JP2592107C - - Google Patents

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JP2592107C
JP2592107C JP2592107C JP 2592107 C JP2592107 C JP 2592107C JP 2592107 C JP2592107 C JP 2592107C
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バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト
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【発明の詳細な説明】 本発明は、芳香族ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート及び特別
なグラフトポリマーの熱可塑性成形組成物、高められた温度でこれらの成分を混
合することによるこれらの成形組成物の製造方法、そして主に射出成形による成
形された物品の製造のためのこれらの成形組成物の使用に関する。 芳香族ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート及びエラストマーの
ポリマーの成形組成物は公知である(US-P 3,864,428、EP-A 25 920、64 648、1
10 222、JP-A 59-166 556)。それらは、高衝撃成形品に加工されてよい。 もし特別なエラストマーのグラフトポリマーを使用すると、芳香族ポリカーボ
ネート、ポリアルキレンテレフタレート及びエラストマーのポリマーの成形組成
物は、継ぎ目線(joint line)強さと低温強さの特に有利な組み合わせを示すこと
が、ここに驚くべきことに見い出された。 本発明は、各々の場合においてパーセントは成分A及びBの和を基にして、 (A) 10ないし95重量%そして好ましくは50ないし90重量%の芳香族ポリカ
ーボネート、 (B) 5ないし90重量%そして好ましくは10ないし50重量%のポリアルキレ
ンテレフタレート、そして (C) 1ないし70重量%、好ましくは3ないし50重量%そしてさらに好ましく
は5ないし35重量%のグラフトポリマー の熱可塑性成形組成物であって、成分Cが、 (C.3) −10℃以下そして好ましくは−20℃以下のガラス転移温度を有す
るポリマーの10ないし95重量部そして好ましくは20ないし80重量部 の上の (C.1) 各々の場合において成分C.1を基にして、30ないし40重量%そし
て好ましくは33ないし36重量%のα-メチルスチレン、52ないし62重量%そして
好ましくは54ないし57重量%のメチルメタクリレート、そして 4ないし14重量%そして好ましくは8.5ないし11.5重量%のアクリロニト
リル の混合物、 及び/または (C.2) (C.2.1) 50ないし95重量部のスチレン、α-メチルスチレン、C1-C4
ルキル-またはハロゲン-核置換されたスチレン、メチルメタクリレートまたはこ
れらの混合物、及び (C.2.2) 5ないし50重量部のアクリロニトリル、メタクリロニトリル、
メチルメタクリレート、無水マレイン酸、C1-C4アルキル-またはフェニル-N-
置換されたマレイン酸イミドまたはこれらの混合物、そして (C.2.3) 1ないし40重量部そして好ましくは3ないし20重量部の第1級ま
たは第2級の一価の脂肪族C2-C10アルコールのアクリル酸エステル、及び (C.2.4) 0.1ないし10重量部そして好ましくは0.3ないし4重量部のtert.
