JP2589394B2 - ミクロトーム - Google Patents

ミクロトーム

Info

Publication number
JP2589394B2
JP2589394B2 JP2049057A JP4905790A JP2589394B2 JP 2589394 B2 JP2589394 B2 JP 2589394B2 JP 2049057 A JP2049057 A JP 2049057A JP 4905790 A JP4905790 A JP 4905790A JP 2589394 B2 JP2589394 B2 JP 2589394B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
cutting blade
cutting
holding means
driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2049057A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03249539A (ja
Inventor
実 石田
勝美 早戸
和弘 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Feather Safety Razor Co Ltd
Original Assignee
Feather Safety Razor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Feather Safety Razor Co Ltd filed Critical Feather Safety Razor Co Ltd
Priority to JP2049057A priority Critical patent/JP2589394B2/ja
Publication of JPH03249539A publication Critical patent/JPH03249539A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2589394B2 publication Critical patent/JP2589394B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、主に病理学的試料を薄片状に切断して検鏡
試片を得るためのミクロトームに関する。
[従来の技術] 従来のミクロトームとしては、例えば本発明者らによ
って次のような方式のものが提案されている。即ち、ミ
クロトーム本体には、その一側において水平に形成され
た第一ガイド溝に沿って摺動可能な摺動体が設けられ、
この摺動体には、その側方に切刃を水平に保持する切刃
ホルダーが一体摺動可能に取着されている。一方、ミク
ロトーム本体の他側には、僅かに傾斜して形成された第
二ガイド溝に沿って移動可能な試料台が設けられ、この
試料台には、パラフィン(蝋)や合成樹脂等にて固めた
病理学上の試料を把持する把持具が、一体移動可能に取
着されている。
また、試料台の後方には、ミクロトーム本体に設けら
れた支持部材に水平方向に螺進可能に支持され調節軸
と、この調節軸を回動させるラチェット機構及びその操
作レバーとからなる駆動機構が設けられており、この操
作レバーを操作することにより、試料台が第二ガイド溝
の傾斜に逆らって少しずつ前進され、それに伴い、試料
台上の試料が上動されて、前記切刃の移動経路上方に10
分の数μm程度突出されるようになっている(必要なら
ば、本出願人による平成2年1月11日付けの特許願
(「ミクロトーム」)に添付した明細書及び図面を参照
されたし)。
[発明が解決しようとする課題] 上記ミクロトームを使用して検鏡試片を作製する場
合、検査技師は一回の作製動作に付き、その都度操作レ
バーを操作して試料の上端部を切刃の移動経路上方に突
出させ、かつ摺動台をその都度手で操作することによ
り、第一ガイド溝に沿って切刃を往復動させて試料を切
断する必要があった。従って、多数の検鏡試片を作製す
る場合いは、検査技師が長時間(実情は6時間以上)に
わたって上述のような単純作業を繰り返すことになり、
人的資源の有効利用や、作業効率、労働衛生の面で問題
があり、何らかの改善措置が求められていた。
