JP2591069B2 - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車等内燃機関の燃料噴射制御装置に係
り、詳しくは加速時に割込噴射を行う装置に関する。
(従来の技術) 一般に、エンジンに対する要求出力が変化した際に
は、その要求程度に応じて応答性よく燃料供給量を制御
することが必要であり、これは特に過度運転時における
空燃比に影響を与え、ドライブフィーリングや排気組成
等の運転性能を左右する。
従来のこの種の内燃機関の燃料噴射制御装置として
は、例えば特開昭59−101556号公報に記載されたものが
ある。この装置では、吸入空気量とエンジン回転数に基
づいて基本噴射量Tpを演算するとともに、絞弁の開度を
検出し、その増加割合が一定値を超えると基本噴射量と
は独立に燃料の一時的加算を直ちに実行し加速の程度に
応じた増量補正を行うとともに、急加速時に吸入空気量
の応答遅れによる基本噴射量Tpの不足分を絞弁の動きに
応じて決定される割込噴射により補っている。
しかしながら、上記従来の装置では吸気行程中又は直
後に噴射した燃料は、その吸気行程中には微かしか入ら
ず、次の吸気行程で大量に吸入されるため、非同期噴射
のメリットが十分に活かせないという欠点があった。一
方、そのために非同期噴射のパルス幅を大きくすると、
2回目の吸気分がリッチになり過ぎてやはり都合が悪
い。
そこで、本発明の出願人は非同期噴射を行うことが判
定された場合に、その時点でのサイクル位置に応じて非
同期噴射量を気筒別に補正する装置を先に提案しており
(特願昭62−156121号参照)、この装置によれば、非同
期噴射からその直後の吸気行程までの待ち時間の相違に
伴う空燃比のばらつき(一回一回、気筒毎)を改良する
ことができ、失火やトルク落ちのない良好な運転性と排
気性能を確保するようにしている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記先願に係る装置にあっては、非同期噴
射に伴う過大分だけ次の同期噴射で少なく供給すること
により、空燃比がリッチ化することを防止することはで
きるものの、気筒別にみると空燃比のリッチ、リーンが
発生し、エミッション特性にいわゆるヒゲが現れること
があり(空燃比のフラット性が良くない)、三元触媒の
転化効率を高めるうえで改善の余地があることが判明し
た。
(発明の目的) そこで本発明は、非同期噴射のタイミングが当該非同
期噴射に対応する吸気行程の同期噴射よりも早期にある
か後期にあるかによって次回の同期噴射に反映させる補
正量を切換えることにより、気筒別に空燃比のフラット
性を高めて、エミッション特性を向上させることを目的
としている。
(課題を解決するための手段) 本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置は上記目的
達成のため、その基本概念図を第1図に示すように、エ
ンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段aと、エ
ンジンの運転状態からエンジン負荷の変化量を求め、該
エンジン負荷の変化量に基づいて回転毎の同期噴射とは
別に非同期噴射を行うか否かを判定する判定手段bと、
エンジンの運転状態に基づいて回転毎の同期噴射量を演
算し、非同期噴射があると、次回の同期噴射量を同期移
行補正量に応じて補正する同期噴射演算手段cと、非同
期噴射を行うことが判定されたとき、前記エンジン負荷
の変化量に基づいて気筒別に非同期噴射量を演算し、該
非同期噴射量を噴射時期補正率に応じて補正する非同期
噴射演算手段dと、非同期噴射のタイミングに応じて前
記噴射時期補正率を設定する補正率設定手段eと、非同
期噴射を行うことが判定されたとき、非同期噴射のタイ
ミングが当該非同期噴射に対応する吸気行程の同期噴射
よりも早期にあるか後期にあるかに応じて前記同期移行
補正量を設定する移行補正量設定手段fと、同期噴射演
算手段cおよび非同期噴射演算手段dの出力に基づいて
燃料を噴射する燃料噴射手段gと、を備えている。
(作用) 本発明では、非同期噴射を行うことが判定されたと
き、非同期噴射のタイミングが当該非同期噴射に対応す
る吸気行程の同期噴射よりも早期にあるか後期にあるか
に応じて次回の同期噴射量を補正する同期移行補正量が
気筒別に設定される。
したがって、気筒別に非同期および次回の同期噴射量
が適切なものとなって、空燃比のフラットが高まり、エ
ミッション特性が向上する。
(実施例) 以下、本発明を図面に基づいて説明する。