-ブタノールのアクリルまたはメタクリル酸エステル の混合物 のグラフトオーバーレイの5ないし90重量部そして好ましくは20ないし80重量部
の グラフトポリマーであることを特徴とする、成形組成物に関する。 本明細書中では、芳香族ポリカーボネートAは、例えば、少なくとも一つの以
下のジフェノールを基にしたホモポリカーボネート、コポリカーボネート及びこ
れらのポリカーボネートの混合物である:ヒドロキノン、レソルシノール、ジヒ
ドロキシジフェニル、ビス-(ヒドロキシフェニル)-アルカン、ビス-(ヒドロキシ
フェニル)-シクロアルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-スルフィド、ビス-(ヒ
ドロキシフェニル)-エーテル、 ビス-(ヒドロキシフェニル)-ケトン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-スルホキシド
、ビス-(ヒドロキシフェニル)-スルホン、α,α'-ビス-(ヒドロキシフェニル)-
ジイソプロピルベンゼン、そしてまたこれらの核アルキル化及び核ハロゲン化誘
導体。これらのそしてその他の適当なジフェノールは、例えば、US-PS 3,028,36
5、3,275,601、3,148,172、3,062,781、2,991,273、3,271,367、2,999,835、2,9
70,131及び2,999,846中に;DE-OSS 1 570 703、2 063050、2 063 052、2 211 95
6、2 211 957中に、FR-P 1 561 518中にそしてインターサイエンス出版社、ニュ
ーヨーク、1964の“ポリカーボネートの化学及び物理”という題のエッチ.シュ
ネル(H.Schnell)の著作中に述べられている。 好ましいジフェノールは、例えば、4,4'-ジヒドロキシジフェニル、2,4-ビス-
(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、α,α'-ビス-(4-ヒドロキシフェニル
)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,2-ビス-(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-プ
ロパン及び2,2-ビス-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンである。 特に好ましいジフェノールは、例えば、2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プ
ロパン、2,2-ビス-(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-
(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(3,5-ジブロモ-4-
ヒドロキシフェニル)-プロパン及び1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘ
キサンである。 一般に、芳香族ポリカーボネートAの製造のための好ましいジフェノールは、
以下の式 HO−Z−OH (I) 式中、Zは二官能の、単核または多核の芳香族C6-C30基であり、 二つのOH基は各々芳香族システムの炭素原子に直接結合している、 に対応する。 特に好ましいジフェノールは、以下の式 式中、 Aは単結合、C1-C5アルキレン、C2-C5アルキリデン、C5-C6シクロアル
キレンまたはC5-C6アルキリデン基、-O-、-S-、 であり、 Halは塩素または臭素であり、 x=0、または2そして n=0または1である、 に対応する。 芳香族ポリカーボネートAはまた、以下の式 式中、 A、Hal、x及びnは上で定義されたようであり、 mは5ないし100そして好ましくは20ないし80の整数であり、そして RはC1-C20アルキル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、n-ブチル
、tert.-ブチル基、及びC6-C20アリール基、好ましくはフェニルであり、ここ
で置換基Rはお互いに独立に、上の式(III)においてばかりでなく、ブロック
コポリカーボネートの任意のシリコン原子においてもまたRのための定義の範囲
内で任意の意味を表してよいという条件がある、 に対応する共縮合されたジフェノールの残基を、コポリカーボネートAのジフェ
ノール残基を基にして1ないし20重量%、好ましくは1.5ないし15重量%そしてさ
らに好ましくは2ないし10重量%含むブロックコポリカーボネートをも含む。 式(III)のジフェノールを基にした少なくとも一つのブロックコポリカーボ
ネートを含む混合物を芳香族ポリカーボネートAとして使用する場合には、共縮
合されるジフェノール残基(III)の割合は、使用される芳香族ポリカーボネー
トAのすべてのジフェノール残基の総量を基にして好ましくは1ないし20重量%
であるべきである。 式(III)に対応するジフェノールを基にしたブロックコポリカーボネートの
製造は、例えば、DE-OS 33 34 872中にそしてUS-P 3,821,325中に述べられてい
る。 芳香族ポリカーボネートAは、小量、好ましくは0.05ないし2.0モル%(使用
されるジフェノールを基にして)の三官能または三官能以上の化合物、好ましく
は三または三以上のフェノールのヒドロキシル基を含むものの使用によって分岐
されてよい。 芳香族ポリカーボネートAは、一般に、光散乱によって測定して、10,000ない
し200,000そして好ましくは20,000ないし80,000の平均分子量Mwを有する。 ポリカーボネートAの分子量Mwを調節するために、公知の方法で連鎖停止剤
、例えばフェノール、ハロゲンフェノールまたはアルキルフェノールを計算され
た量使用することが可能である。 特に好ましい連鎖停止剤は、例えば、フェノール、p-クロロフェノール、p-
tert.-ブチルフェノールまたは2,4,6-トリブロモフェノール、及びまた長鎖のア
ルキルフェノール、例えば4-(1,3-テトラメチルブチル)-フェノール(DE-OS 2 84
2 005)、あるいはアルキル置換基中に全部で8ないし20の炭素原子を含むモノア
ルキルフェノール及びジアルキルフェノール(DE-OS 3 506 472)、例えば3,5-ジ-
tert.-ブチルフェノール、p-イソオクチルフェノール、p-tert.-オクチルフェ
ノール、p-ドデシルフェノール、2-(3,5-ジメチルヘプチル)-フェノール及び4-
(3,5-ジメチルヘプチル)-フェノールである。 使用されるべき連鎖停止剤の量は、一般に、使用される特定のジフェノールの
和を基にして0.5ないし10モル%である。 ビスフェノールAホモポリカーボネートに加えて、特に好ましい芳香族ポリカ
ーボネートAは、ビスフェノールAと、ジフェノールの総和を基にして15モル%
までの2,2-ビス-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンとのコポリカ
ーボネート、及び式(II)に対応するジフェノールと、ジフェノール(II)及び
(III)の和を基にして1ないし20重量%の式(III)(好ましくはA=2,2-プロ
ピレンである)に対応するジフェノールとのコポリカーボネートである。 本明細書中では、ポリアルキレンテレフタレートBは、芳香族ジカルボン酸ま
たはそれらの反応性誘導体(例えばジメチルエステルまたは無水物)と脂肪族、
脂環式または芳香脂肪族(araliphatic)ジオールとの反応生成物、及びこれらの
反応生成物の混合物である。それらは、公知の方法によって製造されてよい(プ
ラスチックハンドブック、VIII巻、695頁以降、カールハンゼルフェルラーク(Ca
rl Hanser Verlag)、ミュンヘン、1973)。 好ましいポリアルキレンテレフタレートBは、ジカルボン酸成分を基にして少
なくとも80モル%そして好ましくは少なくとも90モル%のテレフタル酸残基、及
びジオール成分を基にして少なくとも80モル%そして好ましくは少なくとも90モ
ル%のエチレングリコール及び/またはブタン-1,4-ジオール残基を含む。 テレフタル酸残基に加えて、好ましいポリアルキレンテレフタレートBは、20
モル%までの、その他の芳香族または脂環式C8-C14ジカルボン酸あるいは脂肪
族C4-C12ジカルボン酸の残基、例えばフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン-2
,6-ジカルボン酸、4,4'-ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバ
チン酸、アゼライン酸、シクロヘキサン二酢酸の残基を含んでよい。 エチレングリコールまたはブタン-1,4-ジオール残基に加えて、好ましいポリ
アルキレンテレフタレートBは、20モル%までのそして好ましくは10モル%まで
の、3ないし12の炭素原子を含むその他の脂肪族ジオール、あるいは6ないし21の
炭素原子を含む脂環式ジオール、例えばプロパン-1,3-ジオール、2-エチルプロ
パン-1,3-ジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタン-1,5-ジオール、ヘキサ
ン-1,6-ジオール、シクロ ヘキサン-1,4-ジメタノール、3-メチルペンタン-2,4-ジオール、2-メチルペンタ
ン-2,4-ジオール、2,2,4-トリメチルペンタン-1,3-及び1,6-ジオール、2-エチル
ヘキサン-1,3-ジオール、2,2-ジエチルプロパン-1,3-ジオール、ヘキサン-2,5-
ジオール、1,4-ジ-(β-ヒドロキシエトキシ)-ベンゼン、2,2-ビス-(4-ヒドロキ
シシクロヘキシル)-プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1,1,3,3-テトラメチルシクロ
ブタン、2,2-ビス-(3-β-ヒドロキシエトキシフェニル)-プロパン及び2,2-ビス-
(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)-プロパン(DE-OS 24 07 647、2407 776、27
15 932)の残基を含んでよい。 ポリアルキレンテレフタレートBは、例えばDE-OS 19 00 270中に及びUS-P 3,
692,744中に述べられたタイプの三価または四価のアルコール、あるいは三塩基
性または四塩基性カルボン酸の比較的小量の混入によって分岐されてよい。好ま
しい分岐剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロールエタン及び
プロパン、そしてペンタエリスリトールである。 特に好ましいポリアルキレンテレフタレートBは、テレフタル酸またはその反
応性誘導体(例えばジアルキルエステル)とエチレングリコール及び/またはブ
タン-1,4-ジオールとだけから製造されたもの、及びこれらのポリアルキレンテ
レフタレートの混合物である。 成分Bとして好ましくは使用されるポリアルキレンテレフタレートは、一般に
、25℃でフェノール/o-ジクロロベンゼン(1:1重量部)中で測定して0.4ないし1.