また、ミクロトームを使用した検鏡試片の作製作業に
は、高度の熟練が要求されるため、非熟練者の作製した
検鏡試片は、厚みや切断面の平滑性等においてバラ付き
が生じ易く、顕微鏡による検査時に不都合を来すという
問題があった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、その目
的は、切断動作を自動化することにより、使用者に過大
な負担を強いることなく、迅速、かつ確実に、常に安定
した品質の検鏡試片を作製することが可能なミクロトー
ムを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、本発明は、試料を保持
すると共に、所定方向へ位置調節可能に設けられた試料
保持手段と、試料を切断するための切刃を保持すると共
に、前記試料保持手段から離間する待機位置と、前記試
料保持手段に保持された試料を挟んで待機位置と対向す
る切断完了位置での間で、前記試料保持手段の位置調節
方向と直線的に交差するように往復移動可能に設けられ
た切刃保持手段と、前記切刃保持手段を前記二位置間に
おいて直線的に往復動させる切刃駆動手段と、前記切刃
駆動手段の駆動速度を設定する駆動速度設定手段と、 前記駆動速度設定手段にて設定された駆動速度で、前
記切刃駆動手段を駆動制御する切刃駆動制御手段と、前
記切刃の移動経路上に試料の一部が突出するように、前
記試料保持手段の位置を調節する試料移動手段と、前記
試料移動手段による試料保持手段の位置調節動作と、切
刃駆動手段による切刃保持手段の往復動作とを、予め定
められた順序に従って制御することにより、切刃に試料
を切断させる制御手段とを備えたミクロトームをその要
旨としている。
[作用] 制御手段は、試料移動手段を制御して試料保持手段の
位置を調節することにより、切刃の移動経路上に試料の
一部を突出させる。
続いて、制御手段は、切刃駆動制御手段を介して切刃
駆動手段を制御して、切刃保持手段を待機位置から切断
完了位置へ向けて往復移動させることにより、試料の一
部を切断する。このとき、切刃駆動制御手段は、駆動速
度設定手段にて設定された駆動速度にて切刃駆動手段を
駆動制御し、その結果、切刃保持手段は、その駆動速度
にて往復移動する。この際、切刃は直線的に移動される
ため、試料の切断面が平坦に仕上げられる。
[実施例] 以下、本発明を具体化した一実施例を第1〜6図に従
って説明する。
第1図に示すように、長方形状をなす基板1上には、
その長手方向に延びる区画壁2が設けられ、この区画壁
2によって区画される一方(左方)の側には、区画壁2
のほぼ長さ方向全体に延びる斜状壁3が固着されてい
る。前記区画壁2と斜状壁3との間に形成されるほぼV
字状をなす案内溝4内には、側面逆台形状をなす摺動体
5が摺動可能に配置され、区画壁2の前後両端面におい
てそれぞれ案内溝4側に突出して設けられたストッパ6
によって摺動体5の摺動範囲が規制されて、案内溝4か
ら逸脱しないように構成されている。
前記摺動体5の上面にはその長さ方向全体に延びる調
整溝7が凹設され、この調整溝7には、位置決めツマミ
8の軸部9が調整溝7内を摺動可能に挿入されている。
そして、位置決めツマミ8の段差部10と摺動体5との間
には、ホルダー保持体11のリブ部13が介装されており、
位置決めツマミ8を回動操作することにより、位置決め
ツマミ8の段差部10と摺動体5との間にリブ部13が挟着
保持されるため、ホルダー保持体11を適宜姿勢変更し、
位置決めすることができる。
また、前記ホルダー保持体11の前部(右部)において
横円筒状に形成された支持筒部12内には、ホルダー25と
共に着脱可能に固定された切刃27が水平に保持されてい
る。
尚、前記5,11等により切刃保持手段が構成される。ま
た、ホルダー保持体11内における切刃27の支持構造の詳
細については、本願出願人と同一出願人による平成2年
1月11日の特許願(「ミクロトーム」)に添付した明細
書及び図面を参照されたい。
一方、第1図において、区画壁2によって区画される
他方(右方)の側には、区画壁2の長さ方向全体に延び
る斜状の案内壁28が後方(第1図の左側)ほど高くなる
ように固着され、区画壁2と案内壁28とにてほぼV字状
をなす第2案内溝Gが形成されている。この第2案内溝
G内には、それに沿って摺動可能な試料台31が配置され
ている。
