JP2590512B2 - 耐食性のすぐれた非晶質Ni基合金溶射皮膜 - Google Patents

耐食性のすぐれた非晶質Ni基合金溶射皮膜

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JP2590512B2
JP2590512B2 JP63027287A JP2728788A JP2590512B2 JP 2590512 B2 JP2590512 B2 JP 2590512B2 JP 63027287 A JP63027287 A JP 63027287A JP 2728788 A JP2728788 A JP 2728788A JP 2590512 B2 JP2590512 B2 JP 2590512B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、耐食性のすぐれた非晶質(アモルファ
ス)のNi基合金溶射皮膜に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、耐食性の良好な非晶質Ni基合金溶射皮膜とし
て、例えば特開昭62−142756号公報に記載されるNi−Cr
−Mo−W−Cu系のNi基合金で構成され、かつ前記Ni基合
金粉末のプラズマ溶射による非晶質化組織を有するもの
が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記の従来非晶質Ni基合金溶射皮膜は、比較
的良好な耐食性を示すものの、非晶質化が不十分である
ために、これが苛酷な腐食環境に曝された場合には十分
満足する耐食性を示さないものである。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、上記
の従来非晶質Ni基合金溶射皮膜に比して一段とすぐれた
耐食性を有する溶射皮膜を開発すべく研究を行なった結
果、原子%で(以下、%は原子%を示す)、 Cr:10〜30%、P:12〜25%、 BおよびSiのうちの1種または2種:1〜8%、 を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる組成を有す
るNi基合金で構成し、かつ前記Ni基合金粉末のプラズマ
溶射により完全に非晶質化した組織を有する非晶質Ni基
合金溶射皮膜は一段とすぐれた耐食性を示すという研究
結果を得たのである。
この発明は、上記の研究結果にもとづいてなされたも
のであって、以下に非晶質Ni基合金溶射皮膜を構成する
Ni基合金の成分組成を上記の通りに限定した理由を説明
する。
(a) Cr Cr成分には、素地のNiに固溶して皮膜の耐食性を向上
させる作用があるが、その含有量が10%未満では所望の
すぐれた耐食性を確保することができず、一方その含有
量が30%を越えると、原料であるNi基合金粉末の溶融温
度の上昇が原因で、形成された溶射皮膜中にポアなどの
欠陥が多く存在するようになるばかりでなく、非晶質化
を阻害し、結晶質部分が多くなって溶射皮膜の耐食性が
低下するようになることから、その含有量を10〜30%と
定めた。
(b) P P成分には、NiおよびCrと共存することにより溶射皮
膜を非晶質化し、もって耐食性を向上させる作用がある
が、その含有量が12%未満でも、25%を越えても非晶質
化がくずれ、結晶質部分が溶射皮膜中に多量に共存する
ようになって、耐食性劣化の原因となることから、その
含有量を12〜25%と定めた。
(C) BおよびSi これらの成分には、P成分のもつ非晶質化作用を一段
と促進して非晶質化を完全なものとし、もって溶射皮膜
の耐食性を一層向上させる作用があるが、その含有量が
1%未満では所望の向上効果が得られず、一方その含有
量が8%を越えると非晶質化作用が低下し、結晶質化が
進行し、耐食性が低下するようになることから、その含
有量を1〜8%と定めた。
(d) 不可避不純物 溶射粉末製造に用いられる溶解原料中に不純物として
含有するC,Co、およ びFeなどが、溶射皮膜中に混入する場合があるが、その
含有量が合量で1%以下であれば、溶射皮膜の特性を何
らそこなうものではない。
〔実施例〕
つぎに、この発明の非晶質Ni基合金溶射皮膜を実施例
により具体的に説明する。
まず、通常の溶解法により、それぞれ第1表に示され
る組成を有するNi基合金溶湯を調製し、ついで水圧:450
kg/cm2の高圧水水アトマイズ法(流下する金属溶湯を高
圧水で細粒化する方法)にてNi基合金粉末とし、乾燥し
た後、ふるいにて直径:10〜70μmに整粒し、ついで、
この結果得られた各種のNi基合金粉末を溶射粉末として
用い、溶射面をアルミナ粒にてグリッドブラスト処理し
た縦:100mm×横:25mm×厚さ:3mmの純銅板の表面に、こ
れを動かしながら、50torrに減圧した容器内で、前記Ni
基合金粉末を、45cm離れた位置からArガスをキャリアガ
スとして2kg/hrの割合で、出力:40KWのプラズマ放電を
通して溶射することにより実質的に上記Ni基合金粉末と
同一の成分組成を有する厚さ:1mmの本発明非晶質Ni基合
金溶射皮膜(以下、本発明溶射皮膜という)1〜7およ
び従来非晶質Ni基合金溶射皮膜(以下、従来溶射皮膜と
いう)を形成した。
引続いて、これらの溶射皮膜について、X線回折法に
より非晶質化の状況を判定すると共に、室温に保持した
30%りん酸水溶液中に100時間浸漬の腐食試験を行な
い、試験後の重量減を測定し、従来溶射皮膜の場合を10
0とし、これに対する相対割合を求めた。これらの結果
を第1表に示した。
〔発明の効果〕
第1表に示される結果から、本発明溶射皮膜1〜7
は、いずれも完全非晶質化組織を有し、非晶質化が不十
分な従来溶射皮膜に比して一段とすぐれた耐食性を示す
ことが明らかである。
上述のように、この発明の非晶質Ni基合金溶射皮膜
は、完全非晶質化組織をもつことと相まってすぐれた耐
食性を示すのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−149762(JP,A) 特開 昭61−190062(JP,A) 特開 昭55−88843(JP,A) 特開 昭48−75404(JP,A) 特公 昭59−50745(JP,B2) 金属57[5](昭62−5−1),P. 54−57

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Cr:10〜30%、P:12〜25%、 BおよびSiのうちの1種または2種:1〜8%、 を含有し、残りがNiと不可避不純物からなる組成(以上
    原子%)を有するNi基合金で構成し、かつ前記Ni基合金
    粉末のプラズマ溶射による完全非晶質化組織を有するこ
    とを特徴とする耐食性のすぐれた非晶質Ni基合金溶射皮
    膜。
JP63027287A 1988-02-08 1988-02-08 耐食性のすぐれた非晶質Ni基合金溶射皮膜 Expired - Lifetime JP2590512B2 (ja)

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金属57[5](昭62−5−1),P.54−57

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