JP2589764Y2 - ピストンシール機構 - Google Patents

ピストンシール機構

Info

Publication number
JP2589764Y2
JP2589764Y2 JP1993048681U JP4868193U JP2589764Y2 JP 2589764 Y2 JP2589764 Y2 JP 2589764Y2 JP 1993048681 U JP1993048681 U JP 1993048681U JP 4868193 U JP4868193 U JP 4868193U JP 2589764 Y2 JP2589764 Y2 JP 2589764Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
dust
seal
heat
piston seal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1993048681U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0719666U (ja
Inventor
和夫 田畑
等 戸高
Original Assignee
新キャタピラー三菱株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 新キャタピラー三菱株式会社 filed Critical 新キャタピラー三菱株式会社
Priority to JP1993048681U priority Critical patent/JP2589764Y2/ja
Publication of JPH0719666U publication Critical patent/JPH0719666U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2589764Y2 publication Critical patent/JP2589764Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Actuator (AREA)
  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ピストンシールを防塵
保護するダストシールに耐熱ワッシャを装着したピスト
ンシール機構に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等の建設機械には、ブーム
やスティック或いはバケット等の可動部が備わってお
り、これらの可動部は油圧式のシリンダ機構により駆動
するのが普通である。図3に示すシリンダ機構1は、筒
状金属からなるチューブ2tの両端をヘッド部材2hと
プラグ部材2pで閉塞したシリンダ2と、このシリンダ
2内にヘッド側とロッド側のシリンダ室3h,3rを画
成して摺動自在に嵌装したピストン4とが主要部を構成
しており、ピストン4に結合されたロッド5がプラグ部
材2pを液密に挿通し、先端がシリンダ2外に延在して
いる。6,7は、作動油を供給又は排出するためチュー
ブ2tとヘッド部材2hに穿設した給排ポートであり、
それぞれ対応するシリンダ室3r,3hに連通してい
る。ピストン4は、ロッド5の先端側からクッションピ
ストン8を嵌合させた後で嵌入され、ロッド5先端に螺
合する締め付けナット9を締め付けることにより締め付
けナット9とクッションピストン8間に固定される。
【0003】ピストン4の外周には、図4に一部拡大し
て示したように、シリンダ2に対するピストン4の摺動
抵抗を減らすため軸受10が嵌装してあり、この軸受1
0と並んで両シリンダ室3h,3rを液密に分離するた
めのピストンシール11が嵌装されている。さらに、ピ
ストンシール11と軸受10を両側から挟む所定位置に
ダストの侵入を阻止する一対のダストシール12が嵌装
してあり、作動油に含まれるダストがピストンシール1
1や軸受10に侵入してシール性を劣化させたり軸受1
0に噛み込んだりしないよう配慮されている。
【0004】ダストシール12は、図5に示すように、
ピストン4に装着しやすいよう環状本体12aの一部に
クランク状の切り込み12bを形成し、半径方向に拡径
余裕を持たせてあり、また半径方向への油路を確保する
ためピストンシール11に対向する内端面の適所に切り
欠き12cが形成してある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記従来のシリンダ機
構1は、作動油中に混在する気泡が作動油内を伝わる衝
撃圧力により断熱圧縮されやすく、非常な高温にまで加
熱される結果、高温の熱気泡としてダストシール12の
外端面に接触する。この熱気泡の接触は、ピストン4の
往復運動に合わせて繰り返されるため、時間の経過とと
もにダストシール12に熱的なダメージが蓄積しやす
く、特に連続して長時間作業を続けるようなときに、ピ
ストン4の繰り返し往復運動に伴ってダストシール12
が極端に加熱され、焼損によりダストシール12が破壊
され易い欠点があった。また、こうした焼損によるダス
トシールの破壊は、早期にダストシール12の防塵機能
が損なわしめるため、ダストシール12によって保護さ
れていたピストンシール11までもダストや熱に対して
直接晒される結果、そのシール性が低下してしまい、本
来液密に画成されていなければならないシリンダ室3
h,3r間で液漏れが起こり、駆動性能や掘削性能が低
下しやすく、また軸受10にダストが噛み込んで軸受1
0の滑らかな動きが阻害されるために、ピストン4の動
きも悪くなるといった課題があった。
【0006】従って、本考案の目的は、ダストシールの
焼損を防止し、ダストシールやピストンシールが長期に
亙って高いシール性が維持できるようにしたピストンシ
ール機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、シリンダ内を
摺動するピストンの周面に嵌装されたピストンシールお
よび軸受と、前記ピストンの周面で前記ピストンシール
および軸受を挟む所定位置にそれぞれ嵌装され、作動流
体に含まれるダストが前記ピストンシールおよび軸受に
侵入するのを阻止する一対のダストシールと、該各ダス
トシールに隣接させて前記ピストンに嵌装され、該ダス
トシールを作動流体による焼損から保護する耐熱ワッシ
ャとを具備することを特徴とするピストンシール機構を
提供することにより、前記目的を達成するものである。
【0008】また、本考案は、耐熱ワッシャが、前記ダ
ストシールの外端面に貼着されていることを特徴とする
ピストンシール機構を提供することにより、前記目的を
達成する。
【0009】さらに、本考案は、前記作動流体が作動油