この試料台31上には、試料保持部材33が昇降支軸(図
示略)を介して昇降可能に設けられており、試料台31の
側方に設けられた昇降ネジ32を回動操作することによ
り、試料保持部材33の上下位置が大まかに決定される。
第1図に示すように、前記試料保持部材33はチャンネ
ル状の基材40の一方の壁に固定挟持壁41を設け、さらに
他方の壁を支壁42とし、基材40の底面には両壁41,42間
に平行に延びる一対の案内レール47を設けたものであ
り、これら一対の案内レール47上には、これらレール47
に対応する平行溝48が形成された可動挟持壁45が配置さ
れている。
そして、前記支壁42の螺入孔43に螺入されたネジ棒44
を、その端部に取付けられた操作ロッドLを操作して進
退させることにより、可動挟持壁45が平行レール48上を
移動して固定挟持壁41に接近し、両挟持壁41,45に形成
されたローレット面間には直方体状の試料34が、その上
部が挟持壁41,45よりも若干上方に突出するように挟持
される。尚、前記31,33等により試料保持手段が構成さ
れる。
前記案内壁28の前部には、これと直交する脚片K及び
係止板29が相前後して設けられ、これら脚片K及び係止
板29には第2案内溝Gに沿って前後に延びる調整軸30が
回動可能に支持されている。また、調整軸30が挿通され
た脚片Kの孔内には、雌ネジ(図示略)が刻設されると
共に、調整軸30上には前記雌ネジに対応する雄ネジが刻
設されており、両者は螺合されている。
更に、区画壁2の前部には、支持枠16を介してステッ
ピングモータ17が設けられ、前記調整軸30の前端は、円
柱状の連結部材18を介し、前記ステッピングモータ17の
出力軸と、同一軸線上にて連結されている。この連結部
材18は、調整軸30の軸方向への移動に伴って調整軸30と
モータ17の出力軸とが接近離間される場合でも動力を伝
達可能な継手である。
一方、調整軸30の後端は、前記試料台31の前端面に当
接されており、ステッピングモータ17の作動に基づいて
調整軸30が後方に螺進されるに従い、調整軸30の後端が
試料台31を押圧して、試料台31が摺動される。尚、前記
17,18,30により試料移動手段が構成される。
また、前記脚片Kの近傍には、前記調整軸30が遊挿さ
れた円盤35が固設され、この円盤35と脚片Kとの間に
は、回動円盤36が調整軸30を中心として回動可能に設け
られている。この回動円盤36の側面には、調整軸30と平
行に延びる規制棒39が一体回動可能に設けられており、
回動円盤36の外周面上には目盛りSが刻設されている。
また、前記円盤35の外周面上には一個の三角形状の指標
Aが刻設されている。回動円盤36の規制棒39は、回動円
盤36の目盛りSと円盤35の指標Aとを適宜合わせること
により、調整軸30の周辺にて任意に位置決定され、円盤
35に設けられた固定ネジ35aを締め付けることにより、
回動円盤36と一体に固定される。
更に、前記脚片Kと係止板29との中間位置における調
整軸30上には、ラチェットホイール37が一体回動可能に
設けられると共に、それに隣接して、操作レバー38が回
動可能に取着されている。そして、これらラチェットホ
イール37及び操作レバー38により、ラチェット機構が構
成されており、操作レバー38を回動操作することによ
り、調整軸30を手動にて回動させ、軸方向に螺進させる
ことができる。ここで、操作レバー38の一回の操作によ
る回動量は前記規制棒39によって規定されるため、それ
に応じて調整軸30の螺進量も決定される。
このように、前記両円盤35,36及びラチェット機構
は、前記ステッピングモータ17とは別個に、独立して調
整軸30を手動にて螺進させるための機構である。
また、第1〜3図に示すように、基板1上には、前記
摺動体5を往復動させるための駆動ユニットMが設けら
れている。第3図に示すように、この駆動ユニットM
は、塔状に設けられたモータ51を中心として、このモー
タ51の作動に基づいて区画壁2の長さ方向に沿って前進
又は後退される長尺状のラック50と、このラック50の後
半部を覆うラックカバー52とを備えている。また、第2
図に示すように、ラック50上面には所定間隔を隔てて一
対のマグネット50a(一方のみ図示)が固着され、一
方、モータ51の隣接位置には前記マグネット50aの磁気
を検出可能な磁気センサ56が設けられている。そして、
