JP2592521B2 - アクチュエータ用位置検出装置 - Google Patents

アクチュエータ用位置検出装置

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JP2592521B2 JP1070235A JP7023589A JP2592521B2 JP 2592521 B2 JP2592521 B2 JP 2592521B2 JP 1070235 A JP1070235 A JP 1070235A JP 7023589 A JP7023589 A JP 7023589A JP 2592521 B2 JP2592521 B2 JP 2592521B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアクチュエータに用いられる位置検出装置に
関し、特にエアシリンダのような流体圧アクチュエータ
の短ストロークのピストン位置検出が可能とされるアク
チュエータ用位置検出装置に適用して有効な技術に関す
る。
〔従来の技術〕
一般に、たとえばエアシリンダのような流体圧アクチ
ュエータにおいて、ピストンのストローク位置を検出す
るためにはリードスイッチや磁気抵抗素子などの検出素
子を設けた位置検出装置が使用されている。
この種の位置検出装置はそれ自体が小形化されるよう
努力が重ねられているが、アクチュエータの小形化への
要求が強くなっている現在では、位置検出装置の小形化
がアクチュエータの小形化に追従しきれなくなっている
のが現実である。
特に、たとえばロボットや精密自動機器、半導体製造
機器などに用いられるアクチュエータでは、アクチュエ
ータのピストンのストローク自体が極めて短くなってき
ている。
そこで、従来、このような短ストロークのアクチュエ
ータにおけるピストン位置の検出を行うために、位置検
出装置を各ストローク端について1個ずつ設け、しかも
これらの位置検出装置をそれぞれピストン移動方向およ
びその直角方向に位置をずらして配設するようにしたも
のが考えられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような技術では、位置検出装置自
体が複数個必要であることに加えて、位置検出装置の寸
法を小形化するにも限度があるため、全体として大形の
位置検出装置となってしまう。
また、複数個の位置検出装置をアクチュエータに取付
けるために、位置検出装置の個数に応じた取付溝や取付
具が必要であり、それらの溝加工や取付具の製造に要す
るコストの向上、さらにはアクチュエータへの取付作業
の繁雑化などの問題がある。
さらに、従来は、特に動作距離の長い、すなわちON時
間の長い位置検出装置の場合には、そのセッティングが
困難で、セッティングの調整が必要となる上に、短スト
ロークのピストンなどの位置検出が困難であるなどの問
題があることも本発明者は見い出した。
そこで、本発明の目的は、1個の位置検出装置のみで
両ストローク端のような複数の位置を検出できる技術を
提供することにある。
本発明の他の目的は、極めて短いストロークの移動部
の位置検出を精確に行うことが可能な技術を提供するこ
とにある。
本発明のさらに他の目的は、小形で実装の簡単なアク
チュエータ用位置検出装置を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、
本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろ
う。
〔課題を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち、代表的なものの
概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
すなわち、本発明のアクチュエータ用位置検出装置
は、アクチュエータの移動部の移動方向に互いに位置を
ずらせて1つのケース内に複数個内蔵され、ぞれぞれが
移動部の異なる位置をこの移動部に設けられた磁石の接
近離反による磁界の変化を検出して検出信号を出力する
複数個の検出素子と、これらの検出素子からの検出信号
をこの検出信号が同時にONになる状態が確保される基準
電圧と比較し、検出信号が基準電圧以上のときにはON信
号を、基準電圧以下のときにはOFF信号を出力する複数
個の比較器と、これらの比較器からの出力信号を論理積
演算し、互いの信号がON状態のときにのみON信号を出力
する論理積素子と、比較器からの出力信号を論理積素子
からのON信号がON状態のときにのみOFF状態とし、移動
部の異なる位置でON状態となる信号を出力する複数個の
出力素子と、これらの出力素子からの出力信号によって
動作する複数個の動作表示手段とを有するものである。
また、前記検出素子および基板が合成樹脂で一体成形
されたケース内に埋設されているものである。
さらに、前記複数個の検出素子が1チップの検出器に
形成されているものである。
〔作用〕
前記したアクチュエータ用位置検出装置によれば、1
つのケース内に複数個の検出素子が内蔵されていること
により、1個の位置検出装置のみで両ストローク端など
の複数位置を精確に検出でき、セッティングの調整が不
要となる。
また、1つのケース内の複数個の検出素子の位置を所
望の距離だけ互いに変位させるとにより、超短ストロー
クの位置検出が可能となる。
さらに、検出素子および基板がケース内に合成樹脂で
一体成形されることにより、検出素子および基板の密閉
状態における保護が可能となる。
また、複数個の検出素子が1チップの検出器に形成さ
れることにより、検出器自体のコンパクト化が可能とな
る。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例であるアクチュエータ用位
置検出装置の概略的拡大斜視図、第2図はこの位置検出
装置をエアシリンダに実装した状態を示す斜視図、第3
図は位置検出装置の回路図、第4図(a)〜(d)は第
3図の各回路素子の出力信号を示す波形図である。
まず、第1図により本実施例のアクチュエータ用位置
検出装置の構成を説明する。
本実施例の位置検出装置1は、基板2と、この基板2
に実装された検出器3と、この検出器3で検出された信
号を処理する専用または汎用の集積回路素子4と、表示
用の発光ダイオード5と、リード線6とで構成されてい
る。そして、これらの基板2および検出器3、集積回路
素子4は、たとえばエポキシ樹脂などの合成樹脂のケー
ス7の中に一体的に成形されて埋設されている。
本実施例の検出器3は、一例として磁気抵抗素子で構
成される2個の検出素子3a,3bが1チップに形成されて
おり、たとえば第2図に示すアクチュエータとしてのシ
リンダ8のピストン(図示せず)の両ストローク端がそ
れぞれの検出素子3a,3bにより検出される構造とされて
いる。
すなわち、2個の検出素子3a,3bが内蔵された検出器
3は基板2の一方の主面に実装され、両検出素子3a,3b
によりピストンの両ストローク端を検出するため、ピス
トンのストロークの長さに一致する距離だけピストンの
移動方向に互いに位置がずらされて配置されている。
また、本実施例の場合、検出されるストロークが超短
ストロークである場合にも容易に対応できるものであ
り、そのために前記のように2個の検出素子3a,3bがそ
れぞれ1チップに形成されている。また、3点以上の位
置を検出したい場合には、3個以上の検出素子を相互に
所望の距離をおいて1チップ内に収納すればよい。この
ような構造とすることにより、検出器3自体のコンパク
ト化が可能となる。
前記集積回路素子4は、それぞれ検出素子3a,3bの各
々に基板2上のプリント配線(図示せず)で電気的に接
続され、第3図に示すように各検出素子3a,3bからの検
出信号を増幅する増幅器9a,9bと、増幅器9a,9bからの増
幅信号を基準電圧と比較する比較器10a,10bと、比較器1
0a,10bからのスイッチング信号を論理積演算する論理積
素子11と、比較器10a,10bからのスイッチング信号を論
理積素子11のインヒビット信号により強制的にOFFにす
る出力素子12a,12bとからなる。
また、出力素子12a,12bは、たとえば論理積素子11の
インヒビット信号を符号変換する変換素子と、比較器10
a,10bからのスイッチング信号と変換素子の符号変換出
力とを論理積演算する論理積素子などで構成される。
さらに、発光ダイオード5も、それぞれの出力回路に
接続され、ピストンの両ストローク端の検出を表示する
発光ダイオード5a,5bよりなる。
なお、第1図では明確化のために省略されているが、
第2図に示すように位置検出装置1をシリンダ本体13の
取付溝14に取付けるため、位置検出装置1の側面には取
付フランジ部15が一体的に突設され、この取付フランジ
部15においてねじ16により位置検出装置1がシリンダ本
体13に取付けられている。
なお、シリンダ8において、17はピストンロッド、18
