JP2706071B2 - イオン流生成装置 - Google Patents

イオン流生成装置

Info

Publication number
JP2706071B2
JP2706071B2 JP62205763A JP20576387A JP2706071B2 JP 2706071 B2 JP2706071 B2 JP 2706071B2 JP 62205763 A JP62205763 A JP 62205763A JP 20576387 A JP20576387 A JP 20576387A JP 2706071 B2 JP2706071 B2 JP 2706071B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
electrode
ion
atoms
ion flow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62205763A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6448352A (en
Inventor
達夫 大森
高一 斧
重人 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP62205763A priority Critical patent/JP2706071B2/ja
Priority to US07/186,236 priority patent/US4893019A/en
Priority to DE3845007A priority patent/DE3845007C2/de
Priority to DE19883817604 priority patent/DE3817604C2/de
Publication of JPS6448352A publication Critical patent/JPS6448352A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2706071B2 publication Critical patent/JP2706071B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、薄膜形成,イオン注入,エッチング,ス
パッタリング等を行う際に使用されるイオン流生成装置
に関する。 〔従来の技術〕 第16図は例えば特開昭60−137012号公報に示された従
来のイオン流生成装置の組み込まれたイオンビームエピ
タキシャル成長システムを示す断面図である。このシス
テムは、同図に示すように、イオン源1と、このイオン
源1からイオンを引き出すための引出し電極2と、引出
し電極2により引出されたイオンビームから必要なイオ
ン種のみを分離する立体集束セクター型質量分離系3
と、この質量分離系3の出口側に配置されたスリット4
と、スリット4を通過したイオンビームを減速するため
の減速系5とを備え、この減速系5は、3個の円筒状レ
ンズ5A,5B,5Cを縦列配置して構成されている。減速系5
の出口側の下方位置には、薄膜形成用の材料原子を蒸発
させて蒸気流とするための蒸発源6が設けられる一方、
薄膜の形成される基板7は減速系5の出口側に取り付け
られる。なお、図中に示された、イオン源1,引出し電極
2,質量分離系3および減速系5の各電位分布は、一例と
して、イオン源1から100eVでAs+ビームを基板7へ入射
させる場合の電位分布を示している。 このように構成された従来のイオンビームエピタキシ
ャル成長システムにおいて、たとえば基板7上にGaAs化
合物半導体薄膜を成長させようとする場合は、蒸発源6
からGa蒸気を発生させて基板7に蒸着する。同時に、引
出し電極2とイオン源1との間に25kV程度の引出し電圧
を印加することにより、イオン源1からAs+を含んだイ
オンビームを引き出す。引き出したイオンビームは立体
集束セクター型質量分離系3に入射して質量分離を行
い、純粋なAs+ビームのみを抽出して、スリット4に入
射させる。このAs+ビームを、スリット4の通過後に減
速系5により減速し、すなわち100eV程度あるいはそれ
以下の低エネルギー状態まで減速してから基板7に沈着
させる。このようにして、基板7上にGaAs薄膜を成長さ
せる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、上記のようなイオン流生成装置の組み込ま
れた従来のイオンビームエピタキシャル成長システムで
は、イオン源1から必要な電流量のAs+ビームを引き出
すには、イオン源1と引出し電極2との間に25kV程度の
かなり高い引出し電圧を印加する必要があり、このため
引き出されたイオンビームは高速化される。また、引き
出されたイオンビーム立体集束セクター型質量分離系3
に通して純粋なAs+ビームとして基板7まで導く搬送経
路途中においては、イオンビームが空間電荷効果で拡が
るのを防ぐため、イオン源1の電位を100Vに保持すると
ともに、質量分離系3および減速系5を負の高電圧に保
持して、ビーム速度を高速に保つ必要がある。これとは
逆に、イオンビームを基板7へ入射するときのビーム速
度は低速にする必要がある。即ち、As+ビームの基板7
への入射エネルギーが300eVを越える速度で入射される
と、As+によるGaAsのスパッタ量が基板7への付着量と
同等又はそれ以上になって、膜の成長が行われなくなる
ため、基板7へのイオンビームの入射エネルギーを300e
V以下、好ましくは100eV以下になるまでビーム速度を低
下させる必要がある。このようにイオンビームを基板7
に入射する直前で高速から低速まで減速する必要があ
り、この速度制御が減速系5によって行われている。し
かしながら、従来の薄膜形成システムでは、かなりの量
を減速しなければならないため、減速系5の電極長さが
いきおい長くなり、その結果、基板7に入射されるイオ
ンビームのラスター制御が困難となるとともに、仮にラ
スター制御を行っても均一な膜厚分布を得ることはでき
ず、また基板7上の局所的な部分のみ薄膜を成長させる
ことは極めて困難であった。 また、イオン源1から種々のイオンを含むイオンビー
ムを引き出した後、質量分離系3を通すことにより、必