5dl/g、好ましくは0.5ないし1.3dl/gそしてさらに好ましくは0.6ないし1.2dl/g
の固有粘度を有する。 好ましい生成物は、成分C.3として少なくとも一つの以下のモノマー のエラストマーのポリマーを含む:クロロプレン、1,3-ブタジエン、イソプレン
、スチレン、アクリロニトリル、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル及びアルコ
ール成分中に1ないし18の炭素原子を含む(メタ)アクリレート;即ち、例えば
“有機化学の方法”(ホーベン-ヴィル(Houben-Weyl))14/1巻、ゲオルグ チー
メ フェルラーク(Georg Thieme Verlag)、シュツットガルト 1961、393ー406頁
中に、そしてシー.ビー.ブックナル(C.B.Bucknall)、“強化されたプラスチッ
ク”、アプラ.(Appl.)サイエンス出版社、ロンドン1977中に述べられたタイプの
ポリマーである。 好ましいポリマーC.3は、なかんずく、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、
エチレン、プロピレン及び - 好ましくは非共役の - ジエンのEPDMゴム、エチレ
ン/酢酸ビニルコポリマー、及びブタジエン/スチレンコポリマーを基にして30重
量%までの(メタ)アクリル酸C1-C4アルキルエステル(例えばメチルアクリート
及びメタクリレート、エチルアクリレート及びメタクリレート)の共重合単位を
含むブタジエン/スチレンコポリマーを含む。 特に好ましいポリマーC.3は、ポリブタジエン及びアクリレートゴムである。 好ましいポリブタジエンC.3は、ポリブタジエンを基にして少なくとも50重量
%の共重合されたブタジエン残基、及びポリブタジエンを基にして50重量%まで
の共重合されたその他のエチレン様不飽和モノマー、例えばスチレン、アクリロ
ニトリル、アルコール成分中に1ないし4の炭素原子を含むアクリルまたはメタク
リル酸のエステル(例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメ
タクリレート、エチルメタ クリレート)、ビニルエステル及びビニルエーテルの残基を含むポリマーである
。好ましいグラフトベースC.3は、純粋なポリブタジエンから成る。 好ましいアクリレートゴムC.3は、アクリレートゴムを基にして随時30重量%
までのその他の重合可能なエチレン様不飽和モノマーを含む、アルキルアクリレ
ートのポリマーである。好ましい重合可能なアクリレートは、C1-C8アルキル
エステル、例えばメチル、エチル、ブチル、オクチル及び2-エチルヘキシルエス
テル;ハロゲンアルキルエステル、好ましくはハロゲンC1-C8アルキルエステ
ル、例えばクロロエチルアクリレート;及びまたこれらのモノマーの混合物を含
む。 アクリレートゴムC.3の製造のためにアクリレートに加えて随時使用されてよ
い、好ましい“その他の”重合可能なエチレン様不飽和モノマーは、例えばアク
リロニトリル、スチレン、α-メチルスチレン、アクリルアミド、ビニルC1-C6
アルキルエーテル、メチルメタクリレート、ブタジエンである。 ポリマーC.3は、好ましくは、少なくとも部分的に橋かけされていて、即ちそ
れらは、少なくとも60重量%の、好ましくは少なくとも70重量%のそしてさらに
好ましくは少なくとも80重量%のゲル含量を有する。ポリブタジエンのゲル含量
はトルエン中で、一方アクリレートゴムのゲル含量はジメチルホルムアミド中で
、どちらの場合も25℃で測定される(エム.ホフマン(M.Hoffmann)、エッチ.クレ
ーマー(H.Kroemer)、アール.クーン(R.Kuhn)、ポリマー分析I及びII、ゲオルグ