は圧縮空気の給排ポート、19は取付孔である。
次に、本実施例の作用について説明する。
まず、本実施例のアクチュエータ用位置検出装置1を
製作する場合、検出素子3a,3bが内蔵された検出器3、
集積回路素子4、発光ダイオード5a,5b、さらにリード
線6を基板2に実装し、それをケース7の中に収容し、
樹脂を注入して封入する。この場合、これらの検出器3
および集積回路素子4などは基板2の一方の主面に実装
されている。これにより、封入される検出器3などが1
個のケース7の中に内蔵されたアクチュエータ用位置検
出装置1が得られ、これらの検出器3、集積回路素子4
および発光ダイオード5a,5bの密閉状態における保護が
可能とされる。
次に、このアクチュエータ用位置検出装置1を第2図
のようにシリンダ8に適用した場合について、その作動
を第3図および第4図に基づいて説明する。
まず、シリンダ8のピストン(図示せず)のストロー
ク端は、それぞれ検出素子3aまたは3bによって検出され
る。すなわち、シリンダ8のピストンに設けられた磁石
(図示せず)の接近を各検出素子3a,3bで検出すること
により得られた位置検出信号は、各検出素子3a,3bから
それぞれ増幅器9a,9bに出力される。
そして、増幅器9a,9bで増幅された位置検出信号は、
検出素子3a,3bにおけるピストン移動方向の相互間距
離、すなわちピストンのストローク距離Sに対応して、
第4図(a)に示すように各検出素子3a,3bの位置でピ
ークとなる増幅信号A,Bとして出力される。
さらに、各増幅器9a,9bからの増幅信号A,Bは比較器10
a,10bに入力され、比較器10a,10bにより比較され、シリ
ンダ8のピストンがどちらのストローク端にあるかが検
知される。
この時、検出素子3a,3bから増幅器9a,9bを経て増幅さ
れた各増幅信号A,Bは、比較器10a,10bにより各検出素子
3a,3bが同時にONになる状態が確保される基準電圧Vと
比較され、ONとOFFとの間でスイッチングされるスイッ
チング信号C,Dとして出力される。そして、第4図
(b)に示すように、比較器10a,10bからのスイッチン
グ信号C,Dは、ストローク距離Sの位置を中心にON状態
となる。
さらに、各比較器10a,10bからのスイッチング信号C,D
は、論理積素子11に入力され、論理積演算されることに
より、第4図(C)に示すように両スイッチング信号C,
DがON状態の時にONとされるインヒビット信号Eが出力
される。
また、比較器10a,10bからのスイッチング信号C,Dと、
論理積素子11からのインヒビット信号Eが出力素子12a,
12bに入力され、スイッチング信号C,Dがインヒビット信
号Eにより強制的にOFF状態とされる。そして、出力素
子12a,12bの出力信号F,Gは、第4図(d)に示すように
ストローク距離Sの両端側でON状態となり、位置検出装
置1の出力端子OUT1,OUT2に各ストローク端の検出信号
として出力される。さらに、これに応じて発光ダイオー
ド5aまたは5bが発光され、シリンダ8の両ストローク端
における位置検出の動作表示が行われる。
以上のように、本実施例の位置検出装置1において
は、複数個の検出素子3a,3bが1つのケース7に収納さ
れることにより、1個の位置検出装置1のみで両ストロ
ーク端などの複数位置を精確に検出でき、また複数個の
検出素子3a,3bの位置を所望の距離だけ互いに変位させ
ることにより、超短ストロークの位置検出が可能であ
る。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づ
き具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定され
るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更
可能であることはいうまでもない。
たとえば、本実施例の検出器3については、複数個の
検出素子3a,3bを1チップに形成する場合について説明
したが、これに限られず、各検出素子3a,3bをそれぞれ
1チップに形成し、複数個の検出素子3a,3bを並設して
実装してもよく、また1枚の基板2に設ける必要はな
い。
また、本発明におけるケース7は、必ずしも合成樹脂
の成形品に限らず、箱形など他の形式のケース7であっ
てもよい。
さらに、本実施例の位置検出装置1は、シリンダ8に
適用した場合について説明したが、これに限定されるも
のではなく、たとえばロータリアクチュエータなどのア
クチュエータについても広く適用可能である。
〔発明の効果〕
本願において開示される発明のうち、代表的なものに
よって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおり
である。
(1).1つのケース内に収納された基板の一主面に複数
個の検出素子が実装され、これらの検出素子がアクチュ
エータの移動部の移動方向に互いに変位されて内蔵され
ることにより、複数個の検出素子の相互間距離を必要に
応じて適宜に形成することができるので、短ストローク
の移動部の検出を確実に行うことができ、特に超短スト
ロークのアクチュエータに適応することができる。
(2).検出素子および基板が合成樹脂で一体成形され
たケース内に埋設されることにより、検出素子および基
板が密閉状態において保護されるので、位置検出装置の
寿命および信頼性の向上が可能である。
(3).複数個の検出素子が1チップの検出器に形成さ
れることにより、検出器のコンパクト化が可能にされる
と同時に、2つ以上の位置検出装置に別れる場合に比べ
て、位置検出装置の小形化が実現できる。
(4).前記(1)、(2)および(3)により、位置
検出装置の配線構造および実装が簡単になると同時に、
低コスト化が可能とされる位置検出装置を得ることがで
きる。
(5).前記(3)により、位置検出装置における検出
素子のセッティングの調整が不要とされ、また検出器の
実装および位置検出装置のセッティングが容易となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるアクチュエータ用位置
検出装置の概略的拡大斜視図、第2図は本実施例の位置
検出装置をエアシリンダに実装した状態を示す斜視図、
第3図は本実施例の位置検出装置の回路図、第4図
(a)〜(d)は第3図の各回路素子の出力信号を示す
波形図である。 1……位置検出装置、2……基板、3……検出器、3a,3
b……検出素子、4……集積回路素子、5,5a,5b……発光
ダイオード、6……リード線、7……ケース、8……シ
リンダ(アクチュエータ)、9a,9b……増幅器、10a,10b
……比較器、11……論理積素子、12a,12b……出力素
子、13……シリンダ本体、14……取付溝、15……取付フ
ランジ部、16……ねじ、17……ピストンロッド、18……
給排ポート、19……取付孔、A,B……増幅信号、C,D……
スイッチング信号、E……インヒビット信号、F,G……
出力信号、S……ストローク距離、V……基準電圧。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクチュエータの移動部の移動方向に互い
    に位置をずらせて1つのケース内に複数個内蔵され、そ
    れぞれが前記移動部の異なる位置を該移動部に設けられ
    た磁石の接近離反による磁界の変化を検出して検出信号
    を出力する複数個の検出素子と、 前記複数個の検出素子からのそれぞれの検出信号を該検
    出信号が同時にONになる状態が確保される基準電圧と比
    較し、前記検出信号が基準電圧以上のときにはON信号
    を、基準電圧以下のときにはOFF信号をそれぞれ出力す
    る複数個の比較器と、 前記複数個の比較器からのそれぞれの出力信号を論理積
    演算し、互いの信号がON状態のときにのみON信号を出力
    する論理積素子と、 前記複数個の比較器からのそれぞれの出力信号を前記論
    理積素子からのON信号がON状態のときにのみOFF状態と
    し、前記移動部の異なる位置でそれぞれON状態となる信
    号を出力する複数個の出力素子と、 前記複数個の出力素子からのそれぞれの出力信号によっ
    て動作する複数個の動作表示手段と、を有することを特
    徴とするアクチュエータ用位置検出装置。
  2. 【請求項2】前記複数個の検出素子は基板に実装され、
    合成樹脂で一体成形されたケース内に埋設されているこ
    とを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ用位置検
    出装置。
  3. 【請求項3】前記複数個の検出素子が1チップの検出器
    に形成されていることを特徴とする請求項1または2記
    載のアクチュエータ用位置検出装置。
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