要な純度のイオンビームを得ているため、イオンビーム
の発生効率が悪く、イオンビーム発生が高価でかつ大型
になるという問題を有していた。 この発明は、上記の問題点を解決するためになされた
もので、イオン流を効率良くかつ安価に生成でき、しか
も生成したイオン流を基板上の所望領域に所定速度で精
度良く供給できるイオン流生成装置を提供することを目
的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 第1の発明に係るイオン流生成装置は、基板に対向し
て配置された鋭利な形状の電極と、材料原子を含む原子
流又は分子流を前記基板と前記電極間に供給する材料原
子供給手段と、前記基板と前記電極間にレーザ光を照射
して前記材料原子を高励起状態であるリドベルグ状態
(Rydberg States)に励起するレーザ光発生手段と、前
記基板と前記電極間に両者間に電場を発生するための電
圧を印加する電圧印加手段とを備え、前記レーザ光によ
りリドベルグ状態に励起された材料原子を該電場により
イオン化して基板へ導くようにしたものである。 第2の発明のイオン生成装置は、上記第1の発明のイ
オン流生成装置における電極と基板との間に、イオン流
の透過を許容するように構成された他の電極を配し、そ
の電極に制御電圧を与えて基板へ向かうイオン流の速度
を制御するようにしたものである。 第3の発明のイオン流生成装置は、上記第1の発明の
イオン流生成装置における電極と基板との間に、基板上
のイオンビーム照射予定領域に対応する領域のみイオン
ビームの透過を許容するように構成されたマスクを配し
たものである。 〔作用〕 第1の発明のイオン流生成装置においては、基板と電
極間に供給される原子流又は分子流の中で、レーザ光の
励起波長に対応した特定の材料原子が基底状態から高励
起状態へ選択的に効率良く励起され、励起された材料原
子は電極と基板間に印加される電場により効率良くイオ
ン化されて基板上に導かれる。この際、レーザ光の集光
位置を調整したり、電極形状を鋭利な針状にして、基板
上の一部の領域のみ電場強度が強くなるよう電場分布を
調整することにより、基板と電極間の空間内で、材料原
子のイオン化される領域を小さく、正確に特定でき、こ
れにより基板上の所定領域にイオンビームを効率良く入
射できる。また、レーザ光照射位置の基板からの距離、
あるいは基板と電極間の電場強度を調整することによ
り、イオンビームの基板への入射速度を精度良く調整で
きる。 第2の発明のイオン流生成装置においては、基板と電
極間に速度制御用の他の電極を配しているので、その電
極に印加する電圧を調整することにより、基板上に導か
れるイオン流の速度をより精度良く調整できる。 第3の発明のイオン流生成装置においては、基板と電
極間にマスクを配しているため、このマスクにより基板
上に導かれるイオン流の分布を調整できる。 〔実施例〕 第1図は、第1の発明の一実施例によるイオン流生成
装置の組み込まれた薄膜形成システムを示す断面図であ
る。 同図に示すように、このシステムにおいては、薄膜の
形成される基板7に対向して針状の電極8を配置し、こ
の基板7と電極8間に、薄膜形成に必要な材料原子を蒸
発させて原子流として供給するための蒸発源6a,6bを配
置し、さらに基板7と電極8間に流入された蒸発源6a,6
bからの材料原子を基底状態から高励起状態であるリド
ベルグ状態(Rydberg States)へ励起するレーザ光9a,9
bを発生するレーザ光発生手段10a,10bを配置し、また電
極8と基板7の間に電場を発生させるための電圧を印加
する高圧パルス発生装置11を電極8に接続して設け、か
つ電極8を基板7上で移動させるための駆動装置25上に
上記電極8を保持している。 上記のように構成された薄膜形成システムにおいて、
薄膜を構成する原子種を純粋な低エネルギーのイオンビ
ームとして基板上に入射するようにした場合につき、具
体的な例を挙げて以下に説明する。 即ち、一例としてNa(ナトリウム)の原子流を2つの
波長の異なるパルス色素レーザ光を用いて基底状態から
高励起状態へ二段階励起した後、電場を印加して、高純
度のイオンビームの発生を行う実施例について述べる。 第2図は上記実施例の実験概念図であり、実験におい
ては、原子流発生手段としてNa原子を蒸発させてNa原子
流12を形成する蒸発源6が使用されている。また、レー
ザ光として、Na原子を基底状態から高励起状態へ二段階
励起するパルス色素レーザ光9a,9bが使用されている。
すなわち、レーザ光9aはNa原子を基底状態(3s状態)か
ら中間励起状態(3p状態)へ光励起するためのパルス色
素レーザ光であって、レーザ波長λは589.0nm(ナノ
メータ)、レーザエネルギーは約100μJ(マイクロジ
ュール)、レーザパルス幅は約8ns、レーザ波長幅は約5
cm-1(カイザー)である。一方、レーザ光9bはNa原子を
中間励起状態(3p状態)から、価電子の主量子数が20以
上の高励起状態(ns又はnd,但しn≧20とする)へ光励
起するためのパルス色素レーザ光であって、レーザ波長
λを404nmから414nmまで変化でき、レーザエネルギー
が約100μJ、レーザパルス幅が約15ns、レーザ波長幅
が約2cm-1である。さらに、基板7と電極8間の電場E
として、最大5kV/cmのパルス電場が印加される。なお、
第2図においては、Naの原子流12がレーザ光9a,9bによ
って基底状態から高励起状態へ励起された様子をリドベ
ルグ原子13により表しており、そのリドベルグ原子13を
電場Eによりイオン化されて、Naのイオン流として基板
7へ導かれていく様子をイオンビーム14により表してい
る。この場合、基板7のほぼ中央部には、イオンビーム
14の通過を許容する穴15が特別に設けられており、この
穴15を通過したイオンビーム14を図示を省略したイオン
検出器に導いて、イオンビーム14の種々の特性を測定し
うるように構成されている。 第3図は、上記第2図のレーザ光9a,9bの入射と電場
Eの印加との時間タイミングを示す図である。同図に示
すように、Na原子を基底状態から中間励起状態へ励起す
るためのレーザ光9a(励起波長λ)に対し、Na原子を
中間励起状態から高励起状態へ励起するためのレーザ光
9b(励起波長λ)を、時間tlだけ遅延して発生させて
