JP2589084B2 - 酸化物系超電導線材又はテープの製造方法 - Google Patents
酸化物系超電導線材又はテープの製造方法Info
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は酸化物系超電導線材又はテープの製造方法に
関する。
関する。
[従来の技術] 超電導体は電気抵抗ゼロであるため,外部から電流を
流したのち,超電導部分だけで回路を閉じると半永久的
に電流が流れる。この現象の実際面への応用範囲は広く
多分野で研究されている。
流したのち,超電導部分だけで回路を閉じると半永久的
に電流が流れる。この現象の実際面への応用範囲は広く
多分野で研究されている。
その1つとして超電導体を用いて超電導磁石をつくる
試みが古くから模索されて来た。その電磁石を作製する
には線材又はテープ(以下,単に「線材等」と云う)が
必要であるが,その線材等は当然細く,長く,かつ弾性
を有していなければならない。しかも,高磁束密度の電
磁石を製造するには臨界磁界が高い線材等で製造する必
要がある。現在,超電導体として単元素,合金,化合物
等多数が知られているが,臨界磁界の高いものは化合物
系,特に酸化物化合物(例えば,Y−Ba−Cu−O系,La−S
r−Cu−O系等)が挙げられる。
試みが古くから模索されて来た。その電磁石を作製する
には線材又はテープ(以下,単に「線材等」と云う)が
必要であるが,その線材等は当然細く,長く,かつ弾性
を有していなければならない。しかも,高磁束密度の電
磁石を製造するには臨界磁界が高い線材等で製造する必
要がある。現在,超電導体として単元素,合金,化合物
等多数が知られているが,臨界磁界の高いものは化合物
系,特に酸化物化合物(例えば,Y−Ba−Cu−O系,La−S
r−Cu−O系等)が挙げられる。
しかし,一般に酸化物は脆性であるため,線材化は難
しくいろいろと工夫されている。
しくいろいろと工夫されている。
例えば,銅,銀又は銅ニッケル合金等でつくったパイ
プに,酸化物系超電導材料微粉末を充填し,数回から数
十回伸線又は偏平加工して引き伸ばし,線材又はテープ
にする方法が開発されている。
プに,酸化物系超電導材料微粉末を充填し,数回から数
十回伸線又は偏平加工して引き伸ばし,線材又はテープ
にする方法が開発されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら,前記従来法は長いパイプに,酸化物系
超電導材料微粉末を充填するのは容易なことではない。
多くの場合,充填された微粉末は粗密が生じているた
め,該パイプを引き伸ばすと粗密が一層拡大され,甚だ
しい場合には微粉末が不連続になることさえ生じた。そ
のため従来法ではあまり長い線材等が製造できなかっ
た。そのうえ,該パイプに逐一微粉末を充填しなければ
ならず,作業能率が著しく悪く,量産性が低い欠点を有
していた。
超電導材料微粉末を充填するのは容易なことではない。
多くの場合,充填された微粉末は粗密が生じているた
め,該パイプを引き伸ばすと粗密が一層拡大され,甚だ
しい場合には微粉末が不連続になることさえ生じた。そ
のため従来法ではあまり長い線材等が製造できなかっ
た。そのうえ,該パイプに逐一微粉末を充填しなければ
ならず,作業能率が著しく悪く,量産性が低い欠点を有
していた。
[問題を解決するための手段] そこで,本発明者らは従来法に比較して,容易に超電
導線材等を製造する方法について研究した結果,原料の
溶融物から直接(加工せずに)任意の断面形状を有する
超電導線材等の製造方法を開発し,以下に述べる発明を
完成させた。
導線材等を製造する方法について研究した結果,原料の
溶融物から直接(加工せずに)任意の断面形状を有する
超電導線材等の製造方法を開発し,以下に述べる発明を
完成させた。
すなわち本発明の要旨は周期律表のII−A族およびII
I−A族の元素を含むそれぞれの化合物ならびに銅を含
む化合物の配合物を混合し,溶融したのち,溶融物を線
状又はテープ状に溶融炉から抽出後,冷却しアニール処
理してつくり酸化物系超電導線材等の製造方法である。
I−A族の元素を含むそれぞれの化合物ならびに銅を含
む化合物の配合物を混合し,溶融したのち,溶融物を線
状又はテープ状に溶融炉から抽出後,冷却しアニール処
理してつくり酸化物系超電導線材等の製造方法である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で使用される周期律表のII−A族にはCa,Sr,Ba
