JP2590242B2 - 酸化物超電導体の作製方法 - Google Patents
酸化物超電導体の作製方法Info
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、酸化物超電導体の作製方法に関する。より
詳細には、電力用の超電導マグネット応用製品やコンピ
ュータ、赤外センサに使用されるジョセフソン素子など
に用いられる、新規な超電導材料の作製方法に関するも
ので、特に、Bi系酸化物超電導体の作製方法に関する。
詳細には、電力用の超電導マグネット応用製品やコンピ
ュータ、赤外センサに使用されるジョセフソン素子など
に用いられる、新規な超電導材料の作製方法に関するも
ので、特に、Bi系酸化物超電導体の作製方法に関する。
従来の技術 Bi、Sr、CaおよびCuを含むいわゆるBi系酸化物超電導
体は、原料としてBi、Sr、CaおよびCuの各元素の酸化物
または炭酸塩の粉末を用いて作製されていた。具体的に
は、これらの粉末を所定の比で混合、仮焼して複合酸化
物とし、さらにこの複合酸化物を本焼結または溶融した
後、必要に応じてアニール処理を行い、超電導特性が優
れたBi系酸化物超電導体を作製していた。
体は、原料としてBi、Sr、CaおよびCuの各元素の酸化物
または炭酸塩の粉末を用いて作製されていた。具体的に
は、これらの粉末を所定の比で混合、仮焼して複合酸化
物とし、さらにこの複合酸化物を本焼結または溶融した
後、必要に応じてアニール処理を行い、超電導特性が優
れたBi系酸化物超電導体を作製していた。
従来、原料粉末の仮焼は、溶融せずかつ拡散焼結の進
む温度範囲である790℃以上850℃以下な領域で大気中で
行われていた。すなわち、酸素分圧152Torr程度の雰囲
気で仮焼を行っていた。
む温度範囲である790℃以上850℃以下な領域で大気中で
行われていた。すなわち、酸素分圧152Torr程度の雰囲
気で仮焼を行っていた。
発明が解決しようとする課題 従来行われていた、上記のような条件のもとでの仮焼
では、炭酸塩の分解が充分行われず、仮焼後の複合酸化
物には0.1wt%以上のカーボンが残留し、これを0.1wt%
以下にすることは困難であった。このような残留カーボ
ンの多い複合酸化物を、本焼結または溶融して作製した
Bi系酸化物超電導体は、カーボンが、その粒界に集中し
て残留し、その超電導特性は、本焼結条件や溶融条件を
変えても向上しない。
では、炭酸塩の分解が充分行われず、仮焼後の複合酸化
物には0.1wt%以上のカーボンが残留し、これを0.1wt%
以下にすることは困難であった。このような残留カーボ
ンの多い複合酸化物を、本焼結または溶融して作製した
Bi系酸化物超電導体は、カーボンが、その粒界に集中し
て残留し、その超電導特性は、本焼結条件や溶融条件を
変えても向上しない。
残留カーボンを減らすためには、数百時間といった極
めて長時間の焼結または溶融を行う必要があり、実用上
問題があった。また、焼結温度または溶融温度を高くす
ると、焼結時間または溶融時間を短縮することができる
が、紛体の粒成長が激しく、不純物も多かった。
めて長時間の焼結または溶融を行う必要があり、実用上
問題があった。また、焼結温度または溶融温度を高くす
ると、焼結時間または溶融時間を短縮することができる
が、紛体の粒成長が激しく、不純物も多かった。
課題を解決するための手段 本発明に従うと、Bi、Sr、CaおよびCuを含む酸化物超
電導体を、前記各元素の内少なくとも1種の元素の炭酸
塩を含む化合物の粉末を混合して仮焼後、本焼結または
溶融して作製する方法において、前記仮焼温度が700〜7
90℃であり、仮焼時の酸素分圧が1〜150Torrであるこ
とを特徴とする酸化物超電導体の作製方法が提供され
る。
電導体を、前記各元素の内少なくとも1種の元素の炭酸
塩を含む化合物の粉末を混合して仮焼後、本焼結または
溶融して作製する方法において、前記仮焼温度が700〜7
90℃であり、仮焼時の酸素分圧が1〜150Torrであるこ
とを特徴とする酸化物超電導体の作製方法が提供され
る。
作用 Bi−Sr−Ca−Cu系酸化物超電導体は、臨界温度Tcが10
0Kを超え、実用性がおおいに期待されている超電導体で