第2〜10図は本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装
置の一実施例を示す図である。まず、構成を説明する。
第2図は本装置の全体的構成を示す図である。第2図に
おいて、1はエンジンであり、吸入空気はエアクリーナ
2から吸気管3を通り、燃料は噴射信号Siに基づきイン
ジェクタ(燃料噴射手段)4から噴射される。そして、
気筒内で燃焼した排気は排気管5を通して触媒コンバー
タ6に導入され、触媒コンバータ6内で排気中の有害成
分(CO、HC、Nox)を三元触媒により清浄化して排出さ
れる。
吸入空気の流量Qaはホットワイヤ式のエアフロメータ
7により検出され、吸気管3内の絞弁8によって制御さ
れる。なお、エアフロメータ7のタイプとしては、ホッ
トフィルム式でもよく、要は吸入空気の流量を測定する
ものであればよい。したがって、フラップ式のものでも
よいが、本実施例では負圧センサは除かれる。なお、負
圧センサを用たシステムに本発明を適用することはいっ
こうにかまわない。
絞弁8の開度TVOは開度センサ9により検出され、エ
ンジン1の回転数Nはクランク角センサ10により検出さ
れる。また、ウォータジャケットを流れる冷却水の温度
Twは水温センサ11により検出され、排気中の酸素濃度は
酸素センサ12により検出される。酸素センサ12として
は、例えば特開昭61−241434号公報に示したリッチから
リーンまで検知可能センサ等が用いられる。さらに、ス
タータモータの作動はスタートスイッチ13により検出さ
れる。
上記エアフロメータ7、開度センサ9、クランク角セ
ンサ10、水温センサ11、酸素センサ12およびスタートス
イッチ13は運転状態検出手段14を構成しており、運転状
態検出手段14からの出力はコントロールユニット20に入
力される。コントロールユニット20は判定手段、同期噴
射演算手段、非同期噴射演算手段、補正率設定手段およ
び移行補正量設定手段としての機能を有し、CPU21、ROM
22、RAM23およびI/Oポート24により構成される。CPU21
はROM22に書き込まれているプログラムに従ってI/Oポー
ト24より必要とする外部データを取り込んだり、またRA
M23との間でデータの授受を行ったりしながら噴射量制
御に必要な処理値を演算処理し、必要に応じて処理した
データをI/Oポート24へ出力する。I/Oポート24には運転
状態検出手段14からの信号が入力されるとともに、I/O
ポート24からは噴射信号Siが出力される。ROM22はCPU21
における演算プログラムを格納しており、RAM23は演算
に使用するデータをマップ等の形で記憶している。
次に、作用を説明する。
本実施例のメインプログラムは第5図以降のように示
されるが、第5図のプログラムにおいて演算されるAvTp
はサブルーチンで演算される。説明の都合上、最初にAv
Tpを求めるサブルーチンから述べる。
第3図は平滑噴射量AvTpを求めるサブルーチンであ
る。
まず、P1でエアフロメータ7の出力を読み込んで吸入
空気量Qaを求める。これは、例えばテーブルルックアッ
プによる。次いで、P2で式に従って平滑前基本パルス
幅Tpoを演算する。
次いで、P3でTpoを加重平均して基本パルス幅Tpを演
算する。これにより、エアフロメータ7の出力に基づく
脈動が平滑化される。P4では次式に従ってフラット修
正基本パルス幅TrTpを求める。
TrTp=Tp×Kflat … 式において、KflatはフラットA/F補正係数であり、
回転数Nとα−N流量Qhoとにより割付けられたマップ
から補間計算付きで求める。なお、α−N流量とは絞弁
開度TVOと回転数Nから空気量を求めるものであり、既
に公知のものである。
次いで、P5でTrTpを所定の最大リミット値Tpmaxと比
較し、TrTp>TpmaxのときはP6でTrTpをTpmaxに制限して
P7に進み、7rTp≦TpmaxのときはP6をジャンプしてP7
進む。P7ではα−N先取り補正パルス幅としての遅れ修
正パルス幅THSTPを求める。これは、α−N流量Qhoに基
づき補間計算付きテーブルからルックアップした値THST
Pの10ms毎の変化量として求める。但し、該変化量が補
正判定レベル以下であれば、THSTP=0とし、変化量が
負(減速)の場合は変化量に所定の減速修正率を乗じて
求める。THSTPは絞弁8の変化を先取りして噴射量を応
答性良く補正する項である。次いで、P8で次式に従っ
て平滑噴射量AvTp(平滑吸気量に対応)を求める。
AvTp=TrTp×FLOAD+AvTp-1×(1−FLOAD)+THSTP …
式において、FLOADは加重平均係数であり、FLOAD=
