JP2592453B2 - イオン流生成装置 - Google Patents

イオン流生成装置

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JP2592453B2
JP2592453B2 JP62134289A JP13428987A JP2592453B2 JP 2592453 B2 JP2592453 B2 JP 2592453B2 JP 62134289 A JP62134289 A JP 62134289A JP 13428987 A JP13428987 A JP 13428987A JP 2592453 B2 JP2592453 B2 JP 2592453B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、薄膜形成,イオン注入,エッチング,ス
パッタリング等を行なう際に使用されるイオン流生成装
置に関する。
〔従来の技術〕
第20図は、例えば特開昭60−137012号公報に示された
従来のイオン流生成装置の組み込まれたイオンビームエ
ピタキシャル成長システムを示す断面図である。このシ
ステムは、同図に示すように、イオン源1と、このイオ
ン源1からイオンを引き出すための引出し電極2と、引
出し電極2により引出されたイオンビームから必要なイ
オン種のみを分離する立体集束セクター型質量分離系3
と、この質量分離系3の出口側に配置されたスリット4
と、スリット4を通過したイオンビームを減速するため
の減速系5とを備え、この減速系5は、3個の円筒状レ
ンズ5A,5B,5Cを縦列配置して構成されている。減速系5
の出口側の下方位置には、薄膜形成用の材料原子を蒸発
させて蒸気流とするための蒸発源6が設けられる一方、
薄膜の形成される基板7は減速系5の出口側に取り付け
られる。なお、図中に示された、イオン源1,引出し電極
2,質量分離系3および減速系5の各電位分布は、一例と
して、イオン源1から100eVでAs+ビームを基板7へ入射
させる場合の電位分布を示している。
このように構成された従来のイオンビームエピタキシ
ャル成長システムにおいて、たとえば基板7上にGaAs化
合物半導体薄膜を成長させようとする場合は、蒸発源6
からGa蒸気を発生させて基板7に蒸着する。同時に、引
出し電極2とイオン源1との間に25KV程度の引出し電圧
を印加することにより、イオン源1からAs+を含んだイ
オンビームを引き出す。引き出したイオンビームは立体
集束セクタ型質量分離系3に入射して質量分離を行な
い、純粋なAs+ビームのみを抽出して、スリット4に入
射させる。このAs+ビームを、スリット4の通過後に減
速系5により減速し、すなわち100eV程度あるいはそれ
以下の低エネルギ状態まで減速してから基板7に沈着さ
せる。このようにして、基板7上にGaAs薄膜を成長させ
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、上記のようなイオン流生成装置の組み込ま
れた従来のイオンビームエピタキシャル成長システムで
は、イオン源1から必要な電流量のAs+ビームを引き出
すには、イオン源1と引き出し電極2との間に25KV程度
のかなり高い引出し電圧を印加する必要があり、このた
め引き出されたイオンビームは高速化される。また、引
き出されたイオンビームを立体集束セクター型質量分離
系3に通して純粋なAs+ビームとして基板7まで導く搬
送系路途中においては、イオンビームが空間電荷効果で
拡がるのを防ぐため、イオン源1の電位を100Vに保持す
るとともに、質量分離系3および減速系5を負の高電圧
に保持して、ビーム速度を高速に保つ必要がある。これ
とは逆に、イオンビームを基板7へ入射するときのビー
ム速度は低速にする必要がある。すなわち、As+ビーム
の基板7への入射エネルギーが300eVを越える速度で入
射されると、As+によるGaAsのスパッタ量が基板7への
付着量と同等又はそれ以上になって、膜の成長が行なわ
れなくなるため、基板7へのイオンビームの入射エネル
ギーを300eV以下、好ましくは100eV以下になるまでビー
ム速度を低下させる必要がある。このようにイオンビー
ムを基板7に入射する直前で高速から低速まで減速する
必要があり、この速度制御が減速系5によって行なわれ
ている。しかしながら、従来の薄膜形成システムでは、
かなりの量を減速しなければならないため、減速系5の
電極長さがいきおい長くなり、その結果、基板7に入射
されるイオンビームのラスター制御が困難となるととも
に、仮にラスター制御を行っても均一な膜厚分布を得る
ことはできず、また基板7上の局所的な部分のみに膜厚
を成長させることは極めて困難であった。
また、イオン源1から種々のイオンを含むイオンビー
ムを引き出した後、質量分離系3を通すことにより、必
要な純度のイオンビームを得ているため、イオンビーム
の発生効率が悪く、イオンビーム発生部が高価でかつ大
型になるという問題を有していた。
この発明は、上記の問題点を解決するためになされた
もので、イオン流を効率良くかつ安価に生成でき、しか
も生成したイオン流を基板上の所望領域に所定速度で精
度良く供給できるイオン流生成装置を提供することを目
的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
第1の発明のイオン流生成装置は、基板に対向して配
置された電極と、材料原子を含む原子流又は分子流を前
記基板と前記電極間に供給する材料原子供給手段と、前
記基板と前記電極間にレーザ光を照射して前記材料原子
を高励起状態(リドベルグ状態)に励起するレーザ光発
生手段とを備え、前記電極の導電部が、前記基板上のイ
オンビーム照射予定領域に対応した形状に仕上げられ、
前記基板と前記電極間に電場を印加することにより、前
記レーザ光により励起された材料原子をイオン化して前
記基板へ導くようにしている。
第2の発明のイオン流生成装置は、基板に対向して配
置された電極と、材料原子を含む原子流又は分子流を前
記基板と前記電極間に供給する材料原子供給手段と、前
記基板と前記電極間にレーザ光を照射して前記材料原子
を高励起状態(リドベルグ状態)に励起するレーザ光発
生手段とを備え、前記電極の前記基板との対向面が、前
記基板のイオンビーム照射予定領域に対応する領域をイ
オンビーム非照射予定領域に対応する領域よりも基板側
へ近づけるようにして、凹凸仕上げされ、前記基板と前
記電極間に電場を印加することにより、前記レーザ光に
より励起された材料原子をイオン化して前記基板へ導く
ようにしている。
第3の発明のイオン流生成装置は、基板に対向して配
置された第1の電極と、前記基板と前記第1の電極間に
配置されてイオン流の透過を許容するように構成された
第2の電極と、材料原子を含む原子流又は分子流を前記
第1の電極と前記第2の電極間に供給する材料原子供給
手段と、前記第1の電極と前記第2の電極間にレーザ光
を照射して前記材料原子を高励起状態(リドベルグ状
態)に励起するレーザ光発生手段とを備え、前記基板と
前記第1の電極間に電場を印加することにより、前記レ
ーザ光により励起された材料原子をイオン化して前記基
板へ導くとともに、前記第2の電極に制御電圧を与えて
前記基板へ向かうイオン流の速度を制御するようにして
いる。
第4の発明のイオン流生成装置は、基板に対向して配
置された電極と、前記基板と前記電極間に配置されて、
前記基板のイオンビーム照射予定領域に対応する領域の
みイオンビームの透過を許容するように構成されたマス
クと、材料原子を含む原子流又は分子流を前記電極と前
記マスク間に供給する材料原子供給手段と、前記電極と
前記マスク間にレーザ光を照射して前記材料原子を高励
起状態(リドベルグ状態)に励起するレーザ光発生手段
とを備え、前記基板と前記電極間に電場を印加すること
により、前記レーザ光により励起された材料原子をイオ
ン化して、前記マスクを介して前記基板へ導くようにし
ている。
〔作用〕
第1の発明のイオン流生成装置によれば、基板と電極
間に供給される原子流又は分子流の中で、レーザ光の励
起波長に対応した特定の材料原子が基底状態から高励起
状態へ選択的に効率良く励起され、励起された材料原子
は電極と基板間に印加される電場により効率良くイオン
化されて基板上に導かれる。この際、電極形状により基
板と電極間の電場分布を調整することができ、またそれ
とともにレーザ光の集光位置を調整することもでき、そ
のため基板と電極間の空間内で材料原子のイオン化され
る領域を特定でき、これにより基板上の所定領域にイオ
ンビームを効率良く入射できる。
第2の発明のイオン流生成装置によれば、基板と電極
間に供給される原子流又は分子流の中で、レーザ光の励
起波長に対応した特定の材料原子が基底状態から高励起
状態へ選択的に効率良く励起され、励起された材料原子
は電極と基板間に印加される電場により効率良くイオン
化されて基板上に導かれる。この際、電極の基板との対
向面が凹凸仕上げされていることから、レーザ光照射位
置の基板からの距離、あるいは基板と電極間の電場強度
を調整することができ、イオンビームの基板への入射速
度を精度良く調整できる。
第3の発明のイオン流生成装置によれば、第1の電極
と第2の電極間に供給される原子流又は分子流の中で、
レーザ光の励起波長に対応した特定の材料原子が基底状
態から高励起状態へ選択的に効率良く励起され、励起さ
れた材料原子は第1の電極と基板間に印加される電場に
より効率良くイオン化されて基板上に導かれる。この
際、基板と第1の電極間に速度制御用の第2の電極を配
しているので、その第2の電極に印加する電圧を調整す
ることにより、基板上に導かれるイオン流の速度をより
精度良く調整できる。
第4の発明のイオン流生成装置によれば、基板と電極
間に供給される原子流又は分子流の中で、レーザ光の励
起波長に対応した特定の材料原子が基底状態から高励起
状態へ選択的に効率良く励起され、励起された材料原子
は電極と基板間に印加される電場により効率良くイオン
化されて基板上に導かれる。この際、基板と電極間にマ
スクを配しているため、このマスクにより基板上に導か
れるイオン流の分布を調整できる。
〔実施例〕
第1図は、第1の発明の一実施例であるイオン流生成
装置の組み込まれた薄膜形成システムを示す断面図であ
る。同図に示すように、このシステムにおいては、薄膜
の形成される基板7に対向して平板状の電極8を平行に
配置し、この基板7と電極8間に、薄膜形成に必要な材
料原子を蒸発させて原子流として供給するための蒸発源
6a,6b(材料原子供給手段)が設けられている。また、
蒸発源6a,6bからの原子流に含まれる特定の材料原子を
基底状態から中間励起状態へ励起する励起波長λをも
つレーザ光9aを発生するためのレーザ光発生手段10a
と、中間励起状態に励起された材料原子を高励起状態に
励起する励起波長λをもつレーザ光9bを発生するため
のレーザ光発生手段10bを設けている。なお、電極8に
は高圧パルス発生装置11が電気接続され、電極8と基板
7間にパルス電場Eを印加しうるように構成されてい
る。
上記のように構成された薄膜形成システムを採用する
と、原子流の中から薄膜を構成する材料原子のみが選択
的に抽出されて、純粋な低エネルギーのイオンビームと
して基板7上に入射されるようになることを、以下に述
べる実施例を用いて説明する。この実験例では、Na(ナ
トリウム)の原子流に二つの異なるレーザ波長のパルス
色素レーザ光を照射して、イオンビームを発生させてい
る。第2図はその実験概念図を示しており、原子流発生
手段としてNa原子を蒸発させてNa原子流12を形成する蒸
発源6が使用されている。また、レーザ光として、Na原
子を基底状態から高励起状態へ二段階励起するパルス色
素レーザ光9a,9bが使用されている。すなわち、レーザ
光9aはNa原子を基底状態(3s状態)から中間励起状態
(3p状態)へ光励起するためのパルス色素レーザ光であ
って、レーザ波長λは589.0nm(ナノメータ)、レー
ザエネルギーは約100μJ(マイクロジュール)、レー
ザパルス幅は約8ns、レーザ波長幅は5cm-1(カイザー)
である。一方、レーザ光9bはNa原子を中間励起状態(3p
状態)から、価電子の主量子数が20以上の高励起状態
(ns又はnd,但しn≧20とする)へ光励起するためのパ
ルス色素レーザ光であって、レーザ波長λを404nmか
ら414nmまで変化でき、レーザエネルギーが約100μJ、
レーザパルス幅が約15ns、レーザ波長幅が約2cm-1であ
る。さらに、基板7と電極8間の電場Eとして、最大5K
V/cmのパルス電場が印加される。なお、第2図において
は、Naの原子流12がレーザ光9a,9bによって基底状態か
ら高励起状態へ励起された様子をリドベルグ原子13によ
り表わしており、そのリドベルグ原子13が電場Eにより
イオン化されて、Naのイオン流として基板7へ導かれて
いく様子をイオンビーム14により表わしている。この場
合、基板7のほぼ中央部には、イオンビーム14の通過を
許容する穴15が特別に設けられており、この穴12を通過
したイオンビーム14を図示を省略したイオン検出器に導
いて、イオンビーム14の種々の特性を測定しうるように
構成されている。
第3図は、上記第2図のレーザ光9a,9bの入射と電場
Eの印加との時間タイミングを示す図である。同図に示
すように、Na原子を基底状態から中間励起状態へ励起す
るためのレーザ光9a(励起波長λ)に対し、Na原子を
中間励起状態から高励起状態へ励起するためのレーザ光
9b(励起波長λ)を、時間tlだけ遅延して発生させて
おり、この遅延時間tlは、Na原子の中間励起状態の寿命
約15ns以内に設定することを要し、この実験例では5ns
以下に設定している。また、電極8と基板7間に印加す
るパルス電場Eは、第3図に示すように、レーザ光9b
(励起波長λ)の照射後、時間teだけ遅延させて印加
を行ない、この遅延時間teは、Na原子の高励起状態の寿
命より短くすることを要し、この実験例では約50nsに設
定している。なお、パルス電場Eの印加時間、すなわち
第3図のパルス幅twは、この実験例では約500nsに設定
している。
上記のタイミングでレーザ光9a,9bを入射し、パルス
電場Eを印加すると、蒸発源6から蒸発されるNaの原子
流12が、まずレーザ光9aにより基底状態から中間励起状
態まで励起され、ついでレーザ光9bにより中間励起状態
から高励起状態まで励起されてリドベルグ原子13が形成
される。このリドベルグ原子13は、その後に印加される
電場Eによりイオン化され、Naのイオンビーム14として
基板7側に導かれ、基板7に設けられた穴15を通過して
イオン検出器(図示省略)により検出される。第4図
は、レーザ光9a,9bの入射と電場Eの印加を第3図のタ
イミングに設定した上で、レーザ光9b(励起波長λ
の波長を405nm〜413.5nmの範囲内で変化させた場合の、
イオンビーム強度の測定結果を示す。同図からも分るよ
うに、レーザ光9bの励起波長λが、Naの中間励起状態
から高励起状態への遷移波長に一致した時のみイオンビ
ーム14の発生が観測される。また、レーザ光9bの波長
が、Na原子を中間励起状態からイオン化状態へ直接に励
起する直接光イオン化の波長より充分に短い405nmの時
には、イオンビーム14は検出されていない。通常、直接
光イオン化を行なうには、レーザ装置としてパルスレー
ザ等のパワーの強いレーザ装置を必要とするが、この実
験例では、パワーの小さいレーザ装置を用いても効率良
くイオン化できることが確認された。
高励起状態に励起されたリドベルグ原子13のイオン化
に必要な最小電場ECの強さは、R.F.Stebbings他等のRyd
berg States of Atoms and Molecules,(Cambridge Uni
versity Press,London,1983)によれば、リドベルグ原
子の等価主量子数(Effective Principal Quantum Numb
er)をnとすれば、 EC3.21×108n*−4[V/cm] ……(1) であり、第5図に示されるようにnが大きくなると急
激に最小電場ECは小さくなり、n=20でEC〜2KV/cm程度
となることが知られている。
第6図は、基板7と電極8間に印加される電場Eの強
さを変化させた場合に、発生するイオンビーム14のイオ
ン量の変化を示した図である。このとき、レーザ光9b
(励起波長λ)は、中間励起状態から20dの高励起状
態への遷移波長に固定されており、蒸発源16の温度は17
5℃,195℃,210℃,225℃,240℃,255℃にそれぞれ設定し
て、イオン量を測定した。電場Eの強さが上記(1)式
より求まる2KV/cm程度より小さい間は、イオンビーム14
の発生は見られず、2KV/cmを越えると急激にイオンビー
ム14の発生がみられることが分かる。また、電場Eの強
さが数KV/cm以上になると、イオンビーム14の電荷量が
飽和してくるが、この飽和電荷量と、蒸発源6の温度か
ら推定されるレーザ照射領域の原子密度との間には一定
の関係がみられる。すなわち、イオンビーム14の飽和電
荷量は、レーザ光9bによるレーザ照射領域の原子の高励
起状態への遷移が飽和して、このリドベルグ原子13が全
てイオン化されて基板7の穴15を通して引き出されると
想定した場合に計算される量とほぼ一致している。
以上、第5図および第6図を用いて説明した事項を整
理すると、次のようになる。すなわち、イオンビーム14
の発生に必要な電場Eの強さは、数KV/cm以下の弱いも
のでよく、しかもこの電場Eの強さは、リドベルグ原子
13の等価主量子数が大きくなるにつれて小さくなる。ま
た、イオン化と電場Eとの強さとの間には閾値特性があ
り、すなわち上記(1)式で算出される電場Eより弱い
電場ではイオン化は起こらないが、一旦閾値を越えると
ほぼ完全にリドベルグ原子13がイオン化され、電場Eの
強さを変化させることによりイオンビーム14の発生量を
制御できる。しかも発生するイオン量は、レーザ光9bで
励起されたリドベルグ原子13の量とほぼ一致し、原子流
12に含まれるNa原子がほぼ完全にイオン化されることが
わかる。
第7図は、イオンビーム14の速度をタイムオブフライ
ト法(Time of Flight Technique)により測定した結果
を示すグラフであり、横軸は、基板7からイオン検出器
までの距離L(mm)を表し、縦軸は第3図に示すパルス
電場Eの立ち上りからイオン検出器によりイオン検出さ
れるまでの遅延時間(μs)を表す。第7図の特性曲線
Aは、基板7と電極8間に印加される電場Eの強さを5K
V/cmに設定し、レーザ光9a,9bを、基板7から電極8に
向けて1.5mmの距離XLだけ離れた位置に、約1mmφで集光
させた場合の測定結果を示す。上記条件下におけるイオ
ンビーム14の速度として第7図の特性曲線Aより約7×
104m/sが求められ、そのビーム速度に対応したエネルギ
ーは約550eVであって、ほぼ電場Eの強さと、基板7か
らのレーザ集光位置までの距離XLとの積に対応したエネ
ルギーをもつ。また印加される電場Eの強さを変化させ
ると、イオンビーム14の速さも比例して変化し、電場E
の強さが例えば2KV/cmの時には、ビーム速度に対応する
エネルギーは約200eVになった。これらの事実より、電
場Eの強さ、あるいは基板7からのレーザ集光位置まで
の距離XLを調整することにより、数100eV以下の低エネ
ルギーのイオンビーム14を、容易に生成しうることがわ
かる。
以上は、Naのイオンビーム14を生成する場合の実験例
について説明したが、次に第1図の実施例において、基
板7上に化合物半導体としてインジウムリン(InP)の
薄膜を形成する場合について説明する。この場合には、
蒸発源6aにリン(P)を収容するとともに蒸発源6bにイ
ンジウム(In)を収容し、これらの蒸発源6a,6bをとも
に加熱して、リンとインジウムの原子流を基板7と電極
8間に供給する。そして、インジウムをイオン化してイ
オンビームエピタキシャル成長させる場合には、レーザ
光9aの波長λを410.3nmの5p−6sの遷移波長に設定
し、レーザ光9bの波長λを448.6nm程度の6s−25pの遷
移波長に一致させて入射させる。これらのレーザ光9a,9
bがともにパルス光の場合は、第3図に示したような時
間タイミングでレーザ光9a,9bと電場Eを印加する。こ
のとき電場Eの強さを約1KV/cm程度とし、レーザ集光位
置を基板7から約1mm離れた位置に調整すると、約100eV
の低エネルギーのビーム速度をもつInイオンビームが、
蒸発源6aより供給されるリン原子又は基板7上等に位置
しているリン原子層と衝突して基板7上にInPが堆積さ
れる。このようにして上記レーザ照射と電場印加をくり
返すうちに、徐々にInPの高品質の薄膜が基板7上に形
成されていく。
なお、上記実施例では、Inをイオン化して薄膜を形成
しているが、レーザ波長を変化させてPをイオン化させ
て薄膜を形成しても同様な薄膜が形成される。また、I
n,Pともにイオン化しても、同様な薄膜が形成される。
第1図の実施例において、基板7上に化合物半導体と
してガリウム砒素(GaAs)の薄膜を形成する場合も、上
記とほぼ同様にして行なえる。すなわち、Gaをイオン化
してイオンビームエピタキシャル成長させる場合には、
レーザ光9aの波長λを403.4nmの4p−5sの遷移波長に
設定し、レーザ光9bの波長λを424nm程度の5s−25pの
遷移波長に一致させて入射させ、その他の条件は上記In
Pの場合と同様に設定する。
なお、上記第1図の実施例では、レーザ光9a,9bをパ
ルス光として、材料原子を基底状態から中間励起状態を
経て高励起状態へ励起させる例を示したが、基底状態か
ら中間励起状態へほぼ完全に光励起するのに必要なレー
ザ出力密度は数W/cm2程度と小さくてよいため、レーザ
光9aとしてレーザ出力の比較的小さな連続発振のレーザ
光を用いても薄膜の形成が可能となる。この場合、レー
ザ光9a(励起波長λ)とレーザ光9b(励起波長λ
の入射タイミングおよび電場Eの印加のタイミングは、
例えば第8図に示すように設定すればよい。
また、中間励起状態から高励起状態へ光励起する際の
材料原子の励起断面積は10-14から10-18cm2であり、高
励起状態の寿命が数10μs以上と長いため、中間励起状
態から高励起状態への光励起もレーザ出力の比較的小さ
な連続発振のレーザ光9bを用いてほぼ完全に光励起でき
る。この場合、レーザ光9a(励起波長λ)とレーザ光
9b(励起波長λ)の入射タイミングおよび電場Eの印
加のタイミングは、例えば第9図に示すように設定すれ
ばよい。
また、上記第1図の実施例では、材料原子を基底状態
から高励起状態へ励起させるのに二波長λ1のレー
ザ光9a,9bを用いているが、これらレーザ光9a,9bよりも
短波長のレーザ光を用いて一つのレーザ光のみで材料原
子を基底状態から高励起状態へ直接励起させてもよく、
あるいは多数の異なる波長のレーザ光を用いて、基底状
態にある材料原子を複数の中間励起状態を経由して高励
起状態まで励起させるようにしてもよい。
また第1図において、基板7の表面に対して平行に入
射されるレーザ光9a,9bを、例えばミラーやプリズム等
の光学分散素子を用いて、第1図の紙面垂直方向へビー
ム集光位置が重なり合うように相互に同期をとりながら
スキャンさせれば、基板7の全表面にわたってレーザ照
射領域と基板7間の距離が一定となって基板7上により
均一な膜厚の薄膜形成が可能となる。
また、レーザ集光位置を基板7と電極8間の特定の空
間に限定すれば、基板7上におけるレーザ集光位置に対
応する領域のみに薄膜を形成することができ、そのレー
ザ集光位置を移動させることにより、その移動に応じた
特定のパターンの薄膜を形成できる。第10図は、レーザ
光9a,9bをレンズ系16a,16bにより集光して、基板7上の
特定微小領域に薄膜を形成する場合の一例を示すもの
で、レーザ光9a,9bの共通に照射される空間に対応する
基板7上の領域のみに薄膜が形成されることになる。
第11図は、基板7の表面に対し平行に入射されるレー
ザ光9a,9bを、シリンドリカルレンズ等のレンズ系17a,1
7bを用いて、基板7の表面に対し平行でかつ第11図の上
下方向にシート状に拡張させて入射した場合の一例を示
すもので、大面積の基板7上に一様な薄膜が容易に形成
される特徴がある。また、レーザ集光位置の基板7から
の距離xLを変化させることにより、基板7に入射される
イオンビームのエネルギー(ビーム速度)を容易に調整
でき、最適な薄膜形成を容易に実現できる。
第12図は、基板7と電極8間に電場Eと平行に磁場B
を印加して、基板7に導かれるイオンビームの広がりを
抑えた一実施例である。磁場Bの印加方法としては、基
板7と電極8を取り囲むようにコイルを巻装してそのコ
イルへ通電量を調整したり、あるいは永久磁石を別途配
置する等の方法が考えられる。なお、基板7と電極8間
に印加される磁場Bは、電場Eと平行に設定するのが最
も望ましいが、必ずしも電場Eと平行にする必要はな
い。
第13図は、薄膜を構成する材料原子を、上記原子流に
代えてその材料原子を含む分子流により、電極7と基板
8間の空間に供給する場合の例を示すものである。すな
わち、ガスボンベ18には、分子流の原料ガスが封入され
ており、この原料ガスを、ガスボンベ18に接続されてい
る導入パイプ19を介し基板7と電極8間に供給して分子
流を形成するようにしている。なお、薄膜を構成する材
料原子を基板7と電極8間に供給する方法として、上記
の分子流による方法と、第1図に示す原子流による方法
とを併用した場合、イオン化する材料原子は、分子流に
含まれる材料原子と原子流に含まれる材料原子のいずれ
でもよい。
また、上記各実施例において、原子流または分子流の
流れ方向を基板7の表面とほぼ平行になるように設定し
た場合には原子流または分子流に含まれている不純物が
基板7上に形成される薄膜に混入する量を低減すること
ができ、より高品質の薄膜形成が可能となる。
また、第1図の実施例においては、電極8として、基
板7に対応した形状の平板状電極を使用しているが、第
14図に示すように、基板7上の薄膜形成予定領域に対応
する領域のみに導電部を有する電極20を使用してもよ
い。この電極20を使用すると、レーザ光9a,9bにより高
励起状態まで励起された材料原子をイオン化するために
必要な電場Eが、電極20の導体部と基板7間の空間部に
のみ限定されて印加されるようになり、イオンビームが
基板7上の上記導体部に対応する領域(薄膜形成予定領
域)のみに精度良く入射されて、所定位置に精度良く薄
膜を形成できる。電極20は、第14図に示すように導体部
のみで構成してもよく、あるいは上記パターン形状をも
つ導体部を絶縁膜上に積層して電極を構成してもよい。
後者の電極を形成する方法としては、例えば写真製版を
利用して、絶縁膜上の導体をエッチングしたり、あるい
は絶縁膜上に所定パターンの導体膜を形成する方法が考
えられる。
また、第1図に示された電極8に代えて、第15図に示
すような電極21を使用してもよい。この電極21の基板7
との対向面は、基板7上の薄膜形成予定領域に対応する
領域が、薄膜非形成予定領域に対応する領域よりも基板
7側に近づくようにして、凹凸仕上げされている。この
電極21に高圧パルス発生装置11により電圧を印加して電
極21と基板7間にパルス電場Eを発生させると、電場E
の強度は、電極21の凸部21aに対応する領域が凹部21bに
対応する領域よりも強くなる。そのため、電極21と基板
7間の距離を適切に調整して、電場Eの強さが電極21の
凸部21aに対応する領域においてのみ高励起状態の材料
原子をイオンするために必要な閾値を越えるように設定
しておけば、材料原子のイオン化が凸部21aに対応する
領域でのみ効率良く行なわれてイオンビームが基板1上
の薄膜形成予定領域のみに精度良く入射され、所定位置
への薄膜形成が精度良く行なわれる。実際に基板7上に
InPの薄膜を形成するために、レーザ波長が410.3nmのレ
ーザ光9aとレーザ波長が448.6nmのレーザ光9bを使用し
て、基板7から約1mm離れた位置にレーザ照射を行な
い、電極21の凸部21aと基板7との距離が5mm、凹部21b
と基板7との距離が10mmの電極21に500Vの電圧を印加し
て電場Eを発生させたところ、凸部21aに対する領域の
みInがイオン化して、約100eVのInイオンビームが基板
7上に入射され、凸部21aに対応する基板7上の領域に
のみInPの薄膜が形成されることが確認された。
第16図は、第2の発明の一実施例であるイオン流生成
装置の組み込まれた薄膜形成システムを示す斜視図であ
る。このシステムが第1図のシステムと相違する点は、
基板7と電極8間にイオンビーム速度制御用の他の電極
22を配している点のみである。電極22として、この実施
例ではイオンビームの透過を許容するために微小な穴が