おり、この遅延時間tlは、Na原子の中間励起状態の寿命
約15ns以内に設定することを要し、この実験例では5ns
以下に設定している。また、電極8と基板7間に印加す
るパルス電場Eは、第3図に示すように、レーザ光9b
(励起波長λ)の照射後、時間teだけ遅延させて印加
を行い、この遅延時間teは、Na原子の高励起状態の寿命
より短くすることを要し、この実験例では約50nsに設定
している。なお、パルス電場Eの印加時間、すなわち第
3図のパルス幅twは、この実験例では約500nsに設定し
ている。 上記のタイミングでレーザ光9a,9bを入射し、パルス
電場Eを印加すると、蒸発源6から蒸発されるNaの原子
流12が、まずレーザ光9aにより基底状態から中間励起状
態まで励起され、ついでレーザ光9bにより中間励起状態
から高励起状態まで励起されてリドベルグ原子13が形成
される。このリドベルグ原子13は、その後に印加される
電場Eによりイオン化され、Naのイオンビーム14として
基板7側に導かれ、基板7に設けられた穴15を通過して
イオン検出器(図示省略)により検出される。第4図
は、レーザ光9a,9bの入射と電場Eの印加を第3図のタ
イミングに設定した上で、レーザ光9b(励起波長λ
の波長を405nm〜413.5nmの範囲内で変化させた場合の、
イオンビーム強度の測定結果を示す。同図から分かるよ
うに、レーザ光9bの励起波長λが、Naの中間励起状態
から高励起状態への遷移波長に一致した時のみイオンビ
ーム14の発生が観測される。また、レーザ光9bの波長
が、Na原子を中間励起状態からイオン化状態へ直接に励
起する直接光イオン化の波長より十分に短い405nmの時
には、イオンビーム14は検出されていない。通常、直接
光イオン化を行うには、レーザ装置としてパルスレーザ
等のパワーの強いレーザ装置を必要とするが、この実験
例では、パワーの小さいレーザ装置を用いても効率良く
イオン化できることが確認された。 高励起状態に励起されたリドベルグ原子13のイオン化
に必要な最小電場ECの強さは、アール エフ ステビン
グス(R.F.Stebbings)他等のリドベルグ ステイツ
オブ アトムズ アンド モルキューズ(ケンブリッジ
ユニバーシティ プレス,ロンドン,1983)(Rydberg
States of Atoms and Molecules,(Cambridge Univers
ity Press,London,1983))によれば、リドベルグ原子
の等価主量子数(Effective Principal Quantum Numbe
r)をnとすれば、 EC3.21×108n*−4〔V/cm〕 …(1) であり、第5図に示されるようにnが大きくなると急
激に最小電場ECは小さくなり、n=20でEC〜2kV/cm程
度,n=25でEC〜830V/cm程度となることが知られてい
る。 第6図は、基板7と電極8間に印加される電場Eの強
さを変化させた場合に、発生するイオンビーム14のイオ
ン量の変化を示した図である。このとき、レーザ光9b
(励起波長λ)は、中間励起状態から20dの高励起状
態への遷移波長に固定されており、蒸発源6の温度は17
5℃,195℃,210℃,225℃,240℃,255℃にそれぞれ設定し
て、イオン量を測定した。電場Eの強さが上記(1)式
より求まる2kV/cm程度より小さい間は、イオンビーム14
の発生は見られず、2kV/cmを越えると急激にイオンビー
ム14の発生がみられることが分かる。また、電場Eの強
さが数kV/cm以上になると、イオンビーム14の電荷量が
飽和してくるが、この飽和電荷量と、蒸発源6の温度か
ら推定されるレーザ照射領域の原子密度との間には一定
の関係がみられる。すなわち、イオンビーム14の飽和電
荷量は、レーザ光9bによるレーザ照射領域の原子の高励
起状態への遷移が飽和して、このリドベルグ原子13が全
てイオン化されて基板7の穴15を通して引き出されると
想定した場合に計算される量とほぼ一致している。 以上、第5図および第6図を用いて説明した事項を整
理すると、次のようになる。すなわち、イオンビーム14
の発生に必要な電場Eの強さは、数kV/cm以下の弱いも
のでよく、しかもこの電場Eの強さは、リドベルグ原子
13の等価主量子数が大きくなるにつれて小さくなる。ま
た、イオン化と電場Eの強さとの間には閾値特性があ
り、すなわち上記(1)式で算出される電場ECより弱い
電場ではイオン化は起こらないか、一旦閾値を越えると
ほぼ完全にリドベルグ原子13がイオン化され、電場Eの
強さを変化させることによりイオンビーム14の発生量を
制御できる。しかも発生するイオン量は、レーザ光9bで
励起されたリドベルグ原子13の量とほぼ一致し、原子流
12に含まれるNa原子がほぼ完全にイオン化されることが
わかる。 第7図は、イオンビーム14の速度をタイムオブフライ
ト法(Time of Flight Technique)により測定した結果
を示すグラフがあり、横軸は、基板7からイオン検出器
までの距離L(mm)を表し、縦軸は第3図に示すパルス
電場Eの立ち上がりからイオン検出器によりイオン検出
されるまでの遅延時間(μs)を表す。第7図の特性曲
線Aは、基板7と電極8間に印加される電場Eの強さを
5kV/cmに設定し、レーザ光9a,9bを、基板7から電極8
に向けて1.5mmの距離xLだけ離れた位置に、約1mmφで集
光させた場合の測定結果を示す。上記条件下におけるイ
オンビーム14の速度として第7図の特性曲線Aより約7
×104m/sが求められ、そのビーム速度に対応したエネル
ギーは約550eVであって、ほぼ電場Eの強さと、基板7
からレーザ集光位置までの距離xLとの積に対応したエネ
ルギーをもつ。また印加される電場Eの強さを変化させ
ると、イオンビーム14の速さも比例して変化し、電場E
の強さが例えば2kV/cmの時には、ビーム速度に対応する
エネルギーは約200eVになった。これらの事実より、電
場Eの強さ、あるいは基板7からレーザ集光位置までの
距離xLを調整することにより、数100eV以下の低エネル
ギーのイオンビーム14を、容易に生成しうることがわか
る。 以上は、Naのイオンビーム14を生成する場合の実施例
について説明したが、次に第1図の実施例において、基
板7に化合物半導体としてインジウムリン(InP)薄膜