ラック50はモータ51の作動に基づいて前進され、その先
端(右端)が最も右方に突出される不作用位置(第3図
実線位置)と、この不作用位置から後退され、ラック50
の先端が最もモータ51に接近する作用位置(第3図二点
鎖線位置)との間を切替え配置される。前記磁気センサ
56は、ラック50が前記二位置のいずれかに配置される場
合に、前記マグネット50aの磁気を検出し、ラック50の
配置状態を検知する。尚、前記50,51によりリニアドモ
ータが構成される。
また、第3図に示すように、ラックカバー52から常時
露出されるラック50の先端部(右端部)には、連結具53
が回動可能に取着され、一方、前記摺動体5の一側に設
けられたT字状の突部5a上にも同形状の連結具54が回動
可能に取着されており、両連結具53,54は連結ロッド55
によって連結されている。
従って、前記摺動体5はラック50の前進又は後退に伴
って案内溝4内を往復動される。そして、第3図に示す
ように、ラック50が前記不作用位置に配置される場合、
摺動体5は、そのホルダー保持体11の切刃27が試料台31
上に固定された試料34よりも後方に位置する待機位置
(実線位置)に配置され、一方、ラック50が前記作用位
置に配置される場合、摺動体5は、そのホルダー保持体
11の切刃27が試料台31上の試料34よりも前方に位置する
切断完了位置(二点鎖線位置)に配置される。尚、前記
50,51,55等により切刃駆動手段が構成される。
また、第2,4図に示すように、本実施例のミクロトー
ムには、電気回路等を収納した制御ユニット60が別体に
て設けられている。第4図に示すように、制御ユニット
60の正面下段には、装置全体の電源をON−OFFするため
の電源スイッチ61、自動制御モード又は手動モードのい
ずれかを選択するための切替えスイッチ62、自動制御を
開始するためのスタートボタン63及び終了するためのス
トップボタン64、並びに、自動制御状態にあるか否かと
は無関係に、押し続けることにより前記ステッピングモ
ータ17を0.9゜ずつ順次正方向へ回転させ、調整軸30を
螺進させるための早送りボタン65、及び、同じく押し続
けることにより前記ステッピングモータ17を0.9゜ずつ
順次逆方向へ回転させ、調整軸30を螺退させるための早
戻しボタン66が設けられている。
また、制御ユニット60の正面上段には、三桁のデジス
イッチからなり、前記ステッピングモータ17の一回の回
動量を最大値999(=回動角度360度)まで設定可能な送
り設定器67、及び、同じく三桁のデジスイッチからな
り、切刃27による切断回数(摺動体5の往復回数)を最
大値999回まで任意に設定可能な設定手段としてのスト
ローク設定器68、並びに、三桁のセブンセグメントLED
からなり、摺動体5の既往復回数を表示する表示器69が
設けられている。更に、制御ユニット60の右半部には、
ラック50の駆動速度を前進時及び後退時の各別に設定す
ることができ、かつボタン操作でラック50を適宜前進又
は後退させることができる周知のユニットコントローラ
70が収納されている。
第5図に示すように、前記制御ユニット60内には、送
りカウンタ72、ストロークカウンタ73、及び自動制御に
使用する判定情報(フラグ)等を保持しておく記憶部76
を内蔵した制御手段としてのシーケンス回路71が収めら
れており、前述したモータやスイッチ類等と電気的に接
続されている。即ち、シーケンス回路71の入力側には、
前記送り設定器67、ストローク設定器68の他、ハイ(Hi
gh)又はロー(Low)の信号を入力する前記スタートボ
タン63及びストップボタン64が接続され、更に駆動ユニ
ットMの磁気センサ56が接続されている。
また、シーケンス回路71の出力側には、前記表示器69
の他、駆動回路74を介して前記ステッピングモータ17が
接続されている。この駆動回路74には、前記早送りボタ
ン65及び早戻しボタン66が接続されている。
更に、シーケンス回路71の出力側には、前記駆動ユニ
ットMに付属する駆動制御回路75を介してモータ51が接
続されている。この駆動制御回路75には、前記ユニット
コントローラ70及び磁気センサ56が接続され、駆動ユニ
ットM単独で、独立したフィードバック制御系が構成さ
れており、シーケンス回路71から入力される駆動指令に
基づいて、摺動体5を一往復させるように作動する。前