多数あいたメッシュ状電極が使用されており、このメッ
シュ状電極22に電圧を印加するためのバイアス用電源23
が別途設けられている。このシステムでは、蒸発源6a,6
bからの原子流は両電極8,22間に供給され、レーザ光9a,
9bも両電極8,22間に入射される。その他の構成は、第1
図のシステムと同様である。
このシステムによれば、レーザ光9a,9bを電極8,22間
に集光後、電極8により電場Eを印加すると、薄膜を構
成する材料原子のみがレーザ集光位置で選択的に効率良
くイオン化され、電場Eにより加速を受けてイオンビー
ムとなってメッシュ状電極22に導かれる。このイオンビ
ームは、メッシュ状電極22に印加された電圧により、ビ
ーム速度を減速又は加速されて、基板7上に数100eV以
下の入射エネルギーの揃ったイオンビームとなって入射
され、所望の薄膜が基板1上に精度良く形成される 実際に、メッシュ状電極22を基板7から1mmだけ離れ
た位置に配置し、基板7から5mmだけ離れた位置にレー
ザ光9a,9bを約1mmφに集光させ、両電極8,22間に5KV/cm
の電場Eを印加したところ、メッシュ電極22によるバイ
アス電圧を零にしたときはイオンビームのエネルギーは
約2KVとなり、バイアス電圧を−1500Vにしたときはイオ
ンビームのエネルギーが約500eVとなって、バイアス電
圧により容易にイオンビームのエネルギーを調整できる
ことが確認された。
また実際に、基板7上にInPの薄膜を形成するため
に、レーザ波長が410.3nmのレーザ光9aと、レーザ波長
が448.6nmのレーザ光9bを使用して、バイアス電極22か
ら約5mm離れた位置にレーザ照射を行ない、電場Eの強
さを約1KV/cm程度にし、メッシュ状電極22に−450Vの直
流バイアス電圧を印加したところ、約50eVのエネルギー
をもつInのイオンビームが基板7上に入射されて、高品
質なInPの薄膜を形成できた。
なお、第1図のシステムにおいて、電極8に代え、第
14図の電極20または第15図の電極21を使用したと同様
に、この第16図のシステムにおいても、電極8に代え、
第17図の電極20または第18図の電極21を使用してもよ
い。この場合には、メッシュ状電極22の作用により基板
7へ入射されるイオンビームの速度制御が精度良く行な
えるという利点に加えて、電極20,21の作用により、基
板7上の特定の領域に薄膜を精度良く形成できるという
利点が得られる。
実際に、第17図のシステムにおいて、基板7上にInP
の薄膜を形成するために、レーザ波長が410.3nmのレー
ザ光9aと、レーザ波長が448.6nmのレーザ光9bを使用し
て、バイアス電極22から約5mm離れた位置にレーザ照射
を行ない、電場Eの強さを約1KV/cm程度にし、メッシュ
状電極22に−450Vの直流バイアス電圧を印加したとこ
ろ、約50eVのエネルギーをもつInのイオンビームが電極
20の導体部に対応する基板7上の領域にのみ入射され
て、高品質なInPの薄膜が基板7上の特定の領域に精度
良く形成された。また、第18図のシステムにおいて、同
様のレーザ光9a,9bを使用し、電極21の凸部21aと基板7
との距離が5mm、凹部21bと基板7との距離が10mmの電極
21に500Vの電圧を印加し、メッシュ状電極22に−50Vの
直流バイアス電圧を印加したところ、凸部21aに対応す
る領域でのみInがイオン化して、約50eVのイオンビーム
が基板7に入射され、突部21aに対応する基板7上の領
域にのみInPの薄膜が精度良く形成された。
第19図は、第3の発明の一実施例であるイオン流生成
装置の組み込まれた薄膜形成システムを示す斜視図であ
る。このシステムが、第1図のシステムと相違する点
は、基板7と電極8間に、基板7上の薄膜形成予定領域
に対応する領域のみイオンビームの透過を許容するよう
に構成されたマスク24を配している点のみである。この
実施例ではマスク24を金属等のイオンビーム非透過物質
により形成しており、基板7上の薄膜形成予定領域に対
応する領域にイオンビーム透過穴24aを設けている。こ
のシステムでは、蒸発源6a,6bからの原子流はマスク24
と電極8間に供給され、レーザ光9a,9bがマスク24と電
極8間に入射される。その他の構成は第1図のシステム
と同様である。
このシステムによれば、レーザ光9a,9bをマスク24と
電極8間に照射後、電極8により電場Eを印加すると、
薄膜を構成する材料原子のみがレーザ照射位置で選択的
に効率良くイオン化され、電場Eにより加速を受けてイ
オンビームとなってマスク24に導かれる。マスク24に入
射されたイオンビームは、イオンビーム透過穴24aの領
域ではそのまま透過して基板7上に入射され、他の領域
では遮断される。こうして、基板7上の薄膜形成予定領
域のみに精度良くイオンビームが入射されて、良質の薄
膜が基板7上の特定の領域に精度良く形成される。
なお、プラスチック等により形成されるイオンビーム
透過層の上に、基板7上の薄膜非形成予定領域に対応す
るパターンをもつ金属(イオンビーム非透過層)を積層
して構成したマスクを、上記マスク24に代えて使用して
も、上記の同様の効果が得られる。
また、マスク24を金属等の導電材料で形成して、マス
ク24にバイアス電圧を印加することにより、基板7へ導
かれるイオンビームの速度をマスク24で制御するように
構成してもよい。
実際に第19図のシステムにおいて、基板7上にInPの
薄膜を形成するためにレーザ波長が410.3nmのレーザ光9
aと、レーザ波長が448.6nmのレーザ光9bを使用して、マ
スク24から約1mm離れた位置にレーザ照射を行ない、電
場Eの強さを約1KV/cm程度に設定したところ、約100eV
のエネルギーをもつInのイオンビームがマスク24のイオ
ンビーム透過穴24aを透過して基板7上に入射され、高
品質なInPの薄膜が基板7上の特定の領域に精度良く形
成された。
ところで、上記第1図ないし第19図を用いた説明で
は、InPやGaAs等の化合物半導体の薄膜を基板7上に形
成する場合について述べたが、その他の単原子、例えば
SiやGeなどの原子膜や、酸化膜,窒化膜等を基板7上に
形成する場合についても、同様に利用できることはいう
までもない。
また、上記システムを利用して、例えばウラニウム
(U)から同位体のウラニウム235(235U)を分離する
同位体分離を行なうことも可能である。この場合は、レ
ーザ光の波長幅を、同位体原子相互の励起波長の差より
小さく設定して、レーザ光の中心波長を235Uの励起波長
に一致させる。このようにすると、ウラニウム原子を含
む原子流の中から同位体のウラニウム235のみが選択的
に高励起状態に励起されてイオン化され、ウラニウム23
5の薄膜が基板7上に形成されることになる。
また、上記第1図ないし第19図に示すシステムにおい
て、原子流としてイオン打ち込みに用いるP,As等の材料
原子を同様にイオン化し、電場Eの強さを10数KV以上に
設定してイオンビームが基板7に高速で到達するように
構成すれば、上記システムを薄膜形成システムではなく
イオン打ち込みシステムとして利用できる。
また、上記第1図ないし第19図に示すシステムにおい
て、原子流としてフッ素(F)や塩素(Cl)等のエッチ
