JP2588444Y2 - 残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカー - Google Patents
残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカーInfo
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- JP2588444Y2 JP2588444Y2 JP1993007666U JP766693U JP2588444Y2 JP 2588444 Y2 JP2588444 Y2 JP 2588444Y2 JP 1993007666 U JP1993007666 U JP 1993007666U JP 766693 U JP766693 U JP 766693U JP 2588444 Y2 JP2588444 Y2 JP 2588444Y2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、高炉吹卸しの際に残銑
を複数のトピードカーに連続的に注入する際に使用する
トピードカーに関する。
を複数のトピードカーに連続的に注入する際に使用する
トピードカーに関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、高炉吹卸しの際には、図３に示
すように、高炉炉底１の耐火物２は溶銑などによって浸
食され、炉底に湯溜まり部３が形成され、通常の出銑口
４から排出できない溶銑（以下残銑という）５が炉内に
数百ｔ残留しているが、この残銑５を炉外に排出するた
めには、残銑５のレベルが通常の出銑口４より下にある
ため、別に臨時の出銑口６および出銑口７を高炉炉底１
に設け、この臨時の出銑口６から残銑樋８および受銑樋
12を介して一部の残銑５をトピードカー13へ回収し、ま
た臨時の出銑口７から残銑樋９を介して残りの残銑５を
図示しないドライピット（冷却場所）に流し込み、自然
冷却させた後破砕するという大がかりな作業を行ってい
た。
すように、高炉炉底１の耐火物２は溶銑などによって浸
食され、炉底に湯溜まり部３が形成され、通常の出銑口
４から排出できない溶銑（以下残銑という）５が炉内に
数百ｔ残留しているが、この残銑５を炉外に排出するた
めには、残銑５のレベルが通常の出銑口４より下にある
ため、別に臨時の出銑口６および出銑口７を高炉炉底１
に設け、この臨時の出銑口６から残銑樋８および受銑樋
12を介して一部の残銑５をトピードカー13へ回収し、ま
た臨時の出銑口７から残銑樋９を介して残りの残銑５を
図示しないドライピット（冷却場所）に流し込み、自然
冷却させた後破砕するという大がかりな作業を行ってい
た。
【０００３】また、残銑５を回収する方法として、図４
に示すように、複数の樋に分岐させた残銑樋８ａおよび
残銑樋９ａを複数の溶銑鍋14の上に配置し、残銑５を回
収する方法も一部で行われている。一方、特公平4 − 2
2962号公報には、図５(a) に示すように複数の溶銑鍋14
の上部に渡し樋15を設置し、臨時の出銑口６または出銑
口７から排出させた残銑５を残銑樋８または残銑樋９を
介して渡し樋15に注入し、渡し樋15を操作することによ
って受銑する溶銑鍋14を変更し、複数の溶銑鍋14に連続
的に残銑を注入する方法が開示されている。
に示すように、複数の樋に分岐させた残銑樋８ａおよび
残銑樋９ａを複数の溶銑鍋14の上に配置し、残銑５を回
収する方法も一部で行われている。一方、特公平4 − 2
2962号公報には、図５(a) に示すように複数の溶銑鍋14
の上部に渡し樋15を設置し、臨時の出銑口６または出銑
口７から排出させた残銑５を残銑樋８または残銑樋９を
介して渡し樋15に注入し、渡し樋15を操作することによ
って受銑する溶銑鍋14を変更し、複数の溶銑鍋14に連続
的に残銑を注入する方法が開示されている。
【０００４】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、図３に
示すように高炉に臨時の複数の出銑口（６および７）を
設け、残銑を残銑樋９を介して図示しないドライピット
へ流し込み、自然冷却させた後破砕するという方法は、
工数が多くかかり、ドライピットまでの長い樋を必要と
し、また雨水による爆発の危険があり、さらに凝固した
銑鉄塊の処理に多大の費用を要するという問題があっ
た。
示すように高炉に臨時の複数の出銑口（６および７）を
設け、残銑を残銑樋９を介して図示しないドライピット
へ流し込み、自然冷却させた後破砕するという方法は、
工数が多くかかり、ドライピットまでの長い樋を必要と
し、また雨水による爆発の危険があり、さらに凝固した
銑鉄塊の処理に多大の費用を要するという問題があっ
た。
【０００５】また、残銑５を回収する方法として、図４
に示すように、複数の樋に分岐させた残銑樋８ａ、９ａ
を複数の溶銑鍋14の上に配置し、残銑５を回収する方法
では、高炉の鋳床下が狭隘であるため樋の傾斜角の確保
が困難で、溶銑鍋14の配置台数が制限され、しかも残銑
樋８ａおよび９ａの設備費が高価であるという問題点が
あった。
に示すように、複数の樋に分岐させた残銑樋８ａ、９ａ
を複数の溶銑鍋14の上に配置し、残銑５を回収する方法
では、高炉の鋳床下が狭隘であるため樋の傾斜角の確保
が困難で、溶銑鍋14の配置台数が制限され、しかも残銑
樋８ａおよび９ａの設備費が高価であるという問題点が
あった。
【０００６】一方、特公平4 − 22962号公報に開示され
た、図５(a) に示す複数の溶銑鍋14の上部に渡し樋15を
設置し、臨時の出銑口６または７から排出させた残銑５
を残銑樋８または９を介して渡し樋15に注入し、渡し樋
15を操作することによって受銑する溶銑鍋14を変更し、
複数の溶銑鍋14に連続的に残銑を注入する方法では、溶
銑鍋間の間隔が小さい場合には適用できるが、図５(b)
に示すように、トピードカーの場合には各トピードカー