記駆動制御回路75により、切刃駆動制御手段が構成され
ている。
次に、上述のように構成されたミクロトームの作用に
ついて、第6図を参照しながら説明する。
自動切断作業の開始にあたっては、操作ロッドLを操
作することにより、メタクリレート等の樹脂で外表面が
固められた試料34が、試料保持部材33の両挟持壁41,45
間に保持される。そして、昇降ネジ32によって試料34の
上下位置が大まかに決定される。試料台31は、その前端
面に調整軸30の後端が当接するように、第2案内溝G上
に配置される。一方、摺動体5は待機位置(第3図実線
位置)に配置される。
この状態において、ストローク設定器68及び送り設定
器67の各デジスイッチを操作することにより、切断回
数、及び試料台31の一回あたりの送り量(即ち、作製さ
れる検鏡試片の厚み)を予め任意の値に設定することが
できる。また、ユニットコントローラ70により切刃27の
切断時移動速度を所望の値に設定する。前記ユニットコ
ントローラ70により、駆動速度設定手段が構成されてい
る。そして、電源スイッチ61により電源を投入すると共
に、切替えスイッチ62を自動モードに設定しておくこと
により、自動切断作業の開始準備が整えられる。
さて、第6図のステップ1(S1と略す、以下同様)に
示すように、電源投入と共に、シーケンス回路71内の各
カウンタ72,73がリセットされ、初期値「0」が設定さ
れる。ここで、スタートボタン63がONされると(S2)、
S3以下の制御が進められる。そして、ストップボタン64
がONされているか否かが判断され(S3)、ストップボタ
ン64がONされていれば、シーケンス回路71内の記憶部76
に、判定情報としてのストップフラグがON状態に設定さ
れる(S4)。
続いて、磁気センサ56からの信号に基づき、ラック50
が作用位置にあるか否かが判定される(S5)。ここで、
ラック50が作用位置でかつ前記ストップフラグONの場合
(S5,S6)には、ストップフラグをOFF状態にした後(S6
a)、制御は再びS2に復帰され、スタート入力待ちとな
る。また、ラック50が作用位置でかつ前記ストップフラ
グOFFの場合(S5,S6)には、駆動制御回路75は、ユニッ
トコントローラ70にて設定された駆動速度でラック50を
移動するべくモータ51を駆動する。以下、同様にモータ
51が駆動制御回路75により駆動制御される際、ユニット
コントローラ70にて設定された駆動速度にてモータ51は
駆動される。この結果、ラック50は設定された駆動速度
にて原位置から前進駆動され(S7)、制御はS3に復帰さ
れる。一方、ラック50が作用位置にない場合(S5)に
は、不作用位置にあるか否かが判定され(S8)、不作用
位置にない限り、制御はS3へ復帰される。係る制御サイ
クル(S3〜S8)を経ることにより、ラック50が不作用位
置まで前進され、それによって摺動体5が待機位置に配
置される。こうして、切断準備体制が完全に整えられて
から、制御はS9以下に進められる。
S9において、ストロークカウンタ73がインクリメント
された後、このストロークカウンタ73の値と、ストロー
ク設定器68による設定値とが等しいか否かが判定され
(S10)、等しい場合にはストップフラグがON状態にさ
れた後、一方、等しくない場合にはそのままS12へと進
められる。
続いて、送りカウンタ72がインクリメントされると共
に(S12)、駆動回路74を介してステッピングモータ17
が正方向へ一単位(0.9゜)回動される(S13)。ステッ
ピングモータ17が一単位回動される毎に、その都度、送
りカウンタ72の値と、送り設定器68による設定値とが等
しいか否かが判定され(S14)、等しくなるまでS12〜S1
4の制御が繰り返されるため、ステッピングモータ17
は、所定の角度を間欠的に回動される。
ステッピングモータ17の正方向への回動に伴い、調整
軸30が螺進されると共に、試料台31が案内壁28の傾斜に
逆らって第2案内溝G内を摺動される。そして、試料台
31の移動距離に応じて、試料保持部材33が相対上動さ
れ、これに保持された試料34の上端部が予め定められた
量(数μm〜10分の数mmの範囲)だけ切刃27の移動経路
上に突出される。
ステッピングモータ17を所定量駆動した後(S12〜S1
4)、モータ51が駆動され、ラック50が前記不作用位置