TFLOAD+K2D(減速のみ)によって与えられる。TFLOAD
は吸気ボリウムのみの関数とするため、絞弁8によって
決まる流量面積AA(排気量×回転数)NVMとからマップ
により求める。したがって、式の第1項および2項は
エアフロメータ7の出力を脈動修正した値に基づいて演
算されたフラット修正基本パルス幅TrTpについて、FLOA
Dを用いて加重平均した値、言い換えればTrTpの一次遅
れを計算により(ソフトにより)算出する部分に相当す
る。また、式の第3項は絞弁開度TVOにより先取り補
正の部分であり、この部分は先願には無く、本実施例で
初めて開示するものである。
このような第3項のTHSTPを加えた効果は第4図のよ
うに示される。第4図において、あるタイミングで加速
した場合、絞弁開度の変化にやや遅れて基本パルス幅Tp
o、Tpが変化し、Tpo、Tpを修正した波形はフラット修正
基本パルス幅TrTpとして第4図のように変化する。一
方、α−N流量は絞弁8の開き具合に応じてステップ的
に変化しており、この開度変化量により遅れ修正パルス
幅THSTPが演算される。また、平滑噴射量AvTpはTrTpの
一次遅れで与えられ、THSTPなしの従来の位相制御の場
合は図中の一点鎖線で示す変化となり、応答性に欠け
る。このとき、吸入負圧は破線で示され、噴射弁部(イ
ンジェクタ4部)の空気流量に略等しいが、これとて絞
弁8の開度変化に遅れなく追随できるものではない。ま
た、吸気ボリウムにより吸気管3の壁面への燃焼付着量
にも影響を与える。
これに対して、本実施例のAvTpは図中実線で示すよう
に、THSTPなる補正項がα−Nの先取り補正(10msの先
取り補正)として加えられているから、極めて応答性が
良く、実際の空気流量変化にマッチしたものとなる。な
お、高地の例も図示している。
第5図は割込噴射のプログラムを示すフローチャート
である。まず、P11でスタートスイッチ13がONであるか
否かを判別し、スタートスイッチ13がONであるときはク
ランキング中であると判断して今回のルーチンを終了す
る。一方、スタートスイッチ13がONでないときは起動完
了と判断しP12以降のステップに進む。P12では次式に
従ってAvTpの変化量ΔAvTpn(但し、nは気筒番号)を
求める。ΔAvTpnはエンジン負荷の変化量に対応する。
ΔAvTpn=AvTpn−AvTpoin … 但し、AvTpoinは前回の値(AvTp-1)のことであり、
n番目の気筒に対応している。
次いで、P13で変化量ΔAvTpnを割込み噴射判定値LASN
Iと比較する。ΔAvTpn<LASNIのときは割込み噴射を行
う必要がないと判断し、P14で割込み噴射量(気筒別非
同期噴射パルス幅に相当)INJSETnを“0"としてP23にジ
ャンプする。一方、ΔAvTpn≧LASNIのときは割込み噴射
を行う必要があると判断し、次いでP15で急加速か否か
を判別する。急加速のときはP16で急加速用のテーブル
から非同期噴射の噴射時期補正率GZCYLをルックアップ
し、急加速でないときはP17で緩加速用のテーブルから
噴射時期補正率GZCLSをルックアップする。GZCYL、GZCL
Sは非同期噴射タイミング中において燃料噴射量を補正
するものである。次いで、P18で割込噴射量INJSETnを次
式に従って演算する。
INJSETn=ΔAvTpn×GZTw×GZCYn+Ts … 式において、GZTwは気筒別非同期噴射の水温補正率
であり、第6図に示すようなテーブルマップに基づき第
7図に示すバックグラウンドジョブのステップP31で冷
却水温Twをパラメータとしてルックアップにより求めら
れる。また、式中GZCYnは前記噴射時期修正率GZCYLお
よびGZCLSを総括して表すものであり、Tsはインジェク
タ4のむだ時間修正係数である。次いで、P19で非同期
噴射のタイミングが当該非同期噴射に対応する吸気行程
の同期噴射よりも早期にあるか後期にあるかを判別す
る。早期にある場合は、B区間にあると表現し、後期に
ある場合は、A区間にあると表現する。A及びB区間は
第9図のように示される。
B区間にあるとき、すなわち、P19でYES分岐に伴うと
きはP21で次式に従って補正量(非同期移行化パルス
幅であり、請求の範囲にいう同期移行補正量に相当す
る)、ERACInを演算する。
ERACIn=ΔAvTpn×GZTw×(GZCYn−ERACPH)+ERACIn′
… 但し、ERACIn′:前回の値 式においてERACPHは非同期噴射移行化基準補正率で
あり、壁流にとられる壁流分のみをまかなうための倍率
である。したがって、例えばGZCYnがERACPHより大の場
合はERACInはプラスとなり、その差の倍率で次の同期噴
射をERACInにより減量させる。これは、負荷増大に対応
する空気量の増加については次回の同期噴射で間に合う
から、壁流分の補正のみとするためである。なお、ERAC
In′は比較的速い時定数で変化する壁流補正分、いわゆ
る高周波分に相当する。
一方、P19でB区間にないときはP20で次式に従って
増量補正率ERACInを演算する。
ERACIn=ΔAvTpn×GZTw×(GZCYn−ERACP)+ERACIn′
… ここで、ERACPはERACPHと異なり、壁流分に空気量の
増加も加えた非同期噴射移行化基準補正率である。ここ
では次の吸気の同期噴射は終了した区間であるため、空
気量増加もまかなわなくてはならず、また空気量の増加
分を噴射したからといって、次の同期噴射(次の次の吸
気分)を減らす必要はないためであり、そのためERACP
はERACPHより大とするものである。
したがって、式においてERACPは同じく非同期噴射
移行化基準補正率であるが、この場合は同期噴射からの
空気量増加分も割込みに加える必要があるため、割込み
噴射と、同期噴射を合せたトータル増量分は、 トータル増量分=壁流+空気増加分 =ERACP×GZTw×ΔAvTp という関係になる。次いで、P22で今回のAvTpを旧値A
vTpoinとし、P23で6気筒共終了したか否かを判別す
る。終了していないときはP12に戻り、終了するとP24
割込噴射量INJSETnを出力ポートにセットし、割込噴射
を実行する。
第8図は同期噴射のプログラムを示すフローチャート
であり、本プログラムはエンジン回転に同期して実行さ
れる。まず、P41で同期噴射量Tiを次式に従って演算
する。
Ti=(AvTp×αm+Kathos)×α+Ts+(Chosn−ERACI
n) … 式において、Kathosは比較的遅い時定数で変化する
壁流補正分(いわゆる低周波分)であり、正負の値を有
し、燃料の付着速度Vmf〔ms〕と補正率Ghf〔%〕の関数
で与えられる。αは酸素センサ12の出力に基づく空燃比
のλ制御補正係数であり、αmは混合比学習制御補正係
数である。また、Chosnは気筒別壁流補正量であり、 Chosn=ΔAvTpn×GZTWP(又はGZTWM) … なる式によって与えられる。但し、GZTWPは加速時の水
温補正係数、GZTWMは減速時の水温補正係数である。次
いで、P42で同期噴射量Tiを出力ポートにセットし、同
期噴射を実行する。その後、P43でERACIn=0にリセッ
トし、P44で今回のAvTpを旧値AvTpoinと置いてルーチン
を終了する。
上記各プログラムの実行による実際の噴射状況は第9
図のタイミングチャートのように示される。エンジン負
荷(すなわち空気量でAvTpに相当)がタイミングt1で変
化した場合と、タイミングt2で変化した場合を例に採る
と、タイミングt1では非同期噴射が、この非同期噴射に
対応する吸気行程の同期噴射よりも早期なB区間で行わ
れ、タイミングt2では非同期噴射が、この非同期噴射に
対応する吸気行程の同期噴射よりも後期なA区間で行わ
れる。
B区間で割込噴射するとき(第9図(a)の場合) このときは負荷の増加に伴う空気量の変化分(Δ空気
量分)は次回の同期噴射のAvTpに含まれるため、壁流分
のみを割込噴射すればよく、その噴射量INJSTnは式で
演算される。なお、噴射時間補正率GZCYL、GZCLSと噴射
タイミングとの関係は第10図のように示される。例え
ば、割込み噴射のGZCYnがERACPHよりも大きい分は噴き
過ぎとしてERACInにより同期噴射は減量される。それは
第8図のプログラムによって同期噴射が実行される。し
たがって、該同期噴射では第9図に(a)にハッチング
で示す部分が増量補正量ERACInとして減量される。な
お、割込噴射した壁流分は図に示すように以後の吸気行
程毎に順次減少していく。したがって、割込み噴射のタ
イミングにより定まるGZCYnが空気増加分も、もし、含
めるならば、ERACPHより大きい分となり、次の同期噴射
から空気増加分は減量されることとなる。同期噴射のタ
イミングが吸気直前にある場合、同期噴射分がその吸気
には少ない割合しか吸入されないため、むしろ空気増加
分も割込み噴射で早めに噴いた方が、次のリーン化を防
止したうえで次の次の吸気のリッチ化を防止できる。
同期噴射タイミングが吸気行程より十分前にある場合
その必要性は少ない。
いずれにせよ、ERACPH(倍)×GZTW(倍)が割込み噴
射と次の減量を合せた総補正倍率となる。
