JP2592199Y2 - ギター用の駒 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【従来の技術】従来、ギターの駒の弦を結ぶ穴は、駒の
材料（木材）にドリルで、弦の通る穴を開けて、そこに
弦を通してから、その弦を結び使用していた。しかし、
この方法では木材に穴を開けているだけのため、平均で
１本当たり６Ｋｇ以上の強い弦の張力で引っ張られる
と、すぐに穴が変形を起こし、また弦を交換するときに
も、古い弦を穴から抜くのでそのときにすれて、穴がま
すます大きくなり、ついには修理の必要が起こってき
て、不適当であった。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題点】本案は、それらの欠
点を除くことにより長年安定した状態で、ギター弦の取
り外し及びギターの使用を可能にするために考案したも
のである。

【０００３】

【課題を解決する為の手段】（ト）金属のパイプ１は、
図５の様に駒の弦を結ぶ箇所の木部と同じ寸法で、その
木部の両端からパイプが出ない様に完全に埋め込み固定
する方法と、図６の様に駒の内側に少し長めに出す方法
がある。

【０００４】

【作 用】本案は、以上のような構造であるから、
使用するにあたっては、従来のものと全く同じように取
り扱い、及び使用ができる。

【０００５】

【考案の効果】本考案は、今迄駒材の木部に、弦を通し
て結ぶ為に開けられていた穴の部分に、パイプ状に加工
した金属材、又は非常に硬質なセラミックス材等を使用
する事により、図７Ｃの方向に、ギター弦１本当たり平
均６キログラムと言われる強い張力を支えるギター弦を
結ぶ穴は、その弦の締めつけによる弦穴の変形や、破損
に耐えることが出来る様になる。弦穴に対しての、弦に
よる強烈な締付にも、本考案では変形等が起こらず、結
果として弦穴変形によるゆっくりとした弦のゆるみの発
生が無くなり、新しい弦を張ってチューニングしても音
程の安定までの時間を短縮することが出来る。更に図６
の様に駒の内側方向にパイプ１を少し長めに出す様に、
又パイプの下に弦が通る様なすき間を空けてパイプを固
定する事により、図８の様に更に完全に弦を止めること
が出来る様になり、その長めに取り付けられたパイプの
出口からブリッジ材までの角度７を、常に一定に保つ事
が可能になる。その結果、ブリッジ材の上を通過して張
られているギター弦は、ブリッジ材に対して上から強い
圧力で押さえる事になる、その為、接点８において弦の
横ずれが生じづらくなり、弦振動の損失が少なくなる様
に働く。これらの状況は、ギター全体に大きな影響を与
え、音の響きが豊かになり、音の伸びやかさに関しても
改善が見られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ギター全体からみたとき、本考案が解決しよう
とする箇所の正面図。

【図２】従来のギターの、駒及び弦を結ぶ穴の斜視図。

【図３】本考案の斜視図。

【図４】本考案の正面図。

【図５】本考案図４の断面図。

【図６】本考案図４の断面図。

【図７】従来の方法で、ギター弦を結ぶ方法を図解した
もの。

【図８】本考案の方法で、ギター弦をパイプの下を通し
て、駒に結ぶ方法を図解したもの。

【符号の説明】１は、金属材、セラミックスなど。 １’は、金属材にネ
ジを切ったもの。２は、弦を通す穴。３は、大きく開け
た穴。４は、ギターの駒。５は、ギター弦。６は、ブリ
ッジ材。 ７は、ギター弦を本考案の方法で張った場合、
パイプの出口からブリッジ材までの、一定で変化する事
の無い角度。 ８は、ブリッジ材に対して弦が強い圧力で
押さえている接点。Ａ−−−Ａ’は、図５、図６、の断
面箇所。Ｂは、図５、図６、の断面の方向。Ｃは、ギタ
ー弦にかかる、張力の方向。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ギターの駒の弦を通す位置に開けた穴に、
   あらかじめ弦を通す穴を開けた金属のパイプを、パイプ
   の一部が駒の内側方向に駒材より出る様に入れたギター
   の駒。
2. 【請求項２】金属のパイプ１を、容易にすり減る事の無
   い程硬質なセラミックスにした請求項１のギターの駒。