JP2589570B2 - 多層回路基板用導電性ペースト及び多層回路基板の製造方法 - Google Patents

多層回路基板用導電性ペースト及び多層回路基板の製造方法

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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、低温焼成ガラス−セラミック基板材料と同
時焼成が可能な多層回路基板用銅導電性ペースト、及び
この銅導電性ペーストを用いて多層回路基板を製造する
方法に関する。
従来の技術 LSIなど半導体及び回路部品の高密度実装化に伴い、
近年多層回路基板が広く採用されている。セラミック多
層回路基板は、誘電体層と導体層とを交互に積層し、焼
成して誘電体と導体の焼結を同時に行うことにより製造
されるものであり、誘電体材料としては、従来主として
アルミナ系セラミックスが使用されてきた。しかしアル
ミナは絶縁性、機械的強度等の特性は優れているもの
の、焼結温度が高く、内部配線導体材料には比較的電気
抵抗の高いMoやW等の高融点金属を用いるので、導体幅
を大きくとらなくてはならないなど、小型化、高密度化
が困難である。そこで電気抵抗が小さく低融点のAg、A
u、Cuなどの金属を導体材料として用いるために、これ
らの金属の融点以下で焼結可能な誘電体材料の開発が望
まれている。更にアルミナ系セラミックスは誘電率が約
8.5〜10と比較的大きく、信号伝送の高速化に限界があ
るため、より低い誘電率を有する誘電体材料が強く求め
られている。
これらの要請に応えて近年、低温焼結セラミックス、
結晶化ガラス、ガラス−セラミックス混合物など種々の
誘電体材料が開発され、一部実用化されている。例えば
特願昭62−298249号(特公平05−59054号)及び特願昭6
2−299030号(特公平06−43258号)には、酸化物換算で MgO 20〜40重量% B2O3 10〜30重量% SiO2 10〜35重量% BaO 5〜22重量% ZrO2 5〜20重量% 及び所望により Al2O3 2〜15重量% CaO 0〜 5重量% の組成を有する結晶化可能なガラス、又はこのガラスを
熱処理し、結晶化させて得られたガラス−セラミックス
を主要構成成分とする回路基板用誘電体が提案されてい
る。
ところで、一般的にガラス−セラミックス等ガラス成
分を比較的多く含む誘電体材料を使用し、グリーンシー
ト法等で未焼成の誘電体材料と銅などの導体材料を積層
し、同時に焼成する場合、基板と導体金属との相互作用
や反応のためいくつかの問題が生じる。例えば焼成時、
導体中の金属成分が基板へ拡散し、導体の周囲が着色し
たり、著しいときは基板の絶縁抵抗を低下させる原因と
なる。又、基板中のガラス成分が導体中へ拡散して、導
体中に偏析したり、表面にガラスの薄い被膜を形成した
りするため、抵抗値が増大し、又特に基板の表面に露出
した最外層の導体(以下上部導体という)を同時焼成す
る場合、半田濡れ性の低下を招く。
このため基板材料中のガラス成分を減少させたり、種
々の改善が試みられているが、この場合には基板として
の機械的、電気的特性を維持しなくてはならないという
制限があり、設計が容易でない。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、導体金属の基板への拡散が最少限に
抑えられ、又基板表面に形成される場合の導体の半田濡
れ性が改善された、低温焼成多層回路基板用の銅ペース
ト、及びこのペーストを用いて多層回路基板を製造する
方法を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、(A)銅粉末100重量部に対して、(B)
マグネシウム有機酸塩の1種又は2種以上を金属酸化物
換算で0.4〜1.0重量部と、(C)バリウム有機酸塩の1
種又は2種以上を金属酸化物換算で0.8〜3.8重量部とを
(D)有機ビヒクルに分散させてなる多層回路基板用導
電性ペースト、及び、(1)回路パターンの印刷及びヴ
ィアホールの充填を行った誘電体グリーンシートを複数
枚積層して、内部配線を有する未焼成の積層体を製造す
る工程、(2)該未焼成の積層体表面に、銅粉末と、前
記グリーンシートを構成する誘電体と同一組成の誘電体
粉末とを含有する銅ペーストで第1導電層を印刷する工