を形成する場合について説明する。この場合には、蒸発
源6aにリン(P)を収容するとともに蒸発源6bにインジ
ウム(In)を収容し、これらの蒸発源6a,6bをともに加
熱して、リンとインジウムの原子流を基板7と電極8間
に供給する。そして、インジウムをイオン化してイオン
ビームエピタキシャル成長させる場合には、レーザ光9a
の波長λを410.3nmの5p−6sの遷移波長に設定し、レ
ーザ光9bの波長λを448.6nm程度の6s−25pの遷移波長
に一致させて入射させる。これらのレーザ光9a,9bがと
もにパルス光の場合は、第3図に示したような時間タイ
ミングでレーザ光9a,9bと電場Eを印加する。このとき
電極8の先端部近くの電場の強さを約1kV/cm程度となる
ように、電極8と基板7との距離と、高圧パルス発生装
置11から電極8に印加される電圧の値を調整する。一例
としては、電極8の針の先端の曲率半径を50μmm(マイ
クロメータ)程度にし、電極8と基板7との距離を2mm
とし、印加電圧を30Vとすると、電極先端部付近では1kV
/cm以上の電場強度となる。 レーザ集光位置を電極付近に調整すると、電極先端近
くの約830V/cm以上の電場強度を有する領域内のインジ
ウムがイオン化して、30eV以下の低エネルギーのビーム
強度をもつInイオンビームが、蒸発源6aより供給される
リン原子又は基板7上等に位置しているリン原子層と衝
突して基板7上にInPが堆積される。このようにして上
記レーザ照射と電場印加をくり返すうちに、徐々にInP
の高品質の薄膜が基板7上の電極8に対向した微小領域
に形成されていく。 又、基板7上のInPの薄膜を形成させたい領域に電極
8を駆動装置25により移動させて上記レーザ照射と電場
印加をくり返すことにより、基板上に求める任意の形状
のInPの高品質の薄膜が形成される。 なお、上記実施例では、Inをイオン化して薄膜を形成
しているが、レーザ波長を変化させてPをイオン化させ
て薄膜を形成しても同様な薄膜が形成される。また、I
n,Pともにイオン化しても、同様な薄膜が形成される。 第1図の実施例において、基板7上に化合物半導体と
してガリウム砒素(GaAs)の薄膜を形成する場合も、上
記とほぼ同様にして行える。すなわち、Gaをイオン化し
てイオンビームエピタキシャル成長させる場合には、レ
ーザ光9aの波長λを403.4nmの4p−5sの遷移波長に設
定し、レーザ光9bの波長λを424nm程度の5s−25pの遷
移波長に一致させて入射させ、その他の条件は上記InP
の場合と同様に設定する。 なお、上記第1図の実施例では、レーザ光9a,9bをパ
ルス光として、材料原子を基底状態から中間励起状態を
経て高励起状態へ励起させる例を示したが、基底状態か
ら中間励起状態へほぼ完全に光励起するのに必要なレー
ザ出力密度は数W/cm2程度と小さくてよいため、レーザ
光9aとしてレーザ出力の比較的小さな連続発振のレーザ
光を用いても薄膜の形成が可能となる。この場合、レー
ザ光9a(励起波長λ)とレーザ光9b(励起波長λ
の入射タイミングおよび電場Eの印加のタイミングは、
例えば第8図に示すように設定すればよい。 また、中間励起状態から高励起状態へ光励起する際の
材料原子の励起断面積は10-14から10-18cm2であり、高
励起状態の寿命が数10μs以上と長いため、中間励起状
態から高励起状態への光励起もレーザ出力の比較的小さ
な連続発振のレーザ光9bを用いてほぼ完全に光励起でき
る。この場合、レーザ光9a(励起波長λ)とレーザ光
9b(励起波長λ)の入射タイミングおよび電場Eの印
加のタイミングは、例えば第9図に示すように設定すれ
ばよい。 また、上記第1図の実施例では、材料原子を基底状態
から高励起状態へ励起させるのに二波長λ1のレー
ザ光9a,9bを用いているが、これらレーザ光9a,9bよりも
短波長のレーザ光を用いて一つのレーザ光のみで材料原
子を基底状態から高励起状態へ直接励起させてもよく、
あるいは多数の異なる波長のレーザ光を用いて基底状態
にある材料原子を複数の中間励起状態を経由して高励起
状態まで励起させるようにしてもよい。 また第1図において、基板7の表面に対して平行に入
射されるレーザ光9a,9bを、例えばミラーやプリズム等
の光学分散素子を用いて、第1図の紙面垂直方向へビー
ム集光位置が重なり合うように相互に同期をとりながら
電極8の移動と同期してスキャンさせるようにすれば、
基板7の全表面にわたってレーザ照射領域と基板7間の
距離が一定となって基板7上により均一な膜厚の薄膜形
成が可能となる。 また、レーザ集光位置を基板7と電極8間の空間に限
定すれば、基板7上におけるレーザ集光位置に対応する
領域のみに薄膜を形成することができ、そのレーザ集光
位置を電極8の移動と同期して移動させることにより、
その移動に応じた特定のパターンの薄膜をより精密に形
成できる。第10図は、レーザ光9a,9bをレンズ系16a,16b
により集光して、基板7上の特定微小領域に薄膜を形成
する場合の一例を示すもので、レーザ光9a,9bの共通に
照射される空間に対応する基板7上の領域のみに薄膜が
形成されることになる。 第11図は、基板7の表面に対し平行に入射されるレー
ザ光9a,9bを、シリンドリカルレンズ等のレンズ系17a,1
7bを用いて、基板7の表面に対し平行でかつ第11図上下
方向にシート状に拡張させて入射した場合の一例を示す
もので、レーザ集光位置の基板7からの距離xLを変化さ
せることにより、基板7に入射されるイオンビームのエ
ネルギー(ビーム速度)を容易に調整でき、シート状の
レーザ光の厚さを薄くすることによりイオンビームのエ
ネルギー幅を狭くでき、最適な薄膜形成を容易に実現で
きる。 第12図は、基板7と電極8間に電場Eと平行に磁場B
を印加して、基板7に導かれるイオンビームの広がりを
抑えるようにした第1の発明の一実施例である。磁場B
印加方法としては、基板7と電極8を取り囲むようにコ
イルを巻装してそのコイルへの通電量を調整したり、あ
るいは永久磁石を別途配置する等の方法が考えられる。
なお、基板7と電極8間に印加される磁場Bは、電場E
と平行に設定するのが最も望ましいが、必ずしも電場E
と平行にする必要はない。 第13図は、薄膜を構成する材料原子を、上記原子流に
代えてその材料原子を含む分子流により、電極7と基板
