JP2589350B2 - 超高分子量ポリエチレン多孔質体の製造法 - Google Patents
超高分子量ポリエチレン多孔質体の製造法Info
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- JP2589350B2 JP2589350B2 JP19248088A JP19248088A JP2589350B2 JP 2589350 B2 JP2589350 B2 JP 2589350B2 JP 19248088 A JP19248088 A JP 19248088A JP 19248088 A JP19248088 A JP 19248088A JP 2589350 B2 JP2589350 B2 JP 2589350B2
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- mold
- porous body
- uhpe
- weight polyethylene
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は超高分子量ポリエチレン(以下、UHPEと称
す)から成る多孔質体の製造法に関するものである。
す)から成る多孔質体の製造法に関するものである。
(従来の技術) UHPEは、一般のポリエチレンの分子量が約10万以下で
あるのに対し、約50万以上(粘度法による測定値)の分
子量を有する点で特異である。
あるのに対し、約50万以上(粘度法による測定値)の分
子量を有する点で特異である。
そして、UHPEの成形品は種々の分野に使用され、その
多孔質体は例えば、滑りシート、冷蔵庫用調湿フイルタ
ー、平面アンテナ用誘電体等に用いられている。
多孔質体は例えば、滑りシート、冷蔵庫用調湿フイルタ
ー、平面アンテナ用誘電体等に用いられている。
このようなUHPE多孔質体は、UHPE粉末を金型に充填
し、次いで加熱する方法によって得ることができる。
し、次いで加熱する方法によって得ることができる。
この方法によって得られる多孔質体はブロック状物で
あり、シート状で用いる場合は、旋盤等により所定厚さ
に切削する。
あり、シート状で用いる場合は、旋盤等により所定厚さ
に切削する。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上記方法によって得られる多孔質体は多孔
質の度合が不均一になることがある。
質の度合が不均一になることがある。
従って、本発明は多孔質度合の均一なUHPE成形体を容
易に製造することを目的とするものである。
易に製造することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者は従来法の有する上記問題を解決するため種
々検討の結果、UHPEを金型に充填し、これを特定範囲の
温度で加熱すると、その理由は明らかではないが、多孔
質度合の均一なUHPE成形体が得られることを見出し、本
発明を完成するに至った。
々検討の結果、UHPEを金型に充填し、これを特定範囲の
温度で加熱すると、その理由は明らかではないが、多孔
質度合の均一なUHPE成形体が得られることを見出し、本
発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係るUHPE多孔質体の製造法はUHPE粉末
を金型に充填し、これを下記式で示される温度で加熱し
た後、金型内に充填されたUHPEの密度を調整し、次いで
加圧加熱し、更に冷却することを特徴とするものであ
る。
を金型に充填し、これを下記式で示される温度で加熱し
た後、金型内に充填されたUHPEの密度を調整し、次いで
加圧加熱し、更に冷却することを特徴とするものであ
る。
〔UHPEの融点−20℃〕≦x<UHPEの融点 また、本発明の他の態様においては、上記方法によっ
て得られるブロック状多孔質体を、所定厚さに切削する
ことにより、シート状多孔質体を得ることができる。
て得られるブロック状多孔質体を、所定厚さに切削する
ことにより、シート状多孔質体を得ることができる。
本発明においては、先ず、UHPE粉末が金型に充填され
て加熱される。この加熱温度は下記式で示される範囲で
あれば特に限定されない。
て加熱される。この加熱温度は下記式で示される範囲で
あれば特に限定されない。
〔UHPEの融点−20℃〕≦x<UHPEの融点 加熱時の温度が低すぎると、多孔質度合が不均一にな
り易く、温度が高すぎると得られるブロック状多孔質体
にヒビ割等の不都合を生じ易い。
り易く、温度が高すぎると得られるブロック状多孔質体
にヒビ割等の不都合を生じ易い。
また、加熱時間は温度によって変わり得るが、通常、
金型内で形成されるブロック状多孔質体の肉厚1cm当り
約60〜180分である。
金型内で形成されるブロック状多孔質体の肉厚1cm当り
約60〜180分である。
本発明においては上記加熱後に金型内に充填せしめら
れているUHPEの密度が調整される。この調整は得られる
多孔質体の多孔質度合を決定するためのもので、通常、
圧力(約0.3〜40kg/cm2)の作用により充填されているU
HPEの高さを所定値にする方法によって行なわれる。
れているUHPEの密度が調整される。この調整は得られる
多孔質体の多孔質度合を決定するためのもので、通常、
圧力(約0.3〜40kg/cm2)の作用により充填されているU
HPEの高さを所定値にする方法によって行なわれる。
金型内で形成されるブロック状多孔質体の重量(金型
に充填したUHPEの重量)、多孔質体の底面積(金型の底
面積)、多孔質体の高さ(金型へのUHPEの充填高さ)お
よび多孔質体の見かけ密度(見かけ比重)の間には下記
式が成立する。
に充填したUHPEの重量)、多孔質体の底面積(金型の底
面積)、多孔質体の高さ(金型へのUHPEの充填高さ)お
よび多孔質体の見かけ密度(見かけ比重)の間には下記
式が成立する。
重量=底面積×高さ×見かけ密度 従って、上記調整作業時に金型へのUHPEの充填高さを
所定値にすることによって、多孔質体の見かけ密度(多
孔質化の度合)を決定できる。なお、本発明において
は、見かけ密度が約0.6〜0.9になるように上記高さを調
整すると、作業性が特によいことが判明した。
所定値にすることによって、多孔質体の見かけ密度(多
孔質化の度合)を決定できる。なお、本発明において
は、見かけ密度が約0.6〜0.9になるように上記高さを調
整すると、作業性が特によいことが判明した。
本発明においては、この高さ調整を施した後、更に加
圧加熱を行ない、次いで冷却することにより、ブロック
状多孔質体が得られる。加圧は約10g/cm2〜5kg/cm2でよ
く、温度はUHPEの融点以上であれば限定されないが、通
常、約140〜170℃である。また、加圧加熱の時間は主と
して温度によって決定されるが、通常、約2〜80時間で
ある。この加圧加熱後、冷却すれば、ブロック状多孔質
体が得られる。冷却は金型を室温に放置して行なうこと
ができる。
圧加熱を行ない、次いで冷却することにより、ブロック
状多孔質体が得られる。加圧は約10g/cm2〜5kg/cm2でよ
く、温度はUHPEの融点以上であれば限定されないが、通
常、約140〜170℃である。また、加圧加熱の時間は主と
して温度によって決定されるが、通常、約2〜80時間で
ある。この加圧加熱後、冷却すれば、ブロック状多孔質
体が得られる。冷却は金型を室温に放置して行なうこと
ができる。
なお、シート状多孔質体を得るには、このブロック状
多孔質体を旋盤等によって所定厚さに切削する。
多孔質体を旋盤等によって所定厚さに切削する。
上記の如き、本発明の方法によって得られる多孔質体
は作業条件によって多少変わり得るが、その見かけ密度
は約0.4〜0.9(気孔率約5〜60%)である。
は作業条件によって多少変わり得るが、その見かけ密度
は約0.4〜0.9(気孔率約5〜60%)である。
(実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例 UHPE粉末(分子量600万、融点135℃)30kgを金型に充
填し、温度130℃で24時間加熱する。なお、金型のUHPE
粉末充填部の底面積は1300cm2であり、充填高さは55cm
とした。
填し、温度130℃で24時間加熱する。なお、金型のUHPE
粉末充填部の底面積は1300cm2であり、充填高さは55cm
とした。
この加熱後、20kg/cm2の圧力により充填高さを30cm
(見かけ密度0.78)に調整する。
(見かけ密度0.78)に調整する。
その後、温度160℃、圧力50g/cm2の条件で73時間加圧
加熱し、室温(25℃)で48時間放冷して金型から取り出
し、直径440mm、高さ29cmの丸棒状多孔質体を得、更
に、旋盤により厚さ1mmのシート状に切削した。
加熱し、室温(25℃)で48時間放冷して金型から取り出
し、直径440mm、高さ29cmの丸棒状多孔質体を得、更
に、旋盤により厚さ1mmのシート状に切削した。
このシート状UHPE多孔質体の見かけ密度を所定間隔毎
に測定した結果を図面に示す。図面中の距離は切削始め
(丸棒状多孔質体の最外周部)を「0」とした。従っ