であり、前記耐熱ワッシャが、前記作動油に含まれる気
泡で断熱圧縮により高温化した熱気泡からダストシール
を保護することを特徴とするピストンシール機構を提供
することにより、前記目的を達成する。
【0010】
【作用】上記構成に基づき、シリンダ内を摺動するピス
トンの周面に嵌装したダストシールを耐熱ワッシャによ
り作動流体に含まれる高温化した熱気泡から保護するた
め、ダストシールが焼損することがなくひいてはピスト
ンシールを長期に亙ってダストから保護することができ
る。また、軸受にダストが噛み込んで軸受の滑らかな動
きが阻害されることもない。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例について、図1,2を
参照して説明する。図1は、本考案のピストンシール機
構の一実施例を示す要部断面図、図2は、図1に示した
ダストシールを示す斜視図である。
【0012】図1に示すピストンシール機構21は、シ
リンダ2内に摺動自在に嵌装されたピストン4が、両側
のシリンダ室3h,3r内の作動油の圧力差に応じて往
動方向又は復動方向に駆動される。ピストン4の外周に
は、摺動抵抗軽減用の軸受10と液密シール用のピスト
ンシール11が並んで嵌装されており、またピストンシ
ール11と軸受10を両側から挟む所定位置にダストの
侵入を阻止する一対のダストシール22が嵌装してあ
る。ただし、ダストシール22は、従来のダストシール
12と異なり、外端面に隣接して耐熱ワッシャ23が貼
着してあり、熱気泡の熱からダストシール22を保護す
る構成としてある。
【0013】ダストシール22自体は、従来のダストシ
ール12と同様、図2に示すように環状本体22aの一
部にクランク状の切り込み22bを形成し、半径方向に
拡径余裕を持たせてある。また半径方向への油路を確保
するため内端面適所に切り欠き22cが形成してある。
このダストシール22の形状に合わせるため、耐熱ワッ
シャ23にも、環状本体23aの一部にダストシール2
2のクランク状切り込み22bに通ずる切り込み23b
が形成してあり、切り込み22b,23bどうしを連通
させた状態でダストシール22と耐熱ワッシャ23を貼
着一体化する。なお、耐熱ワッシャ23は、耐熱性に富
んでいて熱伝導度の低い材料、例えば石綿入りレジン等
の耐熱材料を割り座金状に成型したものであり、専用の
接着剤を用いてダストシール22に貼着されて強固に一
体化される。また、ダストシール22としては、シリン
ダ2のチューブ2tに馴染みやすい材質で、なおかつ低
摩擦で低摩耗の材料で構成するのがよい。
【0014】耐熱ワッシャ23が一体化されたダストシ
ール22の装着にさいしては、ピストンシール11から
見て耐熱ワッシャ23がピストンシール11とは反対側
に位置するよう装着する。すなわち、ダストシール22
の外端面が耐熱ワッシャ23によって保護される状態で
ピストン4の端面近傍に装着する。この結果、ダストシ
ール22は直接シリンダ室3h,3r内の作動油に晒さ
れなくなり、断熱圧縮により作動油内に発生した熱気泡
30もダストシール22に接触できなくなる。従って、
作動油内を伝わる衝撃圧力によって作動油に含まれる気
泡の多くが断熱圧縮されて熱気泡化しようとも、熱気泡
30の熱は耐熱ワッシャ23によって遮断されてしま
い、ダストシール22を焼損させるに至ることはない。
【0015】このように、上記ピストンシール機構21
によれば、ピストン周面でピストンシール11を挟む所
定位置に嵌装した一対のダストシール22に、それぞれ
耐熱ワッシャ23を固着したので、作動油に含まれる気
泡が作動油内を伝わる衝撃圧力によって断熱圧縮され、
異常高温化して熱気泡30が生成されても、耐熱ワッシ
ャ23が熱気泡30からダストシール22を保護するた
め、ダストシール22に対し直接熱気泡30が接触する
ことはなく、これによりダストシール22の焼損を良好
に防止することができる。また、ダストシール22が耐
熱ワッシャ23により保護されるため、ダストシール2
2によって作動油中のダストから保護されているピスト
ンシール11自体も熱やダストから護られることにな
り、従ってピストン4を長期に亙って安定的に動作させ
ることができる。
【0016】なお、上記実施例において、耐熱ワッシャ
23はダストシール22と貼着により一体化させたが、
雌雄嵌合により一体化させる構成としてもよい。また、
耐熱ワッシャ23はダストシール22に貼着せず、別体
のままダストシール23の外端面を覆うようにしてピス
トン4に装着することも可能である。さらに、ピストン
シール機構21は、建設機械に限らず、様々な産業分野
で使用することができ、またその作動流体としては作動
油以外の流体であってもよい。
【0017】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
ピストンシールおよび軸受を挟む所定位置に嵌装した一
対のダストシールに、それぞれ耐熱ワッシャを隣接させ
て嵌装し、ダストシールを作動流体による焼損から保護
し、ひいてはピストンシールを長期に亙ってダストから
保護することができる等の効果を奏する。また、軸受へ
のダストの噛み込みを阻止して長期に亙って軸受の滑ら
かな動きを維持することができる。
【0018】また、この発明は、耐熱ワッシャを、熱伝
導度の低い材料で構成し、ダストシールの外端面に貼着
したので、ダストシールのシール性を損なうことなく、
耐焼損寿命を延ばすことができ、ダストシール及びピス
トンシールのシール性を長期に亙って良好に維持するこ
とができる。
【0019】さらに、作動流体が作動油であり、耐熱ワ
ッシャが、作動油に含まれて断熱圧縮により高温化した
熱気泡からダストシールを保護する構成としたので、作
動油の内部に断熱圧縮により異常高温化した熱気泡が生
成されても、耐熱ワッシャがダストシールへの熱伝導を
断つため、ダストシールの焼損を良好に防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のピストンシール機構の一実施例を示す
要部断面図である。
【図2】図1に示したダストシールを示す斜視図であ
る。
【図3】従来のピストンシール機構の一例を示す断面図
である。
【図4】図3に示したピストンシール機構の要部拡大断
面図である。
【図5】図4に示したダストシールを示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
2 シリンダ 4 ピストン 11 ピストンシール 21 ピストンシール機構 22 ダストシール 23 耐熱ワッシャ 30 熱気泡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16J 1/00 - 10/04 F15B 15/00 - 15/28