チーメフェルラーク(Georg Thieme Verlag)、シュツットガルト1977)。 ポリマーC.3、好ましくはアクリレートゴムC.3を橋かけするために は、一より多い重合可能な二重結合を含むモノマーを共重合させることが可能で
ある。橋かけモノマーの好ましい例は、3ないし8の炭素原子を含む不飽和モノカ
ルボン酸と3ないし12の炭素原子を含む不飽和一価アルコールまたは2ないし4の
OH基及び2ないし20の炭素原子を含む飽和ポリオールとのエステル、例えばエ
チレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート;多不飽和複素環式
化合物、例えばトリビニル及びトリアリルシアヌレート;多官能のビニル化合物
、例えばジビニル及びトリビニルベンゼン;しかしまたトリアリルホスフェート
及びジアリルフタレートである。 好ましい橋かけモノマーは、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、ジアリルフタレート及び少なくとも3のエチレン様不飽和基を含
む複素環式化合物である。 特に好ましい橋かけモノマーは、環式モノマーのトリアリルシアヌレート、ト
リアリルイソシアヌレート、トリビニルシアヌレート、トリアクリロイルヘキサ
ヒドロ−s−トリアジン、トリアリルベンゼンである。 橋かけモノマーは、グラフトベースC.3を基にして、好ましくは0.02ないし5
重量%そしてさらに好ましくは0.05ないし2重量%の量で使用される。 少なくとも3のエチレン様不飽和基を含む環式橋かけモノマーを使用する場合
には、その量をグラフトベースC.3の1重量%以下に制限すると有利である。 ポリマーC.3は、好ましくは0.05ないし5μmそしてさらに好ましくは0.075な
いし1μmの平均粒径d50を有する。 平均粒径d50は、その径以上に50重量%のそしてその径以下に50重量%の粒子
が存在する径である。それは、超遠心分離測定によって測定されてよい(ダブリ
ュー.ショルタン(W.Scholtan)、エッチ.ランゲ(H.Lange)、コロイド.ゼット.
(Z.)及びゼット.(Z.)ポリマー250(1972)、782ないし796)。 好ましいグラフトモノマーC.2.3は、例えば、エチル、プロピル、ブチル、ヘ
キシル及び2-エチルヘキシルアクリレートである。好ましいグラフトモノマーC
.2.4は、t-ブチルアクリレートである。 グラフトモノマーC.2が使用される場合には、成分C.2.3またはC.2.4の少な
くとも一つを共使用することが、本発明の成功にとって決定的である。 グラフトポリマーのための標準的な製造方法は、乳化、溶液、塊状及び懸濁重
合である。 グラフト生成物CのグラフトモノマーC.1及び/またはC.2は、好ましくはグ
ラフトベースC.3のラテックス(乳化液)の存在下で重合によってグラフトされ
る。重合は、ラジカル開始剤によって、例えば過硫酸塩、過酸化物、過炭酸塩、
過エステルで、しかし特に水溶性開始剤、例えば過硫酸塩またはレドックス開始
剤システムで開始されてよい。これらの重合方法は、それ自体公知である。 グラフトモノマーは、グラフト反応の間に必ずしも完全にグラフトベース上に
グラフトされないことが知られているので、本発明の明細書中のグラフトポリマ
ーCはまた、グラフトベースの存在下でのグラフトモノマーの重合によって得ら
れる生成物をも含むと理解される。 本発明による成形組成物は、標準の添加物、例えばフロー助剤(flow aids)、離型剤、核発生剤(nucleating agents)、安定剤、静電防止剤、充填剤及
び補強剤、防炎剤そしてまた染料及び顔料を含んでよい。 充填剤を含んだまたは強化された成形組成物は、強化された成形組成物を基に