の間隔が長く、トピードカーの移動の場合線路のカーブ
部で渡し樋15の損傷、脱落や漏銑などが発生するなどの
問題があった。
た、図５(a) に示す複数の溶銑鍋14の上部に渡し樋15を
設置し、臨時の出銑口６または７から排出させた残銑５
を残銑樋８または９を介して渡し樋15に注入し、渡し樋
15を操作することによって受銑する溶銑鍋14を変更し、
複数の溶銑鍋14に連続的に残銑を注入する方法では、溶
銑鍋間の間隔が小さい場合には適用できるが、図５(b)
に示すように、トピードカーの場合には各トピードカー
の間隔が長く、トピードカーの移動の場合線路のカーブ
部で渡し樋15の損傷、脱落や漏銑などが発生するなどの
問題があった。
【０００７】本考案は前記問題点を解決した高炉吹卸し
時の残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカー
を提供することを目的とする。
時の残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカー
を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本考案は、高炉吹卸しの
際に、高炉炉底部の炉壁を開孔し、該開孔部から残銑樋
を介して残銑を連続的に注入するための複数のトピード
カーにおいて、該トピードカーの受銑口の縁を基点とし
て前方に段差付渡し樋を設け、後方には同じく受銑口の
縁を基点として水平渡し樋を設け、トピードカーの水平
渡し樋後端部の下方に次のトピードカーの段差付渡し樋
の先端部が重複するような形状の渡し樋とする残留溶銑
の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカーである。
際に、高炉炉底部の炉壁を開孔し、該開孔部から残銑樋
を介して残銑を連続的に注入するための複数のトピード
カーにおいて、該トピードカーの受銑口の縁を基点とし
て前方に段差付渡し樋を設け、後方には同じく受銑口の
縁を基点として水平渡し樋を設け、トピードカーの水平
渡し樋後端部の下方に次のトピードカーの段差付渡し樋
の先端部が重複するような形状の渡し樋とする残留溶銑
の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカーである。
【０００９】
【作 用】本考案によれば、高炉吹卸しの際に、高炉炉
底部の炉壁を開孔し、該開孔部から残銑樋を介して残銑
を流出させ複数のトピードカーに連続的に注入する際
に、上記の残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピー
ドカーを使用することによって、トピードカーを移動し
ても残留溶銑が渡し樋に注入され、逸流することなく、
安全かつ効率的に複数のトピードカーに連続的に注入す
ることが可能となる。
底部の炉壁を開孔し、該開孔部から残銑樋を介して残銑
を流出させ複数のトピードカーに連続的に注入する際
に、上記の残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピー
ドカーを使用することによって、トピードカーを移動し
ても残留溶銑が渡し樋に注入され、逸流することなく、
安全かつ効率的に複数のトピードカーに連続的に注入す
ることが可能となる。
【００１０】
【実施例】以下に本考案の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は、まず、最初のトピードカー13a の
上部には受銑口17a の縁の一部をカバーした箇所から水
平に次のトピードカー13b の台車の先端部をカバーした
長さの水平渡し樋 16aを配設し、次のトピードカー13b
の上部には受銑口17b の縁の一部をカバーした箇所から
前のトピードカー13a の台車の後端部をカバーした長さ
で、その前端部を前記水平渡し樋 16aの下部に重なるよ
うな段差付渡し樋 16bを配設し、さらに該受銑口17b の
縁の一部をカバーした箇所から水平に後のトピードカー
13c の台車の先端部をカバーする長さの水平渡し樋 16a
を配設し、さらに後のトピードカー13c には同様にして
16b および16a の段差付渡し樋および水平渡し樋を配設
した。
て説明する。図１は、まず、最初のトピードカー13a の
上部には受銑口17a の縁の一部をカバーした箇所から水
平に次のトピードカー13b の台車の先端部をカバーした
長さの水平渡し樋 16aを配設し、次のトピードカー13b
の上部には受銑口17b の縁の一部をカバーした箇所から
前のトピードカー13a の台車の後端部をカバーした長さ
で、その前端部を前記水平渡し樋 16aの下部に重なるよ
うな段差付渡し樋 16bを配設し、さらに該受銑口17b の
縁の一部をカバーした箇所から水平に後のトピードカー
13c の台車の先端部をカバーする長さの水平渡し樋 16a
を配設し、さらに後のトピードカー13c には同様にして
16b および16a の段差付渡し樋および水平渡し樋を配設
した。
【００１１】図２(a) には、最初のトピードカー13a に
残銑樋８または９から残銑５を注入する状態を示してお
り、図２(b) は最初のトピードカー13a から次のトピー
ドカー13b に残銑を注入するために、トピードカー13a
および13b を移動した際の水平渡し樋16a および段差付
渡し樋16b 中の残銑５の状態説明図であり、残銑樋８ま
たは９から水平渡し樋16a および段差付渡し樋16b に注
入された残銑５は、渡し樋を傾け受銑口に注入され回収
される。
残銑樋８または９から残銑５を注入する状態を示してお
り、図２(b) は最初のトピードカー13a から次のトピー
ドカー13b に残銑を注入するために、トピードカー13a
および13b を移動した際の水平渡し樋16a および段差付
渡し樋16b 中の残銑５の状態説明図であり、残銑樋８ま
たは９から水平渡し樋16a および段差付渡し樋16b に注