8間の空間に供給する場合の第1の発明の一実施例を示
すものである。すなわち、ガスボンベ18には、分子流の
原料ガスが封入されており、この原料ガスを、ガスボン
ベ18に接続されている導入パイプ19を介し基板7と電極
8間に供給して分子流を形成するようにしている。な
お、薄膜を構成する材料原子を基板7と電極8間に供給
する方法として、上記分子流による方法と、第1図に示
す原子流による方法とを併用した場合、イオン化する材
料原子は、分子流に含まれる材料原子と原子流に含まれ
る材料原子のいずれでもよい。 また、上記各実施例において、原子流または分子流の
流れ方向を基板7の表面とほぼ平行になるように設定し
た場合には原子流または分子流に含まれている不純物が
基板7上に形成される薄膜に混入する量を低減すること
ができ、より高品質の薄膜形成が可能となる。 第14図は、第2の発明の一実施例であるイオン流生成
装置の組み込まれた薄膜形成システムを示す斜視図であ
る。このシステムが第1図のシステムと相違する点は、
基板7と電極8間にイオンビーム速度制御用の他の電極
22を配している点のみである。電極22として、この実施
例ではイオンビームの透過を許容するために微小な穴が
多数あいたメッシュ状電極が使用されており、このメッ
シュ状電極22に電圧を印加するためのバイアス用電源23
が別途設けられている。このシステムでは、蒸発源6a,6
bからの原子流は両電極8,22間に供給され、レーザ光9a,
9bも両電極8,22間に入射される。その他の構成は、第1
図のシステムと同様である。 このシステムによれば、レーザ光9a,9bを電極8,22間
に集光した後、電極8により電場Eを印加すると、薄膜
を構成する材料原子のみがレーザ集光位置で選択的に効
率良くイオン化され、電場Eにより加速を受けてイオン
ビームとなってメッシュ状電極22に導かれる。このイオ
ンビームは、メッシュ状電極22に印加された電圧によ
り、ビーム速度を減速又は加速されて、基板7上に数10
0eV以下の入射エネルギーの揃ったイオンビームとなっ
て入射され、所望の薄膜が基板1上に精度良く形成され
る。 第15図は、第3の発明の一実施例であるイオン流生成
装置の組み込まれた薄膜形成システムを示す斜視図であ
る。このシステムが、第1図のシステムと相違する点
は、基板7と電極8間に、基板7上の薄膜形成予定領域
に対応する領域のみイオンビームの透過を許容するよう
に構成されたマスク24を配している点のみである。この
実施例ではマスク24を金属等のイオンビーム非透過物質
により形成しており、基板7上の薄膜形成予定領域に対
応する領域にイオンビーム透過穴24aを設けている。こ
のシステムでは、蒸発源6a,6bからの原子流はマスク24
と電極8間に供給され、レーザ光9a,9bがマスク24と電
極8間に入射される。その他の構成は第1図のシステム
と同様である。 このシステムによれば、レーザ光9a,9bをマスク24と
電極8間に照射した後、電極8により電場Eを印加する
と、薄膜を構成する材料原子のみがレーザ照射位置で選
択的に効率良くイオン化され、電場Eにより加速を受け
てイオンビームとなってマスク24に導かれる。マスク24
に入射されたイオンビームは、イオンビーム透過穴24a
の領域ではそのまま透過して基板7上に入射され、他の
領域では遮断される。こうして、電極8を単純に基板7
上をスキャンさせるだけで基板7上の薄膜形成予定領域
のみに精度良くイオンビームが入射されて、良質の薄膜
が基板7上の特定の領域に精度良く形成されることとな
る。 なお、プラスチック等により形成されるイオンビーム
透過装の上に、基板7上の薄膜非形成予定領域に対応す
るパターンをもつ金属(イオンビーム非透過層)を積層
して構成したマスクを、上記マスク24に代えて使用して
も、上記と同様の効果が得られる。 また、マスク24を金属等の導電材料で形成して、マス
ク24にバイアス電圧を印加することにより、基板7へ導
かれるイオンビームの速度をマスク24で制御するように
構成してもよい。 ところで、上記第1図ないし第15図を用いた説明で
は、InPやGaAs等の化合物半導体の薄膜を基板7上に形
成する場合について述べたが、その他の単原子、例えば
SiやGeなどの原子膜や、酸化膜,窒化膜等を基板7上に
形成する場合についても、本発明を同様に適用できるこ
とはいうまでもない。 また、上記システムを利用して、例えばウラニウム
(U)から同位体のウラニウム235(235U)を分離する
同位体分離を行うことも可能である。この場合は、レー
ザ光の波長幅を、同位体原子相互間の励起波長の差より
小さく設定して、レーザ光の中心波長を235Uの励起波長
に一致させる。このようにすると、ウラニウム原子を含
む原子流の中から同位体のウラニウム235のみが選択的
に高励起状態に励起されてイオン化され、ウラニウム23
5の薄膜が基板7上に形成されることになる。 また、上記第1図ないし第15図に示すシステムにおい
て、原子流としてイオン打ち込みに用いるP,As等の材料
原子を同様にイオン化し、電場Eの強さを数10kV以上に
設定してイオンビームが基板7に高速で到達するように
構成すれば、上記システムを薄膜形成システムではな
く、イオン打ち込みシステムとして利用できる。 また、上記第1図ないし第15図に示すシステムにおい
て、原子流としてフッ素(F)や塩素(Cl)等のエッチ
ング用の原子・分子等を同様にイオン化してイオンビー
ムを生成するように構成すれば、そのイオンビームによ
り基板7上の被エッチング層をエッチングでき、すなわ
ち上記システムを薄膜形成システムではなく、エッチン
グシステムとして利用できる。 また、上記第1図ないし第15図に示すシステムにおい
て、電場Eの強さを高めることによりイオンビームの速
度を増して基板7上に入射し、基板7からスパッタ用の
原子が飛び出すように構成すれば、上記システムを薄膜
形成用システムではなく、スパッタリングシステムとし
て利用できる。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明に係るイオン流生成装置によ
れば、材料原子をレーザ光により励起した後、基板と電
極間に電場を印加することにより励起した材料原子をイ
オン化し、基板上に導くようにしたので、簡単な構成
で、イオン流を効率良く安価に生成でき、しかも生成し