程、(3)第1導電層上に、銅粉末を主成分とする銅ペ
ーストで第2導電層を印刷する工程、(4)非酸化性雰
囲気中で該積層体を焼成する工程、からなる多層回路基
板の製造方法において、少なくとも前記第2導電層が請
求項1に記載された導電性ペーストで形成されたことを
特徴とする多層回路基板の製造方法である。
本発明の導電性ペーストに使用される銅粉末は、銅金
属粉末だけでなく、酸化銅粉末、表面が酸化銅で被覆さ
れた銅粉末やこれらの混合物をも意味する。
マグネシウム有機酸塩及びバリウム有機酸塩は、望ま
しくはナフテン酸塩、オクチル酸塩、ステアリン酸塩な
どのカルボン酸塩が使用される。
有機ビヒクルは通常銅ペーストに用いられているもの
が、適宜選択して使用される。
誘電体材料としては前述のようなMgO−B2O3−SiO2−B
aO−ZrO2系などの結晶化ガラス、ガラス−セラミックス
系の低温焼結誘電体材料が使用される。
本発明の銅ペーストを用いて上部導体を形成する場合
は、接着強度を上げるためにまず下部に銅粉末と、グリ
ーンシートを構成する誘電体と同一組成の誘電体粉末と
を含有する銅ペーストを印刷して第1導電層とし、次い
で本発明の銅ペーストを第2導電相として印刷し、2層
構造にした後、同時焼成することが望ましい。第1導電
層における銅粉末と誘電体粉末との重量比は、好ましく
は90:10〜55:45の範囲が使用される。
尚、第2の発明において、第2導電相を請求項1の発
明の銅ペーストで形成するのであれば、内部配線及びヴ
ィアホールの充填には、本発明の銅ペーストのほか、異
種の導電性ペーストを使用しても差支えない。
作用 本発明の銅導電性ペーストにおいて、マグネシウム有
機酸塩は、焼成中、銅成分の基板への拡散を防止する作
用を有する。又、バリウム有機酸塩を添加することによ
って、基板中のガラス成分が焼成時に導体中に滲込み、
表面へ移行するのが抑制され、その結果導体の半田濡れ
性が著しく改善される。
マグネシウム、バリウムの有機酸塩はいずれも焼成
中、誘電体グリーンシート中のガラス成分と反応してそ
の性質を変えるものと本発明者らは考えるが、詳細は必
ずしもまだ明らかではない。
尚、マグネシウム、バリウム成分を酸化物、水酸化
物、炭酸塩などの無機化合物粉末の形で銅ペーストに添
加すると、焼成後、焼成体表面にマグネシウム、バリウ
ムの化合物と推定される多量の偏析物が析出し、半田濡
れ性が低下する。偏析の原因は、これらの無機化合物の
ペースト中での分散性が悪く、焼成後もグリーンシート
中のガラス成分と未反応のまま導体膜の表面及び内部に
残留するためと考えられる。
本発明は有機酸塩を使用するので、ペースト中での分
散性が良好であるほか、焼成により分解析出する酸化物
粒子が微細で、焼成体中での分散もよく、かつ少量でも
均一にグリーンシート中のガラスと反応する結果、優れ
た結果が得られ、又分解生成物も表面に偏析しにくくな
るものと推定される。
マグネシウム有機酸塩は、銅粉末100重量部に対して
酸化物換算で0.4重量部より少ないと添加効果が顕著で
なく、1.0重量部を越えると焼成体表面にマグネシウム
化合物が析出して、半田濡れ性が低下する。バリウム有
機酸塩は、酸化物換算で0.8重量部より少ないと半田濡
れ性が改善されず、又3.8重量部を越えると、焼成体表
面にバリウム化合物が析出するため逆に半田濡れ性が低
下する。
実施例 実施例1 銅粉末(昭栄化学工業(株)商品名Cu−504)100重量
部に対して、酸化物換算で0.4重量部のナフテン酸マグ
ネシウム及び1.5重量部のナフテン酸マグネシウムを添
加し、エチルセルロース系樹脂及び有機溶剤からなる有
機ビヒクルと共に混練して、銅ペーストaを作製した。
得られた銅ペーストaを、下記の組成の結晶化ガラス
からなるグリーンシート上に所定のパターンでスクリー
ン印刷し、乾燥した。(グリーンシートa) MgO 24.9重量% B2O3 15.8重量% SiO2 24.7重量% BaO 18.4重量% ZrO2 7.0重量% Al2O3 6.4重量% CaO 2.8重量% これと別に、同じ組成のグリーンシート上に、銅粉末
75重量部とグリーンシートに使用したものと同一組成の
誘電体粉末25重量部を有機ビヒクルに分散させた銅ペー
ストbを印刷し、乾燥した後、この第1導電層上に第2
導電層とて上記銅ペーストaを印刷、乾燥して、グリー