ある。酸化物超電導体のバルクのものは、一般に構成元
素の酸化物、炭酸塩等の粉末を焼結して作製されてい
た。特に上記のBi系酸化物超電導体を作製する際は、Sr
およびCaの酸化物が不安定であるので、これらの炭酸塩
を原料に用いることが多かった。
0Kを超え、実用性がおおいに期待されている超電導体で
ある。酸化物超電導体のバルクのものは、一般に構成元
素の酸化物、炭酸塩等の粉末を焼結して作製されてい
た。特に上記のBi系酸化物超電導体を作製する際は、Sr
およびCaの酸化物が不安定であるので、これらの炭酸塩
を原料に用いることが多かった。
しかしながら、炭酸塩を原料に用いると酸化物超電導
体中にカーボンが残留し、その影響で得られる酸化物超
電導体の特性は悪かった。本発明者等は、上記の欠点を
解消するために、Bi、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体
の仮焼条件を広範に実験・検討し、最適条件を見出した
ものである。本発明の主要な特徴は、仮焼時の酸素の分
圧を1Torr以上で大気中の150Torr以下に保持した上、仮
焼熱処理温度を従来より大幅に低い700〜790℃にするも
のである。上記の酸素物圧を得るには、大気を減圧して
もよく、また、不活性ガスとの混合割合を変化させても
よい。
体中にカーボンが残留し、その影響で得られる酸化物超
電導体の特性は悪かった。本発明者等は、上記の欠点を
解消するために、Bi、Sr、Ca、Cuを含む酸化物超電導体
の仮焼条件を広範に実験・検討し、最適条件を見出した
ものである。本発明の主要な特徴は、仮焼時の酸素の分
圧を1Torr以上で大気中の150Torr以下に保持した上、仮
焼熱処理温度を従来より大幅に低い700〜790℃にするも
のである。上記の酸素物圧を得るには、大気を減圧して
もよく、また、不活性ガスとの混合割合を変化させても
よい。
本発明の方法が、効果を有する理由は、酸素分圧が低
いところでは炭酸塩の分解が促進され、従来より低温に
おいて仮焼による拡散焼結が進むところにあると推定さ
れる。
いところでは炭酸塩の分解が促進され、従来より低温に
おいて仮焼による拡散焼結が進むところにあると推定さ
れる。
しかしながら、仮焼温度が700℃未満では温度が低す
ぎて原子の拡散が進まず、従って焼結も進行しない。一
方、790℃を越えると、酸素分圧の低いところでは溶解
が生じ、カーボンが放出されない。従って、700℃から7
90℃の仮焼温度範囲が好ましいが、750℃±20℃の範囲
が残留カーボン量が最も少なく、さらに好ましい。
ぎて原子の拡散が進まず、従って焼結も進行しない。一
方、790℃を越えると、酸素分圧の低いところでは溶解
が生じ、カーボンが放出されない。従って、700℃から7
90℃の仮焼温度範囲が好ましいが、750℃±20℃の範囲
が残留カーボン量が最も少なく、さらに好ましい。
酸素分圧の範囲としては、あまり高真空になったり酸
素分圧が小さくなると、原料粉末から酸素が放出され金
属になってしまい好ましくないが、1Torr以上であれば
完全に酸化物となる。一方、常圧の酸素中や常圧の空気
中では、本発明の効果はなく、少なくとも150Torr以下
にする必要がある。酸素分圧は、10〜100Torrの間が残
留カーボン量が最も少なく、さらに好ましい。
素分圧が小さくなると、原料粉末から酸素が放出され金
属になってしまい好ましくないが、1Torr以上であれば
完全に酸化物となる。一方、常圧の酸素中や常圧の空気
中では、本発明の効果はなく、少なくとも150Torr以下
にする必要がある。酸素分圧は、10〜100Torrの間が残
留カーボン量が最も少なく、さらに好ましい。
以下、本発明を実施例により、さらに詳しく説明する
が、以下の開示は本発明の単なる実施例に過ぎず、本発
明の技術的範囲をならん制限するものではない。
が、以下の開示は本発明の単なる実施例に過ぎず、本発
明の技術的範囲をならん制限するものではない。
実施例 本発明の方法により、Bi−Sr−Ca−Cu酸化物超電導体
を作製した。原料紛として、Bi2O3、SrCO3、CaCO3およ
びCuOを用いて、Bi:Sr:Ca:Cuが原子モル比で6:5:5:4と
なるよう混合した後、それぞれ以下の条件で仮焼結し