して60重量%までの充填剤及び/または補強剤を含んでよい。好ましい補強剤は
、ガラス繊維である。強化する効果も有するであろう好ましい充填剤は、ガラス
ビーズ、雲母、シリケート、石英、タルカム、二酸化チタン、けい灰石である。 防炎成形組成物は、防炎剤を、防炎成形組成物を基にして一般に30重量%以下
の濃度で含む。 本発明による成形組成物は、高められた温度で、好ましくは200ないし330℃で
、成分を混合することによって製造されてよい、即ち、標準の機械、例えば内部
混練機(internal kneaders)、押出機または二スクリュー押出機中で溶融して混
合または押出しされてよい。成分は、混合装置中に同時にあるいは次々と導入し
てよい。 従って、本発明はまた、高められた温度で成分を混合することによる、本発明
による成形組成物の製造方法にも関する。 本発明による成形組成物は、好ましくは射出成形による、任意の種類の成形品
の製造のために使用されてよい。成形品の例は、すべての種類の住居部品、例え
ば家庭用品、例えばジュース絞り器、コーヒー機械及びミキサー;建築産業のた
めのカバーパネル(cover panels)及び自動車部品を含む。 それらはまた、それらの非常に良好な電気的性質の故に、電気エンジニアリン
グの分野において、例えば多点コネクターのために使用されてよい。 別の形の加工は、あらかじめ成形されたシートまたはパネルからの深絞りによ
る成形品の製造である。 従って、本発明はまた、成形された物品の製造のための本成形組成物の使用に
も関する。 以下の実施例において、部は重量部であると理解される。実施例 1.使用される成分 A. 25℃でかつ0.5g/100mlの濃度でCH2Cl2中で測定して、1.26ないし1.28の相
対溶液粘度ηrelを有する、ビスフェノールAを基にした線状ポリカーボネート
。 B. 25℃でかつ0.5g/dlの濃度でフェノール/o-クロロベンゼン(1:1重量部)中で測
定して、0.85dl/gの固有粘度[η]を有する線状ポリエチレンテレフタレート。 C.グラフトポリマー グラフトベース: C.a 水性乳化重合によって製造され、そして44.3重量%の固体含量、0.4μmの平
均粒径d50及び86.5重量%のゲル含量を有するポリブタジエンラテックス。 C.b 水性乳化重合によって製造され、そして40.5重量%の固体含量、0.1μmの平
均粒径d50及び86.2重量%のゲル含量を有するポリブタジエン ラテックス。 グラフトポリマーCの製造: 750部の、グラフトベースC.aまたはC.bのラテックスを最初に反応器中に導
入し、引き続いて水での希釈によって23.6重量%の固体含量にする。195部の水
の中の7.5部のカリウムペルオキシジスルフェートの溶液の添加によって70℃の
温度で重合を開始する。 次に以下のモノマー流を、70℃で4時間の時間にわたって撹拌しながら反応器
中に均一に導入する: 750部の、表1に示された組成を有するモノマー混合物、 375部の水、 15部の、不均化されたアビエチン酸のNa塩、そして 11.5部の水性1N水酸化ナトリウム。 添加の後で、この混合物を、さらに70℃で重合させる。1.6重量%のフェノー
ル性抗酸化剤での安定化の後で、このラテックスを、70ないし98℃の温度で酢酸
及びMgSO4の混合物で凝固させる。洗浄及び精製の後で、グラフトポリマーを乾
燥粉末に後処理する。 2.成形組成物の製造及び試験: 成分A、B及びCを、3リットルの内部混練機中で200ないし220℃の温度で混
合した。 特記しない限り、成形品は、射出成形機中で260℃で製造した。ノッチ付き衝
撃強さを、室温及びー20℃(実施例1ー3)でASTM-D-256に従って2.5×0.