ンシートbとを得た 前記グリーンシートaを5枚と、最外層としてグリー
ンシートb1枚の計6枚を重ね、加熱加圧して積層し、窒
素雰囲気中で脱バインダ後、ピーク温度980℃で2.5時間
保持して焼成し、内部及び表面に銅導体を有するガラス
−セラミックス多層回路基板を製造した。
得られた焼成体について、基板及び基板表面の銅導体
を観察し、銅の拡散及び導体表面のガラス被膜と偏析物
の存在を調べた。又、導体パターン上に直径2.5mmのSn
−Pb半田ボールを載せ、230℃に加熱したときの半田の
拡がり径を測定することによって、導体の半田濡れ性を
調べた。結果を表1に示す。
実施例2〜10 銅ペーストaの金属有機酸塩の種類及び添加量を表1
の通りとする以外は、実施例1と同様にしてガラス−セ
ラミックス多層回路基板を製造した。尚、表1におい
て、金属有機酸塩の量はすべて重量部である。
それぞれ基板への銅の拡散、上部導体表面のガラス被
膜と偏析物の存在、及び半田濡れ性を調べ、結果を表1
に併せて示した。
比較例1 銅ペーストaにマグネシウム、バリウムの有機酸塩を
添加しないほかは実施例1と同様にして多層回路基板を
製造した。同様にして基板及び銅導体表面の状態、及び
導体の半田濡れ性を調べ、結果を表2に示した。
比較例2〜7 銅ペーストaに添加するマグネシウム、バリウムの有
機酸塩の種類と量を表2の通りとする以外は、実施例1
と同様にして多層回路基板を製造した。特性を表2に示
す。
比較例8〜9 金属有機酸塩に代えて、表2に記載されたマグネシウ
ム、バリウムの無機化合物を添加する以外は実施例と同
様にして銅ペーストaを作製し、多層回路基板を製造し
た。基板及び銅導体表面の状態、及び導体の半田濡れ性
を表2に示した。
表1、2から明らかなように、本発明の導電性ペース
トは優れた特性を有するものである。
発明の効果 本発明の導電性ペーストは、低温焼成基板材料と同時
焼成した場合、銅の基板への拡散や、導体におけるガラ
ス等の偏析がなく、半田付性が優れた高導電性導体を形
成することができる。従って配線材料として銅を用いた
高密度実装基板を製造する上で、極めて有用な材料であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 友子 東京都青梅市末広町2丁目9番地3 昭 栄化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−201996(JP,A) 特開 昭62−35696(JP,A) 特開 昭64−48097(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)銅粉末100重量部に対して、 (B)マグネシウム有機酸塩の1種又は2種以上を金属
    酸化物換算で0.4〜1.0重量部と、 (C)バリウム有機酸塩の1種又は2種以上を金属酸化
    物換算で0.8〜3.8重量部とを (D)有機ビヒクルに分散させてなる多層回路基板用導
    電性ペースト。
  2. 【請求項2】(1)回路パターンの印刷及びヴィアホー
    ルの充填を行った誘電体グリーンシートを複数枚積層し
    て、内部配線を有する未焼成の積層体を製造する工程、 (2)該未焼成の積層体表面に、銅粉末と、前記グリー
    ンシートを構成する誘電体と同一組成の誘電体粉末とを
    含有する銅ペーストで第1導電層を印刷する工程、 (3)第1導電層上に、銅粉末を主成分とする銅ペース
    トで第2導電層を印刷する工程、 (4)非酸化性雰囲気中で該積層体を焼成する工程、 からなる多層回路基板の製造方法において、少なくとも
    前記第2導電層が請求項1に記載された導電性ペースト
    で形成されたことを特徴とする多層回路基板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】グリーンシートを構成する誘電体が、少な
    くともマグネシウム、硼素、珪素、バリウム及びジルコ
    ニウムを各々酸化物換算で MgO 20〜40重量% B2O3 10〜30重量% SiO2 10〜35重量% BaO 5〜22重量% ZrO2 5〜20重量% の比率で含有するガラス−セラミックスである請求項2
    に記載された多層回路基板の製造方法。
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