ング用の原子・分子等を同様にイオン化してイオンビー
ムを生成するように構成すれば、そのイオンビームによ
り基板7上の被エッチング層をエッチングでき、すなわ
ち上記システムを薄膜形成システムではなくエッチング
システムとして利用できる。
また、上記第1図ないし第19図に示すシステムにおい
て、電場Eの強さを高めることによりイオンビームの速
度を増して基板7上に入射し、基板7からスパッタ用の
原子が飛び出すように構成すれば、上記システムを薄膜
形成用システムではなくスパタリングシステムとして利
用できる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明のイオン流生成装置によれ
ば、材料原子をレーザ光により励起した後、基板と電極
間に電場を印加するという簡単な構成で、イオン流を効
率良く安価に生成でき、しかも生成したイオン流を基板
上の所望領域に所望速度で精度良く供給できるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1の発明の一実施例であるイオン流生成装置
の組み込まれた薄膜形成システムを示す断面図、第2図
は第1図の実施例の作用を説明するための実験概念図、
第3図はレーザ光入射と電場印加の時間タイミングの一
例を示す図、第4図はレーザ波長の変化に対するイオン
ビーム強度の変化を示す図、第5図は高励起状態の材料
原子をイオン化するのに必要な最小電場と等価主量子数
の関係を示す図、第6図は基板・電極間の電場の強さと
イオンビームのイオン量の関係を示した図、第7図は基
板に入射されるイオンビームの速度をタイムオブフライ
ト法で求めた結果を示す図、第8図はレーザ光入射と電
場印加の時間タイミングの他の例を示す図、第9図はレ
ーザ光入射と電場印加のさらに他の例の時間タイミング
を示す図、第10図はレーザ光を集光して基板上の特定微
小領域に薄膜を形成する場合の一例を示す斜視図、第11
図はレーザ光を基板・電極間にシート状に広げて入射す
る場合の一例を示す斜視図、第12図は電場に平行に磁場
を印加する一例を示す断面図、第13図は基板・電極間に
分子流を供給する一例を示す断面図、第14図は他の電極
を用いて薄膜を形成する場合の一例を示す斜視図、第15
図はさらに他の電極を用いて薄膜を形成する場合の一例
を示す斜視図、第16図は第2の発明の一実施例であるイ
オン流生成装置の組み込まれた薄膜形成システムを示す
斜視図、第17図は他の電極を用いて薄膜を形成する場合
の一例を示す斜視図、第18図はさらに他の電極を用いて
薄膜を形成する場合の一例を示す斜視図、第19図は第3
の発明の一実施例であるイオン流生成装置の組み込まれ
た薄膜形成システムを示す斜視図、第20図は従来のイオ
ンビームエピタキシャル成長装置を示す断面図である。 図において、6,6a,6bは蒸発源、7は基板、8は電極、9
a,9bはレーザ光、10a,10bはレーザ光発生手段、11は高
圧パルス発生装置、12は原子流、13はリドベルグ原子、
14はイオンビーム、20は電極、21は電極、22は電極、24
はマスクである。 なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−124927(JP,A) 特開 昭53−60561(JP,A) 特公 昭53−17624(JP,B2)

Claims (50)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に対向して配置された電極と、 材料原子を含む原子流又は分子流を前記基板と前記電極
    間に供給する材料原子供給手段と、 前記基板と前記電極間にレーザ光を照射して前記材料原
    子を高励起状態(リドベルグ状態)に励起するレーザ光
    発生手段とを備え、 前記電極の導電部が、前記基板上のイオンビーム照射予
    定領域に対応した形状に仕上げられ、 前記基板と前記電極間に電場を印加することにより、前
    記レーザ光により励起された材料原子をイオン化して前
    記基板へ導くようにしたことを特徴とするイオン流生成
    装置。
  2. 【請求項2】前記レーザ光発生手段は、相互に波長の異
    なる2種以上のレーザ光を発生して、材料原子を基底状
    態から中間励起状態を経て高励起状態へ多段階に分けて
    励起することを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
    のイオン流生成装置。
  3. 【請求項3】前記レーザ光のうち少なくとも一方をパル
    ス状に発生させ、そのパルスレーザ光入射後、前記基板
    と前記電極間に電場を印加する時間遅れを、前記パルス
    レーザ光で励起された材料原子の励起状態の寿命以下に
    設定したことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の
    イオン流生成装置。
  4. 【請求項4】前記基板と前記電極間に印加される電場
    を、前記パルスレーザ光に関連させてパルス状に発生す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載のイオン
    流生成装置。
  5. 【請求項5】前記レーザ光を連続発振させ、前記基板と
    前記電極間に印加される電場をパルス状に発生させるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項および第2項のい
    ずれかに記載のイオン流生成装置。
  6. 【請求項6】前記レーザ光の励起波長として、価電子の
    主量子数が20以上の高励起状態に材料原子を励起する波
    長が使用されることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    ないし第5項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  7. 【請求項7】前記レーザ光を、前記基板の表面に対して
    平行に入射することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    ないし第6項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  8. 【請求項8】前記レーザ光を、前記基板と前記電極間の
    特定領域に集光させることを特徴とする特許請求の範囲
    第2項ないし第7項のいずれかに記載のイオン流生成装
    置。
  9. 【請求項9】前記レーザ光を、前記基板の表面に平行な
    面内で一方向に沿ってスキャンさせることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項ないし第7項のいずれかに記載の
    イオン流生成装置。
  10. 【請求項10】前記複数のレーザ光が共通に照射される
    空間の寸法が、前記基板上のイオンビーム照射予定領域
    の寸法と同等以上であることを特徴とする特許請求の範
    囲第2項ないし第7項並びに第9項のいずれかに記載の
    イオン流生成装置。
  11. 【請求項11】前記レーザ光の照射領域の前記基板表面
    からの距離が、その距離と電場との積の値が300V以下に
    なるように設定されることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項ないし第10項のいずれかに記載のイオン流生成装
    置。
  12. 【請求項12】前記基板と前記電極間に磁場を印加する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第11項の
    いずれかに記載のイオン流生成装置。
  13. 【請求項13】前記磁場が、前記基板と前記電極間の電
    場と平行であることを特徴とする特許請求の範囲第12項
    記載のイオン流生成装置。
  14. 【請求項14】前記原子流又は前記分子流の方向を、前
    記基板の表面とほぼ平行に設定することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項ないし第13項のいずれかに記載のイ
    オン流生成装置。
  15. 【請求項15】前記原子流としてガリウム原子と砒素原
    子の2種類の原子流を使用し、前記ガリウム原子を基底
    状態から中間励起状態へ励起するために波長403.4nmの
    レーザ光を使用するとともに、中間励起状態から高励起
    状態へ励起するために波長424nmより波長の短いレーザ
    光を使用することを特徴とする特許請求の範囲第2項な
    いし第14項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  16. 【請求項16】前記原子流としてインジウム原子とリン
    原子の2種類の原子流を使用し、前記インジウム原子を
    基底状態から中間励起状態へ励起するために波長410.3n
    mのレーザ光を使用するとともに、中間励起状態から高
    励起状態へ励起するために波長449nmより波長の短いレ
    ーザ光を使用することを特徴とする特許請求の範囲第2
    項ないし第14項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  17. 【請求項17】前記レーザ光の波長幅を、同位体原子相
    互の励起波長の差より小さく設定して、ある特定の同位
    体原子のみを励起することを特徴とする特許請求の範囲
    第1項ないし第14項のいずれかに記載のイオン流生成装
    置。
  18. 【請求項18】前記材料原子として、薄膜形成用の材料
    原子が使用されることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項ないし第14項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  19. 【請求項19】前記材料原子として、イオン打ち込み用
    の材料原子が使用されることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項ないし第10項並びに第12項ないし第14項のいず
    れかに記載のイオン流生成装置。
  20. 【請求項20】前記材料原子として、エッチング用の材
    料原子が使用されることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項ないし第10項並びに第12項ないし第14項のいずれか
    に記載のイオン流生成装置。
  21. 【請求項21】前記材料原子として、スパッタリング用
    の材料原子が使用されることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項ないし第10項並びに第12項ないし第14項のいず
    れかに記載のイオン流生成装置。
  22. 【請求項22】基板に対向して配置された電極と、 材料原子を含む原子流又は分子流を前記基板と前記電極
    間に供給する材料原子供給手段と、 前記基板と前記電極間にレーザ光を照射して前記材料原
    子を高励起状態(リドベルグ状態)に励起するレーザ光
    発生手段とを備え、 前記電極の前記基板との対向面が、前記基板のイオンビ
    ーム照射予定領域に対応する領域をイオンビーム非照射
    予定領域に対応する領域よりも基板側へ近づけるように
    して、凹凸仕上げされ、 前記基板と前記電極間に電場を印加することにより、前
    記レーザ光により励起された材料原子をイオン化して前
    記基板へ導くようにしたことを特徴とするイオン流生成
    装置。
  23. 【請求項23】前記レーザ光発生手段は、相互に波長の
    異なる2種以上のレーザ光を発生して、材料原子を基底
    状態から中間励起状態を経て高励起状態へ多段階に分け
    て励起することを特徴とする特許請求の範囲第22項に記
    載のイオン流生成装置。
  24. 【請求項24】前記レーザ光のうち少なくとも一方をパ
    ルス状に発生させ、そのパルスレーザ光入射後、前記基
    板と前記電極間に電場を印加する時間遅れを、前記パル
    スレーザ光で励起された材料原子の励起状態の寿命以下
    に設定したことを特徴とする特許請求の範囲第23項記載
    のイオン流生成装置。
  25. 【請求項25】前記基板と前記電極間に印加される電場
    を、前記パルスレーザ光に関連させてパルス状に発生す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第24項記載のイオン
    流生成装置。
  26. 【請求項26】前記レーザ光を連続発振させ、前記基板
    と前記電極間に印加される電場をパルス状に発生させる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第22項および第23項の
    いずれかに記載のイオン流生成装置。
  27. 【請求項27】前記レーザ光の励起波長として、価電子
    の主量子数が20以上の高励起状態に材料原子を励起する
    波長が使用されることを特徴とする特許請求の範囲第22
    項ないし第26項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  28. 【請求項28】前記レーザ光を、前記基板の表面に対し
    て平行に入射することを特徴とする特許請求の範囲第22
    項ないし第27項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  29. 【請求項29】前記レーザ光を、前記基板と前記電極間
    の特定領域に集光させることを特徴とする特許請求の範
    囲第23項ないし第28項のいずれかに記載のイオン流生成
    装置。
  30. 【請求項30】前記レーザ光を、前記基板の表面に平行
    な面内で一方向に沿ってスキャンさせることを特徴とす
    る特許請求の範囲第22項ないし第28項のいずれかに記載
    のイオン流生成装置。
  31. 【請求項31】前記複数のレーザ光が共通に照射される
    空間の寸法が、前記基板上のイオンビーム照射予定領域
    の寸法と同等以上であることを特徴とする特許請求の範
    囲第23項ないし第28項並びに第30項のいずれかに記載の
    イオン流生成装置。
  32. 【請求項32】前記レーザ光の照射領域の前記基板表面
    からの距離が、その距離と電場との積の値が300V以下に
    なるように設定されることを特徴とする特許請求の範囲
    第22項ないし第31項のいずれかに記載のイオン流生成装
    置。
  33. 【請求項33】前記基板と前記電極間に磁場を印加する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第22項ないし第32項の
    いずれかに記載のイオン流生成装置。
  34. 【請求項34】前記磁場が、前記基板と前記電極間の電
    場と平行であることを特徴とする特許請求の範囲第33項
    記載のイオン流生成装置。
  35. 【請求項35】前記原子流又は前記分子流の方向を、前
    記基板の表面とほぼ平行に設定することを特徴とする特
    許請求の範囲第22項ないし第34項のいずれかに記載のイ
    オン流生成装置。
  36. 【請求項36】前記原子流としてガリウム原子と砒素原
    子の2種類の原子流を使用し、前記ガリウム原子を基底
    状態から中間励起状態へ励起するために波長403.4nmの
    レーザ光を使用するとともに、中間励起状態から高励起
    状態へ励起するために波長424nmより波長の短いレーザ
    光を使用することを特徴とする特許請求の範囲第23項な
    いし第35項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  37. 【請求項37】前記原子流としてインジウム原子とリン
    原子の2種類の原子流を使用し、前記インジウム原子を
    基底状態から中間励起状態へ励起するために波長410.3n
    mのレーザ光を使用するとともに、中間励起状態から高
    励起状態へ励起するために波長449nmより波長の短いレ
    ーザ光を使用することを特徴とする特許請求の範囲第23
    項ないし第35項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  38. 【請求項38】前記レーザ光の波長幅を、同位体原子相
    互の励起波長の差より小さく設定して、ある特定の同位
    体原子のみを励起することを特徴とする特許請求の範囲
    第22項ないし第35項のいずれかに記載のイオン流生成装
    置。
  39. 【請求項39】前記材料原子として、薄膜形成用の材料
    原子が使用されることを特徴とする特許請求の範囲第22
    項ないし第35項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  40. 【請求項40】前記材料原子として、イオン打ち込み用
    の材料原子が使用されることを特徴とする特許請求の範
    囲第22項ないし第31項並びに第33項ないし第35項のいず
    れかに記載のイオン流生成装置。
  41. 【請求項41】前記材料原子として、エッチング用の材
    料原子が使用されることを特徴とする特許請求の範囲第
    22項ないし第31項並びに第33項ないし第35項のいずれか
    に記載のイオン流生成装置。
  42. 【請求項42】前記材料原子として、スパッタリング用
    の材料原子が使用されることを特徴とする特許請求の範
    囲第22項ないし第31項並びに第33項ないし第35項のいず
    れかに記載のイオン流生成装置。
  43. 【請求項43】基板に対向して配置された第1の電極
    と、 前記基板と前記第1の電極間に配置されてイオン流の透
    過を許容するように構成された第2の電極と、 材料原子を含む原子流又は分子流を前記第1の電極と前
    記第2の電極間に供給する材料原子供給手段と、 前記第1の電極と前記第2の電極間にレーザ光を照射し
    て前記材料原子を高励起状態(リドベルグ状態)に励起
    するレーザ光発生手段とを備え、 前記基板と前記第1の電極間に電場を印加することによ
    り、前記レーザ光により励起された材料原子をイオン化
    して前記基板へ導くとともに、前記第2の電極に制御電
    圧を与えて前記基板へ向かうイオン流の速度を制御する
    ようにしたことを特徴とするイオン流生成装置。
  44. 【請求項44】前記第1の電極の導電部が、前記基板上
    のイオンビーム照射予定領域に対応した形状に仕上げら
    れていることを特徴とする特許請求の範囲第43項記載の
    イオン流生成装置。
  45. 【請求項45】前記第1の電極の前記基板との対向面
    が、前記基板のイオンビーム照射予定領域に対応する領
    域をイオンビーム非照射予定領域に対応する領域よりも
    基板側へ近づけるようにして、凹凸仕上げされているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第43項記載のイオン流生
    成装置。
  46. 【請求項46】前記第2の電極が、メッシュ状に仕上げ
    られていることを特徴とする特許請求の範囲第43項ない
    し第45項のいずれかに記載のイオン流生成装置。
  47. 【請求項47】基板に対向して配置された電極と、 前記基板と前記電極間に配置されて、前記基板のイオン
    ビーム照射予定領域に対応する領域のみイオンビームの
    透過を許容するように構成されたマスクと、 材料原子を含む原子流又は分子流を前記電極と前記マス
    ク間に供給する材料原子供給手段と、 前記電極と前記マスク間にレーザ光を照射して前記材料
    原子を高励起状態(リドベルグ状態)に励起するレーザ
    光発生手段とを備え、 前記基板と前記電極間に電場を印加することにより、前
    記レーザ光により励起された材料原子をイオン化して、
    前記マスクを介し前記基板へ導くようにしたことを特徴
    とするイオン生成装置。
  48. 【請求項48】前記マスクを、イオンビーム非透過物質
    で構成して、前記基板上のイオンビーム照射予定領域に
    対応する形状に仕上げたことを特徴とする特許請求の範
    囲第47項記載のイオン流生成装置。
  49. 【請求項49】前記マスクを、イオンビーム透過層の上
    に、前記基板上のイオンビーム非照射予定領域に対応す
    るパターンをもつイオンビーム非透過層を積層して形成
    したことを特徴とする特許請求の範囲第47項記載のイオ
    ン流生成装置。
  50. 【請求項50】前記マスクを導電材料で構成して制御電
    圧を加えることにより、前記基板へ導かれるイオン流の
    速度を制御するようにしたことを特徴とする特許請求の
    範囲第48項記載のイオン流生成装置。
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