5×0.125インチの寸法のバーを用いてアイゾット法によって測定した。 継ぎ目線強さを、両側に射出した170×10×4mmの試験標本の継ぎ目線でDIN
53 452(チャーピイ(Charpy)法)に従って衝撃強さを測定することによって測定
した。 以下の表2に示すように、先行技術に比べて改良された継ぎ目線強さ及び低温
強さを示す生成物が、本発明による成形組成物によってのみ得られる。 本発明の主なる特徴及び態様は以下の通りである。 1.各々の場合においてパーセントは成分A及びBの和を基にして、 A.10ないし95重量%の芳香族ポリカーボネート、 B.5ないし90重量%のポリアルキレンテレフタレート、そして C.1ないし70重量%のグラフトポリマー の熱可塑性成形組成物であって、成分Cが、 C.3 −10℃以下のガラス転移温度を有するポリマーの10ないし95重量部 の上の C.1 各々の場合において成分C.1を基にして、 30ないし40重量%のα-メチルスチレン、 52ないし62重量%のメチルメタクリレート、そして 4ないし14重量%のアクリロニトリル の混合物、 及び/または C.2 C.2.1 50ないし95重量部のスチレン、α-メチルスチレン、C1-C4アルキ
ル-またはハロゲン-核置換されたスチレン、メチルメタクリレートまたはこれら
の混合物、及び C.2.2 5ないし50重量部のアクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチ
ルメタクリレート、無水マレイン酸、C1-C4アルキル-またはフェニル-N-置換
されたマレイン酸イミドまたはこれらの混合物、そして C.2.3 1ないし40重量部の第1級または第2級の一価の脂肪族C2-C10
ルコールのアクリル酸エステル、及び C.2.4 0.1ないし10重量部のtert.-ブタノールのアクリルまたはメタクリ
ル酸エステル の混合物 のグラフトオーバーレイ(overlay)の5ないし90重量部の グラフトポリマーであることを特徴とする、成形組成物。 2.成分A及びBを基にして 50ないし90重量%の成分A、 10ないし50重量%の成分B、そして 3ないし50重量%の成分C を含む、上記1に記載の成形組成物。 3.成分A及びBを基にして5ないし35重量%の成分Cを含む、上記2に記載
の成形組成物。 4.成分Cが、20ないし80重量部のグラフトオーバーレイC.1及び/またはC
.2、及び80ないし20重量部のグラフトベースC.3から成る、上記1ないし3に記
載の成形組成物。 5.成分C.1が 33ないし36重量%のα-メチルスチレン、 54ないし57重量%のメチルメタクリレート、そして 8.5ないし11.5重量%のアクリロニトリル を含む、上記1ないし4に記載の成形組成物。 6.成分C.2が、C.2.1及びC.2.2の和を基にして3ないし20重量部の成分C.
2.3を含む、上記1ないし5に記載の成形組成物。 7.成分C.2が、C.2.1及びC.2.2の和を基にして0.3ないし4重量部の成分C
.2.4を含む、上記1ないし6に記載の成形組成物。 8.高められた温度で成分を混合することによる、上記1ないし7に記載の成
形組成物の製造方法。 9.成形された物品の製造のための、上記1ないし7に記載の成形組成物の使
用。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.各々の場合においてパーセントは成分A及びBの和を基にして、 (A) 10ないし95重量%の芳香族ポリカーボネート、 (B) 5ないし90重量%のポリアルキレンテレフタート、及び (C) 1ないし70重量%のグラフトポリマー の熱可塑性成形組成物であって、成分Cが、 (C.3) −10℃以下のガラス転移温度を有するポリマーの10ないし9
    5重量部 の上の (C.1) 各々の場合において成分C.1を基にして、 30ないし40重量%のα−メチルスチレン、 52ないし62重量%のメチルメタクリレート、及び 4ないし14重量%のアクリロニトリル の混合物、 及び/または (C.2) (C.2.1) 50ないし95重量部のスチレン、α−メチルスチレン、C1
    −C4アルキル−またはハロゲン−核置換されたスチレン、メチルメタクリレー
    トまたはこれらの混合物、及び (C.2.2) 5ないし50重量部のアクリロニトリル、メタクリロ ニトリル、メチルメタクリレート、無水マレイン酸、C1−C4アルキル−または
    フェニル−N−置換されたマレイン酸イミドまたはこれらの混合物、及び (C.2.3) 1ないし40重量部の第1級または第2級の一価の脂肪族C2
    −C10アルコールのアクリル酸エステル、及び (C.2.4) 0.1ないし10重量部のtert.−ブタノールのアクリルまたは
    メタクリル酸エステル の混合物 のグラフトオーバーレイ(overlay)の5ないし90重量部のグラフトポリマー
    であることを特徴とする、成形組成物。 2.200ないし330℃の温度で成分を混合することによる、特許請求の範
    囲第1項記載の成形組成物の製造方法。 3.特許請求の範囲第1項記載の成形組成物を使用することによる、成形され
    た物品の製造方法。

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