た。
を作製した。原料紛として、Bi2O3、SrCO3、CaCO3およ
びCuOを用いて、Bi:Sr:Ca:Cuが原子モル比で6:5:5:4と
なるよう混合した後、それぞれ以下の条件で仮焼結し
た。
得られたそれぞれの仮焼粉末の残留カーボンは、 0.016wt% 0.022wt% 比較例 0.94 wt% であった。
上記のそれぞれの粉末をプレス成形し、850℃で12時
間の本焼結を施した。得られたBi系酸化物超電導体の臨
界温度および液体窒素温度での臨界電流密度を測定し
た。測定結果を以下に示す。
間の本焼結を施した。得られたBi系酸化物超電導体の臨
界温度および液体窒素温度での臨界電流密度を測定し
た。測定結果を以下に示す。
以上のように、本発明の方法で得られたBi系酸化物超
電導体は、いずれも臨界電流密度が従来のものより高い
ものである。
電導体は、いずれも臨界電流密度が従来のものより高い
ものである。
発明の効果 以上詳述のように、本発明の方法で作製されたBi系酸
化物超電導体には残留カーボン量が少なく、超電導特性
が従来よりも向上する。
化物超電導体には残留カーボン量が少なく、超電導特性
が従来よりも向上する。
本発明に方法により、高い臨界電流密度を有する高性
能な超電導体が提供され、超電導マグネット応用機器、
ジョセフソン素子、各種センサ等に適用できる。
能な超電導体が提供され、超電導マグネット応用機器、
ジョセフソン素子、各種センサ等に適用できる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 39/24 ZAA C04B 35/00 ZAAK (56)参考文献 特開 平1−320711(JP,A) Physica C 156(1988)P. 629−634
Claims (1)
- 【請求項1】Bi、Sr、CaおよびCuを含む酸化物超電導体
を、前記各元素の内少なくとも1種の元素の炭酸塩を含
む化合物の粉末を混合して仮焼後、本焼結または溶融し
て作製する方法において、前記仮焼温度が700〜790℃で
あり、仮焼時の酸素分圧が1〜150Torrであることを特
徴とする酸化物超電導体の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63308153A JP2590242B2 (ja) | 1988-12-06 | 1988-12-06 | 酸化物超電導体の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63308153A JP2590242B2 (ja) | 1988-12-06 | 1988-12-06 | 酸化物超電導体の作製方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02153823A JPH02153823A (ja) | 1990-06-13 |
JP2590242B2 true JP2590242B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=17977536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63308153A Expired - Fee Related JP2590242B2 (ja) | 1988-12-06 | 1988-12-06 | 酸化物超電導体の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2590242B2 (ja) |
-
1988
- 1988-12-06 JP JP63308153A patent/JP2590242B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
Physica C 156(1988)P.629−634 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02153823A (ja) | 1990-06-13 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |