JP2589153B2 - 樹脂材料の高周波加熱式乾燥装置及び乾燥方法 - Google Patents

樹脂材料の高周波加熱式乾燥装置及び乾燥方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、樹脂成形などに使用される樹脂材料の高周
波加熱式乾燥装置及びその乾燥方法に関する。
[従来の技術] 樹脂成形に使用される樹脂材料は、成形機で処理され
る前に適度に乾燥する必要があり、乾燥が不十分であっ
たり、乾燥状態にむらがあると、成形品の品質を低下さ
せてしまう。
このため、従来は、樹脂材料を収容したホッパー内に
ドライヤーを設け、ブロアなどでホッパー下部から熱風
を吹き込んで樹脂材料を乾燥させていわゆる熱風式乾燥
方法が採用されている。
しかしながら、このような熱風式乾燥方法では、樹脂
材料の熱伝導が悪いため、急速に加熱しようとして熱風
温度を高くすると樹脂材料の温度傾度が大きくなりす
ぎ、このため内部の温度が上昇しないまま外部温度のみ
が上昇して、樹脂材料が溶着するなどの不都合が生じ、
また温度傾度が低い場合は不均一化はある程度は解消さ
れるが、内部まで加熱するためには長時間を要し、必然
的にホッパー形状が大型化するという問題を有してい
る。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は上記問題点を解決するために提案されるもの
で、樹脂材料の加熱、乾燥に高周波誘電加熱を利用する
ことにより、均一な乾燥状態が短時間で容易に得られる
樹脂乾燥装置及びこの高周波加熱装置を用いて効率の良
い加熱乾燥を実現する乾燥方法を提供することを目的と
している。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために提案される本発明の高周波
加熱式乾燥装置は、樹脂成形材料を収容するホッパーの
内壁に設けた外部電極と、該ホッパー内部に設けられた
内部電極とを組み合わせて高周波誘電加熱電極を形成
し、この電極間に高周波電圧を印加させて、上記ホッパ
ー内に収容された樹脂材料を加熱させる基本構成をな
し、特に、ホッパー内を高周波加熱電極で複数区分し
て、樹脂材料を収容する複数の加熱室を上記ホッパー内
に形成した構成としている。
また、上記した本発明装置とともに提案される本発明
の乾燥方法は、本発明装置を用いて上記高周波誘電加熱
電極への高周波電圧印加時において、この高周波誘電加
熱の加熱設定温度よりもやや低い温度の加熱ガスを上記
ホッパー内に通じるようにしたことを基本的な構成とし
ている。
[作 用] 本発明の作用を理解するにあたっては、高周波誘電化
加熱の原理に対する理解が必要とされるので、最初に高
周波誘電加熱の原理を設瞑する。
高周波誘電加熱は、電気絶縁物である誘電体を高周波
電界内に記して加熱するものであり、誘電体損失による
発熱を利用して物体を内部から加熱するために効率が高
く、加熱が迅速に行える上に、制御性が高い。したがっ
て、このような原理を用いた本発明では、高周波電界を
加えると樹脂材料は直ちに加熱され、電界を取り去ると
加熱が停止するので、制御の応答性はきわめて良い。
また、誘電加熱における発熱量Pは一般には次式で示
される。
P=k・f・E2・εr・tanδ〔W/m3〕 但し、k:形状で定まる定数 f:周波数〔Hz〕 E:電界強度〔V/m〕 εr:比誘電率 tanδ:誘電体損失角 上式より明らかなように、周波数fが高いほど、また
電界強度Eが大きいほど、樹脂材料の誘電体損失角が大
きいほど発熱量Pは大きくなるが、周波数fが高くなり
すぎるほど電極に定在波が乗り、均一な加熱が困難とな
る。このため、電極の大きさにより使用可能な周波数が
制限される。
このような高周波の利用については、工業、科学、医
療用の使用周波数帯(ISMバンド)として表に示したよ
うな周波数が日本国内で無許可で使用できるものとされ
ているが、本実施例では、42MHzの周波数を使用したも
のを想定している。しかし、実際の使用に際しては加熱
対象の特性などに応じて、別の周波数帯域を適宜選択使
用しても良いことはいうまでもない。
また、この高周波の発生に使用する高周波発振装置
は、周波数が高くかつ出力が大きいため、第6図に示す
ような真空管を使用した自励発振回路が一般的に使用さ