A区間で割込噴射するとき(第9図(b)の場合) このときは負荷の増加に伴う空気量の変化分が今回の
割込噴射に一緒に加えられる。すなわち、前回の同期噴
射以後の空気量増加分も割込噴射量に反映され、ERACIn
は前記式に従って演算される。この場合のERACInは第
10図に示すようにERACPHよりも空気量増加分だけ、値の
大きいERACPに基づいて演算される。したがって、次の
同期噴射の減量ERACInは割込み噴射により壁流が増え過
ぎた分のみを減量することとなる。そのため、次回の同
期噴射で図に示すハッチングの部分のみが小さくなるパ
ルス幅に演算される。すなわち、次回の同期噴射量が減
量補正される。したがって、非同期噴射量が不足すると
いう事態は全くなく、また、同期噴射量も適切に減量さ
れるため、空燃比が気筒別に最適な状態となり、空燃比
のフラット性が確保される。なお、第5図のステップP
20、P21による演算では式のような例に限らず、例
えば次式に従ってERACInを演算するようにしてもよ
い。
ERACIn=ΔAvTp×GZTw×(GZCYn−ERACPH)−ΔAvTp+E
RACIn′ … 式ではΔAvTp項が空気量変化分として減じられている
が、これは第9図(b)の場合に限られ(A)の場合は
−ΔAvTpは必要ない。
以上のことから、非同期噴射のタイミングに応じて気
筒別にきめ細かく燃料噴射の補正が行われることとな
り、先願例に対して気筒別に空燃比のリッチ、リーンが
発生せずフラット性を確保してエミッション特性のヒゲ
も防止することができる。その結果、特に三元触媒の転
化効率を高めることができる。
(発明の効果) 本発明によれば、非同期噴射のタイミングが当該非同
期噴射に対応する吸気行程の同期噴射よりも早期にある
か後期にあるかによって次回の同期噴射量の補正を切換
えているので、気筒別に非同期噴射量および次回の同期
噴射量を適切なものとして空燃比のフラット性を高める
ことができ、エミッション特性のヒゲを防止することが
できる。その結果、本装置を適用したエンジンにあって
は三元触媒の転化効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本概念図、第2図〜10図は本発明に
係る内燃機関の燃料噴射制御装置の一実施例を示す図で
あり、第2図はその全体構成図、第3図はその平滑噴射
量を演算するサブルーチンを示すフローチャート、第4
図は平滑噴射量に基づく作用を説明するタイミングチャ
ート、第5図はその割込噴射のプログラムを示すフロー
チャート、第6図はその水温補正率の特性を示す図、第
7図は水温補正率をルックアップするサブルーチンを示
すフローチャート、第8図は同期噴射のプログラムを示
すフローチャート、第9図はその割込噴射の作用を説明
するタイミングチャート、第10図はその各種補正量の特
性を示す図である。 1……エンジン、4……インジェクタ(燃料噴射手
段)、14……運転状態検出手段、20……コントロールユ
ニット(判定手段、同期噴射演算手段、非同期噴射演算
手段、補正率設定手段、移行補正量設定手段)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)エンジンの運転状態を検出する運転状
    態検出手段と、 b)エンジンの運転状態からエンジン負荷の変化量を求
    め、該エンジン負荷の変化量に基づいて回転毎の同期噴
    射とは別に非同期噴射を行うか否かを判定する判定手段
    と、 c)エンジンの運転手段に基づいて回転毎の同期噴射量
    を演算し、非同期噴射があると、次回の同期噴射量を同
    期移行補正量に応じて補正する同期噴射演算手段と、 d)非同期噴射を行うことが判定されたとき、前記エン
    ジン負荷の変化量に基づいて気筒別に非同期噴射量を演
    算し、該非同期噴射量を噴射時期補正率に応じて補正す
    る非同期噴射手段と、 e)非同期のタイミングに応じて前記噴射時期補正率を
    設定する補正率設定手段と、 f)非同期噴射を行うことが判定されたとき、非同期噴
    射のタイミングが前記非同期噴射に対応する吸気行程の
    同期噴射よりも早期か後期かに応じて前記同期移行補正
    量を設定する移行補正量設定手段と、 g)同期噴射手段および非同期噴射演算手段の出力に基
    づいて燃料を噴射する燃料噴射手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装
    置。
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