等,III−A族の元素にはSc,YおよびLaなどの希土類等の
各種金属元素が挙げられる。
等,III−A族の元素にはSc,YおよびLaなどの希土類等の
各種金属元素が挙げられる。
上記の各元素または銅を含む化合物には酸化物,炭酸
塩,硫酸塩,硝酸塩酢酸塩などが示される。
塩,硫酸塩,硝酸塩酢酸塩などが示される。
上記の各化合物は所望の元素比を構成する超電導体と
なるように配合し,混合される。得られた混合物は慣用
の電気炉等により溶融される。その溶融温度は混合物全
体が完全に溶融する,換言すれば元素が原子レベルで混
ざり合うような粘性の溶融物となる温度であればよい。
ただし該温度は混合物の組成によって相違し,本発明で
はその温度を特に限定しない。溶融物から線状又はテー
プ状の連続体を製造する方法は,慣用の方法がいくつか
あるが,ここではその一例を示す。すなわち,溶融物は
十分低粘性となった時点で,自重又はそれに圧力をか
け,溶融炉ノズルから連続的に抽出される。ノズルの形
状は任意である。抽出された溶融物は高速で回転する冷
却されたロールに巻き取られる。この過程で溶融物は冷
却し,線状又はテープ状の連続体としてえられる。
なるように配合し,混合される。得られた混合物は慣用
の電気炉等により溶融される。その溶融温度は混合物全
体が完全に溶融する,換言すれば元素が原子レベルで混
ざり合うような粘性の溶融物となる温度であればよい。
ただし該温度は混合物の組成によって相違し,本発明で
はその温度を特に限定しない。溶融物から線状又はテー
プ状の連続体を製造する方法は,慣用の方法がいくつか
あるが,ここではその一例を示す。すなわち,溶融物は
十分低粘性となった時点で,自重又はそれに圧力をか
け,溶融炉ノズルから連続的に抽出される。ノズルの形
状は任意である。抽出された溶融物は高速で回転する冷
却されたロールに巻き取られる。この過程で溶融物は冷
却し,線状又はテープ状の連続体としてえられる。
その連続体をロールから取り外したのち,歪のない結
晶とするために,電気炉を用いて300〜900℃,数時間空
気中又は酸素中でアニール処理すれば,所望の超電導線
材等が得られる。
晶とするために,電気炉を用いて300〜900℃,数時間空
気中又は酸素中でアニール処理すれば,所望の超電導線
材等が得られる。
以上の製法によって得られる超電導線材等の組成とし
ては,Ba−La−Cu−O系,Ca−La−Cu−O系,Ba−Y−Cu
−O系,Ba−Yb−Cu−O系,Ba−Tm−Cu−O系,Ba−Er−C
u−O系等のものが示される。
ては,Ba−La−Cu−O系,Ca−La−Cu−O系,Ba−Y−Cu
−O系,Ba−Yb−Cu−O系,Ba−Tm−Cu−O系,Ba−Er−C
u−O系等のものが示される。
[実施例1] 下記の要領によって、Ba−Y−Cu−O系に属するBa2Y
Cu3O6.5組成の超電導体を製造した。
Cu3O6.5組成の超電導体を製造した。
BaCO3(純度99.9wt%),Y2O3(純度99.99wt%)およびC
uO(純度99.99wt%)の化合物をそれぞれ2モル、1/2モ
ルおよび3モルの比で配合し,ボールミルで十分に混合
して全量で100gとした。
uO(純度99.99wt%)の化合物をそれぞれ2モル、1/2モ
ルおよび3モルの比で配合し,ボールミルで十分に混合
して全量で100gとした。
得た混合物を底部に穴(ノズル)を有する白金ルツボ
に入れ,穴を白金板で外部からふさぎ,縦型電気炉中に
つるし,1400℃,2時間加熱して完全に溶融した。その
後,底部の白金板をとりさり溶融物の上面に圧縮空気を
ふきつけて,底部の穴から溶融物を抽出し,水冷ツイン
ロールに供給し,圧延し巾30cmのテープ状連続体をつく
った。次いで,その連続体を電気炉を用いて900℃,48時
間空気中でアニール処理した。かくして得られた超電導
テープから1×3×10mmの大きさの試料片を作製した。
に入れ,穴を白金板で外部からふさぎ,縦型電気炉中に
つるし,1400℃,2時間加熱して完全に溶融した。その
後,底部の白金板をとりさり溶融物の上面に圧縮空気を
ふきつけて,底部の穴から溶融物を抽出し,水冷ツイン
ロールに供給し,圧延し巾30cmのテープ状連続体をつく
った。次いで,その連続体を電気炉を用いて900℃,48時
間空気中でアニール処理した。かくして得られた超電導
テープから1×3×10mmの大きさの試料片を作製した。
この試料片を直流四端子法によって低温における電気