れる。
この図例では、真空管V(3極管)とコンデンサC、
コイルL1によって自励発振回路を形成し、この発振出力
がコイルL2を介して負荷整合回路Mで緩衝され、加熱電
極T1,T2に加えられる構成としており、このような発振
回路で出力を制御する場には、電源電圧をON/OFF制御す
る方法、あるいは加熱電極T1,T2に直列に可変容量コン
デンサを挿入し、その可変容量コンデンサの容量を調整
するような方法が採られる。ついで、提案された本発明
の固有の作用を個々に説明する。
本発明の高周波加熱式乾燥装置では、ホッパーの内壁
に設けた外部電極と、ホッパー内部に設けた内部電極と
で高周波誘電加熱電極を形成しているので、両電極間に
高周波電圧を印加するだけで、ホッパー内部に収容され
た樹脂材料は高周波誘電加熱により、内,外部より均一
に加熱、乾燥される。
また、このような高周波加熱式乾燥装置に種々の構成
を付加したものでは、次のような特有の作用がある。
減圧手段によってホッパー内部を減圧できる構造にし
たものでは、ホッパー内圧の減圧によって乾燥時に於け
る蒸気厚を常圧よりも低くできるので、水分の放出を助
長して乾燥時間が短縮される。
ホッパー内に、エアー、除湿エアーまたは不活性ガス
などの温度制御された加熱ガスを供給させる構成にした
ものでは、表層面のブロッキングを防止するため誘電加
熱時に樹脂材料の表層面に加熱ガスを通じることができ
る。
また、内部電極を、透孔を穿設した空洞電極に形成し
たものでは、ホッパー内部への加熱ガスの供給が内部電
極を経て容易に行われる。
高周波電源装置の出力がホッパーから放出される排風
温度に応じて制御される構成にしたものでは、樹脂材料
の加熱オーバーによる変質、溶着を防止するために、樹
脂を加熱した後に放出される排風温度を検知して高周波
誘電加熱による加熱温度を自動制御出来る。
ホッパー内を高周波加熱電極で複数区分して、樹脂材
料を収容する加熱室を上記ホッパー内に複数宛形成した
ものでは、ホッパー内には高周波誘電加熱による複数の
制御エリアが形成されることになり、したがって、ホッ
パーに収容された樹脂材料の加熱が均一化され、加熱乾
燥時間が短縮される。
また、ホッパー内の内部電極に撹拌用の撹拌翼を設け
たものでは、撹拌翼の撹拌作用により樹脂材料と加熱、
乾燥の均一化が促進され、またブロッキングを生ずる程
度に加熱しなけれはならない樹脂材料を乾燥する場合に
もブロッキングを生じさせない状態で加熱、乾燥でき
る。
一方、本発明の乾燥方法では、高周波誘電加熱によっ
て均一に加熱された樹脂材料の表層面に、誘電加熱によ
る設定温度よりも低めの加熱ガスを通じることにより、
表層面の温度を内部より低くして樹脂同士のブロッキン
グを抑制し、同時に内部を表層面よりも高い加熱温度に
保持できる。
また、本発明方法を実施する場合において、ホッパー
内を減圧状態に保持すると、常圧に較べてホッパー内の
飽和蒸気圧が低下し、乾燥時間が一層短縮化される。
[実施例] 以下に添付図を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図は、高周波加熱乾燥装置の基本構造を示すもの
で、射出成形機に取り付けた実施例を示し、ホッパーの
外壁を一部切り欠いた状態を示している。
図において、1は樹脂ペレットなどの樹脂材料8・・
・を収容するホッパー、2はホッパー1の蓋部11の中央
にネジ部18′を設け、そのネジ部18′に中空の支持棒23
の一部を螺合させて上下に移動調整可能支持された内部
電極、3はホッパー1の内壁面に形成されたシリング状
の外部電極を示しており、これらの2つの電極2,3を組
み合わせて高周波誘電加熱電極を構成している。
内部電極2の上部は、一端を接続41した導電棒4によ
り、ホッパー1の一方の側壁に形成した延出管14を通じ
て、不図示の高周波発振装置に接続されており、他方の
外部電極3はアース接続されている。樹脂材料の乾燥時
には両電極2,3間に所定周波数の高周波電圧を印加させ
て、両電極2,3間の存在する樹脂材料8・・・を高周波
誘電加熱作用によって加熱する構成となっている。な
お、5は延出管14を塞ぐ絶縁素材で形成された蛇腹状の
フレキシブル壁であり、上記した導電棒4はこの壁面5
の一部を貫通して、内部電極2を高周波発振装置(不図
示)に接続している。また、この実施例では、内部電極
2は、内部を空洞24にした構造に形成され、その下端部
には複数の透孔21・・・を穿設した砲弾形状としている
が、このような実施例に限られるものではない。
一方、ホッパー1の下部は逆円錐状に形成され、下部
先端に形成した底部開口16aを開設した取り付け座16
を、成形機9の材料補給口92に接続できるようにしてお
り、ポッパー1の下部はホッパー1の外壁内部に、材料
供給口18aを開設した内壁18を更に設けてガス通路15を
形成した2重壁構造になっており、ガス通路15の一部に
は吸出し口6を設けている。
ガス通路15は、樹脂の成形工程時に成形機9の内部で
発生した不要なガスを吸い出しするために設けられてい
るが、後述するように加熱ガスをホッパー1内の樹脂材
料に通じる場合は、この吸出し口6をガス供給口とし
て、ホッパー1内に加熱ガスを吹き込んでもよい。
ホッパー1を成形機9に取り付ける場合は、ホッパー
1の取り付け座16を、成形機9の材料補給口92に合致さ
せるようにして、ホッパー1を成形機9の上部に設置し
て固着する。かくすれば、ホッパー1内の樹脂材料8・
・・は、自重で材料供給口18aから排出され、成形機9
の内部に補給され、以後は、成形機9の処理した量の樹
脂材料が順次成形機9内に補給されていく。
また、ホッパー1の上部には、2つの中空管を突設
し、それぞれ材料供給口12と、排気口13を形成してい
る。排気孔13の開口には、樹脂加熱時に発生したガス及
び加熱ガスの外部への放出を許容するパンチング孔13a
・・・を穿設した蓋板13bを設けており、排気口13の適
所には、後述する高周波発振装置の制御を行うために、
ホッパー1内より排出される加熱ガスの排風温度を検知
する温度センサー17が取り付けられている。なお、図示
はされていないが、ホッパー1の外壁や蓋部などには、
高周波の外部への漏洩を防止するため適当な漏洩防止手
段が施されている。
次に、本発明装置を用いて実施される高周波誘電加熱
を利用して乾燥方法を説明する。
この乾燥方法の最も簡易なものは、ホッパー1内に適
量の樹脂材料を収容させ、ホッパー1内には加熱ガスを
通じさせることなしに内部電極2と外部電極3との間
に、高周波電圧を印加させることによってなされる。
この場合、内部電極2は空洞電極である必要はなく、ま
たその形状も板状、筒状を問わない。
そして、この場合、ホッパー1には真空ポンプなどの
減圧手段(不図示)を付加し、高周波電圧の印加時に
は、この減圧手段を作動して、ホッパー内部の圧力を常
圧より低下させた状態に保持する構成にしてもよい。
第2図〜第4図は、本発明の特徴とするもので、ホッ
パー内に複数組の高周波加熱電極を設けて、樹脂材料を
収容して加熱させる加熱室を複数設けている。
第2図の例では、5つの加熱室41〜45を形成するため
に、筒状の内部電極2a,2b,2cと筒状の外部電極3a,3b,3c
を交互に同心状に設けており、これらの電極2a〜2c,3a
〜3cの下部は、ホッパー31の中央下部の設けた排出口33
に向かって先細り状に延びるコーン状態の底部32に応じ
て、中心の電極から外側の電極に至って、延出の度合を
異ならせた竹の子バネ状に形成して、コーンに形成され
たホッパー31の底部に収容された樹脂材料に対する加熱
ムラをなくしている。
第3図は、ホッパー31′の形状に応じて偏平ロート状
に形成した外部出電極3dに平板状に形成した内部電極2d
を配置させて1つの加熱室46を形成した例を示してお
り、第4図は、ホッパー31″の形状に合わせて方形の升
状に形成した外部電極3eに4つの区画が形成されるよう
に仕切り壁3f・・・を設け、その区画内に、内部電極2e
〜2hを配置させて4つの加熱室47〜50を形成した例を示
しており、この例でも、ホッパー31″の突出底部32″に
収容された樹脂材料に対する加熱ムラをなくするため、
各々の内部電極2e〜2fの下部は、排出口33″を設けた突
出底部32″の形状に応じて、ナイフの刃状に鋭角をもっ
て突出させた形状(イ)としている。なお、第2図〜第
4図のいずれかの例においても、30は高周波電圧を印加
するためと電源を示している。
次に、加熱ガスのホッパー内への供給を付加して行う
本発明の乾燥方法について説明する。
この方法では、ホッパー1内の樹脂材料8・・・は、
高周波誘電加熱による加熱を受けながら、同時に温度制
御された加熱ガスがホッパー1内に通じられる。このた
め、乾燥装置は、ホッパー1内に加熱ガスを供給するた
めのガス供給口と、樹脂材料8・・・を通じた加熱ガス
を放出するための排気口が必要とされる。
そして、この場合に使用される加熱ガスは、通常の樹
脂の場合には、大気エアーを直接あるいは除湿した後ヒ
ータなどで加熱したエアーが使用され、加熱時の酸化を
極度に嫌う樹脂材料の場合には、窒素ガスなどの不活性
ガスが使用される。
第1図に示した実施例では、中空支持棒23を通じて内
部を空洞とした内部電極2に導入した加熱ガスを内部電
極2の下端部に穿設した透孔21より吹き出して、ホッパ
ー1の上部に設けた排気口13より放出させる構成となっ
ているが、加熱ガスのホッパー1内への供給は、前述し
たように吸出し口6より行っても良く、このような例に
限定されるべきではない。
また、このようにして、加熱ガスを通じながら高周波
発振装置によって樹脂材料を加熱する場合、高周波発振
装置の出力は、排風温度に応じて制御されることが望ま
しい。
この場合、排風温度は第1図の例では、排気口13の内部
に設けた温度センサーによって検知され、その時の検知
温度に応じて高周波発振装置の出力が制御されるが、こ
のような制御態様としては、排風温度が所定値をオーバ
ーした時に高周波発振装置の電源をOFFにし、排風温度
が所定値よりダウンした時に高周波発振装置の電源をON
にするON/OFF制御を行うもの(制御精度をアップさせる
ためにデューティ制御を行っても良い)、あるいは検知
された排風温度に応じて高周波発振装置の出力を可変制
御されるものが加熱される樹脂材料に応じて適宜採用さ
れる。
また、ホッパー1内に加熱ガスを通じながら、高周波
誘電加熱による乾燥を行う方法では、ホッパー1内に収
容された樹脂材料8・・・は、最初は加熱ガスによって
表層面から加熱され、誘電加熱が進行するにつれて内部
の温度が表層面より高くなっていくので、排風温度も加
熱が進行するにつれて上昇する。
ところが、一方樹脂材料は、その樹脂の種類によって
最適な加熱温度があるので、高周波誘電加熱を無制限に
継続させることは出来ず、このため排風温度が所定値
(樹脂の種類に応じて設定されるデータ値)に達する
と、高周波発振装置の電源を停止し、あるいは出力を低
下させることが必要とされ、このとき加熱ガスの風量も
同時に低下させることが望まれる。
樹脂材料が、このようにして一旦、最適温度に加熱さ
れた後に、保温の必要が生じた場合は、加熱ガスの供給
量を増加させたり、高周波発振装置の出力をアップさせ
るなどの方法を適宜とればよい。
また、加熱ガスの温度設定については、樹脂材料に通
じる加熱ガスの加熱温度は、高周波誘電加熱による設定
温度よりもやや低い温度に設定することが望ましい。
この場合、加熱ガスの設定温度は、高周波誘電加熱に
よる設定温度と同様に、加熱、乾燥すべき樹脂材料の種
類に応じて異なるが、高周波誘電加熱による設定温度よ
りもやや低い温度とは、樹脂材料の表層面に通じた時に
樹脂材料の表層面の温度をブロッキングを起こさない程
度に保持するとともに高周波誘電加熱により加熱された
樹脂材料の内部を高い温度に保持できるような設定範囲
を意味するものである。
なお、以上のような加熱ガスを通じる乾燥方法を行う
場合においても、ホッパー内を減圧状態に保持すること
は望ましく採用され、その場合、乾燥時間はいっそう短
縮されることは言うまでもない。
最後に、別の構成の高周波加熱式乾燥装置を第1図及
び第5図を参照して説明する。
上述した乾燥装置と異なる点は、内部電極2には複数
の撹拌用撹拌翼25・・・が所定の間隔を保持して取り付
けられており、この内部電極3は支持棒23を回転として
伝動機などで回転する構成とされている。
なお、24は、コーン状に形成されたホッパー1の底部に
収容された樹脂材料8・・・に対しても撹拌力を与える
ために、延出させた軸棒であり、この軸棒24の外周に
は、複数の撹拌翼25・・・が所定の間隔を保持して交互
に取り付けされている。
このような構造の乾燥装置では、撹拌翼の撹拌作用に
より樹脂材料の加熱、乾燥の均一化が促進されるばかり
でなく、ブロッキングを生じる程度に加熱しなければな