入された残銑５は、渡し樋を傾け受銑口に注入され回収
される。
【００１２】このようにして各トピードカーに16b の段
差付渡し樋および16a の水平渡し樋を配設することによ
り、残銑樋８または９から流出する残銑５はトピードカ
ーが移動する間には段差付渡し樋16b または水平渡し樋
16a に注入され、残銑が逸流したり渡し樋が脱落するこ
とはなかった。また線路のカーブ箇所にさしかかっても
前後の渡し樋がカバーして逸流することはなかった。
差付渡し樋および16a の水平渡し樋を配設することによ
り、残銑樋８または９から流出する残銑５はトピードカ
ーが移動する間には段差付渡し樋16b または水平渡し樋
16a に注入され、残銑が逸流したり渡し樋が脱落するこ
とはなかった。また線路のカーブ箇所にさしかかっても
前後の渡し樋がカバーして逸流することはなかった。
【００１３】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の高炉吹卸
し時の残留溶銑をトピードカーへ連続注入する際、本考
案の残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカー
により残銑をトピードカーへ連続的に効率よく注入し、
かつ漏銑事故や渡し樋の脱落を防止することができ、か
つ高炉吹卸し作業における残留溶銑回収の費用節減も可
能となる。
し時の残留溶銑をトピードカーへ連続注入する際、本考
案の残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカー
により残銑をトピードカーへ連続的に効率よく注入し、
かつ漏銑事故や渡し樋の脱落を防止することができ、か
つ高炉吹卸し作業における残留溶銑回収の費用節減も可
能となる。
【図１】本考案の実施状況を示す説明図である。
【図２】(a) は本考案のトピードカーに残銑を注入して
いる状況を示す説明図、(b) は本考案のトピードカーを
矢印方向に移動する途中の残銑注入状況を示す説明図で
ある。
いる状況を示す説明図、(b) は本考案のトピードカーを
矢印方向に移動する途中の残銑注入状況を示す説明図で
ある。
【図３】従来の高炉吹き卸しにおける残銑抜きを示す模
式図である。
式図である。
【図４】従来の高炉吹き卸しにおける残銑抜きの１例を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図５】従来の高炉吹き卸しにおける残銑抜きにおい
て、溶銑鍋間に渡し樋を懸駕した状況を示す説明図であ
る。
て、溶銑鍋間に渡し樋を懸駕した状況を示す説明図であ
る。
１ 高炉炉底 ２ 耐火物 ３ 湯溜まり部 ４ 通常の出銑口 ５ 残銑 ６ 臨時の出銑口 ７ 臨時の出銑口 ８ 残銑樋 ８ａ残銑樋（分岐樋） ９ 残銑樋 ９ａ残銑樋（分岐樋） 10 高炉鉄皮 11 高炉炉壁煉瓦 12 受銑樋 13 トピードカー 13a トピードカー 13b トピードカー 13c トピードカー 14 溶銑鍋 15 渡し樋 16a 水平渡し樋 16b 段差付渡し樋 17a 受銑口 17b 受銑口 17c 受銑口
Claims (1)
- 【請求項１】 高炉吹卸しの際に、高炉炉底部の炉壁を
開孔し、該開孔部から残銑樋を介して残銑を連続的に注
入するための複数のトピードカーにおいて、該トピード
カーの受銑口の縁を基点として前方に段差付渡し樋を設
け、後方には同じく受銑口の縁を基点として水平渡し樋
を設け、トピードカーの水平渡し樋後端部の下方に次の
トピードカーの段差付渡し樋の先端部が重複するような
形状の渡し樋とする残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設け
たトピードカー。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993007666U JP2588444Y2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカー |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1993007666U JP2588444Y2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカー |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0665460U JPH0665460U (ja) | 1994-09-16 |
| JP2588444Y2 true JP2588444Y2 (ja) | 1999-01-13 |
Family
ID=18528091
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1993007666U Expired - Fee Related JP2588444Y2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 残留溶銑の逸流防止用渡し樋を設けたトピードカー |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2588444Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108085442A (zh) * | 2016-11-19 | 2018-05-29 | 本钢板材股份有限公司 | 一种高炉主沟残铁排放结构 |
-
1993
- 1993-03-01 JP JP1993007666U patent/JP2588444Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0665460U (ja) | 1994-09-16 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |