振り分けるための開閉扉23a
(図2参照)を有しメインコンベア11の上端に接続さ
れたヘッドシュート21と、ヘッドシュート21で選別
用に振り分けられたバラストを再用バラストと廃棄バラ
ストとに選別するためヘッドシュート21の開口に接続
された電動ふるい31と、電動ふるい31で選別された
再用バラストを軌道A周辺に散布するため電動ふるい3
1の下端31a(図4参照)に接続された再用シュート
61と、電動ふるい31で選別された廃棄バラストとヘ
ッドシュート21で廃棄用に振り分けられた廃棄バラス
トとを移送するため電動ふるい31及びヘッドシュート
21の下方に設けられた排土コンベア71と、排土コン
ベア71にて移送された廃棄バラストを更に車両1の外
へ搬出するため排土コンベア71に接続されたウェスト
コンベア81と、以上の各機構を支持するための車体フ
レーム91と、車体フレーム91に軸支され軌道A上に
て車両1を移動可能とするための車輪101等と、から
成っている。
【0017】図1に示すように、メインコンベア11
は、車両1の前方下方から車両1の中央上方に向かい傾
斜状に配設され、その上端部11aが車体フレーム91
に対し回動可能に支持され、その中央下部11bが油圧
シリンダ15を介し上下動可能に車体フレーム91に接
続されている。メインコンベア11の搬送ベルト17a
表面はゴム材にてコーティングされ、またベルト17a
の側縁部に固設されたガイド17bもゴム材で形成され
る(図3参照)ことにより、バラスト搬送時の騒音及び
振動の発生が抑制されている。
【0018】ヘッドシュート21は、管状に形成され、
一方の開口端21aがメインコンベア11の上端部11
aに接続され、他方の開口端21bが排土コンベア71
の上方に配設されることによりバイパス路を形成し、メ
インコンベア11の上端部11aから排土コンベア71
へと廃棄バラストを導いている。
【0019】図1のヘッドシュート21の開口端21a
付近を拡大して表す図2、及び図2のX矢視を表す図3
に示すように、開口端21a近傍の管路内には、その管
路の開度を制限することにより、メインコンベア11に
て車両1へ搬入された掘削バラストを開口端21aの下
部に形成された口部21cを介して電動ふるい31へと
導くための開閉扉23aが、二枚並んで設けられてい
る。各開閉扉23aの基端部に固設された軸23bがヘ
ッドシュート21の壁面に回動可能に軸支されることに
より、各開閉扉23aはヘッドシュート21の管路内で
軸23bを中心にそれぞれ別個独立に揺動可能として設
けられており、二枚並んだ状態でヘッドシュート21を
全閉し、一枚を閉じ他の一枚を開けることによりヘッド
シュート21を半開状態とする。その軸23bは、ヘッ
ドシュート21の両側部外壁からそれぞれ突出し、その
突出した部分のそれぞれに板状の接続片23c、23c
の一端がそれぞれ固設されている。
【0020】また、開口端21a近傍のヘッドシュート
21の外壁両側部には、それぞれ油圧シリンダ25が基
端25aを軸支されることによって取り付けられてお
り、それにより基端25aを軸として油圧シリンダ25
全体がヘッドシュート21の外壁に沿って回動可能とさ
れている。更に、各々の油圧シリンダ25のロッド25
bの各先端には、各接続片23c、23cの他端が回動
可能に接続されており、それら各接続片23c及び軸2
3bにより、各油圧シリンダ25の伸縮作動を各開閉扉
23aの開閉作動に変換している。
【0021】加えて、開口端21a近傍のヘッドシュー
ト21の管路内壁面には、メインコンベア11にて導か
れた掘削バラストをヘッドシュート21の壁面に衝突さ
せないための緩衝壁27が、メインコンベア11の最先
端11cと対向する位置に、固設されている。
【0022】図4に電動ふるい31の外観正面を拡大し
て表す。電動ふるい31を構成する主だった機構は、ゴ
ム材を格子状に形成して成り粒度に応じ再生バラストと
廃棄バラストとを選別するためのフィルタ34と、フィ
ルタ34を支持するためフィルタ34の外縁に取り付け
られた枠部33と、枠部33及び車体フレーム91の間
に配設されて枠部33を車体フレーム91に対し振動可
能に支持する緩衝ばね41と、枠部33の一方側部に設
けられて枠部33を短周期で振動させるためのはずみ車
機構51と、はずみ車機構51にベルト52を介して伝
達する動力を生み出すための電動モータ53等と、から
成っている。
【0023】枠部33は、傾斜したメインコンベア11
の下方にその傾斜とほぼ同じ傾きで配設され、その上端
33aがヘッドシュート21の口部21c(図2参照)
に臨む位置に配設されることにより、開閉扉23aがヘ
ッドシュート21の管路を閉じたときに、メインコンベ
ア11で運ばれてきたバラストを、口部21cを介して
フィルタ34面上へと導いている。そのフィルタ34も
枠部33に沿った傾きで配設されており、枠部33の振
動によって選別されフィルタ34の格子面上に残った再
用バラストを枠部33及びフィルタ34の振動と共に徐
々に下端33bへと導くようにされている。
【0024】緩衝ばね41は、図5にその縦断面を示す
ように、枠部33に固設された板片33cと、車体フレ
ーム91の一部を成す板片91aとの間に配設された振
動緩衝用のばね43をゴム部材45内に埋め込んで成
り、振動する枠部33から車体フレーム91に伝わる振
動を緩和している。
【0025】はずみ車機構51は、ベルト52を介して
電動モータ53から伝達される回転を変換して、枠部3
3を短周期でシーソ状に振動させるための機構であり、
はずみ車等を備えた周知の構造として形成されている。
なお、はずみ車機構51及びベルト52を覆うカバー5
2が安全のため車体フレーム91に固設されている。
【0026】電動モータ53は、図示しない電源から電
力を供給されることにより回転力を生み出しており、そ
の本体ケース53aは、下部において緩衝板54に固設
されている。また、電動モータ53稼動時の振動が電動
モータ53から車体フレーム91に伝わるのを緩和する
ため、電動モータ53を固設した緩衝板54が基端54
aを軸として車体フレーム91に対し上下方向に振動可
能となるよう、基端54aが車体フレーム91に軸支さ
れ、先端54bの表裏面それぞれと車体フレーム91に
固設されたコの字形の支持柱93の上下各端との間に緩
衝用のばね55a、55bが、それぞれ配設されてい
る。また、電動モータ53の本体ケース53aを覆うカ
バー57が、安全のため車体フレーム91に固設されて
おり、カバー57と本体ケース53aとの間には、図示
しない外部電源線との接続のためのカプラ59が配設さ
れている。
【0027】なお、電動モータ53の作動を操作するた
めの制御盤53bが、車体フレーム91の側部に取り付
けられている(図1参照)。図6に、本車両1の前方か
ら見た再用シュート61の外観を示す。再用シュート6
1は、一方の開口を成し再用バラストをフィルタ34面
上から受け取るため電動ふるい31の下端31aに接続
された導入部62と、他方の開口を成し導入部62から
導かれた再用バラストを軌道A周辺に散布するため三叉
に分岐した左右搬出口63、65及び中央搬出口67
と、を備えた管状として形成されている。
【0028】左右搬出口63、65にはそれぞれ、開口
の下半分ほどを覆蓋することにより再用バラストの散布
を制限するためのシート状可動蓋63a、65aが設け
られている。可動蓋63a、65aの各々の内側は、バ
ラストの衝突による騒音及び振動の発生を抑えるため、
ゴム材でコーティングされている。また可動蓋63a、
65aを操作して左右搬出口63、65からの再用バラ
ストの散布を制御するための操作棒63b、65bが、
各可動蓋63a、65のシート面に垂直に固設され、再
用シュート61の外壁に固設された鞘状の収納部63
c、65cのそれぞれに、摺動可能として収納されてい
る。
【0029】左右搬出口63、65の間に形成された中
央搬出口67は、導入部62の延長上に連なる基端67
aと、基端67aに接続された屈曲する開口部67bと
から成り、開口部67bを回動させることにより開口部
67bの先端を軌道間の何れの方向にも向けられるよう
にして再用バラストを軌道間の何処にでも散布可能とす
るため、基端67aの外周に開口部67bを回動させる
回動機構67cが設けられている。
【0030】さらに、再用シュート61の管状内部にお
いて、左右搬出口63、65及び中央搬出口67の分岐
部分には、それら分岐する管路の開度を制限することに
より、導入部62から導かれた再用バラストを、左右搬
出口63、65又は中央搬出口67の何れへどれだけ振
り分けるかを調整するため一端を基軸68a、69aと
して回動するガイド板68、69が設けられている。各
基軸68a、69aは再用シュート61の外壁に軸支さ
れており、各基軸68a、69aが再用シュート61の
外壁面から突出した部分には、それぞれ操作棒68b、
69bが固設され、各操作棒68b、69bを再用シュ
ート61の外壁に沿って回動させることにより、ガイド
板68、69が回動するようにされている。
【0031】図1に示すように、ゴムで表面をコーティ
ングされた搬送部とその搬送部の両脇に立設されたゴム
製のガイド部とを有する排土コンベア71は、車体フレ
ーム91に固設され、また、排土コンベア71と同様な
構造を有するウェストコンベア81は、隣接する軌道上
のホッパ車等に廃棄バラストを積載することができるよ
うに、回動機構83を介し回動可能として車体フレーム
91に装着されている。
【0032】なお、メインコンベア11、排土コンベア
71、及びウェストコンベア81の作動を制御するため
の制御盤85が、車体フレーム91の側部に取り付けら
れている。以上のような構造を有する本車両1に、掘削
バラストが搬入されると、次のようにして再用バラスト
と廃棄バラストとの選別が行われる。
【0033】まずメインコンベア11にて掘削バラスト
がヘッドシュート21の上方の開口端21aへ運び込ま
れる。このとき、予め油圧シリンダ25を制御して掘削
バラストの状態に応じ開閉扉23aの開度を調整してお
く。すなわち、開閉扉23aを二枚とも全開することに
よりシュート21内の管路を開いている場合は、掘削バ
ラストはほぼ全て廃棄バラストとして、ヘッドシュート
21を通り下方の開口端21bから排土コンベア71へ
と導かれ、更に排土コンベア71に接続されたウェスト
コンベア81へ導かれて、ウェストコンベア81の先端
に接続させたホッパ車等へ運び込まれて廃棄される。
【0034】また、開閉扉23aを二枚とも全閉するこ
とによりシュート21の管路を塞いだ場合は、全ての掘
削バラストが、シュート21の口部21cから電動ふる
い31へ導かれ、そこで再用バラストと廃棄バラストと
に選別される。その際、電動モータ53にてベルト52
を介しはずみ車機構51を駆動することにより、選別用
フィルタ34及び枠部31を短周期で振動させ、口部2
1cからフィルタ34面上に導かれたバラストの選別効
率を向上させている。
【0035】この選別により、フィルタ34の格子の目
をくぐり抜けた粒の小さな廃棄バラストは、電動ふるい
31の下方に配設された排土コンベア71へと導かれ、
前述同様にしてウェストコンベア81に導かれて廃棄さ
れる。一方、選別によってフィルタ34面上に残った粒
の大きな再用バラストは、枠部33の下端33bに接続
された再用シュート61に導かれ、予め操作棒68b、
69bの操作により回動位置が調整されたガイド板6
8、69にガイドされ、左右搬出口63、65又は中央
搬出口67の何れかに導かれて、軌道近傍のどこかに散
布される。尚、左右搬出口63、65にバラストを導い
たときには、操作棒63b、65bの操作により、可動
蓋63a、65aを開閉制御することにより、再用バラ
ストの散布時を調節することができる。
【0036】開閉扉23aの一枚を閉じ、もう一枚を開
いておいたときには、掘削バラストの一部は廃棄バラス
トとして、直ちに排土コンベア71に導かれ上述同様に
廃棄され、残りの掘削バラストは選別用のバラストとし
て、電動ふるい31へ導かれ上述同様のふるい分け処理
が施されることにより、再用バラストと廃棄バラストと
に選別される。
【0037】以上のような本車両1は、軌道A下からバ
ラストを掻き出すためのバラスト作業車とは別個の車両
として構成されているので、軌道A下を掘削しバラスト
を掻き出す際に発生する掘削振動が、本車両1に伝わる
ことはない。従って、本車両1の各部に伝わる振動は、
フィルタ34がバラストを選別する際に生じるふるい分
け振動だけであるため、従来の掘削・掻き出し機構及び
バラストふるい分け機構の両機構を備えたバラスト作業
車のように、作業時に掘削振動とふるい分け振動とが競
合することがなく、それ故、二種の異なる振動の競合に
よる相乗的なダメージを各機構が受けることはない。
【0038】また本車両1には、電動ふるい31の枠部
33と車体フレーム91との間に緩衝ばね41が配設さ
れることにより、短周期で振動する電動ふるい31から
車体フレーム91に伝わる振動が緩和され、またヘッド
シュート21内壁に掘削バラストが直接衝突しないよう
に緩衝壁27が設けられており、更にメインコンベア1
1、排土コンベア71、及びウェストコンベア81のそ
れぞれの搬送部の表面がゴム材でコーティグされてお
り、各搬送部の両側にはゴム製のガイドが立設されてい
るので、大量で重いバラストを扱う場合に発生し易い振