抵抗を測定した。なお,温度は金−アルメル熱電対を用
いて測定した。
抵抗を測定した。なお,温度は金−アルメル熱電対を用
いて測定した。
この結果本発明の方法により作製したBa2YCu3O6.5の
組成からなる超電導体の臨界温度は90Kであった。
組成からなる超電導体の臨界温度は90Kであった。
[実施例2] 実施例1で用いたと同じ化合物から混合物をつくり,
同様の方法で溶融物をつくった。
同様の方法で溶融物をつくった。
その溶融物を適度の速さで穴(ノズル)より抽出し,
水冷ロールに巻き取り,巾0.5mmの連続体を得た。これ
を20mmの長さにカッティングしたのち,300℃の酸素雰囲
気中でアニール処理して超電導線状試験片を作った。こ
の試験片を実施例1と同様の方法で,臨界温度を測定し
た結果,88Kであった。
水冷ロールに巻き取り,巾0.5mmの連続体を得た。これ
を20mmの長さにカッティングしたのち,300℃の酸素雰囲
気中でアニール処理して超電導線状試験片を作った。こ
の試験片を実施例1と同様の方法で,臨界温度を測定し
た結果,88Kであった。
[発明の効果] 本発明は,溶融原料から線状又はテープ状の超電導体
を製造する方法であり,従来法に比べ線材等が連続的に
製造でき,かつ組成に粗密のない均質な組成のものが得
られる。
を製造する方法であり,従来法に比べ線材等が連続的に
製造でき,かつ組成に粗密のない均質な組成のものが得
られる。
Claims (1)
- 【請求項1】周期律表のII−A族およびIII−A族の元
素を含むそれぞれの化合物ならびに銅を含む化合物の配
合物を混合し、その混合物を低粘性の溶融物となるべく
混合物全体が完全に溶融する温度で溶融し、得られた溶
融物を線状又はテープ状に溶融炉から抽出し、冷却した
のち、アニール処理することを特徴とする酸化物系超電
導線材又はテープの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62130654A JP2589084B2 (ja) | 1987-05-27 | 1987-05-27 | 酸化物系超電導線材又はテープの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62130654A JP2589084B2 (ja) | 1987-05-27 | 1987-05-27 | 酸化物系超電導線材又はテープの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63294624A JPS63294624A (ja) | 1988-12-01 |
JP2589084B2 true JP2589084B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=15039417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62130654A Expired - Lifetime JP2589084B2 (ja) | 1987-05-27 | 1987-05-27 | 酸化物系超電導線材又はテープの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2589084B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6441123A (en) * | 1987-08-06 | 1989-02-13 | Mitsubishi Cable Ind Ltd | Manufacture of superconductor of ceramic-based superconductive material |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0656585B2 (ja) * | 1986-09-24 | 1994-07-27 | 株式会社日立製作所 | 分散型プロセス制御装置のデータ表示装置 |
-
1987
- 1987-05-27 JP JP62130654A patent/JP2589084B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63294624A (ja) | 1988-12-01 |
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