JP2592505B2 - 杭打設工法 - Google Patents

杭打設工法

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JP2592505B2
JP2592505B2 JP24660788A JP24660788A JP2592505B2 JP 2592505 B2 JP2592505 B2 JP 2592505B2 JP 24660788 A JP24660788 A JP 24660788A JP 24660788 A JP24660788 A JP 24660788A JP 2592505 B2 JP2592505 B2 JP 2592505B2
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真二 西村
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は杭打設工法に関する。
〔従来の技術〕
従来、鋼管杭等の筒状杭を打設するに、先端閉塞効果
を大きくして大きな先端支持力を得るために、杭先端部
の内部に、第4図(イ),(ロ)に示す如きリブ(7)
を予め付設した状態で筒状杭(1)を打込み施工するこ
とが行われていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上述従来工法では、杭内侵入土砂に対するリ
ブの押え込み作用が不十分で期待する先端閉塞効果が十
分に得られなかったり、又、逆に、リブに作用する土砂
押え込み反力が過大となって、筒状杭の打込みが途中で
不能となったり不測の破損を招いたりすることがあっ
た。
本発明の目的は上述の問題を解消する点にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明による杭打設工法の特徴構成は、筒状杭の内部
で杭先端寄り部分に、地盤に対する前記筒状杭の打込み
に伴い杭内侵入土砂に対して押え込み作用し、且つ、そ
の押え込み反力が設定値を超えたときに押え込み反力に
より杭内部を上方に逃げ動作する土押具を装着した状態
で、前記筒状杭の打込み施工を行うことにあり、その作
用・効果は次の通りである。
〔作用〕
つまり、杭内侵入土砂からの押え込み反力が設定値を
超えたとき、その押え込み反力により土押具が杭内部を
上方に逃げ動作するから、押え込み反力が必要以上に大
となることは無く、それによって、押え込み反力が過大
となることに起因した施工途中での杭打不能や不測の破
損を防止できる。
又、そのように押え込み反力の過大化を確実に防止で
きるから、杭内侵入土砂に対する土押具の押作用面積を
余裕をもって十分に大きくしておいて、杭内侵入土砂に
対し土押具を、押え込み反力が設定値に至るまで確実に
押え込み作用させるようにすることができ、それによっ
て、所望の先端閉塞効果を確実に得ることができる。
〔発明の効果〕
以上の結果、施工途中での杭打不能や不測の破損を防
止できることで、円滑かつ能率の良い杭打込み施工を従
来に比して安定的に行えるようになり、しかも、所望の
先端閉塞効果を確実に得られることで、打設杭に大きな
先端支持力を確実に備えさせることができて杭打込み施
工の施工品質面での信頼性を従来に比べ大巾に向上し得
るに至った。
〔実施例〕
次に実施例を説明する。
第1図(イ),(ロ),(ハ)は鋼管杭(1)(筒状
杭の一例)の打込み施工過程を示し、図中(2)は、地
盤(3)に対する鋼管杭(1)の打込みに伴い杭内侵入
土砂(3a)に対して押え込み作用し、かつ、その押え込
み反力(N)が設定値を超えたときに押え込み反力
(N)により杭内部を上方に逃げ動作する土押具であ
り、第1図(イ)に示す如く、その土押具(2)を鋼管
杭(1)の内部で杭先端寄り部分に装着した状態で杭打
込み施工を開始し、そして、第1図(イ),(ロ),
(ハ)の順に示すように、杭打込み施工の進行に対し、
杭内侵入土砂(3a)からの押え込み反力(N)が設定値
を超えるごとに土押具(2)を上方に逃げ動作させなが
ら土押具(2)を杭内侵入土砂(3a)に対して押え込み
作用させ、もって、杭内侵入土砂(3a)からの押え込み
反力(N)が過大となることに起因した施工途中での杭
打不能や不測の破損を防止しながら、所望の先端閉塞効
果を確実に得て、打設鋼管杭(1)に大きな先端支持力
を備えさせるようにしている。
土押具(2)としては、第2図及び第3図に示すよう
に、鋼管杭(1)の内部に通した接続ホース(4)から
の加圧流体供給により鋼管杭(1)の内部で膨張し、そ
の膨張力(F)による杭内周面への圧接により、杭内侵
入土砂(3a)から受ける設定値以下の押え込み反力
(N)に抗して鋼管杭(1)の内部で位置保持し、押え
込み反力(N)が設定値を超えたときには杭内部を上方
へ滑動する風船状体(5)を用いており、接続ホース
(4)からの加圧流体供給圧力を調整して風船状体
(5)の杭内周面に対する圧接力を調整することによ
り、土押具(2)を逃げ動作させる押え込み反力(N)
の設定値を土質等に応じて適宜変更調整するようにす
る。
又、鋼管杭(1)の打込み施工完了後は、風船状体
(5)内の封入圧を接続ホース(4)から逃がして風船
状体(5)を収縮させた状態で、土押具(2)としての
風船状体(5)を打設鋼管杭(1)の内部から取出し回
収する。
(6)は風船状体(5)の芯材としての内殻管であ
る。
尚、風船状体(5)に加圧供給する流体としては気
体、液体を問わず種々の流体を適用できる。
又、接続ホース(4)を介して風船状体(5)に加圧
流体を供給する装置も種々の型式のものを適用できる。
〔別実施例〕
次に別実施例を説明する。
対象とする筒状杭は鋼管杭に限定されるものでは無
く、杭材質は不問である。
又、押え込み反力(N)が設定値を超えたときに杭内
部を上方に逃げ動作させる土押具(2)の具体的構造、
形状は種々の改良が可能であり、前述実施例で示した如
き風船構造に限定されるものではない。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造・方法に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の実施例を示し、第1図
(イ),(ロ),(ハ)は杭打込み過程を示す図、第2
図は拡大断面図、第3図は第2図におけるIII−III線断
面図である。第4図(イ),(ロ)は従来例を示す側面
図と底面図である。 (1)……筒状杭、(2)……土押具、(3)……地
盤、(3a)……杭内侵入土砂、(4)……ホース、
(5)……風船状体、(N)……押え込み反力、(F)
……膨張力。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状杭(1)の内部で杭先端寄り部分に、
    地盤(3)に対する前記筒状杭(1)の打込みに伴い杭
    内侵入土砂(3a)に対して押え込み作用し、且つ、その
    押え込み反力(N)が設定値を超えたときに押え込み反
    力(N)により杭内部を上方に逃げ動作する土押具
    (2)を装着した状態で、前記筒状杭(1)の打込み施
    工を行う杭打設工法。
  2. 【請求項2】前記土押具(2)として、接続ホース
    (4)からの加圧流体供給により前記筒状杭(1)の内
    部で膨張し、その膨張力(F)による杭内周面への圧接
    により、杭内侵入土砂(3a)から受ける設定値以下の押
    え込み反力(N)に抗して前記筒状杭(1)の内部で位
    置保持する風船状体(5)を用いる請求項1記載の杭打
    設工法。
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