らない樹脂材料もブロッキングを生じさせない状態で加
熱、乾燥できる。
以上の説明では、本発明の乾燥機を射出成形機に取り
付けた例を説明したが、押出し成形機などのように他種
の成形機に使用してもよいことはもちろんである。
[発明の効果] 本発明の高周波加熱式乾燥装置によれば、ホッパーの
内壁に設けられた外部電極と、ホッパー内部に設けた内
部電極との間に、使用目的に応じた所定周波数の高周波
電圧を印加するだけで、ホッパー内に貯留された樹脂材
料を高周波誘電加熱により、内、外部より均一に加熱、
乾燥できる。
このため、従来の熱風式乾燥方法に比べて、制御の応答
性がきわめて良く、乾燥時間も著しく短縮され、乾燥ム
ラも生じない。
またホッパー内を高周波加熱電極で複数区分して、樹
脂材料を収容する加熱室を上記ホッパー内に複数宛形成
しているので、ホッパー内には高周波誘電加熱による複
数の制御エリアが形成されることになり、したがって、
ホッパー内に収容された樹脂材料の加熱が均一化され、
いっそう迅速な加熱乾燥が実現出来る。
一方、本発明の乾燥方法では、高周波誘導加熱によっ
て均一に加熱された樹脂材料の表層面に、誘電加熱によ
る設定温度よりもやや低くされた加熱ガスを通じること
により、表層面の温度を内部より低くして樹脂同士のブ
ロッキングを抑制し、同時に内部を表層面よりも高い加
熱温度に保持できるので樹脂材料を最適な状態に乾燥で
きる。
また、この場合において、ホッパー内を減圧状態に保
持すると、常圧に比べてホッパー内の飽和蒸気圧が低下
し、乾燥時間がいっそう短縮をされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は高周波加熱乾燥装置の基本構造を示す一部切欠
縦断面図、第2図〜第4図はホッパー内に複数の加熱室
を設けた本発明の乾燥装置における内部電極と外部電極
の組合例の説明図、第5図は本発明の更に別構成の乾燥
装置を示す一部切欠縦断面図、第6図は高周波発振装置
の内部回路を示す。 〔符号の説明〕 1,31……ホッパー 2,2a〜2h……内部電極 3,3a〜3f……外部電極 8……樹脂材料 13……排気口 21……透孔 25……撹拌翼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−120310(JP,A) 特開 昭61−268974(JP,A) 実開 昭63−56002(JP,U) 実開 昭63−93113(JP,U) 実開 昭62−94005(JP,U) 実開 昭63−51707(JP,U) 特公 昭40−5877(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂成形材料を収容するホッパーの内壁に
    設けた外部電極と、該ホッパー内部に設けられた内部電
    極とを組み合わせて高周波誘電加熱電極を形成し、上記
    電極間に高周波電圧を印加させて、上記ホッパー内に収
    容された樹脂材料を加熱させる構成として樹脂材料の高
    周波加熱式乾燥装置において、 上記ホッパー内を複数に区分して、樹脂材料を収容する
    加熱室を上記ホッパー内に複数宛形成するように、上記
    ホッパー内に複数組の高周波加熱電極を設けた構成にし
    た高周波加熱乾燥装置。
  2. 【請求項2】樹脂成形材料を収容するホッパーの内壁に
    設けた外部電極と、該ホッパー内部に設けられた内部電
    極とを組み合わせて高周波誘電加熱電極を形成し、上記
    電極間に高周波電圧を印加させて、上記ホッパー内に収
    容された樹脂材料を加熱させる構成として樹脂材料の高
    周波加熱式乾燥装置において、 上記高周波誘導加熱電極への高周波電圧印加時におい
    て、この高周波誘電加熱の加熱設定温度よりもやや低い
    温度の加熱ガスを上記ホッパー内に通じるようにしたこ
    とを特徴とする高周波加熱乾燥方法。
JP63155590A 1988-06-23 1988-06-23 樹脂材料の高周波加熱式乾燥装置及び乾燥方法 Expired - Lifetime JP2589153B2 (ja)

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