て、距離が大きくなるほど、丸棒状多孔質体の内周部と
なる。
に測定した結果を図面に示す。図面中の距離は切削始め
(丸棒状多孔質体の最外周部)を「0」とした。従っ
て、距離が大きくなるほど、丸棒状多孔質体の内周部と
なる。
比較例1 温度130℃での24時間加熱を行なわないこと以外は全
て実施例と同様に作業してシート状多孔質体を得た。こ
の多孔質体の見かけ密度を図面に示す。
て実施例と同様に作業してシート状多孔質体を得た。こ
の多孔質体の見かけ密度を図面に示す。
比較例2 金型に充填した後の加熱温度を100℃とすること以外
は全て実施例と同様に作業してシート状多孔質体を得
た。この多孔質体の見かけ密度を図面に示す。
は全て実施例と同様に作業してシート状多孔質体を得
た。この多孔質体の見かけ密度を図面に示す。
(発明の効果) 本発明は上記のように構成されており、金型に充填し
たUHPE粉末を所定温度で熱処理するようにしたので、多
孔質化の度合の均一な成形体を得ることができる特徴が
ある。
たUHPE粉末を所定温度で熱処理するようにしたので、多
孔質化の度合の均一な成形体を得ることができる特徴が
ある。
【図面の簡単な説明】 図面は本発明の方法および従来法によって得られるUHPE
多孔質体の見かけ密度を示すグラフである。
多孔質体の見かけ密度を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】超高分子量ポリエチレン粉末を金型に充填
し、これを下記式で示される温度で加熱した後、金型内
に充填された超高分子量ポリエチレンの密度を調整し、
次いで加圧加熱し、更に冷却することを特徴とする超高
分子量ポリエチレン多孔質体の製造法。 - 【請求項2】超高分子量ポリエチレン粉末を金型に充填
し、これを下記式で示される温度で加熱した後、金型内
に充填された超高分子量ポリエチレンの密度を調整し、
次いで加圧加熱し、更に冷却することによりブロック状
多孔質体を得、その後所定厚さに切削することを特徴と
する超高分子量ポリエチレン多孔質体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19248088A JP2589350B2 (ja) | 1988-08-01 | 1988-08-01 | 超高分子量ポリエチレン多孔質体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19248088A JP2589350B2 (ja) | 1988-08-01 | 1988-08-01 | 超高分子量ポリエチレン多孔質体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0241218A JPH0241218A (ja) | 1990-02-09 |
JP2589350B2 true JP2589350B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=16291994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19248088A Expired - Lifetime JP2589350B2 (ja) | 1988-08-01 | 1988-08-01 | 超高分子量ポリエチレン多孔質体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2589350B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4241757A1 (de) * | 1992-12-11 | 1994-06-16 | Hoechst Ag | Verfahren zur Herstellung von Formkörpern aus ultrahochmolekularem Polyethylen |
JP3621687B2 (ja) * | 2002-03-13 | 2005-02-16 | 三ツ星ベルト株式会社 | フィルター成形体の製造方法 |
-
1988
- 1988-08-01 JP JP19248088A patent/JP2589350B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0241218A (ja) | 1990-02-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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