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内を摺動するピストンの周面に
    嵌装されたピストンシールおよび軸受と、前記ピストン
    の周面で前記ピストンシールおよび軸受を挟む所定位置
    にそれぞれ嵌装され、作動流体に含まれるダストが前記
    ピストンシールおよび軸受に侵入するのを阻止する一対
    のダストシールと、該各ダストシールに隣接させて前記
    ピストンに嵌装され、該ダストシールを作動流体による
    焼損から保護する耐熱ワッシャとを具備することを特徴
    とするピストンシール機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のピストンシール機構にお
    いて、前記耐熱ワッシャは、前記ダストシールの外端面
    に貼着されていることを特徴とするピストンシール機
    構。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のピストンシール機構にお
    いて、前記作動流体は作動油であり、前記耐熱ワッシャ
    は、前記作動油に含まれる気泡で断熱圧縮により高温化
    した熱気泡から前記ダストシールを保護することを特徴
    とするピストンシール機構。
JP1993048681U 1993-09-07 1993-09-07 ピストンシール機構 Expired - Lifetime JP2589764Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993048681U JP2589764Y2 (ja) 1993-09-07 1993-09-07 ピストンシール機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993048681U JP2589764Y2 (ja) 1993-09-07 1993-09-07 ピストンシール機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0719666U JPH0719666U (ja) 1995-04-07
JP2589764Y2 true JP2589764Y2 (ja) 1999-02-03

Family

ID=12810069

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993048681U Expired - Lifetime JP2589764Y2 (ja) 1993-09-07 1993-09-07 ピストンシール機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2589764Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0719666U (ja) 1995-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2290267B1 (en) Sealing device
JP2004225913A (ja) 圧力抜きブート型シール
WO2008069234A1 (ja) パッキン及びシーリングシステム
EP0750163A3 (en) A sealing arrangement for use with, and in combination with, a steam and fuel oil control and purge valve, and a valve seat therefor
JP2589764Y2 (ja) ピストンシール機構
SE9700659L (sv) Fläktringstätning
US4099706A (en) Valve construction and method of making the same
JP2000081146A (ja) 密封装置
JP2008208840A (ja) 流体作動式バルブアッセンブリ
JP2554671B2 (ja) シール装置
KR870003907A (ko) 급속흡입과 전 행정이 이루어지는 유압식 브레이크 배력장치
ATE261073T1 (de) Zylinderkopfdichtung
KR100365115B1 (ko) 엔진의 피스톤 링
JPS628455Y2 (ja)
JPH07103933B2 (ja) 摺動用パッキン
JPH07317911A (ja) ピストン用パッキン
JP2549537Y2 (ja) 排気ブレーキ装置
JPH0240300Y2 (ja)
JPH0716885Y2 (ja) シリンダ装置
JP2563216Y2 (ja) 空気圧シリンダのシール装置
JP2002349344A (ja) 内燃機関のシール構造
KR950005433A (ko) 용접봉작동용 공압식 구동장치
JPH0531284Y2 (ja)
JP3346068B2 (ja) 内燃機関のピストン
JP2005282729A (ja) アキュムレータ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19981020