から後退される(S15)。これに伴い、摺動体5が前記
待機位置から切断待機位置に向かって往動され、切刃27
がその移動経路上に突出した試料34の上部を切断して、
所望の厚さの検鏡試片が作製される。
この後、制御はS3へ復帰され、ラック50の後退途中に
おいてストップボタン64が押されない限り、S3→S5→S8
のサイクルを循環し、ラック50が作用位置に復帰すると
共に(S5)、試料台31が切断完了位置に配置される。こ
の時、ストップフラグが依然としてOFF状態にある場合
(S6)には、S7からS3→S5→S8を経て、ラック50は不作
用位置に配置され(S8)、S9からS15の切断制御工程を
再びたどることになる。
S3→S7、及びS3→S15のサイクルは、途中でストップ
ボタン64が押されない限り、設定された回数だけ繰り返
され、摺動体5の往復動、即ち切断動作が設定回数だけ
繰り返される。そして、切断回数が所定回数に達し、S1
1においてストップフラグがON状態に設定された時に、
制御はS15からS3→S6→S6aを経て、S2へ復帰され、摺動
体5が待機位置に配置された状態にて、自動制御のスタ
ート入力待ち状態に復帰する。
尚、本装置においては、必ず摺動体5が待機位置に復
帰してから動作が停止されるため、非常時の停止は、電
源スイッチ61により直接電源を遮断することによって行
われる。
以上述べた本実施例のミクロトームは、下記に示す如
く優れた特徴を有する。
1) 試料台31上に試料34を固定する等の必要最小限の
初期設定を行った後は、試料34の高さ調節動作、切断動
作、切刃27の復帰動作という一連の動作を全て自動的に
行うことができ、検鏡試片の作製を極めて能率的、かつ
迅速に行うことができる。従って、ミクロトームを取り
扱う検査技師は、従来のように単純作業から解放され、
時間的にも、労力的にも負担が大幅に軽減される。
2) 切断動作が、設定された駆動速度で行われるとと
もに完全に自動化されているため、厚みや切断面の平滑
性等にバラ付きのない安定した品質の検鏡試片を大量に
作製することができる。
3) 摺動体5は案内溝4内において、一定距離を隔て
た待機位置と切断完了位置との間を直線的に移動される
ため、切刃27による切断面が平坦に仕上げられ、生理学
的検査に適した検鏡試片を得ることができる。
4) 摺動体5の駆動源としてモータ51を使用している
ため、切刃27を連続的、かつ円滑に移動させて、切断面
の平滑な検鏡試片を得ることができる。
5) ユニットコントローラ70により、摺動体5の移動
速度を所望の値に設定することができるため、試料34の
硬度等に応じた切断速度を設定することができる。
6) 送り設定器67により、作製する検鏡試片の厚みを
予め任意の値に設定することができる。また、自動制御
中においても設定変更することができ、使用者の要求に
柔軟に対応することができる。
7) ストローク設定器68により、試料の切断回数を予
め任意の値に設定することができる。それ故、設定した
回数の切断動作が終了すると、一切の動作が自動的に停
止されるため、使用者の監視を必要としない。また、自
動制御中においても設定変更することができ、使用者の
要求に柔軟に対応することができる。
8) 切替えスイッチ62により、自動制御モード又は手
動モードのいずれかを適宜選択することができ、状況に
応じて、両モードを近い分けることができる。
尚、本発明は上記実施例に限定されるものでなく、下
記態様にて実施してもよい。即ち、 a) 前記実施例において、調整軸30の後端と、試料台
31の前端面とを連結して、ステッピングモータ17の逆転
に伴い、試料台31を係止板29に接近する方向に退動可能
とすること。
このようにすれば、摺動体5を切断完了位置から待機
位置に復動させる前に、予め試料34を切刃27の復動経路
よりも下方に離間させるおくことができ、切刃27の復動
時に試料34を切断面を傷付ける虞れが完全に解消され
て、より確かな検鏡試片を得ることができる。
b) 第7図に示すように、前記駆動ユニットMに代え
て、モータ(図示略)と、その出力軸81上に一体回動可
能に取り付けられた円盤82とを備え、該円盤82の外周部
に回動可能に取着された連結具53と、摺動体5上に回動
可能に取着された連結具54とを連結ロッド55を介して連
結してなる往復スライダクランク機構とすること。