たイオン流を基板上の所望領域に所望速度で精度良く供
給できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図は第1の発明の一実施例であるイオン流生成装置
の組み込まれた薄膜形成システムを示す断面図、第2図
は第1図の実施例の作用を説明するための実験概念図、
第3図はレーザ光入射と電場印加の時間タイミングの一
例を示す図、第4図はレーザ波長の変化に対するイオン
ビーム強度の変化を示す図、第5図は高励起状態の材料
原子をイオン化するのに必要な最小電場と等価主量子数
の関係を示す図、第6図は基板・電極間の電場の強さと
イオンビームのイオン量の関係を示した図、第7図は基
板に入射されるイオンビームの速度をタイムオブフライ
ト法で求めた結果を示す図、第8図はレーザ光入射と電
場印加の時間タイミングの他の例を示す図、第9図はレ
ーザ光入射と電場印加の時間タイミングのさらに他の例
を示す図、第10図はレーザ光を集光して基板上の特定微
小領域に薄膜を形成する場合の一例を示す斜視図、第11
図はレーザ光を基板・電極間にシート状に広げて入射す
る場合の一例を示す斜視図、第12図は電場に平行に磁場
を印加する場合の一例を示す断面図、第13図は基板・電
極間に分子流を供給する場合の一例を示す断面図、第14
図は第2の発明の一実施例であるイオン流生成装置の組
み込まれた薄膜形成システムを示す斜視図、第15図は第
3の発明の一実施例であるイオン流生成装置の組み込ま
れた薄膜形成システムを示す斜視図、第16図は従来のイ
オンビームエピタキシャル成長装置を示す断面図であ
る。 図において、1はイオン源、2は引出し電極、3は立体
集束セクター型質量分離系、4はスリット、5は減速
系、6,6a,6bは蒸発源、7は基板、8は電極、9a,9bはレ
ーザ光、10a,10bはレーザ光発生手段、11は高圧パルス
発生装置、12は原子流、13はリドベルグ原子、14はイオ
ンビーム、15は穴、16a,16bはレンズ系、17a,17bはレン
ズ系、18はガスボンベ、19は導入パイプ、22は電極、23
はバイアス用電源、24はマスク、25は駆動装置である。 なお図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 37/305 H01J 37/305 Z H01L 21/265 H01L 21/302 B 21/3065 21/265 D (56)参考文献 特開 昭63−297551(JP,A) 特開 昭60−208025(JP,A) 特開 昭60−124927(JP,A) 特開 昭58−225550(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.基板に対向して設けられ基板に対向した面を鋭利な
    形状に仕上げられた電極と、 材料原子を含む原子流又は分子流を前記基板と前記電極
    間に供給する材料原子供給手段と、 前記基板と前記電極間にレーザ光を照射して前記材料原
    子を高励起状態であるリドベルグ状態(Rydberg State
    s)に励起するレーザ光発生手段と、 前記基板と前記電極間に両者間に電場を発生させるため
    の電圧を印加して前記レーザ光により励起された材料原
    子を上記電場によりイオン化しかつ基板へ導くための電
    圧印加手段とを備えたことを特徴とするイオン流生成装
    置。 2.前記基板上のイオンビーム照射領域の移動に対応し
    て前記電極をして前記基板上を移動させる駆動装置を備
    えたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のイオ
    ン流生成装置。 3.前記基板上のイオンビーム照射領域の移動に対応し
    て前記電極と基板との相対位置を移動させる駆動装置を
    前記基板に備えたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のイオン流生成装置。 4.前記レーザ光発生手段は、相互に波長の異なる2種
    以上のレーザ光を発生して、材料原子を基底状態から中
    間励起状態を経て高励起状態へ多段階に分けて励起する
    ものであることを特徴とする特許請求の範囲第1項ない
    し第3項のいずれかに記載のイオン流生成装置。 5.前記レーザ光のうち少なくとも一つをパルス状に発
    生させ、そのパルスレーザ光入射後、前記基板と前記電
    極間に電場を印加するときの時間遅れを、前記パルスレ
    ーザ光で励起された材料原子の励起状態の寿命以下に設
    定したことを特徴とする特許請求の範囲第4項記載のイ
    オン流生成装置。 6.前記基板と前記電極間に印加する電場を、前記パル
    スレーザ光に関連させてパルス状に発生することを特徴
    とする特許請求の範囲第5項記載のイオン流生成装置。 7.前記レーザ光を連続発振させ、前記基板と前記電極
    間に印加する電場をパルス状に発生させることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記
    載のイオン流生成装置。 8.前記レーザ光の励起波長として、価電子の主量子数
    が20以上の高励起状態に材料原子を励起する波長を使用
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第7
    項のいずれかに記載のイオン流生成装置。 9.前記レーザ光を、前記基板の表面に対して平行に入
    射することを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第
    8項のいずれかに記載のイオン流生成装置。 10.前記レーザ光を、前記基板と前記電極間の特定領
    域に集光させることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    並びに第4項ないし第9項のいずれかに記載のイオン流
    生成装置。 11.前記レーザ光を、前記基板の表面に平行な面内
    で、前記電極と基板間の相対移動に同期してスキャンさ
    せることを特徴とする特許請求の範囲第2項又は第3項
    記載のイオン流生成装置。 12.前記複数のレーザ光が共通に照射される空間の寸
    法が、前記基板上のイオンビーム照射予定領域の寸法と
    同等かまたはそれ以下であることを特徴とする特許請求
    の範囲第4項ないし第9項並びに第11項のいずれかに記
    載のイオン流生成装置。 13.前記レーザ光の照射領域の前記基板表面からの距
    離を、その距離と電場との積の値が300V以下になるよう
    に設定したことを特徴とする特許請求の範囲第1項ない
    し第12項のいずれかに記載のイオン流生成装置。 14.前記基板と前記電極間に磁場を印加することを特
    徴とする特許請求の範囲第1項ないし第13項のいずれか
    に記載のイオン流生成装置。 15.前記磁場が、前記基板と前記電極間の電場と平行
    であることを特徴とする特許請求の範囲第14項記載のイ
    オン流生成装置。 16.前記原子流又は前記分子流の方向を、前記基板の
    表面とほぼ平行に設定したことを特徴とする特許請求の
    範囲第1項ないし第15項のいずれかに記載のイオン流生
    成装置。 17.前記原子流としてガリウム原子と砒素原子の2種
    類の原子流を使用し、前記ガリウム原子を基底状態から
    中間励起状態へ励起するために波長403.4nmのレーザ光
    を使用するとともに、中間励起状態から高励起状態へ励
    起するために波長424nmより波長の短いレーザ光を使用
    することを特徴とする特許請求の範囲第4項ないし第16
    項のいずれかに記載のイオン流生成装置。 18.前記原子流としてインジウム原子とリン原子の2
    種類の原子流を使用し、前記インジウム原子を基底状態
    から中間励起状態へ励起するために波長410.3nmのレー
    ザ光を使用するとともに、中間励起状態から高励起状態
    へ励起するために波長449nmより波長の短いレーザ光を
    使用することを特徴とする特許請求の範囲第4項ないし
    第16項のいずれかに記載のイオン流生成装置。 19.前記レーザ光の波長幅を、同位体原子相互間の励
    起波長の差より小さく設定して、ある特定の同位体原子
    のみを励起することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    ないし第16項のいずれかに記載のイオン流生成装置。 20.前記材料原子として、薄膜形成用の材料原子を使
    用することを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし第
    16項のいずれかに記載のイオン流生成装置。 21.前記材料原子として、イオン打ち込み用の材料原
    子を使用することを特徴とする特許請求の範囲第1項な
    いし第12項並びに第14項ないし第16項のいずれかに記載
    のイオン流生成装置。 22.前記材料原子として、エッチング用の材料原子を
    使用することを特徴とする特許請求の範囲第1項ないし
    第12項並びに第14項ないし第16項のいずれかに記載のイ
    オン流生成装置。 23.前記材料原子として、スパッタリング用の材料原
    子を使用することを特徴とする特許請求の範囲第1項な
    いし第12項並びに第14項ないし第16項のいずれかに記載
    のイオン流生成装置。 24.基板に対向して配置された、基板に対向した面を
    鋭利な形状に仕上げられた第1の電極と、 前記基板と前記第1の電極間に配置されてイオン流の透
    過を許容するように構成された第2の電極と、 材料原子を含む原子流又は分子流を前記第1の電極と前
    記第2の電極間に供給する材料原子供給手段と、 前記第1の電極と前記第2の電極間にレーザ光を照射し
    て前記材料原子を高励起状態であるリドベルグ状態(Ry
    dberg States)に励起するレーザ光発生手段と、 前記基板と前記第1の電極間に両者間に電場を発生させ
    るための電圧を印加して前記レーザ光により励起された
    材料原子を上記電場によりイオン化しかつ基板へ導くた
    めの電圧印加手段と、 前記第2の電極に制御電圧を与えて基板へ向かうイオン
    流の速度を制御する制御電圧印加手段とを備えたことを
    特徴とするイオン流生成装置。 25.前記第2の電極が、メッシュ状に仕上げられてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第24項記載のイオン
    流生成装置。 26.基板に対向して配置された、基板に対向した面を
    鋭利な形状に仕上げられた電極と、 前記基板と前記電極間に配置されて、前記基板のイオン
    ビーム照射予定領域に対応する領域のみイオンビームの
    透過を許容するように構成されたマスクと、 材料原子を含む原子流又は分子流を前記電極と前記マス
    ク間に供給する材料原子供給手段と、 前記電極と前記マスク間にレーザ光を照射して前記材料
    原子を高励起状態であるリドベルグ状態(Rydberg Stat
    es)に励起するレーザ光発生手段と、 前記基板と前記電極間に両者間に電場を発生させるため
    の電圧を印加して前記レーザ光により励起された材料原
    子を前記電場によりイオン化しかつ前記マスクを介し前
    記基板へ導く電圧印加手段とを備えたことを特徴とする
    イオン流生成装置。 27.前記マスクを、イオンビーム非透過物質で構成し
    て、前記基板上のイオンビーム照射予定領域に対応する
    形状に仕上げたことを特徴とする特許請求の範囲第26項
    記載のイオン流生成装置。 28.前記マスクを、イオンビーム透過層の上に、前記
    基板上のイオンビーム非照射予定領域に対応するパター
    ンをもつイオンビーム非透過層を積層して形成したこと
    を特徴とする特許請求の範囲第26項記載のイオン流生成
    装置。 29.前記マスクを導電材料からなり、該マスクに前記
    基板へ導かれるイオン流の速度を制御するための制御電
    圧を加える制御電圧印加手段を備えたことを特徴とする
    特許請求の範囲第27項記載のイオン流生成装置。