動及び騒音を減らすことができる。
【0039】さらに本車両1では、掘削バラストの状態
等の様々な状況に応じて、電動ふるい31による選別を
行うか否かを選択することができるので、必要な場合に
だけ電動ふるい31を稼動させて、その稼動の効率化を
図ることができる。すなわち、例えば掘削バラストの中
に再用バラストが多く含まれている場合は、二枚の開閉
扉23aを全閉することにより、ほぼ全ての掘削バラス
トを選別用のバラストとして、口部21cを介して電動
ふるい31へと導き、電動ふるい31を稼動させること
により再用バラストと廃棄バラストとに選別する作業を
施す。逆に、掘削バラストが粉々で一見して再用バラス
トが殆ど含まれていないと判る場合は、二枚の開閉扉2
3aを全開することにより、ほぼ全ての掘削バラストを
廃棄バラストとして、ヘッドシュート21を通じ排土コ
ンベア71及びウェストコンベア81にて搬出し廃棄す
る。本車両1では、このように開閉扉23aを適宜操作
して、必要な場合にだけ電動ふるい31を稼動させるこ
とができるので、選別作業の効率化を図ることができ、
また掘削バラストの状態等の種々の状況に応じた柔軟な
ふるい分け作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例のバラストふるい分け車両1の正面図
である。
【図2】車両1のヘッドシュート21の上部を拡大して
表す拡大図である。
【図3】図2のX矢視を表す図面である。
【図4】電動ふるい31の正面図である。
【図5】緩衝ばね41の縦断面図である。
【図6】再用シュート61の正面図である。
【符号の説明】
1…ふるい分け車両、 11…メインコンベア、 2
1…ヘッドシュート、21c…口部、 23a…
開閉扉、 31…電動ふるい、33…枠部、
34…フィルタ、 43…回転ボス
部、41…緩衝ばね、 51…はずみ車機構、
53…電動モータ、61…再用シュート、 71…排
土コンベア、 81…ウェストコンベア、91…車
体フレーム、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 淵上 勝弘 名古屋市中村区名駅一丁目1番4号 東 海旅客鉄道株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−144401(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E01B 27/10

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌道下に敷かれたバラストをふるい分け
    て再利用可能なバラストを選び出すためのバラストふる
    い分け機構を備えたバラストふるい分け車両であって、 該ふるい分け機構は、 所定粒度のバラストを選び出すため格子状に形成された
    フィルタ及び該フィルタの外縁に取り付けられ該フィル
    タを支持する支持枠から成るふるい分け部と、 前記支持枠に取り付けられ、前記ふるい分け部を振動さ
    せるための振動部と、 車体フレームに固設されると共に、前記振動部に接続さ
    れて該振動部を駆動するための駆動源と、 前記支持枠と車体フレームとの間に配設されて、前記支
    持枠から前記車体フレームに伝わる振動を緩和する緩衝
    部と、 を有し、 該ふるい分け機構に投入するバラストを軌道下から掻き
    出すためのバラスト作業車とは別個の車両として構成さ
    れたことを特徴とするバラストふるい分け車両。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のバラストふるい分け車両
    において、 前記ふるい分け部の上方に位置する開口を有し、軌道下
    から掻き出したバラストを前記バラスト作業車から導
    き、該導いたバラストを前記開口から前記フィルタ面に
    向かって吐出させるための導入部と、 前記開口に設けられ、該開口の開度を制限する開閉扉
    と、 前記開口に隣接して形成され、前記開閉扉による前記開
    口の開度の制限に応じた量のバラストをバイパスさせて
    前記導入部から直ちに廃棄口へと導くためのバイパス路
    と、 を備えることを特徴とするバラストふるい分け車両。
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