c) 第8図に示すように、摺動体5の側面部にこれと
一体摺動可能に取着された長尺状のラック部材83と、正
逆回転可能なモータ(図示略)の出力軸84上に一体回転
可能に取り付けられたピニオン85とを備え、両者83,85
の噛合に基づいて、前記モータの正逆回転に伴い、摺動
体5が往復動される機構とすること。
d) 第9図に示すように、基板1の前部上方において
水平に配設されると共に、ピストン86の先端が摺動体5
の前端面に連結されたエアーシリンダ86を備え、ピスト
ン87の出没に伴って、摺動体5が往復動される機構とす
ること。
この場合、エアーシリンダは油圧シリンダであっても
よい。
e) 前記シーケンス回路71に代えて、CPU、ROM、RAM
等を備えたマイクロコンピュータを使用し、ROMに予め
記憶された制御プログラムに従って、装置の制御を行う
こと。
f) 第3図に示す前記実施例のラック50の先端部に高
さ調節用のステー(図示せず)を設けると共に、その上
端に連結具53を設けて、連結ロッド55を常時水平に配設
すること。
これにより、モータ51への負荷が軽減され、ラック50
の円滑な駆動が確保される。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば、切断動作を自
動化することにより、使用者に過大な負担を強いること
ない効果を奏する。
又、試料の硬度等に応じた速度を設定できるため、切
断動作は設定された駆動速度にて行うことができ、その
結果、切刃を試料の硬度に応じて迅速、かつ確実に、常
に安定した品質の検鏡試片を作成することができる効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本発明を具体化した一実施例を示し、第1
図はミクロトームの全体斜視図、第2図は部分斜視図、
第3図はミクロトームの背面図、第4図は制御ユニット
の正面図、第5図は電気的構成を示すブロック図、第6
図は制御手順を示すフローチャート、第7図、第8図及
び第9図はそれぞれ本発明の別例を示すミクロトームの
背面図である。 5……摺動体、11……ホルダー保持体(前記5,11により
切刃保持手段が構成される)、17……ステッピングモー
タ、18……連結部材、27……切刃、30……調整軸(前記
17,18,30により試料移動手段が構成される)、31……試
料台、33……試料保持部材(前記31,33により試料保持
手段が構成される)、34……試料、50……ラック、51…
…リニアドモータ(前記50,51によりリニアドモータが
構成される)、55……連結ロッド(前記50,51,55により
切刃駆動手段が構成される)、68……設定手段としての
ストローク設定器、71……制御手段としてのシーケンス
回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料(34)を保持すると共に、所定方向へ
    位置調節可能に設けられた試料保持手段(31,33)と、 試料(34)を切断するための切刃(27)を保持すると共
    に、前記試料保持手段(31,33)から離間する待機位置
    と、前記試料保持手段(31,33)に保持された試料(3
    4)を挟んで待機位置と対向する切断完了位置との間
    で、前記試料保持手段(31,33)の位置調節方向と直線
    的に交差するように往復移動可能に設けられた切刃保持
    手段(5,11)と、 前記切刃保持手段(5,11)を前記二位置間において直線
    的に往復動させる切刃駆動手段(50,51,55)と、 前記切刃駆動手段(50,51,55)の駆動速度を設定する駆
    動速度設定手段(70)と、 前記駆動速度設定手段(70)にて設定された駆動速度
    で、前記切刃駆動手段(50,51,55)を駆動制御する切刃
    駆動制御手段(75)と、 前記切刃(27)の移動経路上に試料(34)の一部が突出
    するように、前記試料保持手段(31,33)の位置を調節
    する試料移動手段(17,18,30)と、 前記試料移動手段(17,18,30)による試料保持手段(3
    1,33)の位置調節動作と、切刃駆動手段(50,51,55)に
    よる切刃保持手段(5,11)の往復動作とを、予め定めら
    れた順序に従って制御することにより、切刃(27)に試
    料(34)を切断させる制御手段(71)と、 を備えたことを特徴とするミクロトーム。
JP2049057A 1990-02-27 1990-02-27 ミクロトーム Expired - Lifetime JP2589394B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2049057A JP2589394B2 (ja) 1990-02-27 1990-02-27 ミクロトーム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2049057A JP2589394B2 (ja) 1990-02-27 1990-02-27 ミクロトーム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03249539A JPH03249539A (ja) 1991-11-07
JP2589394B2 true JP2589394B2 (ja) 1997-03-12

Family

ID=12820457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2049057A Expired - Lifetime JP2589394B2 (ja) 1990-02-27 1990-02-27 ミクロトーム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2589394B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8109184B2 (en) * 2006-09-06 2012-02-07 Jian-Qiang Kong Method and device for cutting fresh tissue slices
JP6253905B2 (ja) * 2013-07-11 2017-12-27 株式会社エス・テイ・ジャパン 試料ホルダ、顕微分析方法および試料作成方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5874150U (ja) * 1981-11-12 1983-05-19 大和光機工業株式会社 ミクロト−ム用ナイフホルダ−

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03249539A (ja) 1991-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050152760A1 (en) Device and method for trimming samples
JP2589394B2 (ja) ミクロトーム
CN109060402A (zh) 一种电动式条形皮革取样器
CN110887685A (zh) 超薄切片机及其刀台
JPH05256745A (ja) ミクロトーム
CN200996899Y (zh) 硬组织薄片切割机
CN215067657U (zh) 一种用于led激光切割的同轴影像系统
CN111141543B (zh) 一种组织胚胎学用病理切片机
CN110169919B (zh) 药片切割设备
US2914099A (en) Power hand cutting tool
CN211434210U (zh) 药片切割设备
CN219293594U (zh) 具有快速定位功能的磨床
CN218710592U (zh) 带有自动定位装置的皮革毛皮制品裁断装置
CN112359590A (zh) 一种布料裁剪台
JP3031870B2 (ja) 紙管切断機
CN214327762U (zh) 一种汽车装饰牛皮革加工用裁切装置
CN214557846U (zh) 便于分拣机配件裁切的剪板机
CN214445799U (zh) 滤波器分板工装
CN219727234U (zh) 磨刀柄焊接装置
CN220943461U (zh) 一种学校实训用半自动切割机
CN221211880U (zh) 一种储油棉自动化裁切生产线
JPS5957139A (ja) ミクロト−ム
CN217606033U (zh) 一种旋钮开关寿命测试装置
CN221740318U (zh) 一种皮革裁切装置
CN220761208U (zh) 一种加工人体模型的线切割设备