JP62205763A 1987-05-27 1987-08-19 イオン流生成装置 Expired - Fee Related JP2706071B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62205763A JP2706071B2 (ja) 1987-08-19 1987-08-19 イオン流生成装置
US07/186,236 US4893019A (en) 1987-05-27 1988-04-26 Ion current generator system for thin film formation, ion implantation, etching and sputtering
DE3845007A DE3845007C2 (de) 1987-05-27 1988-05-24 System zur Herstellung von Dünnschichten mittels eines Ionenstrahlgenerators
DE19883817604 DE3817604C2 (de) 1987-05-27 1988-05-24 Ionenstrahlgenerator

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62205763A JP2706071B2 (ja) 1987-08-19 1987-08-19 イオン流生成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6448352A JPS6448352A (en) 1989-02-22
JP2706071B2 true JP2706071B2 (ja) 1998-01-28

Family

ID=16512264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62205763A Expired - Fee Related JP2706071B2 (ja) 1987-05-27 1987-08-19 イオン流生成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2706071B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6448352A (en) 1989-02-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4536657A (en) Process and apparatus for obtaining beams of particles with a spatially modulated density
US4664769A (en) Photoelectric enhanced plasma glow discharge system and method including radiation means
US7709807B2 (en) Magneto-optical trap ion source
US4975917A (en) Source of coherent short wavelength radiation
US6724002B2 (en) Multiple electron beam lithography system with multiple beam modulated laser illumination
US6544808B2 (en) Light-emitting device with quantum dots and holes, and its fabricating method
GB2405525A (en) Masked ion beam lithography apparatus
US4649273A (en) Variable energy, high flux, ground-state atomic oxygen source
US20040146133A1 (en) Ultra-short ion and neutron pulse production
Miyauchi et al. Selective Si and Be implantation in GaAs using a 100 kV mass‐separating focused ion beam system with an Au–Si–Be liquid metal ion source
EP0203573B1 (en) Electron beam-excited ion beam source
JP2706071B2 (ja) イオン流生成装置
US4893019A (en) Ion current generator system for thin film formation, ion implantation, etching and sputtering
US7439529B2 (en) High current density ion source
JPH02281536A (ja) イオン流生成装置
JP2592453B2 (ja) イオン流生成装置
US6169288B1 (en) Laser ablation type ion source
US4627088A (en) Intense X-ray source using a plasma microchannel
JPH09195044A (ja) 薄膜の形成方法
JPH0268835A (ja) イオン源
WO2013106759A1 (en) Processing device using multicharged ions
JP2945952B2 (ja) 減速集束イオンビーム堆積装置
JPH0855800A (ja) プラズマ発生装置
Spädtke Beam formation and transport
Tanaka et al. Development of large RF bucket ion sources for large area ion beam milling processes to fabricate micro-structures

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees